知事からのメッセージ 平成21年2月

ID番号 N14736 更新日 平成26年1月16日

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平成21年2月19日

今日、岩手県議会2月定例会が始まりました。「逆風立ち向かい予算」である平成21年度予算などを審議する重要な議会です。

来年度予算は、8年ぶりの増額予算となります。雇用対策・産業振興を重視しながら、医療・保健・福祉や、教育、環境・生活等の分野でも取り残される県民が出ないように配慮しました。

県民がしっかり手をつないで、逆風に飛ばされないようにする予算です。

平成21年2月9日

県民の生命(いのち)を守るために

今、本県の地域医療は正に崩壊の危機に瀕しています。その最大の原因は深刻な医師不足です。例えば県立病院に勤務する医師は過去4年間に140人退職し、多くの病院で診療科の縮小を余儀なくされ、救急医療への対応も難しくなっています。また、医師不足に加え、県立病院に夜間休日に受診する患者の約8割が軽症者であるなど、安易に救急受診することが勤務医の業務過重の要因の一つとなり、退職によりさらに医師不足を招くという悪循環に陥っています。

本県では、平成20年度から、奨学金制度などの募集数を従来の25名から45名に拡大し医師養成に取り組んでいるところですが、こうして養成される医師が地域医療に従事するまでには10年程度の年数が必要であり、いましばらくは医師不足の状況が続くものとして、地域医療を持続できるよう体制づくりを進めなければなりません。

県民の生命を守るための医療体制はどうあるべきかを考えました。
そのためには、一刻を争う脳卒中や急性心筋梗塞など生命に関わる救急医療や高度専門医療を担う中核的な病院と、身近な医療を提供する地域の病院や開業医等との役割分担と連携を進める必要があります。中核的な病院には医師を集約し、その機能を一定水準以上に高めると同時に、医師の勤務環境改善に取り組むこととします。こういった体制により、県内九つの二次保健医療圏ごとに地域全体として必要な医療を提供する仕組みをつくります。

「県立病院等の新しい経営計画」も、こうした考え方に基づいて、各県立病院等の今後のあり方を具体的にお示しするものです。

また、県としての体制づくりだけでは、地域医療の危機を乗り越えることは容易ではありません。医師の負担を少しでも軽減することが、質の高い医療を継続して提供することにつながります。そのためには、県民の皆様の力が必要です。私たち一人ひとりが、自分の健康は自分で守るとの認識を持って健康管理に努め、また、かかりつけ医を持ち、症状や医療機関の役割分担に応じた適切な受診に努めるなど、自分たちができることから取り組んでいただくことが、岩手の地域医療を支え、皆様の命を守るものと確信しております。

「みんなの力を 医療の力に」

県民の皆様の御協力をお願いします。

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