「いわて幸せ作戦会議(in金ケ崎)」(令和6年1月18日)

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ページ番号1071656  更新日 令和6年2月26日

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日時
令和6年1月18日(木曜)10時30分から11時50分まで

場所
金ケ崎町中央生涯教育センター 第1研修室

出席者
・参加者(敬称略)
 小南 麻衣(金ケ崎町子育て支援サークルはぁと♡マム 代表)
 玉山 恵(花巻おもちゃ美術館 館長、株式会社小友木材店)
 佐々木 美幸(株式会社プラザ企画 ラインスタッフ)
 菅原 正堯(特定非営利活動法人青少年未来プロジェクト 理事長)

・県側
 達増 拓也 知事
 小島 純 県南広域振興局長
 小野寺 宏和 政策企画部副部長
 佐々木 浩一 保健福祉部子ども子育て支援室特命参事兼次世代育成課長

開会

小野寺副部長
 それではただいまから、県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in金ケ崎」を開催させていただきます。皆様には御多忙のところ、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は、「子育てしやすい、南いわてを目指して」を懇談テーマとして、県南地域で子育て環境の向上等に取り組んでいる方々や、実践されている方々にお集まりをいただいております。
 私は本日、進行役を務めさせていただきます、岩手県政策企画部副部長の小野寺と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1

小野寺副部長
 それでは開会に当たりまして、知事から御挨拶を申し上げます。

達増知事
 皆様おはようございます。県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in金ケ崎」ということで、県政懇談会というのは、知事が各地域、各分野で活躍している皆さんの意見を直接伺って、県政の参考にするというものでありますけれど、「いわて幸せ作戦会議」というタイトルにしているのは、今の県の総合計画「いわて県民計画」の基本目標が「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」という、お互いに幸福を守り育てるための作戦会議という位置付けで、こういうタイトルになっております。東日本大震災津波の復興の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながらというところで、能登半島地震は大変大きな災害で、犠牲になった方々も多く、また、今、避難所生活している方々も大変でありますけれども、岩手の経験や、また、復興に取り組んできた、岩手の今の経済力、社会の力、そういったものが、能登半島地震の被災地にも役立つように、岩手の経済活動、社会活動をしっかり進めながら、関係方面と連絡を取り合いながら支援をしていくというところだと思っております。
 そして、この「in金ケ崎」でありますが、懇談テーマが「子育てしやすい、南いわてを目指して」ということで、国を挙げて、子ども子育て支援という、「こども家庭庁」という新しい役所もできて取り組んでいるわけですけれども、岩手県南におきましては、昔から子ども子育てを、みんなで力を合わせてより良いものにしていこうという活動が盛んでありました。そして、今も盛んであります。そうしたことで、今日は情報共有し、意見交換をして、さらに発展させていくことができればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 ありがとうございました。

出席者紹介

小野寺副部長
 この後の進め方でございますけれども、まず私からお一人ずつ御出席の皆様を御紹介しますので、続けて1分程度、簡単な自己紹介をお願いできればと存じます。その後、本日のテーマに沿ってお話をいただきますが、お一人ずつお話が終わった都度、知事からコメントをするというような形で、区切りながら進めていきたいと考えております。最後に、自由懇談の時間も設けたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、座席表に従いまして、本日御出席の皆様を御紹介させていただきます。
 金ケ崎町子育てサークルはぁと♡マム代表、小南麻衣さんです。自己紹介をお願いいたします。

小南 麻衣
 初めまして、こんにちは。金ケ崎町で子育てサークルはぁと♡マムの代表をしております、小南麻衣と申します。出身は静岡県で、主人の仕事の関係で、10年前に岩手県に移住してきました。子どもは7人おりまして、五男二女の母です。
 本日はどうぞよろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
 続きまして、花巻おもちゃ美術館館長、玉山恵さんです。

玉山 恵
 花巻おもちゃ美術館の玉山と申します。よろしくお願いします。
 私自身は3歳と6歳の子どもがおります。上の子を妊娠したのを機に前職を離れたんですけれども、それまでは子どもに携わる仕事に関わりたいと思ってやってきましたが、自分が母親になって、子どもだけでなくて、家族とか家庭とか、あと親子とか、そういったところに携わりたいなと思って、現在に至っています。職場でも遊び、家庭でも遊びという日々でして、子育て環境におりますので、こういった機会をいただけて、大変光栄です。
 今日はよろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
 続きまして、株式会社プラザ企画ラインスタッフ、佐々木美幸さんです。

佐々木 美幸
 皆さん、おはようございます。プラザイン水沢の佐々木美幸と申します。
 私は小学校5年生と中学校2年生の母であり、また、私が中学校2年生になる子どもをちょうど出産する時期に、弊社は子育て支援制度を取り入れ、実際に、その制度実施のパイオニアとして、様々経験してきました。良いことも辛いこともたくさん経験し、現在に至ります。
 本日は、どうぞよろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
 特定非営利活動法人青少年未来プロジェクト理事長、菅原正堯さんです。

菅原 正堯
 おはようございます。このような場をしつらえていただきまして、誠にありがとうございます。
 県南地区でキャリア教育と、それから学習支援の方をしております、青少年未来プロジェクト理事長の菅原と申します。
 ちょうど、昨日、一昨日と大学入学共通テストがありまして、かなり、阿鼻叫喚の試験であったということで、点数調整はないそうです。皆さん、やっぱり相当苦労されています。ところがですね、やっぱりなかなか上手くいかないと。小学校、中学校、高校の皆さんの悩みのランキングっていうものがあるんですが、1位が勉強と学習。2位が進路なんですね。3位が人間関係ということでございます。私どもは、この1位と2位を補助することによって、子どもさん方のストレスの軽減を目指しております。おそらく40~50パーセントくらいは無くなるのではないかと。そうすれば、かなり学校生活って、ストレスが無くなるのではないかなというふうに思って、その支援をしているというところでございます。
 本日は、よろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
 県からは、達増知事、それから、県南広域振興局の小島局長、それから、保健福祉部子ども子育て支援室の佐々木特命参事でございます。
 なお、本日は県議会議員の皆様にもお越しいただいておりますので、御紹介をさせていただきます。
 まず、奥州選挙区選出の郷右近浩議員です。

郷右近 浩議員
 どうぞよろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 続きまして、千葉秀幸議員です。

千葉 秀幸議員
 よろしくお願いします。

小野寺副部長
 菅原亮太議員です。

菅原 亮太議員
 よろしくお願いします。

小野寺副部長
 花巻選挙区選出の木村幸弘議員です。

木村 幸弘議員
 よろしくお願いします。

懇談

写真:懇談会の様子2

<テーマ>
 子育てしやすい、南いわてを目指して

小野寺副部長
 皆様のお手元にお菓子とお飲み物を準備しておりますので、召し上がりながら御懇談いただければと思います。
 まず小島局長から、本日のお菓子と懇談テーマを御紹介しますので、どうぞお召し上がりになりながら、お聞きいただければと思います。

小島局長
 県南広域振興局長の小島でございます。
 本日のお菓子と飲み物の御説明でございます。本日の会場地であります、金ケ崎町にちなんだお菓子とお飲み物を御用意いたしました。どうぞお召し上がりになりながらお聞きいただければと存じます。
 始めにお手元のお菓子でございます。「妖精白糸ちゃんクッキー」でございますが、金ケ崎町では、町の歴史文化や町を代表する観光資源の知名度向上を図るため、令和3年度に、県南広域振興局の補助事業を活用しまして、白糸姫というキャラクターでオリジナルのお土産品を開発いたしました。このクッキーはその一つでございます。モデルとなった白糸姫ですけれども、平安時代にこの地方を治めていた安倍宗任の妹で、金ケ崎町内の白糸柵に住み、敵対する朝廷側の源義家と恋に落ちたとの伝説が残されているそうです。また、白糸姫が埋葬されている本宮観音堂にある石の蓋を開ければ、世の中が幸せになるという言い伝えも残っており、金ケ崎町ではこの言い伝えをモチーフに、世の中の幸せを願い、千年の時を経て「妖精白糸ちゃん」に生まれ変わった、との設定でキャラクター化したと聞いております。このお菓子は、同時に開発された文房具等と併せまして、金ケ崎町内の温泉施設の売店などで販売されております。
 次にお飲み物ですけれども、「CHIBA COFFEE」の、岩手県金ケ崎町で作ったデイリーブレンドでございます。金ケ崎町出身の奥様と、群馬県出身の御主人がU・Iターンし、令和4年に移動販売からスタートした後、クラウドファンディングで資金を集め、昨年10月、町内の古民家を改装してお店を開店したと伺っております。現在は毎週金曜日と土曜日の午後、店舗でテイクアウトのコーヒー、自家焙煎のコーヒー豆、ベーグル、スコーン等を販売していらっしゃいます。先ほど、お店で淹れたてのコーヒーを届けていただきました。香りが高く、コク深い味わいをお楽しみいただければと思います。説明は以上でございます。どうぞお召し上がりになりながら、お話をお聞きいただければと思います。 
 続きまして、本日の懇談テーマについての説明になります。「子育てしやすい、南いわてを目指して」というテーマを設定させていただいております。本県では、自然減と社会減が相まって、人口減少が続いております。出生数の減少の要因といたしましては、未婚化、晩婚化、仕事と育児の両立の困難さなどが複雑に絡み合っているものと考えられているところです。本日は、県南圏域内で様々な立場において、子育て支援等に取り組まれている4名の皆様から、御自身の活動内容や取組を御紹介いただきますとともに、「子育てしやすい、南いわて」とするために必要と思われることなどについて、お話をお伺いし、今後の取組の参考とさせていただきたいと考え、このようなテーマとさせていただきました。本日は貴重な御意見、御提言を頂戴したいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 私からは以上でございます。

小野寺副部長
 ありがとうございました。
 それでは、懇談に入らせていただきます。ここから、本日のテーマ「子育てしやすい、南いわてを目指して」に沿いまして、皆様の取組、それから御経験を踏まえて、今後、「子育てしやすい、南いわて」とするために、現状での問題点ですとか、あるいは取り組んでいくべき内容、あるいは県などに対する期待でも結構でございますので、そういったところのお話をお伺いしたいと思います。先ほどの順番で、小南さんからお一人5分程度でお願いをしたいと思います。お一人ずつお話をいただいた後に、知事からコメントしていただくという形で進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、小南さん、お願いいたします。

小南 麻衣
 私が行っている取組についてですが、子どもがいてもできることを増やしたい、楽しみながら子育てをしていけるように、毎月企画をしています。お子さん連れの場合は、みんなで見守りをしながら活動しています。当サークルは強制参加ではなく、参加したい企画にだけ参加できるサークルなので、気軽に参加していただいています。
 その他の取組として、私自身が県外から移住してきたので、知り合いもおらず、学用品や子ども服などお下がりをもらえる関係がなかったので、誰でも平等にいただける仕組みを作りたくて、5年前から、「子ども服、町内学用品無料お譲り会」という活動もしています。金ケ崎町は中学校が一つなので、始めるのは、とても始めやすかったです。今では、近隣市町村の方にも情報がいっているので、利用して下さる方も増えています。このお譲り会は、必要とする方に、優しさも一緒に届く、とても大事な活動だと思っていますので、今後も続けていこうと思っています。今までは、いただいていくだけの方も、お子さんが大きくなって、スタッフになってくれたりする方も増えて、すごくいい環境だなと思っています。
 あと他にも、文化祭というものをやっていまして、ママのデビュー戦というか、ハンドメイドなど、そういったデビューの場にもしたいなと思って、毎年やっています。
 それと、ママのお話だけメインにする企画で、「ママのしゃべり場」というのも開催しています。やりたいことが多いので、その都度増えていくんですけども、他のお母さんたちに協力していただいて、活動できています。以上です。

小野寺副部長
 ありがとうございます。本当に多彩な活動をされているなというのが、お話でお伺いできました。
 知事からコメントよろしいでしょうか。

達増知事
 そうですね。産後ケアという言葉がありますけれど、生まれた直後から子育ては大変で、大きくなればなったで、またいろいろと大変なことが出てくるわけでありますので、そこを協力し合う。この「子ども服、学用品のお譲り会」というのは象徴的だと思いますけれども、簡単にやれることから始まって、だんだん、お互い助け合っていくような、そういう輪を広げていくということは、非常にいい企画だと思います。そういうものを立ち上げていただいて、私からも御礼を申し上げたいと思います。
 文化祭は非常に楽しそうでありますし、「しゃべり場」というものも、やはり情報共有をしたりとか、あとは意見交換ですね。ちらっと、ここに「お母さん達の困りごと」という紙(小南氏配布資料)が見えるわけですけれども。なるほど、なるほど、いろいろとこういう困りごとも出てきてですね。困っていることは、それを言葉にし、表に出していくことで、解決に繋がっていくものでありますので、こういう取組は非常に大事だと思います。ぜひ、この調子でよろしくお願いします。
 ありがとうございます。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
 お手元に「『はぁと♡マム』お母さん達の困りごと」というペーパーもございます。これを2回目でぜひ御紹介いただければ、有り難いなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは続きまして、玉山さん、お願いいたします。

玉山 恵
 それでは、皆さんのお手元に、花巻おもちゃ美術館と千貫石森林公園のことを、表裏で記載させていただいた資料を用意しましたので、こちらを適宜、目を通していただければと思います。よろしくお願いします。
 花巻おもちゃ美術館のお客様の多くは、0歳から10歳の親子や御家族の方になります。昨年は約7万人のお客様をお迎えしました。過去のデータにはなるんですけれども、地域別にしますと、花巻市、北上市、奥州市、一関市で6割(のお客様)になります。なので、半数以上のお客様は、この南いわてからいらしていただいているんだなと思っています。お客様からは、遊び場ができて嬉しい、大人も一緒に楽しめる、そして天候を気にせず、一日中遊べるといったお声をいただいています。こちらのお声から、親子の遊び場になっていたりですとか、居場所になっているのかなというふうに感じておりました。また一方で、自分たちの地域には遊び場が無いとか、こういう施設が欲しいという声もありました。リピーターとなるお客様が6割を超えていまして、皆さん、花巻市以外からも何度も足を運んでいただいているんだなというのを感じております。私たちが、多くの方に楽しんでいただきたいという思いを持っていますので、花巻おもちゃ美術館の館内はもちろんなんですけれども、各所から要望いただきまして、「出張おもちゃ美術館」というものも開催しています。昨年ですと、岩手県の委託事業として、県南広域振興局管内10か所を含めて、昨年は全18回開催いたしました。花巻おもちゃ美術館の遊びやおもちゃをそのまま持っていくというスタイルになっています。
 また、金ケ崎町に千貫石森林公園があるんですけれども、こちらの指定管理を受けておりまして、木育広場を運営しております。昨年4月から11月で4,600名のお客様をお迎えしておりまして、その大半が、金ケ崎町、奥州市のお客様となっています。以上のことより、遊び場の需要を感じているところです。
 そして、おもちゃ美術館が大切にしていることをお伝えしたくて、二つあるんですけれども、一つ目が「多世代交流」になります。子育ての視点から、多世代交流を捉えると、子育て前の世代、そして子育て中の世代、子育てを終えた世代というふうに分けられるのかなと思うんですけれども。例えば、多世代交流の中で、子育て前の世代の方は、子育てしている人を見て子育てのイメージを持てることですとか、あとは子育ての渦中にいる方は、孤立しがちな子育ての軽減に繋がることですとか、あとは子育てが終わった方については、今の子育てへの理解を深める場になっているのかなと思いますので、様々な世代で子育てを捉え、触れられる場所というふうにおもちゃ美術館は思っております。そしておもちゃ美術館は、スタッフもいるんですけれども、「おもちゃ学芸員」というボランティアスタッフも、現在170名ほどいます。学生から退職された方まで年代は幅広いんですけれども、あるエピソードがございまして、子育てを終えたおもちゃ学芸員さんと、そのお客さんであるお母さんと、子育てとか、あとは子どものお話をされているときに、そのおもちゃ学芸員さんが「お母さん、頑張っているね」って声を掛けたことで、お母さんが涙を流したという場面がありまして、そういった市民レベルでの交流というのがすごくいいなと思っています。私たちおもちゃ美術館は、相談ですとか、カウンセリングの場ではないんですけれども、そういった会話が自然に生まれたり、そういった環境にみんなが身を置くことで、自然な交流やコミュニケーションが生まれているというところを大切にしたいと思っています。
 そして、おもちゃ美術館の大切にしていることの二つ目なんですけれども、「木育」になります。(配布した資料の)写真を見ていただいたとおり、館内は木をふんだんに使用しております。自然との距離が近くなるとか、環境に優しいというところで、子どもも大人も次世代に向けた視点を持つことを期待しています。木のおもちゃも今日いくつかお持ちしたんですけれども、木のおもちゃの魅力というところも、私達が伝えているところですので、お子さんの成長に合わせた遊びですとか、あとは木にたくさん触れていただくという環境を大切にしております。また、花巻おもちゃ美術館は、空間やおもちゃで岩手や花巻の自然や文化に触れられる場所としています。岩手の子どもたちに、岩手の素晴らしさも伝えていきたいと思っています。いくつか例なんですけれども、(配布した)資料の花巻おもちゃ美術館という面なんですけれども、館内は、(資料の)左上にあります、アーチ状の箇所が何個かあるんですけれども、こちらは遠野市の眼鏡橋をイメージしております。また(資料の)右側には、わんこそばを遊びとした「わんこそばオセロ」がありますし、あとは(資料の)左下、こちらは花巻市も岩手県も温泉が有名ですので、温泉をイメージした遊び場になっております。そして、(資料の)右下ですけれども、こちらは赤ちゃんの部屋になるんですけれども、駅舎から銀河鉄道が出発しているようなイメージになっています。こんな形で、岩手の文化や自然を盛り込んでいる場所ですので、ぜひ岩手のお子さんにたくさん遊んでいただきたいなと思うところです。
 最後となりますが、私たちの願いとしては、県内に親子のための健全な遊び場が増えたらいいなと思っております。以上です。ありがとうございました。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
本日は、おもちゃもお持ちいただいて、ソフトクリーム(のおもちゃ)があったり、けん玉はすごく難しかったですね。先ほど、局長もトライしましたけど、うまくいきませんでした。

達増知事
 (けん玉は)同時にやるようになっているんですね。

小野寺副部長
 そうですね。なかなか高度なおもちゃもあるということで。あと、先ほどは学芸員さんと、お母様との交流という、そういう場にもなっているというお話がございました。
 知事からコメントいかがでしょうか。

達増知事
 そのソフトクリーム(のおもちゃ)もですし、あと、(資料の)写真にあるように、岩手県の文化を取り入れていただいていることは非常に有り難いなと思います。そして、子どもや親子の遊び場が近くに無いとか、周りに無いというのは、私も子育て世代から直接聞くところでありまして、その中にあって、花巻おもちゃ美術館は出張もしていただいているということで、非常に有り難いです。また、県としても、子どもや親子の遊び場を確保していくということについては、市町村と連携しながら、しっかり取り組んでいきたいと思います。
 多世代交流ができるということで、昔は、一つの家に3世代が住んでいたから子育てが良かったという話があるわけですけれども、そこには様々、伝統的な問題、課題もあり、今は、そういう家族のあり方が全てではないというふうになってきているわけですけれど、多世代を1か所に揃えるというのは、そう簡単ではないのですが、木のおもちゃで遊ぶという場を作ることで、多世代交流ができるということは、グッドアイディアなのだと思います。
そして、学芸員ボランティアのシステムも、様々な担い手といいますか、交流の担い手であり、木を使って遊ぶことの担い手でもあり、グッドアイディアだと思いますし、木育、木を大々的に使って、木の中で木に取り囲まれて木で遊ぶということ、これは森林保全活用の観点からも非常に大事なことでありますので、この調子でぜひ、よろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
 それでは次に、佐々木さん、お願いいたします。

佐々木 美幸
 プラザイン水沢の佐々木美幸と申します。本日は、このような機会をいただきましてありがとうございます。
 弊社は株式会社ですので、企業の取組について少しお話させていただきます。弊社は、おおよそ15年ほど前に、労働力不足を解消するために、子育て支援の取組を始めました。実際、私もその制度のパイオニアとして、その制度を実際に利用した者の一人となっておりますけれども、やはり、環境は与えられたものの、社内ではとても厳しい意見をいただくことがたくさんありました。子どもが体調不良で、すぐ帰らなくてはいけない。その際には、「子ども重視で仕事をするということはそういうことだよね、責任感無いな」ということも、何度も何度も言われました。責任感無く働いているわけではなく、今は重視するところが、子どもの方に比重があるというだけであって、なかなか(受けた)意見を(自分の)気持ちの中で整理するのはとても大変な時期もあり、いくらでも早く迎えに行けるようにと思って、私の住まいは一関市なんですけれども、職場は奥州市、それであれば、奥州市の保育園に預けることを検討いたしました。そして、奥州市の市役所に相談に行ったところ、「市をまたいで子どもを預けるとなると、ランクが一番下になるから絶対預けられないよ」と言われました。なるほど、そういうことなのだなと思って。一関市の中でも、当時は保育園へ預けることがなかなか難しい、ランクを上げることもなかなか難しい状況下で、やっと、一関市でも保育園に(子どもを)預けて仕事をすることができたのに、市をまたぐと、また同じことになってしまうのかという絶望的な思いを抱えたことがあります。働くお母さんたちは、いろんな引け目を感じて働いていると思うんです。実際、私もそうでしたし、子どもの体調が悪くなったらどうしよう、今日は大事な会議があるのに、今日の今日、子どもの体調が悪くなったら帰らなくてはいけない、この仕事を誰に引き継いだらいいのか、社内の中で厳しい意見がある中で、誰にも引き継げない、どうしたらいいのかと思いながら、正直、もう全力ダッシュで10年間子育てをしてきました。企業の中で働くというのは、そういうことなのだなというところを、何と言うか、オブラートに包まず話すのであれば、そういう思いが、正直、拭い切れませんでした。
 いよいよ子どもが小学校に上がるということになった時に、小学校1年生問題があります。やっと、子どもを抱えながら仕事をするということにも慣れ、仕事への責任感も、社内の中でやっと浸透してきた時期に、子どもを今度小学校に預ける時に、うちの子が入っている小学校は、全校生徒が40名程度の小規模校です。学童保育がありません。学童保育が無いので、何とか作っていただけないかと(一関)市に相談したところ、「隣の小学校だったら(学童が)あるから、隣の小学校に入ったらいいよ」と言われました。正直、隣の小学校に入るという選択肢も自分の中でも考えていたのですが、子どもが将来大きくなった時に、地元の何かの集まりの時に、地元の友達がいない中、集まれる環境が無い、そこの場に行けないという思いを子どもにさせたくないと思い、会社に、またまた調整をしていただいて、その小規模校に入れることにいたしました。1年生の最初の時期は、「早く帰ってきて」と言われ、皆さんは、おじいちゃん、おばあちゃんがおうちにいたり、誰か見る方がいらっしゃったりする環境の中で、うちの子どもは一人、鍵っ子でした。そんな状態で、「子どもを一人(家に)置くのもどうなんだ」と、周りから言われたこともたくさんあります。たくさん我慢させて、ここまで育ってきたのだなと思うと、子どもに申し訳ない気持ちもたくさんありますが、企業の中で働き続けるということは、こういうことなのだと、自分自身に言い聞かせて、私自身、今までやってまいりました。そんな子どもももう中学生になり、下の子も生まれて小学校5年生となり、本当にすくすく育っております。
 問題点ばかり挙げさせていただきましたが、すごくいいこともたくさんありました。子どもがいることで、他の父兄の方とも繋がることもできたし、いろんな思いを共有することもできました。しかし、会社にたくさん調整していただいたからこそ、こうやって働ける環境がある。そういう環境にない方々もたくさんいらっしゃるなというのは、正直、いろんなお母さん方の話を聞くと、実際にあります。いろんな思いを抱えながら、たくさんの方々が働いているということを、少しでも、たくさんの方に理解していただきたいなと思って、本日、なかなかいい話ばかりではないですけれども、お話をさせていただきました。以上です。

小野寺副部長
 ありがとうございました。大変御苦労されてきたお話、本当に実体験に基づいてのお話を頂戴しました。そういう思いを解消するような取組というのは、やはり県でも、周囲でもしていかなければならないだろうなと感じたところでございます。
 知事からコメントございますでしょうか。

達増知事
 佐々木美幸さんの御尽力もあり、株式会社プラザ企画は、今や、岩手を代表する子育て支援、ワークライフバランスを一生懸命行う会社として定評を得て、いわゆる「イクボス知事同盟」、「次世代育成応援知事同盟」のサミットでも、岩手県代表として、他県の知事たちに発表することができて、岩手県としては非常に有り難いわけでありますが、そこに至るまで、また、最近でもかなり大変だというお話、そうなのだなと改めて思ったところであります。
 働くお母さんがいろいろな引け目を感じるということは、本当に良くないことでありまして、なかなか先進国の中では、日本ぐらいしかない。日本以外、欧米などは、子育てをしているお母さんというのを、本当にみんなで祝福しながら支えるような風潮がありますので、日本もそういうふうにしていかなければならないのだと思います。そういう精神論だけではなくて、制度的にもきちんと、そういうことが可能ないろいろな制度をルールとして、企業の努力もありますけれども、行政の方もしっかり制度化し、また、そういう方向性で進めていくような施策を様々講じて、社会全体で子育てというものはやるものだというふうにしていきたいと思います。
 ありがとうございました。

小野寺副部長
 ありがとうございました。
 それでは最後に、菅原さん、お願いいたします。

菅原 正堯
 ありがとうございます。青少年未来プロジェクトの菅原でございます。よろしくお願いいたします。
 私の方は、当法人でやっていることといたしまして、まずは学習支援というところ、それからあとは子育て支援という2本柱で行っております。資料にもあるのですが、奥州市内、市外にも少しあるんですけども、基本的には、シングルマザーの方々、25世帯と書いていますが、食料支援ということでございます。非常に皮肉なことなんでございますが、奥州市というのは一大穀倉地帯でございますけども、何が一番喜ばれるかというと、米が一番喜ばれると。穀倉地帯で米を食えないという家庭があるということは、何とも皮肉な話でございます。
 また、おうしゅう無料塾ということで、お金をいただかないで学習指導します。一緒に参加生徒の保護者様も軽食がつく場合もあります。ですので、お子様が勉強して、迎えに来た保護者様も一緒にご飯を食べましょうかと、お子様と保護者様と一緒にご飯を食べられるよというふうな部分もやっていてですね。こちらは、1年間ですが189名の参加がございました。
そ れで、家庭内にもいろいろとお聞きしている部分があるんです。「どうですか、暮らし向きはいかがですか」と。まあ、いい答えは無いですね。(生活が)苦しいと、やっぱり物価高、それからやはり燃料ですね。一番それがすごく大変で、やはりガソリン、それから灯油、そこの部分が余りにも高いと。それから何をやるにしても、やはり収入が足りな過ぎるという部分で、しかもシングルですよという部分で、そこの部分(が問題)ですね。
 また、これは私が日頃から思っていることなんですけど、結構、子ども対策の政策とかというんですけど、意外と大人にしか意見を聞いてないということですね。ひどい場合はおじいちゃん方ばっかりしか聞いていないというのがよくあって、子どもさん方の意見というのは、かなり細分化されています。例えば、「学校には行きたくない」と、「でも、フリースクールにはもっと行きたくない」と。旧適応教室、今、「適応教室」という名前は使わないですけど、「そんな所にはもっと行きたくない」と。「それじゃどうしたいのか」と聞くと、「いや、家でとりあえず病気ってことにしてもらって、それで勉強だけを進めたい」とかですね。いやいや、それはわがままでしょというふうに思う部分もあるんですが、これがまた、いろいろと細分化されてきております。ですので、今、フリースクールを作ればいいのではないかと、どこかの市町村でしたけど、フリースクールはわがままだとか何とかって言った市長が、月に5,000円出すというニュースになっていましたけど、あれで全部解決するわけではもちろんないですよね。フリースクールに行きたい人もいれば、行きたくない人もいますので。ですので、我々としては、我々の姿勢としてはですけども、「学校に行け」とも「学校に行くな」とも言わないです。ただ単に、本人たちの能力を伸ばせるのであれば、それで(どちらでも)よいのではないでしょうかというふうに考えています。今、不登校の生徒さん、1か月以上学校に行っていないという生徒さんが(全国で)30万人以上いるという話で、潜在的なものから考えると、おそらく40~50万人いるのではないかというふうに言われています。30万人というと、盛岡市の人口とほぼ一緒ですよね。福島市もですか。あとは、病気で辞めてしまう先生が(全国で)6,000人いると。(市町村)合併前の奥州市の衣川村の人口が、大体、5,000人くらいなんですよ。村人ほとんどがいなくなってしまうみたいな感じですね。そういったところと、あとは、昨今よく言われているのが、教員の犯罪が非常に多いですね。ですので、そんなところ(学校)に、子どもたちに行けという方が私は辛いというふうに思っております。
 ただそれは、教育をガーッとやれば何とかなるかというとそういうわけでもなくて、教員の中でもすごく悩んでいる方々もいらっしゃるので、我々はどちらかと言えば、そちらの方々(教員)のツールになりたいと、要するに、飛び道具として使っていただいて結構ですよというふうに。生徒でも、やはり(教員の)言うことを聞かない生徒とかいますから。教員だと、やはり(生徒に)手を上げられないじゃないですか。それでは、我々が(生徒に)手を上げられるかというと、上げられないですよ。でも私だと、結局、個人的な付き合いもあるし、家庭的な信頼関係も作れるので、はっきり言います。「いやぁ、これができないなら、あなたどうなの」って。あなた「すごいこと言うじゃん」って。「あなた方のこれ(勉強)も税金だね」って。よく言うのは、「あなた、政治家を批判できないよ、これじゃ」って。「だから、ちゃんとやったら」というふうな話とかもします。こちらとしては、やはり正論でいかないと、子どもさん方も納得はしないですよね。なので、非常に、そういったところで、子どもさん方とやはり触れ合って、子どもさん方の考えはたくさんあります。もちろん気ままもありますけど、でも、すごく言いえて妙な部分というのがたくさんあるので、我々としては、今はそれをいろいろと選んで取っているっていうふうな部分があります。
 また、その子どもさん方の世界もいろいろとあって、非常にヒエラルキーの世界なんですね。このヒエラルキーって、大人たちではどうしようもないんですよ。おそらく、いじめに発展するというふうな部分が結構あって。簡単なことを言えば、例えば、私は「すみっコぐらし」(というキャラクター)が大好きで、「すみっコぐらし」のペンを持っているんですけど、これを(学校に)持って来てイジメになるんですよ。同じもの(ペン)を持ってくるとか。考えられますか。という非日常みたいなことが起こっているということを、まずは大人たちが理解をすべきで、それに(大人が)介入したからといって完全に解決するということは絶対にないです。必ずしこりが残ります。というふうな部分でもう少し、我々はどうも子どもの頃の状況というものを忘れてしまって、こうだろうって決めつけてしまうんですけど、もう少しフィールドワークをした方がいいのかなというふうに思っております。
 取り留めのない話になってしまって、申し訳ないです。

達増知事
 ありがとうございます。
 シングルマザーへの支援は、無料塾プラス、ご飯も食べることができるということで、1年に189人というのは非常に大きな支援だと思います。私からも御礼申し上げたいと思います。
 そして、様々な人の意見も聞いてもらって、やはり物価高騰、特に燃料高というのは、やはり異常事態、非常事態ですからね。ただ、非常事態のわりに、コロナ禍もそうだったのですけれど、それぞれの生活の場面や仕事の場面でどう大変なのかということが、なかなか表に見えてこず、行政としてキャッチするのがなかなか簡単ではなかったということで、今の物価高問題も、結局、そういう苦しさ、辛さを外に出さないケースが多いので、そういうものをキャッチしてもらうというのは、非常に有り難いことであります。
 そして、子ども対策は子どもに意見を聞けというのは、本当にそのとおりですね。県教育委員会も、今年度ついに、国の方針もあって、県の教育振興計画の改定にあたり、子どもアンケート、児童生徒アンケートを取ったりしましたけれども、そういうことが大事だと思います。そして、不登校問題も、やはり子どもの意見を聞くことが大事ということですね。大人の意見も大事なので、大人の意見を聞きますけど、大人の意見ばかり聞いているようなところがあったかもしれないと、今少し思っていて、やはり子どもに聞くということが大事ですね。勉強して、分からなかったことが分かり、できなかったことができるようになるという、そういう学びができればいいので、それをするのにどこがいいか、どこでやるのがいいかというふうに、子どもに聞いていくのがやはりいいのだと思います。そこはやはり、学習者本位で、つい、教育については「教育」という言葉に引かれて、教育するための組織、法律、そちらの方からアプローチしがちなのですけれども、やはり教育問題というよりは、学習、学びの問題であって、確保すべきは学びという視点が大事なのだと改めて思いました。
 そして、子どものヒエラルキーというのは、スクールカーストという言葉もありますけれども、非常に良くないと私も思っているのですが、でも、そういうものが形成されてしまうし、日本の場合、大人社会でもそういうものがあったりしますので、ある一つのクラスだけ、そこだけで解決するというのはなかなか難しいところで、世の中全体が変わっていく必要があるというところもあるんですが。ただ、いろいろな問題を緩和していくことは多分できるのだと思いますし、やはり基本的に、人と違っていることを咎められてしまうということは決定的に良くないことだと思っていて、人間は、どこか人と違うところがあるし、それをいかに世の中のために生かしていくかというのが人生なので、人と違うところを咎め始めると、個人の尊厳というものが完全否定されてしまいますからね。だから、そこは本当に気を付けなければならないと改めて思いました。
 ありがとうございました。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
 それでは、皆様から一通りテーマに沿ったお話を伺いしまして、残り30分ほどございます。先ほど言い足りなかったことですとか、懇談全体を通しての御感想でもいいですし、あるいはこのテーマに関わらない御意見でも結構でございますので、自由に御発言をいただければと思います。もう一回、(一人)5分程度、十分に時間を取れると思いますので、お願いできればと思います。
 小南さん、先ほどペーパーも用意していただきましたので、いかがでしょうか。その辺(資料に掲載している内容)の御紹介とか、あと、交流の場の手応えとかですね、非常に多彩な活動をされていますし、あと、いろいろと何かしら繋がっている、お子さんがスタッフになったり、ママのデビューに向けて取組をされているということなので、そういう繋げていく展開も出てきているようですので、その辺も含めてでも結構ですし、御発言いただければと思います。

小南 麻衣
 皆さんのお話を聞かせていただいて、すごくそれぞれ悩みがあって大変だなと、大変なのは自分だけではないのだなというのが分かりましたし、佐々木美幸さんの学童の問題って、どこにでもあって、金ケ崎町は小学校が5つあるんですけれども、学童を希望する方が多いのですが、土曜日は1か所(の学童)しかやっていないとか、(開所)時間が1か所だけ長くやっているから、学区外(の学校)をあえて希望して入るという御家庭もいて、本来通うべき学校の人数が減ってしまってという、すごく困ったお話も聞きます。
 あとは、中学校のスクールバスのことなんですけども、(通学)距離で(スクールバスに)乗れる、乗れないということが決まっているそうなんですが、今、少子化で(スクールバスに)乗っている子どもが少ないけれど、距離の問題で乗せてもらえないということがあるので、そこの垣根が無くなるとすごく助かる御家庭もあるのではないかなと思います。
 あと、お譲り会の活動のことなんですが、チラシを作る際に、ボランティアの募集をしています。小学校の5年生、6年生、中学生、高校生を対象に、洋服を並べたり、受付をして下さるボランティアの方を募集して、ジュニアリーダーではないですけども、そのボランティアという、誰か自分以外のために、誰かのために動くということの大切さを知っていただける機会かなと思って、募集をしています。今は子どものスタッフがいっぱいいるわけではないので、サークルに来ていただいているお母さん方のお子さんたちに手伝ってもらって、自分の家の子どもも強制的にスタッフにさせていただいているんですけど、それが身について、「次は何やるんだっけ」とか自発的に行動できるようになってきたので、いいのかなと思っております。
 あと、お願いがありまして、子どもの成長につれ、悩みや知りたい情報が変わってきます。子育て支援センターや園に通っているお子さんの情報は多く感じますが、中学生から成人までの情報、例えば、塾や学校、教習所とか成人式の準備など、そういった情報が一気に減ってきますので、自身で情報収集をしなくてはならないので、(子どもの)年齢に合った情報提供の場があると、親も子も安心できると思います。
 あとは、お父さんの育児参加、参加というか、何て言うんですかね。うちの末っ子が入院した時がありまして、うちの子どもたちは一度も入院したことがないんですけども、末っ子になってから、入院を初めてしたもので、あたふたしてしまったんですけど。私が(病院に)付き添って、家にいない時に家が回らず、お父さんは何も知らないので、全部(家のことを)説明しなくてはいけなかったので、長男が今22歳なんですけども、長男にお願いした方が早いというか、状況が読みこめるので、(長男に家のことを)お願いしたということがあるので、やはり、私自身も全てやってしまうのはいけないなと思って、お父さんに割り振るということも学びたいなと思いました。以上です。

小野寺副部長
 ありがとうございます。
 スクールバスの話は、こちらの方のこと(資料「お母さん達の困りごと」の内容)も反映してお話いただいたということですので、これは、制度なのか、運用なのか、その辺のこともあると思いますので、課題として承りまして、後ほど、何かの形で情報提供できればと思います。
 あとは、年齢に合った情報提供というものもそのとおりですね。
 知事からもございますか。

達増知事
 学童と学区の問題というのは私も気が付かなかったところがあり、県議会で、県ももっと、市町村の学童の方がいろいろとばらつきがあるから、県が支援した方がいいということについては、市町村の主体性を重んじて、抑制的な(議会での)答弁を今までしていたのですけれども、ただ、学童のばらつきのせいで、学区を超えて小学校を選ばなければならないというのは、もう一線を超えている感じがありますので、県もやはり、学童のあり方についてはきちんと見ていきたいなと思いました。

小野寺副部長
 ありがとうございました。
 それでは続きまして、玉山さんの方から、また何かございますか。今後の展開ですとか、あるいは御自分の育児の御経験など、今いろいろとお話が出ていますけれども、そういった観点でもいいですし、御自由に御発言いただければと思います。

玉山 恵
 私、3歳と6歳の子どもがいまして、それこそ、佐々木さんの言葉がすごく刺さるというか、なんだか少しうるっときてしまって、もう言葉の全てが響きました。本当にそのとおりで、私の場合はまだ子どもが小さいんですけど、仕事と育児でどちらも理想があるんですよ。自分が頑張りたい理想もあって、そのはざまで、でもどちらも叶える難しさとか、自分の気持ちの整理とか、あとはその仕事への責任のところとか、もちろん子どもたちへの責任のところとかというものを日々感じているので、なんだかすごく嬉しかったというか、そういう話を聞けて私は嬉しかったです。ありがとうございます。もうそれこそ、この場(県政懇談会)以降も繋がって、いろいろとアドバイスを伺いたいと思っていて、ありがとうございます。
 それこそ、私は学童ではないんですけれども、今、県央部の方に住んではいて、ただ、やはりその市町村ではこども園や保育園に入れなかったので、私が県南部の方に通勤しているということもあって、県南部の市町村の方に申請を出して、その市町村のこども園に通っているんですね。実際、私もやはり仕事を優先しなければいけない場面が多かったりするので、ほぼほぼ、迎えとかその後の夕食のこととか、家の家事のこととかも、私の実家が県南なので、(実家に)頼んでいるんですね。この4月から子どもが小学校に入るので、今後のことも考えなければいけないと思っているところではあって、本来であれば、今は住所が県央部なので、その市町村の小学校なんですけれども、これから、仕事の事業の関係で出張も入ってきたりとなると、夫も本当に朝が早く、県央方面なんですけれども、朝6時半には家を出て行ってしまうので、子どものお世話をするとなると、実家の方に頼みたいななんて思ったりもしていて。そうすると、そのまま県央部の市町村にいながら、小学校は県南部の市町村に行かせたいななんて思うところは実はあったりもするんですけれども、教育委員会に相談に行ったときには、もちろんそれは難しいという話で、住所を移さなければいけない、県南部の市町村の方に住所を移したらいいという話だったんですけれども、すごく何というか、率直に言われることはそのとおりなんだけれども、その家庭、その家庭の事情とかというところも、少し言葉が欲しかったなというところはあったかなという実体験はありました。
 そして、菅原さんに聞きたいことがあって、私、最近知ったんですけれども、「ホームスクーリング」というのが、アメリカの方とか日本だと四国の方とかにあるというのを聞いて、もう小学校に入る段階で、小学校に通うことを選ぶのか、「ホームスクーリング」というものを選ぶのかというところがあるそうなんですけれども、そういう「ホームスクーリング」というものは、簡単に選べるものなんですか。ある方いわく、「学校に行かせるよりもホームスクーリングを選んで、本当に自由なこと、その子の興味関心のあることをさせた方が、後々、人前で話せるとか、自信を持てるとか、自己肯定感に繋がるような人間性が育めて、うちはそれを選んでいます」という。その方は日本人なんですけど、アメリカにいらっしゃる方なんですけれども。日本ではどうなんですか。

菅原 正堯
 おそらく県の関係者の方に聞いた方がいいとは思うんですけど、私の意見を言います。「3年習うより3年師を探せ」ということわざがあるんですけど、私の名刺の裏に書いていて、私、「居合術」という武術をやっていまして、その界隈でよく言われることですね。なので、先生をしっかり選びなさいと、私はそう思うんですね。何を言いたいかというと、あてがわれた先生ではなくて、自分できちんと納得する先生を探しなさいと。ただそれって、日本では多分難しいですよね。ただ、ホームスクーリングだったらそれができると思います。
 あと、お聞きしたいのは、質問に質問返しなんですけど、皆さんに聞きたいのは、「義務教育って何なんですか」という。例えば、「能力がこれくらいになったらいいよ」だったら、能力試験を設けて、それを通った人を義務教育修了にすればよろしいですよね。例えばの話、今の状況だと、私は「在籍」が条件、つまり、9年間は(学校に)在籍してくださいと。これはなぜそう思うかというと、一日も登校しなくても卒業できますよね。校門にタッチして来て帰って来るという生徒がいっぱいいるじゃないですか。それでも卒業というふうにするのは、これは制度としていかなることなのか、それが逆に不公平感を呼んでいるというふうに私は思っています。なので、この前も文部科学省の方に聞いたんですけど、部署が違うので分かりませんと言われました。義務教育の根幹とは何なんですかね。「点数取ればいい」だったら、試験を設ければいいじゃないですか。「(学校に)居てください」だったら、居てくださいって言った方がいいんじゃないですか。でも、居なくても(義務教育を)修了できるじゃないですか。それっておかしくないですか。逆に、できる生徒は飛び級してもいいとか、でも飛び級は駄目。でも落第はないんですよね。9年間いるだけじゃないですか。それって、本当に子どもさん方のためになるのかなというのがありますので、でも誰もそこを突っ込まないですよね。なので、私はそのとおり、ホームスクーリングでできることをやった方がいいと思いますし、できれば、その志が高い人たちと議論するとか、年齢関係なく、というふうにやった方がいいと思います。私だったらの話ですけど。ただ、今の日本の状況は「9年間は在籍してください」というふうに私は理解していますので、多分難しいのではないかなという話です。
 ただ、私は家庭教師をやっているんですけど、指導内容の話を聞くのは、だいたいお母さんなんですね。

小野寺副部長
 ありがとうございました。
 教育問題に関する問題提起という形で承りました。非常に示唆に富んだ内容だったと思いますので、受け止めさせていただきたいと思います。
 それから、佐々木さん、先ほどもお話がありましたけれど、私のイメージはロールモデル的な存在の方でありつつも、でもやはり、すごく悩みもあるのだなということを、今お話をお伺いして思いました。それを解消していくために、行政であったり、会社であったり、どういうことをしていったらいいのかなという辺りを、改めて、何かお話をお聞かせいただけないでしょうか。

佐々木 美幸
 ありがとうございます。先ほど、玉山さんもおっしゃっておりましたけれども、市に言ったときに、縦割り行政というのもすごく分かるんですよ、理解もしていますし、いや、絶対駄目だろうなと、駄目だと思って相談に行くんですけれど、結構あっさり言われるんですよね。こっちはもう1か月以上悩みに悩んで、悩んだ挙げ句、もう最終的に相談するしかないと思って、市に相談すると、「あぁ駄目ですね」みたいな感じで、結構あっさり言われることが辛かったなと思います。実際できなくても、こういうケースもある、こういうふうにはどうだ、こういうものはどうなんだという、その相談に乗ってほしかったのかなって、今思うと、そういうことだったのかなと思うんですよね。もう駄目元で相談に行っているので、やっぱり駄目なんだという思いよりも、結構あっさり言われたなという思いの方がすごく強くて、ショックを受けたなというところがあります。でも、そうしなければいけないことも、大人ですので分かりますから、そういう人たちに対応する人というのを決めていただいて、ただただ相談に乗ってもらえるというのも、一つかなとは思いました。
 先ほどの育児参加のお話ですけれども、やはり、女性がどうしても働く上で必要なものは、夫の協力ではあるんですけれども、それに対して、育児に参加するという言葉に、私はやはり違和感を感じていまして、参加って、私は参加しているということなの?みたいなことをすごく思っていて、正直、お母さんは強制ですよね。でも、夫は参加と言われて、それは一体どうなんだろうとすごく思うんです。
 先ほど、玉山さんもおっしゃっていましたけれども、自分がこの日、この席は外せないというときに、やはり頼りになるのは、誰かに預けることで、実は私、主人の両親と同居をしているんですけれども、主人の両親はまだ現役で(働いていて)、誰にも預けられない。子どもが病気になって熱があると、保育園にも預けられない。頼るところは病児保育なんですけど、病児保育はなかなか預けられないです。施設も少ないですし、もちろん受入れ人数も少ないんですよね。事前にお話をしていないと預けられないんですよ。それってすごくおかしいなと思っていて、子どもって突然熱を出すのに、例えば、夜熱が出ました、明日預けたいです。でも、子どもって次の日に熱が下がったりもするし、それを事前に予約するというのは、そもそも制度としておかしいのではないかとすごく思ったことがありましたし、「病児保育を使ってまで出勤するのは子どもが可哀そう」と会社からも言われ、でも、私が出なくてはいけない席を埋める人は誰もいなくて、それでさらに責められるということもあり、すごく理不尽を感じるときが結構ありました。なかなか難しいなと。それこそ制度を組む上で、すごくやはり難しいのだろうなとも思いますけれども、実際に使ってみると、あれ?と思うことも多々あったかなと思います。
 先ほど、菅原さんの義務教育の話なんですけれども、実は、私は義務教育にすごく助けられていまして、やはり子どもは、今、中学校2年生でちょうど反抗期の子どもがいるんですけれども、やはり勉強が嫌なんですよね。「何でこんなに勉強しなくちゃいけないんだ」、「毎回毎回、勉強ですごく嫌だ嫌だ」と言っているんですけれども、「義務教育だから仕方ない」という言葉で終わらせて、(勉強を)やってもらっているというところもあって、いい言葉だなと私は思っています。義務教育の大切なところって、教育もそうなんですけれども、私は、その場に集う、そこでの経験、もちろんいじめなんかもあると思いますし、人間関係でうまくいかないという子どもたちもたくさん知っていますけれども、そこを助けたりする、そういう子どもたちの話を聞くことも、要は、その手助けはできないけども、ただただ聞いてくれるという、その人間関係の構築も義務教育の中では必要なのではないかなと思っていて、必ずしも、勉強ってやはり、できる、できないって絶対にあると思うんですけれども、勉強ができる、できないだけでは計れない部分ってやはりすごくあると思うんですよね。その場に馴染める、馴染めないという子もあると思うんですけれども、馴染めない子たちを助ける人たちもいるし、そういう人たちを叩く子たちもいるし、それって、先ほど知事もおっしゃったように、大人の人間関係でも、カースト制度ってやはりあると思うんですけれども、そういう世の中に出るための小さな集いだと思っていて、やはりすごく大切な場ではあるとは思うんですけれども、解消しなくてはいけないところもたくさんあるかなとは思っています。以上です。

小野寺副部長
 ありがとうございました。
 確かに育児参加という言葉をお伺いしていて、そういう意識自体が変わっていく社会にならなければならないのだなということを思いましたし、病児保育についても、やはり、一朝一夕に充実させられればいいのですけれども、体制面とか、そういうところもあるので、簡単ではないのかもしれないのですけれども、お話を聞いていて、もう待った無しの状況にはあるなということは、実感として受け止めさせていただきました。ありがとうございました。
 それでは、菅原さんの方からもう一度改めて、教育問題などいろいろございましたけれども、何かコメントいただければと思います。

菅原 正堯
 ありがとうございます。
 まさにその(佐々木さんの言った)とおりで、義務教育って本当に非常に大切です。私は地域に開かれた学校というものが必要だと思っております。どうしても、教員というのは、私の父親も教員だったから、しかも岩手県職だったのであまりいろいろと言えないですけど、やっぱり、教員は教員を守るんですよね、絶対にそれは。そんなこと言ってはいけないって、議員さんに笑われてしまいましたけど。なので、ある程度、そういうものが働かないようにする機構というものが重要だと思っていて、私はですね、今ここ(手持ちの資料)に書いたんですけど、「おっさんが必要」って書いたんですよ。中学校とか小学校に「おっさん」とかがいて、全然教員でもないんですよ。生徒でもないんですよ、もちろん、歳取り過ぎなので。何か(問題が)あったら、(当事者を)引き離して、茶でも飲みに行くとか。「茶でも一服進ぜよう」みたいな、私はそういう人がいてもいいのではないかなというふうに思うんですね。その状況だと、絶対(問題は)解決しないですよ。だけども引き離して、頭を冷やすとかそういったところを、教員でもなく生徒でもなく、どっちのサイドでもない人間がやらないと、多分、難しいと私は思います。生徒に聞けば、先生方の一番嫌な言動とかそういうものを聞くと、女の子からするとセクハラ、二つ目が「何で俺はこんなに怒られるの、何もしていないのに」という勘違い、思い込み。それを現場の教員が判断をして、自分一人で判断を下すので、間違いって多分あると思うんですよ。それを誰が正すかというと、本当はその上の管理職が正すんでしょうけど、管理職だって手が回らないですよね。となると、おそらく間違いは必ず起こるという機構になっているはずなんです。教員ももう手が回らなくてあわあわとなっているという状況なので、私は学校には「おっさん」が必要なのではないかなというふうに思っています。
 他にもいろいろとあるんですけど、あと、岩手県で平成29年頃、2017年だと思うんですけど、そこから3年間ぐらい、(県の)文化スポーツ部さんと一緒に、岩手県南の「まつりフェス」というものをやらせていただいて、平泉町の「観自在王院跡」という所で、初めて世界遺産で盆踊りをするというイベントをやったんですが、それを3年間やらせていただいて、その地域の若者たちを集めさせていただいて、その方々が3年間やったことで、実はうちのNPOに結びついているんですよ。なので、その時の20代の子たちが、それから5~6年経って、私(NPO法人青少年未来プロジェクト)の副理事長がちょうどその時の代表です。私は会計担当者だったんです。ですので、まず間違いなく、芽が出ていたのではないかと、自分で言うのも変な話ですけどね。という部分があったので、ですので私は、もう一つ提言したいのが、若女(県環境生活部若者女性協働推進室)と、ぜひ交流をさせていただきたいです。NPO関連のことなので、ぜひ。何が良かったかというと、岩手県職員の方が、直接平泉の本部に来てくれて、立案からいろいろとやってくれたんですよ。毎週来るんですよ、盛岡(県庁)から。(夜中)12時、1時まで会議をして、そして(盛岡に)帰ると。その当時の担当の方々ともまだ繋がりがあるので、そういった一緒に協働していただく、県職員の方々に協働していただくということが、ものすごく我々のパワーになりました。その組織がそのままNPOに続いているというのは、本当に素晴らしいなというふうに思ったので、若女と交流をさせてください。
 あと、もう一つあったのが、義務教育が大切だということがあったので、岩手県さんの方で、確か「夜間中学」のアンケートをやっていらっしゃるはず。数年前にもアンケートをされていたはずで、その結果を私も見ましたけど、うちのNPOでやってみたいなと。要するに、民間でやってみて、需要があるのか、ないのかというところを、先行事例としてお示しすることができれば、何かとお助けできるのかなというふうに思います。
 それからもう一つですが、これはおそらく、皆さんが思っていらっしゃることだと思うんですけど、送り迎えって大変ではないですか。今は冬の送り迎え、学校に行って、塾に連れて行ってとなると、それだけでもう30~40分ですよね。絶対に天ぷらとか揚げられないし、夏はそうめんも茹でられないし、ではないですか。なので、うちのNPOの無料塾の、まだ全員ではないですけど、送り迎え付きということをやっています。これは、地区内交通、要するに、公共交通に代わる地区内交通の一部として、実験段階というものをさせていただきたいというふうに思っておりました。
 あともう一点、最後なんですけど、NPOと公益法人という部分についてだったんですが、我々はNPOなので、今後の法人の指導を県としてはどのような対応を考えているのかなんてことも、今お答えいただかなくてもいいんですけど。ただ、私、公益社団法人「江刺青年会議所」という、この前解散した青年会議所の公益社団法人の会計法務を10年やらせていただいて、県の方々からも、2年に一回ほど、立入り調査がありますよね。いろいろと、我々の不手際をたくさん指摘していただきましてありがとうございましたというところだったんですが。NPOはそれ(立入り調査)が無いのが大丈夫なのかなと思っているんです。なぜかというと、遊休財産が1億円超えているところって結構あると思うんですよ。でも、公益社団法人江刺青年会議所は遊休財産が200万円で、なんでこんなに言われなければいけないのかというふうに思っていて、会計の報告として、大丈夫なんですか。特に、岩手県はNPO法人で問題があったと思うので、自浄作用に頼る部分ももちろん必要だと思いますけど、ある程度、財産がいっぱいのところというのは、調査した方が良いのではないかなと思います。もともと、公益制度改革も小泉内閣のときに行われて、社団法人の整理を行ったと思うんですけど、NPOもいろいろと問題が出てきていると思います。もしできれば、いろいろな事例を踏まえて、岩手県からNPOをより良くする提言をできればいいのかなと。内閣府が一応担当になっていますけど。以上です。

小野寺副部長
 ありがとうございました。
 様々御提案をいただきましたし、若女室の方には、お話をお伝えしたいと思います。アンケートの方も、非常に、お力添えをいただけるということでございましたので、お伝えをしておきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、そろそろお時間になりましたので、最後にこれだけはというのが何かございますか。よろしいでしょうか。それでは、皆様ありがとうございました。

知事所感

小野寺副部長
 最後に、知事からコメントをお願いいたします。

達増知事
 父親の育児参加というのは、何か、加わるという、本来、外にいるものが加わるようなイメージになるのですけれど、本来は、もう妊娠の時から、自分の事であるはずであって、やはり参加という言い方をしないで済むようにしていかないと駄目なのだと思いますね。そして育児だけではなくて、家事の方で、男性の家事、そして育児ということをきちんと自分の事として、男たちがきちんとやっていくようにということが非常に大事なのだと思います。
 それから、義務教育、コロナ禍で、子どもの居場所としての機能が、非常に、本音的にはそこが一番大事というような社会情勢になったことを思い出します。明治維新の時に、明治維新の担い手は、みんな勉強熱心な人ばかりで、塾に通ったり、あとは道場で修行した人とか、そういう勉学で身を立てた人たちが政府を作り、対抗する幕府側も、勉強熱心な人たちばかりが対抗し、また明治政府に採用されもしまして、それで、農家の子弟や、あと、江戸時代で言うと町人の子弟もきちんと勉強できるようにということで、教育制度を作ったわけですけれども。一方には、オール日本のためのきちんと兵隊になるための基礎能力とか、日本のどこの工場でも働けるための基礎能力ということもあり、その流れは今でも、日本中から(勉強が)できる子どもを集めて国家公務員にしたり、あとは大企業で働いてもらったりというような流れもずっとありはするのですが。一方で日本は、やはり人々が学校を愛し、学校を大事にしてきたというところがあって、ピークが、「学年誌」というものがあった時代に、小学校の小学1年生から6年生、学研の中1コースや、旺文社の中1時代という本が盛んに売れた時代というのは、学校の黄金時代で、社会的に、学校というものがいいもので、学校に行きさえすれば何とかなるということのピークがその頃だったと思います。その後、世の中が複雑になってきて、学校のあり方も、学校を取り巻く経済社会情勢も複雑になり、学校というものが大変なところになってきて、今に至っているというところだと思います。原点に立ち返って、そもそも、自分で学んだ人たちが作った制度だということもあるので、自分自身で学べるとか、学ぶことが得意だとか、そのような環境にある人たちは、それでもいいのではないかという視点がまずあった方がいいのでありましょうし、一方で、組織のあり方として、システムとして成功させてきた実績もありまして、今の学校をより良いものにしていこうと努力している人たちも、学校関係者に多いので、その方向で発展していくということもやって、そういう中で個別事情に合わせて、そこで問題になるのはやはり行政ですね。いろいろなメインの流れと違うことをしたいとか、そうすれば助かるという人たちに、邪険に対応したりしないで、きちんと相談に乗るような行政ということですね。やはり、これからの行政は、この相談ということが非常に重要な機能になっていくと思うので、かつて行政がやっていたようなことを民間がやるようになればなるほど、そこの調整や情報の共有など、そういう相談機能が行政の生きる道になっていくでしょうから、県もきちんとそういうことができ、市町村と一緒に、民間力をフル活用しながら、個人個人、それぞれがそれぞれの事情に合わせて、子育てできる、子どもが育っていけるようにしていきたいと思います。
 本日は、誠にありがとうございました。

小野寺副部長
 ありがとうございました。

閉会

小野寺副部長
 皆様、本日は貴重なお話をいただきまして、誠にありがとうございました。いただいた御意見は、県の関係部局と共有させていただきまして、施策に生かさせていただきたいと思います。
 これをもちまして、県政懇談会を終了させていただきます。

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