令和5年1月13日知事会見記録

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開催日時

令和5年1月13日10時00分から10時30分まで

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 八幡平市で開催されますスキー国体(いわて八幡平白銀国体)まで残り1か月となります。次の(記者)会見がもう(1月)20日になってしまいますので、このタイミングでお伺いしますが、大会への期待であるとか、何か御所見があればお聞かせください。

知事
 去年(2022年)、冬季オリンピック・パラリンピックが北京でありまして、小林陵侑選手の金メダル、銀メダルなど、県関係選手の活躍があり、その盛り上がりの勢いで、今年(2023年)のこのスキー国体を成功させていきたいなというように思います。
 岩手県選手の活躍を期待いたしますし、また、全国から参加される選手の皆さんが、岩手を舞台にそれぞれの限界をさらに伸ばして、日本全体の、ひいては国際的なスキー(技術)の水準が高くなっていくことを期待したいと思います。

記者
 先ほど政府が東京電力の福島第一原発の処理水について、今年の春から夏頃に海洋放出する方針を決定したという速報が出ましたけれども、岩手県の知事として、これに対しての御所感をお願いします。

知事
 関係者への説明があっての正式決定、あるいは正式な段取りということになるのだと思いますので、県からは繰り返し政府、関係企業に求めているところでありますが、漁業者の皆さんはじめ、関係する人たち、また地域への丁寧な説明ということを求めたいと思いますし、その内容が納得できないものであれば、その先に進むことはできないのだということを申し上げておきたいと思います。

記者
 では、改めて今現時点では、丁寧な説明というのは、まだ行われていないと感じますか。

知事
 そういう報道があったということだけだと思います。

記者
 不安とか、風評被害とか、そういったことに対しての説明というのが、まだそれほど現場のほうには(なされていないとういことでしょうか。)。

知事
 いや、私自身、今指摘があった内容については、まだどこからも聞いていませんので、説明以前のことだと思っています。

記者
 私からは、大きく2点質問をお願いします。
 先日、知事のツイッターで、シン・ポリティクスについて改めて言及されていましたけれども、年の初めの時期に改めてツイートした意図やお考えを教えてください。

知事
 今年は統一地方選挙がありますし、また去年の参院選で、もうしばらく国政選挙はないというような話もあったのですけれども、むしろ解散総選挙が取り沙汰されるような状況でもあり、改めて日本においてどういう政治が求められているのか、そもそもあるべき政治の、この民主主義国における政治の姿はどうなのかということを、そういう文書を去年の夏頃書いていたものですから、新年いろいろ大所高所から物を考える時期に、それを改めて発信することは意義あるものと思って発信しました。

記者
 分かりました。今年は岩手も知事選もありますけれども、そういった岩手県政における達増知事の理想のような考え方を発信したようにも思うのですけれども、県政の在り方についてのそういう意義としての発信という意味では意図はあったのでしょうか。

知事
 シン・ポリティクス、本来あるべき真の政治、しかし日本ではなかなか根づいていないので、新しい政治でもあるシン・ポリティクスというのは、与党であれ野党であれ、まずは地方の暮らしや仕事の現場から民意、これを重ねていって、それを政策の形にして、市町村でやるべきことは市町村、県がやるべきことは県、そして国がやるべきことは国でやっていくというような、そういうまともな政治というのをやっていこうということなのですけれども、岩手では結構そういう政治がここ20年くらいと言っていいでしょうか、二、三十年くらい大きな流れとしてありますので、そういう意味では岩手からああいうことを発信することに意義があると思っています。

記者
 分かりました。ありがとうございます。
 もう一点なのですけれども、先日、沖縄を訪問して、沖縄県知事と会ったと思うのですけれども、以前会見のほうで玉城氏の再選について、寂しくなくなったといった趣旨のお話がありましたけれども、今回は知事と対面して、どういった話をされてきたのでしょうか。

知事
 まず、岩手の塔の慰霊の式(沖縄「岩手の塔」慰霊祭)を行うという活動に対して、玉城知事から、沖縄に戦没者を慰霊し、平和を誓うような場を設け、そこに岩手からも来てくれることはありがたいというような趣旨の言葉があり、私からは、先の大戦では、沖縄が日本の中でも圧倒的な犠牲を強いられており、その沖縄で岩手の戦没者を慰霊するというのは当然のことで、むしろ、沖縄県が公園を管理したりして提供してくれていること、加えて、今回は玉城デニー知事も参加してくれるということで、こちらからもお礼を申し上げました。
 そういう意味で、非常に心強い気持ちがしたところでありますし、あとは玉城知事は最近の防衛費倍増とか、安保関連3文書問題とかで大変忙しいということで、結構、外交安保のほうの話もしたところでありまして、もっと現実の地域の事情とか、日中関係の経済関係とか様々な交流もあるわけですし、そういった実態も踏まえながら、そして日米で合理的といいますか、あるべき防衛の形をつくってもらうのがいいみたいな話でも盛り上がったところです。

記者
 分かりました。昨年は、沖縄のほうで知事選があって、達増知事は玉城氏を応援する立場だったと思うのですけれども、今年は逆に岩手のほうで知事選があるわけですが、岩手のほうの知事選に関しては玉城氏から、例えば応援するとか、そういった何か話というのは今回は出たのでしょうか。

知事
 岩手県知事選の話は出ませんでした。

記者
 自分からは、子育て支援の関係で質問させていただきます。先日、東京都の小池知事が子育て支援として、18歳以下の都民に1人当たり月5,000円の給付する考えを打ち出されました。また、ゼロ歳から2歳の第2子の保育料を無償化するということも新年度予算ということで明らかになりました。まず、これについて知事の所感を伺えればと思います。

知事
 人口減少対策は、今、目の前にある課題であるというように岩手県としては考えております。それは、妊娠、出産がしにくいとか、子育てがしにくいとか、そういった生きにくさを生きやすさに変えていかなければならないということであります。
 東京都は東京都なりに、教育費が高いとか、あとは保育についてもいろいろ大変なのだと思います。そういった生きにくさを生きやすさに変えていくということを積極的にやるのは大変いいことだと思っておりまして、今、岩手県でも来年度予算の準備をしておりますけれども、やはり岩手なりの課題を克服していくような方向で一定の予算も確保しながら、子育て支援を、岩手県においてもやっていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。
 また、この小池都知事の表明に関して、国民のほうからは全国に取組が広がることを期待したいというような声も上がっているようですが、県としてこういった東京都の動きに追従するような方針とか、何かお考えがあればお聞かせください。

知事
 生きやすさや生きにくさについては、その都道府県それぞれの課題に対して、それぞれ都道府県がやっていかなければならないところがあると思います。
 一方、日本全体の共通する問題、教育にお金がかかるというのは日本全体そうですし、また、やはり出産直後の子育ての部分が様々困難が多いということが全国共通の課題としてあります。
 県議会の答弁の中でも引き合いに出したのですけれども、山崎(史郎)さんが書いた本「人口戦略法案」でしたか、(その本は、)本質的には、厚生労働省OBで、人口減少対策のプロ中のプロみたいな人が包括的な人口減少対策構想を本で提示しているのですけれども、それは、子ども保険です。
 今は、勤め人の人たちは、育休を取ってその間も収入が得られるわけですけれども、そうではない自営業者とか、ひとり親家庭、母親が子育てやっているところなど、育児に専念する場合に収入が得られない人が日本に多過ぎる。
 そこで、子ども保険という形で財源を確保して、きちんと収入が得られるようにすれば、北欧のスウェーデンでしたか、北欧のどこかの国は、ゼロ歳児はそうやって親が保育・育児に専念しても収入が得られるので、ゼロ歳児を保育所に預けるということがないそうです。そのくらい徹底的に親たちを支援するというようなことが日本では求められているわけでありまして、そういう大きな仕掛けを国はつくっていくべきなのだと思います。

記者
 関連して、一部の首長さんからの発言では、東京都さんは財源があるから羨ましいというような発言もあったりもしますが、なかなかそういった地方で、こういった同様のことをするというのはハードルが高い面もあるかもしれませんが、そこについてはどうお考えでしょうか。

知事
 地方は地方でやれること、やるべきことはやりますし、東京にはない圧倒的な自然の豊かさとか、ストレスのない生活環境とか、幾らお金を出しても東京では得られないものが地方にはありますので、東京が教育費が高いとか、東京が直面している課題を解決する方向で、東京都として財源を確保してやるということは、大変結構だと思いますし、さらに言えば東京の出生率がどんどん高まって、東京がどんどん人口が増える場になり、そこで高校ぐらいまで育った人たちが高校ぐらいから岩手にどんどん来て、そして岩手で暮らして岩手で働くような、そういう流れができれば、なお結構と思います。

記者
 私も関連して、東京都の話題の中で、今の知事のお考えの中でお聞きしたいことがあったので、ちょっと質問させていただきます。先ほど来年度の予算の中で、岩手は岩手なりの課題を解決するような予算を組みたいというような話がありましたけれども、これは知事として思い入れがあるようなことを何か考えていらっしゃるのか、教えていただける範囲で教えてほしいです。

知事
 まだ決定前なのですけれども、やはり複数出産される、つまり2人目、3人目と出産される方々への支援というのは、岩手においても強化していかなければならないと考えておりますし、また、今までやってきていることについても、よりきめ細かくでありますとか、より徹底的にというような方向で伸ばしていくということも考えています。

記者
 追加で伺いたいのですけれども、政府のほうも児童手当の拡充に関して検討しているというような、年頭から話題になっていると思うのですけれども、この件に関しての知事のお考えを教えてください。

知事
 まずは、さっき言ったように本質的には、特にゼロ歳児、出産直後の育児期間に、世帯収入としてしっかり収入が得られるというところが、まず大事なのだと思います。あと、教育費の問題については、これは教育の在り方の改革などで、例えば、ヨーロッパだと大学は、ただであるケースが多いのです。
 教育にお金がかからないような工夫というのは、教育費分の支援をする、子育て支援をするほか、そもそも教育費のどんどん無償化を広げるという手もありますし、そういった総合的な形で子育てに負担がかからないようにしていけばいいのだと思います。

記者
 この児童手当の拡充に関しても、財源の問題で懸念が示されていますけれども、その辺りはどういうふうにしていくべきだと思っていらっしゃいますか。

知事
 まず、覚悟として、国の命運がかかっているわけですから、ある意味では、敵基地攻撃能力とか、それ以上の喫緊の課題でありましょうから、そこはもう必要な財源はどんなことをしてでも確保するという姿勢が必要で、私は山崎さんが言っている、子ども保険というのはいいアイデアだなと思っています。

記者
 ちょっと話題は替わるのですけれども、新年から知事が労働団体とかの会合に出られて、「選挙の年です。共に頑張りましょう」というようなメッセージなどを送っていらっしゃると思います。この意図と、あと毎週恐縮なのですけれども、進退に関する現時点の考え方、教えてください。

知事
 まず、労働団体が、今直面していることは、東京の消費者物価の上昇4%というのが40年ぶりでしたか、そういう何十年に一度という、もう天下の一大事と言っていいような物価上昇に直面しているわけです。ここは、やはり何十年に一度クラスの賃上げを求めて運動していかなければならないということでしょうし、また賃金以外の様々な生活環境や働く環境についても、天下の一大事でありますので、今までやったことのないようなこともやりながら運動していかなければならないと。そこに統一地方選挙も重なって、政治運動のほうも、また天下の一大事に対応した政治運動を展開していかなければならないということで、非常に大変なのだと思うのですけれども、私は県知事の公務としても、県組織全体としても、こういう物価上昇問題、しかもコロナ禍の最中にという天下の一大事を克服していくため、もう何でもやるという姿勢でいますので、そういう公職の立場からも共に頑張りましょうという気持ちでありますし、また一政治家としても、そもそも国民の生活、住民の生活が第一、一人ひとりがケアされ、エンパワーされることで自由な社会が実現し、国も発展するというのが政治家個人としての基本的考え方でもありますので、そういうことが実現していくように、政治家個人としても共に頑張りたいという気持ちです。

記者
 改めて、知事選への考え方も教えてください。

知事
 知事選については、発表事項ありません。

記者
 話題が少し遡ってしまうのですけれども、先ほどの質問の中で、原発処理水の話があったかと思うのですけれども、現時点で正式な連絡が来ていないということで、説明以前の状態だということだったのですけれども、春から夏頃というと、極めて近い時期に放出が行われるということで、現時点でその放出によって危惧される課題面というところ、現状認識についてお伺いできればと思います。

知事
 今回、いつ何をやるのかということは承知しませんので、今までのことを話しますと、漁業者の皆さんは風評被害を強く懸念していますので、風評被害が起きないようにしてもらわなければならないということ、またそれでも風評被害が避けられないというか、風評被害を確実になくするということが難しいのであれば、風評被害を補うような漁業支援というものが不可欠であるということ、そこをまず漁業者の皆さんが発信しており、県としてもそれを国や関係企業に伝えているというところです。
 それから、科学的な安全性の説明についても、これもまだ納得できていない、疑問があるという向きがあると思いますので、それについてもやはり丁寧な説明は今でも求められていると考えます。

記者
 ありがとうございます。もう一つ、話題を替わってお伺いしたいと思っていたのが、先日の会見の後に、WBC(ダブリュービーシー:ワールド・ベースボール・クラシック)の第1次選手の内定が発表されました。その中では、大谷選手と、あと佐々木朗希選手という本県出身の選手2人が選ばれました。国際大会に出る県人が2人選ばれたということでの所感と、2人への期待感というところもお伺いできればと思います。

知事
 2人も選ばれるというのは、岩手県にとって大変なことですし、また主力選手として選ばれているのではないかと思いますので、大いに活躍してもらって、それを県民みんなで応援したいなというように思います。

記者
 ちょっと話題がまた戻るのですけれども、知事が労働団体の集会などに出席されているということで、先日、連合岩手の新春の集会がありました。そこに、小沢一郎衆議院議員も来賓として出席されていましたが、そのときにちょっと知事が小沢氏と別室で懇談されるような場面も見受けられましたけれども、どういったお話をされていたのかということについてお伺いしたいのですが。

知事
 岩手の年末年始、災害級の大雪もなく、穏やかに年が明けているという様子でありますとか、岩手の近況報告みたいな話をしていって、ただ、結構入れ替わり立ち替わりいろんな人が出入りして、そちらの人たちがいろいろ報告したり、相談したりするのを眺めていたというような感じでありました。

記者
 今年の知事選について、小沢氏は昨年にも知事に、達増さんに頑張ってほしいというような発言もありましたけれども、選挙については何かお話しされていたことはあったのでしょうか。

知事
 そのときそう言ったことで十分だと思っていたのか、今回は特にそういう話はありませんでした。

記者
 分かりました。
 あともう一点、話題が替わりまして、昨日(1月12日)、「銀河のしずく」と「金色の風」の記念日が制定されたということで、登録証が関係者の方に手渡されたところでした。知事としては、そういった記念日が新しくできたということについて、どのように感じていらっしゃるのでしょうか。

知事
 「しずく」と「こんじき」で4月29日(し・ず・く)と5月29日(こん・じ・き)ということで、「金色の風」、「銀河のしずく」は、岩手のお米の代表的なオリジナルブランド米ということで、これを宣伝することで岩手のお米全体をPRし、ひいては岩手の農産物全体、そして農林水産物全体を宣伝していく、そういうブランド戦略でやっておりまして、そのトップを牽引していく「金色の風」、「銀河のしずく」について、関係者の皆さんが知恵を絞って、力を振るって、また新しい展開、工夫してくれているのは大変心強く思います。県としても、さらにこの2つのオリジナルブランド米を宣伝しながら、岩手の農林水産物全体を宣伝していきたいと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は1月20日(金曜日)の予定です。

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