令和元年7月26日知事会見記録

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開催日時

令和元年7月26日10時から10時29分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
 今日は東日本大震災津波伝承館、いわてTSUNAMI(つなみ)メモリアルのオープンについて発表します。
 陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園内に整備を進めてきた東日本大震災津波伝承館が本年9月22日にオープンすることとされました。当日の午前中はオープニングセレモニーを計画しておりまして、一般の皆様の入場は午後になる見込みです。
 伝承館の概要ですが、開館時間は9時から17時までとしたいと考えています。休館日は、年末年始と施設のメンテナンスのための休館年4日程度とし、それ以外は毎日開館する予定です。被災地を訪れる多くの方が気軽に来館できるように入館料は無料とし、三陸沿岸地域へのゲートウエイとしての機能を果たしていきたいと考えています。
 職員体制についてですが、館長については、この施設が日本を代表する震災津波学習拠点として、東日本大震災津波の教訓を伝承するとともに、震災津波の発災から復興に至るまで状況を国内外に発信することを目的としていること、県が当面直営で運営していくこと等を総合的に勘案して、館長には知事が当たるということとしたいと考えております。
 館長のもと、総務担当と事業担当の副館長2名体制とし、展示内容の充実や復興教育の推進のために学芸員や社会教育主事の方々にも運営に参画してもらい、万全を期していきたいと思います。
 また、来館者の皆さんの理解をより深めていただけるように各ゾーンに、フェース・トゥー・フェースで展示物や映像に関する説明や質疑応答を行う解説員の方々にも常駐してもらうこととしておりまして、解説員8名のうち2名は英語で対応できる方とする予定です。
 伝承館の整備に当たり、これまで高田松原津波復興祈念公園震災津波伝承施設検討委員会において有識者の意見をいただいてきましたが、開館後は運営協議会を設置し、伝承館の事業運営について意見をいただくこととしたいと思います。
 今後開館に向けて準備を進めてまいりますが、その状況は伝承館専用のホームページを初めツイッター、フェイスブックなどSNSでも情報発信します。
 以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項1件について、各社から質問があればお願いします。

記者
 9月22日オープンということで、開館の目途が立ったことについて所感を聞かせてください。

知事
 ラグビーワールドカップ2019™に間に合うようにということで、まず間に合ってよかったなと思いますし、東日本大震災津波からの復興に関しては、震災とその後の復興を風化させないようにという事がますます大事になってきていますし、また、去年日本各地で自然災害が相次ぎ、やはり東日本大震災津波の際の事実や教訓ということが、日本全体にとっても非常に大事だなと改めて皆さん感じたところだと思います。
 そういう中で、今のタイミングで東日本大震災津波伝承館、いわてTSUNAMIメモリアルをオープンできるというのは非常に意義深いことだと思いますので、県として責任を持ってスタートさせていかなければという思いであります。

記者
 細かいことなのですけれども、改めて確認なのですが、館長である知事を除く職員体制ですが、総計で何人規模なのでしょうか。

知事
 色々な数え方があると思うので、担当からお知らせするようにしたいと思います。

記者
 9月22日のオープン日より前に報道陣向けに内覧会を開催するということはないのでしょうか。

知事
 それは担当に確認してほしいと思います。

記者
 わかりました。あと公園自体の全体の完成は令和2年度内ということでいいでしょうか。

知事
 そうですね、それも日々動いている部分がありますので、別途確認してお知らせするようにしたいと思います。

記者
 その時はまた、こういうふうに知事からご説明いただけるのですか。

知事
 担当の方が詳しく説明できると思います。

記者
 先日の県の津波復興委員会の中でも委員の方から御意見があったのですけれども、伝承館を末長く教訓を発信していくためには、日々進化させるものでなければならないというふうな御提案がございました。再選後ではあるのですけれども、仮に知事が館長になった場合、どういった点を工夫しながら教訓を残していこうかなというふうにお考えでしょうか。

知事
 いらっしゃる方々との関係が大事だと思いますので、いらっしゃった方々からここに感銘を受けた、これが印象的だったというようなところは大事にしていきたいと思いますし、これを知りたい、あれはどうなっているのか、もっと知りたい、足りない等という声があればそこにもきちっと対応するように、やはり、ただ存在すればいいということではなく、多くの人たちにちゃんと伝わっていく、そういうコミュニケーションが大事だと思いますので、そのやりとりの中でどんどん高めていくことが出来ればと思います。

記者
 説明のあったとおりだと思うのですが、館長が知事ということに関してですが、当面県が運営するということで、それまでの期間は知事が少なくとも館長を担当するという、そういう捉え方をしていいですか。

知事
 東日本大震災津波の事実と教訓を発信していく、伝えていくということは、国連世界防災会議のときの岩手からの提言や、あと今でも様々県内で、あるいは県外でフォーラムを行い、発信をしている訳ですけれども、やはりその内容については、県として責任を持って取りまとめながら発信していかなければならない段階にあると思っていますので、当面はその発信の内容について、県としてきちっと責任を持ってやっていくために知事が館長という体制が望ましいと考えています。

記者
 わかりました。あとよく社会教育施設では館長講座とかあるのですけれども、そういったものも館長として発信に寄与していくと、そういうお考えはございますか。

知事
 今は全く白紙の状態ですけれども、今館長講座という言葉を聞いて、そういうのがあるといいなとは思いました。

記者
 わかりました。あと県議会等で議論があった入館料に関してなのですけれども、有料にしたほうがいいのではないかということでしたが、最終的に無料にすると、この無料にするという決断に至った理由を改めてお聞かせいただけますか。

知事
 一言で象徴的に言えば、5分か10分しか時間がとれないというような人達でも、5分、10分でも部分的にでも見ていってくださればいいなということです。

記者
 あと開館時間なのですけれども、こういう施設でよく言われるのは、それこそ今おっしゃったように残り5分、10分で5時になってしまったみたいな、入館最終は4時半みたいなのですけれども、先ほどあったように進化させるという中で、ニーズがあれば開館時間なんかも柔軟に今後変更させる要素というのはあるのでしょうか、余地はあるでしょうか。

知事
 そうですね、内容の説明などに、あと質問があったときの答えなどに遺漏がないようにするには働く人の働き方の時間を考えながら対応していかなければならないと思っていまして、完全に機械類に任せて、内容等をただ流していればいいような感じの展示というのは時間制限なくできるのでしょうけれども、やはり東日本大震災津波の事実と教訓を伝承していくというのは、人間が関わっていかないと、少なくとも今の段階ではきちっと伝えられないのではないかなと思うので、こういう開館時間を設定しているところです。

記者
 施設の展示の中で、知事からご覧になって、特にここを注目して見てもらいたい、もしくは来場者に対してこういうことを考えてもらいたいということがあれば教えていただけますでしょうか。

知事
 これは、最近でも東日本大震災津波からの復興はまだやっているのですか。という声を聞くこともあったりして、現場の実態が伝わってなくて、全然知らない人達というのがかなりいるなと思うので、そこはまず今でも復興の最中だということから始まって、そしてあれだけの大きな破壊、多くの犠牲、そしてそこから時間はかかっているけれども、物凄い復興事業が進められてきているというようなこと、そしてまず全体像を把握して欲しいなと思いますし、その中で色々な、これは知らなかったけれども、こういうことがあったのだというエピソードや、そういうことを受け手の関心や感性に合わせて受け止めてもらえばいいなと思います。

記者
 私もちょっと館長についてなのですが、県議会の中でもいろいろ議論が館長についてはあったと思うのですが、知事が館長を務めるということは、これ常時在席はしないという捉え方でいいのですよね。

知事
 ええ、それはそのとおりです。

記者
 そうすると、今おっしゃった部分の震災の風化防止とか、PRする部分でも館長は常駐して、そういったPRとかをより積極的に広報していったほうがいいのではないかと思うのですが、その辺のお考えはいかがでしょうか。

知事
 常駐して常にPRするのは副館長や、その元での職員、スタッフの仕事になっていきます。そして、やはり発信のやり方や内容を、県として責任を持ってやっていくには館長が知事ということで、県組織が丸ごと伝承館に責任を持っていくような体制が望ましいというふうに考えています。

記者
 そうすると、基本的に県が運営主体である以上は、今後、館長は岩手県の知事が兼ねるということでよろしいのですね、この伝承館については。

知事
 そうですね、はい、そういうことです。

記者
 教訓ということであれば、伝える中身のことなのですけれども、教訓ということであれば失敗談というのも必ずつけ加えなければいけない部分だと思います。例えば避難ができなかった理由、しなかった理由、まず復興の部分においても、例えば争いになってしまった部分とかあると思います。そういったところまで含めて伝えられるような、ただ単に復興してよかったねと終わるだけではなくて、そういった部分も含めてちゃんと発信できるような体制にはなっているのでしょうか。

知事
 そうですね、とにかく逃げることが大事だというのを伝えていく中で、逃げられなくて犠牲になった人たちがいるというようなことをしっかり伝えていきたいと思っております。そういう中で、これでは足りないのではないかとか、教訓がよく伝わらないのではないかとか、そういう意見があれば検討していきたいと思います。

幹事社
 それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありません。各社から質問があればお願いします。

記者
 復興庁の体制についてなのですけれども、自民党と公明党が政府に対して2021年度以降も現行体制のままの存続で専任閣僚を置くということで提言するという報道がありました。方針は年度内ということで、まだ確定はしていないということなのですけれども、これまで具体的な形態を示していなかった中で、与党が政府に対してこのように提言したことについて、どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

知事
 岩手県も県内の関係市町村の声も聞きながら、県として復興に関する国の施策の企画調整及び実施、そして、地方公共団体への一元的な窓口と支援等という機能について確保されるということと、あとは担当大臣を置くようにということについては、県からも要望してきたところでありますので、それらと同じような提案が与党からなされているというのは良い事だと思っております。

記者
 あと21年度以降に体制として、知事が最も期待する部分というのはどういったところでしょうか。

知事
 復興事業や復興に関連する様々な取組が各省庁のばらばらで埋没していくと、復興というものが廃れていくのではないかと懸念していますので、このエリアとして復興の現場を見ていただくことが大変大事です。そのためには、省庁横断的な組織とリーダーシップが必要だと思っていますので、省庁横断的なエリアとしてそれぞれの市町村や被害の大きかった地域というのが何を必要としているのか、今何で困っているのかというようなことをきちんと国として把握するということを丸10年経った後も続けてほしいと期待しています。

記者
 ありがとうございます。防災庁という機能も備え、中に含めるのか、あるいは外に置くのかという議論がこれからあるかと思うのですけれども、防災に特化した省庁に関してはどのような形であるべきかというふうにお考えでしょうか。

知事
 全国知事会でもそういう提案をしていて、一昨年の岩手県での全国知事会岩手県宣言でもそういう内容を盛り込んでいますし、今週初めの富山での全国知事会議でもそういう防災と復興を合わせたような機能を丸10年経った以降、そういう組織を国として立てていくべきというようなことを提案していますので、基本的な考え方としては、それが望ましいと私も思っています。ただ、今現在防災に関する機能は、関係省庁の中に分かれて存在していますので、既にある防災機能を復興庁に合わせるということではなく、各省庁に色々分かれている中のどれをどう引っ張ってきて、どう合わせて、防災部分の統合ということだけでもそう簡単に出来る事ではないなと、時間もかかるし、また、時間をかけないようにしようとするとすさまじいエネルギーが、防災部分のあり方についてというところに注がれる恐れがあり、我々が望む、岩手県として望むのは復興に関する機能がきちっと存続していくというところですので、まずはそこを確保するということ、当面、県としてはそこに集中していきたいと考えています。

記者
 今の質問に関連してお伺いしたいのですけれども、今質問があったように、今日、自民党が、復興庁が存続するよう提言をまとめるということで、2021年以降も復興庁が存続するという見通しになりまして、これは20年度末に復興創生期間が終了する中で、その後の復興をどうするかという中で一つ大きなポイントになると思うのですけれども、復興庁が存続するということに加えて、21年度以降の国の復興政策についてどのようなことを期待しているか、予算措置面も含めて改めて教えていただけますか。

知事
 防災施設を初め、早く完成するに越したことはないので、これは県も含めて早く完成するよう努力しなければならないのですけれども、様々な事情によって、丸10年経ってもまだ完成しないものについて、10年経ったからもう予算も打ち切り、事業も打ち切りという事では画竜点睛を欠く、それまでやってきたことも台無しにするようなことになってしまいかねませんので、やらねばならないことは10年経った後もやり続けるということで、インフラ関連の建設ということについて、丸10年経った後もしっかり予算も確保して、そして必要であれば人員も確保してやっていくというようなことがまず一つあり、もう一つはソフト的な事業で、心と体のケアでありますとか、コミュニティー再生支援、それから販路の問題などを含む産業の再生、なりわいの再生についても丸10年経った以降も必要と考えていますので、それをしっかりやっていくという、その二本立てをしっかりやっていただくということです。

記者
 知事選に向けてなのですけれども、公示まで1カ月を切っていますが、知事はいわて県民計画を基本に内容を訴えていきたいということを常日ごろおっしゃっていましたが、改めて県民計画をベースにしたより県民にわかりやすく、マニフェスト的な部分、具体的に訴えていくような政策を公表する予定はあるのかどうかという部分もちょっとお聞かせください。

知事
 あります。今、知事選に向けた体制づくりとして、希望郷いわてを実現する会というのは今も存続していますので、まずそこの集まりを行ってということがありますし、そして希望郷いわてを実現する会があり、野党共闘があり、そして達増拓也後援会というものを知事選に向け、改めて総会を開いて、その全体として選対本部を立ち上げるというようなプロセスの中、大勢集まっていただけるような機会に発表できればという感じで、今、準備をしているところです。

記者
 今おっしゃった部分、選対本部は出馬会見のときにおっしゃっていましたが、基本的には国民民主党の方に設置するという方向で今も調整中ということでよろしいでしょうか。

知事
 国民民主党基軸ということであって、そういう意味で国民民主党の国会議員や県議会議員にまず考えていただくところもあるのですが、国民民主党は野党結集の中にありますし、また、選対本部をつくるに当たって政党以外の団体や後援会をどう連携させていくかということもありますので、そういう意味では国民民主党の中に置くというのとは違う、より広がりのある体制になると想定しています。

記者
 あくまでも軸にと、基軸にということで。

知事
 そうですね。

記者
 あと週明けには、今おっしゃった国民民主党との政策協定の部分も締結というスケジュールも入ってきましたが、今後ほかの野党3党とは政策協定結ぶ方針はいかがでしょうか。

知事
 既に推薦はいただいているので、推薦の手続の一環としての政策協定というのはないのですけれども、ともに戦う体制をつくっていく中で、私の新しいマニフェストというか、公約をつくっていくという、その途中、様々やり取りをしていくというようなことはあると思います。

記者
 そうすると、今おっしゃった公約も野党共闘で理解いただけるような内容の公約にしていくということでよろしいのでしょうか。

知事
 はい。

記者
 今の知事選に絡めてなのですけれども、改めて自民党には推薦出さないというふうに当然言われて、相手も候補者出してしまったのですけれども、参議院選挙も含めていろんな業界団体、県内の主要な団体はある意味自民党に推薦を出して、自民党側で戦っておりました。この知事選において、知事のほうからそういった団体に推薦願、依頼を提出する予定はあるのでしょうか。

知事
 推薦依頼を文書でお届けすることは既に始めておりまして、そこは国政選挙における団体推薦状況と関係なく、県内の団体に推薦はお願いしていきたいと考えています。

記者
 参院選挙で戦ったばかりではありますので、知事が横沢さんを一生懸命応援された事実はある中で、知事本人として自民党側についた団体に推薦をお願いすることについて、違和感なり拒否感というはなかったのでしょうか。

知事
 様々な推薦理由、また、参院選における推薦理由を報道等で見ていますと、それぞれの団体がやっていること、例えば農業団体であれば農業の振興、発展を期待するとか、漁業であれば漁業の振興発展、それは岩手においては、私も強力に今まで推進してきたし、今後さらに頑張っていきたいと思っていますので、同じ理由で推薦していただけるということはあり得ると思っていまして、お願いしていきたいと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は8月2日(金曜日)の予定です。

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政策企画部 広聴広報課 報道担当
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