令和4年3月4日知事会見記録

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開催日時

令和4年3月4日11時30分から11時57分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事、お願いします。

知事
 まず、令和3年度「岩手県スポーツ賞」の受賞者が決定いたしました。
 東京オリンピック出場選手、全国中学校体育大会、ワールドカップスピードスケート競技会など、国内外のスポーツ競技会で優秀な成績を挙げた25人のアスリートの皆さんです。
 受賞者は、この資料を御覧いただければですが、1ページだけちょっと見ますと、1番から7番までが東京2020オリンピック出場選手の皆さん、その後ジュニアオリンピック出場の中学生がいて、あとはソフトテニスをやっていた私からしますと、全国中学校ソフトテニス大会(男子個人)優勝の長根(慎人(まなと))、鈴木(煌(こうき))ペア、すごいと思います。そして、パラ陸上で活躍した小野寺(萌恵(もえ))さんもいますし、そういった方々25人ということであります。表彰式は、3月10日午後2時半からです。
 次に、「コミックいわて」シリーズ第11巻、「コミックいわて11(いい!)」を3月25日に発行します。県内外の書店等及びインターネットで販売します。
 タイトルの11(いい!)ですけれども、この11(いい!)は第11巻であることと、岩手の「いい!」を詰め込んだという意味です。
 こちらが表紙になっております。表紙と巻頭カラーと作品解説にこちら、岩手さちこさんが活躍をしています。岩手ゆかりの漫画家のよる13作品を掲載しておりまして、第5回マンガ郷いわて特別賞受賞の里中満智子(さとなか まちこ)さんにも御執筆いただきました。大変面白いです。今までの「コミックいわて」掲載作品の中でもトップを争う面白さ、里中満智子さん、さすがだなと思いました。
 3つ目が、三陸鉄道の支援に向けたクラウドファンディング型ふるさと納税の活用についてです。
 三陸鉄道では、「震災学習列車」等によるスタディツーリズムを推進していますが、これまで約7万6千人の御利用をいただいており、大変好評をいただいています。しかし、「映像やモニターによる説明があると、より分かりやすい」といった御意見もいただいておりました。
 そこで、クラウドファンディング型ふるさと納税を活用して、沿線の観光地や被災箇所等の動画の制作や、制作した動画を車内で視聴するモニター等を設置する三陸鉄道の取組を支援することといたしました。
 寄附は、3月11日から6月30日までの予定で、ふるさとチョイスで受け付けます。
 以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項3件につきまして、各社から質問があればお願いします。

記者
 三陸鉄道支援のクラウドファンディングについて、まず伺いたいと思います。三陸鉄道は、復興のシンボルとして復興を牽引してきたかと思うのですけれども、あらためてこちらのクラウドファンディング型納税の活用について、どのような効果を狙っているのかお伺いできますでしょうか。

知事
 三陸鉄道は、三陸沿岸を結ぶ重要な交通手段であるとともに、東日本大震災津波や令和元年台風第19号による被災から復旧を果たした、三陸地域の復興のシンボル的な存在であります。
 その三陸鉄道が震災の伝承と三陸地域の魅力発信を目的に進めているスタディツーリズムをより効果的で魅力的なものにするための取組を紹介するとともに、多くの方々に応援してほしいという、そういう趣旨でクラウドファンディング型ふるさと納税の対象に選びました。

記者
 ありがとうございます。「コミックいわて11(いい!)」のほうなのですけれども、先ほど大変面白いというお言葉もありましたが、どういったところが具体的に面白かったのかと、今回の11号、11(いい!)ということで、それについての御所感を伺えればと思うのですが。

知事
 まず、全体として商業誌でも活躍しているような漫画家の方々が岩手の魅力をさらに掘り下げて作品にしてくれているということで、全体として面白くてためになるものに仕上がっております。いわてマンガ大賞コンテストの第11回の大賞作品も載っているのですけれども、そちらは「海洋学科生の日誌」ということで、いわゆる水産科やそれに関連する学科の生徒の学園ドラマになっていて、今まで描かれた、少なくとも出版されるようなものに描かれたことがないジャンルだけれども、実は大変重要なジャンルで、また、面白いというところが特徴です。
 そのような中で、里中満智子さんの作品は非常に岩手らしいテーマを取り上げて、その世界をさらに広げ、深め、また、さすがキャラクター一人一人というか、1体1体というか、が大変魅力的で、非常にぜいたくな感じで、読んで楽しむことができる作品です。

記者
 同じく三陸鉄道の(支援に向けたクラウドファンディング型ふるさと納税活用の)件でお聞きしたいのですけれども、これは純粋に県の事業で行うという理解でいいですか。

知事
 震災学習列車、スタディツーリズムという事業は三陸鉄道の事業で、それを紹介して、そこに寄附を集めようというのが県のふるさと納税事業ということになります。

記者
 目標金額を設定して、いつ頃ぐらいから制作し始めて、実際に動画を車内で公開したいなというのはどのぐらいを目指しているのですか。

知事
 動画の制作は年内をめどにし、そして、モニター等を設置できるように支援していきたいということです。

記者
 一応確認なのですけれども、これは目標金額に達さない場合とかというのはどのような扱いになるのか、教えてもらってもいいですか。

知事
 あまり考えたくない事態ではありますけれども、よくあることでもありまして、いずれにせよ事業は行われるし、あとはそこにどれだけ寄附できるかという、そこは締切りが来てのお楽しみということになります。

記者
 今の三陸鉄道のクラウドファンディング(の活用)に関連して、昨年12月に第1弾を「いわて子どもの森(みずの広場再生プロジェクト)」で実施しましたが、金額は残念ながら届かずということでしたけれども、それを踏まえて第2弾ということですが、第1弾の評価であったり、手応えというのをあらためてお伺いできますでしょうか。

知事
 66件、90万6千円の御寄附を県内プラス県外からもいただきまして、県の施策のPR、そして、理解促進ということからも効果があり、財政的にも大変助かることというように受け止めています。

記者
 ありがとうございます。ちなみに、この後、第3弾等は、またこの第2弾の感触を得て考えるということでしょうか。

知事
 そうですね。今のところはまだ白紙ですが、そういうことになると思います。

幹事社
 発表内容についてはないようですので、それでは発表事項以外につきまして、本日記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 先ほど議会運営委員会のほうで知事御自身から御説明ありました副知事の選任について、現保健福祉部理事の八重樫氏の起用を提案されるということですが、まず提案される理由であるとか、今後期待したいことがあればお聞かせください。

知事
 一言で言えば適材適所ということなのですけれども、来年度岩手県は中長期的な財政に関して、有識者の皆さんに意見をいただきながら見直しの作業を進めていくことになりますし、それから、「いわて県民計画(2019~2028)」に基づく4年計画、アクションプランを改定する時期にもなります。また、新型コロナ対策というのは年度をまたいで続くことになりそうでありますし、コロナ対策をしっかりしながら、岩手の地域医療を守っていくということも非常に重要なテーマであり、そういった岩手が直面している課題や、やろうとしていることを考えても、その過去の経験、そして蓄積した知見から八重樫幸治、現理事が適材というように考えました。

記者
 ありがとうございます。あとは、退任となる保副知事、現副知事について、何かコメントがありましたらお聞かせ願えればと思います。

知事
 今日は、まだこの後、予算委員会もありますし、まだやってもらわなければならないこと、やってほしいことが、非常に大事なことがありますので、まずは任期満了まで一緒に駆けていこうというところであります。

記者
 今月2日に日本穀物検定協会が公表しました米の食味ランキングの結果が発表されましたけれども、その中で県中地区の銀河のしずくは4年連続で「特A」を獲得し、一方で県南地区のひとめぼれは平成3年産以降で初めて「A′」の降格となってしまいました。この評価に関する受け止めについてお聞きします。

知事
 まず、県中銀河のしずくが4年連続「特A」というのは大変喜ばしいことであります。県南ひとめぼれについては「A′」で、県中ひとめぼれが「A」ということでしたが、大手米卸業者からは評価が高く、多くの引き合いをいただいているところであります。食味ランキングというものは、一つの評価であり、それを参考にしながら、流通や消費の現場の評価やニーズにきめ細かく対応しながら、県産米の需要拡大を推進していきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。あくまで一つの評価ということで県としては受け止めているということでよろしいでしょうか。

知事
 そうですね。銀河のしずく「特A」というのは、さすがというところでありますけれども、ひとめぼれのほうは、この食味ランキングは評価理由が明らかになっていないので、ちょっと難しいのですけれども、県農業研究センターが中心となって評価の要因解析を進めることとしています。

記者
 ウクライナの問題について伺いたいと思います。ロシアの侵攻が始まって数週間経つ中で、今日の一部報道ではウクライナの中にある原発を攻撃したというような話も出ています。あらためて、知事の国際問題に関する認識を伺えればと思います。よろしくお願いします。

知事
 大変残念なことです。ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟をめぐるロシアとウクライナのそれぞれの心配を解消しようということであれば、お互いに攻め込んだりしないようにしようとか、お互いを脅かすような他国の軍の駐留はしないようにしようとか、いろんな外交での問題の解決の仕方はあったと思うので、ウクライナのNATO加盟問題というのが外交的に解決しなかったというのは本当に残念だと思っています。
 そして、ロシアがやっているのは、国連総会の決議にも見られるように、5か国以外が賛成か棄権という形で、国連憲章にいう侵略と認め、そして国連憲章違反なので、直ちに行動を停止し、ウクライナから引き揚げるようにということで、全くそのとおりだと思います。やはり非常にあからさまな国連憲章違反であって、国連加盟国も、ここ何十年かを見ていても、ここは国連で頑張って解決しなければならないと非常に覚悟を決めて、国連本部でのロビー活動でありますとか、様々な世界中での外交活動が行われていますので、それを後押しするような各国内での世論の力、戦争反対、NO WAR(ノー・ウォー)というアピールが岩手県も含めて世界中で起きていますので、そういう国際社会の良心の連帯を力にして、ロシアの行動を変えさせ、ロシアを正常な国連加盟国に戻すことができればと思います。

記者
 非常にこの問題は長引きそうな部分もあると思いますけれども、日本政府に知事として期待したいことなどあればお願いします。

知事
 ロシアが戦争を始めた理由にしているのがNATOの脅威ということですので、アメリカをはじめ、NATO加盟国があまりNATOの正当性とか、NATOの団結とか、そういったことを振りかざしながらロシアに迫りますと、かえって何でもやってやるみたいな、追い詰めていく危険性があると思います。やはり国連の枠組みで国連憲章違反を5か国以外の全ての国連加盟国が、棄権も含めて、これは認められないということで、そういう意思を示していますので、ロシアが正常な国連加盟国になって名誉を回復するように国連の枠組みで働きかけていくことが大事だと思います。
 日本政府も、アメリカにべったりとか、NATOのおまけのそういうアメリカを中心とした集団的自衛権の一翼として事態に臨むのではなくて、ずっと国連とともにあり、国連予算の拠出金もずっと2位で、最近3位になりましたけれども、主要な国連予算の拠出国でありますから、やはりこういうときこそ国連中心にロシアの行動を変えさせるということをやるべきと考えます。

記者
 先日、国民民主党岩手県連の立ち上げの動きがありました。それを受けての達増知事の御所感と、あと4月に立ち上げるようですけれども、その後の反自民・公明といいますか、現野党の連携の在り方はどうあるべきだとお考えかお聞かせください。

知事
 国民民主党は、何年も遡る経緯があって、国政の中で一定の役割を果たしてきた流れの末に今ある政党ですし、日本の政治社会において非常に重要な役割を果たしている団体との協力関係もありますので、政党政治を基盤とした日本の議会制民主主義が発展していくために、立派な役割を果たすことができる政党だと思います。
 岩手県においては、それこそ経緯があるわけで、今回、国民民主党を立ち上げる皆さんも今まで何年も岩手県で県民の皆さんとともに非常に県政、また、岩手の国政選挙で重要な役割を果たしてきているわけですから、それを尊重しながら進んでいけば悪いようにはならないのだと思います。
 国民民主党の静岡県の参議院議員さんでしたか、岩手県に来て何かよく分からないことを発言していった人がいましたけれども、もっと岩手のことを知ってから発言してくれということを言いたいです。私は事前に何の相談も受けず、私に会ったりとかいうことをしないで、何かこちらに来て帰っていきましたけれども、そこはちょっと私によく話を聞いてから発言するようにしてくれと言いたいです。

記者
 今の何かよく分からない発言というのと、相談すべきというのはどの点を指しておっしゃっているのか教えてください。

知事
 岩手県において東日本大震災があって、そして、今から数えますと7年前の私の選挙のときに当時5つの野党が、その党首・代表が盛岡に集まって、達増拓也必勝という寄せ書きを、それぞれのサインをして行ったと。東日本大震災からの復興に取り組みながら、国政に関しても言うべきことを言うという、そういう私のスタンスを支持してくれたそのときの枠組みというものが翌年の、6年前の木戸口英司さんの参議院議員選挙にも引き継がれて今に至っているという経緯、それを否定するというのは岩手県民の東日本大震災復興への取組を否定することにもなりかねませんので、よくよく気をつけて、事情をよく知ってから発言してほしいと思っています。

記者
 その辺について相談すべきというか、お話をすべきだと。

知事
 いずれ分からないまましゃべるべきではないということです。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は3月25日(金曜日)の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
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