平成23年6月27日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1020078  更新日 令和1年5月8日

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平成23年6月27日(月曜日)
県庁10階  教育委員室

発表事項:

  • なし

質問事項:

  • 平泉の文化遺産の世界遺産登録について
  • 学校の防災拠点機能の強化について

質疑応答

教育企画室
ただいまから、教育長記者会見を始めます。
本日は、教育長からの発表はありませんので、記者クラブからの質問をお願いします。

幹事社
記者クラブからの代表質問はありませんので、各社から質問がありましたらお願いします。

記者
世界遺産登録を受けての教育長のコメントを用紙ではいただいているのですが、改めて口頭でのコメントという形でいただけますでしょうか。

教育長
率直に言って、本当に良かったと思っております。
ただ、平泉町長がおっしゃっていたように、世界遺産登録はゴールではなくスタートなのだろうと思っております。
世界遺産は良好な保存管理を行わなければなりませんので、世界に認めていただいた平泉の価値を守り育てるために、保存管理をしっかりと行っていかなければならないと思っております。
また、認めていただいた価値を、県民の皆様と一緒に世界に訴えていかなければならないということもあります。今回の登録が、大きな災害を受けた本県、東北にとっての大きな希望だということが言われていますので、平泉の価値というものが被災された方々にどう寄り添っていくのか、そういったものもふたつ目の大きな課題だろうと思っております。
本当に良かったという思いと、これからしっかりやっていかなければならないという責任の重さというものを感じています。

記者
イコモスの勧告どおり柳之御所遺跡が除外ということになりましたが、柳之御所遺跡と、前回推薦した際に構成資産に入っていた4資産も含めての今後の展望をお聞かせください。

教育長
率直に言うと、柳之御所遺跡が除外されたことは非常に残念であったと思います。ただ、そのことによって平泉の価値が変わるものではなく、それ以外は世界に認められたということについては、前向きに受け止めたいと思います。
一方で、柳之御所遺跡と、今回構成資産から外した達谷窟、骨寺村荘園遺跡、長者ヶ原廃寺跡、白鳥舘遺跡については、国、関係市町の協力をいただきながら次の追加登録を目指した調査を進めているところですので、柳之御所についてもそれらと一体となって考えていかなければならないと思っております。
追加登録を目指して、引き続き国、関係市町と一緒になって取り組んでいきたいと思っております。

記者
資産を6つに絞ったにも関わらず5つになってしまったという意味では、追加登録というハードルを越えるのは簡単ではないと思いますが、いかがでしょうか。

教育長
それはその通りだと思います。
しかし、平泉の価値というものを世界の専門家の方々にご理解いただくためには、きちんとした学問的、基礎的な調査を積み重ねながら、次のステップに向けてこれからも引き続き努力していくことによって道が開けてくるのだろうと思いますので、ハードルは高いとしても、それを目指して一歩一歩進んでいくことが大事だろうと思っております。

記者
追加登録のハードルは非常に高いというお話でしたが、構成資産から外した4資産と柳之御所遺跡の追加登録に向けてどのようなアクションを起こしていくのかということと、目標としていつ頃の追加登録を目指しているのかお伺いします。

教育長
追加登録の時期については現段階で申し上げるのは非常に難しいと思います。
今回の世界遺産委員会において、日本は、専門家の方々や専門機関が、示された課題をよく調査したという評価をいただいております。追加登録に向けては、学問的な様々な研究を進めながらひとつひとつ積み重ねていかなければならないと思っておりますが、専門家の方々のご意見もいただきながらどういう研究方針とするのか、そこから得られた研究成果をどう発信していくのかということを整理のうえ次のステップを目指していくのだろうと思っておりますので、今の段階でいつの時期に目途が立つということを申し上げる段階ではないと思っております。

記者
今の話のなかで、柳之御所遺跡は追加登録を目指すということでしょうけれども、達谷窟などの4資産のほうも含めるということですか。

教育長
登録を目指す過程において、これらの4資産を構成から外さざるを得なかったわけですが、そちらについても引き続き、国、県、地元市町が一緒になって学問的研究を積み重ね、次のステップを目指しましょうということにしておりまして、その方針は何ら変わるものではないと思っておりますので、その枠組みのなかで柳之御所遺跡も一体として考えていきたいと思っております。

記者
学校を防災拠点として力を入れて整備したいというような構想が国の方であるようですが、岩手県として、そういった方向で具体的に動き出しているものなどありますでしょうか。

教育長
県立高校ですと、被災した高田高校では残念ながらどこにどういった格好で学校を再建するかという目途が立っていない段階ですが、最大の課題は、国も言っているとおり、学校にどういう機能を持たせるかということだと思っておりますので、市町村立の学校も含めてですが、国に対しては、学校の多機能化、防災拠点として活用できるような設備も含めて、国庫補助の対象としてほしいということを要望しております。
そういった意味では、今回の国の復興構想会議の提言は追い風になるのかなと思っており、非常にありがたいと思っております。

記者
県独自ででも、こういう方向で整備していきたいというものはありますでしょうか。

教育長
県で整備するとなると高田高校になるわけですが、陸前高田市のまちづくりと整合を図りながら、地域づくりの実情にあわせてどういった機能を持たせたらよいかということをすり合わせ、地域にとって必要な施設として整備していきたいと思っております。
地域の防災拠点として、また、地域コミュニティの核として、ということも提言として出されていますので、そういったことも踏まえながらやっていくことになるかと思います。

教育企画室
ほかにないようですので、以上をもちまして本日の記者会見を終了させていただきます。

このページに関するお問い合わせ

岩手県教育委員会事務局 教育企画室 企画担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-6106 ファクス番号:019-629-6119
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