令和5年6月21日教育長記者会見における質疑応答

ページ番号1066717  更新日 令和5年7月21日

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日時:令和5年6月21日(水曜)

場所:県庁10階 教育委員室 

発表事項:なし

質問事項:

(1)「岩手モデル」の策定について

(2)教職員の不祥事防止について

(3)県立高等学校教育の在り方検討会議について

質疑応答

(教育企画室)

 おはようございます。

 これから教育長記者会見を始めます。

 本日は、教育長からの発表事項はございませんので、幹事社様の進行によりまして、質問にお答えする形で進めさせていただきたいと思います。

 

(幹事社)

 よろしくお願いします。

 幹事社からの代表質問はありません。

 各社から質問があれば、よろしくお願いします。

 

(記者)

 おはようございます。

 2点お伺いいたします。

 

 1点目は少々重いテーマで恐縮ですが、来月、不来方高校での自死事案から5年となります。

 この5年間、再発防止の岩手モデルの議論が進んできたと思います。改めてこの5年間の経過を振り返って、不来方事案についてどのように受けとめてきたかというところの所感をいただきたいです。

 あと、「岩手モデル」による議論を進めていく中で、今後どういう観点で、再発防止の対策を作っていく考えかを、この5年間を振り返りつつ、お示しいただければと思います。

 

 2点目が、一昨日公表なりましたが、飲酒運転が絡む教員の懲戒免職の関係です。

 ほぼ3年ぶりということで、ちょうどコロナ禍に入ったか否かというあたりからだと思いますが、また今後、コロナ禍が落ち着いて制限緩和され、お酒を飲む機会というのも増えていくと思います。ちょうど年度末の事案だったということでしたから、発生から今に至るまで、また今後飲酒が増えていくであろう夏以降というところに向けて、どのような再発防止の対策をとっていく考えでいるかをお示しください。

 

(教育長)

 まず第1点目の岩手モデル策定の関係です。

 不来方高校の事案が発生して、5年が経過します。この間、御命日の7月3日あるいはその前後、毎年度各県立学校におきまして研修を実施しております。今年度も実施する予定でございます。私も各学校を訪問して、学校長から実際にどのような研修をしているのかを聞き取る予定です。時間があれば、授業風景や部活動の状況等も見ながら、コンプライアンスの意識が教職員一人一人浸透していくよう、指導の徹底をお願いしていきたいと考えております。

 一方、ご指摘の通り、児童生徒に対する体罰や不適切な言動等の不祥事が続いております。本当に申し訳ないと思っております。今年1月、様々なこれまでの事例をベースにした研修資料を作りまして、各県立学校、市町村教委を通じて小中学校にも配付しており、これを用いて職場研修を行うように、改めて通知してございます。今後とも、あらゆる機会を通じて、教職員のコンプライアンスの徹底を図っていきます。それから不来方事案が発生してから今までの経過ということで、平成30年7月に事案が発生し、平成31年の1月に第1回の第三者調査委員会が開催され、令和2年7月に開催された第23回目の委員会で調査報告書が出され、これを県教委で受け取りました。その調査報告書の中には、学校、それから県教委の不足した点等が指摘され、併せて岩手モデルを策定するよう提言があったことを受けまして、令和3年1月に、再発防止岩手モデル策定委員会を開催し、直近では令和5年2月に第8回を開催したという流れになっております。岩手モデルの策定に向けた検討状況ということですが、これまで本当に多くの方々の御協力をいただきながら、学校あるいは県教委の一連の対応として不足していた点について、平成21年度までさかのぼって調査し、前任校の事案も含めて明らかになりました。今後、外部委員等、それから被害者様、御遺族様の御意見に対して丁寧に対応しながら、再発防止に向けて、学校あるいは県教委の組織的な対応策の整理に注力していきたいと思っております。

 それから、岩手モデルの具体的な取り組みとして、これまで策定委員会で提案し、協議してきた個別の措置として、例えば部活動指導者とか管理者向けの研修、あと県立学校で順次進めている1人1台端末を利用した相談の仕組みというものを着実に進めて参りたいと思いますし、本県からこのような事案が二度と発生することがないよう、市町村教委とも連携しながら、県教委全体で一丸となって取り組んでいきたいと考えております。

 

 19日に公表した懲戒処分についてです。

 これは昨年度末に起きた事案で、酒気帯び運転により検挙された教員についての懲戒免職処分、それからあわせて退職手当の全額を不支給とする処分をしました。併せて別事案でありますが、道路交通法違反事案があった教員を戒告処分としました。まさに教職員のコンプライアンスに関して、県民の本当に厳しい目が注がれている中にあってこのような不祥事が発生したことについては、大変遺憾ですし残念です。繰り返しになりますが、コンプライアンスの意識の浸透、これには教職員が我がこととしてとらえてもらう必要があり、これができるまで何度も地道に繰り返し繰り返し取り組んでいくことが必要であると考えております。

 春先から、たびたび通知も出してきています。4月3日には不祥事未然防止の取組について、4月20日には教職員の綱紀の保持について、そして5月に知事部局の職員が酒気帯び運転で検挙されたことを踏まえ、6月2日に道路交通法の遵守についての通知を出しております。加えて、教育事務所単位で、6教育事務所ありますが、小中学校の地区校長研修講座というものを5月から6月にかけて開催しました。この中で、教職員課からもコンプライアンスのお話等もしたわけですが、私も1時間ほど時間をいただき、全ての小中学校の校長先生・400人を超えますが、校長先生の前で教職員の綱紀の保持の徹底を直接お話しました。様々な機会をとらえて、粘り強く不祥事防止に向けた取り組みを推進していきたいと考えております。

 

(記者)

 先日、有識者による県立高校の在り方を検討する会議がありました。2024年には中学校の卒業生が一万人を割るということで、深刻な少子化の問題なども背景にはあると思いますが、この県立高校の再編について議論がどのように進んでいくことを期待するか、教育長としての何かお考えがあればお聞かせいただければと思います。

 

(教育長)

 先般、県立高等学校教育の在り方検討会議ということで、県内外の有識者の方々にお集まりいただき、第1回会議をキックオフしたところです。現行計画の、新たな県立高等学校再編計画は、平成28年度から令和7年度となっておりまして、この計画の後半5年間に該当する「後期計画」を令和3年5月に策定し、この計画期間の終わりを見据えた10年、15年先の高等学校の再編計画のベースとして、岩手の高等学校は今後どういうふうにあるべきかということを御議論いただくための会議を立ち上げたということです。我々として、お示しした観点は4点ありまして、岩手の高等学校の教育の基本的な考え方はどうあるべきか、県立高校の配置の在り方はどうあるべきか、少子化への対応、それから新たな県立高等学校再編計画の評価について御議論いただきたいということで、スタートしたところです。まさに入口ですので、様々な観点から御議論をいただき、御意見を頂戴したいというところです。本県に限らず全国的に少子化ということで、どこの県でも今後の高等学校がどうあるべきかというのは大きな課題であると思いますが、本県でも非常に重要な課題だと思っておりますので、少し長い検討を要することになると思います。今年度で終わらずに令和6年度の半ばくらいまでは、色々と御議論いただきながら、我々としても今申し上げた4点について、意見を頂戴できればと考えております。併せて、この際子ども達の意見も聞いていくということで、県内の中学3年生と保護者に対しアンケートをとる予定としておりまして、その中身についても委員の皆さんに見ていただいた状況です。

 

(教育企画室)

 これをもちまして、本日の教育長記者会見を終了とさせていただきます。

 

 

 

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