「いわて幸せ作戦会議」(令和7年7月17日)

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ページ番号1089538  更新日 令和7年9月16日

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日時
令和7年7月17日(木曜日)10時20分から11時40分まで

場所
県庁3階 第一応接室

出席者

・参加者(敬称略)

   山内 彩  (株式会社長島製作所 複合学習スクール「PLOT」マネージャー/平泉町地域おこし協力隊)

   三浦 大樹 (株式会社アンドファーム 代表取締役)

   川上 冴華 (川上塗装工業株式会社 専務取締役)

   茂庭 裕之 (スターブリッジいわて株式会社 代表取締役)

・県側

   達増 拓也 知事

   小野 博 政策企画部長

   村上 宏治 ふるさと振興部長

開会

小野部長

 ただ今から、県政懇談会「いわて幸せ作戦会議」を開催いたします。
 本日お集まりの皆様には、御多忙のところ御出席をいただきまして、本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。本日は「産業のDXについて」を懇談のテーマといたしまして、DXの推進に取り組まれている皆様にお集まりいただいております。私は本日の進行を務めさせていただきます、県の政策企画部の小野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1

小野部長
 それでは開会に当たりまして、達増知事から挨拶申し上げます。

達増知事
 皆さん、こんにちは。
 県政懇談会「いわて幸せ作戦会議」ということで、県政懇談会は、岩手の各地域、各分野で活躍する人の話を知事が直接伺って、県政の参考にするということで昔からあるのですが、「いわて幸せ作戦会議」と銘打っているのは、今のいわて県民計画(「いわて県民計画(2019~2028)」)の基本目標に、幸福というキーワードが入っておりまして、「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」というのが基本目標でありまして、それで「いわて幸せ作戦会議」としております。
 今日のテーマは「産業のDXについて」ということで、DX、デジタルトランスフォーメーションは、地方自治の分野では、地方自治イコールDXみたいな感じになっていまして、地方創生や人口減少対策ということでもありますが、地方創生イコールDXというような感じになっておりまして、また、総務省という、地方自治を見る役所が、同時に通信やデジタルを見るところでもあり、そのような関係もあって、デジタルを、地方自治や地域振興、そして、地方創生にどんどん使っていこうということが、国を挙げてそうしようということになっています。
 特に、最近のDXは、それまでのIT化というのが、パソコンとパソコンの間で行われる、ネットワークの中でIT化が進んでいたと思うのですが、今のDXというのは、パソコンやいろいろな端末から、さらに仕事や産業の現場ですね、工場でありますとか、農場でありますとか、介護とか医療とか教育とか、そういった現場にデジタルがどんどん入っていくというところが、今のDXの特徴で、これは、そうした現場をたくさん抱える岩手県にとって、一番良いのではないかと思っております。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

出席者紹介

小野部長
 この後の進め方についてお話いたします。まず、私から、お1人ずつお名前を御紹介いたします。続けてそれぞれ1分程度で簡単に自己紹介をお願いいたします。その後、本日のテーマに沿ってお話をいただきますが、お1人ずつお話が終わりました都度、知事がコメントするというような形で、区切りながら進めていきたいと思います。皆様にはお座りになったままお話いただいて結構でございますのでよろしくお願いいたします。そして、最後に自由懇談の時間も設けたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 それでは、本日御出席の皆様を御紹介いたします。はじめに、株式会社長島製作所 複合学習スクール「PLOT」マネージャー、平泉町地域おこし協力隊の山内彩さんです。

山内 彩
 山内彩と申します。平泉町で開催されたスパルタキャンプをきっかけに、平泉町に移住いたしまして、現在平泉町の地域おこし協力隊と、一関市にあります、長島製作所という会社で、複合学習スクールというプログラミングを中心とした学習を提供しておりますスクールで、マネージャーを務めさせていただいております。主な業務としましては、中小企業へのDX支援、またデジタル化推進のサポートというところと、人材育成という部分で子どもたちから社会人の方までプログラミング、IT教育というところを、なりわいとしてやっております。本日はよろしくお願いいたします。

小野部長
 どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、株式会社アンドファーム代表取締役の三浦大樹さんです。三浦さんには、本日はリモートで御出席をいただいております。よろしくお願いいたします。

三浦 大樹
 岩手町の株式会社アンドファームの三浦大樹と申します。知事、先日はどうもありがとうございました。今日はオンラインという形で参加させていただきます。私の会社は、青果、野菜の生産をなりわいにしています。岩手町で有名な野菜はキャベツですね。東北でも一番の産地でありますし、ピーマンも全国的に見ても非常に高い水準の品質を持ったものを生産をしているというところで、野菜の総合産地を岩手町は目指しているというところで、私のおじいさんの代から、今年で約ですが、創業60周年を迎えるというところで、キャベツの生産を中心にいろんな野菜を生産をしています。そして、昨年、私の父から代を受け継ぎまして、会社の舵取りをやらさせていただいております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

小野部長
 どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、川上塗装工業株式会社専務取締役の川上冴華さんです。お願いいたします。

川上 冴華
 はじめまして。川上塗装工業の専務取締役の川上冴華と申します。2005年に夫とともに創業して今年で20周年を迎えました。盛岡市の三ツ割で、住宅の屋根や壁の塗装工事を中心に、屋根板金と大工工事を行っています。「塗装でいいまちつくろう。」というミッションを掲げて、遮熱と断熱の機能がある塗料を使ってオフィスや工場の熱中症対策や省エネ化を推進しています。また、SDGsの目標達成に向けた「ホワイトルーフプロジェクト」と「リンクアップウエス」という独自のプロジェクトも行っています。岩手の建設業の女性で構成する、けんせつ小町部会(一般社団法人岩手県建設産業団体連合会の構成団体及び岩手県で組織され、建設産業における女性の就業割合を増やすことを目的に建設産業における女性の活躍支援のための総合的な取組を進めている団体)の委員も担っておりますので、働く現場の視点からお話できたらと思っております。どうぞよろしくお願いします。

小野部長
 よろしくお願いいたします。
 続きまして、スターブリッジいわて株式会社代表取締役の茂庭裕之さんです。お願いします。

茂庭 裕之
 花巻でスターブリッジいわて株式会社という会社をやっています、茂庭と申します。よろしくお願いします。弊社は、今日参加なさっている企業様で言うと、本業をなさっていてそれをIT活用なさるという会社さんを、立場としてはITで支援する側の企業として、地元の中小企業さんのITコンサルティング、いわゆるDX的なことを、創業以来、震災の翌年に創業し、ずっと地元の企業様に提供させていただいています。「地方企業の武器になる」ということをミッションとして掲げていて、先ほど知事も仰ったとおり、地方企業がこれから羽ばたいていくためには絶対ITは必要ですが、なかなか取り組めない、自分たちの産業に活かしていけないという課題があるので、そういったギャップを、ITの面と、さらにITだけで解決できないことが地方では多くて、いろいろな業務を変えたり、組織を変えたりなども行い、複合的に、地元の産業にITを中心に貢献していこうとしている会社でございます。本日はよろしくお願いします。

小野部長
 ありがとうございました。この4人の皆様から様々お話を伺ってまいりたいと思います。
 県からの出席は、達増知事、それからDXの担当をしております、村上ふるさと振興部長でございます。よろしくお願いいたします。

懇談

写真:懇談会の様子2

<テーマ>
産業のDXについて

小野部長
 皆様のお手元にお菓子を準備しております。ぜひ、お菓子をお召し上がりいただきながら、懇談を進めていければと考えております。
 お菓子ですが、本日のお菓子は、社会福祉法人一隅を照らす会りんりん舎で作られたお菓子です。
 まず、こちらのチョコチップクッキーですが、サクサクとした食感が特徴でりんりん舎の利用者の皆さんが丁寧に焼き上げたお菓子になっております。そしてもう1つがこちらです。県産小麦粉とバターを使っていて、香ばしいアーモンドスライスの風味が楽しめるアーモンドタルトです。
 実店舗の滝沢市のりんりん舎の方では、これらのお菓子と一緒に、カフェスペースで、淹れたてのコーヒーも味わえるということですので、ぜひ足を運んでいただければと思います。ぜひ、お召し上がりいただきながら進めてもらえればと考えております。

村上部長
 それでは、今日のテーマの趣旨について御説明申し上げます。どうぞお食べになりながら、お聞きください。
 本県は改めて御案内するまでもなく、広大な県土に、多くの中山間地を抱えているということ、それから、6月1日現在の推計人口113万400人ということで、人口減少、少子高齢化が全国に先駆けて進んでいる地域ということになります。先ほど、知事から総合計画のお話があって、幸福をテーマにということで話がありました。県の総合計画は10年の計画ですが、その期間を4年ごとに区切って、具体的な取組についてアクションプランというものを定めています。今のアクションプランが第二期ですが、令和5年度から令和8年度までの計画期間になっていて、アクションプランの中で、4つの重点というものを定めています。4つの重点というのは、人口減少対策、それからGX、グリーントランスフォーメーション、それからDX、デジタルトランスフォーメーション、そして安全・安心な地域づくりという、DXを含めた4つの重点事項を掲げて、具体的な施策を展開しているということであります。その4つの重点事項の1つであるDXの推進ですが、先ほど申しましたとおり、本県は人口減少が進んでおりまして、DXが、こういった地域が抱える社会問題の解決に役立ち、活力ある地域社会の可能性を広げるものと考えておりまして、県では、すべての県民がDXの恩恵を享受できるよう、4つの分野に分けて、取組を進めています。
 「行政のDX」、「産業のDX」、「社会・暮らしのDX」、それから「DXを支える基盤整備」と、4つに分けて、DXの取組を進めています。その中で、商工業、観光産業、農林水産業、建設業など、あらゆる産業のDXということを進めていきたいと考えています。
 デジタル技術を活用した中小企業の生産性向上であったり、付加価値創出の取組といったことが求められている中、本日、先駆的にDXに取り組まれている皆様から、本県の産業のDXの推進に向けた、アイデアや課題等について、御意見をいただきたいということでテーマを設定させていただきました。
 本日はどうぞよろしくお願いいたします。

小野部長
 それでは、今説明があったようなテーマで懇談を進めてまいりたいと思います。
 それでは懇談に進みます。先ほど御紹介いただきました順番で、お1人大体5分ぐらいでお話をいただければと思います。それでは早速ですが、はじめに山内さんの方からお願いいたします。

山内 彩
 結構、DXと世の中でも言われているところに、最近、AIが出てきて、爆速で業界が変わってきていると私も今実感しているところで、これまでも、田舎や中小企業とあまり主語を大きくして言いたくはないですが、どう見ても格差があったという中で、格差はこれからAIでさらに広がるということに、危機感を持っているところになります。
 中小企業さんのDX支援とか、デジタル化というものをサポートさせていただいているのですが、予算の問題であったりとか、優先順位の問題で、デジタルとかそうしたものにお金を使うというところに、まだ思い切りができないというか、費用対効果とか、経営者の方はいろいろ考えるところだとは思うのですが、そこに障壁があるのかなと思っているところです。また、何かやりたいなと思ってデジタル化で会社とかを調べて支援してください、とかとやると、結構すごい見積りが出てきて、やりたいと思っているところにすごい金額が返ってくると、そこを渋ってしまうというか、動きが難しくなるのだろうと、岩手県で活動していて個人的に感じているところです。DXとか、デジタル化って、簡単にできることは多くあると私は思っているので、小さな一歩ではないですが、最初の1歩が踏み出せれば、もっと投資して効果があると思えれば、もっとお金が出せたりとか、マインド面を少し、経営者の方や会社の中の方もそうですが、変えていくには、少しずつ、何か、少しでもやってみるということが大事だと思っていて、そこの支援と言いますか、中小企業でも1歩踏み出せるような取組というものがあると良いのかなと思っているところです。
 同時に、私は子どもたちのデジタル化やDXの学びということにも取り組んでいますが、そこにも考え方が都市部とは少し違うのかなと思うのが、無料で開催するとお子さんがすごく集まりますが、1,000円や2,000円を取りますと言うと、一気に人が減ったりとかして、まだ、英語などには及ばなくて、親御さんの中でも必要性が2番手や3番手にも入っていないと見受けられるところです。しかし、これからを担うのは若い世代や小さい子どもたちだと思うと、その子たちが学んでいくことはすごく重要だと思っていますが、親御さんがお金を出さないことには、お子さんも出られないということで、そういった層にも、やりやすい取組、県としてなのかは不明ですが、あると裾野が広がっていくというところで、長期的に見ると、県のデジタル分野の活性化にもなるということが、数年しかいない者がこのようなことを言うのも何ですが、私がここ数年思っているところになります。ありがとうございました。

小野部長
 企業にしても、あるいは、人材育成にしても、少しでもやってみる、1歩を踏み出すための背中を押してあげるようなことが重要だというお話をいただきました。知事の方からお願いいたします。

達増知事
 AIを少しでも良いから始めるという意味では、X、旧Twitterの、おすすめの上の方に、既にAI化されたものが表示されてきたりとか。あとは、Googleで検索すると、冒頭にAIからの解説とか答えとかが出てきて、結構もうAIを使わせられるような状況にはなっていますよね。ですから、まず無料のやつから使ってみるみたいなことをやれば良いのでしょうかね。

山内 彩
 無料のもので十分だと思うところもあるのですが、使ったことがない人が結構いるということもあって、リテラシーと言ったら少し何ですが、知ってもらう機会というか、意外と簡単にAIに触れられるとか、活用できるというところを、もっといろいろな人に裾野が広がっていくと良いと思います。

達増知事
 子どものIT教育については、多分、子どもや親御さんからすると、いろいろな習い事の選択肢の中で、そこにITを入れるかどうかみたいな発想でしょうが、何となくITはキャンプやハッカソンとか、短期集中みたいなものに向いてるかなと。ですから、夏休みとか、そういう時に、集中して、それでいくらみたいなものが向いているのではないかと思いますが、その辺はどうでしょう。1年を通じて、あるいは、何年もやるみたいな習い事と違ってみたいな。

山内 彩
 そうですね。仰るとおり、私もそのように思っていて、継続的にやる子は、もともとパソコンが好きな子が多いと思うので、みんなに触れてもらうという面では、短期講座というか、集中的に学べるものが良いと思っております。

達増知事
 ありがとうございました。

小野部長
 山内さんがPLOTの子どもたちへの学習をいろいろ工夫されながら、なさっているのだなとお伺いいたしました。
 それでは続きまして、三浦さんお願いいたします。 

三浦 大樹
 先ほど村上さんの方から説明がありましたとおり、農業人口の激減というものは、人口減少よりも顕著なものがございまして、20年で農業人口が半分になっているんですね。今、2025年は、およそ110万人の農業者がいらっしゃるということになっています。10年、20年すると半減していって、生産力が落ちていく。そんな中で、農地というのは、どんどん少ない人数に集約をされていくことになっていくだろうということがあります。そうなった場合、一人一人の見なければいけない、管理しなければいけない面積が増えていく。そうすると、面積が増えたものの、目が、手が行き届かなくて、管理ができなくて、病気になってしまう、草にやられてしまう、虫が大発生してしまうということが起きてしまうと。
 その中で、我々が現在取り組んでいることに関しては、若い人たちがすぐにスピーディーに現場で活躍できるような仕組みを作っていくことが大事かなと思っています。農業用トラクターは畑で直進するのにおよそ7年から8年かかります。技術を習得するまでに7年も8年も立ち止まっていられないですよね。本人にも、より早く、自分がこの農場で活躍できているという自信を持ってもらいたいですし、実際に活躍していただくことによって、給料の上がるスピードも上げていきたいと思っているので、トプコンという会社の直進支援システムを使っています。
 タブレットとトラクターにアンテナが付いていまして、携帯の補正電波とRTKの基地局(Real Time Kinematic。地上に設置した基地局からの位置データによって、高精度な測位が可能となる技術。)による電波の補正で、誤差が5ミリまで調整できる直進支援システムを導入しまして、若い未経験のトラックに乗ったことがない子でも、簡単に操作できるように。
 その中にも、知事にも先日見ていただきました、KSAS(株式会社クボタが提供する、農業経営をサポートするクラウドサービス)という生産管理システム、これは農場の見える化です。これに関しては、昔は紙で、いろいろな作業とか、履歴というものを管理していましたが、その帳簿がどこに行ったか分からないとか、書くのを忘れていましたとか、そうしたことが起きて、うまく管理ができていなかった。また、せっかく書いたものを次の年に活用しようと思うと、そのデータを整理しなければいけないという工程が出てきますが、それもKSASという生産管理システムの中で、一元化して情報を整理していくということで、次年度の作業の組み方や種まきの時期調整とか、そういったことにも使っております。
 それから、先ほどの人口減少の話でいくと、これからは通信インフラの整備がすごく大事になってくるかなと。どうしても中山間地では、山の中に畑があるということがほとんどですので、電波が届かないと直進支援システムを使えなかったりだとか、緊急事態の場合に、連絡がつかないと非常に危ないと気にしているところで、通信インフラ、5Gの電波などを使いながら、1人の人間が、複数の農業機械を同時にコントロールできるような時代にこれからなってくるかなと思っています。
 一人一人のやらなければいけない耕作面積が増えていく、そういったところで、1人で複数の機械を動かす、また、防除、薬かけの自動化ですとか、ドローンの自動飛行、自動で液体を充填して、自動で飛んでいき、病気や虫とか、その発生原因に直接作用していくということがすごく大事になっていくのかな。人間は、それをチェックする機能をしていけば良いと思っていますし、これからどんどんスマート農機が普及していって、鍬になったように、牛がトラクターになったように、当たり前にスマート農機がその辺の畑で見えるようになることを願っております。以上です。

小野部長
 三浦さんありがとうございました。
 農業人口の減少の中、企業それから行政とも一緒になって、率先して、実際にDXを導入されて、進められているといったお話を頂戴いたしました。現地も御覧になりました知事の方からお願いいたします。

達増知事
 月曜日に、現場の方を見せていただき、ありがとうございました。そして、農業人口の減少と、それによる農地の集約で必然的に一人一人がより広い農地を相手にしなければならないということで、デジタル化ということを、必然的にやっていかなければならないということだと思います。
 直進支援は、田んぼでやったことがありますが、非常に頼りになるということを実感しておりまして、若い人でもすぐにトラクターに乗れるようになるということは大事だと思います。あと、KSASも、月曜日に見せてもらいましたが、非常に優れもので、デジタルと農業というものがすごい相性が良いのだと思いました。
 通信インフラについては、最初は人の住んでいるところ、住家のあるところですね。住家のあるところに、基地局、鉄塔を建てるというところから進めてもらっているわけですが、例えば、人が住んでいないところでも、観光スポットで携帯が使えないのはまずいので、そのようなところにも、どんどん民家以外のところにも、広げてもらっていますが、DXで、どんどん農業の現場、また林業の現場や、建設、土木の現場などで、通信が必要になってきますので、通信事業者には、その辺をどんどん促していきたいと思いますし、花巻市で、直進支援システムを使うために、田んぼのあたりに、通信業者がまだ基地局を整備していなかったときに、市で設備したという例もありますので、自治体、行政が、通信インフラ整備を支援していくということもありだと思います。ありがとうございました。

小野部長
 ありがとうございました。
 それでは続きまして川上さんお願いします。

川上 冴華
 はじめにDXという定義ですが、私の解釈では、「デジタルによる根本的な変革」と捉えています。弊社では10年くらい前から取り組んでいますが、いまだにせいぜいIT化レベルかなと認識しています。以前、IT業界で働いている方から、「ITは新しい時間を生むための道具」だということを教えていただきました。この言葉がすごく腑に落ちて、それから私の中のITの捉え方ががらっと変わって、IT化に積極的に取り組んでいこうと考えたきっかけでした。建設業でも、昨年から労働の上限規制が適用されまして、人手不足や高齢化が顕著です。そんな中で作業効率を上げるには、あらゆるIT技術を「使えるものは使っていく」という流れが、否が応でも来ているなと感じています。
 弊社ではお客様からのお問い合わせをいただいてから、工事の受発注、請求、入金までの一貫した流れを、施工管理のツールを使って行っています。これによって、社員間での情報の共有や、情報の置き場を一元化することができました。
 また、去年から、工事の現地調査に行く時に、ドローンを導入しました。今までは、紙を持っていって、手書きで定規を当てて屋根の形を書いて、メジャーで端から端まで測ってということをやっていたので、現地調査に大体1時間程度かかっていました。それが、ドローンを導入することによって、写真を撮れば面積が出ているという状態にまで進めることができるので、30分ぐらいまで縮まり、かなりの時間の削減になっています。お客様にもドローンを飛ばしているだけで、珍しがって見にいらしたり、航空写真に書き込む形でお客様に御提案することができるので「すごいね」と言ってくださって、非常に評判が良いです。
 IT化を進める中で一番大切なのは、スタッフが「自分ごとにする」ことだと思っています。特に、建設業ではITに疎い方も多いので、面倒くさいことをやらされるという認識の「やらされ感」で、仕方なくやってるという人も多いと聞きます。経営者が勝手に導入するのではなく、導入するための土台づくりを丁寧に行うということが、経営者の責任としてあるのではないかと思っています。スタッフから困りごとを聞き出してその課題を解決するためのツールとしてITツールがあると伝えて、慣れるまで大変な面もあるかもしれませんが、使いこなすことによって自分の仕事が楽になると、自分ごとにしてもらうことが非常に重要だと思っています。その土壌ができれば、どんどん新しいツールが増えたとしても柔軟に対応してくれるというサイクルができると思います。
 先ほどのドローンも、スタッフの要望で導入したので、私は使い方が分からないツールもあるぐらい、うちの会社では多くのスタッフが使いこなしています。
 これからもっと若い人の採用が難しくなって、採用においては、多分すべての会社が、「今年より良い状況は来ない」という状況が続くと思います。DXという点で、塗装工事の工事自体を機械化できないかということは常に考えています。まだイメージ段階ですが、飛んで行って屋根の上を這って塗装する蜘蛛型のドローンみたいなものを作れないかと思っています。1人の人がロボット2台ぐらいを連れていって作業する、そんな未来が作れれば、はじめて仕事においてのDXが実現すると思っています。県に期待することと言えば、研究開発とかのサポートをしていただけると助かります。以上です。

小野部長
 先ほど、ドローンを現地調査に使って、顧客の方からすごいねと、そこが意外に重要なポイントかもしれませんね。ありがとうございました。では知事の方からお願いいたします。

達増知事
 ドローンで面積の積算ができるということはすごいですね。これは、天井と屋根と、横の壁の方も横から見て積算できますね。非常に優れものだと思います。
 そして、今伺っていて、会社の組織として、ITを導入するに当たって、経営者が勝手に導入するのではなくて、スタッフの困りごとの解決のツールということで、自分ごとにするということですね。なるほど、そこが工夫のしどころだと思いました。社員の皆さんがその気になってくれないと、機能しないのでありましょうから、いかにしてその気になってもらうかということが、特に導入のところで大事だと思いました。
 塗装ロボについては、建設、土木の分野で重機が自動的に、崖を掘り崩すとか、土を運ぶとかということができるようになっていて、少し前だと想像がつかなかったようなことができるようになっています。こうだと良いなというアイデアが非常に大事だと思うので、良いアイデアを実現するように、県もいろいろな開発研究の部署もありますので、工夫していきたいと思います。ありがとうございました。

小野部長
 ありがとうございました。
 それでは、最後に茂庭さんの方からお願いいたします。

茂庭 裕之
 茂庭です。よろしくお願いします。皆様のお手元に横型で印刷している、花巻市内のDX、IT事例等の資料(県政懇談会出席者に茂庭さんが資料を用意したもの)ですね。こちらの資料は、5年前に花巻市から要望があって、DXをどう進めていくかという、セミナーをさせていただいたのですが、そちらのときの資料を流用する形で、今日のお話をさせていただければと思います。
 取組というよりは、取り組む中で感じている課題とかを皆様と共有できればと思っています。
 まず、3ページ目のところに、弊社の紹介を記載していますが、地方の場合は冒頭にもお話したとおりITだけで解決できることは実は少なくて、それを踏まえたいろいろなものを解決しないとできないです。そうしたものを、弊社は、リアルな部分、現場力と呼んでいますが、ITと現場力の両面から、かつ、補助金とかを使うのではなくて、ビジネスとして解決して、ビジネスで雇用を生み出そうとしています。
 二点目が、1次、2次、3次産業、農業からそれを商品開発、加工して、販売、流通させるという、いろいろなお客様に貢献したいと思っていて、かなり所帯が小さい頃から、いろいろなお客様とおつき合いをさせていただいております。事業内容のところもお話しさせていただきますが、ここが弊社が結構県内で珍しい、他の地方の県でも珍しいと思いますが、弊社は地元企業様のITの顧問として契約するというスタイルでやっています。長年、もう10何年やっている中で、これが最適解だろうというところで行き着いたものですが、要は、税務だったら税理士さんに相談する、労務だったら労務士に相談する。でもITのことを気軽に相談できる人が実はいなくて、例えば、IT屋さんに相談すると300万円の見積もりを持ってこられる。でも、例えば無料のツールを組み合わせればこうできるとか、エクセルのこの機能を使えばできるみたいなことがほしいけど、相談先がないということで、10年、20年と同じことで悩んでいるみたいな企業さんが結構いることに気づいて、ITの顧問ということで契約をさせていただいて、あとは顧問とかCTOとかですね、契約して、企業でも開発をしていたらそのチームにさらに開発の仕方とかを指南するみたいなことをしています。これがかなり珍しいと思っていまして、業務とか会計、経営を、弊社のメンバーみんなが理解できているので、さらにそこにITを用いて、IoTとかAIというモダンな技術から、とはいえ、中小企業さんだと、エクセルのマクロが最適解みたいなこともあるので、そうしたことに、御予算に応じて、全体最適になるようなIT投資を実現しようとしているところが、珍しいところです。
 また、弊社は非常に大きい上場企業様から、年間億を超えるような予算がある企業様から、50万円も年間で予算を立てられないような中小企業様まで、いろいろな、規模を問わず、相談に乗らせていただいて、そちらでいろいろな最適な提案と実現ということをしているというのが、弊社の特徴かなと思っております。
 弊社が気を付けていることというところで、弊社が、経営者側に立ちますよというスタンスでやらせていただいています。要は、相対するのではなくて、経営者の相談役になって、その企業様と既にお付き合いがあるシステム会社さんとかがあって、その会社さんの契約を切ってくださいみたいな話でなくて、システム会社から提案があったときに、それが本当に妥当なのかとか、見積もりが出て来た際に、社長の意向としては、ここは不要なので、ここを削って100万減らしてくださいとか、そういったことを戦略的なパートナーとしての立ち位置で、貢献しようということを目指しています。企業様も予算感が分からないと事業を進められないので、急に電話がかかってきて、こういうことをやりたいのだけど、いくらかかると思うということで、マックスだと数百万円ぐらいでも、ライトにやれば数十万でもできるかもしれないです、みたいな回答をしたりさせていただいています。
 私も、長年、岩手でやってきた中で、岩手でなんでIT化が進まないのかみたいなものが、ある程度体系化できてきました。
 5つだと思っていて、一つ目はITへの興味が高くない経営者が多い。そもそもですね。あとは、二番目はITにかけられる予算の絶対額が少ないです。三つ目は、IT事業者がいろいろな提案をしてきますが、それが高すぎるのかどうなのかとか、妥当なのかみたいな判断が経営者側にとって難しいとかですね。あと、四番目は、現場が強い企業さんが多くて、例えば、お酒を作っているとか、そういうところは現場の力が強いので、そうした方が反発すると進まないとかですね。あとは、五番目が困ったときに相談できる先がないみたいなところで、先ほど、ITの技術だけではなくて、人とか、金とか、構造とかいろいろなもので進まないと感じています。
 一方で、私たち、そういったものを解決するサービスを提供する側にも課題があるのだろうと思っていて、それがまず、ITを提供する側ですね、経営とか、業務とか、会計とかを理解した上で経営者と話せないと、やはり中小企業の人は、相手の話も何も分からないから話しても意味がないみたいになってしまったりですとか、あとは、技術ってどんどん新しくなっていて、最近AIも無料で使えるものがあります。こういった新しい技術を用いたり、安価な提案を行える企業というのは少ない。県内でも、IT事業者としても少ないとかですね。
 あとは三つ目が、どうしてもIT企業の営業さんの売上ノルマがあるので、要らない物や古い技術でも盛り盛りで提案してしまう。オーバースペックで、10万円で済むようなものを、100万円の見積もりでお出しするみたいなことがあって、そういったことが課題としてあるということを感じていて、私たちは中立の立場で、本当にアドバイスする、月に数万円という形で契約して、アドバイスにのって、必要だったら、別に予算立てをして、何か作るみたいなことをさせていただいてる企業でございます。こういった課題があるので、こういうことを1つずつ潰して、企業様ごとに、オーダーメイドでいろいろ改善をしていくということに取り組んでいます。
 というのをやっていますが、県に求めることとしては、こうしたことをできる人材は非常に少ない。東京に行くと、1,000万円もらえちゃいますみたいな能力がないとやはり難しいです。そうした方たちを集めていかないと、地元には絶対にITが入っていかない。AIがどんなに流行っても地元の企業には適用できない。そのため、そうした人材を入れていくしかないと思っていて、弊社は転職サイトとかにもお金を払って、もう年間何百万円とお金を払って、そうしたコンサルタントやエンジニアを採用していますが、そうしたところに、難しいと思いますが、非常に優秀なエンジニアは普通のエンジニアの10倍の生産性があるとか、100倍があるとかという、それぐらい違います。そうした優秀な人材を1人でも入れると、県全体に貢献できる具合が大きくなると感じているので、そうしたところのサポートみたいなものがあると、非常にうれしいと思っています。以上でございます。

小野部長
 ありがとうございました。岩手でDX、IT化が進まない原因と解決へのアプローチといったことで、非常にしっかりとまとまったプレゼンをいただきまして、ありがとうございます。またITの顧問という形で取り組まれているということでお話がございました。知事の方からお願いいたします。

達増知事
 岩手でDX、IT化が進まない原因と解決のアプローチの部分は、本当に、なるほど、なるほどという感じで伺いました。企業側として、ITへの興味が高くない経営者、そして予算が非常に少なく、また、IT事業者からの提案に対して、効果や影響を正しく判断することは難しいと。
 あと、現場の反発の問題というのは、そうならないようにと先ほど川上さんが話していたことの裏返しだと思います。そして、困った場合に相談できる先がないと。IT事業者の側は、古い技術で、オーバースペックで、高価格になりがちということだと思いますし、技術とかの論理で、こうしなければならないみたいな感じに、ついついなりがちであると思いますね。課題解決方法やアプローチということで、間に立つというか、利用する側の中小企業側に立ちつつ、IT事業者に一緒に向かい合うような、御社のような存在が非常に大事だということだと思います。
 一方、人材確保は非常に難しいというか、大変というか、そもそもITエンジニアというのは、日本全体として不足気味で、かつ、その中でも、生産性の話が先ほど出ましたが、かなり違いがあると。生産性が低いエンジニアもいれば、高いエンジニアもいるということで、特に、経営とか、会計とかの事情も分かるというところまで期待すると、そう簡単ではないということだと思いますが、でも、そういう人材は必要ですからね。地方こそ、そうした人材が必要ですので、そうした人材を確保する工夫を行政としてもやっていきたいと思います。ありがとうございました。

小野部長
 4人の皆さん、そして知事ありがとうございました。
 皆様から一通り、テーマに沿ったお話をお伺いいたしました。他の皆さんからのお話も聞いて、そういえばといった点もあるかと思います。あるいは、こういったこともあるのではないか、また、今後こういった展開をしていきたいといったお話など、足りなかった点もあるかと思います。ここからは自由懇談という形で、何でも結構でございますので、お話をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
 それでは川上さんからお願いいたします。

川上 冴華
 先ほど山内さんのお話を聞いて思ったことがありました。私は子どもが4人いまして、上が中学校2年生、一番下が3歳で、その間が3から4歳刻みぐらいでいます。子どもたちが数年前から、学校から1人1台パソコンを支給していただいて、授業や家の宿題で使っています。今年長男が1年生になりまして、先週初めてパソコンを持ってきて、パソコンが家のWi-Fiにつながるかを試してくれという手紙が来ました。保護者同士で話していたときに、「私はパソコンとか分からないから全部お姉ちゃん(小学校高学年)に設定とかを任せている。」と言っていて少し驚きました。子どもたちには、間違いなくパソコンとかが身近になってきていると思いますが、30~40代の子育て世帯でパソコンを触って来なかった人が一定数いて、遅れているのは親側なのかなということがありました。そんな親に子どもにプログラミングを習わせることを説得するのは非常に難しいと思ってお聞きしましたので、そこを詳しくお聞きしたいです。

小野部長
 今のお話で、山内さんの方から。

山内 彩
 もう仰るとおりで、IT化とかが、一気に進んでしまったところがあって、狭間の世代じゃないですが、あまり触れてこられなかった方々が、今親御さんになっていたりして、子どもさんの方が詳しいと言いますか、身近に機器があってという感じですが、親御さんがそこにあまり追いついてきていないということはあるかなと思っております。
 そこへのアプローチというのは難しいですが、でも、むしろ、使うなみたいに言ってしまう親御さんも、中には危ないものみたいに言ってしまう親御さんもいたりはするので、そこは共通の認識ではないですが、一定レベルに親御さんもなると、また子どもたちも一緒に引き上がっていくのかなと思います。ありがとうございます。

小野部長
 今、IT化の狭間世代といった話があって、まさに、徐々に、みんながうまくリテラシーが高まっていくのかなと思いますが、確かにその狭間、子どもに学ぶという姿勢も重要かもしれませんね。ありがとうございました。三浦さんの方から何かございますか。周りの農業者の皆さんの方でも、DXについて、三浦さんのファームを見ながら、学んだり、やってみようかなという動きもあるのかもしれませんが、いかがでしょうか。

三浦 大樹
 我々の場合、スマート農業、スマート農機を投入する一番のきっかけが、2019年から2020年まで岩手県を頭にしまして、アンドファームスマート農業コンソーシアムというものを立ち上げ、実証農場として参加をさせていただいたことが非常に大きな転機になりました。その当時、農薬散布用ドローンは400万円しましたし、直進支援システムはトラクター代が別で、300万円設置にかかりました。先進技術ドローンも50万円ぐらいしましたし、その他もろもろ、保険とかですね、またタブレットを購入して通信して、直進支援システムを走らせるみたいなものがあり、非常にお金は、初期投資がかかった。なかなか1農業法人で、一気にそこをやるということは難しいかなと。ただ、今のスマート農機自体がかなり値下げをしてきていますし、若い農業者さんがアンドファームを見てか、他のいろいろなものを見てか分かりませんが、最近ではかなり農業者さんも、直進支援システムを入れたり、あとはKSASを入れたりとかして、代替わりのタイミングでいろいろなことをしているのは事実かなと思っています。以上です。

小野部長
 三浦さん、ありがとうございました。初期投資が多額ではあるけれども、様々なコンソーシアムとかの活動の中で、あるいは、研究機関、行政との取組の中でも、そうした動きも活用しながら、といったことでございます。また代替わりが一つの機会といったお話を頂戴いたしました。ありがとうございます。

茂庭 裕之
 すみません。三浦さん。今のお話で追加でお伺いしたいのですが、2019年に取組があったというところと、代替わりという二つの契機があったというお話でしたが、とはいえ、特に代替わりみたいなイベントがあっても変わらない企業さんは変わらないんですよ。私は、いろいろなお客様とやりとりをさせていただいていて、IT化って、経営者がやる気を持って、お金と時間をかければ絶対うまくいきますが、そのどれかをやらないと絶対うまくいかないという結構単純なものだと私は思っていて、かつ、どなたかのお話もありましたが、ITって結構、慣性の法則が働くものだと思っていて、どういうことかというと、何かを、一回、ITをやると、どんどんやっちゃう。でもやらない人はやらない。そこは極端な世界だと思っているので、いかに最初の初動、最初の動きができるかどうかが重要になってくると思っています。その上で、三浦さんは、2019年にそういった取組を始めました。踏ん切りをつけるというか、どういったものがあって、それができたのかをお伺いしたいと思います。

三浦 大樹
 ありがとうございます。まず、スマート農業のコンソーシアムに入って1年ぐらいは、私は畑に出ませんでした。ほとんど。そこは、思い切ってしっかりやっていかないと、何となくやって、何となく結果が駄目だったから、訳が分からないから、今までどおりやった方が良いとなるのがすごく怖かったので。それを支えていただいた従業員にも非常に感謝をしてますし、従業員のために、より現場が働きやすく、簡単に楽に仕事ができるようになるためには、これが必要であるというミーティングも何回も重ねた上で1年間は畑に出ないと思うので、よろしくお願いします、ということでやりました。当時はまだうちの親父が社長だったので、そんな訳が分からないことに1年もかけるだと、みたいな感じがあったのですが、かなりバチバチで、胸倉をつかみ合いながら、喧嘩しながら、やってましたね。

茂庭 裕之
 単純にすごいなというところですが、そこまで、踏ん切りをつけられたのは、根源は何なんですか。

三浦 大樹
 私がそもそもトラクターが苦手なんですよ。頭も悪いんですよ。覚えれないんですよ。なので紙に書くのですが、その紙がどこにあったかも忘れてしまう。トラクターが苦手、自分が苦手なので直進支援システムは絶対入れよう。KSASに関しても、覚えれないので、スマートフォンを失くすことはないので、スマートフォンで全部確認できるようにすれば、いつ、どこで、誰が、何を、どれぐらいやったかを確認できるし、指示もすぐに出せるというところで、もうこれはやらなければ、この先、事業を展開してやっていくためには、こうしたことをしっかりやっていかなければならないということと、自分の大変な部分を補うためには、というところですかね。

茂庭 裕之
 ありがとうございます。いや、素晴らしいなと思って、ありがとうございます。

小野部長
 ありがとうございます。三浦さん、また、茂庭さん、ありがとうございました。先ほど川上さんのお話の中でも施工管理システムなどを使って情報の置き場の一元化を図るという、まさに今、三浦さんのお話もございました。いろいろな情報やデータを、紙ではなくて、1つの場所にデータとして置いて、それをみんながシェアできるような形を作られていったという話もございました。
 ここまで、いかがですか。茂庭さん、せっかくいろいろ持ってきていただいております(茂庭さんが事前に資料を配付したもの)ので、いろいろなお話をいただける時間ですので。

茂庭 裕之
 今日の本題からずれてしまいますので、終わった後にでも。弊社岩手のものを売るという商売もしてまして、もともと私、実はUターンして帰ってきたときは、岩手の物販をするということで起業したんですよ。私の中では、ITもこれも一緒で、ITの技術も用いながら、岩手の産業の課題、要は、岩手はものは良いけど、売るのが苦手みたいな、昔からよく言われているので、それをITも駆使して、何か解決できないかという取組をした一環なので、これもですが、今先ほどのDXの支援みたいなことも、私の中ではすべてがつながってやっているといったようなもので、単純に宣伝として持ってきただけなので。

小野部長
 ありがとうございます。先ほど、三浦さんの方に手を上げていただいたようです。三浦さんお願いいたします。

三浦 大樹
 川上さんと茂庭さんのお話の中でもありましたし、私も日々痛感している、採用だとか、優秀な人材だとか、その辺の入口の部分、あとは採用してからの福利厚生ですとか、給与だとか、休日だとかその辺のところ、どうやっているのかなというのがあって、先ほど茂庭さんのお話から、結構お金をかけて求人サイトに載せてという話があって、我々も、成功報酬型で、1名、120万円から130万円ぐらいの採用をやらないと、まさに来ないような状況になっていますが、どうすれば良いのですか。そこが難しいなと思って。岩手県の方で、例えば、何か御支援をいただけるメニューがあったりするのかなとか、岩手県として、これから産業人口を増やす取組みたいなものって何かあるのかなと思ってお伺いをしたいなと思ったのですが。

村上部長
 賃上げはありますけどね。人材不足自体が。

小野部長
 今、茂庭さん、三浦さんからも、そうした人材確保のための支援といったお話も頂戴しておりますので、まさに今日の県政懇談会の中での御意見として、しっかり庁内でどういったことができるか検討していきたいと思います。

三浦 大樹
 すみません。続けて良いですか。

小野部長
 はいどうぞ。

三浦 大樹
 農業の分野でいくと、岩手県が農業先進地なので、いろいろ他県からもいらっしゃるんですよ。うちも半分ぐらいは岩手県で、半分ぐらいは他県の方ですが、例えば、ITだと土地柄というか、そういうメリットとか、何かあるのかなとか、何かそういうのは、どうなのでしょうか。業態が変わると。

茂庭 裕之
 茂庭の方からお話させていただきます。ITですと、リモートが進んでしまったことで、東京の仕事につけてしまうという状況だったので、逆にデメリットになっているんですね。東京の報酬体系でやられてしまうと絶対に勝てないので。なので、弊社としては、岩手でITをやりたいとか、Uターンしたいという方がいるので、そういう方に私はターゲットを絞っています。
 そうしたときに、うちは質の高い雇用を生み出そうということを目指していて、三つの条件を弊社では定めています。一つは、面白い。これはプログラマーで言うと、技術的に新しいことができるとか、あとコンサルタントとしては、例えば、地元企業の経営者に直接、アドバイスができるとかという面白さですね。もう一つはせっかく岩手に帰ってくるので、地元とか、地域とか、身近な人に貢献できてる感じを与えられる。特に、ITだと作ったシステムがどう使われているか分からないということがありますが、地元の企業さんだと、それをやって、知っている企業さんが使ってくれて喜んでくれたという嬉しさですね。地元に貢献できてる。そして、もう一つはしっかりと稼げる。上二つだけだとやりがい搾取になってしまうので、しっかりと稼げるというこの三つを揃えたものを弊社では質の高い雇用と定義していて、これをいかに他社さんよりも満たせるかというところを目指しているというところです。なので、東京の会社と競うのではなく、岩手で働きたいというエンジニアの中で一番に選ばれる企業というのを目指しているという状況です。

小野部長
 ありがとうございました。ここまで皆様から様々お話をいただいております。なお、お話いただいた中でも、例えば、山内さんの方からお話をいただいた中で、企業の皆さん、あるいは人材の中で、一歩踏み出すことができるような支援というところを、行政なのかにお願いしたいといったお話もいただきました。また、三浦さんの方からは、先ほどの人材の確保に向けたサポートといったお話もいただきましたし、また、通信インフラの整備、ここもやはり重要だと考えております。また、川上さんの方からも御意見を頂戴しておりまして、特に、先ほどの塗装工事のDXにおける研究開発への県の方へのサポートをもらえればといったお話もいただいております。茂庭さんの方からも、まさにIT人材確保へのサポートといったお話も頂戴いたしました。こうした本日いただきました御意見、御要望につきましては、県の関係部局とも、しっかりシェアいたしまして、県としてどういった形で支援、応援ができるのかということにつきまして、検討を進めていきたいと考えております。ありがとうございました。まだ時間、少々ございますが、いかがでしょうか。はい。川上さんからお願いいたします。

川上 冴華
 先ほどの雇用の話ですが、農業も、建設業も同じような現状があると思っています。弊社の現状をお話しますと、今年高校の新卒を2人、第2新卒を1人採用しました。うちは昔ながらのハローワークに求人を出しているだけで採用に関しては全くお金を払っていないです。今のところ高卒求人の採用しかやっていませんが、市内と隣接する市町村の高校を2回回って、とにかく歩いて先生とつながって御紹介いただいています。
 去年初めて、自社の職場体験会を2回開催しました。去年、盛岡市の動物公園ZOOMOと連携協定を結びまして、ZOOMOで塗装のお仕事体験会を開催し、少しでも楽しく体験して塗装のことを知ってもらう工夫をしました。今年入った3人の新入社員にも、新任社員研修をZOOMOで行いまいした。ライオンとクマの展示場の枠が黒い鉄板でできているため、夏場に60℃以上の高温になり、来園者が触れるとヤケドする恐れがあるという施設課題がありました。そこを新人だけで塗って仕上げるということを行って、案の定、失敗の連続で。脚立を忘れてきたり、工期の見込みが甘くて工期が2日も延びるということが起こって、担当の方に3人で謝罪したりとか、色んな意味で経験してもらいました。会社としては「安心して失敗できる場」を提供したかったので、「失敗の連続で大成功だったね」と言って終わりました。新入社員からはいかに普段の仕事で言われたことだけをやって、頭を使っていなかったかを実感したり、悔しいという気持ちが芽生えたり、とても良い研修になりました。

小野部長
 ありがとうございました。人材確保で奔走されて、そして研修と言いますか、人を育てるといったことで、ZOOMO、地元との連携などをなされている。いかがでしょうか。はい。三浦さんお願いいたします。

三浦 大樹
 川上さん、ありがとうございました。非常に勉強になりました。川上塗装工業さんは、私もお店を知っていますが、お洒落ですし、そういった意味でもブランディングができていらっしゃるとお見受けして、特に、高校生とか、大学生などの若い子には、刺さりやすい、お洒落な職場のイメージがすごくあるので、何か仕事をお願いしたいなと。

川上 冴華
 ありがとうございます。

三浦 大樹
 ZOOMさんとの連携協定の話も、私見ておりまして、手すりとかやっておられたりとかして、すごい先進的だなと思って見ておりました。引き続きよろしくお願いします。

小野部長
 ありがとうございます。あと、お話ございましたら、いかがでしょうか。よろしいですか。それではですね、4人の皆さん、本当にありがとうございました。まさに、県政懇談会、今日は、DX推進に向けた作戦会議といった感がございました。

知事所感

小野部長
 最後に、知事からお願いいたします。

達増知事
 今日、本当に作戦会議という感じがしております。人材の確保、育成は、行政のDXに関しては、県の単独要望とか、全国知事会からの要望とか、政府にIT人材、DX人材を派遣せよ、みたいな要望を、安易な要望を出していたなという反省をしているところでありますが、そこを軸にしながら、岩手なりのDXということを、人材育成を軸にしながら、工夫していけば良いのではないかという、そういう、明るい見通しも見えてきたかなというところがありますので、県も頑張っていきたいと思います。皆様もそれぞれ、この調子で進んでいっていただきたいなと思います。今日はどうもありがとうございました。

閉会

小野部長
 ありがとうございました。
 本日いただきました様々な御意見、お話につきましては、県の関係部局と共有して今後の県の施策に生かしてまいりたいと考えております。本当に皆さん、ありがとうございました。これを持ちまして県政懇談会を終了させていただきます。

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