知事からのメッセージ 平成24年9月
ID番号 N11622 更新日 平成26年1月16日
平成24年9月26日
9月22日、妖怪を地域振興に取り入れている岩手、鳥取、徳島3県の知事が民話の里、遠野市(遠野市民センター)に集まり、フォーラム「ふるさとの伝承が教えてくれること」(通称妖怪サミット)を開催しました。
3県とも、「ゲゲゲの鬼太郎」などで有名な漫画家水木しげるさんが会長の世界妖怪協会が認定した「怪(かい)」遺産に認定された地域(岩手県は遠野市)があることから、私から鳥取、徳島両県の知事に呼びかけ今回のフォーラムが実現しました。
荒俣宏さんをモデレーターにお願いした3県知事の鼎談では、各知事が伝承されている昔話や伝統文化をお国言葉で披露し会場は笑いに包まれました。本県からは遠野物語の「オシラサマ」、鳥取県からは「水木しげるロード」、徳島県からは「阿波人形浄瑠璃」がそれぞれ紹介され、各地域で伝承されている理由やそこに暮らす人々の生きる知恵などについて、荒俣宏さんに詳しく解説いただき、改めてふるさとの伝承の大切さを認識いたしました。
今回、岩手、鳥取、徳島という地域が妖怪を通じて新たな地域間交流を生み出しました。これも新たな「つながりの力」であり、これからも地域の財産である伝承文化を活用して、他地域ともつながりを深めていくことで、震災復興の力につなげていきたいと思います。
平成24年9月19日
9月14日、原発事故による岩手県・宮城県の風評被害に係る両県合同の要望活動を東京電力、政府・与党に対して行いました。原発事故による放射性物質の影響は、両県の農林水産業、観光業をはじめさまざまな分野において風評被害を招き、両県の産業に深刻な影響を及ぼしています。今回は宮城県と連携し、両県の産業別の風評被害について具体的な事例を提示しながら、被害の実態について実情を伝えてきました。
東京電力に対しては、本県の風評被害の深刻な実態を認識し、発生している全ての被害について、十分な賠償を速やかに行うよう強く要請しました。また、与党及び関係省庁には、風評被害で生産活動や事業活動に支障をきたしている被害者への救済が行われるよう、必要な対策を早急に取られることを要望して参りました。両県産業の一日も早い復興のため、関係機関には要望内容を理解いただき、迅速な対応をお願いします。
平成24年9月19日
9月13日、二戸市立福岡小学校(稲葉慶孝校長)において、5年生、6年生の計136人が参加し、平泉文化遺産の価値を児童生徒に伝える「平泉授業」を行いました。私が講師を務め、世界遺産の意味や平泉藤原文化の歴史について、パワーポイントを使いながら子供たちに丁寧に説明しました。授業中、何度か私の方から質問をすると、児童からたくさんの挙手と一所懸命な回答が続いてくれて、とても活発な授業になりました。
平成20年度から始まった同授業は今年度、県内20校で実施し、うち4校で私が講師を務める予定です。
平成24年9月4日
9月3日、東日本大震災津波の復興教育に取り組んでいる、野田村立野田中学校の復興教育授業を参観しました。
生徒の皆さんは、はじめに野田村で災害ボランティアに取り組んでいる大学の先生のお話を聴講し、生徒代表が参加してのパネルディスカッションに続き、最後は各クラスに戻っての意見交換を行い、復興に向けた学習に真剣に取り組んでいました。
野田中学校では震災前から地域のボランティア活動に積極的に取り組んでいましたが、震災後、生徒の皆さんは被災者でありながら、地域の復興に向けて、自ら何が必要かを考え、具体的に「ボランティア活動」と「ふるさと野田の復興を考える」という2つの柱を据えて、復興に向けて学年ごとにさまざまな実践活動に取り組んでいるそうです。
いわての復興教育の理念は、震災を乗り越え、未来を創造していくために、10年後、20年後の岩手の復興・発展を担う子供たちを育成することです。今年度、県内各地で野田村と同様の取組がスタートしており、いわての復興教育が被災地だけでなく全県に浸透し、さらに日本全国に発信できるような教育内容へと発展していくことを願っています。
平成24年9月4日
9月1日の防災の日に合わせて、釜石市との共催により、地震・津波災害を想定した、「平成24年度岩手県総合防災訓練」を行いました。
今回の訓練では、東日本大震災津波での経験を教訓に、災害で二度と人命が失われることがないよう、釜石市全市民を対象とした避難訓練や、地域住民が協力して避難生活を送るための避難所運営訓練などを実施しました。
当日は自衛隊や海上保安本部をはじめ防災に携わる多くの機関・団体が参加し、より実践的な避難救助訓練を行いました。私も避難・救援の様子を市内各地で視察したほか、釜石市民の皆さんとともに、避難所の運営訓練に参加し、避難所内のパーテションの設営や、避難した皆さんに供するおにぎりづくりなどを体験しました。
私たちは、3月11日の東日本大震災津波で、防災施設だけでは被害を防ぎきれないことを知りました。特に犠牲を出さなかった釜石の子どもたちの避難に象徴されるように、津波から身を守るのは迅速な避難であることも、改めて認識しました。
自分たちの地域にある危険を家族や地域の住民同士で考え合い、そして、被害をくぐり抜け、軽減するための備えを日頃から整えておくことが大切です。
この機会に各家庭で3日分の食糧・水の備蓄や防災物品の備え付け、さらに避難路の確認や、地域での防災訓練の実施など、防災の取組をしっかり行い、災害に強い社会を作っていきましょう。
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