平成26年5月22日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1020191  更新日 令和1年5月8日

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平成26年5月22日(木曜)
県庁10階  教育委員室

発表事項:

  • なし

質問事項:

  • 一関市教委管内の小学校教諭が逮捕された事件について 
  • 県立高等学校教育の在り方検討委員会について

質疑応答

教育企画室
ただいまから、教育長記者会見を始めます。
本日は、教育長からの発表はありませんので記者クラブからの質問をお願いします。

 

幹事社
記者クラブからの代表質問はありませんので、各社から質問がありましたらお願いします。

 

記者
一関市教委管内の小学校教諭が逮捕された事件について、それに対する御所見、これまで把握しておられる事実、これまでと今後の対応、当該教諭に写真を撮られたといったような被害の訴えが児童から上がっていないかどうか、お伺いします。

 

教育長
今般、一関の小学校でそのような事件があったということでございますけれども、現在具体的に本人と接見ができておりませんので、その詳細についてはなかなか掴みきれていないというのが実情でございます。報道の皆さん方の記事、それから一関市教委の方からの情報等をもとに、その範囲内での情報を承知しているということでございます。
まず、所見でございますけれども、今般の事件、これは児童生徒の教育と人間形成に直接関わる教員によるものだということで、極めて遺憾でございますし、また、あってはならない事案だということで重く受け止めているところでございます。特に、大震災からの学びの場の復興に向けまして、多くの教職員、それから地域の皆さん、それから子供たちが一丸となって取り組んでおります。また、全国、海外の皆様方からも、多大な御支援と復興に対する期待を受けている中で、このような事件が発生したということは極めて残念でならないと思っております。
県教育委員会といたしましても、県教委は任命権者ということでございますけれども、そういう意味で今回の事案については大変県民の皆様に御心配をお掛けしたということで、心からお詫びを申し上げたいと思っております。この機会をお借りいたしまして、改めてお詫びを申し上げたいと思います。大変申し訳ございませんでした。
不祥事防止につきましては、これまで様々な機会を捉えまして再三注意喚起し、各所属、学校におきましても様々な取組をしているところでございますが、このような中で今般の事案が起きたという結果を見れば、隅々まで全員にその思いが伝わっていたかということに対して、我々は重く受けとめなければならないと思っております。今後、新たな取組も考えていかなければならないと考えているところでございます。
それから、再発防止策でございますが、ただいま申し上げましたけれども、教職員一人一人の心に届く取組を進めていかなければならないと思います。これまでもそれぞれの学校を訪問いたしまして、管理職にその取組の推進をお願いしてきたということもございますし、これまでの不祥事の発生事例等を具体的に示したうえで、県民、子どもたちの期待に応えるような、やるべきことをやっていこうと、法に抵触するようなことについてはあってはならないということで、その理解をいただくような取組をしてまいりました。
不祥事の根絶というのは、現実的には、どうしても実情を見ますと発生する可能性はあるという前提に立ちつつも、できる限りの努力をして、その発生を抑えていかなければならないと思っておりまして、これまで以上に取組を進めていくということでございます。具体的な内容につきましては、市町村教委、県立学校等との様々な意見交換の場等もございますので、その中でこれまで以上に、より具体的な事例等の情報提供をしながら、心を合わせた具体的な取組をお願いしていきたいというように考えております。
それから、具体的に判明している事実でございますけれども、これも冒頭申し上げましたけれども、本人の身柄が拘束されているということで、我々は本人と接触できておりませんので、しかるべき時期にそういう機会があろうかと思いますので、その時点で状況を把握していきたいと思っております。
それから、直接的に児童から訴え等はないかという点でございますが、現時点では、そのような話は私のところには情報は届いておりません。いずれ、このような事件、新聞情報等を見させていただきますと、さらに余罪等がないかも現在捜査中というようなお話もございます。この辺の事実関係も我々その詳細を把握しておりませんけれども、今後の事態の推移を見極めながら対応していきたいと思っております。

 

記者
今後の推移を見守っていくということでしたけれども、当該職員の処分についてはどのようにお考えでしょうか。

 

教育長
懲戒処分の検討にあたっては、やはり事実関係を明確にしたうえで量定等を検討する必要があると考えておりますけれども、今回の逮捕事案に関しましては、一定程度本人も認めているという情報も聞いております。最終的には本人からの確認ということも行いますけれども、そういう中で事実関係が明らかになった場合は、今回は極めて悪質な事案というように考えておりますので、厳正に対応するという姿勢で具体的な検討を進めたいと思っております。

 

記者
先ほど、不祥事の再発の防止について具体的な話に関してはこれからとおっしゃいました。今回の不祥事は非常に悪質なケースですが、一概に不祥事といってもかなり程度の差があると思います。再発防止策というのは、不祥事全般に対する防止策なのか、それとも今回のような個別の、児童の心に深い傷を残すようなことに関する何らかの防止策なのか、どういった枠組みを考えていらっしゃるのでしょうか。

 

教育長
今回の事案のように、当該法律違反の容疑で逮捕されたというのは、県教委に関わる職員でこういう逮捕事案が発生したのは、今回が初めてでございます。まずもってこの事案に関して具体的にどう対応するか、まずは具体的に事案がどういうものであったかということと併せまして、本質的な問題はどういうものがあるかということについて、情報を共有することが大事だと思います。
それから不祥事に関しましては、この問題だけではなく、これまでも飲酒運転や道交法違反の関係もございます。単に道交法違反ということではなく、様々な不祥事、これは県教委の関係もそうでございますけれども、公務部門において様々な不祥事が発生しております。これは人間社会において守るべきルールというのは、法治国家である限り様々なルールがございます。そういう中で、社会人として守るべきものは、人に迷惑を掛けないということは当然でございますが、我々教育に携わる者は倫理観がより高く求められていると思います。そういう意味で、これまでもコンプライアンス全般について、具体的なこれまでの発生事例等も情報提供しつつ、特定の事案だけではなく、我々の有り様について共感を得るような取組をお願いしてきたところでございますけれども、結果的にこういう事案が発生しました。今後においてもなお、特定の問題に限定せずに、様々な不祥事の機会というのはあるわけですから、再発防止について取り組んでいかなければならないと思っております。

 

記者
ちょっと話題が替わりますが、週明け26日に外部有識者を招いての「県立高等学校教育の在り方検討委員会」が開かれ、3年ぶりに凍結していた高校再編の議論が再開されます。教育長としては、それに関してどのように考えていらっしゃるのか見解を伺います。

 

教育長
高校再編の関係については、先般、報道機関の皆様方に会議開催案内のペーパーをお届けしております。御案内のとおり、高校再編整備計画の策定については、東日本大震災の発災前にあっては、平成23年度第1四半期に決定して公表するという段取りで進めきたところであり、基本的なあり方について第三者委員会から御報告を頂きまして、平成22年3月に県教委で基本的な方向を定め、具体的な検討を進めてきたという経過がございます。
以来、大震災の発災から3年間が経過し、この間に高校教育に関わる法律の改正がございますとか、中学校の卒業者数が減少してきているということもございますし、具体的にそれぞれの学校の定員割れも散見される状況になっているということで、生徒たちの教育環境というものを将来的な動向等を見極めながら適切に対応していく必要があると思っております。また、大震災の関係で、特に沿岸部については産業構造の変化等も今後十分に想定されますので、その辺の動き等も十分見極めながら検討を進める必要があるとも思っております。
そういう具体的な検討をしていく中で、関係する皆様方の御意見等を十分丁寧にお聞きしながら、また、地域の皆さんの声もお聞きしながら、丁寧に進めていく必要があると思っております。将来的な人口減とか自治体の在り方について、色々な議論がなされているということでございますけれども、そういう動き等も十分踏まえながら御検討がなされることを期待しているところでございます。

 

記者
さっきの話に戻るのですが、今回の不祥事への対応について、教育長からは、市町村教委や県立学校と意見交換をして心を合わせて具体的な取組を行っていくとお話にありましたけれども、通常、県立学校や市町村教委と県教委との会議等が常に非公開になっているケースが多いと思っています。どのような取組が行われて、どのような意思疎通がなされているのか、外部から見えない状況になっているように私は思うのですが、その辺について教育長はどのようにお考えでしょうか。今後、県民の信頼を取り戻すという観点から、そのような会議について公開する考えはないか伺います。

 

教育長
県教委としての様々な方向性、具体的な事案について協議する正式な場というのは一義的には教育委員会議と思っておりまして、教育委員会議はこれまでも原則公開で進めておりますし、今後もそういう姿勢は変わるものではないと思っております。
また、県教委主催の諸会議についてですが、県立学校長会議等については公開とさせていただいておりまして、記者の皆様には取材等の御案内等もさせていただいております。ただ、数多くの会議がございますし、それぞれの会議の性格等もございますので、ただいまの御意見等もお聞きしましたので、具体的にどういう会議については公開というような形で進めていくか、検討させていただきたいと思います。

 

記者
県立学校長会議は公開にはなっているけれど途中からになっていて、いわゆる各課、例えば今回のような不祥事に絡んだものだと教職員課の担当だと思いますけれど、各課の連絡や説明について、その部分は非公開になっていると思います。より県民の信頼を回復するということであれば、それらも見える形であってもいいのではないかということです。

 

教育長
いずれ今後具体的にその在り方を検討させていただきたいと思います。ありがとうございました。

 

教育企画室
以上をもちまして本日の記者会見を終了します。

このページに関するお問い合わせ

岩手県教育委員会事務局 教育企画室 企画担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
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