平成26年12月19日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1020185  更新日 令和1年5月8日

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平成26年12月19日(金曜)
県庁10階  教育委員室

発表事項:

  • なし

質問事項:

  • 花巻清風支援学校の北上分教室の設置及び盛岡となん支援学校の移転後の空き教室を活用した特別支援学校の整備について
  • 全国学力テストの成績公表について
  • 岩手大学の改組構想案について

質疑応答

教育企画室

ただいまから、教育長記者会見を始めます。

本日は、教育長からの発表はありませんので、記者クラブからの質問等をお願いします。

 

幹事社

記者クラブからの代表質問はありませんので、各社から質問がありましたらお願いします。

 

記者
先日の県議会商工文教委員会でお話のあった特別支援学校の整備についてお伺いします。花巻清風支援学校の分教室を北上市に設置すること、盛岡となん支援学校の移転後の空き教室を活用して特別支援学校を整備することについて、県教委としての構想を伺います。

 

教育長
まず、花巻清風支援学校の教室不足に関わって北上市に分教室を設置する方向で検討を進めており、地元の北上市教委と協議を進めていることについては、先般の常任委員会でもお話をさせていただいたところです。県議会で出された請願は分教室の設置ということではなく、特別支援学校を北上市内に作ってほしい、それから高等部でのキャリア教育の充実等という内容でした。請願は本会議で採択されましたので、執行部としてその事実を重く受けとめなければならないと思っています。ただ一方で、特別支援学校全体で教室不足等の様々な課題もあり、早急な対策を既に計画しているところもありますので、そちらを優先して対応するという中で、現実的な対応方向として、北上市内の小学校の空き教室等を活用しながら分教室を設置する方向で、現在、北上市教委と協議を進めているということを申し上げました。現在の目途とすれば、これから具体的な内容を詰めてまいりますのではっきりいつからと断定的なことは言えませんが、平成28年度を目途に可能であれば分教室を設置する方向で検討、協議を進めたいと思っています。それによって花巻清風支援学校の教室不足等にも一定程度対応できますし、地元で学ぶというインクルーシブ教育の推進にもなると思っていますので、まずもってそこから始めたいと思っています。
それから、現在の盛岡となん支援学校についてですが、道路を挟んで向かい側にある県立療育センターが矢巾町の岩手医大附属病院の移転敷地内に移転することを予定しています。盛岡となん支援学校は肢体不自由児の学校であることから県立療育センターとは治療行為等で密接な関係にあり、多くの子どもたちが県立療育センターに通院していますので、それに併せて盛岡となん支援学校の移転を検討し、今年度は設計作業に入っています。現在の目途とすれば、平成29年度中に新築移転する県立療育センターと併せて、新しい盛岡となん支援学校の機能を一体的に整備する方向で進めています。その結果、現在の盛岡となん支援学校が空き校舎になります。御案内のとおり、花巻清風支援学校のみならず、盛岡みたけ支援学校も相当な教室不足です。特別支援学校の児童生徒が年々増加してきているということがありまして、県教委としても教室不足の解消に向けて計画的に一歩ずつ取り組んでいきたいと思っているところです。その一環として、現在の盛岡となん支援学校の空き校舎を活用したいと考えております。今の盛岡みたけ支援学校については、本校舎の他に旧青山養護学校の校舎を活用して高等部を開設していますし、それから、分校を一戸町奥中山、小中学部の分教室を二戸市内の小中学校に設置している状況であり、学校としての機能をかなり広範囲に分散させている状況にあります。このため、今活用を検討している現在の盛岡となん支援学校の空き校舎については、全体的なマネジメントの観点、学校の機能を充実するという観点も含めて、基本的には独立校を新たに設置する方向で検討を進めています。それによって、盛岡みたけ支援学校には花巻地区からも通っている子どもも一部いることから、北上の分教室や現在の盛岡となん支援学校でも子どもたちの受入れが可能になると思いますので、そのように対応していきたいと思っています。完成のめどですけれども、現在の盛岡となん支援学校の空き校舎は、矢巾町へ移転した後に知的支援学校としての整備が必要ですので、一定程度の期間がかかることから、平成31年度を目途に開設したいと思います。できるだけ急ぎたいと思いますのが、そのようなスケジュール感で現在検討を進めています。

 

記者
現在の盛岡となん支援学校の後に整備する新設校には知的障がいの子どもも受け入れるということでしょうか。

 

教育長
知的障がいのある子どもたちのための特別支援学校を想定しています。新設校は、盛岡以南の子どもたちにとってより利便性の高い学校になると思いますし、現在の盛岡となん支援学校には寄宿舎もあり、寄宿舎の活用も考えていますので、広く子どもたちを受け入れられるのではないかと思います。

 

記者
現在の盛岡となん支援学校の空き校舎に作るのは、新しい学校ということでしょうか。

 

教育長
それも含めて検討しているということです。選択肢として、盛岡みたけ支援学校の分校的な活用もあると思いますが、先ほど申しましたように、現在、盛岡みたけ支援学校は県北地域に機能を分散させていますので、全体的な管理運営の面では独立校としての設置を視野に入れて検討を進める必要があると思っています。具体的にはこれから詰めていくということです。

 

記者
花巻清風支援学校の分校教室を北上市に設置することについて、空き教室を活用するのでしょうか。
それとも空き校舎の空き教室を活用するのでしょうか。

 

教育長
今は具体的な学校名はお話できませんが、現在設置している学校で空き教室があるという学校を中心に、場所を含めて地元の北上市教委と協議を進めさせていただいているところです。また、北上市からも今年8月に初めて学校の設置と分教室の設置の要望を頂いておりましたので、その実現に向けて協議を進めてきたという状況もあります。いずれにせよ、分教室を設置するとなれば地元の北上市教委の御理解と御協力がなければ実現しませんので、そのような面を現在話し合っているところです。

 

記者
北上市からは新設の学校の設置と分教室の設置の両方の要望があったと思うのですが、分教室を設置する方向で北上市と折り合いがついて、その方向で検討しているということでしょうか。

 

教育長
北上市からはできるだけ早期に対応してほしいとの要望でしたので、将来的な話としては新設校の設置についての思いが強いと思いますが、まずは地元の子どもたちをより近くで学ばせたいという要請には、一定程度答えられる方向での検討であると思っています。

 

記者
これは平成28年度内をめどにということでしょうか。

 

教育長
いろいろ整備する部分も出てくると思いますが、可能であれば平成28年度内に対応したいと思っています。

 

記者
全国学力テストの成績の公表が今回から可能となり、全国の対応状況について報道させていただきましたが、都道府県教委で市町村全体の結果を公表したのが30%、市町村教委で市町村立学校の結果を公表したのが6%だったということについて、教育長はどのように受け止めたかを伺います。また、今後どのような方向で臨まれるのか伺います。

 

教育長
公表の仕方も様々であり、全国の中には市町村立学校の結果を公表した都道府県もあるようですが、岩手県の公表の仕方は、県教委が県全体の結果を公表しているということです。また、県内の一部の市町村でも33市町村のうち5市町村において、市町村全体の状況を広報誌やインターネットのホームページ等で公表している状況です。ただし、その中でも学校毎の結果を公表している市町村教委はありません。県教委としては、それぞれの学校ごとの結果の公表は、市町村立学校であることから市町村教委の同意が前提であり、現在市町村教委が成績を公表していない中で県教委が成績の公表に踏み切るのは、時期尚早であると思います。後は、各市町村教委がそれぞれ公表のメリット、デメリット等を検討の上、適切に対応されるものと思っています。

 

記者
文部科学大臣も仰っていましたが、「説明責任」というものが一つキーワードになっていると思います。結果を公表しないという方向性について、県教委としては市町村教委の考えを尊重するという立場だと思いますが、このまま非公表とすることが正しいと思われますか。

 

教育長
公表については、メリット、デメリットの両方があると思います。公表にあたっては、それぞれの地域の実情を踏まえること、市町村教委の十分な理解の下に進めることが極めて大事であると思います。数字だけが一人歩きすると過度な競争を煽ることもありますし、もちろんそれによって士気が高まる子どもたち、親もいると思います。一方で、それによって逆の効果が出る子どもたちもいると思いますので、そこは慎重に取り扱うべきではないかと思います。そのような意味で、県教委として県全体の状況を公表していますし、その結果を踏まえた指導の在り方について県総合教育センターから各市町村教委へ情報提供させていただいていますし、県教委からも各教育事務所を通じながら指導の充実等について話合いをさせていただいております。そのような実績を一つ一つ積み重ねていくことが大事であると思っています。

 

記者
公表の在り方として、学校別の平均正答率ではない形、例えば何ポイント上昇というような形で公表しているケースもありますが、これについてはどう思われますか。

 

教育長
今は各教科の平均正答率を公表させていただいていますが、今後の公表の在り方については、全国的な傾向を我々としても十分検討させていただきながら、どのような公表の仕方がいいのか不断に研究していくことが大事であると思っています。

 

記者
岩手大学が改組構想案を発表しましたが、県としてどのような感想を持たれましたか。

 

教育長
今回の岩手大学さんの改組に係る基本的な考え方ですが、理系教育を充実しその中で水産系の学科を新設すること、東日本大震災からの復旧復興に取り組む中で地域産業を育てていくこと、ILC等の動きも踏まえて理工系の教育の充実を図ることについては、非常にありがたいことと思っています。また、全体的な定員抑制基調や教育学部が教員養成へ純化する中にあって、これまで県教委として生涯スポーツ、芸術文化課程の機能についてもぜひとも確保してほしいという要請をさせていただいておりまして、人文社会学部にその機能を作っていただくという面もありがたいと思っています。ただ一方で、現時点では定員が明らかになっていませんので、全体的な定員の確保ということについては、まさに今復興に取り組んでいる岩手でありますので、そのような子どもたちの受け皿、学ぶ機会の保障の観点で、ぜひとも充実していただきたいと思っています。

 

記者
充実してほしいというのは、少なくとも現行の定員ということでしょうか。

 

教育長
現行の定員はぜひとも維持していただきたいということで、県と県教委とが別途要望をさせていただいております。

 

教育企画室
以上をもちまして、本日の記者会見を終了します。

このページに関するお問い合わせ

岩手県教育委員会事務局 教育企画室 企画担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-6106 ファクス番号:019-629-6119
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