平成30年11月22日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1016605  更新日 平成31年2月20日

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平成30年11月22日(木曜日)
県庁10階  教育委員室

発表事項:

  • なし

質疑事項:

  •  県立高等学校生徒の自死事案に係る第三者委員会の設置状況について
  •  教職員の不祥事に対する対応について

質疑応答

教育企画室
ただいまから、教育長記者会見を始めます。
本日は、教育長からの発表はありませんので、幹事社の進行により進めて参ります。
   
幹事社
それでは、質問がありましたらお願いします。

記者
10月31日に第三者委員会の設置が決定しましたが、職能団体から人選について推薦はあったのか伺います。

教育長
10月31日に教育委員会の臨時会を開催して第三者委員会の設置について議決をいただきました。前回の定例記者会見の場で、できる限り早期に第三者委員会の開催に向けて努力していきたいと申し上げたところですが、第三者委員会を設置しましたので、各職能団体に具体的な人選について12月上旬を目途に推薦をいただくよう文書で推薦要請をしているところです。

記者
遺族側では男性顧問を紫波署に刑事告訴しましたが、この件についてどう受け止めているか伺います。

教育長
御遺族が告訴について検討しているということや、紫波署に告訴状を送付したということについては報道を通じて承知したところです。具体的な内容については見ておりませんので、それに対する具体的なコメントは控えさせていただきたいと思いますが、県立学校で自死事案が発生し、それに対して告訴がなされたということに対しては極めて残念なことだと思います。

記者
職能団体への依頼ですが、具体的にはどういう団体に要請したのか伺います。

教育長
具体については人事に関することですので申し上げることはできませんが、設置要綱では法律や教育、心理等の複数分野から組織するということを位置付けていますので、それぞれの学識経験者が所属する団体に要請しているところです。

記者
第三者委員会の人選については遺族側が希望する人物像に配慮するということがあったと思いますが、配慮した形での要請となっているのか伺います。

教育長
御遺族側から第三者委員会を設置する前に遺族推薦枠を設けてほしいというような要請を受けていましたが、第三者委員会の性格や御遺族側と学校側との認識に開きがある中で、当事者側に偏った特定の人選というのは適切ではないと判断し、設置要綱ではそのような位置付けはしませんでした。しかし、そのような中で御遺族側から希望する経験や属性等について要請がありますので、この点等については職能団体に伝えたうえで、それも含めて人選を依頼しているところです。

記者
御遺族の希望ということで日弁連が推薦する弁護士を選んでほしいということや、指導死の遺族ということで、行き過ぎた指導によりお子さんを亡くされた方を有識者の一人として選んでほしいという意見書が提出されていると思いますがどのようになっているか伺います。
 
教育長
御遺族側の推薦する方を人選することは、県教委として委員会設置の考え方から困難であると思います。一方で、具体的な職能団体の話がありましたが、そのご意向についてはその団体を通じて要請をしているところです。

記者
御遺族側から人選について同じ指導死の経験者ということで実名を出されていますが、その方以外に同じような経験を持っている方を委員に入れるという考えはあるのか伺います。

教育長
第三者委員会の組織は学識経験者を持って構成することにしておりますので、お子さんを亡くされた経験を持つ方を入れるということは考えておりません。

記者
第三者委員会への人選を要請している職能団体はどれくらいか伺います。

教育長
法律関係や心理関係の団体や大学などを含めて5団体です。

記者
委員数は5人でしょうか。

教育長
委員数は6名以内としており、法曹界には2名をお願いしたいと考えています。

記者
12月上旬までには推薦をいただくということですが、初会合はいつ頃を考えているか伺います。

教育長
12月上旬を目途に推薦をいただき、できるだけ早期に開催したいという気持ちはありますが、その後、具体的な日程調整もありますので、今段階で月日までは申し上げることはできません。

記者
なるべく年内に第三者委員会を開催し、結論を年度内にという考えに間違いないでしょうか。

教育長
結論を年度内にとは申し上げたことはありませんし、第三者委員会を設置して、会議の中で運営方法や方向性などについて話し合われると思いますので、委員会をいつまでにということについては会議を重ねながら決定していくことだと思います。

記者
当事者である3年生の卒業や、時間の経過とともに記憶が曖昧になることも考えられるため、調査を早くしなければならないと思いますが、結論の目途については考えていないのでしょうか。

教育長
委員会の設営に関してのサポートは教育委員会事務局で行っていくことになりますが、具体的な内容については踏み込むべきではないと考えています。第三者委員会の中で、有識者から関係者への丁寧な聞き取りをしていただき、それを分析して議論を重ねていくということになると思いますが、亡くなられた生徒の同級生も3年生で3月には卒業ということもありますので、できるだけ早期に委員会を開催したいと思います。また、本県で発生したいじめ事案等についても、第三者委員会では当事者から聞き取りをした後にも相当な回数を重ねて慎重な審議をしたうえで最終的な結論が出されていますので、結論の目途については申し上げることはできませんし、委員会で決定していくことだと思います。

記者
亡くなられた生徒のご両親は自殺から半年が過ぎているにも関わらず、関係者が早期に動いていないという話もしていますが、その辺に対してどのように考えているのか伺います。

教育長
御遺族側から直接は伺っていませんが、そのようなことであればそういう気持ちがあるのではないかと思います。一方で、学校が調査を行った後に県教委としても速やかに調査を行い、御遺族にもしっかりと調査内容をお伝えしてきたところでありますが、第三者委員会を設置してほしいという気持ちを受けて、その方針や要綱案等もお示しさせていただき、それに対する御遺族からの意見をいただきながら対応についてのやり取りがこの間ありますので、県教委としてはできる限りの対応をさせていただいたと思っています。
 
記者
告訴状が警察に提出されて、県立高校でこのような事案が発生したことに対する告訴状の提出は残念だということですが、これを受けて組織としての今後の対策等について伺います。

教育長
今回の事案については関係する皆さんから様々なご意見をいただいたところでありますが、そのような中で、未来のある児童生徒が命を自らが絶つということは絶対にあってはならないと思っています。また、理由は何にしても自他の命を尊重することや他者の人権を尊重するというような教育を通じながら、そのようなことができる限り起きないように県教委として岩手の教育界をあげて努力していかなければならないと思いますし、今後も様々な機会を通じて発信していきたいと思っています。

記者
他者の人権を尊重するということについて、子どもと子どもがお互いを尊重するということもありますが、教員が児童生徒の人権を尊重するという指導や研修などを実施してきたのか伺います。

教育長
他者の人権というのは子ども同士に限らず、教員と子どもの関係や職場における上下関係を含めて、あらゆる人と人との関わりの中での人権を尊重するということですので、アンガーマネジメント研修や組織マネジメント研修などを通じて実施してきているところですが、今後もしっかりと実施していきたいと思います。

記者
12月上旬に職能団体から推薦をいただくということですが、職能団体から推薦された方について、遺族と合意を得るような話し合いは行われるのか伺います。

教育長
御遺族には属性等について推薦をいただくことは可能であるということはお伝えしていますが、具体的な人選についてご了解いただくことを前提とするということは申し上げていませんし、第三者委員会は正に公平・公正な方々を人選すべきであると考えていますので、事前に御遺族にご了解いただくということは考えておりません。

記者
12月上旬に職能団体から推薦された方々で第三者委員会を構成するということでよろしいでしょうか。

教育長
職能団体からの推薦を尊重しながら決定して、できるだけ早期に第一回目の委員会を開催したいと考えています。

記者
第三者委員会の設置運営費として約450万円程度を12月補正予算で提案される予定かと思いますが、その金額の根拠について伺います。

教育長
第三者委員会の委員に対する報償費や旅費、会場費など会議開催に必要な諸経費を見込んでいます。

記者
報償費は一人当たりいくら位で積算しているのでしょうか。

教育長
県の報酬額の基準がありますので、基準に則り積算しています。第三者委員会は1回の会議開催ではありませんので、これまでのいじめに関する委員会の開催状況などを参考に、1月に2回程度を開催するイメージで予算を積算しています。

記者
今年も教職員による不祥事が頻発している印象を受けますが、それに対する受け止めを伺います。

教育長
一昨日に逮捕事案も発生しましたし、本年度に入り逮捕事案も複数回発生しているということや、それ以外の不祥事もありましたので、県民の皆さんに対して大変申し訳なく思っています。重大事態の発生時や懲戒処分を行った際には情報提供をしていますが、教育長として大変申し訳なく思っていますし、再発防止については不断に取り組んでいかなければならないと思っています。また、教職員が教育に従事するということに対して、使命感や誇りを持ちながら一生懸命仕事をしている多くの教員がいますので、その士気を下げないような努力も併せて行っていかなければならないと思います。いずれ教育に一番重要なのは県民の皆様からの信頼であると認識していますので、このような事案ができる限り起きないような努力を今後もしていきたいと思っています。

記者
毎回記者発表のたびに再発防止に力を入れるということを伺っていますが、それでも不祥事が発生してしまうということで、防止策の見直しも含めてどのように対応していくのか伺います。

教育長
これまでも様々な取組をしてきていますが、そのような中で発生しているということは何か足りないものがあるのではないかと感じています。具体的に申し上げますと、懲戒処分を受けた職員に対する事後研修とか、不祥事関係の発生防止のマニュアルの見直しなど取り組んできていますが、これまで取り組んできたことは継続していくことはもちろんですが、足りない部分があろうかと思いますので、どういう事を持って効果的な取組になるのかという点も考えながら、できる限りの努力をしていきたいと考えています。公務中の体罰などは、冷静に考えれば体罰はだめだと分かりながらも一時的な感情で行動してしまうということもありますので、アンガーマネジメント研修は継続して実施していく必要があると思いますし、公務外の生活そのものでも飲酒運転や交通違反等を含めてですが、我々はプライベートな部分も含めて衆人環視の下で仕事をさせてもらっているという基本的な倫理観が心の中に浸透することが大事だと思いますので、様々な機会を通じながらそういうことも併せて取り組んでいきたいと思っています。

教育企画室

以上をもちまして本日の記者会見を終了します。

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