令和2年11月16日知事会見記録

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開催日時

令和2年11月16日 15時40分から16時33分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
 まず、飲食店における新型コロナウイルスに関するクラスター発生について申し上げたいと思います。11月11日と13日に盛岡市内の飲食店でクラスターが発生し、多くの感染例が報告されています。感染された方々が早期に御回復することをお祈りしたいと思います。
 盛岡市保健所に積極的疫学調査や検査の実施などが集中し、大きな負荷が生じています。県では、盛岡市保健所を支援するため、11月14日から延べ9名の保健師を派遣しました。引き続き盛岡市や県内の保健医療福祉関係者の皆様と連携して、クラスターの早期収束、感染拡大防止に取り組んでいきます。
 クラスターが発生した店舗については、その店舗の御理解をいただいて、店名を公表しています。その店舗を一定の時期に利用された方は、お住まいの地域の保健所に御連絡いただくようお願いします。
 新型コロナウイルス感染症は、発症2日前から感染させることがあります。無症状の方であっても感染させることがあります。手洗い、咳エチケット、室内の換気など、基本的な感染対策を丁寧に行うことで、感染リスクは確実に下がることが分かっています。感染拡大を抑えるためには、県民の皆さん、県外からいらっしゃる皆さん、全ての皆さんの協力が必要です。改めて基本的な感染対策をよろしくお願いします。
 次に、12月県議会に提案する補正予算(第6号)について発表します。今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止と企業の資金繰りに対応するための予算を計上しています。豚熱への対応や被災地福祉灯油についても計上しています。予算額は17億円で、補正後の予算額は1兆988億円になります。そして、新型コロナウイルス感染症対策の予算総額は1,642億円になります。
 予算の主な内容は、1ページめくっていただきますと、新型コロナウイルス感染症対策について、インフルエンザと新型コロナウイルスの同時検査に必要な費用を計上します。教育関連として、修学旅行のキャンセル料の保護者負担の軽減を図る予算を計上します。経済・雇用対策として、制度融資資金の貸付枠をこれまでの2,000億円から3,200億円に増額します。次のページですが、豚熱感染に備えて養豚へのワクチン接種の費用を計上しています。最後に、震災分として福祉灯油事業を実施します。
 3番目の発表事項としまして、東日本大震災津波の被災者に係る国民健康保険等の一部負担金免除についてです。今年12月で期限を迎えるわけですが、これまでの取組によって被災者の適正な医療等を受ける機会の確保、健康の維持増進に寄与したものと考えています。来年、令和3年1月以降の取扱いについては、(令和3年)3月までは応急仮設住宅等に入居している被災者の方がいらっしゃることも踏まえて、現行制度を継続します。そして、4月以降については、恒久住宅に移行した被災者の中にもなお生活再建途上の方がいらっしゃいます。そのような方への医療ニーズを踏まえて、県としては、現在の免除対象者のうち、住民税非課税世帯の被災者に限定して、(令和3年)12月まで支援を継続することとしたところです。
 ほとんどの市町村から免除措置の終期を明確にしたいという意見がありました。全市町村で足並みをそろえる場合の終期の目安として、令和3年12月などの意見が多く寄せられました。このような意見を踏まえ、恒久的な住宅に移行した被災者の皆さんの状況を確認した上で、令和3年12月末を終期の目安として検討を進める考えです。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 今回の発表事例、3題でありますが、まずは補正予算についてと、あと被災者の国民健康保険一部負担免除について、この2つについて質疑のある社は、挙手の上、申し出てください。

記者
 被災者の国保の一部負担免除についてですが、期限が令和3年12月、あくまでも目安という段階ですが、これは12月ありきで調整を進めていくのか、ある程度目標というか、設定として置いているのか、あと市町村との協議は現時点でどのようになっているのか、その辺りを聞かせてください。

知事
 まず、来年4月以降の状況を実際に見てみないと決められないなというところがあります。ただ、来年3月までは、まだ仮設住宅生活の方々もいらっしゃいますし、ほぼ市町村の意見もそろっているので、3月までは今のやり方で続けるということは今の段階で述べられるし、述べたほうがいいということです。
 そして、今の段階では、市町村の意見を踏まえると、県としての判断ということになりますが、対象を絞った上で、来年12月までという線が終期の検討の目安になるであろうという考えであります。

記者
 あくまでも現時点では目安という状況ということですね。

知事
 はい。

記者
 医療費(国保等の一部負担免除)の関係でお伺いします。今回、住民税の非課税世帯の被災者に限定するということですけれども、こういった絞り込みをすることで、どれぐらいの対象範囲に現行と比べてなるのでしょうか。もしも現時点で数字をお持ちでしたらお願いいたします。

知事
 ちょっと正確に言います。(間違っていたら直してください。)国民健康保険の免除証明書交付者数は1万6,856人で、そのうち住民税非課税世帯の人数は7,120人、割合からすると42.2%になります。

記者
 そうしますと、現行と比べますと6割ぐらいが、半数近くがかなり絞り込まれるということで、沿岸の市町村からはかなり財政逼迫しているという声が寄せられていて、今年の12月までで廃止してほしいですとか、そういった意見が寄せられておりましたけれども、こういった非課税世帯に対象を絞り込むことによって、制度がまだ来年の12月末までは継続できるという判断になったということでよろしいのでしょうか。

知事
 できるかどうかの判断は、来年4月以降でないと、4月以降の実態を見てからでないと判断はできないと考えていますけれども、今の段階で財政的に財源の問題で困るという市町村は、今のやり方でそういう事情でありますから、ざっくり負担が半分ぐらいになればどうかというのが岩手県の今の考え方ということです。

記者
 これまで岩手県では、医療費負担免除の制度が震災以降ずっと続けられておりました。改めて知事が医療費負担免除の制度で政策的な効果はどういったところにあったというふうにお考えでしょうか。

知事
 被災者の適正な医療等を受ける機会の確保、そして健康の維持、増進等に寄与したものと考えます。

記者
 恒久的な住宅に移行した被災者の状況を確認した上でという言葉がありますけれども、こういう恒久的な住宅というのはどのような住宅を指しているのか、御所見をお伺いします。

知事
 これは、仮設住宅とみなし仮設住宅ではないということで、裏を返すと災害公営住宅や持家再建された家などであります。

記者
 私も関連して伺わせてください。来年の12月末までを目安とされていらっしゃいますけれども、やはり受ける方にとっては非常に気になると思います。12月以前に終期を設定されるというお考えはあるのでしょうか。

知事
 繰り返しますけれども、来年4月以降でないと判断できないと考えています。

記者
 12月以降を考えるのではなくて、12月以前に切られるという判断をされることも可能性としてはあるということでしょうか。

知事
 (令和3年)3月までは仮設住宅等にお住まいの方々がいらっしゃるわけですけれども、今の見通しですと4月以降、その次の段階に皆さん入られますので、その状況を踏まえて判断するということです。

記者
 私も同じ問題に関して伺いたいのですけれども、結局、来年の4月以降の被災者の負担というのは、今より増えることになると思うのです、現行制度の対象になっている方々は。そういう決断を知事がされた理由というのを改めて伺いたいのですけれども、それは市町村からの要望があったからなのか、10年というのが一つの節目だというふうに考えていらっしゃるのか、その辺りを教えていただいてよろしいですか。

知事
 直接的には市町村から、今のままのやり方については、もうやめてもいいのではないかというような声があったからなのですけれども、それは、背景としては復興が進んでいて、仮設住宅生活から次の段階に進み、それぞれの復興の新たなフェーズに入っている人たちが多くなってきているということが背景にあり、そういうことも踏まえて県として判断するということになります。

幹事社
 (発表事項)2つについてよろしいでしょうか。では、発表事項の冒頭にあった(もう一つ)クラスター発生の対応について、これについて質疑をお願いします。コロナ全般でお願いします。

記者
 感染者の行動履歴の公表について伺いたいと思います。県と盛岡市は、これまで感染者の行動履歴をある程度公表してきました。行動履歴を開示することの意義について、改めて教えていただけますか。

知事
 行動履歴の公表の意義ということですけれども、行動履歴に限らず、新型コロナウイルスに関しての岩手県内での感染状況に関して、(県民の皆さん、そして岩手に出入りしたりする岩手と関わる方々、それは岩手に来なくても岩手に関心があるといいますか、また日本全体としてコロナウイルス問題に関心がある方も含めて、それぞれの仕事や生活の上で……もう一回最初から言いますけれども、)岩手県民と岩手に出入りする方々にとって、仕事や生活をする上で、基本的な事実に基づいて適切な対応を取ってもらうということがまず目的になりますし、あとは反射的効果として、関心ある方の参考にもなるものだと思います。

記者
 分かりました。その上で伺いたいのですけれども、52例目から57例目の感染者の行動履歴についてなのですけれども、岩手県と盛岡市のホームページでは、ほかの感染者に比べて著しく簡素なものしか発表されていません。ちなみに、この52例目から57例目は医師と法人職員なのですけれども、なぜこの人たちの行動履歴をほかの感染者と同じぐらい公表しないのか、理由を教えていただけますか。

知事
 ちょっと一般論的になりますけれども、岩手県内でどういうふうに自分が気をつければいいのかというのを考えるときに、今回はクラスターという形になっていますので、まずはその店舗に一定期間、対象期間という言葉を使っていますけれども、対象期間そこを利用したお客さんが、自分がその時期そこを訪ねていたなということで、利用していたなということで、保健所に連絡してもらえるようにということがまずあると思います。あと、過去に色々な例がありますけれども、岩手県は広いので、例えば遠く離れている県内の人が、これはうちの近くではないなということが分かるとか、そういう効果のために様々情報を出していたと記憶しますけれども、今回は対象期間内に店舗を利用していた方々については速やかに保健所に連絡してもらいたいところですので、まずはそこの情報からということかと思います。

記者
 行動履歴について、ほかの感染者と同じぐらいの情報を出さない理由というのは何でしょうか。すみません、繰り返しますが。

保健福祉部長
 これからホームページに随時出していきます。

記者
 ホームページで出すということですか。

保健福祉部長
 はい。作業中であり、特別な意図はございません。

知事
 私以外の対応については、この時間外にやり取りをお願いします。

記者
 県内での感染確認が急増しておりまして、土曜日には軽症者向けの療養施設も動き出しましたけれども、県内での感染拡大を受けて、県民の皆さんの行動という部分で、何か県として要請といいますか、お願いすることがありましたら教えていただければと思います。

知事
 先週木曜日に県の(新型コロナウイルス感染症)対策本部員会議を開いて、そこで知事メッセージを出した内容と同じ内容をやはり伝えたいというところでありまして、基本的な感染対策をしっかりやるということで、具体的には常時マスクの着用でありますとか、多人数会合等の回避でありますとか、そして事業所には健康状態、行動歴の記録、そして接待を伴う飲食店の利用者と従事者には接触情報、連絡先情報の記録、そういったことを求めたいと思います。プラス、クラスターの状況が大分分かってきた今の段階で申し上げたいのは、県のホームページからも確認できますし、既に広く報道されていますけれども、クラスターに関わっている飲食店に、特定期間そのお店を利用した人は、自分の住んでいるところの保健所に連絡をしてくださいということです。症状が出ていなくても感染していて、そしてさらにほかの人に感染させる可能性というのもありますので、症状が出ていないから大丈夫と自分で決めないで、まず保健所に連絡してほしいと思います。

記者
 ありがとうございます。盛岡市の飲食店でクラスターが立て続けに起きていますけれども、ほかの飲食店さんでも、次は自分のところで起きてしまうのではないかというふうに大変不安に思っていらっしゃる方が多いと思うのですけれども、飲食店さんに対して何か対策の強化とか、何か求めることがあれば教えてください。

知事
 改めて分野別のガイドラインを確認して、それに沿った感染対策を徹底してほしいと思います。県でも、感染対策の補助事業も紹介しながら、県のほうで回って歩きたいとも思いますし、また、関係団体を通じての呼びかけもやっていきますので、モデル店舗での勉強会というようなこともやりますし、自分の仲間のお店、ほかのお店がどうやっているかも確認しながら、感染対策を徹底させてほしいということです。

記者
 ありがとうございます。最後にもう一点だけ、会食の場が感染の拡大につながっているというケースがすごく増えていると思うのですけれども、会食の制限ですとか、何人以上は控えましょうとかというふうに、県のほうで具体的に今後呼びかけるつもりはありますでしょうか。

知事
 先週木曜日に県の専門委員会の皆さんから、JRの基準(「団体」の考え方)を準用して、おおむね8名以上の集合による飲食を伴う宴会や、狭小な個室での会合を避けることという、そういうアドバイスをいただいていますので、それを参考にしてほしいと思います。

記者
 飲食店の公表の在り方についてなのですけれども、2つ目のヌッフ・デュ・パプさんに関しては、4人の患者の方が木曜日の夜の時点で確認されていたと思うのですが、県民への発表は翌日の5時でした。県の方、市の方、皆さんお忙しい中、大変な調整の末のことだとは思うのですけれども、その間にも無症状の感染者の方が広げてしまうリスクはあるわけで、その時間というのがもう少し短くできなかったのであろうかというふうにはちょっと思ってしまうところがあるのですが、知事としては公表の在り方、どのようにお考えか、改めてよろしいでしょうか。

知事
 そうですね。一方、実際に検査を受けた方々は、連絡をしてこられた方で、検査した方々の数というのは、実際に利用したお客さんの数からすると、まだまだ少ないなと思っていまして、やはり週が明けて、今日からの週に入ってからが本格的に、自分が利用したかどうか調べて、そして電話をするとなっていくのだと思います。早め早めに動いてもらえれば、それに越したことはないのですけれども、まずそれに必要な情報の提供については、しかるべく発表できたのかなと思います。

記者
 今後も、当然でしょうが、できるだけ早くこういった事態は公表されていくお考えということでまずはよろしいでしょうか。

知事
 基本は、事実に基づく必要がありますから、まず事実の確認ができることと、あとはやはりお店に対する影響が非常に大きいですので、お店の了解を得るということもやはり必要なのだと思います。

記者
 もう一点、かねてから誹謗・中傷に関しては知事も啓発といいますか、(発信)されているところですけれども、改めて県民への呼びかけが伺えたらと思うのですが。

知事
 新型コロナウイルス対策を進めていく上で、やはり思いやりの気持ちを基本にしていくことが大事です。これは、陽性が発覚することを恐れて検査を受けないとか、相談もしないとか、そういうことが起きないようにということがありますし、また、そもそも会食する場合でも、会食する者同士のお互いの思いやり、感染させないように、感染が起きないようにという思いやり、そしてお店の側と利用者の側の双方の思いやり、それによって感染対策を協力し合って、より高いレベルの感染対策ができていくということがありますので、思いやりの気持ちを持つということを基本にしながら、そしてその気持ちで医療関係者を励まし、そして飲食店で働いている人たちもそうですけれども、ほかにもスーパーとかコンビニで働いている人や、フロントラインワーカーという言葉もありますけれども、サービス業で大勢の人に接するようなところで働いている人たちへの思いやり、これも思いやりの気持ちがあればあるほど、社会も経済もうまく回りながら、感染対策もできていくということになりますので、思いやりの気持ちをお願いしたいと思います。

記者
 先週1週間ですか、先週の月曜日から日曜日までにかけて、45人の感染が確認されたという状況になっています。GoToキャンペーンの広がりなども含めて、知事としてはどのように増えている背景を捉えていらっしゃるか、見解をお伺いいたします。

知事
 日本全体として、新規感染者数が過去最高をどんどん更新していくような増え方になっているということで、日本のどこであっても、そこに感染した人がいる確率が高まっている。したがって、そこから感染が広がる確率も高まっているということなのだと思います。

記者
 そこに対するGoToトラベル、GoToイートの広がりについては、影響はどのように捉えていらっしゃいますか。

知事
 やはり人の移動が多ければ多いほど、感染も起きやすくなるという一般的傾向がありますので、10万人当たり感染者数、これが著しく多いところについては、人の動きを一時止めるような措置を取ったほうがいいのではないかなという、そういう局面だと思います。

記者
 今おっしゃったようなGoToトラベルに関して、10万人当たりの感染者が多い地域に関しては、当初のように対象から外すなどの対処が必要ではないかということでしょうか。

知事
 制度については、色々なやり方もあるでしょうし、また制度も日々ルールが変わったりとか、また責任あることをちょっと言える立場にないなと思うのですけれども、仮にGoToトラベルという制度が続いていたとしても、新規感染者数の増加が著しい地域について、そこの人の動きを一時止めるということは、それはそれで感染対策としていつでもやれるようになっていなければならないと思います。ただ、判断はかなり専門的な判断が求められ、日本全体として今、オーバーシュートするようなグラフの形になっているのですけれども、日本全体として放っておくと2倍、3倍と増えていくような局面にあるのであれば、すぐにも感染増加が著しいところは人の動きを止めなければならないし、そうでないなら、もう少し様子を見ればということなのでしょうけれども、岩手においてでもこれだけ感染者数が増えてきているというのは、その元になっている日本の中の感染者増加が著しい地域は、かなり警戒を高めなければならない状況にあるのだなと思います。

記者
 ありがとうございます。年末年始もかなり近づいてきておりますが、前回の会見で年末年始に向けてメッセージを発出するなり考えたいというお話がありましたが、具体的にいつ頃までにどういったメッセージを出したいというふうに考えていらっしゃいますでしょうか。

知事
 まずは、年末年始の休暇を分散して取りましょうということです。県庁をはじめ県組織としても、そのようにする予定でありますけれども、これはまず全ての皆さんに対して分散休暇を取るようにと、そして年末年始にかけて人の動きが集中して、大きな密が形成されることがないように努めましょうということを言いたいと思います。

記者
 お盆の時期のように、例えば本部員会議で帰省客に対して呼びかけをすることも考えていらっしゃいますか。

知事
 そうですね。まず、日本全体で今起きていることについて、もう少し国のほうの専門家といいますか、これは国が指名している専門家でなくてもいいのですけれども、春の流行のときにはかなり具体的に人の動きを80%減らさなければならないとか、そうでないと倍々ゲームで感染者が増えるとか、そういう専門的な知見がありましたので、いろいろ判断しやすかったのですけれども、今こそそういう科学的な知見が必要な局面だと思います。

記者
 新型コロナは誰でもかかるものですし、食事とかも行くものなので、大変しょうがないことだなとは思うのですけれども、最近、県職員の中での感染拡大が増えているのかなと思うのですが、そのことについては達増知事、どう受け止めていらっしゃいますでしょうか。

知事
 今日、朝の庁議、幹部会議で言ったのですけれども、まず今回感染した職員は、医療や保健の専門の人の指示を、言うことをきちんと聞きながら、陽性から陰性になって復帰することができるよう、そこに専念してほしいということです。あのときこうしていればよかったとか、こうすればよかったのではないかというようなことは、すぐには結論が出ることではないと思いますし、また今、県職員に対して呼びかけるべきことについては、それは総務部が中心になって、組織的にきちっと対応していきますので、感染した人たちはきちんと療養すると、そこに専念してほしいということです。そして、県職員に対しては、総務部のほうから、過去の注意事項の確認を改めてするというような格好ではあるのですけれども、対策の徹底、大人数での会食を控えることなどを改めて今徹底しているところです。

記者
 ありがとうございます。それと、医師の方々であったりとか、法人職員の方々が結構な人数で会合されていたということで、専門家の方々からもあまり大人数での会食は控えるようにというお言葉もあったと思うのですが、そのことについてはどう受け止めていらっしゃいますでしょうか。

知事
 まず、一人ひとりについては、それは県職員と同じで、今は自分の体を元に戻して、現場復帰することに専念してほしいと思います。そして、それぞれ組織として、改めてこうしようという話が、多分、組織が組織の責任において決めて、徹底していくのだと思いますので、それを期待したいと思います。

記者
 今までの知事の御回答に関連してなのですけれども、今時点では、例えば県民の他県への移動に関してだったり、あとは飲食店の営業時間の制限だったり、そういった規制に関して何かしら手を打つという考えはないという理解でよろしいのでしょうか。

知事
 今まで発表した内容がそのものですので、そのとおりやっていただきたいと思います。

記者
 ただ、先ほど10万人当たりの感染者の数のことについても触れられておりましたが、非常に今、岩手県は感染が拡大している状況です。他県でたくさんの感染者が出ている中でも、岩手県は恐らく県民一人ひとりの方の感染防止策によって感染が抑えられていた中で、ここに来てたくさんの感染者が出ていることについて、知事はどのように受け止めていらっしゃいますか。

知事
 そうですね、(11月)11日、12日、13日の3日間で、8人、10人、13人と、平均して10人ぐらいずつ新規感染者が出て、その3日間で31人の新規感染(患)者があったわけですけれども、昨日、おとといについては、5人、6人というくらいの人数で、どんどん増えていくという状況に今、岩手はなっていません。病床数も150床から250床へと準備を広げていきますけれども、そこで十分療養できて、かつ軽症者用の宿泊施設も利用している状況ですので、今現在の岩手県の感染状況については、感染の疑いがある、心当たりのある人たちがまず保健所に連絡するなどして、自分から更に感染させないようにするということをやっていただき、それ以外の部分については、今まで言ってきたような基本的な感染対策をしっかりやると。プラス、マスクのつけ方と、それから複数人での会食については、これはちょっと今まで以上に気をつけてくださいということを伝えたいと思います。

記者
 先ほどGoToトラベルによる県内の感染者への影響についてお答えがありまして、その点で趣旨を確認したかったのですけれども、感染者がかなり増えているほかの地域に関しては、一時人の動きを止めるということを考えたほうがいいというふうにおっしゃったと思うのですけれども、それはGoToを一旦、感染者が多いところは対象から外したほうがいいのではないかと、そういう趣旨でおっしゃったということで。

知事
 そもそも春にやっていたような不要不急の外出を控えるとか、そういう次元のことを検討したほうがいいのではないかということです。

記者
 ということは、GoToトラベルというキャンペーンをやっている場合ではないのではないかということになりますか。

知事
 その制度が続いていても、それとは別に不要不急の外出を控えるという措置は取れるのだと思いますけれども。

記者
 なるほど。今現在、岩手県民に対して、そういう不要不急の外出を控えるように求めたりとか、そういうお考えは今のところないということですか。

知事
 そこはもう言っているとおりで、特定期間にクラスターが問題になっているお店を訪れた方々が保健所に連絡してくださること、それ以外の方々についてはマスクと会食の仕方をより気をつけて、あとは基本的な感染対策を取っていただくこと、これをお願いしたいと思います。

記者
 今の質問の細かいところなのですが、春にやった不要不急の外出を控えるような措置をやったほうがいいという主体は、自治体がそういう判断をするべきタイミングではないかということでしょうか。

知事
 あくまで一般論ですので、いざやるときには、これは専門家の科学的な知見に基づいて、その科学的な成果を最大限出すやり方を工夫するということであって、その主体が誰になるかということについては、今の段階では、これはやっぱり科学的な知見を待ちたいと思います。だから、どこが対象になるかということについても、科学的知見なしでは決められないと思います。

記者
 知事からも冒頭で市保健所の逼迫状況の御説明もあり、要請の中には多人数会合の回避というのもございました。医療従事者が20人規模の会合で感染確認され、病床を埋めてしまったことに対しては、同じ医療従事者、特にフロントラインワーカーから疑問の声が多く出ているところです。もちろん感染したことではなくて、会食を持ったことに対しての知事の御見解を伺えたらと思うのですが、組織として対応、対策をするでしょうというお話でしたが、知事としての御見解を改めてお尋ねできますか。

知事
 今はまず陽性になった人たちについては、療養に専念してもらうべき段階だと思いますし、何が悪かったのか、どうすればよかったのかということについては、やはり関連する組織のほうできちっと分析し、対応してほしいと思います。

記者
 すみません。コロナ以外のことでもよろしいでしょうか。今月11日にお隣、宮城県の村井知事が女川原発の再稼働を同意するという報道もありましたが、お隣の岩手、達増知事の見解を改めてお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。

知事
 一般論になりますけれども、3.11のようなことが起きないようにしてほしいということを申し上げたいと思います。

記者
 そのためにどういった対応を取ってほしいとかということはいかがでしょうか。

知事
 変に狭い範囲のことを言った場合、ではそれ以外はいいのかとか、漏れなくそこを言おうとすれば、やはり3.11のときのことというのは、そういう気持ちはちゃんと関係者に伝わると思いますし、そこからそれぞれがやらなければならないことというのも、それぞれがそれぞれの責任においてきちっと対応する、それを期待したいと思います。

記者
 知事として、反対、賛成とか、そういう立場の表明というのはありますでしょうか。

知事
 あってはならないのは、地元の人たちもそうですけれども、事態によっては世界を破滅の危機に陥れるわけですから、そういうことがないようにということです。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の知事定例記者会見は11月25日(水曜日)の予定です。

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