令和5年11月17日教育長記者会見における質疑応答

ページ番号1073824  更新日 令和6年4月12日

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日時:令和5年11月17日(水曜)
場所:県庁10階教育委員室
発表事項:なし
質問事項:
 (1) 文化部児童生徒の「全国大会」での活躍について
 (2) 海外研修再開の動きについて
 (3) 次期「岩手県教育振興計画(仮称)」の策定について
 (4) 高校入試の追試験対応について
 (5) インフルエンザの発生状況について

質疑応答

(教育企画室)
 おはようございます。
 定刻となりましたので、これから教育長記者会見を始めます。
 本日は、教育長からの発表事項はありませんので、幹事社様の進行によりまして、質問にお答えする形で進めます。

(幹事社)
 よろしくお願いします。
 記者クラブからの代表質問ありませんので、各社から事前通告している質問がありましたら、社名と氏名の後に発言をお願いいたします。

(記者)
 大きく2点についてお伺いします。
 まず、1点目ですが、文化部児童の活躍についてお伺いします。10月から11月にかけて行われました、日本吹奏楽コンクールや日本合唱コンクールで県勢が金賞または日本一になるなど、かなり目覚ましい成績を残しました。それに対する所感と、文化活動の一層の活躍、活性化に向けた期待をお伺いします。

(教育長)
 まず、本県の児童生徒の文化部活動におきまして、全国的に活躍しているということを大変うれしく思います。
 全日本吹奏楽コンクールでは、北上市立上野中学校が中学校の部で3大会連続4度目の金賞を受賞しましたし、全日本合唱コンクールでは小学校部門で黒沢尻北小学校が4大会連続の最高賞の受賞、中学校部門では盛岡市立仙北中学校が昨年初出場して受賞した銀賞を上回る、金賞を受賞しました。また、高校部門になりますが、Aグループ、こちらは6人から32人までのグループとなりますが、盛岡第四高等学校が5大会連続の金賞、同じくBグループ、こちらは33人以上のグループですが、不来方高等学校が15大会連続の金賞に輝いたということで、まさに快挙と呼べるような活躍を見せていただいたところです。新型コロナウイルス感染症が5類移行したとはいえ、各学校におかれましては、感染症対策を講じながら限られた時間と環境の中で練習を積み重ねてきたと思います。そのような努力の成果が大きく実を結んだということで、心から拍手を送りたいと思います。県教育委員会としましては、引き続き、市町村の教育委員会や地域文化芸術団体などとも連携しながら、児童生徒の文化活動が一層充実したものとなるよう、今後も支援して参りたいと思います。

(記者)
 もう1点は別の話ですが、新型コロナウイルスが5類移行となったことを受けまして、県内の中学校や高校で、今年度はそれまでちょっと中止していた海外研修や、海外の修学旅行を再開する動きが広がっています。
 ここで2点お伺いしたいのですが、海外での学びを深める意義と、何を学んで何をやるかという期待について伺いたいと思います。
 それから、物価高で海外に行くハードルが高いというか、かなり金銭面の方で、コロナ前と比べた時に、保護者の負担が大きくなってしまうという声があります。そこについて、何か対処方針やそういったものがあればお伺いします。

(教育長)
 まず社会が急激に変化しグローバル化が進展している中、国際的な視野を育み、それを踏まえて地域に貢献するという視点を醸成するということで、海外での学びを進める意義は大変大きいものがあると考えております。海外への教育旅行や修学旅行など様々なケースがあると思いますが、各学校が教育目標や学校の特色等と照らして、行き先や実施内容を検討しながら、実施しているというところです。県としましては、生徒の語学力、コミュニケーション能力の向上、それから、異文化理解の促進を期待し、今年度も中国やアメリカなどに高校生を派遣しております。参加した生徒からは、海外での協力校での研修や体験活動をすることで、帰国後の探究学習の深まりにつながったことや、海外でホームステイをすることによる英語力の向上、異文化理解の促進、あるいは外国語学習を含めた授業に向かう姿勢が積極的になったという成果を聞いております。
 教育旅行に関する費用が、以前より増加している状況ですが、この旅行を企画及び実施する各学校におきましては、実施時期、行き先、内容や必要経費などについて、保護者のご理解やご同意をいただきながら、業者と相談して実施しているものと承知しております。今後も、社会情勢の変化等を踏まえながら対応して欲しいと思いますし、県教委としても必要な情報を入手した場合には、各学校に適宜提供していきたいと考えております。

(記者)
 続けて2点お伺いしたいです。次期県教育振興計画の素案についてお伺いします。内容は昨日示されましたが、こども基本法を受けて、県内児童生徒からその他意見も一部反映されているものになったと思います。まだ素案の段階ではあるんですけれども、教育を受ける当事者である子どもたちの願いが反映された内容になったことについて、受けとめをお願いします。

(教育長)
 県教育委員会として、今回の次期計画を策定するにあたり、子どもたちの意見を聞くということで、1,2例は他県でも先例はありますが、全国的にも先駆的な取組だと思っております。それを実施した結果、約4,000人の小・中・高・特別支援の学校の子どもたちから、予想以上の意見を頂戴したものと思っております。それを分類し、計画に反映するものや、直接的には反映されないものであっても、今後、ホームページにおいて、県教育委員会として「こういうふうに考えております」といったコメントや応援メッセージのようなものを、回答していきたいと思っております。非常に有効なご意見も頂戴したと思っておりますので、昨日素案を示させていただきましたが、しっかりと反映していきたいと思います。これからパブリックコメントも始まり、子ども以外の意見を頂戴することになりますので、多くの皆さんのご意見をいただきながら、次期教育振興計画を、現在は仮称ですが、実効性のある計画にしていきたいと考えております。

(記者)
 関連して、子ども自身が意見を出して、計画に載ったかどうかが気になるところであると思いますし、今までそういった計画は、大人の視点の中での話で、大人は気にするけど子どもはそこまで気にして見たことがある人があまりいないのではないかと思いますが、今回、子ども自身が一部携わったということで、岩手県がどういう教育をしたいと考えているのか、子どもが少しでも理解するきっかけになったと思いますが、その点についてお伺いします。

(教育長)
 子どもたちからいただいた意見は、計画づくりという視点で申し上げましたが、我々としても、計画以外の様々な教育関係施策に反映していくことになると思っております。県教委としても、例えば主権者教育などを積極的に進めていく中で、まさに社会参画の一助になりえたのではないかと思っております。今回が初めての試みですので、この経験も踏まえながら、さらによりよいものにしていきたいと思っております。子どもの視点は、我々も気づきを得られることがたくさんありますし、今回も「こんな授業を受けたい」や「こういうふうに勉強していきたい」などの非常に前向きな意見もたくさん頂戴して、ありがたいと思っております。

(記者)
 2点目は、高校入試の追試験対応について、文部科学省が、今後女子生徒が月経前症候群になった場合に追試験の対応が可能になる旨の通知を出すという報道がありましたが、岩手県における令和6年度での現時点の対応と、対応可能であるということが盛り込まれていないのであれば、今後どうされるのかをお伺いできればと思います。

(教育長)
 そういう報道があったことについては承知しております。追試の対象について、その他と分類されておりますが、本県では、医師の診断書の有無や、受験者の状況により個別に判断しているというのが現時点での対応です。「インフルエンザ等」と「等」のところで生理による追試は想定しており、その可否を先程申し上げた医師の診断書の有無等で判断しております。ただ今回、国の方で年内に新たに通知を出されるという方針決めたということですので、その通知の中身を見ながらさらなる検討を考えていきたいと思います。

(記者)
 よろしくお願いします。2点お伺いします。
 1点目が、インフルエンザの流行について、教育施設でも休業措置などが相次いでおり、注意報も過去2番目の早さという状況で、県教育委員会として呼びかけなどがあればお願いします。


(教育長)
 県内のインフルエンザの状況ですが、10月以降に増加しております。発生件数を見ますと9月に4件、10月に27件、11月48件となっております。インフルエンザの予防はコロナ感染症と同様に基本的な感染対策が有効と言われておりますので、手洗い、換気の徹底、マスクの着用あるいは人と人との距離の確保など、各学校や家庭でそれぞれのケースに応じて、適切な対応を徹底するよう指導していただきたいと考えております。

(記者)
 件数というのは、何の件数ですか。

(教育長)
 先ほど申し上げたのは、臨時休業等の措置状況でして、学級閉鎖、学年閉鎖、学校閉鎖したものの合計です。

(記者)
 県内の学校種、設置区分はどうなっておりますか。

(教育長)
 小、中、高、特別支援学校の公立学校の数値となります。

(記者)
 もう1点は、先ほどの教育振興計画の関連で、4000人近くから回答があったということですが、対象となる児童生徒が8万人くらいいらしたと記憶しておりまして、20人に1人くらいの割合ですが、それが予想以上の意見をいただいたということで、この件数の受けとめを教えて下さい。
 また、「こんな授業を受けたい」という意見は実際に盛り込まれてないと言いますか、例えば「タブレット端末を持ち帰りたい」などそういうものは反映されていたかと思いますが、全体としてどれぐらい反映できたと考えておりますでしょうか。

(教育長)
 まず、基本的なベースは確かに8万人ということですが、初めての意見聴取の中で、どれだけもらえるかというのは正直言ってわからない部分もありましたし、他県の状況を見ても、何千件という回答をいただけてない県もあるところから見て、私の個人的な感想として、多くのご意見を頂戴したと考えております。我々も、なるべく回答を多くいただけるような期間ということで、夏休み及びその前後に、学校でも家庭でも対応いただいてよいということで、なるだけ回答いただけるように期間を設定しましたので、結果は、相当な数じゃないかなと思っております。
 それから、いただいたご意見は様々あり、先程は授業の例を言いましたが、「将来こういった職業に就きたい」、「先生やスポーツ選手になりたい」、「水産業につきたい」などというものもあります。授業や入試のこと、個別の教科では「国語の教科でこういうことを学びたい」、あるいは「算数・数学が苦手だからこういうふうに教えて欲しい」などの意見をいただきました。それら全てを直接計画に盛り込むわけではありませんが、いただいた意見も非常に大事だと思っておりますので、ホームページに、我々県教育委員会としての思いやコメントを載せていくという方向での対応も併せてしていきたいと考えております。


(記者)
 今の関連で、今回初めての取り組みということで、たくさんの意見が来たという成果もあったと思いますが、次はこういう改善をしたほうがいいんじゃないかなど、見えてきたところはありますでしょうか。

(教育長)
 例えば質問内容の見直しなどについて、委員の皆さんからも様々ご意見を頂戴しておりますし、それを反映しながらになると思います。今ここで個別具体的な改善点については申し上げられませんが、まさに途中段階ですので、我々だけではなく審議会の委員の皆さまのご意見を聞きながら、改善していきたいと思っております。

(教育企画室)
 それではこれをもちまして、教育長記者会見終了とさせていただきます。

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