岩手県食の匠221 佐々木洋子さん(奥州市) くずます
料理の紹介(いわれ・特徴)
- 胆沢地方の伝統料理。御祝儀、不祝儀で振る舞う他、寒い日に体を温める料理としても食べられていた。くずのすまし汁が名前の由来。
- 昔は、食べるものが少なかったので、小さすぎる野菜や少々傷んだ野菜も悪いところを取り除き丁寧に使っていた。そのため、食材を細かく刻み、更に腹持ちを良くするためと、体を温めるためにあんかけにして食べていたのが特徴。
- 各家庭や季節によって中の具材が変わるなど、それぞれの家庭の特徴が出る家庭料理である。
材料(4人分)
- だいこん 100グラム
- にんじん 50グラム
- ごぼう 50グラム
- こんにゃく 2分の1枚
- じゃがいも 100グラム
- さつまいも 100グラム
- 凍み豆腐 1枚
- 五色麩 2分の1カップ
- だし汁 800cc
(だし昆布10センチメートル、花かつお20グラム) - 薄口しょうゆ 大さじ2
- 砂糖 小さじ2
- 塩 適宜
- 水溶き片栗粉(水50ccに大さじ2から3)
- しょうが 好みで
作り方
下準備
- 凍み豆腐、五色麩はぬるま湯でもどしておく。こんにゃくはさいの目に切り、下ゆでする。
- 昆布と鰹節でだし汁を作る。
水に昆布を入れて一晩おく。
水を火にかけ、お湯が沸騰する直前に昆布を取り出す。
その後、鰹節を入れてひと煮立ちしたら火を止める。
鰹節が沈むまでしばらくおいておき、沈んでからさらしやキッチンペーパーなどで濾す。
調理方法
- 野菜、凍み豆腐を5ミリから8ミリのさいの目に切る。
(いも類は切った後に水にさらす。) - 野菜とこんにゃくをだし汁で柔らかくなるまで煮る。(15分から30分程度)火を止める2分から3分前に凍み豆腐、五色麩を入れる。
- 野菜が煮えたら、ザルにあげ、具は汁椀に入れ、野菜を煮ただし汁は、キッチンペーパー等で濾してから、鍋に戻す。
- 鍋に戻しただし汁に、しょうゆ、砂糖、塩を入れ、味を調えてから水溶き片栗粉でとろみをつけ、具を入れた汁椀の上にたっぷりとかける。好みによって、しょうがを添える。
料理・技術のポイント及び工夫している点
- 野菜が細かく切ってあるので、あまり混ぜない。混ぜると、いも類が崩れて、汁が濁る。
- いも類を一回水にさらすことで煮崩れしにくくする。また、汁の濁りも防ぐ。
- だし汁は、濃いだしをとり、しょうゆをあまり入れない。これにより、あんが濁らず、野菜そのものの味を楽しめる。
- 野菜を煮ただし汁を一回濾すことで、あんが濁らない。
- 料理を提供する場面に合わせて具材の種類や量を変える。
例:御祝儀のときはにんじんを多くし、五色麩を使い、色鮮やかに。
:不祝儀のときはにんじんを少なめにし、麩は白いものを使う。
このページに関するお問い合わせ
農林水産部 農業普及技術課 普及担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5654 ファクス番号:019-629-5664
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。