令和元年12月20日知事会見記録

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開催日時

令和元年12月20日10時から10時55分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
 令和元年度行政経営功労者表彰受賞者の決定についてです。岩手県では、行政委員会や審議会の委員等として専門的な知見や県民の視点に基づき御助言いただくなど、中立・公正で専門性に基づいた質の高い行政経営の推進に多大な貢献をされた方々を表彰するため、今年度新たに「行政経営功労者表彰」を創設しました。
 今年度の受賞者は、保健福祉医療分野における各種審議会等の委員として御尽力いただいた木村宗孝(きむら・むねたか)様、総合計画審議会など、本県施策の基本的な方向を定める計画の策定に関する審議会等の委員として御尽力いただいた谷藤邦基(たにふじ・くにき)様のお二人です。表彰式は、令和2年1月10日です。

 次に、岩手の魅力発信動画「偉人局第2話」とPRポスターの制作について。偉人局第2話、昨年の第1話では原敬さんでありましたけれども、今年は二戸市出身の田中舘愛橘(たなかだて・あいきつ)さんが架空の偉人局という組織にやってきて、偉人局アシスタントとともに現代の盛岡市や二戸市等をめぐるという動画です。
 田中舘愛橘さんは、村上弘明さんに扮していただきます。偉人局主任にも村上弘明さんには扮していただきます。
 監督は、奥州市出身で「希望郷いわて文化大使」でもある及川拓郎さん、偉人局アシスタントの役には矢巾町出身の工藤有紗さんに登場していただいています。
 今日から「いわてとあなたが、つながるページ」、そしてYouTube、「岩手県公式動画チャンネル」で公開します。
 12月23日から29日まで、都営地下鉄全線の車内ビジョンでも15秒のダイジェスト版を放映します。そして、動画と連動したPRポスターがこれですね、田中舘愛橘、「岩手から宇宙へ」ということで、田中舘愛橘さんは水沢にある今の国立天文台水沢、もともとは緯度観測所ということですけれども、それを水沢に設置するということを決めるのに貢献した人で、田中舘愛橘さんの教え子の木村博士がそこで働いて、例のZ項を見つけたと。そういう研究の流れが今年のブラックホールの写真撮影成功、本間所長らによるブラックホール写真撮影の成功にもつながっているということで、「岩手から宇宙へ」と書いてあります。
 田中舘愛橘という名前は、多分、東京の方々にとっては初めて見るというところも多いのではないかということで、村上弘明さん扮する田中舘愛橘本人の上半身と同じくらいの大きさで「田中舘愛橘(たなかだて・あいきつ)」とふりがな付きで書いてありまして、都会の皆さんにはこの田中舘愛橘という名前を見て「えっ」と驚いてもらって、誰それ、何それみたいな感じで、それをつかみとして岩手県のPR、岩手の意外な先進性などもアピールできればと思います。

 次は、第9回いわてマンガ大賞コンテスト受賞作品の決定についてです。今回は応募数、一般部門32作品、1~4コマ部門239作品、1次審査を通過した作品をプロの漫画家、漫画雑誌編集者など11人の皆さんの最終審査を経て各賞を決定しました。
 一般部門の大賞は、盛岡市の藤倉秀(ふじくら・しゅう)さんの「隣のかわはくん」、藤倉さんは、第3回いわてマンガ大賞で優秀賞を受賞している方で、画力、ストーリー、キャラクター設定など総合的に高い評価を得て大賞受賞となっています。そうですね、河童がモチーフに使われていますけれども、今までの河童漫画とはちょっと違う、ファンタジーというよりは青春、学園もののシリアスな感じで、だけれども河童という、非常に岩手らしくも現代性と将来性を感じさせるような作品であります。ぜひ次のコミックいわてに載せて多くの人に見てもらいたいなというような作品です。
 一般部門の優秀賞は、宮城県塩竃市、山本わお(やまもと・わお)さんの「ケンさんに聞いてみた記録」、盛岡市の央里(おうり)さんの「ジョバンナの旅」、盛岡市のヒイチハルさんの「夜空のレテーロ」、学生部門金賞2作品、銀賞3作品の受賞です。
 1~4コマ部門の最優秀賞は、一般の部、盛岡市の舘野政志(たての・まさし)さん、中学生以下の部では宮古市のなっぴさんです。その他1~4コマ部門では優秀賞5作品の受賞が決定しました。
 そして、今回は海外からの応募が初めてありまして、そのうち1作品が1~4コマ部門の特別賞を受賞しています。
 受賞しなかった作品も見たのですけれども、非常におもしろく、またきちっとした作品を海を越えて送ってくださったということで、そうですね、まだ正式に内部で協議していませんが、せっかくの海外からの応募なので、何らかの形で世間の人たちに知ってもらえるようにしましょう。賞を受賞したのは1作品ですが、作品数は2桁になり、結構な数の応募をいただいたので、ありがたいことだと思っております。
 大賞受賞作品はコミックいわてシリーズの単行本に掲載しますし、一般部門の優秀賞受賞作品についても県のWEBマンガサイト「コミックいわてWEB」でも配信されます。表彰式は1月25日です。

 もう一つ、いわてマンガ大賞に関連し、マンガ郷いわて特別賞ということを始めて4回目になりますけれども、今回は漫画家、弘兼憲史(ひろかね・けんし)さんに決定です。こちらは、マンガ郷いわて特別賞表彰選考委員会での審議を経て決定いたしまして、著書である「会長 島耕作第12巻ILC編」において、ILC国際リニアコライダーについてわかりやすく執筆し、本県が誘致に取り組んでいるILCの普及浸透に多大なる貢献をされたことなどから第4回受賞者として表彰することといたしました。こちらの表彰式も第9回のいわてマンガ大賞コンテスト表彰式と同じ日、同じ場所で1月25日に行います。
 
以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項4件について、各社から質問があればお願いします。

記者
 行政経営功労者表彰ですが、今年度新たに設けようということです。今までも県勢功労者であるとか表彰する制度というのはあったと思うのですが、今回新たに設けた狙い、理由というところを教えてください。

知事
 行政委員会や審議会の委員として、長年にわたって、あるいは複数の分野で大きな貢献されている方々いらっしゃる訳ですけれども、その何人かは御自分の専門分野や御自分の職業、本職の関係で県の表彰を受けられたりする、あるいは国の表彰を受けられたりということがあった訳ですけれども、それとは別に県として行政委員会、審議会委員としての活躍、貢献ということでの表彰をやはり差し上げたほうがいいと、差し上げなければならないということから今年度新たにスタートしたところです。

幹事社
 それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 今日一部報道で、宮古―室蘭間のフェリー航路が来年3月で休止になるという報道がございましたが、県は港湾管理者だと思うので、どういうやりとりがあったのかということと、その受け止めを教えてください。

知事
 川崎近海汽船株式会社では、今日午前中に取締役会を開くということを聞いておりまして、何か岩手県に関わる決定があれば、正式に発表になると考えておりますので、その発表、やはり正式な決定、発表を待ってその内容を検討した上で、もし必要であれば宮古市と相談しながらそれに対応するということになると思います。

記者
 今のに関して伺いたいのですけれども、今現在、報道ではフェリーの需要、利用実績が非常に少なかったというような話があります。県として、この辺はどのように認識していらっしゃいますか。

知事
 会社の経営の判断や、それにかかわるデータ等は会社による正式な発表を待ちたいと思いますけれども、県としては新たな交通ネットワークの整備、特に復興道路、復興支援道路がどんどんできてきて、宮古港の利便性が著しく高まり、宮古―室蘭間のフェリー航路というものが可能になっていると、そういう状況であるという認識は変わっておりませんで、ようやく今年の春になって宮古以南の道路が完成し、そして宮古以北については来年度末には完成という中で、ますます状況はよくなっていくと考えております。
 一方、まだそういった利便性が、潜在的な利用者の皆さんに浸透してないのかなということで、今年度の事業として、県でトラック貨物運送利用の方々にキャンペーンとして運賃を支援しながらアンケートをとって、このようにすればもっといいとか、あるいはこういう課題があるということについては、今年度の県の事業でそれを調べ、来年度以降に役立てたいというのが県の考えです。

記者
 すると需要の発掘に取り組むというのは、県として今まで十分にやってこられたというようなお考えなのでしょうか。

知事
 そうですね、そこも今やっている調査の中で見ていかなければならないことだと思っておりますけれども、何事につけ、これで十分、これ以上やらなくていいということはないのだと思いますので、そこは走りながら検討し、そしてやったほうがいいことは随時手を打っていくということが基本と考えます。

記者
 全国に報道されているかんぽ生命の不適切販売のことについて、まず報道等でご覧になった知事の受け止めを教えてください。

知事
 毎月40万円とか60万円とかの保険料を払うことになったお年寄りと、その家族へのインタビュー報道を見ましたけれども、あれはとんでもないことだなという印象を持っています。保険制度というのはやはり非常に高い公益性があるものだと思いますので、且つ郵便局という明治以来の日本の近代化をその分野でリードする公益性の先頭に立ってきた組織をルーツに持つ会社なのですから、もっとしっかりしてほしいと思います。

記者
 外部の弁護士の方が委員長をしている外部委員会の方での報告も報道されていて、その中でどこか地域にそういった不適切な販売の仕方が偏在していたというよりは満遍なく行われていたということで、恐らくそうであれば県内でもそういう事例が疑われる事例や顧客から訴えの出ているものがあるのではないかと思います。そうした中で、生活に困窮する方が出てくる場合に、当然一義的にはかんぽ生命や日本郵便が担うことになるとは思いますが、こと県民の生活にかかわることとなりますので、何かそういう支援の方法を県が市町村と協力しながら救済や支援していくというようなことも今後想定されるでしょうか。

知事
 基本的には消費者相談の枠組みの中で自治体が対応することだと思っていますので、「おやっ」と思ったり、あるいは具体的にお困りのことがあれば身近な消費者相談窓口を御利用いただければと思います。

記者
 何か新たに、例えば企業倒産や大型の工場の操業停止などがあった場合には、本部のようなものをつくって特別に窓口を設けたりしますが、既存の消費者相談のようなもので十分対応できると、今の段階ではまだ全容はわからないですけれども、そういう見方でいるということでしょうか。

知事
 民間企業の論理からいっても、企業の責任において解決しなければならない問題だし、また公益性の観点からいって、いわば普通の民間企業の義務以上にまずそういったことを起こさない、もし起きたら万全の対応で問題を解決するということが当該会社に求められると思いますので、そこはちゃんとやってほしいと思います。

記者
 ありがとうございます。あと別件でもう一つです。御所野を含む縄文遺跡群の世界遺産への推薦が政府の方で今日でしょうか、閣議了解をされる見通しになりました。その点で知事から所感を伺いたいのと、あともう一つそれに関連して外国語での表記の際に「北海道・北東北」という表現ではなく「北日本」という英語が使われる見通しとなっておりますが、そのことへの受け止めもそれぞれ教えてください。

知事
 まず、いよいよ政府として正式に申請するところまで来たなということで、大変うれしく思いますし、着実に一歩一歩、世界遺産登録に向かって近づいているという実感が湧いております。ただ、最終的に登録されるまでには、この文化に関する専門的な見地から、こうしたほうがいいというところは随時変えながらやっていく必要があって、イコモスの皆さんに見てもらって、その意見を聞きながら修正すべきところは修正するということもある訳ですけれども、北海道・北東北というのを英語にするときにノーザン・ジャパンにするというのは、これはいいと思います。東北ということも普段の英語媒体を見ていると、ノーザン・パート・オブ・ジャパンズ・メインランド、本州の北みたいなそういう説明的な言い方が普通かなという感じがしていて、「トーホク」とびしっと英語圏の側のほうから言ってくることは少ないと体験的に思いますので、北海道もあわせてノーザン・ジャパンというのはとても分かり易くていいと思います。

記者
 先日、県で発表された震災の県内市町村と県外の避難者の実態調査の結果なのですけれども、この結果で県外避難の方、もしくは県内の市町村ですけれども、5割近くが帰郷予定なしというふうに回答されているのですが、知事はそのあたりどのように受け止めていらっしゃいますか。

知事
 過去に様々な調査をしたり、また、仕事の中で得られる感触等々もあわせて、ふるさとの市町村から離れて県内内陸等に避難されている方については、仕事の関係とか、あるいは新しい居住生活のパターンから引き続き内陸の方で働いて、そして生活したいという方々が一定程度いらっしゃるということで、災害公営住宅を内陸にも建設するというようなこともしていますので、県外避難の方々もあわせてですけれども、やはり一人一人の暮らしや仕事の実態にあわせた一人一復興として未来に進んでいけるような形にするということが真の復興ということにつながると考えますので、そういうきめ細かい対応をしていかなければと思います。

記者
 県の方で震災から8年が経過して、そういった災害公営住宅も含めですけれども、そういった避難先での生活が安定してきているのではないかというふうに見ているという声もありましたが、ただ一方で3割近くは生活資金に困っているという回答もありますし、あと転居先不明というのは、それも大体3割近くある。県では、今後追跡・継続して調査する予定は今のところはないという回答でしたが、きめ細かい対応というのであれば、やはり継続した調査というのが必要なのではないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

知事
 沿岸市町村から内陸に移った方々に対しても引き続き、もといらした沿岸市町村が様々な情報提供をしたり、そういう事もありますし、同様に岩手県としても県外に避難した方々への情報提供などは大事だと思っております。
 転居先不明の方々については門戸は開かれていて、何かお問い合わせや、困ったときの相談等は常に受ける体制ではあるのですけれども、今どこで何をしているかの調査のような事は、どのくらい必要なのかということについて、もう少し状況を見ながら判断していくことになると思います。

記者
 東京五輪の関係ですが、先日、聖火リレーのルート、走者が公表されました。概要が明らかになって、県民の関心も高まっていくと思うわけですが、復興五輪に向けてどういった点を期待されるか教えてください。

知事
 立派な聖火ランナーの面々が発表されて、オリンピックに向けて、パラリンピックに向けての期待も岩手においても高まるのではないかと思います。大井利江さん、小林陵侑君、苫米地美智子さん、そして岩渕麗楽さんがオリンピアン・パラリンピアンですかね。プラス、スポーツで国際的に活躍している人、あと相撲の錦木、ボクシングの八重樫東選手も入っていますし、岩手ゆかりの重要人物として、のんさん、森重隆さん、そして武田双雲さんも走ってくださるというのも岩手県民にとってうれしいことだと思います。
 あとは県民を代表して文化、芸術、科学の分野でも、そのだつくしさん、アンダーパスのMIKAさん、そして水沢の国立天文台の本間所長、住所は奥州市ということで、これは県民枠でばっちり走っていただくという、そういう科学の分野を代表する方が走るというのもすばらしいことだと思っております。
 あとは10代の人たちですね、若い人たちも沢山ランナーになっていますので、次世代につないでいくということも強く感じることができる、そういうメンバーになっていて、復興五輪ということで1日長くリレーの日程をいただいている岩手県としては、しっかり盛り上げていきたいと思います。

記者
 復興五輪という点で様々発信する機会になるとは思いますが、県としてはどのように盛り上げにつなげていくか、取り組んでいこうとお考えでしょうか。

知事
 ギリシャから来た聖火が聖火リレーに入る前に復興の火ということで被災3県で展示してもらえる。3月下旬ですけれども、それに間に合うように三陸鉄道を復旧させようと今やっている訳ですが、そのように岩手の岩手らしいところ、そして岩手を代表するような人たちと聖火との結びつきというのを県民の皆さんにも県外の人たちにも分かるようにしながら、まだ正式に決まってないですけれども、財政的にも市町村には余り負担がかからないで、その辺は県が頑張ってオール岩手として復興五輪の成功に向けて力を合わせて頑張っていけるようにしていきたいと思います。

記者
 財政的にも市町村にもというお話ありましたけれども、いわゆる警備の関係でということでしょうか。

知事
 総合的にですね、もう全体的にそれほど市町村に負担がかからないようにというのが基本的な考え方になると思います。沿岸市町村などはいまだ復興の最中であることに加え、3年前の台風第10号、今年の台風第19号からの復興もある中で、オリンピック・パラリンピックの成功にも一肌脱ごうというところがありますし、一方内陸は内陸でやはりオール岩手ですから、そこを沿岸と内陸を峻別するのも変な話でありますし、それから聖火リレーが通らない町村というのがある訳ですけれども、そこに対する配慮もパラリンピック関係の方のイベントでありますとか、あとは聖火リレー前の復興の日の段階のイベントでありますとか、そういった中でうまくカバーし、全市町村、全県的に盛り上がれるように努めていきたいと思います。

記者
 質問が戻って申し訳ないのですけれども、御所野遺跡の関係で、もし今後世界遺産に登録されると、金色堂のある平泉と、釜石の橋野鉄鉱山と、合わせて県内3つ目の登録になると思うのですが、全国的にも県内で3つ世界遺産があるというのは、今は奈良県だけということで、観光資源としてこれから期待されるかと思うのですけれども、例えば何かそういった世界のパッケージとして売り込んでいくとか考えられていることがあれば教えてください。

知事
 観光関係では、既に「世界遺産の國、いわて。」というのぼりをつくって立てられるようにしてありますし、「世界遺産の國、いわて。」の歌もありますよね。ネットで動画を見れるようにしたこともありまして、今のところ2つの世界遺産プラス1つの世界遺産候補と、あと無形遺産も早池峰神楽、吉浜のスネカ、そして和食の無形遺産登録の際には一関のもち文化というのは説明に使われたりもしています。岩手は「世界遺産の國、いわて。」と言っていい、日本を代表する世界遺産県でもありますので、「ケロ平」も、あれは平泉だけのキャラではなく、世界遺産のキャラという位置づけもして、色々なところに世界遺産を代表して出ていけるようにもしたいなと思っています。縄文時代は非常に豊かだったということをベースに「人と自然との共生、人と人との共生」ということが風土の中に深くあって、それが平泉文化にもなり、また直接世界遺産にはなっていないですけれども、遠野物語のような民話が非常に豊かであり、郷土芸能も盛んで、そして宮沢賢治世界というのが花開き、そういう岩手の文化的な土壌の豊かさということが世界遺産が3つあるということに象徴されますので、金色の風と銀河のしずくで岩手の農業、更には農林水産物、岩手の食全体をアピールしていく体制を組んでいるように、3つの世界遺産ということで岩手のそういう文化、更に風土も含めてPRしていきたいと思います。

記者
 わかりました。観光という面でも、県北というのはなかなか観光客が多くはない地域かなと思うのですけれども、拠点の一つになり得る場所だと思うのですが、県北の観光振興みたいな面で何かこれから期待できることがあれば教えてください。

知事
 縄文遺産の北海道道南、そして青森、秋田、岩手、北東北3県というエリアの中で、岩手県北という部分は、全体の中心的位置にあると言ってもいいので、北の方に視野を広げていきますと岩手県北の拠点性というのが改めて注目されると思います。
 近代以前はまさに北方との交易などが実は結構盛んだったがゆえに、南部氏の拠点というのも三戸や今の二戸、あの辺りに拠点があった訳ですし、そこは当時から交通の便もいいところでありますので、今でも新幹線も通れば高速道路も通っている岩手県北というのが縄文遺跡の世界遺産登録を契機に新しい広域の中心として脚光を浴びるようにしていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。それと宮古-室蘭間のフェリーの件なのですけれども、県でも利用客数などを把握されているかと思うのですけれども、トラックの利用が伸び悩んだことについて何か今の時点で、こういったことが原因かなど県のお考えあれば教えてください。

知事
 まず評価については、川崎近海汽船さんは川崎近海汽船さんとして、会社としての評価というものをお持ちで、何か重要な決定があれば、それに関連して正式発表もあるでしょうから、それを待ちたいと思います。
 そして、県としてはもっともっと増やさなければと認識しているからこそ、今年度の事業としてキャンペーン的に運賃を補助し、そして同時にアンケートもとるということをやっている訳でありますので、もっと増やさなければならないという問題意識は県も持っているところです。

記者
 私もちょっと取材させてもらったところ、例えば漁業関係の運送などを見込んでいたところもあったけれども、不漁などの関係でそれも伸びなかったというような話があって、色々な産業とも深く結びついているものなのかなというふうに今想定しているのですけれども、そういったお話が何か聞こえているものはありますか。

知事
 そうですね、例えば来年度の事業を来年度予算の検討の中で決めていくに当たって、今の段階での復興道路、復興支援道路、新たな交通ネットワークの活用について、これが足りない、あれをしたほうがいいということについては、まずは来年度予算を決めていく中で、まず今の段階での分析というものを踏まえて、やらなければならないことを決めていくことになります。

記者
 復興庁の関係なのですが、昨日、復興推進会議で復興庁が10年延長されることが決まったと思うのですけれども、そのことについての受け止めをお聞かせいただければと思います。

知事
 復興推進会議ではそういう基本方針案を取りまとめましたので、決定の中身を実際政府として実行していく、それが始まったなと思っております。
 丸10年で直ちにやめてしまうわけではなくて、それ以降も政府として責任を持って東日本大震災からの復興に対応するという意味ではいいことだと思います。
 あとはその解釈によっては、岩手と宮城についてはその後5年以内でと、5年で終わりというような、そういう解釈にならないように一律にこの期限を決めるのではなくて、被災の実態、復興の進行状況にあわせ、被災地に寄り添うような復興というものを更に政府に期待いたします。

記者
 その案の中で、岩手復興局の沿岸の移転も明記されたと思うのですけれども、その復興がある程度進んできたこの時期の中で、沿岸に盛岡から移転することについてどのように思いますか。

知事
 これは、政府の方でそうしたい、そうしたほうがいい、ということで基本方針案にも盛り込まれて、政府としてそう決めてやっていこうということで、より現場本位の復興を進めていくという、そういう基本的考え方はいいことだと思いますので、うまく進めていってほしいと思います。

記者
 具体的な場所に関しては、地元の方と協議しながら決めていくという形だったと思うのですが、知事としてはどのような場所に行くのがいいと思っていらっしゃいますか。

知事
 復興庁としての、更には国の政府としての仕事の進め方との兼ね合いで決めていきたいのだと思いますので、どのように仕事を進めていくのかという事と、併せてどういうところがいいと考えているのか等、早目に相談をいただきながら決めていくことができればいいと思います。

記者
 昨日、国のまち・ひと・しごと創生本部で第2期の地方創生戦略が決まりまして、本日、正式に閣議決定されるということなのですけれども、その中で東京圏の転出入の均衡という目標が先送りされまして、5年後になりました。関係人口というのが強調されていますけれども、それが速効性あるものとは思えないような中身になっています。知事として、今どのように受け止めていらっしゃるか伺いたいのですが。

知事
 東京への人口流入をゼロにするという目標が維持されているということについてはいいことではないかと思っております。これは、イコール地方からの人口流出を全体としてゼロにするということでもありますので、そういう中で岩手県としても国とともに目標に掲げてきた岩手県からの人口流出ゼロということを引き続き目標として掲げられるなと思っています。それが早く実現すれば、早ければ早いに越したことはないのですけれども、まずは今、国の方で考えている新しい施策、来年度予算の中にも様々盛り込まれていますけれども、それを着実に実行しながらということではあるのでしょうけれども、過去東京への人口流出が止まり、むしろ地方の方に人口が移っていくような傾向というのは1990年代中ごろにありましたし、また1970年代後半にも結構そういう地方回帰があって、そのときの経済情勢などと比較をしますと、首都圏、東京圏と比較し、地方の方が活性化していくような手を打つ必要があるのではないかと考えていて、それはこれからの課題だと思っています。

記者
 今回の創生戦略の中身を見ますと、例えば国の機関の地方移転なんかは表現も弱まったりとかして、現実的にこの5年間も京都に文化庁を移すぐらいしか実現できませんでした。その辺の大胆な方向性が見えないと、東京集中というのは進むのではないかという考えがありますけれども、その辺り、本格的に政府の姿勢をどのように見ていらっしゃいますか。

知事
 今のままだとちょっと足りないのではないかなと思います。経済情勢というのは、予想しなかったような変化がありますから、絶対だめとは言わないのですけれども、さっき言ったように地方の経済活性化につながるような手を更に打っていかなければならないのではないかなと思いますし、あとこれはNHKさんが1週間にわたって首都直下地震という特集をやって、その最後の結論が首都一極集中を是正しないとだめだと。色々なシミュレーションがあって、今の状況からだと、どうしても避難所も足りないし、火事が起きたときの消火も足りないし、水も、食料も、医療サービスも何もかも足りないと、命が幾つあっても足りないような地獄のような様相になる、地震直後に生き延びられた人でもその先どんどん困難があって、もう命が幾つあっても足りないような今の状況だと。
 首都直下地震というのを真剣に考えて、そういう危機管理の視点から見ると、東京のためにこそ東京から地方に人口が分散していくということは速やかにやらなければならないのではないかと改めて思いました。そういう危機管理というところまで真剣に考えますと、かつて国会で決議もあった首都移転、あれは北の方、那須高原とか、福島県とか、具体的な名前もあって、大体北の方に移転させるということはある程度決まっていたと思います。それをもう一回思い出す必要がありますし、首都機能はもちろん、首都の移転とか、大学も定数に制限を、と言っている場合ではなく、大学そのものをどんどん地方に移すとか、そういう東京の人たちがいざというとき、生き延びることができるようにするためにも、更に思い切った手が必要で、そういう視点も合わせると今の地方創生の枠組みの中でやっていることプラス防災危機管理の視点も加えたときに一気に動かせるのではないかと今考えています。

記者
 東京一極集中に関連してなのですけれども、東京23区から本社に地方の方に本社機能を移す企業に対して税優遇をするというのが本年度末で期限切れだったのですけれども、まず2年延長する方向で調整に入っているということで、これに関しての受け止めと、何か県としても取り組みがあればお考えをお聞かせください。

知事
 今の地方創生の枠組みの中だけだとなかなか進まなかったし、進めていくのも大々的な成果というのは難しいのではないかと思うので、「事前復興」ですよね。関東大震災が起きたときというのは東京や横浜の人口がごそっと大阪の方に移ったり、日本中に疎開していく訳ですよね、人や会社も。だから、首都直下地震の事前復興を考えれば、今のうちに本社を地方に移しておいた方がいいよということで、そういう発想で本気度を高めていくことが大事だと思います。
 岩手県としても来年1月に予定している部課長研修の知事講話はそれをテーマにして、防災危機管理の視点も加えて地方創生、ふるさと振興の加速に岩手県としても頑張っていきたいと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は12月27日の予定です。

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