令和3年11月15日知事会見記録

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ページ番号1048055 

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開催日時

令和3年11月15日15時30分から15時56分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
 令和3年度一般会計12月補正予算案第9号について発表します。新型コロナウイルス感染症対策として、3回目のワクチン接種や医療機関、介護施設等の感染防止対策のほか、困窮する高齢者世帯、障がい者世帯、ひとり親世帯等に対して生活支援を実施する市町村への補助等に要する予算を計上しました。
 予算額は14億円、補正後の予算額は8,631億5,700万円です。
 予算の主な内容は、1ページめくっていただき、感染拡大の防止関連として、
 1番、障害者支援施設等の感染防止対策に係る物品の購入経費を補助します。
 2番、介護施設等の感染防止対策に係る物品の購入経費を補助します。
 3番、医療機関等の資機材の整備に要する経費を補助します。
 4番、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種を実施します。
 社会生活、経済活動を支える取組関連として、困窮する世帯の経済的負担を軽減するため、冬期特別対策事業を実施します。
 その他感染症対応業務の増加に伴う職員の超過勤務手当を計上しました。
 以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

 

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項1件について各社から質問があればお願いします。

記者
 今回の(令和3年度一般会計12月)補正ですけれども、全額がコロナ関連ということでありまして、あらためて知事、この中で特に重点を置きたい点、まず伺えますでしょうか。

知事
 いわゆる第5波が沈静化し、しかし、第6波の可能性もあるという現状を踏まえ、3回目のワクチン接種や医療機関、介護施設等の感染防止対策、それから経済的負担の軽減を図るための生活支援関係、そういった今必要とされるところについて補正予算案をまとめて提案するところであります。

記者
 ありがとうございます。今まさに冬が間近、暦の上では冬ということでありまして、冬期特別対策事業費補助に関しますと、これまで沿岸中心に福祉灯油(事業)というような形でやっていたこともあろうかと思います。今回、県内市町村が実施する事業に補助ということで、全県対象であります。その中で、住民税非課税世帯でありますとか、こうした枠組みとなったこと、あらためて狙いと、どういったことを効果で期待されるか、お願いできますでしょうか。

知事
 新型コロナウイルスの流行で停滞していた経済活動の再開などによる世界的な原油価格の高騰を受けて、日本国内でも原油価格のほか、光熱費の価格が高値で推移しているということで、生活困窮者等の冬期における経済的負担の軽減を図るという趣旨で、今回のような事業にしたところです。

記者
 ありがとうございます。まず生活を支えて、その先にある経済活動というようなところもやはり効果は期待されるというところでしょうか。

知事
 そうですね。報道によると、政府のほうで準備している経済対策の中で、コロナ対策という項目の中に原油高対策も入っているようで、そこは認識を一にしているのではないかと思います。

幹事社
 それでは、ほかにないようですので、発表事項以外については、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 先ほど、補正予算で出た生活困窮の話も含めてなのですけれども、自民・公明両党が18歳以下への10万円相当の給付の方針を決めて、親の所得制限を設けて実施する方向で合意しています。給付の仕方なのですけれども、5万円が現金で、残り5万円はクーポンというのを想定していますが、これについて賛否があるようですが、知事は今回の給付の方法、対象、そういったものについてはどのようにお考えですか。

知事
 困窮している個人や、また事業主への支援ということが必要なのだと思うのですけれども、子育て世代、あるいは子育て世帯ですか、そういうところで特に親御さんの収入が十分ではなかったりして、特に困っている人たちへの給付金というのは、今回予定されているというのはいいことだと思うのですけれども、ほかにも子供がいなくてもいろいろ困窮している世帯とか、それから子供から大人になったばかりの若い人たちでも、職を失っていたりとか、様々困窮している人たちはいると思うので、そういう人たちにきちんと支給が行き渡るようなものも必要なのではないかなと思います。

記者
 そうすると、やはり先ほど知事がおっしゃったように、子供のいない世帯とか、18歳以下ではない世帯は、こういった給付が受けられない、現在としては対象にならない、そのあたりもしっかりとケアしていく、やはり政府の方針というか、経済対策、そこも含めた対策が必要ではないかということでしょうか。

知事
 そうですね。いわゆる困っている方々が、まず少しでも安心して年を越せるようにということが今求められていると思います。特に40兆円規模でしたか、そのくらいの大規模な経済対策ということであれば、もうその中に当然困窮している人たちの支援というのは一定の割合を占めるべきだと思います。

記者
 ありがとうございます。あと、先ほど(新型コロナウイルス感染症対策)本部員会議、ちょっと話はまたそれて申し訳ないですが、本部員会議の中でも知事のメッセージでおっしゃられた部分もあるのですが、コロナが鎮静化した状況で、積極的な飲食店利用をお願いしたいというお話が先ほどありましたけれども、先日は飲食店協会のほうから要望もありましたし、なかなか追いついてこないというか、経済の回復が、消費喚起がなかなか思った以上に伸びてこない。今後、忘年会シーズン、新年会も含めてでありますが、その辺りあらためてお考えはいかがでしょうか。

知事
 県としても岩手緊急事態宣言を解除して、いわての食応援プロジェクト、いわて旅応援プロジェクト、そういった飲食店や観光関係を支援するプロジェクトをすぐ再開しているのですけれども、先週の飲食店関係の代表の皆さんのお話を聞いたところでは、まだまだお客さんが戻っていないということで、1つは飲食店側が県の認証制度も活用して、かなりきちんと対策を講じていて、どんどんお客さんに来てほしいという、そういうことが消費者側、一般県民にこの情報が浸透していないのではないかということ。
 あとは、宴会で大人数は駄目なのではないか、少人数でなければ駄目なのではないかという、そういう思い込みがあるという話も先週伺いましたので、県としては人数制限はしないということは、あらためて発信したほうがいいということで、それでそういう趣旨の知事メッセージを今日、県のコロナ対策本部会議の中で出したところであります。

記者
 今の質問に関連してなのですけれども、やはり人数制限のところ、先ほどの(本部員会議での知事)メッセージで、今回そういった強い意図があるのかなと思うのですけれども、あえて今回、そのメッセージに入れたということをもうちょっと伺えればなと思うのですが。

知事
 県では、岩手県内の飲食に関しては、去年からずっと人数制限というのはしていなくて、要は一人一人の間の距離をきちんと確保しながら、飛沫を浴びたり、浴びさせたりしないような形が続いて広がって、会場が広いのであれば、そこはもう人数を制限する必要はないという考え方で来ているのですけれども、思えば去年の終わり頃など、そういう県の考え方に対して、では100人でもいいのかとか、あるいはそれで県職員が10人以上で会食した例について追及されたりとかもあって、いま一つ、少人数でなければ駄目ということはない、つまり人数制限しているわけではなく、実質的に密にならないことが確保されていればいいのだという考え方が、思えば徹底していないのかもしれないと今回あらためて思いまして、知事メッセージとして、あらためてはっきり人数制限はしていないと述べたところがあります。

記者
 分かりました。ありがとうございます。さらにもう一点、先ほどの本部員会議のほうで、職員の皆さん向けに飲食店の利用であったり、観光宿泊施設とか、県産品の購入であるとか呼びかけをということがございました。今回、職員の方に率先してというか、推奨するということのあらためて狙いも伺えればうれしいのですが。

知事
 これも、既に県職員も普通に飲食店や宿泊施設等を利用しているわけですけれども、先週の飲食業界の代表の皆さんのお話からは、いま一つ飲食店側として、そう受け止められていないところがあって、県職員の人たちが自粛しているのではないのかという、そういう見方があるという話を聞きましたので、あらためて普通にということなのですけれども、感染対策をした上で、しっかり飲食店の利用や宿泊施設の利用など、この消費活動、経済活動、社会活動と並んで積極的に行いましょうということを確認したわけであります。

記者
 県内のコロナの感染状況についてお伺いします。昨日35日ぶりでしたか、1人感染して、県外居住の方だとありましたけれども、コロナウイルスはなくなっていないということが確認されたわけで、あらためて注意喚起であるとか、県民へ何か伝えたいことがあればお聞かせください。

知事
 昨日、公表の対象となった方は、県外で感染していた可能性が高く、そうであれば岩手県内での感染というのは、依然としてまだその例がないという状況が続いているわけでありますけれども、しかしながら県外から感染した人が来られれば、その人からうつる可能性というのがあるのだと、そういうことがいつ起きてもおかしくないということが、昨日あらためて自覚されたところだと思いますので、基本的な感染対策の励行ということです。マスク、消毒、密にならないといったことを県民の皆さんにあらためてお願いしたいと思います。一方、県内での感染の可能性が極めて低い、リスクが低いというのはそのままと言っていい状況ですので、社会活動、経済活動など思い切って積極的にやっていただきたいと思います。

記者
 コロナのワクチンの3回目接種についてなのですけれども、国のほうでまだいろいろ協議がされていて、8か月空けるとか6か月空けるとか、そこら辺もまだ定まっていないのですが、1回目、2回目のときも国からのワクチンの供給量によって岩手県内でも混乱というか、なかなか届かないとか、一気に来たりで、ちょっと現場が困ったりとか、そういうことがあったと思うのですが、3回目もそういった国の供給量とか国の方針によって現場が左右されてしまう状況を県として対策したり、新しく改善しようとしているところなどがあれば教えてください。

知事
 国内でのワクチン接種で主に使われているファイザー製ワクチンとモデルナ製ワクチンというのは輸入に頼っていますので、輸入というのは日本国内だけで計画を決められないために、いつ地方のほうにまで来るのかということがなかなか確定しないというのは、これは輸入に頼っている以上はそうなるのだと思います。
 まず、おおむね8か月以上経過後に順次接種を行うとか、市町村による住民接種を基本としながら、医療機関が職員等へ接種を行う医療従事者接種を併用するとか、そういう基本的な考え方を浸透させ、準備して、3回目接種に用いるファイザー社ワクチン(の初回配送)は今月中旬の予定となっていますので、まず県としてはそのワクチンの円滑な接種が進められるように、県医師会、医療機関等と情報共有、調整を行って、3回目接種を始めていければと思います。

記者
 分かりました。一般の方はもう少し先になると思うのですが、そこはまた県として準備をしていくというか、そういうことになるのでしょうか。

知事
 そうですね。おおむね8か月以上経過した方に3回目ということからすると、医療従事者は12月からになりますが、高齢者の皆さんに対しては来年2月、そして、64歳以下は来年4月から3回目接種というのが目安になりますので、それに間に合うように体制が確保されるよう、準備できる部分は準備しながら、国のほうに求めていくということになります。

記者
 昨日、一戸(町)と西和賀(町)で選挙がありまして、どちらも町長が新人に替わりました。このことについてどのように見ていらっしゃるのか、教えていただければと思います。

知事
 それぞれ町内の様々な過去の経緯や町内事情、そういったものを踏まえ、町民の皆さんがそういう選択をされたということで、分析すればいろいろな事情とかそういうものもあるのだと思いますけれども、まずは町民の皆さんのそれぞれの決定というものを前提に、県としては新しく選ばれた町長さんの下で町政が順調に進んでいくことを期待しますし、そこは今までと同じように県として町と連携しながら、様々な課題に対応していきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。選挙の在り方について質問なのですけれども、先週、岩手3区の件で、有権者が主役というところでいろいろ御発言あったと思うのですけれども、ブログなどでもお考えを整理されていて、すごく勉強になったのですけれども、今回、西和賀の町長選挙で、国政の政治家が特定の候補を応援するようなことがあったのですけれども、そういうことは知事はどう思いますか。

知事
 選挙に関しては、立候補の自由に始まって、投票の自由、そして選挙活動に参加する、しないの自由も大変大事な自由であり、そこは政治的自由というのはやっぱり憲法が守る人権の中でも非常に大事なところですので、自由にやればいいということが基本だとは思います。
 ただ、やった結果いろいろ批判する向きがあったりとか、後から様々対応が求められるような展開になったりすることもありましょうから、そういったことに対する責任というものは果たしつつ、自由にやればいいということだと思います。

記者
 話題変わりまして、各国が気候変動対策について話し合うCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が先週末に閉幕しまして、石炭火力発電の段階的な削減に向けて努力することなどを盛り込んだ(グラスゴー合意を)採択をしましたけれども、知事はこれまでも、気候変動対策に強い関心を持たれており、温室効果ガス排出ゼロの目標も掲げていらっしゃいますけれども、今回のCOPの議論をはじめ、(各国の)気候変動に対する議論が岩手県にどのように影響をもたらすと考えるのか、あるいは知事は、今後の気候変動対策について、どのように取り組むのか、考えを教えていただけますでしょうか。

知事
 熱心に取り組んでいる方々からは、様々不満が言われている今回の結論ですけれども、報道によると、私が知った限りでは、インドが石炭火力のやめ方などを少し緩めてほしいというような主張をし、EUが抵抗したけれども、やはりインドの言い分が通ったみたいなことと聞いていましたけれども、今回、グラスゴーというイギリスが舞台になり、イギリスの産業革命がなければ地球温暖化は起きていないのだと思うのですけれども、イギリスの産業革命でインドというのは物すごく苦労を強いられたわけですから、植民地として。さすがにインドがちょっと我々の事情も察してくれと言うのに対して、議長国イギリスもそこはそれを尊重したのだと思います。やはり先進国のほうが、先に産業化を進めた側が自ら積極的に気候変動対策をしていき、そこに途上国や中進国も巻き込んでいくという形が望ましいのだと思いますので、日本国は先進国の側で、いち早く産業化を進めた国の側でありますから、積極的に対策を進める責任があり、そういうことを地方から取り組んでいくというところに岩手県の役割はあるのだと思います。今まで産業化から受けた恩恵というのがたくさんあるわけでありまして、その責任を果たすよう、岩手県においても率先して気候変動対策、脱炭素を進めるように、県民、力を合わせて進めていければと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は11月25日(木曜日)の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
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