令和2年3月24日知事会見記録

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開催日時

令和2年3月24日10時30分から11時31分

会見記録

広聴広報課 
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
 まず、第73回全国植樹祭大会のテーマが決まりました。「緑をつなごう、輝くイーハトーブの森から」ということで、これは北上市立江釣子中学校2年生、藤田若葉(ふじた・わかば)さんの作品です。全国から1,275点の応募があり、うち県内からは212点の応募、専門委員会による審査の結果、大会テーマとして採用する最優秀賞が1点、また優秀賞3点も選ばれています。最優秀賞の選定理由は、まず「緑をつなごう」が、豊かな緑を未来に継承すると同時に、震災から復興に向けて力を合わせる県民同士のつながり、また、多大な支援を頂いた県内外の方々と岩手県民のつながりにより、未来に向かって邁進する姿。そして、「輝く」は震災復興を進める岩手県の、明るく輝かしい理想の世界。そして、「イーハトーブ」は本県出身の詩人、宮沢賢治。童話作家、また農学研究者でもあります宮沢賢治が、岩手を人と自然とが調和、共生する理想の地として名付けた言葉であり、全体として本県の魅力を表現しており、岩手県開催の植樹祭の大会テーマにふさわしいということで当作品が採用されました。

 発表事項の2つ目は、新しい防災服です。知事を含め災害対策本部員等が着用している防災服については、経年劣化や汚損が著しい状況になっていることから更新することとし、今年度新たな仕様により製作しました。製作に当たっては、より機能的なデザインにするとともに、県内アパレル産業のPRにもつなげていくため、県内アパレル関係者と連携して取り組みました。岩手県と連携協定を締結している学校法人文化学園文化ファッション大学院大学の監修のもと、デザイナーの藤川郁磨(ふじかわ・いくま)さんがデザインし、岩手町に縫製工場を有する株式会社飯島産業が製作しました。デザインは、防災服としての機能性を確保するとともに視認性、ぱっと見て分かるということですね、視認性にも配慮したものとなっています。カラー、色ですね、カラーについては岩手の広大な大地を連想させ、明るい印象を与えるベージュゴールドをメインに、豊かな自然を連想させるモスグリーンをアクセントカラーに使用しています。今回製作した防災服は、令和2年度から運用、着用を開始することとなります。

以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項2件について、各社から質問があればお願いします。

記者
 防災服についてお尋ねします。何年ぶりでリニューアルになるのかは、後ほど担当部署に確認しますけれども、震災等あっていろんな応援があって、各都道府県の防災服を見る機会は岩手県としては多かったのですけれども、改めて知事としてこの出来上がりをどのように御覧になっているかということと、あと袖を通されたかどうか、その2点を教えてください。

知事
 私も袖を通してみましたけれども、非常に動きやすくて機能的だと思います。また、背中に岩手県と大きく書かれていたり、胸のマークもベージュゴールド、モスグリーンの上に白でくっきり県章が描いてあったりとか、近年複数の防災関係機関が集まって仕事をすることが多いので、今までの防災服ですとどうもその中で区別がつきにくく紛れてしまうような感じがあったかなと思うのですけれども、これだとかなり岩手は岩手、この人たちは岩手県の人だなと分かりやすくなったと思います。

幹事社
 それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 新型コロナの関係なのですが、IOCが東京五輪の開催延期を検討に入って4週間以内に結論を出す方針だというふうなことが出ましたが、知事は東京五輪の開催延期についてはどのようにお考えでしょうか。

知事
 基本は新型コロナウイルス感染症という世界共通の脅威に人類としてどう立ち向かっていくかということと、東京オリンピック・パラリンピックの開催ということがセットになってしまったということで、やはり人類の英知を結集して対応を決めていかなければならないというところ、世界のスポーツ界を代表する人たちが集まっているIOCにおいて検討が行われるということは頼もしいことだと思っています。
 検討の中には延期という可能性も含まれているということでありますけれども、岩手県においては昨年、ラグビーワールドカップにおいてナミビア・カナダ戦が中止になった訳ですけれども、あれで全てが無に帰した訳ではないということを我々は知っている訳でありまして、試合をやるということとは別な形でレガシーが残った、カナダチームが釜石に残って泥かきのボランティアをしてくれたり、ナミビアチームが宮古市の市民と交流活動をしてくれたり、そしてやれなかった試合を今年やろうという、そういう話もある訳でありまして、そういう経験から、東京2020オリンピック・パラリンピックというものを国際社会が力を合わせて新型コロナウイルス感染症対策に立ち向かうということと併せながら英知を絞ってあるべき形を決めていくということはできると思いますし、それがきちんと真剣に検討されてアスリートの皆さんにも納得できるような形で決まっていけば、そこにはある種また新しい世界が広がってくるのだと思います。
 ただ、その際、東日本大震災との関係ということは大事な要素だと思います。去年のラグビーワールドカップのケースも東日本大震災の被災地、釜石で試合が予定されていたということも、それを関係者がしっかり受け止めて、それが台風災害の泥かきのボランティアにつながったり、東日本大震災を経験した市民との交流につながったりした訳ですので、ここはオリンピック・パラリンピックと新型コロナウイルス感染症対策という2つの要素だけではなく、やはり東日本大震災のことをきちんとそこに向き合って、そして復興に取り組んでいる日本の首都東京でやると決めていたオリンピック・パラリンピックの在り方を決めるという、そこにきちんとこだわってもらうことが大事だと思います。
 今イタリアで当該感染症で亡くなった方が6,000人を超え、中国で亡くなった方の数を超えたということ、これは大変衝撃的で、イタリアのために祈りたいという気持ちになりますが、東日本大震災の際、岩手県だけでそのくらいの人数の方々が犠牲になったということがありましたし、今世界でコロナウイルス感染症で亡くなった方は1万5,000人くらいにまで達しているのですけれども、東日本大震災は日本全体で1万8,000人、災害関連死を含めれば2万人を超える方々が犠牲になっている。やはり東日本大震災ということが世界全体にとっても大きな災害であったし、世界が力を合わせてそこからの救出、救助、そして復興へと取り組んできたということをやはりホスト都市である東京、それを首都としているホスト国日本がきちんと東日本大震災のことを大事にしながらIOCを中心とした調整過程の中にしっかり入ってアスリートファーストで決めていけば決して悪いようにはならないし、そこに岩手県はきちんと関与していきたいと思います。
 この週末、復興の火イベントを岩手県でも新型コロナウイルス対策で規模縮小はしましたけれども、まずきちんとやることができて、ギリシャで採火された東京オリンピックの聖火に復興の火という意味付けを加えることができたというのは、岩手県としてまず一つやるべきことをやれたと思っております。そういう思いを関係者一同がきちっと抱きながら調整していけば悪いようにはならないと考えます。

記者
 そうするとアスリートファーストの考えも、震災復興五輪ということも視野に入れて、やはり延期もやむなしという感じなのでしょうか、知事の考えとしては。

知事
 過去に例がないような、延期というのは過去にやったことはない訳ですよね。去年の大河ドラマ「いだてん」でも描かれた日本で最初のオリンピアン、金栗四三がストックホルムオリンピックで屈辱の途中棄権、雪辱を果たそうと4年後のベルリンオリンピック目指してやっていたけれども、それは第一次大戦で中止になって、その衝撃というのはそのアスリート本人にとっては物凄い「一生もの」な訳ですよね。モスクワオリンピックで日本選手団が参加しないと決めたときの当時の日本代表の人たちの苦悩というのは今でも語り継がれている訳ですし、そういうことを思うと、どのように解決することがアスリートのためにもなるのかというのは、かなり大変なことなのだと思いますけれども、やはり参考になるのは、去年のナミビア・カナダ戦のように東日本大震災との関係ということ、新型コロナウイルス対策にきちんと向かい合うということと並んで東日本大震災、ここは気持ちを大きく持って2011年3.11に限らず、その後も大きな自然災害は日本国内でもたくさん起きているし、世界のあちこちでも起きているし、そういうことに向き合う国際社会、広く言うと人類、その同じ人類が人類の可能性の限界を広げていこうということでオリンピック・パラリンピックにも取り組んでいる、そういう共通性の中で人類の進歩、発展に役立つような形で決着をつけられたとしていくことが肝要と思います。

記者
 聖火リレーの関係も福島でスタートしますが、本県でももちろん聖火リレーが行われますが、ランナーがトーチを持って運ぶのではなくて、ランタンで運ぶという方式も検討されるということですが、岩手県内でもそれは大きく影響あると思いますが、その辺りは知事どのようにお考えでしょうか。

知事
 新型コロナウイルス感染症対策は、これはこれできちっとやっていかなければならない訳で、それとのバランスの中で一つの工夫なのだと思います。実際にやってみないとどういうものかというのは分からないところもあるのですけれども、復興の火を私も聖火皿に点火する役をさせてもらったり、その聖火皿をすぐ近くで見させていただいたり、そしてランタンを短い距離ですけれども、運ぶというのをやらせてもらって、やはり国際社会や人類の今までの歩み、オリンピック・パラリンピックに世界や人類がかけてきた希望、そういうものを感じることができましたし、世界を平和にしなければならないなとか、スポーツや文化を通じて人類の可能性を高めていかなければならないなと、そういう思いを感じることができ、そしてそこに東日本大震災の経験と支援への感謝ということを乗せることもできましたので、その火は大事にされて、日本国内で引き継がれていってほしいなと思います。コロナウイルス対策をしながら、そういうことをやる一つの工夫としてランタンで運ぶというのはありかなと思います。

記者
 私も新型コロナの関連で幾つかお尋ねします。
 まず、企業活動であったり、消費活動であったり、いろんな経済活動に新型コロナは影響を及ぼしていますが、その所感について、あと今後の対策について知事のお考えをお願いいたします。

知事
 約114億円の補正予算、今年度補正予算と来年度補正予算の事業を軸にしながら経済対策的なところ、また生活支援的なところをしっかり進めていきたいと思います。また、先週3月19日の国の専門家会議の分析、提言で感染が広がっているところ、広がりそうなところ、そして感染が確認されていないところと3つ分けて基本的な対応について整理されていましたけれども、密閉、密集、密接の3条件を回避しながら自粛しなくていいところはさまざまな活動をやっていくということが示されていますので、それも参考にしながら県民の経済活動、社会活動でやれるところはきちっとやりながらですね。というのも、感染症対策を長期的にやっていくためにも県民の経済の力とか社会の力というのが維持されていくことが必要ですからね、経済的に県民が動けなくなってしまうと困りますし、日本全体としても農林水産業の食料の生産ということがきちんと行われ、流通がきちんと機能して食べ物に不自由しない、生活必需品に不自由しないというのを支えていくには一定の経済、そしてそれを補う社会というものが機能する形で存続していかないと感染症対策を続けることもできなくなりますので、そういう力を岩手県内にきちんと守っていくようにしていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。先ほど3つの条件というお話がありましたけれども、これに関連して、先頃、文科省の方で学校再開のガイドラインが発表されました。岩手県内の学校の授業再開について、どのようにされていくのか。休校期間については各市町村の判断で行われていましたけれども、今回一律に行うお考えがあるのかどうか含めてお尋ねします。

知事
 まず、日本全体として原則全面再開、普通に新学期から学校を開くということであり、岩手においても基本的に新学期から県立学校、市町村立学校、そして私立学校も開いていくと、新学期から学校で勉強を普通にやっていくということですね。新型コロナウイルス感染症対策の様々なことは同時にやっていく訳ですけれども、教育の場としては普通にやっていくということを昨日の県の新型コロナウイルス感染症対策本部員会議でその方向性を確認し、今日の日付で文部科学事務次官から地方の方に国のガイドラインが示され、それを踏まえて昨日の県の新型コロナウイルス感染症対策本部員会議で確認したような方向性に沿って県内全面的に開校していくという方針をさっき教育長から確認したところでもありますので、岩手県としてはそのように進めていきます。

記者
 ありがとうございます。すみません、もう一点お願いいたします。岩手県内ではまだ新型コロナの感染者数が確認されていませんが、仮に他県の都市圏のようにクラスターが多発して感染症指定病院の病床数が足りなくなった場合、どのように対応するとお考えでしょうか。

知事
 他県で病床とかが足りなくなったときに岩手がどうするかという質問ですか。

記者
 ごめんなさい、岩手県で病床が足りなくなった場合、どのようにするとお考えでしょうか。これは先日の専門家委員会のほうで、その病床数は県内で100未満というふうなお話を委員長がおっしゃっていたので、仮にそうなった場合にどうするかということについては、これは県がお考えになることだというふうに委員長がおっしゃっていたので、その辺についてお尋ねします。

知事
 まず、クラスター1つぐらいであれば他県でも行っているように100の病床も使わずにもっと少ない病床数で対応できますので、クラスターの規模が大きくなければ2つぐらいのクラスターでも今の体制でも対応できるのかなとは思います。
 しかし、オーバーシュートという言葉が使われるような大規模な感染の拡大、大きなクラスターがまた複数起きてくるような場合には、当然今ある病床以上の部分を確保していかなければなりません。国の専門家会議での議論や、また国の方での様々な動きを参考にすると、症状が軽い人については高度な治療が必要な人の病床とはまた違うような形でやる、これは諸外国の対応まで視野に入れて参考にすると、新しい病院、病床を造るという武漢のケースが一つ極端だけれども、一つの典型でしょうし、お客さんが全然来なくなっているホテルに滞在できるようにする。日本でも当初、千葉県の民間宿泊施設にチャーター機で武漢から帰ってきた人に入ってもらうというようなことをした訳ですけれども、そのように病床というか、陽性の方々に対応する場というものをきちんと科学的な根拠に基づいて広げていくという作業をしなければならなくなるのだと思います。その中に自宅待機というものも言われている訳ですけれども、ただ、御自宅にお年寄りの家族がいたり、御自宅待機というのがリスクが高いケースもあり得ましょうから、そういう中で自宅以外の滞在場所を確保できるのかといった、正に県の様々なところへのお願いが功を奏するかというようなこととも相まって決まってくることになると思いますけれども、やらなければならないことはやらなければならないですからね。県にも県の関係の宿泊施設があり、東日本大震災津波の際は、そこに家を失った方々の避難を受け入れるということ、県の施設を使ってあちこちでやったりもしましたし、あらゆる県の資源とお願い力を投入し、どんなことが岩手で起きてもそこにきちんと対応して、命と健康を守るようにしていきます。

記者
 関連して新型コロナウイルスについてお伺いします。先ほど、学校の再開については新年度からというお話でしたが、今年度臨時休校したことで遅れている分を今年度の春休みに再開するということではなくて、あくまでも新年度からということでよろしいのでしょうか。

知事
 今日、教育長から聞いた話では、進級者ですね、卒業して次の学校に入った人ではなくて、同じ学校で学年を1つ上げる人たちについて、そういうことがもし必要であれば、やはり新学期の中で対応するつもりだということを聞いています。

記者
 あともう一つ、イベントだったり、県の施設の開放なのですけれども、岩手ではまだ感染者が出ていないということで、国の専門家委員会の方はリスクの低い活動から再開をということを出しています。県のイベントなど主催事業、また施設でほかの団体が事業をする、イベントをすることについて、知事としてはいつ頃からというお考えでいらっしゃいますでしょうか。

知事
 実は、国立博物館や国立美術館はずっと閉鎖されていたのですけれども、県立博物館、県立美術館はオープンしておりまして、そういう意味では既に国がやっているよりは緩いやり方で自粛に対応してきているところはあります。先週から今週にかけての政府の動きは2月26日、2月27日の2日間にわたって、26日、イベント自粛の総理要請、27日、全国一斉休校要請、これも総理大臣からの要請とあったのを全面転換するところがありますので、県としてもそういう全面転換の中できちっと根拠に基づきながら、やっていい経済活動、社会活動はそれをやるようにし、そして一方で新型コロナウイルス感染症対策はきちっと進めていきたいと思います。

記者
 最後にもう一点なのですけれども、県内でも発生を更に引きとどめるために、密閉、密集、密接と3条件を出されているのですが、県として更なる何か条件というのを独自につくるお考えというのはございますでしょうか。

知事
 この3条件の回避というのは、これ言い換えると飛沫を浴びない、浴びさせないということで、このくらいの距離で話している分には、今の段階ではマスクなしでしゃべってもいいかなと思って、マスクなしでしゃべっているのですけれども、プラス手洗いの励行ということをきちっとやっていれば、3条件の回避と手洗いの励行ということをきちっとやっていれば、その感染のリスクというのはかなり低くできると思っております。ある種の会議とか、イベントとか、経済活動、社会活動、やり方によってはその3条件を全て満たしてしまうような、そういうことは中止したり、やり方を変えたりしていかなければならない、そこを工夫していくことが学校の方も含めて求められている訳でありまして、そこは結構、それぞれ現場は頭を使わなければならないし、臨機応変に動かなければならない、手元にないものを買ってこなければならなかったり、あるいは自分で作ったりしなければならなかったりと思うのですけれども、ただ3条件の回避プラス手洗いの励行というのは、この新型コロナウイルス感染症対策の王道であり、また日本の人たちはここ二、三か月の間、かなりそれを励行してきている。東京の満員電車で集団感染が確認されていないということを専門家会議でも言及していたと、記憶があるのですけれども、そういう日常のもともとの習慣であまりそういうところでべらべらしゃべったりしないみたいなことも含めて、日本にいる人たちが頑張って今の日本国内の感染者数や死亡者数を低く抑えるということ、また岩手においては、まだ感染者が発見されていないという状況をつくってくれていると思うので、そこに感謝しつつ、それを更に徹底してほしいと思います。

記者
 コロナの関係なのですが、イベントや外出の自粛に伴う地域経済への影響というのが出ています。震災のときは自粛ムードがあった訳ですが、応援に来た警察官とか、例えばホテルに泊まったりとか、一定程度震災のときはそういうのがあったと。そういうのに比べて、震災のときよりもさらに今回影響が深刻だというような指摘も聞きました。今の状況について、地域経済の状況について、知事はどのように受け止めていらっしゃるか、まず教えてください。

知事
 東日本大震災のときの自粛というのは、かなりの部分、気持ちの問題、あるいは風評被害と呼ばれた部分もありましたけれども、また一方、被災地、被災者への同情の気持ち、共感の思いから消費が減退するというようなことがあった訳ですけれども、それは切り替えて、こういうときは消費を拡大した方がむしろ被災地、被災者のためになるというようなやり方が通用した訳ですけれども、今回は3条件の回避、密閉、密集、密接を回避しなければならないという要請から、普段やっている経済活動、社会活動が、これはやっぱりやらないほうがいいというのが残ってしまう部分があって、そういう意味では東日本大震災のとき以上に踏み込んだ対策をきめ細かく、被害が出ているところ、損害が出ているところにやっていかなければならないのだと思います。
 まず、県の第1弾として2つの補正予算でまとまった施策を今打ち出したところなのですけれども、県内経済の情勢については今後も注意深く見ていって、必要なところに必要なお金、また消費が減退しているところに消費が回復するような手をきめ細かく打っていきたいと思います。

記者
 その関連で、感染者が今時点で岩手県では出ていないという中で、どういったイベントは開催して、何が駄目なのかというのを迷うと。県として何か開催の目安ですね、そういったものを示してほしいというような指摘も聞きます。その点についてどうお考えでしょうか。

知事
 基本的には、3条件の回避プラス手洗いの励行というのを徹底して行えば、それぞれ個人個人、自分自身の安全を守る、自分自身の感染を防ぐということを考えたときに、要はやらなければならないことというのはそれに尽きると言っていいのだと思うのです。3条件の回避と手洗いの励行ということですね。それが守れることであればどんどんやっていいということでもありますので、人けのないところで散歩をしたりとか、人けのないところで運動をしたりとかはいいのですけれども、ただ今までやってきたようなことをやっていいのかどうかという視点からすると、悩みや迷いも尽きないと思うのですけれども、今までやってきたようなことでも、全て飛沫を、3条件を回避する本質は、飛沫を浴びない、浴びさせないというところにありますので、今までやってきたことでも、飛沫を浴びない、浴びさせないという観点から、そこを全部見直すことというのは全ての人がやらなければならないことではあります。
 ただ、やはり何か基準を示してほしいとか、やり方を教えてほしいというニーズというのはあると思いますので、そこを県として何かやれるよう、分かりやすい形で説明できればしたいなという気持ちはあります。今は一般論として3条件の回避と手洗いの励行みたいなことを言っている訳ですが、一般論から踏み込んで具体的にということなのだと思いますけれども。ただ一方、そうなってくると、こうすれば絶対安全、こうすれば絶対感染しないということが逆になかなかないというのも、こういうウイルス相手の難しいところではあり、ただ岩手県ぐらいの規模の自治体で、また岩手県内の市町村くらいの規模の市町村であれば、お互い現場力でやっていいこと、やって駄目なことをうまく切り分けて、やっていいことはやっていくということは可能だと思うので、それがスムーズにいくよう県としても工夫したいと思います。

記者
 あと五輪の延期の関係に戻るのですが、先ほど結論を出す際に復興にこだわってほしいというような趣旨の発言がありましたけれども、被災県の知事として率直に、延期しても仕方ないと、そういう思いなのか、やっぱりできればやってほしいという話なのか、率直な思いというのをお聞かせいただければと思います。

知事
 仮定の質問にはお答えできないというのはこういうときに使うのかなと思いますけれども、延期という言葉は一体何を意味するのかということで、それはやっぱり全てパッケージとしてこのようにやるという形が示されないと、例えばナミビア・カナダの試合を中止にしたことも、その中止ということ自体で、その後のボランティア活動、交流活動、また今年に入ってからそれをやろうなんていう話と切り離して中止のことだけ見れば、それは絶対中止なんて嫌だよ。となりますよ。だから、問われているのは、既に明確な選択肢があって、それについてイエスかノーか、延期という明確な選択肢があってイエスかノーかという問題ではないということですよね。そういう延期の内容は分からない訳ですし、ある種真っさらなキャンパスにどういう絵を描いていくかということだと思います。コロナウイルスがこれだけ蔓延している、ただ日本ではある程度抑えられている。そして、アスリートの皆さんはもう全然練習ができなくなっているようなところもあれば、今年の夏にピークを持ってきてやれるという自信を持っている人たちもいるとか、そういう中でそもそもオリンピック・パラリンピックの目標である平和とか、そういう国際間の交流、協調、国際協調ですか、そしてスポーツや文化で人類の可能性を高めていくというようなことを実現するという、そういう絵を描く作業を、IOCを中心に今問われているところだと思います。
 東日本大震災や、そこからの復興という部分については、そこを描く筆や画材は、我々は持っていますので、もう既に復興の火とかで描いたりしていますので、そこを生かしながら、よりよい絵を皆さんにも描いてほしいと思います。

記者
 政府が追加の経済対策を検討していますけれども、知事として政府に何か求めることがありましたらおっしゃっていただけないでしょうか。あと具体的に、例えば商品券を配布するですとか、消費税率引下げなんていう声もありますけれども、この点についてはどのようなお考えなのか教えていただけますか。

知事
 よくリーマンショックが引き合いに出され、リーマンショックと比較されたりするのですけれども、全然性質が違いますからね。片やマクロ経済現象で、今起きているのはミクロな経済危機、消費の現場が機能しないということであって、物の売り方、流通のさせ方、サービスの提供の仕方の部分をどうすればいいのか、できなかった人にどう補償すれば、どう支援すればいいのかということだから、日本中丸ごと通貨量を増やすとか、所得を増やすとかというやり方では解決できないのだと思いますよ。
 そういう意味で一番いいのは、地方交付税の方をぐっと増やして、地方自治体がやる、そういった支援を国として全面的に支援するというのが今回は効くのだと思います。また、特に専門家会議、感染が拡大しそうなところ、落ち着いているところ、まだ感染が出ていないところと場合分けしてやろうというのだから、経済政策も少なくとも場合分けしてやっていかなければならないので、これは全国知事会からも、今週に入ってからも国に要望を出していますけれども、やはり都道府県毎にきめ細かい対応ができるし、必要に迫られてやっていますので、それを国が支援するような形が望ましいと思います。
 あとこの機会にもう一つ言うと、2月26、27日の総理からの要請、これはイコール政府からの要請となったのですが、あれは今、大々的な方向転換を迫られている訳で、ああいう総理大臣が側近の官僚の意見だけを尊重して日本全体を巻き込む大きいことを決めて出していくということが、もう二度とないような政府の形というのをつくってもらわないと駄目だと思います。それは内閣の形を変えるということです。特に近畿財務局の自らの命を絶った方の遺書が出てきたことや、検察関係の人事、異例な定年延長の問題というようなことについて決着をつけられないような政府、内閣のままで、このコロナウイルス対策を進められるとは考えにくいので、何らかの形で政府の形を変える、内閣の形を変えるということを今、しなければならない局面だと思います。

記者
 度々すみません。私も新型コロナの件で1つ、専門家会議の分析と提言の中で、地方の連携のようなことも言及がありまして、要はPCR検査であるとか、先ほども話のあった病床数の融通も含めて、あと感染者情報の共有という意味で、昨日青森県でも感染者が出たということで、岩手県もほぼ囲まれた状態になって、東北ではあと本県と山形県だけでしょうか、まだ感染者が出ていないのは。という状況の中で、全国知事会の連携もありますし、北海道・東北知事会もありますが、そういった感染者情報や病床あるいはPCR検査等の関係の連携の方は、特にそれぞれの知事会の中ではどこまで話がいっていて、どのように把握されていて、どうした方が望ましいと知事はお考えか教えてください。

知事
 東日本大震災の際にも、医療機能が全くなくなった沿岸で、治療できない重症者はヘリコプターなどを使って内陸に運んだり、また花巻空港から飛行機で東京、あるいは北海道の方に行ったりしたこともあったと記憶しています。また、医療の機材などはあっても人が足りないというようなところは、全国から最初はDMAT、その後医療の支援チームが被災地入りして手伝うということがありました。コロナウイルス感染症対策についても、必要に迫られればそういう展開ということ、そういうことをしないと、患者さんの命を守るということができなくなってくるのだと思います。ただ、あらゆるケースを、あらかじめそれについてマニュアルをつくることにエネルギーを注ぐよりは、今は各県毎に医療体制の充実を図り、岩手県も補正予算で防護服を増やしたり、それから補正予算以前の財源ですけれども、PCR検査機を2つ目を導入するなどをやりますけれども、まずはそれぞれの都道府県で医療体制を強化するということをやりながら、色々と足りなくなってきたというときに、そこから様々情報共有をして、しかるべきタイミングで応援が行くとか、あるいは患者を運ぶとかということが出てくるのだと思います。

記者
 関連して、大阪府と兵庫県の移動に関するやりとりを報道で拝見したのですが、今回青森で発生した部分が感染者の方が八戸ということで、岩手県境に近い場所なのですが、知事としては特にそういう感染者情報が出たときに、県境でそういうことが起きているということに関して、全県の対応と県境の対応と何か区別して捉えた対応をした方がいいとか、どういう御認識でいらっしゃいますか。

知事
 外国や、あるいは県外で感染して帰ってきた人が陽性だったという場合は、まずその当該陽性の人がいるところの保健所が中心になって、そこの自治体がその人の治療と、その人が他にうつしていないかというところを徹底的に調べ、そして陽性者が結構いることが分かれば、それはクラスターとなりますので、そのクラスターに対する対応をしていく。それは、和歌山県でかなり劇的な形で成功していますし、ほかでもクラスターが1つずつぐらい出た県があちこちにあるのですけれども、きちっとその現場において鎮圧できているのだと思います。そこは、最初の陽性者や、その人から感染した人たちということへの集中と別に何か人の移動をどうこうとかということなく対応して成功しているので、岩手やその近隣でそういうことが起こったとしても、そういう対応がなされると考えます。

記者
 ありがとうございました。あともう一点、先ほど知事がお話に出していたのでという訳でもないのですが、森友学園に絡んで公文書の改ざんについて、近畿財務局の職員の自殺された方の手記が出てきたということで、少し動きがあったのですが、そのものに対して、そういった経緯や、新たな情報が出てきたということに関して知事は今どのように受け止めていらっしゃいますか。

知事
 こういうときは、予算成立のタイミングとか、そういうところを見計らって、あるいは特措法の成立といったところがまた一つのタイミングだったのだと思うのですけれども、内閣の形イコール政府の形を変えることでやるべきことをやり、またその中でそういった政府の信頼を揺るがすような問題についても並行して取り組むと。信頼を疑われている体制そのものがその問題に取り組みながらコロナウイルス対策もやるというのは、やはりそれは無理なのだと思います。やはり新しい体制にして、コロナウイルス対策と、またそれ以前の政府が持たれている疑惑の解明ということを並行してやっていくということが、全てうまくやっていって、国民の力を結集しやすくなる、そういうやり方だと思います。

記者
 物の本というか、報道とか評論される方の話としては、コロナというのは超党派で災害と同じように取り組むべきことで、政局にするのはあってはならないことで、今国会の中で野党が追及チームを、森友に関して、この公文書改ざんについてはつくっていますけれども、同時並行するよりも、まず、コロナ対策を取り組むほうが先決ではという指摘もありましたが、知事のお話ですと、公文書の改ざんに対して出てきた問題の対処を後回しにするということは基本的にはあり得ないと、そういう捉え方でしょうか。

知事
 そうですね、事態が深刻化していけばいくほど、国民一人一人が政府をどれだけ信頼できるか、また、政府を信頼する国民をどれだけ多く数を確保し、力を合わせてやっていけるかということが先に行くほど問われていくことになるので、ヨーロッパ、アメリカの事態を見ていると日本におけるコロナウイルス対策はまだ始まったばかりで、これから本番みたいなことが起こる可能性がある訳ですから、むしろ今のうちにより強力な、国民に信頼される政府、内閣の形をつくる、特に年度の変わり目。過去の日本の政治の歴史を遡っても、予算成立と引換えにとか、重要法案の成立と引換えに内閣、政府の形を変えていくというのはあったと記憶しますので、そういう日本政治の知恵の出しどころだと思います。

記者
 今のところ、もう少し教えていただきたいのですが、イメージとして、震災のときも一時浮上しました、例えば与野党の救国一致内閣みたいなのをつくるというのが震災のときにありました。そういうものを今知事は求めているのか、そうではなくて安倍首相退陣で自民党の中で総裁が替わるということを求めていらっしゃるのか、それとも単なる内閣改造で乗り切るべきだと、さらに言えばすぐ総選挙やるべきだというお考えなのか、その辺どういうふうにイメージされていらっしゃるのか伺いたいのですけれども。

知事
 今日は、抽象論で勘弁してほしいと思っているところなのですけれども、選挙はまずいですよ、やっぱりフルの選挙が今できない状況にありますから、握手とか個人演説会とか難しいので。そういう形で民意を問うのではなくて、内閣を構成し、政府をつくるのは基本的には国会議員の皆さんでありますから、国会議員の皆さんが知恵を絞っていい絵を描く。そういう筆や画材は国会議員一人一人が持っている訳ですから、それで国民が安心して力を合わせられるような絵を描いてほしいというところです。

記者
 盛岡南公園の新野球場の関係なのですが、メジャーリーガーの雄星投手がアドバイザーになりたいというような、支援したいというような意向を示されています。昨年盛岡市長のほうにも会って意見交換したと聞いています。野球場は県と盛岡市共同整備ということですが、そういった雄星投手の申出について、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事
 盛岡出身、そして甲子園で活躍し、県民栄誉賞もそのときのチームには差し上げさせていただいておりますが、そしてプロで活躍、日本球界を代表するピッチャーとなって、晴れて大リーグに羽ばたいて活躍している菊池雄星君でありますから、これは私もそれはお願いしたいくらいなところで、ぜひぜひ力になってほしいと思います。

記者
 先週大変な強風が吹いて、暴風が吹き荒れたときで、日曜日の日に県の方から発表がありまして、お一人の方が屋根から転落して亡くなったという発表がありました。そのときの発表の仕方の問題でちょっと知事に伺いたいのですけれども、発表の仕方として住所は大字程度で終わりまして、氏名等は公表されなかったのですけれども、河北新報も、私も、新聞協会も、新聞労連も、行政機関に対しては常に実名で発表してほしいということを求めております。その中で、なぜ岩手県として災害、災害と呼べるかどうかも含めてなのですけれども、今回なぜ匿名報道にされたのか。あくまで実名での発表を求めていきたいのですけれども、知事はどのように考えていらっしゃいますか。

知事
 記憶をたどると、家族の了解が得られれば発表するという報告を受けた記憶があるのですけれども、ちょっと不正確でもありますので、これは大事なテーマだと思います。災害時の犠牲になった方の実名発表というのは大事なテーマですので、ちょっと確認して何か、どういう形で回答する、あるいは手を打つかは、まず状況を把握してから検討していきたいと思います。

記者
 私どもの要望なのですけれども、今回日曜日だったので、電話で御担当の方にお話を伺ったのですけれども、公表しないということについて遺族に了解も取っていないし、つまり匿名でいいですか、例えば発表しますかということの確認もしていないと、遺族に。では、そういった基準があるのかというふうにも伺ったら、特に県の方で条例なり、規則なりなんなりで明確な基準もないと、あくまでそのとき、そのときで考えていらっしゃるような、内部の内規みたいな、そういう慣例というか、慣習みたいな形でやっていますというようなお話でした。すごく曖昧で、ちょっとよく分からない。私も理解できなかったのですが。つまりこういった報道、なぜ報道が必要かという部分をちょっと意見を申し上げますと、例えば、今回屋根に上った、危険な行為ですよね。警察のほうも、例えば交通事故とか、雪下ろしで亡くなったなんて発表される警察の意向としては、例えばこういうことを注意してくださいと、できるならやめてくださいというような意味も含めて報道発表していますということをよく警察のほうから聞きます。であれば、今回の屋根に上る、大変痛ましくてお悔やみ申し上げたいところではありますが、できればやらないほうがいいような行動ではあったと思います。であれば、それを県民に広く知らしめるためには、新聞、テレビを通じて発表すべきものですし、名前、実名、場所というのが分かれば、あの方もこうなってしまったので、私も気をつけなければならないなと、Aさん、Bさんよりはよっぽど名前があったほうが、場所もあったほうが気に留めると思うのです。その辺も県として考えていただきたいので、今後年度替わりになってしまうので、御担当、室長もいらっしゃいますけれども、我々、私というか、記者クラブというか、ともうちょっと意見交換も含めて、今後あるべき姿を考えていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。

知事
 情報がより具体的である方が、情報の受け手もより身につまされるようになって、教訓として生きるだろうという趣旨のことかと思いますけれども、今回の件について、もう一回私も確認したいところがありますし、またさっきも言いましたけれども、大事なテーマですので、より県民のためになるような形、そういう基準とか仕組みも含めてつくっていくことが望ましいのでありましょうから、そこはちょっと内部で検討するようにしていきたいと思います。

記者
 今日は台風19号の被害総額が報告されたかと思うのですが、県の査定より国の査定が110億円低くなったのは、これはどういった要因があったのでしょうか。

知事
 査定は、プロセスの過程で順次数字が変わってくるものではあるのですが、今回の具体的な理由については、今ぱっと情報が手元にありませんので、何らかの形で伝わるようにしたいと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は4月1日の予定です。

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