令和4年度の「高校生との協働による橋梁点検(報告会)」を開催しました!!
県では、将来のインフラメンテナンスなどを担う土木技術者の担い手の確保・育成を推進するため、令和元年度から県内の土木系学科を有する高校との協働による橋梁点検に取り組んでおり、各校の生徒が点検結果等を県に説明する報告会を開催しましたので、お知らせします。
~道路インフラメンテナンスの理解向上と土木技術者の担い手の確保・育成を推進~
県が管理する道路橋(約2,800橋)は、建設後50年以上が経過する橋梁の割合が現在の約4割(約1,000橋)から20年後には約8割(約2,100橋)と大幅に上昇する見込みであり、老朽化対策が深刻な課題となっています。
県では、令和元年度から、道路インフラメンテナンスの必要性や重要性の理解向上と自ら実施した点検が県民の安全な暮らしを支えるという土木の魅力を感じてもらうことにより、将来のインフラメンテナンスを担う土木技術者の担い手の確保・育成を推進するため、県内の土木系学科の高校生との協働による橋梁点検に取り組んでいます。
令和4年度は、令和3年度までの工業高校4校(盛岡工業高校、黒沢尻工業高校、一関工業高校、久慈工業高校)に花巻農業高校を加え、全5校と協働による橋梁点検に取り組み、現地点検及び健全性診断の結果を踏まえ、令和5年1月27日から2月16日にかけて、各校の生徒が点検結果等を県に説明する報告会を開催しました。
報告会では、各校の生徒代表から点検橋梁を管理する各広域振興局の土木部長、土木センター長に点検調書を手交した後、それぞれの橋梁の点検結果等を報告していただきました。
また、報告会では、生徒から「今後の生活で道路や橋を通行する時は、今までとは違った視点で見ることが出来ると思います。また、多くの方々の点検や補修などによって私たちの生活が支えられているのだと実感しました。」、「実際に作業をしてみて、インフラ整備に関わる分野において改めて維持・管理・安全確保の大切さを感じました。細かな点検項目の多さや適切な損傷具合の分類、それに対する修復方法の決定など、一つ一つの作業が重要な意味を持ち、こうした正確な仕事によって橋梁やそれを利用する人々の安全が守られていると感じるとともに責任感を感じました。また、診断の際には将来的な損傷の進行の予測に関して経験則を用いたりなど、その仕事に携る長年の知識に基づく経験値の高さを感じました。何気なく利用している橋梁ですが、普段の生活では気づかない所に沢山の人々が携わり、その安全確保に努めている事を知ることが出来ました。インフラ整備の重要性においては学校の授業で習いますが、その整備・維持の大切さについて学ぶことができたとともに、貴重な体験・学習の機会を頂きました。今回の点検や診断で学んだ事を各々の将来に活かしていき、土木技術者として大切な業務に責任を持って携わりたいです。」などの感想発表がありました。
橋梁点検では、岩手県道路橋定期点検要領に基づいて、橋梁の健全性を1~4の4段階で判定しますが、令和4年度の高校生との協働による橋梁点検では、各校3橋ずつ合計15橋の点検を行い、そのうち8橋が判定区分3(早期措置段階)と診断されました。
健全性が判定区分3と診断された橋梁は、道路橋の機能に支障が生じることが懸念されるため、岩手県道路橋長寿命化修繕計画に基づき、次回点検(5年後)までに修繕等の措置を行うこととしており、今回の各校からの報告結果を踏まえ、5年以内の対策完了に向けて取り組んでいきます。
なお、今回の協働による橋梁点検の点検調書は、各橋梁の今後の修繕計画等に活用する予定としており、点検調書には橋梁点検に取り組んだ生徒の名前が記載され、橋とともに残り続けます。
「高校生との協働による道路インフラメンテナンスの取組(高校生との協働による橋梁点検)」は、国の第6回インフラメンテナンス大賞で国土交通大臣賞を受賞したほか、公益社団法人土木学会の2022インフラメンテナンス表彰でインフラメンテナンスチャレンジ賞を受賞しており、インフラを「守る」、担い手を「育む」、メンテナンスの必要性等を「伝える」という本取組等を通じ、持続可能なインフラメンテナンスの実現に向け、引き続き取り組んでいきます。
令和4年度の「高校生との協働による橋梁点検」実施状況
添付ファイル
関連情報
- <令和5年2月15日>「高校生との協働による道路インフラメンテナンスの取組」が土木学会のインフラメンテナンスチャレンジ賞を受賞しました!!
- <令和5年1月13日>第6回インフラメンテナンス大賞 表彰式が開催されました!!
- <令和4年12月5日>「高校生との協働による道路インフラメンテナンスの取組」が第6回インフラメンテナンス大賞 国土交通大臣賞を受賞しました!!
- 令和4年度の「高校生との協働による橋梁点検(健全性診断)」を実施しました!!
- 令和4年度の「高校生との協働による橋梁点検(現地点検)」を実施しました!!
- 令和4年度からの新たな取組として「橋梁メンテナンス工事現場見学会」を開催しました!!
- いわて!わんこ広報室【第29回】道路インフラの維持管理 ~高校生と共に取り組む橋のメンテナンス~(岩手県公式YouTubeチャンネル)(外部リンク)
PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。
このページに関するお問い合わせ
県土整備部 道路環境課 企画担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5878 ファクス番号:019-629-9124
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。