「いわて幸せ作戦会議(in大船渡)」(令和5年6月21日)

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ページ番号1066910  更新日 令和5年7月31日

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日時
令和5年6月21日(水曜日)10時30分から11時50分まで

場所
大船渡市防災観光交流センター(おおふなぽーと) 2階 多目的室

出席者
・参加者(敬称略)
 千葉 隆治(株式会社キャッセン大船渡 取締役 まちづくりプロデューサー)
 本間 理子(みんなのしるし合同会社 制作)
 久保 玲奈(一般社団法人トナリノ 事業伴走チーム ディレクター)
 千葉 孝文(住田観光開発株式会社 常務取締役)

・県側
 達増 拓也 知事
 髙橋 正博 沿岸広域振興局副局長
 小野寺 宏和 政策企画部副部長

開会

小野寺副部長
 それでは皆様お揃いですので、ただいまから県政懇談会を開催いたします。皆様にはご多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は「持続的に発展する気仙地域の創造を目指して」を懇談テーマといたしまして、大船渡地区でまちづくりや震災伝承活動など、様々な分野で地域の復興に向けて取り組まれている方々に、お集まりをいただいております。
 私は本日の進行役を務めさせていただきます、県の政策企画部副部長の小野寺と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1

小野寺副部長
 それでは開会にあたりまして、知事から御挨拶を申し上げます。

達増知事
 本日はお忙しい中御参加をいただき、ありがとうございます。
 県議会議員のお二方もありがとうございます。岩手県政懇談会、「いわて幸せ作戦会議」という名前でやっておりますけれども、この県政懇談会というのは昔からあるのですが、「いわて幸せ作戦会議」という名前になったのは、4年前からとなっております。「いわて県民計画(2019~2028)」の、県の10か年総合計画の基本目標が、「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」となっておりまして、幸福を県の総合計画の基本目標にしていますので、県政懇談会のタイトルも「いわて幸せ作戦会議」としているところであります。
 それぞれの地域や、またそれぞれの分野で活躍している県民の皆さんの生の声を知事が直接伺って、県政に活かしていくということが、趣旨でありますけれども、東日本大震災津波があり、そしてコロナ禍があり、それらを乗り越えてきた、この大船渡地区、気仙地区であります。2週間ほど前には全国植樹祭が陸前高田市の高田松原で行われ、そして天皇皇后両陛下がいらっしゃり、両陛下はこのキャッセン大船渡も御視察をされまして、その雰囲気、余韻がまだ残っている感じもいたします。復興が、全国植樹祭をやれるところまできたということ。また全国植樹祭の側も、この復興の現場でということで、新たな意義を得ることができ、全国植樹祭と復興がお互いにエンパワーし合うような全国植樹祭になりました。改めて、この地域の歴史、自然、また魅力を全国に発信する機会にもなりまして、更に、そうした発信を県としても続けていきたいと思います。
 一方、新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、様々な制限が今なくなってきているわけですけれども、一方で、ウクライナ戦争に由来する物価高騰の問題もあり、それからサンマ、サケなどの主要業種の不漁問題もあり、岩手沿岸地方は復興や、更なる地域振興に影が覆っているようなところもあるのですけれども、この目の前の危機にしっかり的確に対応しつつ、それを乗り越えて、復興の成果や、また、コロナ対策で培われた新しい色々な要素も生かして、更に前進できればと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございました。

出席者紹介

小野寺副部長
 それでは、この後の進め方についてですが、まず私からお1人ずつ御出席の皆様を御紹介しますので、続けて1分程度の簡単な自己紹介をお願いいたします。その後、本日のテーマに沿ってお話をいただきますが、お1人ずつ、お話が終わった都度、知事からコメントをするという形で、区切りながら進めていきたいと考えております。そして最後に自由懇談の時間も設けたいと思っております。それでは、座席表に従いまして本日御出席の皆様を御紹介いたします。株式会社キャッセン大船渡取締役まちづくりプロデューサーの千葉隆治さんです。では自己紹介をお願いできればと思います。

千葉 隆治
 キャッセン大船渡の千葉と申します。今日はどうもありがとうございます。先ほど達増知事も仰っていたとおり、先般の天皇皇后両陛下を迎えたばかりのところで、各店の皆様も、それを励みにして、今、日々またお店を営んでいるところでございます。私は2021年に大船渡にUターンして帰ってきて、3年目でございます。出身ではあるのですけれども、まだまだ大船渡のことを知りながら、つながりを作りながら、頑張っていきたいと思っているところでございました。よろしくお願いします。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。続きまして、みんなのしるし合同会社制作本間理子さんです。

本間 理子
 御紹介いただきました、みんなのしるしの本間理子と申します。本日はよろしくお願いいたします。私が現在、活動している主な事業は「三陸ブルーラインプロジェクト」という、今そこに見えている防潮堤に、タイルアートを展示するというプロジェクトが、主に活動している内容となっております。そのタイルアートを作るというのを市民の皆さんや、多くの方に関わっていただいて、作ったタイルアートを展示するということで、防潮堤と関わる中で、防災や減災を伝えていけたらということで活動に取り組んでおります。私自身、出身は北海道で、このプロジェクトをきっかけに大船渡に住み始めたのですけれども、そうしたことや防災、減災に関してなどを本日お話させていただけたらと思っております。よろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。続きまして、一般社団法人トナリノ事業伴走チームディレクターの久保玲奈さんです。

久保 玲奈
 はい。久保玲奈と申します。私は東京出身で、今月30歳になります。2012年、当時大学1年生の時に、「若興人(わこうど)の家」という、交流人口を増やす活動に出会いまして、約5年半、東京と陸前高田を深夜バスで通いながら、関わって参りました。2019年の4月に陸前高田に移住をしまして、今5年目になります。3月に私事なのですが、一関の人と結婚しまして、今一関と陸前高田で、2拠点で生活をしているところです。今は防災伝承の活動をしているのですけれども、今日は若興人の家の活動を中心に、交流人口、関係人口についてお話をしたいと思っております。よろしくお願いします。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。住田観光開発株式会社常務取締役千葉孝文さんです。

千葉 孝文
 御紹介いただきました、住田観光開発の千葉と申します。基本的に、私はずっと40年以上住田町に住んでおります。結構皆さん、Iターンとか、そうした方が多い中で、ずっと住んでいるという部分で、そうした発想から、いろいろ地域のこと、見えてきたことを、ここで、お話ができればと思って本日参加させていただきました。
 実際に、私も震災の時期は違う仕事をやっておりまして、住田テレビという部分で、テレビの報道とかをやっておりましたので、そちらの方でも、結構、後方支援の方で住田町はいろいろと頑張らせていただいたということを、今回もしかしたら観光メインなので、話に入らないかもしれませんけれども、何かの折には、そういうのもありますのでよろしくお願いしたいと思います。
 あとですね、私だけTシャツなのですけれども、実はこのTシャツ、岩手県のロゴとか、文字で岩手県を表現しております。これ、大船渡市のイラストレーター「みうら のろこ」さんがデザインされたTシャツでして、なかなか場違いな感じであるのですけれども、今回一応、推しということで、着てきたので、はい。よろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。とっても売れ筋だそうで、販売するとすぐなくなるというお話でございました。

達増知事
 前の方は各市町村になっているのですね。

千葉 孝文
 はい。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。それでは、県からでございますけれども、達増知事と、それから沿岸広域振興局の髙橋副局長でございます。なお、本日は、県議会議員の皆様にお越しいただいておりますので御紹介させていただきます。大船渡選挙区選出の千葉盛議員です。お願いいたします。

千葉 盛議員
 よろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 次に、佐々木茂光議員です。

佐々木 茂光議員
 よろしくお願いいたします。

懇談

写真:懇談会の様子2

<テーマ>
 持続的に発展する気仙地域の創造を目指して

小野寺副部長
 今皆様のお手元に、お菓子とお飲み物を準備いたしました。ぜひ召し上がりながら、御懇談をいただければと思います。まず、髙橋副局長の方から、本日のお菓子と懇談テーマを御紹介いたしますので、どうぞお召し上がりになりながら、お聞きいただければと思います。

髙橋副局長
 それでは私からお菓子と今日の懇談会テーマについて説明させていただきます。まずお飲み物は、このキャッセン大船渡エリアにあります、ワイナリー「株式会社スリーピークス」の「りんご屋まち子アップルジュース」です。この会社では、三陸に100年続く新しい文化を創造することを目標に、大船渡市内で育てましたブドウ、そして陸前高田市の米崎リンゴを使用した製品を造っております。本日御用意しましたアップルジュースは、樹齢60年を超える古い木から収穫される凝縮された味わいを持った米崎リンゴを贅沢に使用した、とても甘く、すっきりとした後味のジュースとなります。こちらのジュースは、先月行われました「G7広島サミット」の国際メディアセンターで開催されました被災3県の地酒や銘菓などをPRするイベントにおいて、各国の報道関係者らにも提供されました。
 続きまして、お菓子につきましては、ここの会場の隣にあります、大船渡市の「さいとう製菓」の「ころ柿」となります。会社は昭和8年に創業し、昭和35年のチリ地震津波、平成23年の東日本大震災津波と2度の津波災害を越えた、大船渡市を代表するお菓子の製造会社となります。ここの隣の「かもめテラス」は、平成29年にオープンしております。本日御用意しました「ころ柿」は、三陸気仙地方に古くから伝わる特産の種なし柿である「小枝柿」をジャム状にすりつぶし、果肉と一緒に包んだお菓子です。本物の柿の風味と果肉の歯ごたえを堪能できる逸品となっております。
 本日は、こちらのお飲み物とお菓子を御賞味いただきながら、御懇談いただければと思います。
 続きまして、県政懇談会のテーマについて御説明いたします。
 今回の県政懇談会は、主要テーマを「復興」としておりまして、三陸のより良い復興の実現に向けて、各方面で御活躍されている皆様と意見交換を行うものでございます。本懇談会の具体テーマにつきましては、「持続的に発展する気仙地域の創造を目指して」とさせていただいております。震災から12年が経過し、復興の取組は着実に進んでいる一方で、新型コロナウイルス感染症や物価高騰などは、人の流れや地域の産業にも大きな影響を及ぼしています。このような困難を乗り越え、三陸のより良い復興を実現するためには、地域により多くの人を呼び込み、多様な人材が活躍することで、地域を持続的に発展させていくことが必要と考え、今回、このようなテーマとさせていただいております。
 県としましては、今年度から始まる「いわて県民計画(2019~2028)」第2期アクションプランを力強く推進し、県民一人ひとりが希望を持ち、幸福を追求できるよう、県民をエンパワーしていくこととしております。
 本日は、各方面で御活躍されております皆様方に、積極的な御意見、御提言をいただき、県政に反映させていきたいと考えております。
 以上、私からの説明となります。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。それでは早速ですけれども、懇談に入らせていただきたいと思います。本日のテーマは、先ほど御説明申し上げました通り、「持続的に発展する気仙地域の創造を目指して」、これに沿いまして、現在の取組、それから課題、あるいは、今後の方向ですとか、御自身の抱負、もしくは県への期待でも結構でございます。そうしたお話も含めていただければと思います。先ほど御紹介いただいた順番で、千葉隆治さんの方から、お1人5分程度でお願いをいたしたいと思います。お1人ずつお話をいただいた後に、知事からコメントしていただくという形で進めて参りますので、どうぞよろしくお願いします。
 それでは初めに千葉隆治さんよろしいでしょうか。お願いをいたします。

千葉 隆治
 私の方からは、この大船渡駅周辺地域、震災後に整備された地域での、まちづくり会社としての取組の1つを紹介させていただくとともに、様々お話しさせていただきたいなと思っておりました。
 東日本大震災から12年というところで、大船渡に限らず、津波が襲来した地域であっても、次の世代の皆さんは津波を体験しない世代も着実に育ってきている。それは嬉しいことでもあるのですけれども、そういった方々にどのように、あの出来事をお伝えするか。あるいは、三陸だけではなくて、いろいろな各地のところに伝承していくということを、この地域で。
 昨年の7月から本格的に始めたものがございます。お手元の資料の方で、事前に岩手県さんの方からお配りいただいているものもありますけれども、音声AR技術(注:位置情報と音楽をはじめとする音声情報を組み合わせた音声による拡張現実によって、日常の新しい楽しみ方、新しい体験を演出する技術)を使った防災観光アドベンチャーゲーム「あの日」というものを昨年からスタートしました。東北大学の先生が監修に入って、盛岡の中心市街地、盛岡城跡公園を使ったライブ、音楽のシーンを作り出している会社さんですとか、いろいろお力をいただきながら、震災伝承の形を新しいスタイルでやろうということで始めたものでございます。
 このおおふなぽーとを含めて、今お手元資料の地図に赤色で示されているところには、四角いQRボックスがいくつも隠されています。参加される方々は、それをまず探すところから始めます。ボックスにスマートフォンをかざすと、この地域で、いろいろなお店の方々が被災した体験を30秒ほどで語るとともに、映像で出てくるというもの、あるいは、中身のもう1つというのは、クイズ形式で出題されるものなのですけれども、避難に際してどう行動するかを問う「わかれ道」という選択肢があるクイズが出てきます。解答によっては、実際に歩いてゴールにたどり着いた時間に、時間が加算されるしかけがあります。そうしたクイズも解きながら、「いきる知恵」を集めながら、実際に市の指定避難場所になっている高台のゴールを目指します。県外では静岡や東京の中学校や、県内でも釜石の中学校や内陸の高校の生徒さんにも体験いただいていました。
 今度6月の末には、盛岡三高の1年生ですね。今16歳のお子さんです。これまでに参加してもらった生徒さんの声を聞くと、「面白かった」という反応がまずあって、とても嬉しいなと思っていました。
 津波が来た時間が、大船渡の場合、地震発生から30分だったのですけれども、それを基に30分以内に高台の避難場所に到達できるかどうかという仕掛けになっています。地震発生から即避難ということを疑似体験していただくというところで、本当に大変な葛藤も伴いながらの選択肢の回答があるのですけれども、終わった後はすごく楽しいなという感想がまずあり、学びにもなったという声をいただいていました。
 今、これが、実際にやっていただくと、よりこうしたものだということが分かると思うのですけれども、今御紹介させていただいたところでございました。

小野寺副部長
 大変ユニークな取組で、30分経つと、避難指示が出ると拝見していて、お見受けしましたし、あと、おばあさんを押す、見捨てて逃げるとかと選択肢もあると。正解がないというお話ですよね。非常に考えさせられるゲームでございます。知事、いかがでございましょうか。

達増知事
 ゲームは、報道等で、テレビや新聞でチラチラ見ていて、変わったことをするなと思っていたのですけれども、今、改めて説明を伺い、非常にグッドアイディアだと思います。ゲーミフィケーション(注:ゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用する取組)という公共政策に関わる、地方自治の界隈でも、ゲームの形でいろいろ覚えてもらったり、参画してもらったりというゲーミフィケーションというものはありまして、深刻な内容であってもゲームの形で伝えていく、参加してもらうと。やはり知ってもらうことや参加してもらうことの重要性からいきますと、楽しみながらとか面白かったという形で、震災や、また防災一般について体験できるということは非常に良いと思いますね。今、伺っていて、そうした楽しさ、面白さと深刻さのバランスも非常に良い感じではないかと思いました。
 また、このキャッセン大船渡という場所がそれにちょうど良いというところも良かったと思います。日本の商店街というのは、街道沿いに間口が狭くて奥行きが深い店がたくさん並ぶものが、商店街の形の一つのパターンで、地方自治の商工政策の分野では、いかにそれを西洋型、あるいは欧米型と言いますか、広場型の商店街に変えていけるかというのが、長年のテーマだったのですけれども。TMO、タウン・マネジメント・オーガニゼーション(注:中心市街地における商業まちづくりをマネージメントする機関)というのも、本当はTMOとして、そうした土地や建物を、一気にガーッと広場型の商店街にすることも可能な主体として、国の方でそうした法律を作ったのですけれども、なかなかそう簡単にできないところ、復興という必要に迫られてではありますが、中心市街地に広場型の商店街が出来たというのは非常に有利なところであります。買い物にも非常に快適な環境なのですけれども、こうしたアドベンチャーゲームの場にもぴったりで、まさに復興の成果を生かしながら、それを伝承し更に未来に伝えていくという非常にシンボリックな取組で、応援したいと思います。ありがとうございます。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。
 それでは続きまして、本間さん、お願いいたします。

本間 理子
 はい。では、先ほど自己紹介の時にも少し御説明させていただきました「三陸ブルーラインプロジェクト」を通しての防災、減災についてと、あと、移住の支援制度などについて少しお話をさせていただければと思っております。
 まず、「三陸ブルーラインプロジェクト」というプロジェクトですけれども、こちらは人々の交流と、あと、防災、減災ということを目標に、というかテーマにして取り組んでいるプロジェクトでございます。このプロジェクト、市民の皆さんの声と、あと、みんなのしるし代表の前川が中心となって立ち上げたプロジェクトなのですけれども、まず一つ、市民の皆さんからの声として、震災当時の復興に向けた熱量、活気がすごいものであったとお話を伺っております。その熱気というか、活気を、もう一度取り戻せないかという声があったということで、その声を基に、市民の皆さん、前川と共に、このプロジェクトを考案したところであります。交流の促進方法としては、先ほど申し上げたように、モザイクタイルアートという小さなタイルをたくさん貼り合わせて、一つの大きな作品を作るということになっております。
 本当は作品を持って来れたら良かったのですけれども、例えば、タイルの一つとしてはこのようなものがあります。(注:本間さんが持参したタイルを披露する。)これよりも小さいタイルを使って、貼り合わせて大きな作品を作るということを行っているのですけれども、この作品を作る時に、例えばワークショップを行いますということで、実際にキャッセンさんのコミュニティースペースというスペースをお借りして、ワークショップを行ったりするとですね、隣の市町村の子どもたちがワークショップに参加をしてくれます。そうすると、やはり、お子さんだけでは移動ができないので、御家族で一緒にワークショップに来てもらって、大船渡に足を運んでくださいます。その作品を展示するとなった時に、「またじゃあ、防潮堤に見に行ってみようか」ということで、また大船渡に足を運んでいただくきっかけになるのですね。例えば、具体的な例で挙げておりますが、そうしたことで、作品を作るのに参加して、その展示を見に来てもらうといった交流の促進や、あとは、タイルですね。
 こちら、今5センチ角ですけれども、15センチ角程度の大きなタイルがありまして、そちらにイニシャルなどを刻めるということで、寄付をしていただく形をとっておりました。タイル1枚に対して、寄付をしていただいて、寄付していただいた方のイニシャルや誕生日、あとはお子様の名前を刻みますといったシステムを作ってですね、寄付をしていただくという仕組みを作りまして、そのタイルを展示すると、支援していただいた方がタイルを見に来てくださるといった交流の促進をするという流れを作っておりました。
 防災、減災に関しては、子どもたちが、防潮堤がこれだけ近くにあっても、防潮堤が何かをあまり実感していないという声を多く聞いておりました。実際に、「作った作品を防潮堤に展示するよ」という話をした時に、「防潮堤って何」という声が多く聞かれました。夢海公園という公園が近くにありますけれども、夢海公園で遊ぶ子どもたちでさえも、目の前にある防潮堤を防潮堤だとは思っていなくて、当たり前の風景として、ただの壁として認識をしているということが、ワークショップなどを通しても分かりました。そうした中、「防潮堤に展示するよ」ということで、「防潮堤って何」という会話がそこで生まれてきます。そこを通して、「防潮堤っていうのはね」という説明を通すことによって、何で防潮堤はそもそも出来たのかというのは、震災があって、そこから次に向けて人々の逃げる時間を作るということで作られたものだと認識しているのですけれども、その防潮堤の意味を知ってもらうことや、御家族で一緒に見に来てもらったときに、「これ防潮堤って言うんだよ」という会話につなげていただいたりということを目標にしております。
 あと、防潮堤に行くことによって、「海ってこんなに近いんだ」ということも教えてもらえるきっかけになると思っておりますので、そこが大きな主旨かなと思っております。また、重ねてにはなるのですけれども、「防潮堤の高さは絶対的に守ってもらえるものじゃないんだよ」ということも、伝えていきたいということは、プロジェクトの中ですごく思っていることではあります。東日本大震災の津波は推定の高さではありますけれども、今ある防潮堤の高さよりもおおよそ2メートル前後高かったのではないかということも言われております。なので、「絶対守ってもらえるものではないよ」、「いち早く逃げるのがまず第1なんだよ」ということを、防潮堤を見に行ってもらって、あれだけ高いけれども絶対ではないというところも、伝えていけたらなと思っております。
 それが震災後に生まれた子どもたち、あまり記憶がない子どもたちに対しての防災、減災にとっては大事なのではないかなと思っております。
 そして、防潮堤を活用するに当たって、すごく時間をかけて、担当の方と御相談をさせていただいて、防潮堤をいかに活用していくかというのはすごく御相談をさせていただいて、進めてきたものでありました。というのも、本当に隠さずと言いますか、正直申し上げますと、最初防潮堤に物を何か設置するのは基本的には認めていないというか、そうですね、認めていないというところだったのですけれども、どういう趣旨でやるのか、どういった願いを込めてやるのか、誰とやるのかということを御相談していく中で、そうしたことでしたらやっていってみましょうかということで、少しずつ少しずつ期間を長くしていっていただいて、行わせていただいたものでありました。そこで本当に、御相談させていただいて、長く、期間をこれだけやってみようかということで、今直近では3か月行わせていただいておりました。展示が3か月ということで行わせていただいておりまして、今後の方針については、また御相談させていただきましょうということでした。
 そこで、ブルーラインプロジェクトを絶対にやりたいということではなくて、何が言いたいかと言いますと、市民の皆さんから「防潮堤があるけど、何かできないかな」という声もたくさんいただいたのですね。1例として、ブルーラインプロジェクトを行いましたが、ブループロジェクトを行った中で、「すごく良かったよね」というお声がある一方で、「外しちゃうと寂しいね」というお声もいただいておりまして、そうした市民の皆さんが、街にあるもの、何か、ある公共物に対してやりたいという熱意を持ったときに、一緒に御相談させていただきながら進めていただける、応援していただければなと思いまして、今すごく、御相談させていただいて、応援していただいて進めていただいているところなのですけれども、今後ともと言いますか、市民の皆さんが進めていきたいことに対して、一緒に御相談させていただきながら、進めていただける環境を作っていただけたらなと思っておりました。
 あと、最後に、支援の制度についてなのですけれども、ただいま、「いわてお試し居住体験事業(注:県外からの移住定住の促進等を図るため、県公式SNS等での県内生活の様子や魅力等の情報発信を行うことを条件として、家電等を整備した県営住宅を低廉な家賃で貸出す事業)」という制度を活用させていただいておりまして、私、大船渡に移住させていただいておりました。そこで1年の期間限定という制度を活用させていただいていたのですけれども、1つ、この制度が終わった時に、じゃあ次どうしようかなと思ったときに、活用する制度があまり見つけられないなというところが1つありまして。私が見つけられていないだけだったら、大変申し訳ないのですけれども、首都圏に何年住んでいなければいけないという条件ですとか、直近何年という条件が、なかなか当てはまるものが厳しいなというところがありまして。そこが、今すぐにどうにかなるというものではないと思うのですけれども、そこの制度が、対象が、もう少し広くなると、人の移住も、もう少し増えるのかなと思いまして。それが少し思っていることでした。ありがとうございました。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。今、防潮堤の利用の期間とか、「いわてお試し居住体験事業」の運用についても御意見をいただきましたけれども、そこは事務的にも、ぜひ御相談しながらですね、今日も新聞記事に載っていましたけれども、だんだん居住の要件というものを拡充していくという方向も見えてきていますし、ぜひそうしたお声も聞かせていただきながらと思っていますけれども、副局長から、知事の前に一言よろしいですか。

髙橋副局長
 防潮堤に関しては、いろいろと活発な取組をありがとうございます。今、本間さんからお話があったように、防潮堤にタイルを設置し始めたのが、令和4年度からということですが、まず防潮堤の適切な管理というのが、やはり前提なのです。ただし、我々としましても、柔軟な運用を随時御相談しながら進めたいと思っておりますし、先ほど3か月というお話がありましたけれども、やはり、今は試行的に進めておりますので、今後このような試行を重ねながら、柔軟な運用について、あとは、占用の相手先が大船渡市なので、大船渡市、あとは、本間さんとも、一緒になって考えていきたいと考えております。よろしくお願いします。

小野寺副部長
 はい。それでは知事、いかがでございましょうか。

達増知事
 はい。物心つく頃から大きな防潮堤があったという子どもたちは、何の疑問も持たずにというか、それが何なのかよく分からずに、今成長中というのは、なるほど、そうなのかと思いました。そうした子どもたちに防潮堤の意義を分かってもらうために、体験を通じてというのは、先ほどの「あの日」ゲームもそうしたやり方だったと思いますが、体験を通じて、防潮堤について改めてその存在に気づき、そして意義とか働きとかを理解すると。それより高い津波が来るかもしれないというところまでいくのは非常に意義あることで、そうした活動をしていただいているというのは、大変ありがたいなと思います。
 寄付でイニシャルを入れられるというのは、私も法隆寺の屋根の葺き替えとか、熱田神宮の屋根の葺き替えとか、銅板の裏に寄付した人の名前を書いてもらえるというのがあって、それを思い出しましたけれども、これも昔から非常に意義あるやり方だと定評もあるので、グッドアイディアだと思います。そして、付けて、それを外さなければならない問題について、私も報道を通じて、ムムムと思いながら見ていたのですけれども、あれは防潮堤そのものの検査を定期的にしなければならないというのが、大きな理由でしたか。今、私も確認したいです。

髙橋副局長
 防潮堤自体の機能を果たすために、定期的にパトロールしております。その際に、当然、コンクリートにひび割れとかが入ってないかとかという確認をしながら、パトロールしておりますので、そのパトロールとか、維持管理の関係で、どうしても設置したものを取っていただくということになっていますけれども、今のところ、先ほど3か月と言っていましたけれども、試行的に今やっているので、その期間を一緒に検討したいなと考えておりました。

達増知事
 そうですよね。コンクリートで出来た物のひび割れのチェックというのは、他にもいろいろな建物やら、何やらで、多分やっていると思うので、新築して、何年かについては、ひび割れたことがないとか、もしあれば。でも、やはりあるのですかね。ひびはいつ起こるか分からないというところがあると。

髙橋副局長
 例えば、地震とか、時々発生しますよね。地震の時、具体に言うと、震度4以上のとき、全部確認します。それで、ひび割れが発生していないかどうかっていう。そして、県民の安全、安心の確保ということで、我々は取り組んでいるところです。

達増知事
 はい。そして、「いわてお試し居住体験事業」ですね。もともと岩手県は沿岸地方も特にそうなのですけれども、岩手全体としても、若い人向きの手頃な、高くない家賃の住居というのが足りないという問題がありまして、そこを、そもそも構造的に若い人向けの住宅を充実させなければという課題があります。そこを公が補いながら、特にこの移住定住促進の観点からも、市町村も県もいろいろやっているわけで、県としても「いわてお試し居住体験事業」をおずおずと慎重にスタートさせ、その慎重さがゆえに、まずは1年間というのは、なるほどやる側からすれば、慎重姿勢なのでしょうけれども、利用する側からすれば、1年で出て来なければならないというのは賃貸の常識からすると、普通そのように短期で終わってしまうというのはなかなかないですからね。学生寮とかでは、2年とか、何年とかで出なければならないけれども、1年でというのは、やはり短いのかなという感じはしますが、何千戸も大々的にやっているわけではなく、数十戸単位でやっていることですから、そこはやはり柔軟性を持ってやることだと思いますし、ルール自体もどんどん変えていって利用しやすくするというようにしています。
 東京23区に何年かいた人は引っ越してくると100万円とかそうした支援金も出るとかいう制度。これは国の制度であるのですけれども、これも毎年のようにルールが変わって、学生時代を含めていなかったのが、学生時代も含めるようにするとかですね。そうしたルールの変更がしょっちゅう起きていますので、より利用しやすく、便利にということで変わるのは良いのですが、ただ、その情報というのはなかなかパッとは行き渡らないので、上手く、情報を共有できるように工夫していきたいと思います。はい。ありがとうございました。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。本間さんのようなお声がすごく大事なのだろうと思いますので、引き続き、ぜひ御相談しながらと思います。
 続きまして、久保さんの方からお願いをいたします。

久保 玲奈
 はい。私からは交流人口、関係人口についてですね。今の仕事が防災の活動なのですけれども、お2人が最初に防災の話だったので、少し幅広いテーマでお話をさせていただければと思います。今日配布資料で、「つぶやきBOOK」と「たかたる。」。在庫の関係で行き届いてない方もいらっしゃるのですけれども、こちら2つ配布しておりまして、分厚い方の「たかたる。」の96、97ページが、私が参加していた「若興人の家」の学生たちが関わってきた内容が掲載されていますので、一部参考にしながら、お話を聞いていただけたらと思っております。
 初めに、大学生の関わり方というところで、震災が発生してから今まで時期によって、3段階ぐらいに分かれているのかなと思っております。震災直後に関わっていた学生さんたちが第1世代という呼び方をさせていただくと、緊急的なボランティアということで、とにかく助けたいという気持ちで関わっていたのではないかなと思っています。第2世代はですね、1年以上経ってから、住民の方々が避難所から仮設住宅に移られた頃になると思うのですけれども、その頃だと、学生さんたちは復興まちづくりとか、自己成長っていうところで、目的にしてこちらに通われていたのかなと思っていて、私は第2世代かなと思っております。第3世代は、コロナが流行り始めた2020年頃で、ハードの復興が終わった頃だと思っていまして、この頃の学生さんたちというのはコロナの関係で大学に直接通えなくて、オンラインで授業を受けていて、交友関係を築けずに、何かプログラム、プロジェクトに参加したいという思いで、こちらに関わったりとか、あと、地方創生とか、そうしたテーマで関わっている学生さんという形で、どんどんフェーズが変わってきているのかなと思っています。
 地域によっていろいろな活動があり、学生さんの目的のフェーズは変わるのですけれども、農業、漁業体験とか、あと、郷土芸能やお祭りへのお手伝い、SDGsをテーマにしたプロジェクトですとか、あと陸前高田で「三陸花火大会」という大規模なイベントがあるのですけれども、そちらのお手伝いでSNSの発信を学生さんがお手伝いするとか、そうした様々な幅広い内容で、学生さん方は、こちらに関わっていると思っています。
 私も大学生のときから自分自身も関わりつつ、今も後輩たちも見ている中で、やはり地域に関わるきっかけは何でも良いのだなということを感じています。私だと大学で建築を学んでいたときに「若興人の家」という空き家のリノベーションを通じて地域に関わるっていう活動に出会いました。なので私は建築から入りましたし、「たかたる。」だと本を作るということで、文系の学生さんが関わったりとか、本当に、様々幅広く間口を広くすることが大事だなと思っています。
 学生さんが関わる中で、ポイントとしては、継続を求めないことだと思っています。私、移住者の1人なのですけれども、移住が全てではないと思っていて、移住はハードルが高いことも、もちろんあるのですが、交流人口、関係人口の母数をそもそも増やさないと、移住というところにつながらないので、ピラミッドで言うと、下の部分が広くないと、上の頂点までいかないというところで考えています。人口減少はどこの地域でもどんどん加速している中で、人口を取り合うというよりは、関係人口、交流人口を大切にして、増やしていくという取組が、大事なのではないかなと思っております。
 その時に、地域で何ができるかというところなのですが、受入側のサポートがすごく重要だと思っていて、学生さんだけで考えると一方通行になってしまうので、受入れ側がちゃんと地域のニーズを拾い上げる広げることも大事ですし、あと、お金の話になってしまうのですけれども、交通費とか宿のお金とか、そうしたところ、学生さんとかが通いやすい仕組みづくりというのも大事だなと思っていて、今、関わりたくても年に1回分しか、こっちに来るお金がないという声を結構聞くのですね。来て、1週間長くいるか、2、3日で帰って、あとはオンラインでミーティングをしてとか、そうした形になると、どうしても何でしょうか、地域の方の顔が見えづらかったり、深く知ることがなかなかできないというところで、今も補助金とかいろいろあると思うのですけれども、そうしたところをもう少し気軽に活用できるような流れがつくれると、このピラミッドの母数のところが増えていくのではないかなと思っております。
 時間の関係もあるので一旦この辺にします。はい。ありがとうございます。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございました。知事からいかがでございましょうか。

達増知事
 はい。ありがとうございます。定住もしていただいてありがとうございます。SAVE TAKATA、現トナリノということで、やはり陸前高田市内は、そのようなボランティア活動、NPO活動の先進地となって、震災以来、岩手全体、あるいは、この東日本、被災地全体のそういう活動をリードする場となっていると思いますが、その中で、SAVE TAKATA、トナリノが果たしてきている役割は非常に大きいので、ぜひぜひその調子で頑張っていただきたいと思います。
 毎年、大勢の学生が陸前高田市に入ってきて、様々な活動をやるということで、なるほど、コロナで直接来たり、直接触れ合ったりというのは、すごい大変だったでありましょうが、オンラインを使った事業とか、そうしたことはいろいろやれていたし、やっていたということなのですね。学生側も、そもそも大学にも行けなくなっている時に、何かしたり、何かしなきゃということに応えられるような場が、何かしらあったというのは、非常に良いと思います。
 思えば、地方と中央の関係で、普通の、何て言うのですかね、経済の論理だけでやっていると、とにかく中央の方にどんどん吸い取られるばかりで、地方はどんどん切り捨てられていくとなってしまうわけなので、それを逆転させるようなことをしないと、国としてもたないというところがあって。昔は所得の再分配みたいに、東京とか都会で、税金の収入があった。税金を使って、地方のいろいろな、インフラ整備をしたり、いろいろ補助金で地方産業の下支えをするとか。そうした政府が主導して、中央に力が偏りすぎず、地方にも一定の力が残るようにということを1970年代、80年代ぐらいはそのような感じだったのですけれども、90年代から、そうしたものは良くないみたいな、経済的原理に任せれば良いみたいになったのですけれども、それをやると、やはり、てきめん、地方はどんどん衰退してしまうと。日本中が人口減少に陥るということになって、今に至っているのですが、それをすごく補っているのが、学生を始め、自主的に、主体的に個人がやりたいという気持ちを持ってそれをネットワークする組織、そうした仕掛けがあって、いろいろなものを地方に還流させる。その1つの代表が、今のトナリノなのだと思いますね。
 それは、ただ一方的に、中央から地方にエンパワーするだけではなくて、それに参加する学生たちがすごいエンパワーされるということが良いことで、やはり、ギブアンドテイクというか、双方向で行われているから、一人一人については学生時代の一定の期間だけかもしれませんが、そうした仕掛け自体は、持続可能に永続していくような形になってきているのではないかと思います。ですから、行政も、国からの予算はどんどん減ってきて、行政として、そうした地方に力を取り戻すということをお金で解決するというのは難しい世の中ではあるのですが、ボランティア、NPOの皆さんと協力することで、行政としても地方の力を維持、発展させられるので、そこはぜひ協力してやっていきたいと思います。ありがとうございます。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。ぜひ知恵を絞って、お互いに連携しながら、取組を進めていければと思います。
 それでは、千葉孝文さん、お願いをいたします。

千葉 孝文 
 今ですね、実は皆さんの話をいろいろ聞かせていただいて、やはりずっと地元にいるものとしては、皆さんの、余所からの目というのは、すごい重要だなっていうことを本当に感じておりました。本当に、全然分からないことが多いですよ。そのとおり、気仙の人たちの、奥ゆかしいというかね、どうしても前に出ないっていう部分がありまして、そうした部分が、実際に観光とか、ガイドにも関わってきております。そうした部分も含めて、観光について、少しお話できればなと思っておりました。
 私の話なのですけれども、昨年、三陸ジオパークの認定ガイドの試験の方、一応、合格いたしまして、そちらの方で、ガイドの活動をというのを、中心で考えているところでした。
 その部分で、やっていくと分かるのですが、地元の良いところ、知らな過ぎるのが、やはり私たち地元民というのが感じるところです。本当に、探せばすごい良いところが、本当にたくさんあって、もう言い表せられない。多分、語り始めたら今日では終わらないですというぐらい、本当に良いところがありすぎますという部分なのですが、それを地元の人が気付いていない。なので、そうした部分を気付かせてくれている、本当に外部の方からというのは、すごい貴重な意見だなということは本当に感じております。
 で、三陸ジオパークなのですけれども、多分、最初にもう宮古の方は話をされてきたと思うので、あちらの方、結構、やはり観光とかそうした部分は大分頑張っていらっしゃるのですけれども、どうしても気仙の方が弱いイメージがございます。それはですね、何となくなのですけれども、ジオパークに対する考え方が少し弱いのかなと。そもそも、あるものなので、皆様、気にも留めない。そこに素晴らしい地形があるとか。それこそ碁石海岸なんかね、本当に見るだけでも、多分余所の人はすごいと思うのでしょうけれども。地元の人が本当に分からないという部分で、何とか地元の人にそうした部分を知っていただきたいなという部分で、地元の人を中心とした、そうした活動が、そうした活動をした方が良いのではないかと。外部の方については、その通り来ていただければ、満足できる内容だと思いますが、地元の人たちに、本当にPRして、本当に良いところなのだよっていう部分を出していきたいなというのが、今、私の考えでございました。
 ですので、実際にそのようにした時に、地元の人たちがガイドをするという、説明をするということに興味を持っていただいて、それができるのであれば、それで生活できる、食べていけるということであれば、それを仕事にしても良いのではないかという部分で、仕事の創造という部分ができるのではないかなと考えております。
 ですが、やはりその通り、ガイドだけだと、どうしても収入の方が不安定になったり、お金が入らないという部分がありまして。やはり、どうしても生活のことがありますので、そこについては、やはり懸念される。後々になってしまう。
 あとは、全盛期を過ぎた方々が、歳が行かれた方が頑張ってという部分もあるのですが、その通り高齢者も増えてきているという部分で、確かに数は多いのですけども、数が多すぎて逆にいろいろなところに人材が散らばってしまって、なかなかガイドの普及にたどり着かないという感じがすごいあるのですけれども、やはり若い人たちがもっと中心になって、地元の人たちは、その通り分からない部分があるので、そうしたものを引き上げていけるような体制づくり。
 なので、ガイドの方をできれば地元の人に勧めるために、もっと他のところからとか、そうしたところから、ガイドを誘致して、良いところとか、ガイドが面白いよという部分を進めていければなと感じております。
 せっかくジオパークという、本当に良いところ、本当に三陸、海も美味しいものから、何から全部ありますという部分が、復興の方と関係ないかもしれないのですけれども、そこの部分をできれば推し進めていきたいなと思っています。その辺の協力とかですね、そうした部分について、県としてはどのように考えているのか、ジオパークのあり方も込みで、そうした部分を、皆様から聞ければなと思っておりましたので、はい。よろしくお願いいたします。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。若者を中心に、ジオの普及というお話もあったかと思いますけれども、協力隊みたいなものを雇用して展開している事例もあるようでございます。はい。知事はいかがでございましょうか。

達増知事
 はい。大船渡は「ブラタモリ」が来たことがありましたよね。やはり古生代からの地層があるということからしてすごいですし、石灰質が多いから、滝観洞もあれば、太平洋セメントの石灰石採石場もあったりとか、それだけ日本の中で傑出していて、地球上の中でもそうした古生代の地層とか、石灰質とかということについては、代表するような場所ですから、そこからスタートさせて、昔からの名勝を、良い景色とされている以上、碁石海岸とかですね、そうしたところをアピールしていけば良いのだと思います。
 市町村長さんたちと、沿岸市町村長さんたちと、私と県の幹部が毎年、ジオパークの総会を開き、その前に市町村と県の意見交換会もやっているのですけれども、「ブラタモリ」という番組を参考にしようということが何回か話題に出ますね。それはジオが十分エンターテイメントになるということで、土曜の夜のゴールデンタイムの良い時間帯のテレビ番組に、十分、地理や地質の話が、エンターテイメントとして成り立っているということでありますので、またタモリさん本人が好きだから見ている人たちにも、その面白さが通じるというところがあるので、やはりジオパークガイドの皆さんに、まず自分自身が面白がって、「これはすごい」、「これはすごい」という感じで、それを人にも伝えていくと良いのだと思いますね。
 地元の良さを地元の人たちが知らないというのは、あちこちで見られるパターンなのですけれども、なぜそうなのかというその一歩を踏み出すことができれば、「ブラタモリ」もそうなのですけれども、いろいろ面白い知識が出てきたりとか、エンターテイメントにもなるような展開につながってくるのだと思います。
 滝観洞のパンフレットもありますけれども、私も中学生のときに、盛岡の学校から修学旅行で、住田町で農業体験をして、滝観洞を見るというのをやったのですけれども、滝観洞の、本当、アドベンチャー、冒険という感じの鍾乳洞は、これも、日本にも外国にも他になかなかないですからね。ヘルメットを被って、合羽を着てというのを、子どもでも団体でサッと入れるというのは非常に貴重だと思います。ぜひそうしたものを地元の人たちが、良さを知って発信していくという形で、県もそこに協力していきたいと思います。ありがとうございます。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございました。それでは一巡いたしまして、まだ言い足りなかったこと、それから懇談全体を通しての御感想とか、テーマに関わらない御意見でも結構ですので、また、自由懇談ということで、御意見をいただければと思います。あと残り15分程度という感じですので、1人、3、4分というイメージでお願いをしたいと思います。
 千葉隆治さん、バックグラウンドがすごくたくさん、この紹介の中にもあって、どれを抽出して話したら良いのかというのはあると思いますし、「三陸マリアージュプロジェクト」のチラシもいただいておりますので、その辺のところ、話題はお任せいたしますけれども、御発言をお願いできればと思います。よろしくお願いします。

千葉 隆治
 この県政懇談会のように各地の関係者が定期的にでも交流して情報を交換して、三陸の魅力を面で発信して、人に来てもらう取組を進めていきたい。北海道に行かれるわけでもなく、どこに行かれるわけでもなく、より一層この三陸エリアに来ていただく。そして泊まっていただく期間を長くする。
 コンテンツは、このように展開するものがあるということを、一体となって発信するということは、基礎自治体レベルでも、それぞれ連携できることではあるけれども、広域振興というところでつなぐ機会づくりを、よりもっと、もっとやっていければ、各地の関係者同士もつながりますし、民間と行政もつながりやすくなって、一体となって発信していけるのかなと思い、今日も非常に大事な機会だと思っておりました。
 あと、三陸鉄道というコンテンツ、これもすごく大事なものです。例えば、あまちゃんが、あのように久慈で、放送から10年経って再沸騰している状況は、沿岸南部のこのエリアとしても関係ないわけではない。復興道路もつながって簡単に行ける。子どものころ父親が久慈警察署で勤務していたのですが、母方の実家がある大船渡に帰るこの片道ってのはすごく大変な時間と距離でした。今、久慈であのようなことが巻き起こっているお客さんを、こちらに連れてきて岩手、三陸のファンになってもらうということも、道路と三鉄を併用してできると思う。
 そこに横に陸前高田や住田、大船渡をつなぎ合わせる。盛駅は、どうしても三鉄からBRTで乗り継ぐので、この部分の接続をどうしようかと思うところはあるのですけれども、JRと三鉄をより嚙み合わせて、岩手県さんの皆さんとか、それぞれの地域で動いている人たちと一緒につなげていくといろいろなものが起きるのかなって思っていました。
 本当、三鉄はいろいろなイベントもできる列車で、非日常を作ることができて、個人的なことを話させてもらいますと、今年の3月に結婚を祝う会を、有志の方で開いてもらって、「三陸鉄道を勝手に応援する会」というところが主体となって、開いていただいたのですけれども、やはりすごく良い列車だなって実感させていただきました。そうした非日常の空間を作り出せるものが身近にあります。ファンが多い三鉄は送客いただく手段としても大切な存在だと思っています。先ほど御紹介させていただいた、防災のコンテンツですけれども、三鉄の震災学習列車を利用したお客さんが、大船渡に来て、これを体験して、次の地域に行ったということもやったのですけれども、すごくこれも良くて、どういうかけ合わせをするかで、岩手県の沿岸エリアの発信力というのは高まっていくと思います。ぜひ、今日のこの機会も良いきっかけとして、前に進んでいきたいなと思っていました。今日はありがとうございました。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。県民計画の方でも「三陸防災復興ゾーンプロジェクト」というものがありまして、交流人口の拡大というのは、地域連携で、まさに広域連携だと思うのですけれども、そうした理念と同じことを仰っていただいていると思いました。千葉さんみたいに、地域に根差して御活躍されている方々を、我々もつないでいくということが本当に大事なことだと思いますので、私も3月まで、宮古の広域振興局の方におりましたけれども、痛感しておりますので、ぜひ、そうした取組を進めていきたいと思います。三鉄をどう活用していくかということも、本当に大事なことだと思いますので、考えて参りたいと思います。貴重な御意見ありがとうございます。
 では本間さんの方いかがでしょうか。

本間 理子
 はい。そうですね。何でしょう。何かすごく、先ほどたくさん話してしまったので、はい。

小野寺副部長
 「三陸国際芸術祭」と結構連携されている。そのメンバーにも入ってらっしゃるということなんのすかね。

本間 理子
 はい。そうですね。もともと「三陸ブルーラインプロジェクト」というのは「三陸国際芸術祭」という芸術祭の1プログラムからスタートいたしまして、今は、関連プログラムとなっているのですけれども、「三陸国際芸術祭」という芸術祭が、すみません。今正式な年数を忘れてしまったのですけれども、震災後に、三陸には郷土芸能が本当に豊かであるというところに目をつけた、みんなのしるし代表の前川と、あと、JCDNという、ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワークかな。コンテンポラリーのダンスの団体をしていられる佐東さんという方の2人が中心となって、立ち上げたものなのですけれども。三陸の芸能は素晴らしいものがいっぱいあるのに、先ほど、千葉さんも仰っていたように、全然地元にいる人たちは、それをなんで広めていかないんだと言いますか、なんでもっと自信を持ってくれないんだということを思ったそうで。
 それをきっかけに始めたのが、「三陸国際芸術祭」ということらしいのですけれども、今年ですね、「三陸ブルーラインプロジェクト」が始まったときの年、去年からかな、去年始まりまして、毎年、「三陸国際芸術祭」を毎年続けているのですけれども、去年も「三陸篝火芸能彩」という芸能祭を「三陸ブルーラインプロジェクト」と同時に行いまして、正に、ここ、おおふなぽーとの広場をお借りして、夜の時間帯に篝火をたきながら、三陸の芸能団体に演舞を披露していただくというプロジェクトを行っておりまして、今年も秋に開催予定なのですけれども、今年はキャッセンさんの須崎川の広場をお借りして、2日間で実施予定なのですけれども。1日目の夜に同じく篝火を焚いて、演舞を披露していただいて、2日目はお昼までの予定なのですけれども、今年は三陸の芸能団体と、あと、インドネシアの団体を招聘して、演舞を披露していただくというプロジェクトも予定しております。
 ありがとうございます。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。インドネシアからの芸術団体、前も、いらっしゃいましたけど、また復活するっていうことで、大変、秋の開催、楽しみにしたいと思います。どうぞ頑張っていただければと思います。
 それでは、久保さんもたくさんの御活動されておりますけども、先ほどの深堀でも結構ですし、それぞれやっているプログラムの御紹介でも結構ですし、お願いできればと思います。

久保 玲奈
 はい。そうですね。今日、皆さんのお話も聞かせていただく中で、やはり、私が陸前高田にいながら大事にしているのが、ファンを増やすというところが大事だなと思っています。
 ただ、関わり方って、本当にそれぞれあるので、1年に1回しか関わらない人もいれば、5年に1回の方もいますし、この地域を好きになってくれる人が増えるかということをすごく大事に、いろいろ活動していて、縦のラインを作るというのも、好きになった時に、最初は点だったけど、周りの地域も知っていける素材になっていくと思います。
 あとは、やはりプレイヤーがどうしても少ないので、トナリノが大事にしているのが、トナリノの職員だけで完結させないように、あえてしています。プロジェクトを作るときに、地域の方とか地域の子どもとか、そうしたいろいろな方を一緒に巻き込んで、地域を見直すとか、子どもたちが、この街ってこんなに良いところがあって、こんなに面白い人がいるのだなということを知ってもらうきっかけにしたりとか、そうした自分たちだけでできない、その地域の愛着というところを持っていただくためにも、そうした巻き込むということを意識してやっていたので、今後は人口減少もしていく中なので、そこの連携ということがすごく大事だなと思っています。

小野寺副部長
 大変興味深いお話ありがとうございました。地域の人と連携して取り組む関係人口作りというのは、非常に深いものがあるなと、意義が深いなと思いました。ぜひ、地域振興の観点で、何か県としても、一緒にできることがあれば良いなと。私も地域振興室におりましたので、お伺いしててすごく思いましたので、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、最後に千葉孝文さん。滝観洞の施設のリニューアルとか、お蕎麦の話とか、お酒の話なんかもあると思いますけれども、はい、もし良かったらお願いいたします。

千葉 孝文
 はい。全部言われてしまったようなので、なかなかあれなのですけれども、それは少し置いておいてですね、観光の部分でですね、やはり、そのとおり住田町だけでやっていると本当に限界があります。なので、やはり陸前高田市さんとか、あと、大船渡市さん、近くだと、釜石市さんとか、遠野市さんとか、やはり、広域で観光というのを進めないといけないのではないかと。なので、単純に言うと、気仙で、全体で、観光客を呼び込もうというような動きを本格的にやらなければいけないのではないかと思っております。
 それが交流人口とかにもつながりますし、そこで興味を持った方が定住してもらえればとか、そうしたことになってくるので、もう少し観光を中心とした政策というか、そうした部分を具体的に出せば、その時に協力しますので、そうしたものを出していって、何とかこの気仙地方にお客さんを呼び込もうという動きをもう少し見える形で活発化させていただきたいと思います。
 あと、せっかく御紹介いただいたいので、滝観洞の方ですね、来年の4月に新しい施設がオープンいたします。その工事がちょうどそろそろ7月ぐらいから始まります。なので、洞窟の方は入洞できます。完成した際には、滝流しそばとか、名物ですね。こちら筒の中を蕎麦がダーっと流れてきて、それを途中で取るのでなくて、あくまで出口でそれを受け止めるというような形の催しになっています。結構、お子さん、来た方には人気で、それを今回、少しヴァージョンを変えたような形で、いつもと違う形で提供しようと考えていますので、そこら辺を、踏まえていただければと思います。
 あと、お酒についてはですね、今、まだ試作の段階ではありますが、実際、滝観洞で、今、貯蔵の方をしておりました。ただですね、これまだ販売とかになっていないので、機会があればぜひ知事にもね、御賞味いただいてと思います。ありがとうございました。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございます。私も、新聞記事で、東海新報さんの記事で拝見したのですけれども、「敏郎俺の酒」と銘打って、地元の農家さんがお作りになったお米で日本酒を作られて、それを滝観洞の中で熟成させているという、もう少しで召し上がれるような。

千葉 孝文
 そうですね。12月の末にはもうそろそろ半年という部分で、一応ですね、1年経つとお正月なのですよね。その辺りに、関係者とかの人に飲んでもらって、祝いながらできればなというような形で。個人的には、ギリギリ4月まで持っていって、オープンに合わせられればなと考えているのですが。ちなみにお酒、味が大分変わります。やはり置いて置くだけで、全然多分、海中沈めるやつ、ワインでやっていますよね。あれと、同じような感じで本当に味が、きりっと。本当に夏は良いかと思いますので、はい。ありがとうございます。

小野寺副部長
 ありがとうございます。楽しみに待ちたいと思います。観光を中心にした取組をぜひということでございました。ニューヨークタイムズの記事に盛岡が掲載されたということもございまして、盛岡、やはりですね、ゴールデンウィークの人出も全国で3番目の増加率という記事もありましたし、すごく観光客も増えてきている実感があります。これをやはり全県に波及させていくということが大事だと思っておりまして、知事を隊長にするエンパワー隊というものも組織して、そうした交流人口の拡大も、ぜひ波及させていきたいと思っておりますので、ただいまの御意見も、力強い御意見としていただきまして、取組を考えていきたいと思います。ありがとうございます。

知事所感

小野寺副部長
 それでは、大体御意見をいただいて、お時間になって参りましたので、最後に知事からコメントをいただいて、総括ということにさせていただきたいと思います。

達増知事
 はい。ありがとうございました。皆さんそれぞれ、非常にしっかりした会社や団体の中で、非常に先進的、また、成功している事業を進めていて、非常に心強かったです。そして、それぞれの今の路線での発展の方向と、プラス、広域でというテーマ。この気仙としての広域。さらに、岩手沿岸としてのより広い広域の中で、更にまた発展を期すという、そうしたビジョンが見えてきたのかなと思います。
 今日このメンバーでまた会うということについては、全く白紙というか、予定はないわけでありますけれども、それぞれ、どこかでまた一緒に仕事をする可能性も高いと思いますし、また何かあればいつでも県の方にも言ってきていただきたいと思います。
 ニューヨークタイムズの記事もあり、岩手はいよいよ外に向かって打って出るような時期に来たかなという実感もしておりまして、岩手の中にこれだけ良いものがあるということを対外的に発信しながら、ニューヨークタイムズの記事の影響で盛岡に来た人に聞いたら、「八幡平にも行く予定だ」とか、「平泉にも行く」とか、「盛岡以外にも行く」と言っているという、そうした証言がいくつか報告がありますので、ニューヨークタイムズ効果というのは、やはり広く岩手全体に及ぶものだし、そうしなければならないと、取り組んでいるところであります。
 全国的に、あるいは海外にも、アピールできるものが、この気仙地区にもありますので、県もそれをどんどん進めていきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

小野寺副部長
 はい。ありがとうございました。

閉会

小野寺副部長
 皆様本日は貴重なお話をいただきまして、大変ありがとうございました。これをもちまして、県政懇談会を終了いたします。どうもありがとうございます。

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