平成30年度認定

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ページ番号1022166  更新日 令和1年7月19日

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八幡るり子さんの「おちゃもち」 (認定番号268、盛岡市)

おちゃもち画像

 盛岡地域では古くから水田地帯がひらけ、規模も県内では比較的大きく生産も安定していたが、冷害で米がとれないこともあり、粃米の粉も使う米粉文化が発達したと言われている。農家では、小昼や子供のおやつとして米粉の餅菓子が作られ、食べられてきた。「おちゃもち」は、うるち米の粉で作った団子を2~3個串に刺して薄くつぶし、くるみダレ(しょう油又はみそ味)で味付けした餅菓子である。形が軍配うちわに似ているから「うちわ餅」と呼んだものが、なまったものと言われている。盛岡市内では、きりせんしょ、しょうゆだんごと並び定番のお茶うけとして、長く市民に愛されてきた。なお、盛岡市内では、米の粉に水を加えながら練ってつくる餅菓子類を総じて「べんじぇもの」と呼ぶ。かつて明治橋と南大橋の間に船着場があり、江戸時代から明治にかけて北上川を上って物資を運んできた船を「弁財船」と呼んだ。「弁財船」によって運ばれてきた上方からの華やかな物品は「弁財物」と呼ばれ、盛岡弁になまって「べんじぇもの」となり、餅菓子類には呼び名がそのまま残っている。

埜崎富江さんの「ぬっぺい汁」 (認定番号269、岩手町)

ぬっぺい汁画像

 岩手町の沼宮内地域では、秋祭りで人が集まるときや、きのこが取れる時期になると、よく作られていた料理であり、料亭などでおもてなし料理としても振る舞われていた。県北・県中央部では、だし汁に干し椎茸を用い、精進料理としても作られていた。とろろがかかった状態が「のっぺり」しており、「ぬるっと」「つるっと」するところから、この名前がついたと言われている。長芋のぬめりが、のどごしをよくし、豆腐を細く切ることで、食べやすく、何杯でもするすると食べられる汁物。長芋と大根おろしの汁をふわっとするぐらいに混ぜ合わせ、食べる直前にあつあつの汁にのせて食べる。

菅原君代さんの「小豆粥の果報団子」 (認定番号270、一関市)

小豆粥の果報団子画像

 一関市川崎町では、大師講とされる弘法大師の誕生日である12月24日(旧暦11月24日)に、萩の枝の木片を「果報」として入れた団子を小豆粥で仕立てるのが特徴で、萩の木で作った枝と箸と一緒に神棚に供える風習がある。団子に入れられた果報が当たると幸運を呼ぶと信じられ、その果報を神棚に供えると、翌朝にはお金に変わっていたことから、子供にとって大変楽しみな料理だった。小豆粥は大師粥とも呼ばれており、大師講の日に食べるとされている。小豆はハレの日に食べる食材の一つであることに加え、冬場の栄養食として重宝された。文化を重んじる当該地域では、その風習が現在も続いている。

佐々木すが子さんの「なんばん味噌」 (認定番号271、陸前高田市)

なんばん味噌画像

 陸前高田市では、半農半漁を生業とする家庭が多く、繁忙期には食事に十分な時間をかけられない場合が多かったことから、「なんばん味噌」は短時間で食事する際のおかずとして重宝された。また、保存性が高いため、出漁時や農作業時の弁当では定番のおかずであった。とりわけ夏の暑さで食欲が減退する時は、旬の青じその風味や唐辛子の辛みが効いた、食欲増進のおかずとして日常的に食べられてきており、馴染み深い家庭料理として長年親しまれてきた。大葉を挟んで焼き上げることで青じその香ばしさが広がり、味噌の風味と唐辛子の辛味が食欲をそそる。ご飯のお供としてはもちろん、酒の肴にも合う一品。

大畑勝美さんの「べご汁」 (認定番号272、久慈市)

べご汁画像

 「短角牛」は、内陸と沿岸を結ぶ「塩の道」で物資の輸送等に使われていた南部牛にショートホーン種を交配し、品種改良により誕生した。毛色が赤褐色であることから、別名「赤べご」とも呼ばれている。「短角牛」は、岩手県が全国一の生産量を誇っており、久慈地方は主産地の一つである。短角牛の肉質は脂肪交雑(サシ)が少なく赤身が多いため、風味が豊かで調理しやすく食べやすい。「べご汁」は、この「短角牛」のスジ肉及びスネ肉を、地味噌で煮込んだ汁物である。久慈市山形町の短角農家を中心に親しまれてきた郷土料理で、短角牛肉が手に入ったときや、仲間や親戚が集まった際などに行事食として食べられてきた。

鶴飼久子さんの「手造り豆腐の煮しめ」 (認定番号273、軽米町)

手造り豆腐の煮しめ画像

 軽米町は畑作地帯であり、葉たばこや雑穀、小麦と輸作で大豆の栽培が盛んである。また、海から遠く、魚などを食べる機会も少なかったため、大豆は貴重なたんぱく源であった。二戸地方では月に2回程度行事食が作られ、その半数が豆腐を入れた煮しめであった。豆腐は生豆腐のほか、焼き豆腐、油揚げ、凍み豆腐などに加工して保存性を高める工夫がされてきている。現在も冠婚葬祭を問わず人が集まる際に煮しめを作る習慣があり、焼き豆腐が入るのが一般的である。匠が使用する豆腐は昔ながらの製法で作られており、呉汁(大豆に水を加えすり潰したもの)を釜に入れ薪で煮ている。また、煮しめの具材として焼き豆腐と凍み豆腐の2種類が入るのが特徴である。

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このページに関するお問い合わせ

農林水産部 農業普及技術課 普及担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5656 ファクス番号:019-629-5664
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