平成31年4月1日知事会見記録

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開催日時

平成31年4月1日13時30分から13時57分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 質問の前に記者クラブへの転入者を紹介いたします。転入者から一言挨拶をお願いいたします。

(記者紹介)

幹事社
 本日は記者クラブを代表しての幹事社質問はございませんが、新元号が本日発表されましたので、知事の所見をまずいただけますでしょうか。

知事
 令和ということで、最初令和の「令」というのは、法令の「令」、命令の「令」ですから、何かちょっと厳しい感じの言葉が来たのかなと思ったのですが、よく調べますと「令」にはよいという意味があり、御令嬢とか御令室、御令息とかに使われるよいという意味の言葉で、それで万葉集、初春の令月にして気淑く風和らぎの令月、よい月という、そのよいという意味の「令」だということで、ああ、なるほどと感じ入った次第であります。
 そして、昼休み時間に万葉集の令月、風和らぎの言葉に導かれる32首の梅の歌、太宰府の帥、大伴旅人の家で詠まれた、歌会ですよね、そこで詠まれた梅をテーマにした歌というのを見ていくと、梅に絡めて雪みたいだとか、ウグイスだとか、あと柳もいい感じとか、非常にお正月気分、お花見気分、日本らしい、まさに和んだ感じの歌詠みの様子が描かれていて、非常にいいなと思いました。恋の話とか、あとはお酒の話もたしか出てきていて、非常に日本らしいところから引いてこられた令和という言葉だと思います。
 また、天平時代の太宰府でありますから、外国文化の受け入れ口、当時梅というのも外国文化、少なくとも異国情緒あふれる存在で、そういう日本という国が外に開かれ、異国情緒を好み、そして国際的な国として発展してきたのだということも示されていて、大変いい元号ではないかなと思います。

幹事社
 ありがとうございます。では、まずは新元号について各社さんからあればお願いいたします。

記者
 新しい元号が発表になりまして、1カ月後にはその元号になるということですけれども、県としてこの1カ月で新元号に対しての対応で決まっていること、またはこれからやることなどあれば教えてください。

知事
 一般論的になりますが、間違えないようにきちんと使っていくということです。今日、安倍首相が、国民の皆さんになじんで使ってもらえるようにという趣旨のことをおっしゃっていたと思いますけれども、岩手においてもそのようにしていくということだと思います。

記者
 システム面など、そういった実務的なところでは何かありますでしょうか。

知事
 これは、やるべきことをやるということで、県民の皆さんに不便、不自由をかけないようにスムーズに、元号の交代ということに対応していきたいと思います。

記者
 先ほど非常にいい元号だというふうなことをおっしゃっていましたけれども、岩手として新しい元号、新しい時代をどういった時代にしていきたいかということを、岩手県政のかじ取りをどういうふうにしていきたいかという点に関して一言お願いします。

知事
 まず、平成から令和へという時代の移り変わりに当たっては、平成という時代を振り返って反省すべきことは反省し、そして生かすべきものは生かしていくという態度が大事だと思っています。
 平成30年を振り返りますと、地方は人口は減っているのですけれども、産業面でも生活環境面でも大変力をつけていて、スポーツや文化の花が開いている、これは日本全体そうなのですけれども、岩手は特に産業にせよ、生活にせよ、文化スポーツにせよ、平成の30年間で大いに伸びて力をつけてきたと思っておりますので、これをしっかり令和の時代に引き継ぎ、更に発展させていくことが大事だと思います。
 また、平成は大きな自然災害に日本全体としても次々と見舞われた時代で、岩手においては東日本大震災津波というのがあったわけですけれども、引き続き復興に取り組んで、復興からその先の地域振興に移っていくということが令和という時代の初めごろに当たってやらなければならないことでありますので、復興から次の時代にふさわしい地域振興へということを令和の始まりとともに進めていきたいと思います。

幹事社
 ほか新元号について無ければ、そのほかの質問についてお願いします。

記者
 新年度の4月1日スタートということで、今日の午前中に知事は訓示を述べられていたと思いますけれども、改めて新年度スタートということでの所感をお願いできますでしょうか。

知事
 昨年度の終わりに県議会での議決をもっていわて県民計画(2019~2028)という大変いい総合計画が出来上がりましたので、また幸福という言葉をめぐって議論も盛んに行われ、県民の皆さんの関心も高まったと思いますので、今日から新しい県民計画を高く掲げ、そして力強く推進していくような連携の体制も構築し、書かれている計画、盛り込まれている計画に沿って次々と政策を展開していきたいと思います。

記者
 午前中の訓示の関係で私もお伺いしたかったのですが、いわて県民計画が今年度スタートするということで、知事がおっしゃった幸福保障体制の確立ですか、目標提示、政策推進、連携構築、実態把握、この4つを柱にしたもので進めていくというふうにおっしゃっていましたが、一人ひとりの幸福追求に結果を出せるようにする時代というふうにおっしゃっていたのを、もう少しわかりやすくその辺をかみ砕いて御説明いただければと思います。

知事
 例えば市町村について、盛岡から一戸まで全ての市町村の基本目標やスローガンを紹介しながら、県内全ての市町村一つ一つに県としても寄り添いながら、それぞれの目標達成に県もコミットしていくという思いを込めて、改めて県職員に対して市町村一つ一つをちゃんと見て大事にし、寄り添って連携してやっていこうということを訴えたわけですけれども、そういった連携を企業、団体、また個人、ここでいう個人というのはいろんな有識者とかそういう個人になるわけですけれども、こうした方々との間にも構築していきながら、県民一人ひとりがそれぞれ自分がかなえたいと思っている幸福の姿を、幸福の追求に関して成果を出せるようにしていきたいと考えています。
 幸福追求権の保障という場合に、ただ幸福が追求できるという可能性だけ保障するというのは、憲法上の基本的人権の保障もそうですけれども、可能性だけ保障しているのではだめで、やはり結果についてもある程度というか、かなりの程度保障していくべきということが民主主義の発展とともに言われている訳ですから、幸福の追求ということに、その結果についてもかなりの程度保障しましょうということです。それは、さっき言った市町村に対してそういうふうにやるようなやり方を県内全ての主体に押し広げていけばできましょうということです。

記者
 そうすると、結果を出せるというようにおっしゃっていますが、そうするとある程度結果の把握というのはどのような手法になってくるのでしょうか。

知事
 これは、いわて幸福関連指標としてその数字が良くなっていくかということではかられますし、それを補うような参考指標とか、あと施策実施に関する目標の数字とかがあります。それらだけではかり切れない部分もありますので、県民意識調査での主観的幸福感のアンケートなどの結果も参考にしながらやっていくということです。

記者
 先日総務省の方でふるさと納税の新制度に関する基準案が公表されました。地場産品が少ない自治体であったり、災害で特産品を提供できなくなった自治体に配慮した方針も盛り込まれましたが、このことについて知事の所感をお願いいたします。

知事
 詳しくチェックしていないのですけれども、おおむね常識的な普通のことを言っているような内容と受けとめていました。基本的にふるさと納税の返礼としては、やっぱりご当地のものを使うのが基本なのではありましょうけれども、日本全体、市区町村によってはそういう適当なものがないところというのもありますので、そこを補うような工夫をしていくというのはいいことだと思います。

記者
 それに関連して、県内の自治体への影響でしたり、または昨年の総務大臣からの通知については、県内の市町村から基準が曖昧でわかりづらいという声もありましたが、ある程度そこら辺が明確化された部分があるとお感じになりますでしょうか。

知事
 そうですね、県内市町村は地域資源が豊富なので、返礼品がない、困るというところは余りないのではないかと思います。
 一方、総務省としての基準が明確ではない中で、日本の中に好ましくないような返礼品もあるという話があって、戸惑う市町村も県内あったと思うのですが、一方、今までの間に、総務省が言いたいのは、要はこういうことだろうとそれぞれ市町村毎に判断して、主体的にうちはこういうやり方でこれからやっていくというふうにまず混乱なく、各市町村のふるさと納税のやり方は進んできたと思うのですけれども、今回の新しい法令というのですか、それぞれ市町村がやっていたことは間違っていなかったというような確認ができるのではないかと思います。

記者
 今日ちょっと新年度ということで伺いたいのですけれども、先ほど訓示の中でも震災復興を基本に据えて着実に進める考えを示されたということで伺っているのですけれども、新年度になって、また、東日本大震災津波から9年目を迎えるというところでいうと、今の現状の課題、最たるものはどのようなところにあるのかというふうに認識されているのかと、今後それについてどのように進めていきたいのか、ちょっと具体的にお答えをお願いします。

知事
 仮設住宅等での生活、これは避難生活なわけですが、その避難生活が8年を超えていくという方々がいらっしゃいますので、そういう皆さんの心と体のケア、そこがまず大事でありますし、次の住まいに移った方々の中でも新しいコミュニティの形成になかなか苦労しているところがあちこちありますので、そういうコミュニティ形成支援ということが大事であります。
 あとは、津波災害であるということ、先進国の都市基盤とか生産基盤とかというものが壊滅的な打撃を受けたところからの復旧、復興ということで時間がかかる部分があるわけですけれども、ハード関係についてはできるだけ早く完成させることが必要でありますので、そのハード整備をしっかりやっていくということが大事です。
 3つ目としては、伝承、発信に力を入れていくべきときに来ていますので、三陸防災復興プロジェクト2019からラグビーワールドカップ2019™につなげていくようにして、改めて震災を風化させず、そしてその事実や教訓を伝承、発信していくということに力を入れていきたいと思います。

記者
 もう一点伺いたいのですが、先ほど新元号のところでも復興から次の創生の時代にというところでおっしゃっていましたけれども、創生という点でいうと今後どのようなところを特に進めていきたいとか、その点についてはいかがでしょうか。

知事
 いわて県民計画(2019~2028)の新しい時代を切り拓く11のプロジェクトの中に三陸防災復興ゾーンとして復興を進めていった、その先の岩手沿岸三陸のあるべき姿を描いているわけでありまして、復興フェーズから三陸防災復興ゾーンとしての地域振興にうまく移行していくということがポイントになります。

記者
 訓示の中で、先ほどやりとりのあった件で私も教えてもらいたいことがあって、先ほどの記者とのやりとりで、一つ一つにコミットしていくというような趣旨があったのですが、そうすると新しい県民計画の中での結果というのは、先ほど訓示で33市町村の基本目標やスローガンを全て朗読されていましたけれども、実現するために市町村が掲げたそういうスローガンの結果にも県がコミットしていくと、そういう受け取り方をしてもいいのでしょうか。

知事
 結局お互いに幸福を守り育てるというのは、そういうことですよね。ただ、県がツールとして持っているのは県の総合計画であり、そして県の政策体系であって、それは直接的には市町村のそれぞれの計画とは別に県で持っているわけですけれども、ただ県の総合計画をつくる際にも市町村の意見も参考にしましたし、市町村の実態を踏まえてつくっているところもありますので、県の計画をきちっとやって、県として定めている指標の数字が良くなっていけば、それは結果としてそれぞれ市町村の計画の実現にも資するものであると考えます。それぞれ市町村の計画がどんどん実現していますよねというのをちゃんと県としても見ていって、ただそれぞれ市町村の計画が、目標が達成されるかどうかの責任は、最初的にも最終的にもそれぞれの市町村にあるというのは、それはいわば市町村の主権としてそういうものでありますから、それを県がとったりしようということでは全然ないのですけれども、ただ県と市町村が連携してやることによって、おのずと県の施策によって市町村も目標を達成できるというふうにしていきたいと思うわけです。

記者
 ありがとうございます。そうすると、連携というと今までも使われていましたし、今までもしていたと思うので、もうちょっと分解するとというか、例えば市町村のそういう取組に県が伴走していくような形なのか。連携というと、何かちょっと今までの印象と変わらないので、何かもう少し表現があるといいなと思うのですけれども、知事、いかがですか。

知事
 その辺の今までやってきたことについて、このままでいいのか、もうちょいいいやり方があるのではないかという見直しをすべしというのは、今朝の訓示で述べたところですので、そこはこれからそれぞれの部局とか広域振興局毎に考えてもらいたいと思います。

 あと盛岡市制130年おめでとうございますというのは、けさの訓示で述べてもよかったなと思うので、今ここで言いたいと思います。盛岡市制130年おめでとうございます。

記者
 せっかく言っていただいたので、知事も生まれ育ったというか、ふるさとでもある盛岡だと思うのですけれども、御挨拶等も、今メッセージもいただきましたけれども、県庁所在地、県都として盛岡の発展がやはり県勢の発展にも、あるいは沿岸の振興にも資するものだと思うのですが、改めて盛岡の130周年、これから新元号にもなりますけれども、どんなふうになってほしいと期待されますか。

知事
 御紙にも書いてあったかと思いますけれども、3万人くらいの人口で、しかもこの辺のすごく狭い範囲でスタートした盛岡市がどんどん周りと合併し、また周りから人も流入してきて今の大きさで30万都市になっている。私は衆議院議員時代、盛岡というのはアメリカ合衆国の発展と同じ発展の形をしている小さな13州からアメリカ大陸全体に広がって、世界中から人も入ってきて。というダイナミックな活力を、盛岡というまちは構造的に持っているので、ぜひその力を岩手のため、さらには東北、日本全体のためにも発揮し、国際的にもきらりと光る市であってほしいと思います。

記者
 私も県民計画の関係でお伺いしますけれども、訓示の中で幸福の度合いを高めていきましょうというあたりは、まさにこれまでの議論の中でもそのとおりだろうと思って聞いていたわけですが、幸福保障となってくると、またちょっとニュアンスというか、これまでと新しい感じがして、保障というと県民が幸福になるということを県が保障してくれるということかとも聞こえるわけですが、その点どういうところなのでしょうか。

知事
 職員に対する訓示としては、イコール県職員の心構えとしては、やはり県民や岩手に関わる全ての人に対して幸福を保障していけるような、そういう組織であり、またそういう政策を展開していこうというふうに訴えたいと思います。そういう意味では、計画に書かれていること以上に踏み込んで県組織、そして県で働く職員の心構え、働き方としてそのくらいやりましょうということです。幸福ということについては、おっかなびっくりやっていたのではうまくいかないと思っていまして、思い切って攻めの姿勢で、そして戦略的にやっていけばうまくいくと思っているので、県職員にはそういうのを呼びかけたいと思います。

記者
 知事は、これまでもスタートダッシュと、新年度からやっていくというお話をされていましたけれども、計画の中で特にもこれは急いですぐにやらなければいけないと、力を入れていきたいというものがあれば教えてください。

知事
 まず、復興関係は遅れることなくやっていかなければならないことですし、あとは人手不足対策ですよね。北上川流域の半導体・自動車関連産業を中心とした人手不足対策、これももう今すぐ、さまざま手を打っていかなければならないところだと思っています。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は4月12日(金曜日)の予定です。

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