「いわて幸せ作戦会議in花巻」(令和2年1月20日 県南地域)

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ページ番号1027490  更新日 令和2年3月2日

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日時
令和2年1月20日(月曜日)13時30分から14時50分まで

場所
花巻地区合同庁舎 2階 会議室1・2

出席者

  • 参加者(敬称略)

     内城 寛子(富士大学経済学部 経営法学科 講師)

     髙橋 新太郎(西和賀町雪合戦協会 会長)

     佐藤 克行(Water&Snow SPICE 代表)

     藤野 浩太(奥州市地域おこし協力隊)

     新田 彩乃(東和棚田のんびりRun実行委員会 事務局)

     佐々木 彩乃(一般社団法人遠野市畜産振興公社 遠野馬の里 職員)

  • 県側
    知事、県南広域振興局長、秘書広報室長

開会

高橋室長
 
皆さん、こんにちは。ただいまから県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in花巻」を開催いたします。
 皆様には御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 今日は、「Happiness県南~スポーツによる地域づくり~」を懇談テーマとし、県南地域でスポーツを通じた地域振興に取り組まれている方々にお集まりいただいております。
 私は、進行役を務めます県の秘書広報室長の高橋と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1

高橋室長
 
それでは、開会に当たりまして知事から挨拶を申し上げます。

達増知事
 皆さん、こんにちは。県政懇談会「いわて幸せ作戦会議」というタイトルは、もともと県政懇談会は知事が県民の声を直接聞いて県政に役立てるということでやっているのですけれども、「いわて幸せ作戦会議」というふうに副題をつけるようになったのは、去年4月から新しいいわて県民計画、10年間の県の総合計画なのですけれども、その基本目標が「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」ということで、幸福を守り育てよう、幸福度を高めようというのを県の目標にしてからこの副題でやっています。
 今日は、「Happiness県南~スポーツによる地域づくり~」ということで、スポーツがテーマなのですが、スポーツはスポーツ自体価値があり、スポーツ自体が幸福に直結するところがあるのですけれども、幸福の要素をいろいろ分化しているのですけれども、その中で健康というのが大きいのですが、スポーツは健康に直結いたしますし、また仕事、収入とかいう幸福の一大要素があるのですけれども、仕事、収入にもスポーツというのは関わっていく。コミュニティとか、あと文化とか、そういうところにもスポーツというのは関わっていきますし、そういうこともあり、スポーツはもはや個人の趣味とか個人の生きがいであると同時に、行政としてもスポーツというものは放っておけない。県であれば、県民の皆さんがスポーツにより親しみやすい環境をつくっていくことも行政の役割というふうになってきていまして、それで県にも文化スポーツ部という部が新しくできたりしてもいます。ということで、スポーツというのは大変大きいテーマで、日本全体としてもラグビーワールドカップをやったり、オリンピック・パラリンピックをやったりするところでもありますので、今日この「Happiness県南~スポーツによる地域づくり~」ということで、最前線で活躍している皆さんのお話を是非伺わせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

高橋室長
 それでは、この後の進め方についてですが、まず私から御出席の皆様方を御紹介いたします。その後にお一人ずつ自己紹介をお願いいたします。次に、今日のテーマに沿ってお話をいただきますが、お二人からのお話に続いて知事がコメントするというような形で意見交換を進めていきたいと思います。そして、終わりには自由懇談の時間も設けたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 それでは、座席表に従って御出席の皆様を御紹介いたします。
 富士大学経済学部経営法学科講師、内城寛子さんです。

内城寛子
 富士大学の内城です。よろしくお願いいたします。

高橋室長
 西和賀町雪合戦協会会長、髙橋新太郎さんです。

髙橋新太郎
 よろしくお願いいたします。

高橋室長
 Water&Snow SPICE代表、佐藤克行さんです。

佐藤克行
 佐藤です。よろしくお願いいたします。

高橋室長
 奥州市地域おこし協力隊、藤野浩太さんです。

藤野浩太
 よろしくお願いします。

高橋室長
 東和棚田のんびりRun実行委員会事務局、新田彩乃さんです。

新田彩乃
 新田彩乃と申します。よろしくお願いいたします。

高橋室長
 一般社団法人遠野市畜産振興公社、遠野馬の里職員、佐々木彩乃さんです。

佐々木彩乃
 よろしくお願いいたします。

高橋室長
 県からは、達増知事、県南広域振興局の平野局長でございます。
 県議会議員の方々にお越しいただいておりますので、御紹介いたします。花巻選挙区選出の川村伸浩議員です。

川村伸浩県議
 よろしくお願いします。

高橋室長
 佐々木順一議員です。

佐々木順一県議
 よろしくどうぞお願いします。

高橋室長
 どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、皆様のお手元にお菓子と飲み物を準備しておりますので、今日は召し上がりながら御懇談いただければと思います。
 今日のお菓子を紹介いただきます。

平野局長
 では、私のほうから一言紹介させていただきます。
 今日のお菓子ですけれども、これは県の地元の食材を使ってつくったお菓子になります。地元のメーカーがつくったお菓子でありまして、このお菓子の「粉雪ビスキィユ」というのは、去年の4月に一関の松栄堂というお菓子屋さんが発売したものでありますけれども、これは県のブランド米の金色の風、これを使用しています。金色の風の米粉とホワイトチョコレートをミックスした米粉のクッキーであります。どうぞ、中のほうをあけて見ていただければと思います。粉雪ということで、食感が、食べた瞬間に粉雪のようにさっと溶けると、とろけるといったようなところからつけられているようであります。
 このお菓子は、去年の8月に食品のコンクールがありました。岩手県が主催する県産食材を使った商品、29点出展されたようですけれども、その中で最高の賞をとった商品であります。

達増知事
 おいしい、おいしい。

平野局長
 JR東日本の販売網にも乗って、県のお菓子の一つの代表ということで売り出されているところであります。
 それと、あとこの飲み物ですけれども、この「い・ろ・は・す」、皆さんも「い・ろ・は・す」飲んでいるのでしょうけれども、これは花巻のコカ・コーラボトリングがつくっており、奥州の天然水を使用しています。そして県産ブルーベリーがしっかり入っています。透明ですけれども、ブルーベリーの香りが漂っており、しっかりブルーベリーの味がついているというものでございますので、ゆっくりと御賞味いただきたいと思います。

高橋室長
 ありがとうございます。
 今日は、口に入れてもすぐに話しやすいお菓子で、安心してお召し上がりいただけると思います。

懇談

写真:懇談会の様子2

高橋室長
 それでは、懇談に入らせていただきます。
 まず、お一人2分程度で自己紹介をお願いします。お話しいただく順番は、内城さんから順にお願いします。
 それでは、内城さん、お願いします。

内城寛子
 富士大学の内城と申します。富士大学では、スポーツ振興アカデミー副アカデミー長を担当しております。以前、達増知事が会長をされている岩手県体育協会と富士大学の包括連携協定の際には大変お世話になりました。
 大学では、私教員として体育の教員免許を目指したり、指導者を目指す学生に対してスポーツ心理学、運動学、スポーツ経営学等の科目を担当し、講義している傍らで、花巻市、遠野市、北上市の皆さんとともにスポーツ文化の発展、普及の方法についての検討を重ねる機会を設けさせていただいております。選手強化にも携わっていますが、今日は皆さんと県南のスポーツ振興についていろいろディスカッション、お話しさせていただければと思って参りました。どうぞよろしくお願いいたします。

高橋室長
 では、髙橋新太郎さん、お願いいたします。

髙橋新太郎
 西和賀町から来ました髙橋新太郎と申します。現在の西和賀町雪合戦協会の会長を仰せつかっております。祖父が会長を一番初めにやりまして、雪合戦という歴史というのは、最初西和賀でやる前は小岩井農場のほうで2回ほどやっておりまして、そして雪が少ないということで、祖父が湯田のほうへ来たらどうかということで、そのころ綱引きもやっておりまして、IBCさんとのつながりもありまして、このような今のほっとゆだ北日本雪合戦などをするようになりました。
 会長になったきっかけは、年の順というのもありますけれども、いずれはやらなければならないと思って覚悟しておりまして、それがたまたま今来たという次第でございます。
 雪合戦を通して、皆さん、楽しくハピネスにいければなと思いまして、日々頑張っております。今後ともよろしくお願いいたします。

高橋室長
 それでは、佐藤克行さん、お願いします。

佐藤克行
 Water&Snow SPICE代表の佐藤克行と申します。よろしくお願いします。
 私、出身は秋田県の羽後町というところ、非常に雪深いところで生まれ育ちました。仕事の都合で岩手県に来まして、今皆さんのお手元にお配りしましたSUPというスタンドアップパドルボード、これはハワイ発祥のウオータースポーツなのですけれども、こちらのツアーアクティビティーのガイドのほうをしております。春から秋にかけて行っております。そして、冬は夏油高原スキースクールの代表、インストラクターのほうを務めておりまして、今雪が少ない状況なのですけれども、夏油のほうは雪が豊富で、絶賛営業中でございます。
 岩手は、すごく自然が豊かで、宝物がたくさんあるなと感じました。なので、そういった自然の有効活用をもとに、アウトドアスポーツの本質というか、そういったものを皆様と楽しみを共有して、日々活動中でございますので、今日はひとつよろしくお願いいたします。

高橋室長
 それでは、藤野浩太さん、お願いします。

藤野浩太
 奥州市から来ました地域おこし協力隊の藤野浩太です。
 僕は、出身が東京都の青梅市というところでして、東京都はどうしてもみんな知るのが、23区の都内のほうは有名なのですけれども、僕は西のほうの東京の外れのほうの出身でして、岩手と環境が似たような感じで、東京なのですけれども、緑が豊かで、自然豊かなところで育ちました。
 私は、カヌーを専門としてやっていまして、一応選手をメーンに今まで活動していましたけれども、今後は選手もやりつつ、地元の子どもたちに教えたり、カヌーをやってみたいなという人たちのアクティビティー、川で遊ぶようなこともやっていきたいなと思っています。縁があってこの岩手に協力隊で来たというふうな形になります。なので、今日はいい意見交換ができればなと思います。よろしくお願いします。

高橋室長
 それでは、新田彩乃さん、お願いします。

新田彩乃
 地元の花巻市東和町出身の新田彩乃と申します。仕事は、介護福祉士として地元の特別養護老人ホームでパートとして働いております。ふだんは、市民ランナーとして海外、あとは県内外のマラソン大会に参加させていただいていました。ほかにもスポーツは何でも好きなのですけれども、陸上競技を中心に取り組んでいます。ほかには、地元に伝わる早池峰神楽の流れを組む保存団体に所属しながら、神楽の継承をしております。最近では、神楽とは別に神社の祭儀で舞う巫女舞のほうにも取り組むようになりました。あとは、数年前から地元の消防団に入団しまして、防災活動のほうにも従事しております。
 ちょっと話は戻りますけれども、市民ランナーとして走っているということから、そのことがきっかけで2年前から東和棚田のんびりRunというマラソン大会を地元で、実行委員会として企画、運営に携わっておりました。よろしくお願いします。

高橋室長
 それでは、佐々木彩乃さん、お願いします。

佐々木彩乃
 遠野馬の里の佐々木彩乃と申します。私は、生まれも育ちも地元遠野です。小さいころから両親に連れていってもらった馬の里にお世話になっておりまして、気づいたらそこで働いているという感じでいます。小さいころから馬がまず好きで、それが後々、馬、動物が全般的に好きだったのですが、特にも馬はすごく魅力的な動物だなと思って、そこで働きたいと思い、小学4年生からになるのですが、スポーツ少年団という形で馬の里で活動していまして、高校3年生まで続けていました。本当は大学上がりでしたり、そういう専門で上がらないと馬の職とかにはつけないのですが、活動を続けていたということで、勤めることができました。
 今は、競走馬と乗用馬と2つあるのですが、私は乗用馬のほうを担当していまして、その中でも遠野馬の里は繁殖、あと育成、あとホースパークという乗馬体験でしたり、あと乗馬教室、あとボランティア等をやっていまして、私は営業のホースパークを担当しております。
 これからやっていく上で、遠野が馬産地というのを知らない方が多いと思うので、地元を通していろいろ発信できたらいいなと思っております。遠野馬の里ができた年に私が生まれまして、今21歳なのですが、人生の半分をあの遠野馬の里で過ごしているような形になっております。
 今日は、私にとってはこのような機会をいただけることは、今後、まずないと思いますので、本当に貴重な体験になると思うので、いろんな方々の意見を聞きながら勉強も兼ねていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

高橋室長
 皆さん、ありがとうございました。
 それでは、自己紹介をいただいたところで、ここからは今日のテーマ「Happiness県南~スポーツによる地域づくり~」ということで、現在の取組や課題、今後の方向、御自身の抱負、県への期待なども含めてお話を伺います。
 先ほどの順番で内城さんから、今度はお一人4分から5分程度でお願いします。お二人ずつお話をいただき、知事からもコメントするようにして進めてまいりますので、よろしくお願いします。
 それでは、初めに内城さん、お願いします。

内城寛子
 よろしくお願いします。
 まず初めに、私が今いる富士大学スポーツ振興アカデミーの紹介をさせていただきたいというふうに思います。富士大学は、皆さん御存じのとおり県南の高等教育機関です。富士大学は、スポーツ活動が盛んな大学ということで、御存じの方も多いかというふうには思いますが、そのとおりスポーツ資源が比較的潤沢にそろっている施設がございます。大学の学生もスポーツ活動にいそしんでおりますし、教職員、学長始め、非常にスポーツに強い思いを持って取り組んでいるところです。そういった大学の学生、教職員が一体となって、大学のスポーツ施設を活用しながら地域貢献をするという窓口が富士大学のスポーツ振興アカデミーとなっています。
 活動の一例を御紹介しますと、300メートルタータントラックと、テニスコートがその中に5面入る。そして、それにプラス多目的運動場とか、あとはトレーニングルームとか、そういったものが全部屋内に入っているスポーツセンターという施設があるのですが、そこで本学出身の西武、山川穂高選手、外崎修汰選手等の、プロ野球、社会人に進んだ選手の人たちが、ホームカミングではないのですけれども、帰ってきて地元の少年野球教室を開催しました。また、サッカーは、こちらにもポスターが貼られていますけれども、本学の指導者と縁のある小笠原満男選手にお越しいただいて、サッカーを地元の子どもたちに教えてもらったりということで、子どもたちに夢と希望を、スポーツを通じて、富士大学がそういった形で貢献できればなというふうに思って活動しています。
 次に、大学の研究活動についてなのですけれども、私はスポーツ心理学が専門なのですけれども、やはり地元に貢献したいという思いがあって幾つかの事業を手がけてます。花巻市の宮沢賢治の世界をモチーフとしたサイクルツーリズムを3年前から花巻市の体育協会やスポーツコンベンションビューローの方々に協力していただきながら、大学生を中心にコースづくりを行いました。モデル事業としての活動でしたので、余り大きな規模ではやっていなかったのですけれども、ある程度成功したかなというふうに思っています。ただ、本年度で花巻市とか遠野市、県南の広域振興局の補助がなくなるということで、どういった形で継続できるかと少し思案しているところです。
 また、私自身障がい者スポーツの普及推進というところも重要だなと考えておりまして、こちらは遠野高校と提携している活動になりますが、東京2020のパラリンピック視覚障がい者5人制サッカー、ブラジルチームのホストタウンである遠野市に、2019年、昨年の7月に世界一の選手の人たちが来てキャンプしたのですが、もしかして今年もキャンプに来てくださるかもしれないということで、遠野高校の「新しい「遠野物語」を創る」という課題探求事業の一環として、視覚障がい者サッカーとか共生社会の普及推進について高校生の皆さんと研究活動をしてきました。目が見える高校生にどこまで理解が進むかという心配があったのですが、最初はゴール体験会だけの予定のところ、試合をしてみたいという高校生の希望がありまして、全員アイマスクをつけて試合をしてみました。そうしたら、目が見えるキーパーを相手に何本かゴールを決められるようになって、障がいのある方々と、健常の人たちと一緒にスポーツを楽しむ機会づくりというのが少し模索できる段階まで来たのでないかなというふうに思っています。
 また、県との協働事業になりますけれども、富士大学のスポーツセンターを活用した障がい者スポーツ育成事業を受託しておりまして、車椅子投てき選手の大井利江さんとか、あとは車椅子の短距離でパラリンピックを目指す選手等、一度に集まって強化事業を行っています。
 また、スーパーキッズのプロジェクトメンバーとしてタレント発掘も携わっていますけれども、一方では運動部活動の在り方について非常に問題意識を高く持っています。学校を中心とした運動活動では、スポーツ体験の格差が出てきているのではないかなと少し問題意識を持っています。今年度は一関の舞川中学校とか久慈の三崎中学校、大槌高校、山田高校に出向いてメンタルサポートもさせていただいたのですけれども、先生方の頑張りを感じるとともに、学校現場にもう少し地域が入っていってもいいのではないかなというふうに思って、感じて見ていました。特にも震災で被害があった沿岸地域の子どもたちが、スポーツを通じてどういったような健全育成がなされるかということに関心を高めています。

高橋室長
 ありがとうございました。
 では次に、髙橋さん、お願いします。

髙橋新太郎
  私どもの協会は、20代前半くらいから40代半ばぐらいの約50人近い協会の中でやっておりまして、いかんせん、そのくらいの年齢の人しかできないのかなという若目のスポーツでもありますけれども、いずれは生涯スポーツとなるように、年配の方でもできるようなルールなり、いろいろそういうのも変えていきたいなと思っていまして、11月を皮切りに西和賀協会の主催の小学生雪合戦大会から始まって、1月には西和賀町長杯小学生雪合戦大会、そして今月末に行われるほっとゆだ北日本雪合戦大会のほうの主幹として出場しながらも、運営のほうをさせていただいております。今日御参会の皆様方の地域からも出場しておりますので、是非機会ありましたら、来年からでも御参加していただければなと思っております。
 そして、北日本雪合戦大会で上位チームは、北海道で行われる昭和新山国際雪合戦大会というのにも推薦されまして、主に一生懸命やっている人たちはそちらのほうを目指して頑張っております。
 課題としては、雪合戦人口の減少とかもやっぱりありまして、小学生大会をやっても人数がいないから来られないというのが結構ありまして、しかしながら地元の小学生は全国大会のほうに、今年は富山県のほうでありますし、北海道のほうでもありますし、それに親たちが寄り添って行くという形で、練習の相手は私どもがお手伝いしますけれども、そういった形で小学生のほうから、下からと言うのもあれですけれども、これから担っていく小学生の方々から地道に教えていって、いずれこの協会に入ってもらい、そしてまた継続してもらいたいなと思っておりました。
 意外なところでは、宮古とか釜石地区の方々がすごく盛んでありまして、室蘭のほうの大学に雪合戦部というのがあるのですが、宮古の子が雪合戦をしたいがために室蘭の大学へ入ったということもありまして、そういうのを考えると地元の西和賀高校のほうに雪合戦部とかがあれば、西和賀高校に入ってくれる子もいるのかなというふうに思いまして、いろいろそんなところからやっていきたいなと思っておりました。
 そして、修学旅行生とかの雪合戦体験とか、宿泊してもらったりとか、そういうふうなもので地域に人が来てくれればいいなと思いながらも現在取り組んでおります。

高橋室長
 それでは、知事、お願いいたします。

達増知事
 内城さんには県の関係のこともやっていただいて、ありがとうございます。障がい者スポーツは、やはり大事な分野だし、希望郷いわて大会、全国障害者スポーツ大会のレガシーもありますので、盛んにしていきたいと思っております。
 サイクルツーリズムについては、県南広域振興局のほうで相談に乗ってあげてください。
 そして、部活問題、学校教育法が変わって、総合教育会議という知事と教育委員会が合同で会議をしなければならないというようになり、そこで教育委員の人から、岩手の中学校のスポーツのクラブ活動で、そこでの問題意識は、きつ過ぎて生徒本人、家族、そして先生、いろいろ負担がかかっていて、ゆがんできているところがあるのではないかなと、きっかけはそういう話だったのですけれども、逆に学校以外で、特にスポーツクライミングとか、スノーボードとか、学校でできないようなスポーツを学校以外のところでやる生徒も出てきているし、学校、クラブ活動と学校外のスポーツ活動をうまく体制をつくれば、それぞれ日常の活動としてスポーツをやりたい生徒から、世界に挑戦するアスリートになろうというのを目指す生徒まで、それぞれが自分に合ったスポーツをできるようになるのではないかということで、教育委員会が今年度調査研究をすることになっています。これはやっぱり大事な問題で、福井県はいち早く地域に大々的にスポーツは委ねるような決断をしたみたいなのです。ただ小林陵侑君も、世界で活躍するようになってからは、学校、クラブではないところで練習するわけですけれども、ジャンパーになったきっかけは、まず中学校のスキー部でクロスカントリーなどをやっている中でスキーに親しんだところにあり、やがて世界に羽ばたいたということなので、ある程度学校、クラブから入っていくとか、そこで花開くような人もいますので、単純に割り切るのではなく、実態に合ったようにうまく仕組みをつくっていくのが大事かなと思っておりました。
 あとは、富士大学のスポーツ資源というのは、改めてあるのだなと思いましたので、是非岩手としても活用させていただきたいと思います。
 そして、髙橋さんの雪合戦ですが、小岩井だったら雪が少ないと中止になることがあり得るのだと思うのですけれども、西和賀でやるようになって、どうなのですか。中止はないですね。

髙橋新太郎
 ええ、中止はないですね。

達増知事
 さすが。やっぱり。

髙橋新太郎
 でも、今年やっぱりちょっと少ない感じです。

達増知事
 今年は少ない感じ。

髙橋新太郎
 でも、できます。

達増知事
 でも、できるという。そこは、やっぱりすごいですよね。
 そして、全国大会や国際大会にもつながっていくというのは、地元の子どもたちや大人にとっても、これは良い話ですし、また宮古や釜石の人も西和賀から全国へ、世界へという、そういう道がそこにあるというのは、非常に良いことだと思います。
 やはり4年前の国体、希望郷いわて国体のときに、プログラムの中でばしっとやって、改めて「西和賀町には雪合戦あり」ということを全国に示すことができたと思いますので、是非今後も地域づくり、地域振興の核として雪合戦が発展していくように、県も応援したいと思います。

髙橋新太郎
 ありがとうございます。

高橋室長
 では次に、佐藤さん、お願いします。

佐藤克行
 それでは、主な活動内容のことについてお話しさせていただきます。
 その前にですが、私が事業で行っておりますSUP、スタンドアップパドルボード、ハワイ発祥のウォータースポーツですが、このスポーツ、皆さん御存じですか。

達増知事
 テレビで、地元ニュースで見たことがあります。

佐藤克行
 ええ、そうです。いろいろ皆様には多方面からサポートしていただきまして、私はSPICEという事業を立ち上げて、今年で3年目なのですが、初年度にまず自分のあり金を全部はたきまして、ボードをたった7台購入して、もともと小さいころから自分の好きなことを仕事にしたいという夢があったので、たまたまこういう機会があったので、先行投資としてボードを買いまして、当時SUPというスポーツは岩手県ではほとんど認識されておりませんでした。なので、家族も含め、周りからは、誰も知らないそういうスポーツを事業としてやるのは、余りにもリスクがあるし、自分はそのスポーツが楽しいから、これは絶対うけるという思いがあるだろうけれども、やめたほうがいいのではないかという声が多数上がりました。
 結構私の性格上、無理だと言われるとやりたくなる性質がありまして、これはもう何が何でも、見ていろよという気持ちがあり、ボードを買いまして、いろいろ自分でチラシも、ホームページもつくりまして、事業計画もしたところ、やはりみんな言ったような結果に1年目になってしまいました。
 自分の中で、やめるつもりはなかったのですけれども、この結果をもとにしてどのようにSUPというスポーツを皆さんに普及していくのかという一つのチャンスだと思いました。なので、1年間はいろんな岩手の水辺を回って、ここがすごく景観がよくて、この季節はこのぐらいの水位があって、ここからみんなと見る景色は最高だろうなという、そういう一つのイメージをもとにして、たった1人でいろんな場所をめぐりまして、その結果が2年目、ようやく開花して、あとは多方面の、テレビ、新聞、あとは広報、そういったものにいろいろフォロー、サポートいただきまして、初年度は利用者数400人でしたが、2年目で950名の参加者に御利用していただきました。
 そのうちの75%が全く初めての方でしたが、その方々が何でうちにいらしていただいたかというと、ほとんどSNSなのです。インスタグラム、あとフェイスブック、それがほとんどを占めていまして、やはり今御利用いただいているお客様の世代が20代から40代が圧倒的に占めていて、まさしくSNSを活用したメディア発信等、そういう方々がメーンなので、お客様自身がすごく宣伝力、拡散力があって、それが非常に助かったというか、そういう力をいただいて、なおかつ口コミもありました。それもやはりかなり実体験をもとにして、友達とか御家族の方とか、いろんな方に拡散していただいたおかげで、ようやく何とか御飯を食べられるぐらいの結果になったというのが2年目でございました。
 このSUPの今の私の活動場所、ホームは、夏油高原スキー場の下にある夏油川というところなのです。夏油川といいましても、ダムでせきとめた人造湖になっていて、ほとんど流れがないので、初めての方でも本当に安心して楽しめることができると。ただ、やはり見た目で、この上に立ってパドルを使って進むという、かなり特殊なスポーツに見られてしまうのです。大体の方がバランス感覚がないとか、運動神経がないのですとか、あとは泳ぎが全く苦手、泳げないとか、そういった方が大半で、でもいざやってみると、バランスとかなくても、体幹がなくても、運動神経がなくても、割と楽しめるのです。それがこのスポーツのすごい魅力で、本当に初めての方でも、ちょっとしたパドルの使い方と、あとは水さえ怖がらなければ誰でも楽しむことができて、小学校低学年から、去年の最高齢75歳の方までもがこの上に立ってツアーに参加していただいているように、思ったこととは裏腹に簡単にできてしまったという、そのギャップで皆さんはまってしまうのですね。なので、自分はもう立てないなと思いましたという方が、ツアーの中で自らこのボードの上に立った瞬間に、ボードの上から見る周りの景色に皆さんやっぱりかなり感動して、それがファンをわしづかみにできている瞬間かなと思いました。
 ただ、デメリットもあって、誰でも簡単にできるということは、簡単に乗れて、ああ、楽しかったというふうに終わってしまうのです。なので、それをまた工夫して、フィールドを、体験場所をどんどん変えて、例えば西和賀町の錦秋湖とか、あとはある程度湖で乗れる方は川も下ったりとか、そしてあと海にも繰り出して波にも乗ったりして、いろいろフィールドをどんどん、どんどん自分で変えて、最終的にはSUPに乗って、みんなと仲良く楽しむことができたというのが一番の目的ではあるので、そういったところでリピーターの方が今後増えていただけるように、我々も工夫していかなければいけないというのと、あとは岩手は、先ほど自己紹介でも申し上げましたが、非常に自然が豊かで、もう国内唯一という場所がたくさんあるのです。この錦秋湖の廃線をめぐるツアーなのですけれども、この廃線自体は旧国鉄の横黒線という、もともとSLが走っていた線路なのですけれども、湯田ダムの建設に伴って、湖に沈んでしまったのです。今現在で言えば、JR北上線です。その廃線の跡を、このSUPに乗ってめぐるというツアーは、私が調べた限り国内ではありませんでした。なので非常に岩手県、もっとほかにもたくさん良い場所があるのですけれども、去年一番ブレークした場所でございました。なので、こういったすばらしい岩手の自然、宝物を今後どのようにこのSUPを使って魅力を発信していくかというのが今後の課題ではあると思います。
 それに伴って、ガイド、スタッフが少なくて、ボードの台数は確保できたのですが、やはりガイドの人材、ソフト面がどうしても整っていなくて、今後ガイド育成とか後継者、そういったものに力を入れていかなければいけないなというのは、最近つくづく思うところではあります。なので、せっかく皆さん楽しみにして来ていただいたのに、例えばガイドがいなくて予約が取れなかったという事例も昨年ありましたので、そういったことのないように、まずいろいろ今後工夫していかなければいけないというのは思っております。
 あと、岩手県の今県南がメーンなのですけれども、あとは県北のほうもいろいろツアー組んで、皆さんと今後回っていければというのは思っております。活動内容と今後の事業展開ということでお話しさせていただきました。

高橋室長
 ありがとうございました。
 では、藤野さん、お願いいたします。

藤野浩太
 私は、先ほど自己紹介でカヌーをやっていますと言ったのですけれども、奥州市の地域おこし協力隊になった経緯とか、今僕がやっている活動とか、そういうことをちょっと話そうかなと思います。
 奥州市の地域おこし協力隊になった経緯は、僕がずっと大学を卒業してからカヌーの選手をやっていまして、カヌーというと、オリンピック種目でもあるのですけれども、川で行うスラロームと、あと湖面で行うカヌーのスプリントと2種類の競技がありまして、そのうちの僕はスラローム、川でやるほうを専門としてやっています。その選手として、長崎国体と愛媛国体に出場したりしていた経緯がありまして、そこでちょっと4年前に国体が奥州市の胆沢のほうでカヌー競技場であった関係で、その会場を残したいというふうに市がカヌーの連盟のほうに電話をしてきて、そんな関係で、僕がちょうど国体選手としての県と契約が切れるという時期だったので、こういうふうにやってみませんかという話をいただきました。岩手は、国体を開催する年の夏に僕は1度合宿に来ていて、会場のコースの環境を見に来たことがあって、すごく良いところだなというふうに感じたので、そこでやるのも悪くはないかなと思って、岩手に来ることになりました。
 協力隊としてのミッションというか任務としては、カヌーを使って地域を元気にする、またカヌーを、競技にかかわらず、レジャー、そういうふうなものをカヌーをアクティビティーとして根づかせるというか、普及するということが主な任務、ミッションになっています。
 その中で、僕が着任してから、奥州市のほうではやっぱり国体でカヌーの会場ができて、カヌーもできるよというふうに知っていただいてはいたのですけれども、実際僕がそういうふうにカヌーやりますというふうに、カヌーを教える人ですと言っても、やっぱり市の人がカヌーとは何だろうというふうになることが多かったので、ではまずカヌーを楽しんでもらおうということで、毎週末カヌーの教室を開催することを2年間ちょうどやりました。大体リピーターの方とかも含めて900名ぐらい参加というか、体験していただいています。その中で、SUPもそうなのですけれども、そういうレジャー、遊びなので、すごく楽しくてという形で参加してもらって、その中で少しずつカヌーという言葉自体を奥州市の方々に知ってもらえたかなというふうには感じています。
 その中で、スポーツという一面もカヌーはあるので、遊びからスポーツというふうに2通りの面があって、遊びのほうから入る方もいるし、初めからスポーツとして、競技としてやりたい方もいます。僕が競技の選手でもあったので、競技をやりたいという方だったり、親御さんが子どもに競技をやらせたいと。そこで課題というか、競技をやるに当たっては、教える人がいなければいけない。あと、どういうふうにやったらいいかというのもわからないですし、市には何もそういうノウハウがないので、僕が頑張ってやっているというところもあるのですけれども、僕1人では、やっぱりどうしても見切れないこともあって、そういうところがちょっと今課題で、解決していくために、人材であったり、競技団体であったり、そういうのをどういうふうに立ち上げたらいいのかなというふうなことを考えています。
 競技のほうで言うと、国体の会場が、すごい会場があって、オリンピック、今年ありますけれども、そういうオリンピックに関しても、日本でもトップクラスの選手たちが合宿に来るようなすごく良いコースなのですけれども、その反面、すごく難易度が高いというところがあって、なかなかそこが良い面と悪い面を持っているなというのは、協力隊として来てから、よく考えると感じたなと。協力隊の前は、僕は選手であったので、すごく良いところだから、良い練習できるなというふうに思っていたのですけれども、どうしてもそれを一歩引いて見たときに、確かにできる人は良いなと。でも、やりたいという人がいきなりはできないなというのを感じて、そこもどうやって改善というか、今後につなげていくべきかなというのをすごく感じています。
 課題なのですけれども、今も述べたのですけれども、コースの環境はすごく良いと。その環境をどういうふうに守るというか、維持と発展させていくための人材、人、スタッフであったり、そういうのがどうしても不足していて、カヌーというもの自体、競技にしても、遊びにしても、やっぱりマイナーではあるので、どうしても余り知られていないのが正直なところで、そういうところをどうやって、マイナーながらも知ってもらって、協力してもらうようにするかというのが一つ課題かなというふうに思っています。
 あとは、コースの環境面ですね。国体のコース、日本はすごく自然豊かなところで、川があって、緑が豊かで、岩手もすごく緑があって、川があって、僕の地元もそういうふうに川があって、周りに山があって、山登りに行ったり、登山、ハイキングして、あと川で下ったりというふうな遊びができるような豊かなところなので、岩手も、特に奥州市なんかに僕は今いますけれども、そういうところはすごく似ているなというのはすごく感じています。その環境をどうやって維持していこう、改善していこうというのに、ソフト面で人がいないというのもそうですし、ハード面で言ったら駐車場がなかったりとか、トイレがなかったりとかということがあって、どうしても自然の中で行っているのが多いので、そういうところを今後どうやって改善していくかというのは、すごく悩んでいるところです。
 また、カヌーの競技の話に戻るのですけれども、今年はオリンピックがあって、カヌーは必ず注目されるかなと思うので、その中で今年、来年以降は、カヌーというスポーツは注目されるので、そこがやっぱりチャンスなのかなと。そこから何か発展させる、もうちょっと協力してもらえるように、地元の人とか地域、県全体とか、そういうところで協力をしてもらえるような形につなげていけたらいいなと思っています。

高橋室長
 ありがとうございました。
 それでは、知事、お願いいたします。

達増知事
 スポーツは、自然と親しむという要素もあるというのがお二人共通のことだなと思いながら聞いていましたけれども、SUPですが、これはずっと立ちっ放しで疲れてしまうということはないのでしょうか。何時間も立っていなければならないという。

佐藤克行
 ツアーの時間そのものは、まず大体90分なのですけれども、立ったり、座ったり、寝っ転がったりとか、自由な体勢をとれるので。

達増知事
 なるほど。座ったり、寝っ転がったりもありなのですか。

佐藤克行
 そうですね。あおむけになったりとかできますので、比較的自由度があります。

達増知事
 なるほど、なるほど。足が固定されているわけでは……

佐藤克行
 足は固定されていないです。

達増知事
 では、逆に何かの拍子で転げ落ちるというのは、よく起きることなのでしょうか。ダパンという。

佐藤克行
 それも一つのだいご味なので。

達増知事
 それを恐れてはならないと。

佐藤克行
 そうですね。

達増知事
 水に親しむ可能性ありみたいなところで。

佐藤克行
 そうですね。落ちてずぶ濡れになって、みんなで笑い合ったりという、一つの思い出として、それが残るので。

達増知事
 そうですね。
 でも、SNSで口コミで広まったというのはすごいですね。

佐藤克行
 そうですね。女性のお客様が多くて、事あるごとに写真をたくさん撮って、それですぐその場であげていただけるというのがすごくありがたいというか、どんどん載せてくださいというふうにこちらのほうもPRして、それがどんどん拡散して、SNSで見たのですけれども、できますかというのが、問い合わせがSNS関係がほとんど多くて。

達増知事
 なるほど、なるほど。

佐藤克行
 残念ながら、チラシを見てきたという人はもうほとんどいなかったのです。でも、チラシはチラシで大事なのですけれども。

達増知事
 ええ。

佐藤克行
 あと、今後ユーチューバーとか1人いれば、もっとさらにそういう拡散力があるのかなとは思っていますけれども。今ちょっと私、メーンは1人でやっているので、ガイドもやって、家に帰って動画編集して、それを何だかんだと、もう寝る時間が、毎日2時間とか、そんな感じなので、ちょっと体が正直しんどく、夏場は特にそうですよね。なので、そういった人材が今後、そういった環境をつくれるように、働ける場所というのをつくるのが一番課題です。どうしても季節労働になってしまうので、まとまった収入というのも、安定した収入もなかなか得られないというので、若い人がなかなか来てくれないというか、募集はしているのですけれども、やっぱり冬はどうするのですかみたいな感じで。

達増知事
 藤野さん、カヌーのほうですけれども、岩手県でカヌー指導する、できるとか、不来方高校ぐらいしかないという。

藤野浩太
 はい。不来方のほうで学校の部活動という形でありますが、全国そうなのですけれども、学校の部活動としてカヌー部があるところ、中学校にもあったりはするのですけれども、そういうのはどうしても不来方のように湖でやっているスプリント。

達増知事
 スプリントのほうですものね。

藤野浩太
 はい、湖面を進む、真っすぐ、陸上の100メートルとか短距離走のような形でまっすぐ進む形のが多いというか、ほとんどなので、どうしても川というと、誰でも危険なものというふうにすぐ認識してしまうというか。危険は危険なのですけれども、そこをしっかり指導する人、見る人がわかっていたりすれば安全に対処はできるのですけれども、それはやはり学校の部活とか、大人数になってくると、かなり1人では見切れないのですよね。

達増知事
 そうか、そうか。そうですね。

藤野浩太
 いくら僕でも、川で体験会やるときに、10人、15人なのですと言われたら一人では無理で、スタッフだけでも最低でも2、3人、多くて5人いれば安心だなと。それぐらい人手が足らない状態なので。

達増知事
 やっぱり人手ですね。

藤野浩太
 はい。佐藤さんも言うなり手がいないとか、そういうことを知らなかったりとかすると、どうしてもそういうものなのかなというふうには思うのですけれども。

達増知事
 国体に使われたということで、胆沢川、そういうところがあるということは、結構知られてきたとは思うのですが、また国際級であるということは、やっぱりきついということでもあるのですものね。

藤野浩太
 そうですね、かなり。

達増知事
 スキー場などでも、国際大会に使われるようなコースというのは、素人にとっては無理なコースみたいになってしまうけれども。

藤野浩太
 そうですね。競技場の長さで言ったら、大体200メートルから250メートルないぐらいなのですけれども、その全部がすごく難易度が高いというか、すごく波が高くて、天井から床ぐらいの高さまで落ちるとかというわけではないのです。だから、どうしても緩急はあるのですけれども。

達増知事
 緩やかなところで、体験とか、カヌー教室とかをやっていると。

藤野浩太
 はい、やっています。川であったりとか、あと小さなダム湖であったり、ため池などで。

達増知事
 なるほど、なるほど。

藤野浩太
 そういうところでやったりとか、僕も場所を見つけに行って、ここならできるかなというところに自分1人で道具を持っていって、子ども会だったりとか、そういう子どもたちに体験させたりとか、大人も来て体験してもらったりとかというふうにはやっています。

達増知事
 ありがとうございました。

高橋室長
 それでは次に、新田さん、お願いします。

新田彩乃
 まずは、お手元に資料があると思うのですけれども、私が活動している東和棚田のんびりRun実行委員会の説明をさせていただきたいです。花巻市東和町というところは昔から百姓一揆がとても多い地区だったと、全国でも1位、2位という話を聞いておりました。百姓一揆が起きるということは、やっぱり田んぼが多くて、米の産地だということで、それをまちおこしにできないかと考えまして、そうしたときに本当に有志で集まったメンバーがたまたまランニングが趣味だという人たちがすごく多かったのです。市民ランナーが多い中で、何かイベントをやりましょうということで、棚田の風景、秋なので、秋に実施するということで、稲穂が黄金色に輝く時期に開催しようということで、棚田のんびりRunというふうな、棚田の風景を見ながらゆっくり走りましょうというイベントをしようと立ち上げた実行委員会です。
 従来のマラソン大会とまたがらっと違う部分は、タイムや順位を競うようなマラソン大会ではなくて、例えばこっちではこびりという、郷土に伝わるおやつを給食、エイドで提供しながら、そういったものを楽しみながら、また東和町の風景を楽しんでいただき、そしてあとは史跡をめぐって、そんなゆっくりとした、東和町の風を感じられるマラソン大会にしたいなというふうなことで、このマラソン大会を、おととしに第1回、そして去年も同じ時期の9月に第2回を開催することができました。
 拡散方法としてSNSが一番の拡散方法でした。本当に県内外からたくさん申し込みがありましたけれども、道路使用許可の関係上、大規模な大会にすることは難しかったので、第1回はまず60人という制限をして、60名の参加から始まりました。2回目はもう少し増やしたいねという話になりまして、最初は200人くらい呼べればいいかなという話だったのですけれども、警察のほうと何回も協議した結果、安全面等々考えて100人が限界かなということで、まず100名のマラソン大会、第2回をやりましょうということで、100名を少し超える108名がエントリーをしていただきました。
 北は北海道ですし、南は山口県のほうからの参加をいただきました。その山口県の方に、第1回のときに選手宣誓をお願いしたのですけれども、その方は以前東和町に住んでいた、柔道整復師をやっていたという方にお願いすることができて、そういうつながりというもので温かさというか、そういうのを感じていただけて、すごく楽しんで帰っていただきました。
 第2回大会のときに、選手宣誓をお願いしたのは中学生だったのですけれども、子どもは走れないのですかというような問い合わせが第1回のときにあったのです。その第1回のときは、子どもの枠というかはちょっと考えていなくて、第2回目のときに、せっかくだから中学生も出られるようにしましょうということで、その中学生の方々3人に選手宣誓をお願いして、20キロという、ちょっと長いのですけれども、大体マラソンでいうとハーフですね、ハーフの距離をみんな完走されたということがありました。
 あと、地元の企業さんが文化祭をやるというところで、同日開催という形で、同じ会場でイベントを盛り上げていただいたというのが、去年の第2回の東和棚田のんびりRunとコラボで、愛吹文化祭というものも一緒にやりました。株式会社愛吹美装さんという地元企業さんもですし、私たち東和田のんびりRun実行委員会もですし、やはり郷土が好き、走ることが好きという、本当に「好き」というキーワードで集まったみんなでやって来れたことだと思います。今まで2年間携わってこれて、すごく良かったなと思っていますし、今後の課題としては、このようなイベントをきっかけとして、東和町に少しでも観光だとか移住者が増えて、そして東和町を少しでも盛り上げていけたら良いなとすごく思っています。
 あとは、スポーツと離れるのですけれども、私、約20年ほど地域の郷土芸能の早池峰神楽の流れを組む神楽を今まで継承してきたのですけれども、そちらの活動のお話をちょっとさせていただきたいのですけれども、やはりどの団体も後継者不足というのがすごく課題です。なので、後継者難に少しでも貢献できたらなというような若手が今県内各地、すごく若手が盛り上がっています。なので、その郷土芸能好きの若手で「100年先へ、プロジェクト」というプロジェクトを立ち上げて、これから何か活動しようとしている若手、これから郷土芸能を始めようと思っている若手に少しでも何かアプローチができたらなとか、後押しができたらなと今活動しているところです。
 そして、その活動の一つとして、昨年の2月24日に石鳥谷の生涯学習会館のほうで、郷土芸能を見ていただこう、そして交流しようというイベントを催しました。たくさんの方に御参加いただいて、ふだんから郷土芸能に取り組んでいる、そういう方もいましたし、実際これからやってみたいという方もたくさん来ていただきました。なので、このようなイベントを今後も継続していきたいなと思っておりましたので、是非今後とも応援のほうよろしくお願いしたいなと思っております。

高橋室長
 ありがとうございました。
 では、お待たせいたしました。佐々木さん、お願いいたします。

佐々木彩乃
 多分私も話し始めると、話をうまくまとめられず、ちょっとごちゃごちゃになってしまうので、大きく分けて私が今いる施設と、あと自分自身今やっている仕事の内容でしたり、課題等をお話ししようかなと思います。
 まず、馬の前に、遠野というとどんなイメージというふうに観光客のお客さんでしたりに聞くと、遠野物語でしたり、あとサッカーも有名だよねとかというのは聞くのですが、なかなか馬という言葉が出てこないのです。遠野と言えば、私の中では馬産地というのがイメージが強くて、ただそれがなかなか広まっていないのが現状でして、そのイメージどおり、施設自体が山の中にあるのです。地元の人の話を聞くと、お客さんとして行けるのかという話も聞いたり、あと、働けたりできるのかと話す人もいます。技術職なので、それだけをやっていた人たちが働いているというイメージがあるようです。実際に、もともと競走馬だけの施設だったのですが、98年に乗用馬施設ができまして、それが日本で初めてでした。まず、それを知らない方が当たり前に多いのですが、競走馬で働いていた先輩が乗用馬のほうに移ったり、あといわて国体にも出た先輩も、10年以上乗用馬施設、遠野馬の里で働いていたりもしています。というのもあって、やっぱりレベル高い人たちが働いているわけで、その中に私がたまたま入っているというのも不思議な気分なのですが、私自体も馬が遠野にいなかったら、自分はどういう仕事をしているのだろうと考えることが何回もあります。
 仕事の流れとしては、朝早く、6時から始まり、厩掃除からするのですが、午前中は馬の運動等をします。私が担当しているホースパークの馬たちは、古い馬と書いて古馬というのですが、平均年齢で20歳はいっているお馬さんばかりです。馬の寿命自体、25歳から30歳と言われていまして、最高齢でいいますと30歳のお馬さんもいます。その馬たちは、1日1回は外に出したり、放牧したり、運動したりとかしないといけないので、それをやるだけでも午前中は時間が埋まってしまいます。午後になれば手入れでしたり、あと時間があるときは環境整理をしたりとかして、1日終わってしまうという感じです。私自身がスポーツ少年団の部員として入っていたのもあって、社会人になってから、その流れで指導するほうもやっていまして、去年の5月に、馬に関係なくスポーツ全体的に指導するスポーツ少年団の指導資格を取りまして、少年団のほうの指導は今できています。となりますと少年団だけでなくて、乗馬教室もホースパークでやっていますので、そちらの指導も当たらないといけないのですが、その指導資格も馬の種類、ブリティッシュと、あとウエスタンという2つの種類に分かれていまして。馬の里で取り入れているのはブリティッシュのほうなので、そっちのほうの指導資格を10月に取りました。12月から、本当に最近です。12月から主に乗馬教室のほうの担当もしています。
 今話したのはホースパークのことをメーンで言っていたのですが、そのホースパークの馬を使った地域おこしとなりますと、市内で行われるお祭りに参加していて、例えば春ですと、遠野市ではさくらまつりで大名行列というのを毎年やっているのですが、それに馬を出して市長を乗せたりするときにスタッフが協力して馬を引いたりして、参加しています。私は、たまたまなのですが、おととしにその行列自体に参加して、馬に乗って歩いたのですが、やっぱり聞いてみると、地元の人も来るのですが、県外の方が来るのが多くて、馬って有名なんだねというのをそこで知ってもらう機会にもなっていて、そこから馬の里に来てくれるということもありました。ただ、そこで対応したりするのですが、県外から来るお客さんからすると、馬というのは乗ることもできるのですけれども、「ちょっと怖いよね」というふうに話す方もいました。それは、人それぞれ価値観があるので仕方のないことなのですが、馬というのは乗るだけではなく、触れたりするだけで、いろんな人が癒されるという魅力もあります。ホースセラピーというのを聞いたことがあるかなと思うのですが、そのような魅力があることはあまり知られていなくて、私もそれを理由があって初めて知ったのですが、そのようなこともあり、乗馬をしてみようという段階までなかなかくることがなくて、本当に何かのきっかけがないと来てくれない状態になっています。
 ホースセラピーのお話になるのですが、障がいを持った方だと、乗って、引き馬するだけで、その人たちがちょっと明るくなるのです、乗る前と比べると。そういうところで、馬と人って本当につながりが深いんだなと思って、いろんな力を持っているのです。
 馬の里のお話になりますと、10月の末に年に1回、乗用馬市場が行われるのですが、その乗用馬市場というのが北海道と、本州だと遠野、ここでしかやっていなくて、そのこと自体も知らない人がたくさんいるのですが、全国から来てくれます、馬を買いに。北海道から、九州から来てくれる方もおります。そのお馬さん自体は、育成馬として競りにかけるわけなのですが、去年の結果ですと2歳から4歳までで、乗れる状態のお馬さんは売れました。ただ、1歳が少し残ってしまったのですが、考えていきますと年々売上金額が下がっているというのも現状でして、というのも購買者自体が来るのが少なくなっているというのも関係していて、遠野は馬が有名というのをもうちょっと広めていかないといけないなというのが課題です。それに、やっぱり生産者がいて馬を育てていくのですが、競り会場ということで、遠野馬の里を通してやっているのですが、生産者の高齢化、あと後継者をどうしていくかというのも課題でして、最高齢でいいますと、生産者のほうなのですが、90歳のおじいちゃんがやっていたりですし。ただ、それを続けていくには限界があるので、その担い手をどうしていくかというのが課題となっております。
 あとは、ホースパークの話に戻ってしまうのですが、私がやっているのは指導と、あとイベントの対応と、あとは馬の里自体観光地ではないので、連携はところどころ組んでいるのですが、例えば観光地であると遠野ふるさと村があるのですが、ふるさと村にも馬の里の馬を置いております。というのも、もともと昔から人と馬がつながっていて、畑を耕すために馬を使っていて、人馬ともに生活していたというのを再現するために、曲り家という、厩とつながっている直角の形の建物に実際に馬を入れて、再現度をより高めてやっています。その場所でもゴールデンウイークに実際スタッフとして行って、引き馬などの対応をしたりしているのですが、やっぱりイベントとかあるときにお客さんがより集まってくるので、そこでPRとかもしたりしています。
 あとは、馬を通して自分たちが働けているというのもあるので、馬なしでは仕事もできないわけであって、本当にありがたい存在ではあります。せっかくこのような施設ができたのも、今勤めている場長さんのお父様がオリンピックの選手でして、その方が馬の里をつくってくれたおかげでした。それが、そのオリンピックの方の息子さんが、私がスポーツ少年団のときの先生でもあり、私が社会人になりまして、それが立場が変わって、先生から場長という形になったということもありますので、やっぱり人ともつながりを大事にしないと、実際馬をどう広めるかというのも進んでいかないと思っています。なので、本当にきっかけをつくらないと、馬って何という感じでして、もちろん興味がある人もいるのですが、なかなかちょっと行けないんだよねという声もよく聞きます。そこで、地元の人が来るというよりも、やはり県外から馬に乗るために来たという人もいまして、そこで実は馬産地でというのも教えたりして、そこで知らないお客さんもいますので、そこで教えたりはしています。

高橋室長
 では、知事、お願いします。

達増知事
 新田さんのマラソンは、こびり、食べ物については、写真でちらちら見た限りでもいろいろなものを食べながら走っているなという感じですし、あと東和町は史跡がいっぱいあるのですよね。だから、そういうところを回るコースというのはすごく良いのではないかなと思います。
 道路使用については、全てのマラソン主催者にとって大変なテーマではあるのですけれども、いろいろ相談に乗ってあげれば、ほかの例、盛岡マラソンもいろいろ警察と相談しながら、当初の案から変えたり、相談しながらいろいろやっているみたいですから、そうすると良いのではないかと思います。
 それから、遠野馬の里は、馬に乗れる場所としては小岩井農場とか滝沢の馬っこパークとかあるのですけれども、そういうところよりもはるかに専門的な、本格的な施設です。競馬の世界にもつながるし、あとはオリンピックにも出るような乗馬の道にもつながっていくということで、非常にすぐれた場所なのだと思いますが、であればこそ、純粋な観光地ではないというところもあるし、そういう生産の場であり、観光にもある程度開かれつつ、本格的なプロの人たちが出入りするという、そこをうまく組み合わせれば効果的なのだと思います。
 ヒポツーリズムと、馬のことをラテン語でヒポというのかな、ギリシャ語だったかもしれないけれども、県立大学のドイツ人の先生で、オーストリアだったか、ドイツだったかの山のほうでは、馬と触れ合う観光というのが非常に盛んなので、岩手でも是非それをやるというときには、岩手には遠野馬の里もあるしということを言っていました。ですから、いろんな可能性があるのだと思います。
 あと、人手不足問題というのがそれぞれの分野に、それぞれの現場に影を落としているのですけれども、特に佐藤さんのSUPが軌道に乗っているのだけれども、自分以外に本格的に一緒にやる人がなかなかいないということと、あとカヌーもインターナショナルコース、世界に通用するコースがあるけれども、一緒にやる指導とか管理運営とかがいないという話は、この辺は内城先生が、何かそういう事例は広くいろんな分野に共通していて、夏はどこそこ、冬はどこそこを組み合わせれば収入になるとか、何かそういうのというのはないでしょうか。

内城寛子
 私が持っている事例はないのですけれども、今ここに集まっていらっしゃる方々というのはスペシャル人材です。本当に特化した取組をしている方々だとと思うのですが、それとともにマネジメントするゼネラル的な人材の育成が必要だと考えています。そういう意味では私が頼りにさせていただいているのは、県職員や市職員の皆さんだったりはするのですけれども、それが地元の商業となっていくような仕組みづくりというのがこれから目指していく方向であればいいなというふうに思っています。

達増知事
 法律の解釈とか行政絡みは、県庁、市役所、県職員、市職員が得意な分野ではあるのですけれども、ただお金を稼ぐマネジメントについては、商工会議所とかその中に何か担当部局みたいなのができて、手伝ったりするといいのでしょうね。商工会議所というのは、零細企業や商店の経営相談とかもやっているから、こういうスポーツ活動、スポーツアクティビティーの相談も商工会議所がやってくれるといいかもしれないですよね。

内城寛子
 すみません、もう一つだけ。今日お話を皆さんとさせていただきたいなというふうに思ったのは、冒頭に知事がおっしゃられたように、やっぱりスポーツというのはいろんな概念を含んだものであり、そしてみんなが親しみやすい環境づくりが大切だと思います。私が育ってきたフィールドは体育という概念の枠組みだったわけです。それをスポーツという概念の枠組へパラダイムシフトをしていく環境の中で、ここに集まりの皆さん方のように自分たちなりに、既存の体育の枠組みの中の活動だけでなく、自分に合う形で今の活動、方向性を見つけていく必要があると思います。今後は、やはり商工観光とか、福祉、医療といった異業種とのつながりをスポーツが、スポーツに携わる人たちがどう見つけていくかというのがこれからの課題ではないかなというふうに思っています。そういったモデルケースが県内から広く出てくればいいなというふうに思ったので、今日皆さんがどうされているかというのを時間があればお聞きしたかったなと思いました。

達増知事
 医療、福祉は、ホースセラピーがそういう分野と接していますものね。

閉会

高橋室長
 それでは、今日は本当に貴重なお話をいただきましてありがとうございました。
 以上をもちまして、県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in花巻」を終了いたします。

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