令和4年11月16日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1060565  更新日 令和4年11月24日

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令和4年11月16日(水曜日)
県庁10階 教育委員室

発表事項:なし

質問事項:

 (1)スクールバス内への置き去り事案について

 (2)新型コロナウイルス感染症対策について

 (3)児童生徒の活躍について

質疑応答

(教育企画室)

 これから教育長記者会見を始めます。

 本日は教育長からの発表事項はありませんので、幹事社の進行によりまして、質問にお答えする形で進めます。幹事社様、お願いします。

 

(幹事社)

 記者クラブからの代表質問はありません。各社から事前に通告している質問がありましたら、お願いします。

 

(記者)

 一関市でスクールバス内に児童が一時置き去りにされていた事案がありました。子どもの命に関わりかねない出来事です。県内では、スクールバスを利用する児童生徒が多くおります。

 県教委として、一関の事案後、各市町村教委に行った指示等があればお示しください。また、予防策について、教育長のお考えがあればお聞かせください。

 

(教育長)

 一関市での事案が発生する前から、私どもも、静岡県での事案の発生を受けまして、まず、国から9月9日付けで通知があり、それを踏まえて県教育委員会から9月14日付けで各市町村教育委員会へ通知を発出しております。また、10月13日付けで国から通知があり、10月20日付けで県教育委員会から通知を出しております。

 このような通知を出して、対策、対応が行われている最中、11月2日にスクールバスに、短時間といえど、置き去りとなったことは、あってはならないことだと思います。

 このことから、県教育委員会においては、改めて、11月11日、先週の金曜日に、県立学校及び市町村教育委員会に対して、スクールバスを始め、修学旅行や校外学習など学校生活におけるバス利用に当たっての児童生徒の安全管理の徹底について、通知を発出しました。

 また、一昨日、14日、月曜日に、県教育委員会と市町村教育委員会との意見交換がありました。市町村教育委員会の教育長さん方が一堂に会しての会議であり、その際に、私から市町村教育委員会教育長さんに対して、この通知の内容について改めて説明を行い、注意喚起を図ったところです。

 また、今般、国の緊急対策がまとめられて、送迎バスへの安全措置導入等の財政支援を行うとされております。これを受けて、県教育委員会としても、安全装置等の導入に向けて必要な対応を行っていきたいと考えています。

 児童、園児、生徒の大切な命を守るために、バス利用時における安全管理の徹底について、関係者と一体となり、今回のような事案が二度と発生しないように努めてまいりたいと思います。

 

(記者)

 私も先ほどの一関市の児童の置き去りの件で質問ですが、再三、国からも県教委からも通知があったということで、その中でやはり起きてしまった。こういった事案については、教育長はどのような所感をお持ちでしょうか。

 

(教育長)

 まず、今回の一関市の事案につきましては、市の教育委員会に対して、事案の詳細な報告、それから再発防止等に向けた取組について、報告を求めています。

 報告の内容等を改めて精査をして、どういったところにこういったことが起こる原因があったのか、改善すべき点はどういったところがあるのか、これは市教委の方で調査した上で報告をいただくことにしていますけれど、その内容を十分精査した上で、場合によっては、改めて徹底を図っていかなければならないと考えています。すでに三度通知を出しており、11月11日付けの通知にあたっては、教育長名、私の名前でもって徹底をお願いすると、そして会議の場で改めて確認をお願いするよう求めたところです。

 報告を受けて、さらに、どういう対策が必要か改めて確認していきたいと思います。

 

(記者)

 ということは、市教委の方からはまだ詳細な報告は上がっていないということですか。

 

(教育長)

 はい、そうです。今、求めているところです。

 

(記者)

 先程、三度通知したということでしたが、逆に、今度は、通知をして各市町村教委でどのような実態で点検しているかという部分の調査というか、更なる県教委側の点検が必要なんじゃないかなと思います。そういったところはどうでしょうか。

 

(教育長)

 今回、通知の中で、改めて徹底するのは、スクールバス以外でもバスを利用しての学校活動等があるわけで、そういった場合に、基本的な確認をどのような形でするのかということです。

 今回、概要を伺っていますと、乗っていた児童はごく少人数、5人程度ということです。その確認というのは、現実的には、見落とすということはないのかもしれません。中型の29人乗りのバスで、そこに5人ということです。これは確認の仕方だと思いますけれど、当然、乗せた子どもをどこで降ろすか、運行する前に確認するのは、ごく普通だと思います。そういったことを、乗車時に、運転手、或いは、場合によっては一緒に運行を補佐するような方もつく場合もあるんでしょうけれど、改めて確認を徹底する。これは基本中の基本の行為だと思います。それを、徹底していただく。実際の運転業務に携わっている方が、しっかり行うということが大事だと思います。

 また、その方が休んで代わられるような、通常のルーチンと違ったイレギュラーの対応の場合も、その代わった方が、同じことをしっかり実行できるよう、組織的にもしっかり確実に実行されるということが大事なんだと思います。

 それから、スクールバスもこういった少人数の場合もありますけれど、今、学校の統合等で、かなり広域的に生徒がスクールバスを利用することが多いと思います。その際の乗車人員も、結構多くの乗車人数になることもあると思います。そのようなときに、実際の事故がないように、確認行為をどのようにするか、それはそれぞれの実態に応じたやり方、確実に行うやり方というのがあると思いますので、それは市町村教育委員会が、それぞれの学校現場なり、行事とか様々な場面で、どうやって確実に行うことができるか、実際に従事している担当の方にどう徹底するかだと思います。そこは改めて、確認等を求めていきたいと思います。

 

(記者)

 わかりました。

 

(記者)

 自分もスクールバスに関連してお伺いします。

 今回、記者会見等を聞いていますと、一時置き去りにされた児童は親から教わってクラクションを鳴らして長時間の置き去りにならなかったという実態があったと思います。

 教育長の話により同様の事案を発生させないということで、市町村教委、学校での対応というのは、当然、大前提だと思うんですが、その発生した場合の対処というのもある意味、今回、効果を発揮した側面があると思います。

 その上で子どもたちへの対処方針の教育であったりとか、そういった点について市町村教委などにすでに呼びかけられたこと、もしくは今後呼びかけられる予定があれば教えていただければと思います。

 

(教育長)

 子どもたちが、車の中に閉じ込められた際にはクラクションを鳴らすとか、外に知らせるような方法は、9月に出された通知でも触れていますし、また、学校現場でも、万が一の場合に備えたスクールバス利用者への改めて、対処の仕方ということは、各学校で取り組んでいただくことが大事だと思います。

 そういった意味でも、市町村教育委員会が小中学校でスクールバス等利用する場合、或いは様々な場面でバスを利用する場合の対応について、学校現場で、教員から児童生徒に対しての徹底ということは、万が一の場合の対応、備え、自分で自分の身を守るというようなことも教えていくということが大事だと思います。

 ちょうど先週、学校保健、学校安全の全国大会が盛岡で開催されたところで、今、新型コロナウイルス感染症対応でも現場が大変な状況の中にありますので、大会の挨拶の中でも、子どもたちが自分から学びを通じて理解を進めていくというようなことも触れています。研究の成果等も発表されておりますから、そういったことを学校現場でも、広く周知して取り組んでいただければと思っております。

 

(記者)

 今回の一関の事案では親御さんから教わったやり方を実践したというケースだと思いますが、改めてこのクラクションを鳴らしたという対処方法については、教育長自身はどう感じていらっしゃいますでしょうか。

 

(教育長)

 まだ小学一年生のお子さんが、とっさに運転手が離れていくところでクラクションを鳴らしたということで、それは本当によく理解してやっていただいたと思いますし、親御さんからもそういうことを教えていたということも報道を通じて知っておりますけれど、そういったことが大事なんだということです。

 ただ、車によってはキーを抜いたりすると、クラクションが鳴らないような車もあると聞いています。クラクションが鳴らないときはどのような形で外に向かって知らせるかとか、別な方法とか、どういったことが本当にいざというときに必要な行動になるのか、そういったところは、私たちもいろいろ調べて、どう対応できるか、そういうのを広く周知していく必要があると思います。その辺は今回、市から届く報告書の中身を見ながら、様々な場面、想定される場面とかまた想定外のことも起こりうると思うんですけれど、それの対処の仕方とか、そういったことも周知していきたいと思います。

 

(記者)

 その周知の仕方で、例えば、いざ取り残された時の対処法みたいな何かマニュアルを作成されるとか、そういった部分はいかがでしょうか。

 

(教育長)

 静岡県で事案が起きた後、国の方で緊急点検をされて、そして具体的にどういったことをされているか、マニュアルの策定であるとか具体的な対処も示されております。それを活用する、或いは先ほども各市町村でも学校ごとに実情が違う場合がありますから、どのように、自分たちも、その運行の際の安全確保に向けて、手順があるのか、私どもも国から来ている標準的なものを示すことはできるのですけれど、具体の対応となると、バスの大きさであるとか、経路であるとか、乗車人員であるとか、様々な場面が想定されます。その場面にふさわしいやり方というのは、実際に乗務されている方々の工夫というものもあるのだと思います。

 例になるかどうか分かりませんけれども、長距離バスや深夜バスを使う場合は、基本、チケットとか、乗車人員とか、運転手さんとそれをきちんと確認して発車しますよね。そういう基本的な動作確認というのが、今回、できていなかったというのが、一つ大きな問題だったと思いますので、それをいかに徹底するかです。それをやっていただくようにしていかなければ、子どもの安全は守れないと思います。

 

(記者)

 先程からお話の中で、その運転業務に携わっている方が確認することが大事、それから、子どもたちに対していざというときの対処方法を教えていくことが大事といったお話がありましたが、実際にそういったことが行われているかどうかという確認、把握はされているんでしょうか。

 

(教育長)

 静岡県の時の事案を受けて、教育委員会所管の施設と、それから保健福祉部が所管しているこども園とか、そういったところの緊急点検をしています。その際には取組の徹底等についても、周知はしております。

 ですから、実際に、例えば県教委所管の施設でどういったことがされているか、実際に、対象の施設のうちバス送迎のあるところの確認をしていますし、それから運行台数、実際に運行している台数がどのくらいあるか、そして具体的にどのような点検項目を持ってやられているかというところも、確認しています。

 そして、そういう点検項目に沿った取組がされていなければ、取り組んでいただくよう、これはずっとお願いしています。

 

(記者)

 子どもたちへの教育の点はいかがでしょうか。

 

(教育長)

 これについては、今回の事案を受けて、各学校現場でスクールバスを利用している児童生徒に対しては、改めて周知等していただくよう、これは各市町村教育委員会も、当然三度も通知を出していますからやられていると思いますけれど、そこは確認も必要かと思っています。

 何度も申し上げますように、一関市教育委員会からの報告を受けて、こういったことが課題としてありますよということを、ある意味でフィードバックして、こういうことには注意してくださいとか、改めて、児童生徒が万が一取り残された場合の対応の仕方とか、そういったところも、授業といいますか何かの機会にきちんと教えてくださいと、そういったことにも触れる必要があると思います。

 

(記者)

 新型コロナウイルス対策について伺います。また感染者数が増えてきている傾向にあります。現在の教育現場の感染状況について、状況と今後の対策について、現在感染者数が増えているという傾向を踏まえての対策があれば教えてください。

 

(教育長)

 10月の中旬以降、県内での感染者の数が増えています。昨日も1,600人台ということで、その中でも10代、10歳未満の感染者が多いです。私どもは、県立学校の児童生徒の数も毎日、報告を受けて把握していますけれど、教職員を含めて学校現場での感染者が増えているということを実際に把握しています。また、小学校、中学校につきましても、連日100人を超える規模で感染者が確認されています。

 学校教育活動、それから学びを継続させていくためにも、可能な限り学校は休業等措置を取らないようにはしています。幸い一斉休業をとっている学校は今のところはございませんが、感染状況を把握しながら、学校医の指導等も受けながら、必要に応じて学級閉鎖、学部閉鎖、学年閉鎖というところの対応をしています。

 それから教職員のワクチン接種についても、追加接種の間隔が3ヶ月に短縮されたということもありますので、これから年末年始に向けて、人と接触する機会が増えていく時期でもありますから、県が実施する集団接種等も活用するなど、接種を希望する教職員がワクチン接種をできるようなことは対応していきたいと思っています。

 それから、小学校の教職員と特別支援学校の教職員に対しては、週2回、一斉の抗原検査キットで検査しています。症状がなくても感染が確認されている例も見られます。学校現場でもクラスターの発生も一部ありますけれど、まずこれまでの感染防止対策の対応を継続していただく。それから、換気です。これから寒くなっていく時期ですが、暖房はしていても換気をするということも工夫をしてやっていただきたいと思います。

 また、県の対策本部員会議が今後開かれる可能性がありますので、そこで今後の対応について決まっていくと思いますから、その際には、その対応を改めて周知していきたいと思います。

 

(記者)

 ありがとうございます。

 合唱の全国大会で、県勢の、高校に続いて小学校ということで非常に嬉しいニュースが続いています。コロナ禍で様々な制約があった中で努力を重ねてきた成果だと思いますけれども、教育長としてのご所感をいただければと思います。

 

(教育長)

 黒沢尻北小学校が全日本合唱コンクールで最高賞を受賞したということで、NHK合唱コンクールに続いてまた日本一と、素晴らしい成績を上げていただきました。また、不来方高校の合唱部も日本一になったということで、本県の合唱のレベルの高さといいますか、本当に素晴らしいものがあると思います。しかも、コロナ禍で活動が制約される中での受賞と、素晴らしい快挙と言っていいと思います。

 各学校の児童生徒が報告に来てくれて、黒沢尻北小学校の生徒さんは10階フロアで実際に歌っていただいたこともありました。その際にも、全日本合唱コンクールでもまた活躍を期待しますとエールを送ったわけですけれど、それを見事に最高賞で果たされたということも素晴らしいと思います。

 また、不来方高校の生徒が来て報告していただいたときも、入学してからずっとコロナ禍の中で、本当に思う通りの練習もできなかったとか、今回もマスクをしたまま歌うとか、観客がいないところでの合唱とか、なかなか思う存分活動できなかったんだと思います。

 その中で、様々工夫をして、そしてそれを乗り越えて、栄誉を勝ち取ったっていうのは、本当に素晴らしいことです。県民の皆さんが閉塞感があるような状況の中で、本当に明るい話題を提供していただいて、本当に素晴らしい活躍ぶりだと思います。

 合唱以外にも様々な分野で、児童生徒の活躍が報告されています。中学校のホッケーの大会でも、選抜チームで、男子が優勝、女子が2位と、スポーツの面でも大変活躍されています。子どもたちの活躍ぶりですね。それから、先日のいわて教育の日のつどいでも、城北小学校の吹奏楽団とか、岩泉高校の中野七頭舞。つどいでは、3年ぶりに発表の場を作りましたが、児童生徒が発表する姿を見ていると、本当に生き生きと活動されていてよかったなと思っていますし、それを学校現場の先生方がしっかり支えてくれているということについても感謝申し上げたいと思います。それを県教育委員会、各市町村教育委員会がしっかり支えていくようなことを、これからもやっていきたいと思います。

 

(教育企画室)

 これをもちまして、記者会見を終了させていただきます。

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