<令和4年1月25日>令和3年度の「高校生との協働による橋梁点検」の報告会(県立一関工業高等学校)を開催しました!!
県では、道路インフラメンテナンスの必要性や重要性の理解向上と自ら実施した点検が県民の安全な暮らしを支えることとなる土木の魅力を感じてもらうことにより、土木技術者の担い手の確保・育成を推進するため、県内工業高校との協働による橋梁点検に取り組んでおり、県立一関工業高等学校との協働による橋梁点検の報告会を開催しましたので、お知らせします。
~道路インフラメンテナンスの理解向上と土木業界の担い手の確保・育成を推進~
県が管理する道路橋(約2,800橋)は、建設後50年以上が経過する橋梁の割合が現在の約3割から20年後には約7割と大幅に上昇する見込みであり、老朽化対策が深刻な課題となっています。
県では、老朽化した橋梁のメンテナンスを適切に行うため、道路法施行規則に基づき、5年に1回の頻度で橋梁点検(近接目視点検)を行っていますが、令和元年度からは、道路インフラメンテナンスの必要性や重要性の理解向上と自ら実施した点検が県民の安全な暮らしを支えることとなる土木の魅力を感じてもらうことにより、土木技術者の担い手の確保・育成を推進するため、県内工業高校との協働による橋梁点検に取組んでいます。
令和3年度は、土木系学科を有する県内全ての工業高校(全4校:盛岡工業、黒沢尻工業、一関工業、久慈工業)と協働で橋梁点検を実施したところであり、令和4年1月25日(火曜)には、一関工業高校の生徒が点検結果等を県に説明する報告会を開催しました。
報告会には、協働による橋梁点検を行った土木科3年生の生徒7人が出席し、生徒から県南広域振興局土木部一関土木センターの小野寺所長に点検調書を手交した後、一般国道457号老流橋など4橋の点検結果や健全性診断の結果等を報告していただきました。
また、生徒から「橋梁を維持管理していく重要性が理解でき、今回の橋梁点検はとても貴重な体験となった。最も印象に残っているのは千歳橋で、ドローンを使用することで交通を妨げることなく点検が可能となり、細部の写真も撮影できることに驚いた。橋梁点検を通して学んだことを土木技術者として働く上で生かしていきたい。」との感想発表がありました。
橋梁点検では、現地での点検結果等を踏まえて、岩手県道路橋定期点検要領に基づいて橋梁の健全性を1~4の4段階で判定しますが、今回点検を行った4橋の健全性は、老流橋が判定区分2(予防保全段階)、千歳橋、御手廻橋、岩戸川橋の3橋が判定区分3(早期措置段階)と判定されました。
健全性が判定区分3と診断された橋梁は、道路橋の機能に支障が生じることが懸念されるため、岩手県道路橋長寿命化修繕計画に基づき、次回点検(5年後)までに修繕等の措置を行うこととしており、今回の一関工業高校からの報告結果を踏まえ、判定区分3と診断された3橋について、令和4年度からの橋梁補修設計着手に向けて検討を進めていきます。
今回の協働による橋梁点検の点検調書は、それぞれの橋梁の今後の修繕計画等に活用する予定であり、点検調書には点検を行った生徒7人の名前が記載され、橋とともに残り続けます。
県では、今後とも、老朽化が進む道路施設の計画的な修繕等を行うとともに、県民の生活を支える道路インフラの良好な利用環境等を確保するため、県民との協働による維持管理を推進していきます。
【協働による橋梁点検実施橋梁】
路線名 | 橋梁名 |
橋長 (m) |
完成年 (西暦) |
橋梁形式 | 健全性の判定区分 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 |
一般国道 457号 |
老流橋 | 42.1 | 1965 | 単純合成I桁橋2連 | 2(予防保全段階) |
2 |
主要地方道 一関大東線 |
千歳橋 | 434.1 | 1978 | 3径間連続下路式ワーレントラス橋2連 |
3(早期措置段階) |
3 |
一般国道 342号 |
御手廻橋 |
19.9 | 1951 |
単純RCT桁橋(車道部) プレテンション方式PC単純床版橋 (歩道部上流側) プレテンション方式PC単純T桁橋 (歩道部下流側) |
3(早期措置段階) |
4 |
主要地方道 弥栄金成線 |
岩戸川橋 | 23.1 | 1962 | 単純RCT桁橋2連 | 3(早期措置段階) |
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