【海外技術研修員】中塚 ダニエル 真一郎さん(パラグアイ出身)

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ページ番号1006867  更新日 平成31年2月20日

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中塚 ダニエル 真一郎さん【海外技術研修員(和食調理)〔2018.06~2018.12〕パラグアイ・ピラポ市】

お住まいの国(地域)はどんなところですか。(地理、気候、言語、宗教、食事、文化・風習など)

私は、南米のパラグアイでケータリングサービス業を営んでいる中塚ダニエル真一郎と申します。
ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイそしてボリビアの間にある日本と同じぐらいの面積の国です。ほぼ一年中暑い気候で海の無い国であり、母国語はスペイン語と代々インディオ族から受け継がれたグアラニー語ですがパラグアイの25%位がドイツ系の移民がいてドイツ語も使います。ブラジルとの国境付近の町ではポルトガル語を使っています。僕たちイタプア県に住んでいる大半の人々はスペイン語、グアラニー語、日本語、ポルトガル語そしてかじった程度でドイツ語も使います。
様々な宗教がありますが大半がカトリックであり、その他メノニータ、モルモン教などとありますが、日系人の80%では仏教が多いと思います。
パラグアイ人にも近隣諸国の国民と同様にマテ茶を飲む習慣がありますが、パラグアイ人は好んで冷たいお水でテレレを飲みます。海が無いため魚介類の輸入が高く毎日の食事は炭水化物の物が多くそしてほとんどの料理がメインでお肉が入っています。肉食の傾向が強いパラグアイ人は血圧を下げるためや、ビタミンの補給、発汗作用の為テレレに薬草を入れて飲んでいます。マテ茶はグアラニー族から受け継がれてきた飲み物ですが、テレレそのものはチャコ戦争のころに生まれました。またマンジョーカと呼ばれるイモや、マンジョーカを原料にしたチパというパンを食べる習慣があります。

あなたの活動(仕事、勉強、取組)について教えてください。

幼い頃から母の料理を手伝っていたことをきかっけに、アスンシオン国立大学に進学して管理栄養士の資格を取得し、ピラポ市で洋食と和風をあわせたケータリングサービスを始めました。
海外技術研修員として半年間、日本の食文化を学びに日本・岩手盛岡市で和食の勉強をする機会をいただいて、旬香彩 和久と言う和食料理専門店と田清魚店のお寿司屋さんで研修を終えて、パラグアイに戻りスキルアップの成果を試すためにケータリングで魚介類を扱う料理に挑戦する事にしました。今ではパラグアイ料理、日本料理そして他国のメニューや材料をフュージョンさせた料理にも挑戦しています。
これから日本の食文化を共通点として岩手県とピラポ市の親善を深めつつ、ピラポ市を始め、南米パラグアイそして様々な国の料理人たちと出会って和食文化を広めて行き、日本の皆さんがパラグアイを訪れた際には失礼の無いよう日本の料理に劣らない、遠く離れたパラグアイでも美味しい和食が食べられるようにと頑張って行き貢献したいと思っています。

印象に残っている出来事はありますか。

日本の食材は色々ネットやテレビで調べているつもりでしたが、一番インパクトがあったのは、ホヤが生き物で食べ物だと言うところでした。でも実際食べてみると見た目によらず美味しいものです。日本の方でもホヤやナマコを食べられない人が多いみたいですが、僕は好き嫌いが無いのと料理人を目指しているからには何でも食べ物にはチャレンジして自分のケータリングでアレンジして活用できればと心がけています。
僕にとっては日本がとても羨ましいです。野菜や魚介類は毎日新鮮なものが手に入りそして調味料は無限と言える位種類があって料理を同じ材料でも毎日アレンジ出来るのがとても羨ましいです。

岩手(日本)を離れて、あらためて感じた岩手(日本)の良いところはありますか。

僕にとって岩手盛岡市は第二の故郷となりました、皆さんの親切さそして文化や伝統を大事にする心と自然に対してのリスペクトは世界中の国を探しても日本がナンバーワンだと思います。だからこそ南米で生まれ育った僕にとっては日本の方々はとても尊敬できる人達ばかりで素晴らしいです。

岩手について話題になったことや、PRしていただいていることはありますか。

僕の街にあるピラポ岩手県人会では毎年県人会のメンバーで集まり、岩手郷土料理&カラオケ親睦会と言うイベントをやっており、皆で集まって一緒に郷土料理を作ったり、鬼剣舞のショーを観たり、さんさ踊りを見たりして若い世代に受け継いで貰おうと言う事でもあり、毎年皆で集まってやっています。その場で皆さんと岩手での研修経験や観光スポットなどを説明したり、岩手で食べたおいしい料理や作った料理など、岩手の素晴らしいところを沢山PRしています。これをきっかけに若い世代の子達に日本の文化や自分達の祖父母の故郷に興味を持ってもらい、遠いパラグアイでもこれまで以上に伝統を受け継いで行けるように先輩達と頑張って行きたいです。

岩手県の皆さんにメッセージをお願いします。

岩手の皆さんお元気ですか?そちらは今夏で暑いと思いますが、熱中症などに気をつけて頑張って下さいね。お祭りの練習、ビアガーデンそして美味しいお刺身やホヤなどで盛り上がってるのを想像すると羨ましくてすぐにでも日本へ行きたいです。僕は帰国後ケータリングサービスの新メニューに取り掛かり盛岡で学んだ料理をこちらの食材でアレンジしたり、イベントや料理講習などとおかげさまで毎日仕事で忙しい日々を送っています。
南米パラグアイはとても自然豊かでフレンドリーな国なので、皆さん遊びに来る機会があればイタプア県の方にも是非遊びに来て下さい。夏には有名なカーニバルフェスタや美味しい料理そしてトロピカルフルーツなどと最高なおもてなしが待っていますので、お越しをお待ちしています。

このページに関するお問い合わせ

ふるさと振興部 国際室 国際交流担当
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