平成24年「岩手県の東日本大震災津波からの復興に関する意識調査」結果（速報）

復興計画の進行管理の1ツールとして年1回実施する「復興意識調査」の調査結果（速報）を取りまとめましたので、公表します。

本調査は、毎年継続的に実施し、時系列での意識の変化を把握していくことが主目的ですが、第1回目の今回の調査結果からは下記「調査結果（速報）の概要について」のような特徴がみられます。

県では、今回の結果や事業の進捗状況等の調査結果を踏まえ、必要に応じ、施策の見直しを行い、復興に向けた取組の着実な推進を図って参ります。

調査について

目的

復興計画に基づいて県が行う施策、事業の実施状況や進捗に関し、県民がどの程度重要だと感じ、どの程度復旧・復興を実感しているか等を毎年継続的に把握することにより、計画の実効性を高め、長期にわたる復興に向けた取組の着実な推進を図るもの。

調査期間

平成23年度から平成31年度（復興計画の計画期間終了後の翌年度）までの毎年度実施を予定

平成24年調査の実施状況

1. 調査票発送　平成24年2月6日
2. 最終投函期限　平成24年3月1日
3. 回収状況　回収率　71.8％（5,000人のうち3,590人）

調査結果（速報）の概要について

生活全般の満足度について

今の生活全般の満足度（本文2ページ）

県全域

• 「満足できる状態にある」「やや満足できる状態にある」の割合：35.7％
• 「やや不満な状態にある」「不満な状態にある」の割合：33.8％

沿岸部

• 「やや不満な状態にある」「不満な状態にある」の割合：43.9％

今の生活の満足度の1年前（震災前）との比較（本文3ページ）

県全域

• 「変化はない」の割合：57.0％

沿岸部

• 「どちらかといえば悪い方向に変化した」「悪い方向に変化した」の割合：48.3％

全般的な復旧・復興の実感などについて

岩手県全体の復旧・復興の実感（本文4ページ）

県全域

• 「やや遅れていると感じる」「遅れていると感じる」の割合：59.6％

沿岸部

• 「やや遅れていると感じる」「遅れていると感じる」の割合：59.5％

お住まいの市町村の復旧・復興の実感（本文5ページ）

県全域

• 「どちらともいえない」の割合：30.3％
• 「やや遅れていると感じる」「遅れていると感じる」の割合：29.4％

沿岸部

• 「やや遅れていると感じる」「遅れていると感じる」の割合：53.9％

現在の生活への震災の影響（本文6ページ）

県全域

• 「影響を受けていない」「あまり影響を受けていない」の割合：48.0％

沿岸部

• 「やや影響を受けている」「影響を受けている」の割合：54.5％

施策別の復旧・復興の実感などについて

重要度が高い項目（本文9ページ）

県全域

1. 医療機関等の機能回復
2. 雇用の場の確保
3. 再就職に向けた取組

地域別に見ると、沿岸南部では、「道路網の整備」の重要度が最も高い

進捗への実感が低い項目（本文10ページ）

県全域

1. 防潮堤等の整備
2. 雇用の場の確保
3. 鉄道網の復旧

地域別に見ると、沿岸北部では「放射能への安全対策」、沿岸南部では「鉄道網の整備」の進捗への実感が最も低い。

復興促進ニーズ度（注）が高い項目（本文11ページ）

県全域

1. 雇用の場の確保
2. 住宅や宅地の供給
3. 再就職に向けた取組

地域別に見ると、沿岸北部では「放射能への安全対策」、沿岸南部では「鉄道網の整備」の復興促進ニーズ度も高い。

（注）「復興促進ニーズ度」とは、「重要度」から「進捗への実感」をひいたもの
（重要度が高く、進捗への実感が低いことから、復興を急ぐニーズが高いと解される。）

復旧・復興に向けた優先施策について（本文16、17ページ）

県全域

1. 防災都市・地域づくり
2. 生活の安定と住環境の再建等への支援
3. 雇用維持・創出と就業支援

地域別に見ると、沿岸南部では、「交通ネットワークの構築」も高い。

復興意識調査の位置付け