平成23年7月22日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1020079  更新日 令和1年5月8日

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平成23年7月22日(金曜日)
県庁10階  教育委員室

発表事項:

  • なし

質問事項:

  • なでしこジャパンと岩清水選手の活躍について
  • 放射性物質に対する不安への対応について
  • 平泉の世界遺産の追加登録について
  • 学校が夏休みを迎えるにあたっての課題について

質疑応答

教育企画室
ただいまから、教育長記者会見を始めます。
本日は、教育長からの発表はありませんので、記者クラブからの質問をお願いします。

幹事社
記者クラブからの代表質問はありませんので、各社から質問がありましたらお願いします。

記者
なでしこジャパンと岩清水選手の活躍についてですが、教育長の感想と、それに対する県内の少年少女への影響についてどのように考えられるかお聞かせ願います。

教育長
私もテレビで見ましたけれども、非常に素晴らしかったと思います。リードされながらも追いついて、最後にPK戦で勝利したわけですけれども、最後まであきらめないで体力の違いを乗り越えて勝利に向かって全力を尽くしていくという姿は、子どもたちにとって非常にいい励ましになったのではないかと思います。
その中の一人が本県に縁のある方だということは、本県のスポーツ界にとっても励みになることだと思いますし、北東北インターハイが近々開催されますので、年内の高校生にとっても大きな励みになったのではないかと思います。

記者
手書きのメッセージを描いた日の丸を岩清水選手が用意して試合後に見せていましたが、それについてはどのように思いましたか。

教育長
被災地としては非常にうれしかったです。そういう思いを持って世界の舞台で活躍いただけたということについては、本当にありがたいと思います。

記者
県内の稲わらから高濃度の放射性セシウムが検出されたとの県の発表がありましたが、子どもを持つ保護者の間にも放射性物質に対する不安が広がっているのではないかと思いますが、県教委として調査を行ったり、何らかの対応を取っていればお聞かせください。
また、世界遺産登録された「平泉の文化遺産」について、構成資産から外された柳之御所遺跡などの追加登録を目指し、新たな専門家委員会を設置する方針とのことですが、設置時期や構成メンバーなど、現段階で想定していることがあればお聞かせください。

教育長
先般、市町村教育長が集まっての会議を行いましたが、その際にも内陸部の教育長さん方から、非常に心配しており、御苦労されているというお話をいただいております。
県教委としては、相対的に高い数値が計測されている県南部、具体的には、奥州市、一関市、平泉町、藤沢町ですが、そこの小中学校6校で計測を始めております。空中線量率については先日公表したところですが、あわせてプールの水を採取しておりまして、これは近いうちに結果が出ますので、結果がまとまり次第公表させていただきたいと思います。また、土も採取しており、土は県外の分析機関にお願いして分析を進めておりますが、土の方はデータ解析に時間がかかるということですので、これも結果が出次第公表させていただきたいと思います。
私どもとしましても、環境生活部と一緒になって、学校のみならず、極力、測定地点を増やしながら、県民の皆様の安全、安心につながるような取組をしていきたいと思います。
学校の調査については、今後継続し、できれば拡充していきたいと思っておりますが、現実的には環境保健研究センター等の機器を使わせていただいたり、そこでの分析をやっておりますので、そういった分析能力等調整しながら学校の調査を継続もしくは拡充していきたいと思っております。
平泉の文化遺産の関係ですが、お話のあったとおり、先般、推薦書作成委員会を開催いたしまして、追加登録についていろいろと御議論をいただきました。
私どもといたしましては、関係市町、国と一緒になって追加登録を目指したいという思いを持っておりますので、そのための方策の一環として、専門家の皆様から御助言をいただく機会が重要だろうと思っております。現在の推薦書作成委員会は平泉の世界遺産登録のために立ち上げた委員会ですので、追加登録となると別のアプローチがでてくると思いますから、そういった専門家の委員会を別途立ち上げたいと思っております。
国や関係市町との調整が必要ですが、私どもとしましては、遅くとも年内には委員会を立ち上げて、今年度内に会議の開催に漕ぎ着けたいと考えております。
また、メンバーについては、今までの取組の継続性にも配慮しつつ、専門家の方々の御意見を聞きながら、国とも相談して最も良いと思われる方々にお願いしたいと思っております。

記者
稲わらに関してですが、昨日、藤沢町では牛肉を使った給食が小学校で出ましたが、稲わらが去年の秋に収穫したものだということで出したということでした。今後、牛肉に関して、給食は県内でどういうふうに扱っていくのか、他県では実際にやめるというような自治体もあるようですが、岩手県としてはどういうふうにしていくのかお聞かせください。
また、県内では、被災地でも一昨日から終業式が行われているようですが、1学期を振り返って、複数の学校がひとつの校舎で授業をしたりとか、体育館や校庭が使えない体育の授業が続いたりでしたが、それらを教育長としてはどう捉えているか伺います。

教育長
学校給食の関係については、学校給食も消費者です。
これまでは、子どもたちにとって1番良い食材を納入していただいて、そこで時間を置かずに調理をして短時間で提供するという取組をしてきました。
特に夏場になりますと食中毒の問題もありますので、納入された食材を直ちに調理して子どもたちに提供するということに努めてきたわけですが、今回は流通している食品に非常に不安があるということですので、県の方でこういう食材はどうかということの議論はまだしていないのですが、農林水産部と納入される食品の安全性をどう評価すべきかということを相談しながら、子どもにとって最も良い方法を考えていきたいと思っております。
これから夏休みに入るわけですが、とは言いながら、学校給食にとって安全で安心していただける方策が何かということについては、私どもとしても考えていきたいと思っております。
それから、1学期を振り返ってということですが、特に被災地の学校は夏休みの期間が通常に比べて5~7日ほど短くなっているという状況ですので、まだ夏休みに入っていない学校もあります。
1学期は、子どもたちにとって、まず学校を再開するということを最優先にやりましたので、教育環境としては非常に厳しい環境で学んでいただいたということについて、本当に申し訳なく思っております。
市町村におかれても、仮設校舎の建設とか、新しい地域の学校建設とか、ひとつでもふたつでも子どもたちの学習環境の整備に努力していただいていますので、県教育委員会としましても、市町村教育委員会と一緒になって、2学期に向けて子どもたちの学習環境が一刻も早くより良いものとなるように努力していきたいと思います。
ただ、仮設住宅が学校のグラウンドに建っているという問題や、学校を建設するにしても直ちに建設できない状況にもありますので、時間はいただかなければならないと思うのですが、そのなかでも出来ることは何かということを市町村と一緒に考えていきたいと思っております。

記者
今日が多くの小中学校の終業式ということで、沿岸の方では来週というところも多いようですけれども、特に被災地の子どもたちにとっては、家庭はもちろんですけれども、学校の環境が大きく変わったなかで迎える夏休みになると思います。そうしたなかで、子どもたちの心のケアの面で、夏休みを迎えるにあたってどういう課題があるとお考えでしょうか。

教育長
特に沿岸部の被災地の学校については、夏休みの期間が短いということ、また、普通の夏休みであれば海にも行って泳ぎたいなど、いよいよ体を動かせる時期なわけですが、通常の環境とは違って、海水浴場はままならない、運動する環境も制約を受けているという状況です。
また、家庭に帰っても、なかには仮設住宅や避難所という場合もありますので、思い切って勉強や運動を含めて活動できる環境では必ずしもありません。それがひいては心の問題ですとか、自らが発散できる機会がないということに繋がると思います。
これを全面的に解消するというのは非常に難しいと思いますが、それぞれの地域では、例えば、夏休み中に学校を開放して教室で勉強してもらうとか、狭いながらも学校のグラウンドの一部で体を動かしてもらうような機会を設けてもらうとか、そういう工夫をしているところもあります。それぞれの地域でいろいろな工夫をしながら、子どもたちが少しでも楽しい夏休みを過ごせるように努力していきたいと思います。
もうひとつは、これから日も少しずつ短くなっていきますし、まだがれき処理が終わっていないところや外灯が消えているところもありますので、子どもたちの安全性にも配慮しなければなりません。
あるところでは、支援をいただいて、遅くなったときに自分で灯りを確保できるように懐中電灯を配布しているといったような取組をしている市町村もあると聞いていますので、それぞれの地域の状況に応じて、子どもたちが夏休みを楽しく過ごせるように、私どもとしてやれることをやっていきたいと思っております。

記者
学校給食の関係で、1学期の期間中に実際に牛肉を提供した実績のある学校がどれくらいあるか調べていますでしょうか。

教育長
具体的に私のところに報告が来ていないのでわからないのですが、学校給食がどのような献立であったかデータを全て取っていますので、調査すればわかるデータだと思いますが、調査しているかどうかも含めてここでは分かりかねます。

教育企画室
ほかにないようですので、以上をもちまして本日の記者会見を終了させていただきます。

このページに関するお問い合わせ

岩手県教育委員会事務局 教育企画室 企画担当
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