「いわて幸せ作戦会議in釜石」(令和元年11月25日 釜石地区)

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ページ番号1026028  更新日 令和2年1月8日

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日時
令和元年11月25日(月曜日)10時30分から11時50分まで

場所
釜石情報交流センター チームスマイル釜石PIT

出席者

  • 参加者(敬称略)
    アシュリン・バリー(釜石市ラグビーワールドカップ2019推進本部 国際交流センター 国際交流員)
    峰岸 有紀(東京大学大気海洋研究所 国際沿岸海洋研究センター 助教)
    井上   藍(NRC株式会社 取締役企画部長)
    越田 弥美(越田鮮魚店)
    東梅 麻奈美(NPO法人ワーカーズコープ 大槌地域福祉事業所 所長、地域共生ホームねまれや 管理者)
  • 県側
    知事、沿岸広域振興局長、秘書広報室長

開会

高橋室長
 ただいまから県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in釜石」を開催いたします。
 皆様には御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 今日は「新しい三陸の創造」に向けて~女性が拓く地域振興の可能性~を懇談テーマとし、この釜石地域で様々な分野で活躍されている女性の皆様にお集まりいただいております。
 私は、進行役を務めます県の秘書広報室長の高橋と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1

高橋室長
 それでは、開会に当たりまして達増拓也岩手県知事から挨拶申し上げます。

達増知事
 皆さん、おはようございます。
 県政懇談会「いわて幸せ作戦会議」ということで、なぜ幸せ作戦会議なのかといいますと、今年度新しく始まった岩手県の総合計画いわて県民計画(2019~2028)の基本目標が、東日本大震災津波の経験に基づき引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわてということで、県の計画、要するに県民の皆さんを幸せにしよう、更には岩手に関わる全ての人を幸せにしようということで、そのための作戦会議、岩手の各地域で、あるいは各分野で活躍する皆さんの話を知事が直接伺って県政の参考にするという企画です。
 ここ釜石はラグビーワールドカップ2019の余韻が漂っていて、多くの人が幸福度を高めることができたし、また、多くの人たちの幸福度を高めて、これはウルグアイチームもそうですし、フィジーチームもそうですし、カナダチームやナミビアチームの人たちの幸福度を高めることができたのではないかと思いますし、そういうことができる地域という自信を地域全体として、これは岩手全体もそうなのですけれども、自信を強くすることができたのではないかと思います。様々な地域資源に恵まれ、また交通の便も良くなって可能性も大きく広がる釜石地区ということで、イコール釜石市アンド大槌町ということで、今日はお話を伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

高橋室長
 それでは、この後の進め方についてですが、まず私から御出席の皆様方を紹介いたします。その後、お一人ずつ自己紹介をいただきます。
 次に、今日のテーマに沿ってお話をいただきますが、お二人からのお話に続いて知事がコメントするというような形で意見交換を進めていきたいと思います。そして、最後に自由懇談の時間を設けたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 それでは、座席表に従って、今日御出席の皆様を御紹介いたします。
 釜石市ラグビーワールドカップ2019推進本部国際交流センター国際交流員、アシュリン・バリーさんです。

アシュリン・バリー
 よろしくお願いいたします。

高橋室長
 よろしくお願いします。
 東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター助教、峰岸有紀さんです。

峰岸 有紀
 よろしくお願いいたします。

高橋室長
 よろしくお願いします。
 NRC株式会社取締役企画部長、井上藍さんです。

井上 藍
 よろしくお願いいたします。

高橋室長
 よろしくお願いします。
 越田鮮魚店、越田弥美さんです。

越田 弥美
 よろしくお願いします。

高橋室長
 よろしくお願いします。
 NPO法人ワーカーズコープ大槌地域福祉事業所所長、地域共生ホームねまれや管理者、東梅麻奈美さんです。

東梅 麻奈美
 よろしくお願いします。

高橋室長
 県からは達増知事、沿岸広域振興局の石川局長です。

石川局長
 よろしくお願いします。

高橋室長
 早速ですけれども、皆様のお手元にお菓子と飲み物を準備しております。召し上がりながら御歓談いただければと思います。
 まず、本日のお菓子を石川局長から紹介いただきます。

石川局長
 それでは、御紹介いたします。
 このお菓子になりますけれども、釜石市の洋菓子専科かめやまさんのラガークッキーになります。先ほど知事からもお話があったように、ラグビーワールドカップで日本中が盛り上がったわけですけれども、特に釜石鵜住居復興スタジアムでのフィジー対ウルグアイ戦、ワールドカップ全体にとっても特別な試合だったのではないかなというふうに思います。
 このスタジアム、昨年8月にこけら落としのセレモニーが行われたのですけれども、そのときに当時の新日鉄住金の関係者から洋菓子専科かめやまの亀山弘能社長にイベント用の焼き菓子をつくってほしいという依頼をしたのがきっかけで、このお菓子が誕生したというふうに伺っております。くるみと、それからアーモンドにキャラメル状の砂糖をからめまして、クッキー生地に重ね合わせまして、これラグビーボールではなくて、復興スタジアムということで、復興スタジアムをイメージした形に成形したもので、機械ではなくて一枚一枚手づくりでつくられたというふうに伺っております。これが入っているのがこのパッケージなのですが、このパッケージもいろいろいわれがありまして、釜石高校美術部の高木 悠さん3年生の方と、それから市内のデザイナーの今井のどかさんという方が共同製作したというふうに伺っております。見るとラガーマンと、それからスタジアムの絵が入っているような形になっているのですけれども、蓋をあけるとイラストとともに「ありがとう」というのが日本語と英語でメッセージが入っていまして、そういった意味ではこれまで東日本大震災津波以降いろいろな援助をいただいた皆様へのありがとうという気持ちを込めたというふうに伺っております。どうぞ御賞味いただきながら御懇談いただければと思います。よろしくお願いします。

達増知事
 飲み物はミッフィーカフェ。

石川局長
 ミッフィーカフェです。隣のミッフィーカフェで、これもミッフィーが入っているわけではないのですが、ミッフィーカフェです。

達増知事
 カメヤマさんは、ケーキをはじめ、何でもおいしいので。

石川局長
 ケーキがおいしいんですよ。昔盛岡の紺屋町でアンナ・マリーというお店をやられていたのですが、釜石のほうに戻ってこられて、2代目ということで今お店をやられております。

高橋室長
 真っ先に味見させていただきました。進行の都合上、ずっと食べているわけにはいかないので、皆様方は適宜お願いします。

達増知事
 既存のラグビースイーツとかぶらないようにという工夫もされていていいですよね。

石川局長
 こちらのカフェさんではラグビーパイというのをまた別に出しているので、あれはラグビーボールの形していますから、ラグビーパイと重ならないように、今度はスタジアムということで。

高橋室長
 でも、スタジアムというのが意外でした。

石川局長
 
一個一個手づくりなので、なかなか数はそんなに出てないのですけれども、それだけ思いがこもっているということで、どうぞ袋に入っているともったいないので、食べていただけるようよろしくお願いします。

懇談

写真:懇談会の様子2

高橋室長
 では、懇談に入らせていただきます。
 まず、お一人2分程度で自己紹介をお願いします。お話しいただく順番は、アシュリンさんから順にお願いします。
 それでは、お願いします。

アシュリン・バリー
 皆さん、こんにちは。改めまして、今日はお呼びいただきまして、本当にありがとうございます。釜石市役所ラグビーワールドカップ2019推進本部事務局にある国際交流センターに勤めておりますアシュリン・バリーと申します。もともとアイルランド出身で、岩手県に来て約2年になります。そして、釜石に来る前はアイルランドの大学で日本語を3年間勉強して、あとは京都の大学で1年間過ごしました。そもそも日本語を大学で専攻しようと思ったきっかけは、高校の選択授業で日本語の授業を受けてみて興味が出たことです。
 そして、ふだん取り組んでいることは、国際交流員ということで、市民との異文化交流と、あとは英会話教室と、釜石の在住外国人のサポートと、あとこの地域の情報発信をすることです。
 そして、今年は特別な年で、皆さん御存じのように釜石でラグビーワールドカップが開催されたということで、今年はラグビー関連業務もたくさんありました。具体的に言いますと釜石、岩手県を取材しに来た海外メディアの対応、あとは大使の通訳と対応、そしてこのまちなかのお店の英語表記化、メニューを訳したりもしました。ということで、今日は本当に貴重な経験をいただきますので、本日はよろしくお願いいたします。

高橋室長
 峰岸さんお願いします。

峰岸 有紀
 おはようございます。今日はお世話になります。私は大槌町の赤浜にある東京大学大気海洋研究所の国際沿岸海洋研究センターという場所で教員の助教をしております。ふだんは研究がメインの業務で、あとは大学院生の教育が仕事です。個人的には今は専らサケの研究をしておりまして、今はシーズンど真ん中でして、むしろこれから忙しくなるようなところです。
 私は岩手に来て、大槌に来て、2016年の4月に着任したので、4年目になります。震災直後のことは実は全然知らなくて、こっちに来てからいろんな方にお目にかかったりとか、うちの建物そのものも被災したまま大分使っていましたので、そういう中で状況を聞いたりとか、町とか県とかのこれからというのを見聞きしてきました。
 ここに来る直前は仙台におりまして、そこでも地域との関わりみたいなこともやってきたのですけれども、我々しょせん大学の教員、研究者なんてできることが限られておりまして、今我々が全力で進めておりますのは研究も最先端の科学研究、海洋科学研究はもちろんなのですけれども、もうちょっと地域連携と申しますか、地域と一緒に私たちが存在していくことを目標に、もちろん貢献していくことを目標に、海と希望の学校in三陸という教育プロジェクトを進めています。それはそんなにすごく難しいことではなくて、三陸の沿岸に住む若い子どもたち、高校生くらいまでが自分たちの地先の海、目の前の海に誇りを持って育っていってほしいという、そういう私たちは科学的な貢献を、そういう科学的なエビデンスに基づいて何か貢献できればというふうに考えて進めております。今日はお世話になります。よろしくお願いいたします。

高橋室長
 よろしくお願いします。
 では、井上さんお願いします。

井上 藍
 NRC株式会社の井上藍と申します。私は、釜石生まれの釜石育ちで、高校卒業までは釜石市で育ってきまして、短大のときにちょっと福島県のほうに出たのですけれども、短大卒業後は岩手県に戻って就職して、震災をきっかけに釜石市に帰ってまいりました。中学校のころに職業体験で滝沢にあります漆工芸の工房で漆工芸を見て以降、岩手県の工芸というものにすごく興味を持ちまして、そういうものをいつか広めるというか、そういう活動ができたらなというほのかな夢を抱いていました。ただそういう仕事に携わる機会がなかなかなかったのですけれども、震災後に釜石市に帰ってきたときに被災流木等を使ったものづくりの会社に勤めることになりまして、そこでいろいろノウハウを身につけて、2015年に今のNRC株式会社を立ち上げて、2017年には大槌町の浪板海岸にある浪板海岸ビレッジに移転しまして、そちらのほうで今は活動を続けております。よろしくお願いします。

高橋室長
 よろしくお願いします。
 それでは、越田さんお願いします。

越田 弥美
 おはようございます。私は、大槌町の越田と申します。よろしくお願いします。
 今日のテーマである「新しい三陸の創造」に向けて~女性が拓く地域振興の可能性~について、私が感じている期待と不安を精いっぱいお伝えしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 初めに、私の職業は鮮魚店を夫の両親と私たち夫婦で営んでおり、いわゆる家族経営の鮮魚店です。経営はもともと夫の両親で営んでおりましたが、震災をきっかけに私たち夫婦が参加することになりました。また、2児の母で、震災の年に生まれた我が子は自閉症スペクトラムという障がいと知的障がいをあわせて持っており、現在は8歳で小学2年生になりました。通学できる学校が町内にはないので、岩手県立の釜石祥雲支援学校に通学しており、毎日私が学校まで送迎しております。
 今日は生活の糧である仕事と子育てについて、特に感じていることを精いっぱいお伝えしたいと思います。よろしくお願いいたします。

高橋室長
 よろしくお願いします。
 それでは、東梅さんお願いします。

東梅 麻奈美
 こんにちは。私は、大槌町の東梅といいます。
 初めに、私の仕事のことを紹介します。私は、NPO法人ワーカーズコープ大槌地域福祉事業所というところで働いています。御存じと思いますが、ワーカーズコープは全国組織で、働く人が出資金を積み立てて、自分たちで地域に必要な仕事をつくっていくという働き方をしています。事業所のパンフレットのほうも今日は持ってきております。大槌事業所では高齢者の介護のデイサービス、小学生の学童保育、障がいのある方が利用できる日中一時支援事業と、これらの福祉事業を1カ所で行う共生型福祉拠点として地域共生ホームねまれやを運営しております。
 私生活では、4人の子どもがおり、次男は現在高校3年生です。自閉症と知的発達の遅れと心臓の病気があり、内陸の支援学校に通っております。4人の子育ては正直大変ですが、ありがたいことに家族や職場の理解があり、周りの人の助けによって何とかやっております。今日のテーマである「新しい三陸の創造」に向けて~女性が拓く地域振興の可能性~について、福祉の一事業者の視点とあわせて、障がいのある子どもを育てる母親としての視点から、私が感じている期待と希望について考えてきましたので、お伝えできればと思います。よろしくお願いします。

高橋室長
 どうもありがとうございました。
 まだ皆さん緊張されていますか、どうぞリラックスしてお話しいただければと思います。
 それでは、自己紹介をいただいたところで、ここからは今日のテーマ「新しい三陸の創造」に向けて~女性が拓く地域振興の可能性~ということで、現在の取組や今後の方向、御自身の抱負、県への期待なども含めてお話を伺います。
 先ほどの順番でアシュリンさんから、今度はお一人5分ぐらいでお話をお願いいたします。2人ずつお話をいただいて、知事からもコメントするという形で進めていきますので、どうぞよろしくお願いします。
 それでは、初めにアシュリンさんお願いします。

アシュリン・バリー
 改めまして、今日はお世話になります。すみませんが、日本語がまだまだなのですけれども、まずは、今日は外国人として、岩手県、そして釜石市に2年間住んでみてどのような考えがあるのか、感じたことがあることを外国人の目線から話したいと思っております。
 まずは、私の経験から話しますと、この地域に住んでみて毎日地元の人たちと触れ合ってみて、まずはここの人たちは外国人にすごく興味を持っています。毎日道で知っている人とたまたま会ったりして、知らない人からもよく声をかけられたりしていますけれども、なぜ釜石に来たの、何でここで働いているのと、よくそういう質問をされています。
 そして、以前住んでいた京都市なのですけれども、京都に1年住んでいて、京都で外国人を見たときはみんな自動的に観光客だと思って、いつも英語で話しかけてきましたけれども、ここでは釜石という地域はそもそも外国人が少ない地域だからこそ、皆さんは私のことをすぐ知って覚えてくれています。お店に行ったときとか、道路でまちなかで会ったときは、いつも名前を呼んで声をかけてくれています。それは、この地域に強いコミュニティがあるということだと分かってきました。
 ちょうど先月私の大学の同級生が今八戸に住んでいる同級生なのですけれども、彼女が釜石に遊びに来て、初めて訪れました。そして、彼女は民家に泊まりました。その民泊のホストが彼女のために英語で案内したり、あとは地元の人たちと交流できる場をつくったりしてくれました。そして、彼女が本当に喜んで、私のような外の人をこういう積極的な受け入れをしてくれて、すごくありがたいと言いました。ということで、この地域は本当にオープンで、外国人に対してとても冷たいのではなくて、むしろ本当に積極的に話しかけてくれたりします。
 これから話がちょっと変わりますけれども、私の岩手県の気に入った場所と気に入ったところを幾つか伝えていきたいと思っています。まずは、ここが自然豊かで、日本の歴史と伝統が触れ合える場所だと思っています。この2年間にわたって岩手県をあちこち旅行することもできました。そして、印象的な場所がたくさんありますが、例として釜石の千畳敷、あとは大槌のひょっこりひょうたん島とか、陸前高田の氷上山、あと岩泉の龍泉洞、そういった場所、つまり自然と直接触れ合える場所が個人的に好きです。
 前に初めて行ってきましたけれども、特に気に入った場所というと岩泉にもう一つある洞窟があります、安家洞という洞窟なのですけれども、そこは私が行ったときは観光客がおらず、静かに自由に洞窟の中を見学することができました。そういった中、岩手県にそういった自然と直接触れ合える観光客が少ないスポットがたくさんあると思います。
 私と同じように静かな場所、都会から逃げてちょっと離れて静かな場所に行ってみたい観光客、特に外国人の観光客がかなりいると思います。そして、自分自身もたまに出張とかで釜石から離れて都会に行って、すぐ都会のにぎやかな生活に飽きて、釜石の帰り道で釜石線に乗って山を見て、地元の人たちの方言を聞いて、「ただいま」という感じが、ちょっと心がほっとします。この辺が住み心地のいいわけだと思います。
 最後に、今年ラグビーワールドカップがあったので、ふだん外国人と接することのできない地元の人たちは、今年交流する機会がたくさんあったと思います。さらに、開催期間中にここを訪れた外国人が温かく歓迎されたと高く評価しました。結果として、岩手県、そして釜石市が外国人に優しい地域、あとは外国人が歓迎される地域として世界中に知られるようになりました。引き続き外国人が生きやすい、また暮らしやすい地域を目指して私は少しでもお役に立てればと思っております。
 よろしくお願いします。

高橋室長
 ありがとうございました。
 では、続いて峰岸さんお願いいたします。

峰岸 有紀
 すばらしいお話の後で、教科書的なすばらしいお話の後で大したことも言えないような気もするのですが、私は出身が埼玉県で、実は岩手に何の縁もゆかりもありません。仕事で来ることになったというのが本当に正直な岩手に来た理由です。
 よそ者からすると、今まで埼玉も含めて仕事柄国外も含めていろんなところで暮らしてきたのですが、アシュリンさんもおっしゃったけれども、非常にコミュニティが強い、良くも悪くもすごく強い。それから、土地、土地のカラーがすごくありますね。大槌と釜石はもう全然違うし、宮古も全然違うし、本当にいい意味でも、悪い意味でもすごくカラーが、それぞれのカラーというのを持っています。
 私たちは、しょせん研究者でそれしか興味がなくて、それ以外のことというのはほとんどやってこなかったのですけれども、それこそ私どもも震災を機に地域連携というのを考えるようになりました。というのは、大槌町に40年も実は私どものセンターがあるのですが、存在がそもそも知られていなかったと、長らく知られていなかったという事実を私たちも突きつけられて、それはちょっと違うだろうと、中央の東京大学本体はそっちはそっちで最先端の研究と教育を進めていく義務がある、それはやってくれと。私たちがこっちにいる意義は多分違う、もっと地域連携だろうというアイデアのもとに正式に今年の4月から新しい研究教育プロジェクトとしてさっき申し上げた海と希望の学校というプロジェクトを開始しました。
 そこで、いろんな先生方だったり、子どもたちだったり、親御さんだったり、いろいろ話す機会を得まして、今まで私も本当にそういう方たちとお話しするような機会がなかったので、初めてのことばかりなのですけれども、いろいろ感じることがあります。子どもたちは、今ワークショップとかがすごくたくさんあるのです。何だったら週末も招集されて、ちょっと気の毒だなと思うような、それで何やらされるかというと、まちの未来について考えてくださいみたいなワークショップをやらされるのです。今しかできない楽しいことがある世代なのだから、もうそれだけをやらせてやったらいいのにとごくごく個人的に思う一方で、やっぱり若いうちからそういう視点を持つこと、そういうことを考えるということ自体は非常に大事なことだなと、何にもそういうのを考えてこなかった身からすると思います。
 それで、1つ感じることは、まちの将来を考えてください、このまちを、この地区をどうしたらいいと思いますかという課題を与えたときによく出るのがメディアを使う、ユーチューブとか、SNSとか使う、それからカフェだとか、人が集まれるような場所をつくるというようなことを言うのです。それは東京だとか、大阪だとか、京都とか、大きなまちを見るとたくさんそういう美しいものがあるし、憧れも多分あるのだろうと思います。だけれども、いつだったか、宮古でやったときに子どもたちに聞いたことがあるのです。それ東京にもあるよねと、東京にもあるものをここにつくっても、ここに人が来ないよね、だって東京でいいって思うじゃない。じゃ、ここにあるものは何だろうと考えたらどうだろうと言ったのです。そのときみんなは初めてそんなこと言われたから、おうっとなって、それきりだったのですけれども、さっきアシュリンさんもおっしゃったけれども、ここには実はたくさんいろいろいいものがあるのです。自然はその一つですよね、山だったり、海だったり、川だったり、そういうものが美しいのだよと、それ自体に非常に価値があるのだよということを教えていくのも我々の役割なのではないかと。私たちは、それに科学的な何かエビデンスを与える。例えば何だろう、ローカルブランドですとか、そういうのになり得るような科学的な証拠を与える。あるいは何かここはこういうふうにすごく独特の、例えば気候なのだよとか、海なのだよとか、そういうのを教えてあげる、そういうふうにしてもっと自分たちが今持っているもの、今周りにあるものに誇りを持てるような教育というとちょっとおこがましいですけれども、そういう情報発信みたいなのも必要なのではないかなと思って、研究のかたわらそういうことにも取り組んでいるのですけれども、いかんせん私たちも初めての取組で、試行錯誤で皆さんから御意見をいただきたいぐらいで、今日はもしかしたらそんなアドバイスというか、そういうヒントも得られるのではないかなという個人的な期待も背負ってきてはいるのですけれども、私の立場からはあくまでも教育ですとか、研究とか、そういう方向にしか目が行かないのですが、今目の前にあるもの、自分たちが持っているものに誇りを持てるような、そういう教育とかができたらいいのではないかなというふうには思っております。

高橋室長
 ありがとうございました。
 それでは、知事お願いいたします。

達増知事
 アシュリン・バリーさんは、ラグビーワールドカップお疲れさまでした。

アシュリン・バリー
 ありがとうございました。

達増知事
 でも、これで仕事がなくなったわけではなく……

アシュリン・バリー
 ではないです。

達増知事
 まだまだ仕事はいっぱいあるので、頑張っていただきたいと思います。
 観光客が少ないというのは岩手のかえって魅力、ゆっくり見て歩くことができますからね。観光客が多過ぎることをオーバーツーリズムと言いますよね。観光客が少ないのは何ツーリズムと言いましょうか。

アシュリン・バリー
 アンダーツーリズム。

達増知事
 アンダーツーリズムみたいな。

アシュリン・バリー
 今ぽっと思ったことなのですけれども、多分アンダーユーティライズという言葉は使います。

達増知事
 アンダーユーティライズ。これは結構使えるかもしれない。持って帰ります。ありがとうございます。
 そして、峰岸さんは、東大の海洋研究センターは非常にありがたい存在でありまして……

峰岸 有紀
 とんでもないです。

達増知事
 また、それぞれ研究も忙しくて大変なのだと思うのですけれども、海と希望の学校もやっていただいて、ありがとうございます。

峰岸 有紀
 とんでもないです。

達増知事
 子どもたちというのは、暇な時間が多いというのが本来子どもたちの最大の取り柄で、そこで何をやってもいいし、あるいは何もしなくてもいいみたいなところが子ども時代の良さなのだと思うのですけれども、そこでうまく地域のことを学んだり、考えたり、あとは多分サケとか、ウミガメとか海の生き物のこともせっかく釜石や大槌にいればそういうのを学んだり、触れ合ったりする機会も多いでしょうからね、そういうものをどんどんやってもらえればいいのではないかなと思います。
 去年明治150年という年で、私も岩手の明治維新のころのことを改めていろいろ調べたのですけれども、結構長州、萩の松下村塾の人たちと交流があった塾が今の二戸市福岡の辺りにあったりとか、当時は歩いて行ったり来たりしているわけですけれども、長州から吉田松陰が岩手にまで来ていますし、その関係の人も来たりしていて、そういう学びのネットワークというのが江戸時代にものすごく発達していて、明治維新をそれなりに成功させたり、明治以降の近代化が軌道に乗っていったのもそういう学びのネットワークというものの力が大きかったと思っていまして、それは現代、今においてもすごく大事で、東京のほうでこういう研究をやっているというような話を岩手にいてもそういうのを知って、そういう本を読んだり、あるいはそういう先生に直接会うことができたりとか、そういうのが日本というのは昔から盛んだったし、そこが取り柄だと思うので、是非そういうのを岩手でも発展させていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

峰岸 有紀
 こちらこそよろしくお願いします。

高橋室長
 それでは、井上さんお願いします。

井上 藍
 先ほど申し上げたように、今は大槌町の浪板海岸ビレッジという施設でレーザー加工機を使ってものづくりをしております。経緯は長いので、省略しますが、工芸に興味を持ちながらレーザー加工機という、また新しい技術のほうに今はいるわけですけれども、つながるものはあるのだろうなというのは日々の活動の中で感じています。自分がそれこそ興味を持ったのは中学校のときの職業体験でしたけれども、結構沿岸からだと内陸のほうに行くという体験が提案されることが多くて、釜石市にいるのだけれども、釜石市の工業であったりとかというのを学ぶ機会がほとんどなかったなというのはすごく感じていて、今はどうなっているのかがちょっと分からないのですけれども、せっかく自分がものづくり分野に携わっているので、やっぱり地域の子どもたちにもここにはこういうものづくりがあるよというのを発信していけたらいいなというのはちょっと思っています。まだ自分が今会社を一人でやっているので、きっとそこまでの余裕はないのですが、ワークショップの依頼も増えていますし、自分でつくりたいというのはどこの地域にもあるのだなというのを感じているので、釜石市は鉄のまちというのもありまして、金属加工の技術も高いと思うのです。私も大人になってからというか、釜石に戻ってきてからそういう企業がいっぱいあるというのを知ったので、子どものころに知っていればもうちょっと違っていたかなと思ったりもするので、職業体験も地元の企業さんに行ったりできたらいいなというのも思っていて、でも一方で各々の企業さんに聞くとそんなことに時間を割く余裕がないというのはよく言われるので、そこをうまくそれぞれの長所とか、得意分野を生かしてそういうのをそれぞれに請け負っていけたらいいのかなというのを思っています。同じ金属加工でも分野が違うというか、得意分野が違うわけなので、そういうのも分からないと思うので、私自身も分からないですし、そういうのを学ぶ機会は欲しいなとは思っているのですが、まだ漠然と考えているにすぎないので、まずは自分のところからレーザー加工機というのはこういうものだよとか、こういうことができるよというのをワークショップなりお店に来てもらって、その仕事を見てもらうなりしてやっていければいいのかなというふうに今は考えております。

高橋室長
 ありがとうございました。
 それでは、越田さんお願いします。

越田 弥美
 今日は、私なりにまとめてきたので、ちょっと読ませていただきます。
 それでは、私から自己紹介でお話しした仕事と私生活についてお伝えします。初めに、仕事についてお話しします。私たちの鮮魚店の経営は、もともと夫の両親で営んでおりましたが、震災をきっかけに私たち夫婦が参加するようになりました。それも震災後に全国各地のお客様から復活を願う声が届けられて、電話が鳴りやまない状況でありました。この全国から寄せられた声は、私たちの心の支えとなり、今に至っております。震災前は個人のお客様に鮮魚の小売や発送が主力でありました。震災後は、震災後の事業展開で私たちが加わったことや、全国各地のお客様の声に応えたくて、これまでの小売に加えて加工品を取り扱い、業務内容を少し広げて事業を展開し、生活再建と事業再建を進めてきました。
 しかし、この二、三年で環境に急激な変化が起きています。それは、復興をキーワードとした遠方からの購入者やイベントなどでの出店者が減少傾向になっているということです。さらには、私たちの商売のかなめであるイカやサケの仕入れは自然が相手ですが、今は安定した仕入れがとても見込まれない状況です。その背景には、これまでの主要魚種であるイカ、サケの不漁や水揚げ量の減少による価格の高騰などが考えられます。これは、家業の生命線である品ぞろえの悪化に影響があるもので、客離れにつながり、更には地元の食文化の低迷につながるものと感じており、不安と危機感を常に感じております。
 今後の水産業においては、先人たちが築き上げてきた昔ながらのおいしい食べ方を子どもたちにつなげ、水産業、商業の振興に向けて新たな取組や仕組みが必要ではないかと強く感じております。
 ちょっと専門的なことはわかりませんが、震災前に大槌の漁港にあったマツカワやヒラメの養殖、今までのサケの稚魚の養殖をさらに、海での養殖に広げるなど安定した漁といわて黄金ブランドとなる魚種の養殖など不漁に負けない岩手の水産業を目指し、住民と行政が一体となってこの課題解決に向けて取り組むことが大切なのではないかなと思います。
 先週大槌学園で取り組んでいるふるさと学習の命をつなぐ授業というのに招かれて、現物のサケを使って加工をお見せしてきました。子どもたちは、すごく興味があって、やはり私たちのころは、うちで魚をさばいているというのは当たり前の光景だったのですが、今の子どもたちは見ることが少ないらしくて、すごく身を乗り出して見ていました。先生方も内陸の先生方が多いので、初めての経験だったのではないのでしょうか。とても有意義な時間で、子どもたちに伝えることができたのではないかなと感じております。
 次に、子育てについて切実な気持ちをお伝えしたいと思います。我が子は、岩手県立の支援学校に通学しており、日課として朝の通学と昼の下校と大槌から釜石の区間を1日に2回往復送迎をしております。子どもの障がいにより三陸道路を通ることができません。1日の送迎は60キロ以上となっております。町内の学校であればスクールバスで通学できる距離なのになという気持ちがあります。障がいのある子どもたちを育てる親はなぜ送迎なのか、地域の差なのか、仕事はできないのかなどといろいろ考えることがあります。切実な願いとして、今後生まれてくる大切な子どもたちを育てるのに格差のない地域社会になることを願っております。そのためにも私たち母親の生活と仕事の現状を見て、聞いて、できることなら体験していただくことが現状の改革の第一歩ではないでしょうか。
 今日の懇談会が母親の子育てと仕事について、今後安心して生活できる地域社会につながるものになれば幸いです。

高橋室長
 ありがとうございました。
 それでは、知事お願いいたします。

達増知事
 井上藍さんは、レーザー加工機をやっているということで、県のほうでもファブテラスいわてというものを盛岡駅の横のアイーナにつくって、基本的に誰でもレーザー加工機をいじれるようにしようということでワークショップをやったりもしまして、よろしければワークショップを是非そこでもやってもらったりとか、続きをやりたい人は浪板海岸に来てくださいというような感じもいいかもしれないなというふうに思います。
 鉄のまちで金属加工が発達しているというのは、何とか合金ありますよね、鉄のみならず……

井上 藍
 コバリオンですか。

達増知事
 コバルト合金とか、そういうすごい先端的な企業もあるということもそうですね、なかなか知られてないところがあると思うので、そういうのはやっぱり子どもたちにもっと知ってもらいたいところだと思います。
 そして、越田さんですけれども、イカとかサケとか漁獲量の減は、やはりこれは容易ならざることですので、県としてもやれること、やらなければならないことは何でもやるという勢いで、まずイカ、サケを何とか使いたい、よそから取り寄せてとかということの支援でありますとか、その次に出てくるのはイカ、サケ以外の原材料を使って何かやっていこうという話ですよね。さらには、中長期的なテーマとしては養殖をどんどん、そういう気候変動みたいなことでそう簡単に変化しないような漁が安定的にできるようなものをやっていくと、並行してサケの回帰率を高めるというような研究は、これはこれでしつこくやっていきますので、東大海洋研究センターにもよろしくお願いしたいところではあるのですけれども。
 そうですね、復興需要のようなものが減ってきているというのはそのとおりなのだと思います。来年の東京オリンピック・パラリンピック、復興五輪というテーマもあって、東北の物産を東京で盛り上げるというような企画は改めてあることはあるのですけれども、一方復興というテーマ以外でも岩手のものが売れていくような工夫をやっぱりしていかなければならないと思っておりました。
 そして、お子さんの通学ですけれども、高速道路を使えないというのは速過ぎるスピードが問題なのですか。

越田 弥美
 そうですね、うちの子の場合なのですけれども、こだわりというのですか、そういうのが強くて、あと見通しという部分で、入学して約1年半くらいですか、三陸道路が通れるようになるまではその下の道を、この前を通っていたので、ここの場所に、ここ走っているからあとどのくらいで学校に着くよという見通しがつかないと心の準備ができないというか。

東梅 麻奈美
 変わってしまうということですね、三陸道に乗ると景色が違うから今まで見ていた道ではないと。

越田 弥美
 そうです。違う景色の中、学校に着いてしまうので、そこに対しての対応が本人が処理し切れないで、三陸道の入口は、実は私の家の目の前なのですけれども、それを通り越してそっちを通ってこなければならないという。

達増知事
 下の道についてすごい深いつながりが生まれているわけですよね。そうですね、スクールバスということについては、学校の統廃合とかで離れた学校に通わなければならないというようなときに高校でもあるし、また小中学校でもあるのですけれども、障がいのあるお子さんの通学ということについては紫波町あたりに住んでいる人が盛岡に通うとか、花巻、北上のほうに通うとかというときにそこに何か公共的なサービスをという話を聞いたことがありますね。やはり社会的に、更には公として負担を分かち合っていくべきテーマ、話だと思いますので、いろいろその辺を探ってみましょう。結果、また越田さんにお知らせしながら、またいろいろ越田さんの話も伺って、これは広く岩手のあちこちである問題ですからね、支援学校というのが一部にしかなく、広く満遍なく設置しているわけではないというところが本質なので、ちょっとそこは工夫していきたいと思います。

高橋室長
 それでは、東梅さんお願いします。

東梅 麻奈美
 よろしくお願いします。
 私からは、現在事業展開している福祉について、現状と今後の展望を何点かお話ししたいと思います。
 現在私は、子ども、高齢者、障がい者支援と地域交流の場として、共生型福祉拠点地域共生ホームねまれやを大槌町の大ケ口地区で運営しております。きっかけとなったのは、震災当時、私は切迫流産の疑いで釜石の病院に入院していました。その後、出産を終えて、翌年11月にワーカーズコープの大槌地域福祉事業所に就職いたしました。そのときに、発達障がいの次男を預ける場所がなくて困っていたことがきっかけでした。子どもを育てるため、生活するためには、仕事と子育てをしなければならない。でも、子どもだけで家に置いておけない。ならば、自分たちで子どもの預かりサービスを始めようと取り組んだのが始まりで、今振り返るとそれが地域のニーズや「困った」に応える仕事づくりにつながっているものと感じております。
 立ち上げ当初は、素人同然で事業を興すのは難しく、収入もなかなか得られなかったのですが、国や県の制度のおかげで助かりました。今は、地域でのコミュニティ促進、孤立防止の取組として、制度事業のほかに子ども食堂や買い物ツアー、サロン活動などにも取り組んでいます。スタッフだけでなく、地域の住民の方にも様々な形で協力をいただき、その方たちのエンパワーメントの発揮できるきっかけとなる仕組み、協働性を大事に居場所づくりも進めていきたいと考えております。
 次に、障がい福祉についてです。子どもの障がい福祉について、本人とその子を支える親の就労、社会参加の現状は、頼りにしている親や祖父母、兄弟姉妹が震災で遠く離れてしまい、なかなか難しい状況です。ねまれやでは、高齢者、学童保育、障がいのある方の受け入れをしておりますが、現在潜在的なニーズがどんどん増え続け、定員いっぱいの状況です。
 各会議やニュースを見ると、全体的に、特に障がいのある方の居場所、子どもを預かってくれる場所というのが足りていない状況で、既存の施設でも受け入れをしたくても、受け入れ体制が整わず、利用できない方がおります。事業所としても心苦しい反面、数と質の充実を図るためには、苦渋の判断でやっております。これらの課題を解決するためには、事業所が継続的に運営できる基盤づくりが重要な課題であり、そこには国、県、市町村のバックアップがならないと感じております。また、働くスタッフの人員確保、生活保障の待遇の改善も早急な課題です。
 現在大槌町では、釜石の県立支援学校に通学する障がい児のバス運行について、保護者が中心となり、実現に向けて要望していると伺っております。私が感じるところでは、もしもひとり親世帯の子どもが車で1時間かかる支援学校に通いたい、でも車は家族が使う、小さい兄弟もいる、そういう家庭があったら、その子は受けるべき平等の教育が受けられるのでしょうか。親の代わりは誰もいません。親が心身ともに疲れて倒れてしまったら、代わりはいません。我が子を守る親の気持ちや、子どもの将来の不安と自立を望む親心と裏腹に、子どもたちは有無を言わず成長していきます。コミュニティの希薄化した沿岸部では、子育て家庭のサポートは地縁に頼ることだけではなく、仕組みとして必要になっています。
 最後に、SDGsに、「3、すべての人に健康と福祉を」、「4、質の高い教育をみんなに」とあるように、平等な福祉や教育、これは親の責任や負担も含め、受けられるように包摂的な社会を目指し、障がいがある子どもたちの力が発揮できる、明るい地域にできるよう、またつくっていくことが重要ではないかと思っています。

高橋室長
 ありがとうございました。
 それでは、知事お願いします。

達増知事
 パンフレットのほうもちらっと見せていただきましたけれども、とてもいい仕組みで、なるほどこういうふうに障がいのあるお子さんも預かったり、いろんなことをできる、そういうサービスがあるのだなと改めて思いました。
 越田鮮魚店さんののしいかを使ったイカクラッカーをつくったりもしていると書いていますね。そういう地域との結びつきもすごくいいのだなと思います。
 釜石の支援学校に通うということは、越田さんのうちだけではなくて、何軒かというか、何人かというか、共通の課題を抱えられている方々がいらっしゃるわけですね。そのくらいまとまった話であれば、1人でも1軒でも考えなければならないことなので、ましてそのくらいいらっしゃるのであれば、これはちょっと考えていきましょう。
 あとエンパワーメントという言葉が出てきて、うん、やっぱりそうだなと思ったのですけれども、幸福度を高めるというのを行政の基本的なやり方として取り入れようということで、岩手県は今年度からやっているのですけれども、幸福度を高めるというもののかなりの部分は、エンパワーメントによってなされるところがあって、SDGsの考え方もそうですけれども、身の回りや自分たちのコミュニティとか、あるいは共同体、県なら県の中で弱いところがないか、困っている人はいないかというのを探しながら、そういうところをエンパワーメントしていくことで、その人たちの幸福度が高まる、プラス全体としての幸福度も高まっていくという、社会として、全体としての幸福度も高まるというところが21世紀の行政の在り方だと思うので、そういうことをやっていかなければならないと改めて思いました。

高橋室長
 一通りテーマに沿ったお話をいただきました。冒頭、時間をさば読んで10分から15分ぐらいの自由懇談の時間を設けられるかなというふうにお話ししましたけれども、まだたっぷり時間があります。皆さんきちっと持ち時間を守っていただいていたので、多分まだお話し足りないことなんかもあるのではないかなと思います。
 また、ほかの方のお話を聞いて、聞いてみたいこととかもあったかなと思うので、ここからはもう自由にお話しいただければなというふうに思いますので、いかがでしょうか。
 東梅さん、どうぞ。

東梅 麻奈美
 今日、皆さんのお話を聞いて、大槌町は今子育て関係者の連携というのが教育委員会をはじめとして進んでいます。次に目指すのが子育て関係ではないところの連携ということで、今日参加されたほかの方々のところともワークショップであったりとか、体験だったり、子どもの教育という部分で何かできそうだなと思って、これからつながっていければとわくわくしております。よろしくお願いします。

峰岸 有紀
 是非お願いします。

達増知事
 そうですね。国際化の視点とか、ものづくりの視点とか、あと科学も。ちょっと前、世界科学デー、サイエンスデーとかあって、改めてサイエンスというのが、平和と開発のためのサイエンスとか、国連とかユネスコがやるから、そういう話になるというところもありますけれども、やっぱりサイエンスは大事ですから、よろしくお願いしたいと思います。

峰岸 有紀
 私どもがやっているサイエンスというのは、割と何の役にも立たないのです。毒にも薬にもならないことを我々の興味とか、人類の知識のためにというのはあるのですけれども、基本的には我々の興味が一番最初のベースにあって、だから例えば調査だったりというのはものすごく大変なのだけれども、楽しい、非常に楽しい、きゃっきゃ、きゃっきゃしている。でも、大人がきゃっきゃ、きゃっきゃしている姿を見せるのは、私はすごく大事なことだと思っているので、大槌学園をはじめ学校の受け入れも結構あるのですけれども、そういう中で伝えていければいいかなというのが1つと、あと私どもは結構社会からしたら基本外れ値みたいなものが多いので、決してマジョリティではない、どっちかというと社会に適応できない人間が多いものですから、ああいうのでもいいのだ、ああいう生き方もあるのだと、そんなふうに思ってもらえたらいいなと思いますし、例えば高校に行くこと、大学に行くことが全てではない、いろんな選択肢があるのだよというのを私たち大人が示すことも一つ大事なことかなと。それは、普通のお子さんもだし、この前祥雲支援学校に来ていただいたのです。ああいうのもすごくいい、私たちにとってもいい経験で、そういうふうにしていけたらいいかなと思っているので、是非お願いします。

高橋室長
 どうぞ。

東梅 麻奈美
 福祉というのが今いろんな分野で、地域移行という言葉が出てきているのですけれども、制度事業だけではなくて、地域の中での見守りとか、助け合いというのがこれからどんどん必要となっていくのですけれども、しかし何もしないでいて、地域内での相互関係ができるわけではなくて、やはり専門知識のある人員の配置というのがまだまだ必要だと思っています。その人たちの働く環境、待遇の改善というのも、沿岸地域は特に必要かなと思っています。
 そしてあと、制度事業の隙間になっている人というのがいつも存在していて、これは制度事業をなかなか使えない方、やはりここに入ってしまう方たちも柔軟にすくい上げられるセーフティネットというのがこれからの岩手に必要だと思っています。県民計画のほうが地区ごとにそれぞれの目標とかありまして、すばらしいなと思いました。それがこれから岩手全土に生かされるように、住民の力と行政の力を合わせて進んでいける、幸せな岩手になるように私は期待します。ありがとうございます。

高橋室長
 ほかはいかがでしょうか。
 私1つ質問ですけれども、共生型の福祉施設というのは震災後に急に全国で制度設計とか進んできてというふうに思っていて、結構先駆け……

東梅 麻奈美
 もともとは富山のほうで、富山特区でやっていた共生型が、大槌とか岩手県は震災後にですね……

達増知事
 子どもからお年寄りまでと。

東梅 麻奈美
 はい。補助金をつくってくれて、過疎地というか、人口の少ないところだと単体での事業だと事務所運営が難しいのではないかというところで、複合的な事業にと使える補助金がありました。うちはそれで建設のほうができたのですけれども。

高橋室長
 そうですね。

東梅 麻奈美
 人の暮らしというのは、やっぱり障がいとか、高齢者とか、そういうもので線引きされるものではなくて、大変さもあるのですけれども、やっぱり一緒に過ごす中でいろんなことがあり、それを認め合ったりとか、学び合ったりとか、それが人の暮らしなのではないのかなと今やっていて思います。

高橋室長
 ありがとうございました。
 最初にアシュリンさんがおっしゃったようにコミュニティが本当によくできているなというところが、もっと良くなっていくために新しい仕組みをどんどん入れていただいているという感じなのかなと思ってお話を伺いました。すみません、途中で割り込んで。
 ほかどうですか。

峰岸 有紀
 全然公の立場とはちょっと離れて、ごく個人的な意見といいますか、県のレベルではなくて、もしかしたら国のレベルの話かもしれないのですけれども、労働の時間といいますか、普通の企業さんだとか、行政は決まっていますよね。一応9時5時なのかちょっと分からないですけれども、私どもは裁量労働制なので、自分たちで適当にやってはいるのです。実際に働いて、周りで働いている時間給の方たちとか、女性が多いのですけれども、見ていると例えば小さいお子さんがいる人とかだと、もっと簡単に時間休、時間で休みがとれたりとか、例えば1日何時間ではなくて、週で38時間とかにしてくれれば、何となくやりくりがしやすいといいますか、例えば休むことは労働者の権利ではあるけれども、実際にはなかなか言い出しづらい雰囲気があったりとかすると、なかなか難しいですよね、幾らお子さんが熱が出たからといっても言いづらいという。言いづらいのを感じずに、普通に休めるように、あるいは自分で時間を調整できるようにという制度といいますか、システムといいますか、そういうのを構築するのは難しいことなのでしょうか。

達増知事
 まず、1日8時間丸々やらなくていいというやつは、必要に迫られて、特に沿岸地方でちょこちょこ出てきているわけです。

石川局長
 プチ勤務みたいな形で2時間とか3時間とか、その時間でも働けるような、むしろ会社側でそういうのを受け入れてくれるかというのはあるのですが、取り入れてくれる企業さんも増えていますし、だから先ほどお話にあったように、急に子どもが熱を出したときも、すぐに対応できるような形になってきているようです。その制度を取り入れていけばですね。

峰岸 有紀
 そういうのが進んでいくといいかなというふうには思います。

アシュリン・バリー
 実はそれは、英語で言うとフレックスタイム。

峰岸 有紀
 フレックスタイムですね。

アシュリン・バリー
 ええ、よく日本でもあるといいなと思っています。

峰岸 有紀
 最近増えてはきていて、私が海外で働いていたときは、週38時間か37時間で、あとは自分で好きにやりなさいという制度だったのです。研究の仕事なので、24時間ずっと仕事のときもある。そうしたら、自分で適当に前後で調整をするというのができていて、私は子どもがいないけれども、非常にやりやすかった。子どもさんがいたり、例えば介護をしている方がいたら、多分私よりもっときっとやりやすいはずで、日本はそういう制度ではないのだなと帰ってきてから知って、なかなかそれは働きづらいですよね。女性が正社員になるというのは、なかなか難しいですよね、責任だけ増えてうまいこと休めないというのは、ちょっと大変だなというふうには思いました。

高橋室長
 アシュリンさんは、勤務時間はどうなっていますか。

アシュリン・バリー
 私は週30時間です。毎日9時出勤で5時までなのですけれども、海外、アイルランドでもそうなのですけれども、こういうフレックスタイムというのがあって、週30時間は自由に使っても大丈夫という制度が普通になっています。

高橋室長
 インバウンドの関係だとか、御自分で仕事をしていくのにもっと勤務時間がこうならいいなとか思うことはあるのですか、日本で働いていて。

アシュリン・バリー
 日本で外国人が働ける環境をつくるために、一つの制度としてはフレックスタイムがあればいいのですけれども、あとは日本人は結構働き蜂と言われますが、海外では勤務時間は5時までであれば、5時になったらそのまますぐ帰る人がほとんど100%ぐらい。もし残業をしたい人は、希望を出して、出さないといけないのですけれども、気軽に残業してはいけない制度になっています。

高橋室長
 ごめんなさい、急にふりました。

アシュリン・バリー
 いえいえ。

達増知事
 本来雇用契約ということで、労働、働き方は一人一人に合わせたやり方を雇う側もそれを認めていかなければならないけれども、日本の場合みんな同じ働き方でというやり方が多いので、個別事情を抱えた人たちが働きにくいようになっていて、それはとてももったいないし、良くないので、ちゃんと個別事情を抱えた人たちが働けるようにしていかないとだめですよね。人手不足、人手不足と言っているわけだし。
 最近読んだ未来学者みたいな人が書いた本でも、これだけ世の中いろいろ自由になっているのに、働き方についてはばりばりの社会主義というか、多くの人が全く同じような扱いをされて、個人一人一人の働き方、本来全ての人がフリーランスであっていいはず、全ての働く人はフリーランスであっていいはずなのに、そうなっていないのはちょっとそこは労働の分野は発想が遅れているというのを最近読んだのですけれども、そのとおりだと思います。そこはどんどん自由にしていきましょう。

高橋室長
 ほかいかがでしょうか。
 井上さん、ワークショップとかに来る方というのはどんな方が多いのですか。

井上 藍
 今のところ来るというより自分が行くパターンのほうがはるかに多いのですけれども、それこそ子育てフェスというのを大槌町でやっていて、そういうところに行って、お子さん向けのワークショップを用意して参加したりとかして、本当に自由に張り合わせてもらうような、木材をこちらで用意していって、それを張り合わせて、クリスマスのリースをつくりましょうとか、年齢層はちょっと難しいところはあるのですけれども、お子さんが多いであろうところにはお子さん向けのを持っていったりとか、ちょっと全部に対応できるように大人向けのも持っていったりとかはするのですけれども、場所、場所で結構いらっしゃる方は違うので、ショッピングモールとかでやったときは大人の方のほうが実は多くて、お子さんも一緒に連れてくるのですけれども、やりたいのはお母さんだったりというパターンのほうが多かったりします。

高橋室長
 写真の加工とかもされますものね。

井上 藍
 はい、そうですね。

高橋室長
 ああいうのは大人向けかなとかも思ったり。

井上 藍
 そうですね、大人の方が喜ばれます。

達増知事
 それもお仕着せの型にはまったものに囲まれて暮らすのではなくて、できるだけ自分でつくったとか、自分がこういうのが欲しいと思っているものを周りに置いておきたいという、これもやっぱりそういう自由を求める発想とか、そして社会の在り方に関係がある分野だと思うので、できるだけそういうのが広がるといいと思っているのですよね。

井上 藍
 そうですね。浪板に引っ越してからはまだ2年ちょっとですけれども、結構お客様でそういう方が増えてきまして、既製品が欲しいというよりは、やっぱり自分で考えたものを形にして、それが欲しいという方のほうが圧倒的に多いので、そういうニーズに応えていきたいなと思います。

高橋室長
 ありがとうございます。
 ほかにはいかがでしょうか。局長は何か聞いてみたいこととかありますか。

石川局長
 本当に先ほどの東梅さんの話ではないですけれども、これが終わった後にまた皆さんちょっと会っていただいて、この関係を広げてもらえるとありがたいなというふうに思いますし、我々合庁のほうにも200人ぐらい人がいますので、いろんなことで一緒になってやりたい人間も結構いると思いますので、まぜてあげてください。なかなか我々県の職員はちょっと壁があるのではないかなと思いがちですけれども、そうではなくて結構入っている人間もいますので、是非一緒になって進めていければなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

高橋室長
 本当に幅広くお話を伺ったという感じで、地域振興そのものみたいですね。
 アシュリンさん、みんなの話を聞いていて、何かまた同級生の人に伝えたい話だとか、何か発見はありましたか、今日。

アシュリン・バリー
 発見というのは、子育ての話が多かったと思いますけれども、地域で子育てするというのは、ちょっといろんな人が苦しみを抱えているかなと実感しました。でも、これからはいろんな仕組みで、もうちょっと簡単に子育てができるといいと思っています。大したものではないですけれども、すみません。

高橋室長
 あとはいかがですか。
 越田さん何かありますか、どうですか皆さんのお話を伺って。

越田 弥美
 皆さんのお話を聞いて、私は大槌町というすごく狭いところで生きてきていますので、皆さんみたいにすごく立派な話はできないのですけれども、何か日々の仕事の中で、不漁だとか、年々、年々これは本当に深刻で、急速にどうにかしたい、でも、自然が相手なので、誰も悪いわけではない。我々ができることは、漁師の担い手不足、まず漁船を取り戻す、何かそういうことの積み重ねではないかなとすごく思います。研究所の皆様にもいつもお世話になっていますので。

峰岸 有紀
 いえいえ、お世話になっているのは本当にこちらで。どこでも聞きます、不漁。サケだけではなくてサンマもだし、基本ありとあらゆるものがとれなくなっているので、それは多分、もしかしたらちょっと嫌な話かもしれないのですけれども、流通は一定ではないというふうに多分私たちが考えを変えなければいけなくて、いつもいつも同じものが同じ量だけとれるなんて自然ではあり得ない。放っておいたって自然は、生き物の数はすごく変動するのです、何も手を触れなくても。その中で更に私たちが手を加えていいことは恐らくない。そんなにそうそうはうまくいかない。
 だから、そうではなくて、例えば、そのときにたくさんとれるものとかを上手に利用するような、それこそシステムといいますか、そういう考え方に私たちも上手に変えて、ちょっと手を加えたら少し量が増えそうなものはちょっとだけ手を加えてやって、でも自然のものもちゃんと残しておいてというふうに私たちもバランスをとる。生き物だけにバランスをとらせるのではなくて、私たちも食べる側として、利用する側として上手にバランスをとったやり方を恐らく見つけなければいけないときに来ているのかもしれないと思います。
 ただ、もちろんなりわいにしている方もいっぱいいらっしゃるので、そうそう簡単なことではないということは分かっているのだけれども、何とかうまい仕組みといいますか、やり方が見つかればいいかなと思います。

達増知事
 そうですね、同じ魚種が増えたり減ったりというサイクルは、これは昔からあって、常にある。そのサイクルの中で今年は豊漁、今年はとれないみたいなことがあるのが気候変動とか、あるいは人間がとり尽くしてしまったりというと、その魚種がもう滅亡に向かっていくという、サイクルがなくなってしまうような変化というのは、これはちょっと決定的に質が違うから、サイクルに対して備えるやり方は既存のシステムの中にあるけれども、そういうもう構造が変わってしまうようなことに対しては、やっぱり構造が変わっても人間の側が、地域の側が生き残っていけるような仕組みを考えなければならないのだと思います。
 豊洲の市場を見学させてもらったのですけれども、普通の魚、海産物のほかに、やっぱり魚市場に来る人とか、魚関係の人たち向けにいろいろ加工品、かまぼことか練り製品も、料理屋さんとかが買いに来るから、生の魚だけではなくて、料亭、料理屋が使うような加工品なんかも置いているし、そしてそういうところが使う道具類とかも、市場全体の中には道具を売っているお店とかもあって、ですから地方の漁港周辺の漁業をやっている浜のまちが滅びずに発展していくには、そういうやっぱり加工とか、あと関連の浜の人たちが提供できるいろんな技術を、生の魚そのもの以外の分野でも、網を編む技術で何か小物のグッズをつくって売って、何か評判になった例とか何かありましたよね、何かそういう全体として一定の収入を確保して、持続可能でやっていくような仕組みというのを考えていかなければならないですね。そこは県もばんばん考えていきましょう。

高橋室長
 予定の時間となりました。もし最後にこれだけはという方がいらっしゃったら、最後ですけれども、よろしいですか。

知事所感

高橋室長
 それでは、知事から最後にお願いします。

達増知事
 この辺で普通に話している声が部屋の隅でもよく聞こえるというところがこの部屋のいいところで、仕事や暮らしにまつわるふだん感覚の御発言もきちっと拾うことができて、今日は良かったなと思っております。そういうところがやっぱり県政にも大事なので、今日は大いに参考になりましたので、県のほうも頑張っていきたいなと思います。ありがとうございました。

閉会

高橋室長
 今日は貴重なお話をいただきまして、誠にありがとうございました。
 これをもちまして、県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in釜石」を終了いたします。大変お疲れさまでした。

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