平成29年10月25日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1020109  更新日 令和1年5月8日

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平成29年10月25日(木曜日)
県庁10階  教育委員室

発表事項:

  • 平成29年度「いわて教育の日」のつどいの開催について
  • 第72回国民体育大会「愛顔つなぐえひめ国体」の結果について
  • 教育長の台湾訪問について 

質問事項:

  • 教職員の不祥事事案を受けての所感及び今後の再発防止対策について 
  • 福井県の町立池田中学校に通う生徒の自殺報道に対する所感等について

質疑応答

教育長
初めに平成29年度「いわて教育の日」のつどいについて御説明いたします。
11月1日(水曜)、岩手県民会館中ホールにおいて平成29年度「いわて教育の日」のつどいを開催します。このつどいは、県民一人ひとりに教育の重要性を改めて認識していただき、本県における教育のあり方を考える契機とすることを目的に、毎年度開催しています。
本年度は、教育表彰に続きまして、生徒発表として北上市立上野中学校吹奏楽部による吹奏楽演奏や、県立北上翔南高等学校鬼剣舞部による鬼剣舞披露を行う予定です。どちらの学校も全国大会に出場するなど目覚ましい実績を上げており、つどいにおいても素晴らしい発表を期待しています。
また、中央教育審議会副会長等を歴任されたプール学院大学学監・聖ウルスラ学院理事長の梶田叡一先生をお招きし、これからの人間教育と学力の育成と題しまして、御講演いただくこととしています。梶田先生の講演を聞ける貴重な機会であり、県民の皆様にも是非足を運んでいただき、教育について考える良き機会としていただきたいと思っています。 
各報道機関の皆様には、後援をしていただいており、感謝を申し上げるとともに、県民への周知についても御協力をお願いします。
次に、愛媛県において開催された第72回国民体育大会の少年の部の結果について御説明いたします。
第72回国民体育大会「愛顔つなぐえひめ国体」において、本県は、天皇杯14位、皇后杯12位となり、国体が2順目に入った昭和63年以降、天皇杯及び皇后杯ともに、昨年のいわて国体に次ぐ成績を収めることができました。目標としていた天皇杯10位台を達成したことを大変うれしく思います。
今国体では、特にも、少年の部の活躍が大変目覚ましく、成年の部を含め、8種目の優勝のうち、少年の部で山岳、自転車、カヌー、ホッケー、ゴルフの5種目において全国の頂点に輝き、昨年のいわて国体の6種目に迫る素晴らしい結果となりました。また、山岳少年女子では伊藤ふたばさんが本県中学生初となる優勝を果たすなど、素晴らしい活躍でした。
このような本県選手団の活躍は、多くの県民に喜びや感動を与えてくれました。今後においても、希望郷いわて国体のレガシーを継承し、競技団体をはじめとした関係機関と一丸となって、競技力の維持・向上に向けた効果的な取組を推進していきたいと考えています。
報道各社の皆様にも、これまでの報道に感謝を申し上げるとともに、今後とも報道を通じた応援をお願いします。

教育企画室
ここからは幹事社の進行によりまして進めて参ります。よろしくお願いします。

幹事社
只今の発表事項について、各社から質問があればよろしくお願いします。

幹事社
発表事項について、質問は無いようですので、質問を打ち切ります。その他、記者クラブからの代表質問はありませんので、各社から質問がありましたらお願いします。

記者
教職員の飲酒運転に係る処分の報道がありましたが、教育長の所感をお伺いしたい。

教育長
飲酒運転ということですが、教職員の不祥事については、昨年、一昨年もそうでしたが、なかなか不祥事が止まないという状況の中で、県民、それから子どもたちの期待にしっかりと応えていこうということで様々な取組を行ってきました。そうした中で昨年は飲酒運転の発生件数が0件ということで、取組が浸透してきた結果であると考えていましたが、結果的には楽観的な考えであったと思っています。今年の7月から9月にかけて、3件の飲酒運転が発生しており、大変遺憾であると同時に、県民の皆様に大変申し訳ないと思っています。飲酒運転は極めて危険な行為であり、許されることではありませんので、飲酒運転以外の不祥事事案を含めて、県民の期待にしっかりと応えていくためには、そしてまた一方で、教職員の働きやすい環境を作っていくためにも、不祥事の防止には引き続き、より力を入れて取り組んで参ります。

記者
なかなか不祥事事案が根絶できない要因はどこにあるとお考えですか。

教育長
飲酒運転については、昨年度の発生件数が0件であるが、一方で体罰事案や薬物事案などが発生しており、不祥事事案が発生するたびに教職員の指導の徹底に取り組んできたところです。
しかし、今回の飲酒運転に係る処分については、いずれの教職員も飲酒運転は許されないことであると頭では理解していたが、飲酒運転をしてしまい、結果として具体的な行動には結びつかなかったということで、単に頭で理解するだけではなく、行動に結びつくことが必要であると思います。
したがって、教職員の心の中にしっかりと植えつけられるような取組を行い、頭で理解をしたうえで、行動に結びつけないと撲滅は難しいと考えています。こうした不祥事事案については、教育に対する信頼を損ない、関係者に大きな不幸を招くことになりますので、教育に向き合うためには、そうした環境を作っていくことが大切であり、県教委だけではなく、市町村教委、各学校、それから管理職、教職員一人ひとりの力を結集しながら、全体的に理解と行動に結びつくよう取組を行っていくことが大事だと思います。

記者
不祥事事案が継続して発生していることから、従来とは違ったアプローチが必要となると思いますが、教育長の考え方をお伺いたしたい。
                           
教育長
これまで不祥事事案が発生するたびに、各学校に対して、法令順守の取組の徹底を指導及び助言してきたところですが、これまで懲戒処分を受けた教職員の中には、再度、不祥事事案を発生させたという者もいたため、これまでの取組だけでは、不祥事事案の再発防止をするために不足しているということで、昨年度から新たに事後研修を導入しました。また、コンプライアンスマニュアルの見直しや各学校での研修会を実施したほか、市町村学校の校長を集めた校長会の場で、不祥事事案を起こさないということと併せて、不祥事事案が発生すると教育現場の士気の低下にもつながりますので、風通しの良い職場の環境作りについて具体的な事例等を交えながら、様々な機会を捉えて意見交換を実施してきました。
御指摘のとおり、そうした中で撲滅には至っておらず、私自身改めて深く反省しているところですが、具体的な行動に結びつけていくためには、不断に取り組んでいくことが必要であり、これまでの取組に新たな取組を追加して理解を求めていくことが大切であると思います。
今回の飲酒運転の事案の場合は、処分にあたって当該教職員の責任を追及するだけではなく、管理監督責任を求めていますが、飲酒運転を起こした場合の管理監督責任や周囲に与える影響の大きさについて、情報をより具体的に伝えていくことが大切であり、研修や会議等の機会を通じて、飲酒運転防止の徹底や教職員の士気の向上について、取り組んでいきたいと思います。

記者
飲酒運転が発生する原因はどこにあるとお考えかお伺いしたい。

教育長
今回の事案を発生させた教職員に対して、県教委、市教委ともに本人から聞き取りを行いましたが、反省している一方で、本人はまさかこのような事態になるとは思っていなかったと話しており、端的に言って倫理観の欠如が原因のひとつだと思います。また、飲酒運転事故がもたらす社会的影響というのは、大きな事故に第三者を巻き込むこともありますので、倫理観の欠如のほかに社会性の欠如ということもあると思います。
教職員には、子どもたちを育てるということで、より高い倫理感が求められており、しっかりと置かれている立場を理解しつつ、また、多くの教職員は高い志を持って行動していますので、そうした行動が社会から広く理解を得られるのだということも含めて、教員に対し理解を求めていきたいと思います。
 
記者
福井県の中学2年生が自殺した事案について、教職員によるいじめが原因であると報道されていますが、教育長の所感をお伺いしたい。

教育長
教職員からのいじめが原因で福井県の中学生が自殺したと報道されていますが、そのような自殺事案を本県で起こしてはならないということで、県立学校へは直接指導していますし、市町村教委に対しては文書を通じてお願いをしているところです。今回の事案について、最終的にどのような結論となるかは、これからの様々な調査によるものと思いますが、自殺という共通点から、本県で起きたいじめによる自殺事案が思い起こされます。今回の事案では、子ども同士ではなく、子どもを守るべき教職員が大きな要因になったと報じられていますが、それが真実だとすれば重大な問題だと思います。 学校教育で一番大事なことは、子どもの安全であり、特に命を守るということだと思っています。そのためには、体罰やハラスメント、いじめなどから、子どもたちを組織的に守っていくことが大事だと思っており、様々な機会を捉えて、しっかりと子どもたちを守って参ります。

記者
今のところ本県ではそうした事案は報告されていないということでしょうか。

教育長
本県でも体罰事案が発生しており、それに伴う懲戒処分の事例もありました。
体罰に関して、大阪市立桜宮高校の事案が大きな社会問題としてありましたが、直接暴力を振るったほかに、暴言で人格を否定するといった精神的な圧力もあったと聞いています。そうしたことが、子どもたちにとって、大きな負担となることは想定されることですので、ひとつのことだけではなく、様々な面から子どもたちを守っていくことが必要であると思います。
現在、岩手県で生徒が自殺したというような事案があるかということですが、命を絶ったというような事案はないと承知しています。今後、万が一にも、そのような事態が起きないよう取り組むとともに、一方で起こりうる可能性もあると教職員が常に意識しながら、対応していくよう取り組んで参ります。
 
教育長
私の方から、来月の台湾訪問についてお知らせします。
台北駐日経済文化代表処教育部から、台湾で東日本大震災津波発災後の岩手県の教育現場の状況やいわての復興教育、防災教育を話してほしいと要請があり、11月7日から10日の4日間において、教育長として台湾へ訪問する予定です。
花蓮県の国立東華大学や花蓮県政府教育処、高校などを訪問し、講演を行わせていただきます。

教育企画室
以上をもちまして本日の記者会見を終了します。

このページに関するお問い合わせ

岩手県教育委員会事務局 教育企画室 企画担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-6106 ファクス番号:019-629-6119
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