平成24年5月24日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1020137  更新日 令和1年5月8日

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平成24年5月24日(木曜日)
県庁10階  教育委員室

発表事項:

  • なし

質問事項:

  • 教職員の不祥事が相次いでいる状況について
  • 被災地児童の体力の懸念について
  • 平成24年度の県立高校の入試について
  • 高校再編計画について
  • 中1の少人数学級の完全実施について

質疑応答

教育企画室
ただいまから、教育長記者会見を始めます。
本日は、教育長からの発表はありませんので、記者クラブからの質問をお願いします。

幹事社
記者クラブからの代表質問はありませんので、各社から質問がありましたらお願いします。

記者
教職員の不祥事が相次いでいる状況についての所感と、対策についてどうお考えかということを伺いたいと思います。

教育長
今月も教育委員会議で酒気帯び運転を行った教員に懲戒処分を行いました。
新年度のスタートを切った時期に、教職員の処分を行わなければならないのは非常に残念ですし、教員の不祥事が続いているということについては、改めて県民の皆様にお詫び申し上げたいと思います。
あってはならないことですので、何とかこれをゼロにしたいという思いで取り組んでいます。
それぞれの学校には特にコンプライアンスの取り組みについて、ある程度時間を取って教職員一人一人に伝わるように取り組んで欲しいと常々お願いしている訳ですが、新年度早々こういうこともありましたので、これから特にあらゆる会議等の場を通じて注意喚起を図りたいと思っていますし、委員長からも今年度はそれぞれの地区で行われる校長研修講座に出かけて直接校長先生方に訴えたいという話をされていますので、地道な取り組みを重ねて、なんとかゼロを目指していきたいと思っています。

記者
これまでと違う新たな取り組みというものはあるのでしょうか。

教育長
過去不祥事があったときは委員長が全教職員に手紙を書いたということがありましたが、今回はそれぞれの地区で行われる校長研修講座に委員長が出かけて、直接校長先生方にお話をするということで、今調整を進めています。

記者
それはどのくらい効果が出ると見込んでいますか。

教育長
やれることはなんでもやらなければならないと思っています。
やはり最終的には、校長先生を通じて教職員一人一人の胸に届くような取り組みをしていかないといけないと思っています。

記者
二つ目ですが、被災地の児童がなかなか外で遊ぶ場所がなくて、体力の低下が懸念されていますが、それについて、今後県としてどのような対応をするのかという点について教えてください。

教育長
校庭に仮設住宅があるという状況で、運動環境が厳しい学校があるのはおっしゃるとおりです。
これを早急に改善するというのは、復興公営住宅の建設の関係もありますので難しいと思います。今、それぞれの学校が工夫しながら近くの運動施設に行って体育の授業を行ったり、中庭とか狭い中でもなんとか子どもたちの体力を維持しようという事で色々な努力をしてくれています。
私どもとしても、狭い中でも運動が出来るプログラムなどを学校に紹介して、なんとか現状を良いものにしたいと思っています。
それから部活動なども同じく満足に出来ない状況ですので、国の補助事業を活用しながら、部活動で他の運動場に行って練習等を行う場合のバス代・輸送費などを補助する事業なども行っています。
いずれにしても、子どもたちがつらい環境の中でいくらかでもスポーツということで発散出来るようにあらゆる努力をしていきたいと思っています。
そもそも校庭を確保出来ないのでなかなか難しいのですが、色々工夫していきたいと思います。

記者
狭い場所でも出来るプログラムとは具体的にどのようなものでしょうか。

教育長
県のホームページに載せているので、ご関心があれば見ていただければありがたいです。
球技など思い切ったものは出来ませんので、狭い場所でも体を動かせるといったプログラムです。

記者
平成24年度の県立高校の入試についてですが、生徒数減少などを受け、募集定員を削減する方向で検討に入っているということですが、対象校や削減幅についてどのように対処するか見解を教えてください。

教育長
高校入試が終わってそれぞれの高校に子どもたちが入学しましたので、それぞれの学校への入学の状況、中学校の側から言うと高校への進路の状況ということになると思いますし、来年度以降の中学生のそれぞれの地区の中学生の動向など、基礎的なデータを現在集めていました。
ご存じのとおり、高校再編で学校の統廃合を含む大規模な高校再編とは別に、毎年学級数調整をやってきていました。ただ、昨年度は大震災津波があって子どもたちの状況が非常に不透明だったということ、特に沿岸部については公共交通機関も全面的に再建できておらず通学路の確保が出来るかわからないということ、また、住居の状況も非常に不安定だということで、昨年度は学級数調整を見送り、一昨年と同じ内容で募集をかけました。
ですから、来年度どうするかというのはそれぞれの中学校からの進路の状況、来年度以降の中学生たちの志願状況などの基礎的データを元にして教育委員会議で議論したいと思います。
ただ、問題意識としては多くの学校で定数割れが生じているという実態がありますので、その事と今回の震災復興の状況を見合いながら教育委員会議で具体的に検討を行うことになると思います。
まだ、教育委員会議で議論は始めていませんので、来年度こうしますということを申し上げる段階にはありませんが、来年度に向けて検討を進めていきたいと思います。

記者
県北と沿岸や小規模校で特に定員割れが多いようですが、やはり沿線沿いよりは県北、沿岸の高校などが対象となっていく方向でしょうか。

教育長
それぞれの学校の定員の状況、それからそれぞれの地区ごとの来年度の中学生の数などを見ながら総合的に検討することになりますので、特定の地区のみということでなく全県を対象に検討することになります。

記者
決定する時期や公表する目処を教えてください。

教育長
教育委員会議において最終的に決定する時期は秋になりますが、出来るだけ早い時期にお知らせしたいということで、今までの例だと8月議会の閉会中の常任委員会を目処に教育委員会で議論をして案をお示しするというのが今までの通例であり、もしやるとすれば通例に従ってやることになると思います。
もし、去年と違って一昨年度のとおり、それぞれの学級数調整を行わなければならないとすると、その時期が一つの目処になるかと思います。

記者
高校再編計画について統廃合を伴う計画についてなんですが、現在凍結中ということですが、今後の見通しについて教えてください。

教育長
前回、色々な有識者に集まって頂いて議論をさせて頂いて、各地区ごとにご意見を聞いたり調整を進めたりしていましたが、大震災津波が発生して、残念ながらその前提条件としていたものが非常に難しい状況になりました。
先ほども申し上げましたが、交通機関も回復しきっていない、そうすると通学範囲はそれぞれの地区でどうなるのかとか、復興公営住宅の建設がこれから始まりますので、子どもたちのそれぞれの地区の住居の関係がどうなるのか、様々な前提要素を含めて、前回検討したデータは無駄にはならないと思いますが、それも活用しながら新たな要素を入れて検討を進めなければならないと思っています。
基礎的なデータはもちろん集めますが、大震災津波後の状況を踏まえた岩手の高校のあるべき姿をさらに有識者の方々にご議論頂く必要もあるかと思いますし、各地区とも意見交換する必要があると思いますので、その時期はもう少し見極めたいと思っています。

記者
中学校1年生の少人数学級が今年度から試行期間を経て完全実施ということですが、試行期間中の成果と課題について、あるいは今後の他学年への拡充について他県では独自の予算を取っているところもあるそうですが、本県の取り組みとしてはどのようにお考えでしょうか。

委員長
平成21年から23年まで3年間試行したのですが、その間、中1についての少人数学級を実施した学校からアンケート調査を行った結果、学級集団のまとまりが取りやすくなったとか、不登校や問題行動を減らせたのではないかとか、中1ギャップについて効果があったと考えております。一番最近では、学習環境もより良くなったという肯定的な意見がほとんどでした。
アンケート結果からは特に課題があるというお話はありませんでした。それから試行とは言いながら実施する学校がかなりの数に上ってきたので、これは試行というよりも本格実施でも問題ないということで今年度から実施をいたしました。
ただ、今、小1・小2・中1にやっている訳ですが、他の学年をどうするかというのは教職員の定数をどうするか、国から示されている定数ではおそらく足りなくなるだろうと思います。少数集団になると先生方も非常に余裕ができてくるという意味合いはあると思いますが、一方で、本当に今それを求められているのはむしろ沿岸です。
津波で被災した沿岸に対して、国の震災加配等を受けながら多くの教員を配置したいという思いもあります。
したがって、県全体の教職員定数のありかた、具体的に言うと県単独費を投入してやるのかということと、当面は人的なリソースについては沿岸部を中心に配置したいと思っていますので、それらを勘案しながら今後検討していくことになると思います。
少人数学級がいいことはもちろんアンケートとして出ていますので、極力そういう方向に進みたいと思っていますが、あとは国の定数改善の動向や県の定数措置のあり方を見ながら検討していくことになると思います。

教育企画室
ほかにないようですので、以上をもちまして本日の記者会見を終了します。

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