令和5年3月30日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1063001  更新日 令和5年4月12日

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令和5年3月30日(木曜日)
県庁10階 教育委員室

発表事項:なし

質問事項:

(1)県立高校生徒自死事案に関する懲戒処分について

(2)新学期の学校での新型コロナウイルス感染症対策について

(3)WBCでの本県関係選手の活躍について

(4)在任期間の振り返りについて

(5)「岩手モデル」策定について

質疑応答

(教育企画室)

 これから教育長記者会見を始めます。教育長からの発表事項はございませんので、ここからは幹事社の進行により、質問にお答えする形で進めます。幹事社様、お願いします。

 

(幹事社)

 記者クラブからの代表質問はありません。各社から事前通告している質問がありましたら、社名、氏名の後にお願いします。

 

(記者)

 事前に通告しておりました質問が4つありますので、順番に質問させていただきます。まず1点目、不来方高校での生徒自死事案に関する懲戒処分について伺います。先日、県教育委員会事務局で当時勤務していた人事課長の皆さんの懲戒処分を発表されました。その時に発表されたコメントでも述べられていたとおり、現場との情報共有が適切に行われれば、防ぐことができた可能性があります。改めて、今回の懲戒処分に関する教育長のお考えをお聞かせください。加えて、適切な情報共有がなされなかったことの再発防止として、どういった取組が適切だと考えるかお聞かせください。

 

(教育長)

 県立学校における生徒の自死という重大事案に関連しては、昨年6月に元顧問教諭を免職処分にするとともに、所属校の管理職に対して懲戒処分を行い、その後、県教育委員会事務局としての対応について調査を進めてきたところです。今般、当時、県教育委員会事務局に在籍していた2名の職員について、担当業務の処理に適正を欠いたことを理由に、戒告処分としました。また、被処分者の当時の上司については、管理監督責任を欠いたことを理由に、現在所属する知事部局において、文書訓告措置としました。このことについては、令和2年7月にまとめられた、「県立学校児童生徒の重大事案に関する調査委員会」による調査報告書においても、県教育委員会事務局における対応の不足として厳しく指摘されたところです。当時の県教育委員会事務局において、元顧問教諭が在籍していた高校の管理職へ必要な情報提供や指示を行わなかったことにより、結果として、校長等による適切な人事管理が行われず、重大事案発生を防ぐ機会を逸する一因となったことは遺憾の極みであり、深くお詫び申し上げます。

 現在、県教育委員会では、再発防止「岩手モデル」策定委員会において、外部委員の知見をいただきながら、学校現場における体罰・ハラスメント事案の再発防止等に向けた検討を進めているところです。この中で、当時、県教育委員会事務局と学校の間で適切な情報共有がなされなかった要因や背景について確認作業を進めており、その結果に基づき、適切な情報共有や人事管理に関する指示のあり方等についても見直しを図り、二度とこうした事態を生じさせないような実効性のある再発防止策の策定に取り組んでいきます。

 

(記者)

 4月から学校でのマスク着用不要について伺います。文部科学省は、4月の新学期から学校でのマスク着用を原則不要と通知をしています。それを受けて、県教育委員会として県立学校や市町村教育委員会にどのような対応をされたかお聞かせください。また、新学期からの学校活動に関して、期待することや注意が必要だと考えていることがあれば併せてお聞かせください。

 

(教育長)

 文部科学省の「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」が3月17日付けで改訂されました。4月1日から適用されることとなっています。今回の改訂では、学校教育活動におけるマスク着用の考え方等について、マスクの着用を求めないことを基本とする、登下校時に混雑した電車やバスを利用する場合や、校外学習等において医療機関や高齢者施設等を訪問する場合等においてはマスクの着用が推奨される、感染リスクが比較的高い学習活動や部活動等の実施に当たっては、活動の場面に応じて一定の感染症対策を講じるという内容が示されています。

 県教育委員会においては、3月20日に、県立学校及び市町村教育委員会に対し、地域や学校の実情に応じて適切に対応するよう通知を発出したところです。

 改訂された衛生管理マニュアルにおきまして様々示されているところですが、基礎疾患があるなど様々な事情により、感染不安を抱いてマスクをつけること、マスク着用を希望したり、あるいは健康上の理由によってマスクを着用できない児童生徒も中にはいます。学校や教職員がマスクの着脱を子どもたちに強いることのないようすること、児童生徒の間でもマスク着用の有無による差別・偏見、いじめ等につながらないよう適切に指導を行うことが大事だと考えています。

 また、今、感染者の状況は落ち着いてきていると思いますし、春休みで学校が休みなんですが、4月以降、登校が始まって、また感染者が増える可能性も否定できないところですので、基本的な感染症対策、具体的には、毎日の健康観察や体調不良時は登校を控える、換気などしっかりと対策を講じながら、児童生徒が安心して学校生活を送ることができるように、また、学校における感染拡大の防止と学校教育活動の継続の両立に向けて取り組んでいっていただきたいと考えています。

 

(記者)

 WBCでの本県関係者の活躍について伺います。大谷翔平選手をはじめ本県関係の選手が活躍しました。県民のみなならず国民に大きな勇気を与えるプレーだったと思います。本県の児童生徒へ与えた影響なども含めて、教育長のご所感をお聞かせください。

 

(教育長)

 私もテレビで観て応援していました。特に、日本会場の場合は夜でしたので、じっくり観戦できました。本県関係の3人の選手、大変素晴らしい活躍で、またマイアミに移っての準決勝、決勝の試合も、1点差の非常に緊迫した試合でして、本当にハラハラと言いますか、心配をしながら観ていました。特に、大谷選手がMVPを獲得したわけですが、準決勝で、最終回に自ら出塁して二塁ベース上で、もう走塁のときからヘルメットを投げて走って、そして二塁ベース上でチームメイトに、すごい、何と言いますか、鼓舞するような、最後頑張ろうっていうような姿勢、ポーズも見せてくれたり、決勝戦でも最後にマウンドに上がって抑えの投手として活躍された。それがMVPに繋がるわけですけれど、本当に本県出身の選手の活躍というものは素晴らしいものだったなと思っています。

 また、佐々木朗希選手のピッチングです。「素晴らしい」の一言でありました。160キロを超えるスピードでガンガン投げて、そして抑えていく。それから、山川選手も大事なところで貴重な点数を出すということもありました。私も野球、特に高校野球が好きなものですから、本当に感動して観ていた、応援していたというところでした。

 報道等で、県内各地で子どもたち、それから地域の方々がテレビ等で観戦して、大変喜んでいることも拝見しましたし、子どもたちにとっても先輩たちがそうやって活躍している、自分たちも将来そういうことも可能になるのではないかという夢とかを持つことができたと思いますし、また県民にとっても大きな感動をいただきました。本当にコロナ禍で閉塞したような状況の中で本当に明るい話題であり、そしてまた、すぐさま、もう明日からメジャーリーグの開幕が始まるということです。そこでもう大谷選手は開幕の投手、二刀流でまたプレーされるということでありますので、さらなる活躍を期待したいと思います。

 また、菊池雄星選手とか、その他にも各スポーツで岩手出身の選手が世界各地で活躍しているという様子を本当に素晴らしいと思って見ています。引き続き応援していきたいと思います。

 

(記者)

 年度末で教育長を退かれます。この4年を振り返って、印象的だった出来事など退任に当たって胸中に去来することをお聞かせください。

 

(教育長)

 教育長に就任しまして、4年という月日でありました。この4年間、光陰矢の如しと言いますか、今そういう言葉はあまり使わないのかもしれませんが、正直本当にあっという間の4年間でした。これは様々な教育行政を進めていく中で、多くの課題があって、また不来方自死事案を引き継いだり、それから県立高校の再編計画の策定であるとか、大きな課題がありました。その中で、どのように業務を進めていったらいいかということに腐心をした。そこに新型コロナウイルス感染症が、令和2年2月頃から始まって、4年間のうち3年数ヶ月が新型コロナウイルス感染症対応に追われた時期でもありました。様々な対応が求められる中、新たに加わったコロナ禍という業務の中に、引き継いできたその不来方問題、それから県立高校の再編とか、多くの課題をどうやって処理をしていくかと、もう目の前にある業務に精一杯努力することに注力してきましたので、もうそういった意味でもう全く余裕も感じられず、日々、対応に追われながら、でもその中からどうやって前向きな仕事に結びつけていくかというようなことにも心していました。

 そういう中にあっても、特にこのコロナ禍の中にあっても、本県の児童生徒、子どもたちが、コロナ禍の最初の頃はもう各種大会とか、学校行事とか、修学旅行運動会、様々な行事が中止になって、思うような活動ができなかったと思います。その中にありながらも、工夫を凝らしながら一生懸命努力を重ねて、そして、その後、大会が開催されるようになってから、素晴らしい活躍、小学生、中学生、高校生、それから卒業していった若い方々が素晴らしい成績を上げてくれた。特に、小学校の黒沢尻北小学校であるとか、様々な分野で日本一になったり、あるいは文部科学大臣賞とか、本当に多くの大会で優秀な成績を上げて、教育長室に報告に来てくれました。それが一番、私の力にもなりましたし、日頃対応に苦慮しながら仕事している中に明るい話題を持ってきてくれて、そして満面の笑みで報告してくれ、そして一緒に写真を撮ったり様々様子を聞いたり、また、私から改めて激励の言葉を上げるという時に、一番、私自身を勇気づけてくれた、力を与えてくれたというのが、子どもたちでした。

 それから、学校現場を支える先生方も大変な苦労だと思います。その中でしっかり子どもたちの活躍のサポートをしてくれたということで、学校現場の先生方に対しても感謝を申し上げたいと思います。さらには、教育委員会事務局の職員、4年間、私の業務をしっかりサポートしていただきました。なによりも、そういった皆さん方の支えがあってこの4年間何とか仕事ができてきたと思っています。

 ただ一方でやり尽くせなかった、まだまだやらなければならない仕事も業務も残っています。特に、「岩手モデル」の策定に向けた作業については時間を要しておりまして、これは来年度も継続して検討作業を進めていかなければならないということがございます。それは心残りの面もございますけれど、後任の教育長には佐藤一男教育局長が就任するということになっています。この4年間一緒に仕事をしてきた職員であります。本当に私を支えていただきましたし、今後の本県のこの教育行政を担っていくにふさわしい教育長だと思いますので、後任に託して、「岩手モデル」の策定であるとか多くの課題を抱えておりますけれど、それらへの対応についても、教育委員会の事務局職員、それから学校現場の先生方と一体となって、また市町村の教育委員会とも連携を図りながら取り組んでいって欲しいと思います。

 それから、この教育長の職を退くということに加えて、県職員としての長年勤めてきたわけですけども、県庁舎を去るということになります。感慨深いものがありますけれど、一番がやはり大きな出来事は東日本大震災津波でありました。そこで大変ご苦労されながら、様々な対応をしてきた多くの先輩職員、あるいは同僚、職員もいるわけですけれど、特に教育委員会は復興教育という形で、今、携わらせていただいてきましたけれど、この復旧・復興、そして復興教育で培ったこの生きる力をぜひ、岩手の将来、岩手の未来を形づくっていくところに取り組んでいっていただければと思います。子どもたちが将来の未来の設計者であるわけですので、子どもたちをしっかり支えていく学校現場教職員、それから県教育委員会であって欲しいとの願いを、最後にお話させていただこうと思います。

 

(幹事社)

 他に質問ありますでしょうか。

 

(記者)

 教育長お疲れ様です。話が戻って大変恐縮なのですが、不来方事案の関係ですが、今回と前回の懲戒処分で計8人の処分者が上ったわけですけれども、当時のレクでは、大体これでもう一連の処分は終了というお話でしたが、改めてそういうお考えなのか、まだこれからこういった処分の方は続くのか、その辺り教育長の見解を改めて教えてください。

 

(教育長)

 今回の県教育委員会事務局職員の処分ということを以って、この不来方自死事案に係る職員、それから教育委員会としての不足した対応等について、第三者委員会から報告書が出されていまして、その内容等について調査検討を進めてきたというところでございます。そして先週の発表ということに至ったわけでありますけれど、一連の処分については今回で終了という考えです。

 

(記者)

 そうした中でちょっと調査に時間を要した部分をあるとは思うのですが、処分者が8人、教育現場含め関係者が8人も処分されるというのは、ちょっと異例の事態かなと思います。さらに、事務局としては県教委の方まで幅を広げての今回処分ということですが、8人まで処分に至ったという部分は、教育長はどのようにお感じになったのでしょうか。

 

(教育長)

 これは事案の発生からその後の対応ということで、御遺族様とも協議をさせていただいて、そして第三者委員会を設置して、調査報告書をまとめていただいた。そこには時間を要しました。さらにその報告書をいただいた後、私は御遺族様への謝罪、それから毎年度の命日には弔問をさせていただきました。そして、再発防止に向けた研修会であるとか会議とか、それから私自身、学校現場を回りながら、校長との面談の中でも様々なその再発防止に向けた取組の徹底等を指示してきました。ただその中にあっても、残念ながら、不祥事等も続いている。そして、また今回のこの事案の中でも、多くの職員を処分せざるを得なかった。ましてや、県教育委員会事務局の職員に対して、今回のような処分をせざるを得なかったということにつきましては、県教育委員会の教育行政を預かる代表者の立場として、大変申し訳なく思っております。

 教育委員会として、今後は「岩手モデル」策定をしっかり行って、そこには多くの外部の有識者の方々にも入っていただいていますし、それから御遺族様、それから被害者の御家族の方も意見をいただいていまして、その中からどうやってこういった事案が二度と発生しないようにしていくかということ、それから、調査等に遅れが出ているわけですけれど、こういう状況の中にあっても、学校現場で実際に子どもたちが、決して、相談できなくて取り残されることのないように。これは、学校現場の校長等に、今、現実、起きていることにもきちっと、生徒たちにも対応できるようなことがまずは最重要課題だと、重点にやってくださいということを言いつつ、いわゆるモデルの策定について、また、8回を迎える策定委員会の状況等について、会議録などそういったものを現場に戻しています。こういった議論がなされていますと、もう二度とあってはならないと。そして、私、4年間、特に強調して教職員の意識改革を行ってきました。それは単に掛け声だけではなくて、不易の教育基盤を守りつつ、時代の変化に即した創造的変革と言っていましたけれど、教職員の、まさに昔ながらのやり方が今の時代を通用しないということ、そして人権を尊重するとか、子どもたちへの対応、そういったところにしっかり向き合って欲しいということをお願いしてきました。これは最後にその教育長を退くにあたっても、最後に本当に教職員一人一人に、ぜひ伝わって欲しいと思っています。直近でも飲酒運転事案が発生したり、なぜこういうときにそういうことが起きるのかと、本当に残念でならないです。今回の件も、深夜に私の方に報告があって、休みの中でもいろいろと状況報告を聞きながら指示をしておりました。本当にこの4年間、勤務時間中のみならず、いろんな場面で様々な報告を受けて、そして危機管理と言いますか、すぐ対応しなければならないというようなことが起こりました。あとは、情報共有の徹底です。これも今回の処分でも重要視していますけれど、しっかり報告があって相談をしていただいて、そして初期対応、初動対応を逸することなくやるということが大事だということを、改めて学校現場の方にやっていただきたいと思っています。

 

(記者)

 質問最後になりますが、不来方事案の処分者は全て出て、御遺族の方からコメントが発表されました。懲戒処分の方は増加していますが、理由の解明にはほど遠いじゃないかという状況だというコメントが出されました。あえて「岩手モデル」策定志半ばで退任されるということで、その辺り御遺族の感情についてはどのように取られているでしょうか。

 

(教育長)

 御遺族の両親にはこれまでも何度も何度も謝罪をさせていただき、毎年命日には弔問させていただいて、いろいろと御相談をさせていただきながら対応してまいりました。今回の処分の内容についても、弁護士を通じてお伝え申し上げているところですし、実際の理由の解明というところ、これについても「岩手モデル」策定委員会の中で、理由の解明チームでも調査を進めてきています。そして、その委員会でも、事務局だけでの調査ですと客観性とか担保できるのかというようなこともあって、第三者の委員の方々からの意見も反映させながらヒアリングとか調査にも生かしていって、そしてあと御遺族様、被害者の家族のご意見等も参考にしながら対応していくということを進めています。第8回の委員会でも様々ご意見等頂戴したということを伺っていますので、今後に向けてはそれらへの対応も含めて、どのような形で、「岩手モデル」の策定につなげていくかというところをやっていただきたいと思います。佐藤一男教育局長は、委員会の委員長を務めてきていますので、そこは委員会の運営等についても、新たな体制での対応となりますけれど、しっかりやっていただけると思っています。

 

(記者)

 4年間お疲れ様でした。任期途中での対応ということになります。任期は令和7年3月末までと記憶していますが、改めて退任する理由と、岩手モデル策定も来年度も継続ということになりますが、ご自身が教育長をやりながら策定にこぎつけるというお考えはなかったのか、その点お願いします。

 

(教育長)

 まず任期途中での退任ということになるわけですが、一期3年務めて、そして昨年、再任、そして1年経過して任期が残り2年あるということでございますけれど、ただ退任の理由ということにつきましては、一身上の都合としか申し上げることはできません。

 それから、岩手モデルの策定についてでありますが、当初は、早期に作りたいと、その予定で進めてきました。そこは正直にそのように考えておりましたけれど、8回の委員会をもうすでに実施しているわけですが、その委員会には御遺族様、それから被害者の家族の方も来ていただいて、そして様々なご意見等も頂戴しております。それから外部の委員の皆さん方も入っていただいて、様々意見をいただいて、そしてその対応等も求められましたので、そこは十分な検討を進めていく上では時間をかけざるを得なかったというのが実態です。

 先ほどもちょっと触れましたけれど、策定は全て最後まできちんとしたものができてモデルだというのは、それは最後の形で、結局はそうですけれど、対応としては、教育委員会として対応できるところはもうやっていきましょうと。ですから、研修であるとか、あるいは高校の入試の制度の改革とか、それから研修のあり方、更には児童生徒、子どもたちが相談するようなシステムとか、そういったのは今GIGAスクール構想で1人1台端末が普及しましたので、そういったICT機器を使って相談をできるような、そういったシステムを今構築して試行も始めています。ですから岩手モデルというパッケージ的に完成したものを最後作るということでなくて、もう教育委員会としてやれることをやりながら、現実的な対応を進めながら、やっていく。最後のところにまとまったものがあれば、そこで最終的な岩手モデルと形づくものだと思っています。現実的には、もう対応するもの、もうできるものは、もうすぐ対応していくという形で進めていますので、きちっとした岩手モデルが完成という形ではないが、もう現実的に対応、対処するものはすぐ対応していく形で、教育委員会としてやっています。

 

(記者)

 心残りはあったということでしょうか。

 

(教育長)

 そういう時間を要したことについては、ありました。ただ一方で、御遺族様、それから被害者家族の申し出についてやはり配慮もしなければ当然なりませんから、その対応については、どうしても時間を取らざるを得なかったというものであります。

 

(記者)

 お疲れ様です。先ほど4年間の振り返りというのがありまして、不来方の策定がまだというところ、課題もありますが、まず、御自身が4年間で、例えばエアコン導入ICT導入といった成果の部分での振り返りで、こういったところは御自身でできたのではないかというような振り返りはどうでしょうか。

 

(教育長)

 4年間という中で、コロナ禍でなかなか思うように仕事できなかったというのは、先ほどお話しましたけれど、そういう中にありながらも、実は前向きに取り組むところは取り組んできたところです。

 特に、ICT機器の導入については、全ての県立学校にWi-Fi環境を整備できましたし、それからコロナ交付金等の財源というものもあったので、それをいかに活用するかということで、換気対策等に向けてはエアコンの整備、これも県立学校全てに整備ができました。それから、ICT機器の導入については、大型提示装置であるとか、ここにも大型提示装置が入っていますけれど、これは全ての学校に入れることができましたし、そして学校現場の先生方にも指導者用パソコンを入れることができたり、そういった教育環境整備にはかなり力を入れて、そして予算獲得もできた。さらには、高校再編計画の後期計画も色々と地域の説明会を追加で開催しながら地域の御理解をいただいて策定にこぎつけて、そして今、統合検討委員会が開かれたり、新しい学校づくりも着々と進んでいるという状況がございます。そういった投資的な面、私は、総務部とか財政課に長くいたものですから、そういったところは、色々とこれまでの経験等を駆使しながら、今までにできなかった設備関係の充実には貢献できたと思っています。

 また、さらに、地域との連携です。高校の魅力化の取組を進めており、学校の施設をその地域に開放するような共創という考え方も取り入れて、例えば、今回予算化ができたのが不来方高校と盛岡南高校が統合して新しい学校、南昌みらい高校という予定になっていますけれど、不来方高校の校舎を使うときに施設が多く必要になりますので、地元矢巾町と、単に学校施設を作るだけじゃなく、学校で使わないときは地域の住民の方への開放、それから岩手医大とかも近くにありますので、県民の健康づくりにも、これは盛岡南高校の盛南スポーツ学を継承した形でそういった施設も整備して、共有、共創空間の創設ということにも取り組んでいくことにしています。

 それから全国にあまり例のない施設整備で、宮古商工高校と宮古水産高校の一体的整備を図ることとし、今設計を進めています。そうやって本県唯一の水産高校を残すこともできましたし、今宮古水産高校では新りあす丸、新しい船が建造されます。大型船になります。

 それから県南工業高校の新設についても、立地場所の選定等を進めています。

 県北方面では、二戸地区にこれまでなかった特別支援学校の小中高の一体となった校舎整備に向けた検討を始めています。福岡工業高校の敷地内に新たに特別支援学校を整備し、これも文部科学省でインクルーシブ教育、校種を超えた連携ということも今、提言がされていますけれど、私どもはもうそれを実践していく内容になっている。工業高校の生徒と一緒にものづくりとか、様々、特別支援学校の生徒が活用して、そして、さらに地域の方々とも連携できるようなそういったスペースも整備しましょうというようなことで、5年後、10年後、さらにその先を見据えた教育環境の整備というところに着手できたと考えています。

 

(記者)

 ありがとうございます。

 

(教育長)

 最後に本当に4年間大変お世話になりました。

 皆様方とも様々なことにお付き合いさせていただいて、そして子どもたちのその活躍とか様々報道をしていただいたということ、県民によく知らせていただいたことに感謝申し上げたいと思います。

 本当に4年間お世話になりました。ありがとうございました。

 

(教育企画室)

 ありがとうございました。これをもちまして、記者会見を終了させていただきます。

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