令和4年1月26日知事会見記録

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開催日時

令和4年1月26日10時00分から10時29分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 本日記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はございません。各社から質問がありましたら、挙手の上、よろしくお願いします。

記者
 新型コロナウイルスに関する御質問をいたします。1日当たりの新規感染が昨日100人を超えて132人となりました。まず、これに関する知事の御所感をお伺いできますでしょうか。

知事
 岩手県においても、オミクロン株を主なものとする新型コロナウイルスの感染拡大が本格化してきました。岩手警戒宣言から岩手緊急事態宣言によりまして、より警戒の度合いを高めて基本的な感染対策の再徹底、そして県境をまたいだ移動に関する注意、お願いをしてきたところでありますけれども、さらにこれを徹底していただきたいと思います。
 まず、自分が感染しないように努めていただいて、しかし感染力が非常に強く、過去最多の感染者数が岩手県でも出てきているところでありますので、自分が感染するかもしれないということも念頭に置き、調子が悪ければすぐ相談窓口や医療機関に相談して検査を受け、そして必要な治療を受けていただきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。最近の特徴を見ますと、新規感染が県央であったり、中部保健所、それから盛岡と、地域に集中してクラスターが多く確認されていると思います。
 過去に地域に限定した網羅的な検査であったり、盛岡であれば(飲食店に対する)時短要請であったり等ありましたけれども、地域を限定して感染対策や行動制限などの強化などを図っていくこともあり得るのか、現時点での方針、お考えを伺えますでしょうか。

知事
 日本全体としては、感染者数が増えるに伴って、もう濃厚接触者でも検査をしなくなるという検査の対象をより制限していく方向に向かっていく、そうしないと対応できないくらい感染者数が多くなるのがオミクロン株の特徴なわけでありますけれども、岩手県におきましては、まだしばらくはこの濃厚接触者や、それに準じる方々まで広く検査をして、たどっていくやり方をきちっとやっていきたいと考えています。
 ただ、昨日もクラスターが複数発生することで、検体採取に結構時間がかかりますので、検査の実施に時間がかかったりしているのですけれども、今まではクラスターが発生しても、例えば学校でクラスターが発生しても、生徒の家族の検体採取は最寄りのお医者さんでやってもらうような、個別にやってもらうようなやり方をやっていたのですけれども、それだと間に合わなくなってきていますので、学校の方にお願いして、学校に来ていただいて検体採取をするとか、学校を通じて検体を集めて検査をするとか、そういうやり方を工夫しながらたどっていく検査というのをきちっとやっていくというのが基本方針になります。

記者
 分かりました。ありがとうございます。そうしますと、まず網羅的に学校なら学校単位でそういった検査を進めて、囲い込みをその時点でもう一気に図っていくというような捉え方でよろしいでしょうか。

知事
 そうですね。囲い込みというのは、検体採取から検査まで行かなくても、検査が必要と認定した段階で、既にもうその人は動き回らず、人にうつさないような行動を取っていただけますので、そういう意味でもそういうことをきちっとやることで、囲い込んで感染をできるだけ防いでいくというのが基本になります。

記者
 分かりました。ありがとうございます。あと1点だけ、全国的にまん延防止等重点措置の適用区域が広がっておりますけれども、本県では病床使用率50%といった一定の目安がある中ではありますが、現時点でもその方針でお変わりないか、あるいは前倒しすることもあり得るのか、この点の方針を伺えますでしょうか。

知事
 まん延防止等重点措置への移行は、レベル3、病床使用率50%以上というのが一つの目安ではあるのですけれども、ここは岩手緊急事態宣言、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数15(人)というものについては、ある種機械的に、自動的に、そして瞬間的に対応してきたわけですけれども、まん延防止等重点措置への移行については、感染の増え方によっては50%に至らない段階でも国のほうに申し入れることもあり得ます。
 基本は病床使用率ですけれども、医療の逼迫状態ということについては、総合的に判断してまん延防止等重点措置を国に申請していくことになりますが、ただ、今、岩手県の病床使用率は22.0%ということで、まだ、まん延防止等重点措置の申請というのは、今のところは予定にはありません。

記者
 少し話変わりまして、先日、トンガ沖の噴火で起きました津波警報の発令についてお伺いします。岩手県で津波警報発令されまして、約4万7,000人に避難指示が出て、岩手県のまとめですと、最大で約2,000人の方が避難しているということで、単純計算で避難された方は対象者に対して約4%にとどまっているということがありました。このことについての知事の受け止めをまずお聞かせください。

知事
 他県に比べれば多くの方々が避難してくださり、久慈市は避難率が16.67%であったなど、市町村によっては一定の避難していただいているところもあるわけでありますけれども、ただやはりもっと避難していただいたほうがいい、もっと避難していただくべきだったというように考えています。
 かつて経験したことがないような巨大火山噴火による津波と言ってもいいと思うのですけれども、津波ということで、地震による津波と感覚が違ったということがよく語られてはいるのですけれども、であればこそ地震による津波にはないような、より危険な潮位の上昇であるとか、予測し切れないことが起きる可能性があり得たわけでありまして、そういう意味ではよく分からないからこそ避難するというように思い切って動いていただき、津波の避難というのは空振りをいとわない、大したことにならなかったとしても、避難しておくというのが基本になりますので、あらためてそういうようにお願いしたいと思います。

記者
 今回、避難については、かなり課題も多かったと思います。日本海溝・千島海溝の被害想定でも指摘ありましたけれども、冬の夜間の避難ですと被害がかなり甚大だという日本海溝・千島海溝の被害想定の実例もありましたけれども、まさに今回、冬の夜間に避難指示が発令されていた状況です。
 市町村にとっては、避難所ですとか避難場所の整備というのは今課題に上がっていると思うのですけれども、こういった市町村の避難に対する対策について、県としてどういう支援ですとかをするような方針があるのか、知事のお考えを聞かせてください。

知事
 避難者数や避難率も含めた最初の調査は、まず終えましたが、これからも県として市町村との協議をやり取りは続けていく予定でありまして、夜間の避難に関する情報の伝え方の問題、それから非常に寒かったということがありまして、そのような防寒対策が必要になるような避難の在り方、こういったテーマで県と市町村とで話合いの場を持つ予定にもしておりますので、そういったやり取りを通じながら改善を図っていきたいと思います。

記者
 まだ決まってはいないと思うのですけれども、スケジュール感覚的には県と市町村の話合い、またそういった検証作業というのは、どういったようなスケジュール感を持たれていますか。

知事
 これは担当部局のほうで行っていきますので、随時行っていくという格好になります。

記者
 先日、文科省のILC有識者会議で研究者が求めてきた準備研究所の設立を時期尚早とする議論の取りまとめが行われました。議論の中では、委員から日本の国内への誘致そのものに対してもかなり厳しい意見が多数出ていましたが、知事の受け止めと今後の誘致活動への影響について所感を伺えますでしょうか。

知事
 まず、ILCというものが議論のテーマになって、そして、様々具体的な話についても議論されたということは良かったと思います。今現在、日本政府として何も正式に決めていないということを踏まえた現状の対応という方向に話がまとまってきているわけでありますけれども、そういう中でも誘致による様々な社会的な好影響を考えていくことも大事ではないかとか、研究者に全て任せるのではなくて、社会全体、政府全体で取り組んでいくべきではないかというような前向きな意見もあったわけでありますので、そういったILCの可能性やメリットというのが一定程度確認されたこともありますので、政府の決定や、その前提となる外国政府との間のやり取りが進んでいけば、またそれに沿った形で認識も変わってくると思いますので、県としてはそういうILC(計画)が前進していく方向で努めていきたいと思います。

記者
 先日、胆江医療圏で唯一お産を取り扱っている個人の診療所が3月いっぱいでお産を取りやめるという方針を決定しまして、4月以降は胆江医療圏でお産のできる場がなくなるということですけれども、釜石に続いて県内二次医療圏では2か所目となりますが、このことについて知事の受け止めを教えてください。

知事
 周産期医療圏としての岩手中部・胆江・両磐周産期医療圏としての対応がますます重要になってくると考えております。
 2月中旬には連絡会議を開催する予定になっておりますし、妊産婦の皆さんへの岩手中部・胆江・両磐周産期医療圏での車で移動しての出産でありますとか、また、ハイリスク出産でありますとか、そういったことに対する支援も県としてやっていきたいと考えておりますし、一方、今回分娩を中止する産科診療所さんも妊産婦健診は実施する予定ということでありますので、身近なところで妊産婦健診を行いながら、必要に応じて人や施設のあるところでの出産やその準備を進めていくということができるようにしていきたいと思います。

記者
 背景にあるのが深刻な医師不足ということで、知事としても県としても医師確保のために様々取り組んでいらっしゃると思うのですけれども、2024年には医師の働き方改革というものが迫っていまして、医大の方から医師の先生を派遣できなくなる場所も増えてくるということが見込まれていますが、このことについて県としては今後どのように取り組んでいかれたいですか。

知事
 法律の決定時点から5年後に他の領域と同様の働き方改革を医療の場でもということで、5年間の猶予が設けられているのですけれども、それだけではやはり足りないので、医療の場に関する例外扱い、さらに例外規定を延長するような、そうした措置を求めていきたいと思います。
 医師不足、医師偏在の解消ということがないままで、他の広告代理店など普通のそういう会社と同じようなルールが医療の現場に求められれば、それは即地域医療の崩壊に結びつきますので、まずはそういった医療の現場を例外扱いするということを求めながら、一方で人の充実、また様々デジタル化とか、いろんな新しい技術や新しい制度も利用して、少ない人数でも効率的な医療の提供ができるような工夫を同時に進めていきたいと思います。

記者
 国政の話題なのですけれども、今年の夏の参議院選挙の関係で、昨日、木戸口英司さんが(立憲民主党に)公認されたというようなことでしたが、前回の知事の会見の中でも野党共闘の温泉の源流を掘り当てたような方というふうにおっしゃっていましたけれども、木戸口さんに期待したいことをお願いします。

知事
 木戸口さんが若くして政治の道を志し、日本の政治の一番重要な中枢、それは小沢一郎事務所の中ということですけれども、そこで研さんを積まれ、そして地元岩手でも小沢一郎秘書として地元での活動も重ねた後、岩手県議会議員を務め、岩手県知事政務秘書も務め、そして東日本大震災津波にも発災直後から全力で取り組み、特にいわて復興塾という岩手県独特の復興に向け、人々の知恵と力を結集する仕組みを立ち上げて事務局を務めたという、岩手に大きな貢献をしながら、また、国を動かしていくということ、十分力をつけた上で参議院議員に6年前に選ばれているということを私もよく見て、一緒に仕事をして知っていますので、それをそのまま続けていくことが岩手のためにもなり、日本のためにもなると思っております。

記者
 ありがとうございます。あともう一点、先日、立憲民主党県連と同じ党に所属する階猛衆議院議員の資金問題をめぐる裁判の中で、来月にも和解に向けた協議が始まるというような流れになっています。その点、知事はどのように見ているのか、あらためて伺ってもよろしいでしょうか。

知事
 立憲民主党岩手県連は、以前から裁判所が提案する和解案についても前向きでありましたし、問題を解決できるなら、どういう形でも問題を解決するということに一貫して意欲的だったというように思っています。報道によると、階さんサイドはある条件を出して、この条件が絶対で、その条件が満たされないと和解しないと主張しているようなのですけれども、それは和解を永遠に望む姿勢ではないわけでありまして、絶対の条件を出して闘うということは、それは裁判を闘う姿勢でありまして、裁判を闘うのではなくて和解にするということは、まずそういう条件を離れて歩み寄ろうという意思を今度は階氏サイドが示しさえすれば、全てうまくいくと思います。

記者
 ありがとうございます。木戸口さんの6年前の選挙の万歳のときなどには階さんも一緒に同席されていたりして、今後一緒に活動していくことも期待したいというようなことは考えていらっしゃいますでしょうか。

知事
 あのときは、選挙の準備から選挙活動そのものに参加されていませんでしたので、今回は準備の段階から参加されるようになればいいと思います。

記者
 先ほどの胆江医療圏のお産の関係のことについて、すみません、もう一度ちょっとお聞きしたいことがありまして、先ほど知事がおっしゃっていた(働き方改革関連法施行の)猶予期間、例外的な扱いとして医療の現場では5年の猶予がありました。その例外規定を延長するように求めたいということでしたけれども、そうしますと国に対しての要望になってくるかと思います。今後この例外規定を延長するように国に求めていくに当たり、知事も医師不足のことを訴えられていると思いますので、どういったように国に対して働きかけていくのか、ちょっと方針をお聞きできればと。

知事
 実は、よその病院に応援に行く際に、それを勤務時間にどうカウントするとか、そういった具体的な医療現場特有の動きに関して例外扱いするような議論は既に今ありまして、そういう意味では何らかのそういう例外扱いというのは、ほぼ勝ち取れるのではないかと思っております。ただ、私は全て丸ごと、もう5年延期するぐらいがいいのではないかとは思っているのですけれども、ただやはり知事さんたちの集まりになりますと、ある程度現実的な要望に絞って集中してやっていくというところもありますので、そこは今ほかの知事さん方と相談しているところです。

記者
 もう間もなくタイムリミットも迫っておりまして、早急に動かなければいけないことなのかなと思いますが、そこら辺のスケジュール感覚というのはいかがですか。

知事
 今内々、関係の県の間で調整を進めているところでありまして、それぞれで各県、予算の議会を迎えるところでありますので、それが終わって次の年度が始まるあたり、あるいは次の年度に入ってから具体的な動きをしていくことになると思います。

記者
 先日、投開票が行われました県内3市町の首長選挙について、3市町(花巻市、二戸市、紫波町)とも現職が勝利ということになりました。まず、その点についての受け止めをいただけたらと思います。

知事
 投票率が低かったということがちょっと気になるところです。新型コロナウイルスのオミクロン株の流行拡大が始まってきた時期にも重なって、なかなか選挙に集中できない向きが有権者サイドにあったのかもしれません。それぞれの市町、直面する課題についてあらためて明らかにし、また議論が行われ、当選された方々にはそれをいいほうに変えていくということをしっかりやっていただくことを期待したいと思います。

記者
 ありがとうございます。投票率の関係なのですが、例えば、今後何か向上に向けた取組を県として行う予定があるとか、こんなことをすればいいのではないかというアイデアなどありましたらお聞かせ願えますか。

知事
 明るい選挙推進協議会が、まず中立、公正の立場から投票率向上に向けて精力的に運動していますので、それを県の選挙管理当局もしっかり支えて、選挙管理当局としても選挙への参加、投票率の向上というものをしっかり働きかけていくようにというのが基本だと思います。

記者
 ありがとうございます。もう一点、ちょっと堅い話題が続いたので、柔らかい話題をお出しすると、サッカー、Jリーグのマスコット総選挙(2022)、こちらも選挙なのですけれども、知事もツイッターのほうで投票されていましたが、岩手で活動するグルージャ盛岡のマスコット、キヅールに対して、何か応援のコメントなどありましたら。

知事
 既にグルージャからはキヅールが出ているという情報をリツイートしたりなどしているところですが、非常にユニークなマスコットで、日本を代表し得るマスコットだと思いますので、サッカーファンの皆さんはもちろんですけれども、日本を良くしたいと思う皆さんはどんどん投票して、キヅールが1位になるようによろしくお願いしたいと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は2月7日(月曜日)の予定です。

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