「がんばろう!岩手」意見交換会(平成25年1月31日 宮古・下閉伊地区高等学校)

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ページ番号1000887  更新日 平成31年2月20日

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写真:懇談会の様子1

日時

平成25年1月31日(木曜日) 15時00分から16時00分

場所

岩手県立宮古工業高等学校 視聴覚室

出席者(敬称略)

  • 宮古・下閉伊地区高等学校生徒
    畠山 祐乃(岩手県立宮古工業高等学校)
    高屋敷 新(岩手県立宮古高等学校)
    山崎 将洋(岩手県立宮古北高等学校)
    高橋はるか(岩手県立宮古商業高等学校)
    福浦みゆき(岩手県立宮古水産高等学校)
    阿部 睦実(岩手県立山田高等学校)
    畠山 広巳(岩手県立岩泉高等学校)
  • 県側
    達増知事
    稲葉秘書広報室長
  • 司会
    浅沼 孝夫(岩手県立宮古工業高等学校副校長)

開会

浅沼副校長
それでは、ただいまから県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を開催いたします。
本日御出席いただきました生徒の皆さん、また県議会の先生方には御多忙ところお越しくださいまして、まことにありがとうございます。心から感謝申し上げます。
私は、本日の進行役を務めさせていただきます宮古工業高校副校長の浅沼と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子2

浅沼副校長
それでは、開会に当たりまして、知事から一言御挨拶をお願いいたします。

達増知事
皆さん、こんにちは。学校のほうもいろいろと忙しい中、このように集まっていただきましてありがとうございます。引率の先生方もありがとうございます。
県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会といいますのは、この沿岸の東日本大震災津波被災地、また岩手の内陸のほうでも被災地支援を積極的にやっている皆さん、また被災された皆さんを受け入れて、さまざま支援している皆さん、そういった沿岸の最前線でさまざまな地域、さまざまな分野で頑張っている皆さんのお話を伺い、あるいはこの内陸の、さっき言ったような皆さんの話を伺い、岩手の復興をどういうふうに進めていけばいいかということを一緒に考えようという企画でやっているものであります。
いろいろな仕事の現場、漁業とか、商工業とか、そういったところで頑張っている皆さんの話を聞いたり、あとは地域の福祉に携わっている皆さんとか、それから町内会、そういう地域づくりにかかわっている皆さんの話を聞いたりもしているのですけれども、高校生の皆さんもまず学校というところ、学びの現場として岩手のためにもこれは非常に大事なところでありますので、そういう学びの場という最前線で頑張っている皆さんの意見を聞くことは県政にとっても非常に役に立ちます。
また、この復興という中で、学校現場での活動というのは学校だけの活動にとどまらないでさまざま地域や岩手全体、また活動によっては日本全体とか、外国にもさまざま影響を及ぼすということも、今、岩手の高校生にはやってもらっているので、そういう話も聞きながらぜひ岩手県の復興の進め方の参考にしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、本日御出席の皆さんを御紹介いたします。
最初に、宮古工業高校、畠山祐乃さんです。

畠山祐乃
よろしくお願いします。

浅沼副校長
宮古高校、高屋敷新さんです。

高屋敷新
よろしくお願いします。

浅沼副校長
宮古商業高校、高橋はるかさんです。

高橋はるか
よろしくお願いいたします。

浅沼副校長
宮古北高校、山崎将洋さんです。

山崎将洋
よろしくお願いします。

浅沼副校長
宮古水産高校、福浦みゆきさんです。

福浦みゆき
よろしくお願いします。

浅沼副校長
山田高校、阿部睦実さんです。

阿部睦実
よろしくお願いします。

浅沼副校長
岩泉高校、畠山広巳さんです。

畠山広巳
よろしくお願いします。

浅沼副校長
県からは達増知事。

達増知事
よろしくお願いします。

浅沼副校長
稲葉秘書広報室長でございます。

稲葉室長
よろしくお願いいたします。

浅沼副校長
なお、本日は県議会の城内先生にもお越しいただいております。

城内愛彦県議
よろしくお願いします。

浅沼副校長
それから、本日は皆さんのお手元に飲み物とお菓子を準備しております。皆さんには飲み物やお菓子を召し上がりながら、リラックスして御参加ください。よろしくお願いいたします。
なお、こちらの「だれかのために」という飲み物があります。本日参加いただいております宮古商業高校が東日本大震災で被災された方々を目的に企画した商品です。また、「150年のきりかぶ」というのがありますけれども、同じく宮古商業高校の皆さんが商品開発に協力した商品です。この場をおかりいたしまして、御紹介させていただきます。

懇談

浅沼副校長
それでは、早速でございますが、懇談に入らせていただきます。
初めに、自己紹介を兼ねましてお一人3分ぐらいで今皆さんが学校や地域で取り組んでいることなどをお話しいただきたいと思います。
それでは、名簿順で畠山祐乃さんからお願いします。

畠山祐乃
宮古工業高校の畠山といいます。去年の10月から生徒会長を務めさせていただいています。
今現在、本校では、2つのことに取り組んでいます。1つ目は、御支援をきっかけとした全国各地の高校生との交流会です。2つ目は、鮭の町復興大作戦と称した周辺地域でのボランティア活動です。
私たちは、津波を受けた学校として、将来、来るであろう大地震や津波のために、それがどんなものか伝える義務があります。また、今後地域の復興に大きくかかわっていく若者として、今何ができるのか、どう復興したらよいか、さまざまな意見を聞いていきたい、そう思い、交流会を行ってきました。
鮭の町復興大作戦については、多くの御支援に対する感謝の気持ちと復興に積極的にかかわりたい、そういう思いから今我々ができることとして農園開拓、周辺地域の清掃、仮設住宅の雪かきを行っています。周辺地域の清掃では、赤前小学校、津軽石小学校、津軽石中学校、宮古工業高校、地域の方々が合同で地域でのクリーン作戦を行いました。
また、雪かきは津軽石の荷竹という地区の仮設住宅で行いました。仮設住宅に住む人たちだけでは雪かきを行う人手が足りないため、高校生の若い力を使うことで少しでも仮設住宅に住む人たちの負担を減らしたいという思いから雪かきを行っています。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
では、高屋敷新さんお願いいたします。

高屋敷新
宮古高校生徒会長の高屋敷新です。今年度6月から生徒会長を務めさせていただいています。
宮古高校では、県内外問わずさまざまな人たちと交流をし、震災についての情報を発信してきました。生徒会では、東京の青山学院高等部の生徒会の皆さんに招待していただき、青山学院の文化祭を視察させていただきました。そこで交流をしながら震災について私たちの体験したこと、今の被災地の状況などを話し、伝えてきました。
また、当校の生徒がフェイスブックで知り合った東京の大学生や高校生らを宮古高校にお招きし、復興についてのディスカッションを行いました。これは、生徒会が絡んだわけではなく、生徒自身で進んで情報発信したりしています。そして、僕自身も県内の内陸の高校生に当時の避難状況などを伝えたり、実際に避難した道を案内したりなど個人の活動を行いながら、当日のことをよく知っていただきたいと思って、このような活動を行ってきました。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、宮古北高校、山崎将洋さんお願いいたします。

山崎将洋
宮古北高校の山崎将洋です。昨年の7月から生徒会長を務めています。宮古北高校では、毎年体育の日に田老地区で運動会が行われるので、その手伝いとして参加をしています。そして、昨年は田老ふぉおらむという会で宮古北高校の生徒が手伝いをし、炊き出しを行いました。そして、その次の日に田老ふぉおらむの一環として行われた復興の話し合い、田老地区の復興の話し合いへ参加しました。そして、岩手県で行われたリーダー研修会というので東北の6県の中でさまざまな高校が岩手県に集まり、その中で岩手県の代表として、被災地の現状など発表しました。そして、先週はカンボジアから高校生や大学生が70人ほど宮古北高校に来たので、それでカンボジアとの交流会を行いました。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、宮古商業高校、高橋はるかさんお願いいたします。

高橋はるか
私は、1年生の最後のほうから宮古商業の商業研究グループに所属しています。3年の高橋はるかです。
今回は皆さんのお手元にもありますように、この「だれかのために」と、あとはもう一つサンプルをお持ちしましたが、この商品の次に開発しましたが、メルシーポートという、これも被災地支援の目的でつくられたロールケーキです。
私たちは、おととしの4月、震災発生後にすぐに復興のために何かできないかなと考えていたところ、宮城県の株式会社湧水という飲料水メーカーのほうから被災地支援の売り上げの一部が義援金になるミネラルウオーターのラベルデザインの依頼をしていただき、企画がスタートしました。そして、この商品は被災して苦しむだれかのために支援してほしいという私たちの思いをシンプルに商品で表現しようということで、誰かのためにという商品名と、岩手らしいキャラクターとしてわんこ兄弟をラベルに使わせていただいて、販売をおととしの7月から開始しました。実際に取引先や、小売店へ直接電話交渉して、販売をさせていただいたり県内外で実際に対面販売を行いました。対面販売の際には、この商品だけでなく宮古や山田などの地元をアピールできるものも一緒に持っていって販売をしたり、お客様との対話で、「今どういう状況なの」とかという質問に対して、実際の状況を伝えながら、岩手日報から発売されている震災の写真集も一緒に持っていって、震災復興の現状と震災直後を実際に発信しながら商品とともに県内外の人たちに知ってもらう活動をしてきました。
あともう一つ、ちょっと長くなるのですが、実際にメルシーポートというロールケーキは1本につきその5%が義援金になるということで、これも復興支援になります、感謝の気持ちを込めてという意味がメルシーポートにはあります。
ロールケーキの紹介をちょっとさせていただきます。生地には3つの岩手県産原料がメニューに使われていて、ロールケーキの生地には県産小麦「ゆきちから」と、あと生地に岩泉ヨーグルトを加えてあって、純白のロールケーキになっています。そして、その中のクリームには県産ブルーベリーを使った岩手県という地元をアピールするような商品になっています。
義援金、実際に「だれかのために」は、これまで約4万6,000本以上売り上げていまして、県内外、あとは全国の高等学校でも販売させていただいたりとか、義援金額としては約75万円集まって、昨年の7月、集まった義援金のうちの51万円を県内の6市町に8万5,000円ずつ直接手渡す形で実際に配分させていただきました。今後も、私は3年生ですが、卒業しても商品は残るので、次の代、次の代というふうに継続的なビジネスを通した復興支援ということで商業高校生ならではの活動をさせていただいています。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、宮古水産高校、福浦みゆきさんお願いいたします。

福浦みゆき
宮古水産高校2年の福浦みゆきです。太鼓部副部長と応援団副団長をさせていただいています。
宮古水産高校太鼓部では、地域の方々を元気づけるための演奏や支援してくださった方々へのお礼の演奏などを中心に活動しています。昨年は韓国や目黒のさんま祭りなどで演奏させていただき、他地域の方々とも交流させていただきました。ほかに水産高校全体のものとしては、清掃のボランティアや地元の海の塩を使った海プリンの共同開発や、使わなくなってしまった大漁旗を加工してエプロンなどに再利用して、少しでも宮古の復興へ貢献しようと活動しています。先ほど御紹介させていただいた海プリンのほうは、先ほども言いましたが、昨年目黒のさんま祭りなどに出品させていただきました。きょうはよろしくお願いします。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、山田高校の阿部睦実さんお願いいたします。

阿部睦実
山田高校2年、生徒会長の阿部睦実です。
山田高校では、今まで山田町の瓦礫処理に御協力いただいている静岡県島田市や支援していただいた静岡県の高校への感謝の気持ちを伝えるために、山田高校の文化祭で静岡県のお茶を販売したり、また青森県立名久井農業高校の文化祭で山田のサンマやホタテなどを焼いて提供し、山田町の今の状況をよく知ってもらいたいと思って交流しています。
また、私たち2年生では、岩手大学主催の自己実現支援プログラムを通して今の私たちに何ができるかということや、大人になって私たちが就職したときにどのように復興にかかわっていくかなどを検討したりしています。また、ボランティア活動にも多く参加しており、震災から2年が経過しましたが、今も生徒たちや先生方全員で復興に携わっていこうと思っています。
また、私個人としても東京で行われた東北の高校生で復興について考えようという財団法人グローバル基金主催の「東北リーダーズサミット」に参加させていただき、住んでいるところも被災状況も異なる高校生と意見交換を2日間にわたって行いました。高校生でも地元で喫茶店などを経営して、そのお金をその町のために役立てているところがあることを知って、私たちも何か活動しなくてはいけないと強く思いました。私にはなかった視点を学び、生徒会長として何か山田高校から町へ発信できることはないかと今考えています。今までたくさんの方々に支援していただいたので、これからは高校生である私たちも何かしていこうと思います。今日はよろしくお願いします。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、岩泉高校の畠山広巳さんお願いいたします。

畠山広巳
岩泉高校2年の生徒会長をさせていただいています畠山広巳です。よろしくお願いします。
岩泉高校では、全校で20キロ清掃ウオークラリーという美化活動を行っています。目的は、ふだんお世話になっている地域に感謝を込めてごみ拾いを行い、きれいなまちづくりをしていこうと心を込めて全校で取り組んでおります。町や母親委員会などの支援を受けながら、毎年イベントとして活動を行っているところです。
また、文化祭では、売り上げの一部を義援金として町へ送らせていただいております。今年は新しい取り組みとして、学年展示で1年生から3年生まで震災に関する取り組みをおこないました。例えば地震のメカニズムや、過去の地震などを調べて新聞として掲示したり震災に関する思いを込めた作文を書いたりしました。町内の小本地区では海水による塩害を受けたり、あるいは家を流された人たちは仮設住宅での生活を今も余儀なくされているところです。岩泉町では「心はひとつ、いのちの海に未来を拓く岩泉」というスローガンで、復興へ向けて活動を行っているところです。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
もしいただければ。

達増知事
それぞれ大震災に関する自分たちの経験というものをしっかり見詰めながら、それを伝えていくということをいろいろ工夫してやっているということ、大変すばらしいと思います。この震災のことを伝えていくというのは、やはりその震災の被害を受けた私たちにできることだし、また私たちにしかできないことでもあるので、これはすごい大事なことだと思います。
それから、その地域のためにさまざまな活動をしているということも、これもすばらしいと思います。やはり皆さんそれぞれ地域が震災津波の被害を受けていろいろ困っているところ、不自由なところあるので、そういうところを助ける活動、さまざま工夫しているところ、大変すばらしいと思います。また、みんなそれぞれそうなのですけれども、例えば宮古商業で商業高校としての得意技、そういう物販を通じていろいろコミュニケーションをしていくというところにこの復興支援というのをのせていくという活動とか、それから太鼓部ですね、宮古水産高校の太鼓部というのは震災前から有名な定評ある太鼓部なわけですけれども、その得意技を使って東京とか、あるいは外国とかにも大震災のことや復興のことを伝えていくという、そういうそれぞれの学校として、あるいは高校生としての得意なことで、また大震災や復興のことを伝えていったり、いろいろ助けたりとかということをしているのが大変すばらしいなというふうに思いました。

浅沼副校長
ありがとうございました。
続きまして、「今後の抱負」というテーマで、お一人4分くらいで地域の復興を含めてこれから岩手に望むこと、これから自分がどんなことに取り組んでいきたいかなどをお話ししていただければと思います。
それでは、名簿順ということで畠山祐乃さんお願いいたします。

畠山祐乃
私は、支援や応援メッセージを送ってくださった方々とたくさんの交流会を行ってきました。以前、文化祭のときに応援メッセージを張り出したところ、体育館の一面を覆うほどの数になりました。この方々の支援に対する思いが今後も学校内で語り継がれていきたいと思ったので、後輩にこれらのことを伝えていきたいと思います。
話は変わるのですが、いまだ仮設住宅に住んでいる人は宮古市でもたくさんいます。この人たちが少しでも早く、そしてできるだけもともと住んでいた地域に新しい家を建てることができるようにしてほしいと思います。そして、このような復興活動を行うには、この工業高校で培った知識や技術が重要になってくると思います。そのため、私は卒業後、電気技術者として復興の中心になって活動していきたいと、そう考えています。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、高屋敷新さんお願いいたします。

高屋敷新
僕は被災した人、してない人問わず、震災のことを今後も忘れないでほしいと思っています。というのも、僕の住んでいた田老地区では、昔の震災のことを忘れないでいたからこそ被害を少なくできたからです。
災害というのは、よく言われるのですが、本当にいつ襲ってくるかわからない。だからこそ忘れずに、もしものときのために備えておくべきだと思っています。そして、その防災についての知識を自分たちだけにとどめておくのではなくて、たくさんの人に県内の、ひいては全国の人たちにも知ってもらう必要があると思います。もし今回のように大きな災害が急に来たとしても、そうした知識を伝えておけば被害はほかの地域でも最小にとどめておくことができることだからだと思います。なので、被災した人はもっとたくさんの人に情報発信して、震災について深く知ってもらって、震災について伝えてもらいたいと思います。
僕個人としても今後岩手県で働いていきながら、未来の人たちにもしっかり震災について伝えていつ来ても大丈夫なようにしていきたいと思っています。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、山崎将洋さんお願いします。

山崎将洋
宮古北高校では、これからも今までのように地域とかかわった活動を続けていきたいと思っています。きのう宮古北高校では、講演会が行われ、ドイツ・マインツ大学の齋藤教授よりお話をいただきました。そこでは、将来岩手に科学実験施設ができて、岩手が世界の科学の中心になるかもしれないとおっしゃっていました。しかし、その施設をつくるためには岩手県民からの声がまだ少ないとのことでした。世界の科学の中心になるということは、岩手の発展につながるということになります。新しい岩手になるということは、復興を越え、進化ということになると思います。そうして進化をしていくにはみずからが岩手の情報を積極的に発信し、アピールしていかなければならないと思います。アピールするというのは、商業さんのようにいろんな商品をつくって、岩手以外のところに、日本中に発信したり、あとは海外へ売り出したりということだと思います。してもらうのを待つのではなく、自分からみんな動いていかなければならないと思います。復興は待っていてもある程度進むとは思いますが、復興でとまらず、その先にある進化というところを今の岩手に望んでいます。
私は、将来は理学療法士になりたいと思っています。進学は専門学校を考えていますが、専門学校は盛岡で、そこを出たら地元に戻って、地元のためにまた働きたいと思っています。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、高橋はるかさんお願いします。

高橋はるか
地域の復興を含めて、これからの岩手に望むこととして、やはり被災地復興であったりその被災地に住む高校生だからやっていることだとか、これからを担う若者として、私たち学生が頑張っていることというのはすごくそれぞれ皆さんたくさんあると思うのですけれども、実際にこういう活動をしてみて感じたことというのは、どうしても私たち学生だけでは限界があります。知ってもらうことにしろ、活動の範囲としても、どうしても限界がある中で、もっと岩手県として県全体で、例えば企業さんだとかに私たちのような学生が頑張っている、活動していることをもうちょっと注目してくださいとか、企業さんに促していただいたりとか、岩手県自体で学生の活動に目を向けてくださるときっと岩手県のアピール等につながる、盛り上がるものになると思います。
そして、私個人的にJICAの国際協力の会議で実際にインドネシアと通信したりとか、スマトラ島の地震と照らし合わせながら海外とつながって世界の防災を考える機会がありました。やっぱり同じ災害であってもパターンが違ったりとか、それぞれがとっている対策というのはすごくお互い知っておいたほうがいいなとそのときに感じて、もっと岩手県としても海外と同じような経験がある地域と交流したりすることで、もっと地元の防災を考えることができると思いますし、それが経験として生きて、世界の防災につながるなと思いました。
また、昨年高校生外交官として、日本代表でアメリカのほうに行かせていただいたのですが、皆さんが言っていたとおり、忘れないでほしいというところで伝えることをすごく重点的に考えていて、全国から選抜されるのですが、被災地高校生としては私だけだったので、プレゼンテーションを頼まれまして、実際に現地の高校生と、日本全国から選抜されたメンバーに対して岩手県のこと、宮古市のこと、震災で経験したこと、あとはこれから起こり得る大災害にどういうふうに備えたほうがいいかということを私なりにまとめてプレゼンテーションしたときにもっと知ってもらうことでお互い考えて支援の仕方もニーズに沿った支援の仕方を考えられるようになると思いました。そういった上で、今後卒業してからは国際協力についてを主に学んでいこうと思っていて、実際に私の経験が頑張る社会のお手伝いをできるように頑張っていきたいと思っています。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、福浦みゆきさんお願いします。

福浦みゆき
私たち水産高校としては、やはり就職する生徒が多いので、地域に望むことは就職先が減ってしまったことに対して、地域にとどまりたくてもとどまれないという生徒が多いので、就職先はやはりふやしてほしいというのが願いです。あとそのために自分が今取り組んでいきたいのは、部活動や委員会を中心に今よりも特にボランティアに力を入れ、私たちは頑張っているというメッセージをほか地域の方々にも伝え、宮古により多くの興味、関心を持っていただき、就職先増加や地域復興に貢献できたらうれしいと思っています。私たち太鼓部のほうでもそのためにほかの県や地域や県内でも演奏していきたいと思っています。また、太鼓部の演奏などを文化的な活動をするためにも市民文化会館の早期復興などもしてほしいと思っています。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、阿部睦実さんお願いします。

阿部睦実
私たちの住んでいる山田町では、東日本大震災で46.7%、約7,199の家屋が全壊、半壊、大規模半壊、一部破損を含め、被害を受けました。さらに、山田町の花形産業であった漁業がとても大きい被害を受けました。以前のように戻すにはまだ時間かかるそうです。自己実現支援プログラムでもお話を伺ったのですが、漁業を戻すにはやはり県の支援をいただかないと到底無理だということでしたので、ぜひ漁業復興に協力していただきたいと思います。
また、我が校の卒業生の多くも山田には雇用がないために町を離れて外へ出て行くのが現状です。今後復興に携わっていかなければならないのは高校生である私たちの世代だと思うのですが、町を離れていく若者が多くいることは、今のままでは避けられないと思います。町には漁業関連の中小企業もあるのですが、その後押しと雇用を増やす取り組みをしていただきたいと思います。
先日、海洋エネルギー開発実験海域の釜石市への誘致を目指していることやILCの立地として本県の北上山地が候補地に挙がっているということを新聞で読みました。このようなことが実現すれば、町の復興だけでなく、岩手県の活性化にもつながり、きっと岩手県をアピールできると思うので、ぜひ実現していただきたいと思います。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、畠山広巳さんお願いします。

畠山広巳
これからの岩手に望むことは5つあります。1つ目は、復興ロードマップの作成を今後も継続していくことです。復興の方向性を私たちで県内の人だけでなく県外の人にも示していってほしいと思います。また、防災マップや津波浸水位置を示す標識などを地震で浸水した地域などを含めたところにもっと設置して、未来への教訓としてほしいと感じております。
2つ目は、福島県での原発の問題を繰り返さないよう、地熱発電などの自然エネルギーにも目を向けて、岩手が世界の科学の中心となれるよう岩手独自の取り組みを考えていってほしいと思います。
3つ目は、今後災害が起こったときに備えて、情報伝達手段の確立あるいはインフラの整備を行っていってほしいと思います。
4つ目は、いわて三陸ジオパークへの構想がありますが、それを推進していくことで、多くの人に被災地を訪れていただき、現状を知っていただくことが大切と考えます。最後に申し上げたいことは、経済面での復興は結構進んできていると思うのですが、精神面を支えていく復興も同時に考えていくべきだと思います。
自分がこれから取り組んでいきたいことは、森林に携わる仕事です。震災で傷ついた森林などを対象に森林再生のシステムづくりをしていきたいというふうに思っています。適度に人が岩手の豊かな自然である森林に手を加えることによって、森林の豊かさが保たれます。人が森林に手を加えることで新たな雇用が創出され、地方によって自ら地方が潤っていくのではないかと思います。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それでは、皆さんありがとうございました。
知事さんのほうからお願いいたします。

達増知事
みんなそれぞれ自分の将来のこと、それから地域の将来のこと、そして岩手の将来のこともしっかり考えていてくれているので、非常に頼もしく思いました。
それから就職先をふやす、それから地域の雇用の確保、これはとても大事なことであります。この岩手県全体では高校卒業した人の岩手での就職は大震災前よりも高い割合で実現するようになり、かなり地元で働けるようにというふうに岩手の企業の皆さんも頑張ってくれているのですが、ただ沿岸の津波被害の多かった山田町もそうなのですけれども、そこは企業の再生がまだこれからというところが多いので、早く操業再開してもらったり、また新しい会社に入ってもらったりして働く場所、そういう雇用の機会をふやしていくようにしたいと思います。
それから、高校生の活動をどんどん紹介してほしいという話、これは大事だと思います。私は、大震災の前に、特に工業高校、商業高校、水産高校、農業高校もですけれども、そういう実業関係の教育している高校の生徒たちの活動紹介の場をつくろうということで、盛岡市の川徳デパートの前で幾つかの高校に集まってもらって物販、商品販売のそういうコンテストをやるというのを始めたりもしました。大震災が起きてしまったわけですけれども、ただ私の予想というか、大震災前よりもどんどん皆さんが物品販売の活動とか、あと物をつくったり、新商品の開発とか、そういうのをどんどんやってくれるようになっているので、かえって行政のほうが追いついてないというところがあるのかなと話を聞いていて思いました。どんどんこれは紹介していかないといけないなと思います。
それからILCの話、何人か言及してくれました。国際リニアコライダーですね。それから、山崎君が言っていたのは新しい岩手、進化していくような岩手であってほしいというようなことを言っていたと思いますが、岩手県の計画では、復興計画というのは8カ年計画で2011年から8年間で復興をまず成し遂げるのだという計画をしているのですけれども、その8年かけて復興するというのは、8年かけて2011年3月の段階に戻すという、そういう過去に戻る復興ではなく、この8年後の岩手のあるべき姿に8年かけて追いついていく、未来に追いつく復興を進めることとしています。それが岩手県の復興計画です。ですから、8年後復興がなった暁には大震災前よりもいい岩手になっているというような計画でありまして、例えば復興道路と呼ばれて、名をつけていますけれども、岩手沿岸を縦に貫く高速道路、高規格道路とか、宮古-盛岡を結ぶ新しい高規格道路とか、そういった今までなかったようなものをつくって、一層人や物の行き来が便利になり、そしてこの北上山地、北上高地というものが今までは岩手の開発とか、あるいは岩手でのさまざまな活動の障害、妨げになっていたところがあったのですけれども、逆にもうこの北上山地、北上高地が沿岸と内陸の交流を結びつける役割を果たしていくようにしていくという逆転の発想、その中でジオパーク構想とか、海と山の独特な地形というのを、それを財産にして地域の発展につなげるとか、また国際リニアコライダーもこの北上高地という世界有数のすぐれた岩盤を利用して、そういう世界最先端の研究施設をつくるということで、そういう過去に戻すのではなくて未来に追いつく、新しい岩手をつくっていくような復興をしていくこととしています。
国際リニアコライダーは岩手県だけで決めて進められることではなく日本国政府、さらには国際的な科学者や政府間の会議で決めなければならないところもあるので、今絶対つくると決まっているわけではないのですけれども、そういう不確かなところもありますが、逆に今計画には盛り込まれていないのだけれども、あれもやるといい、これもやるといいというふうにどんどんつけ加えていっていい復興計画なので、ぜひ皆さんがこれからさらに勉強したり、社会に出たりする中で、この岩手の復興計画というのをより豊かな、よりすごいものにしていってもらえれば、そういったことに幾らかでも協力してもらえればというふうに思いました。
以上です。

浅沼副校長
それでは、まだ若干時間ありますので、ほかの方々の意見を聞いて、感想とかもしありましたら、順番は決めませんので、どなたでも積極的にお願いしたいと思います。
お願いします、高橋さん。

高橋はるか
皆さんの活動を知って、そしてあとは岩手県の行政としての考えを聞いて、個々にそれぞれの感じたこと、考えたこと、計画したこと、あと目的があって活動しているので、もっと横につながって共通点だとか、あとはお互い持ってないもの、例えば水産と商業、農業、工業というふうにどんどんつなげていって一つのものにしていったりだとか、あとはそれぞれの知識、知恵を交えてよりよいお互いの活動にしてやっていけばもっと大きなことができて、私たち学生から次につながる行動をもっともっと起こせるのではないかなと思いました。

浅沼副校長
ありがとうございました。

達増知事
きょうもこういうそうそうたるメンバーが一堂に会するというのもすごいことだと思うので、お互い何か連絡先を教え合ったりして、これからも、きょうだけで終わりというのはもったいないからいろいろ連絡をとり合っていくといいのではないかと思いますよ。

浅沼副校長
ほかにどうですか。
山崎さん。

山崎将洋
商業さんとか水高さんからの意見で、将来働くときにというか、仕事のする場所がないから職種をふやしてほしいというのがあって、将来、今の地元とかを担っていくのは僕たちなので、僕たちは今意見をどんどん出していって、そして将来自分たちが地元をつくっていきやすい世の中に今からしていかなければならないと思います。高校生では、できることが限られてくるとは思いますが、その中でもできることをどんどんやって積み重ねていけば、将来自分たちにとっていい町になっていくのかなと思ったので、きょうはいろんな人からの意見を聞くことができたので、よかったです。

浅沼副校長
畠山さん。

畠山祐乃
単純な感想なのですが、ほかの学校の生徒会長とかが集まってやって、今までほかの学校が何をしているかというのは余りわからなかったのです。だから、こういう場でこういういろんな話が聞けて自分としてはうれしいのがあったりして、ほかの遠い地区の交流会とか、よくいろんなことをやっているのですけれども、こういう近いところとは余り交流会を行っていなかったので、これからは近い学校とも交流会を行っていきたいなというのを思いました。
以上です。

浅沼副校長
福浦さん。

福浦みゆき
今回このような場でほかの宮古の高校さんとかかわること、先ほど工業さんも言っていたのですが、知らなかったので、私的にはすごい新鮮で、商業さんのほうでこういうものを開発しているというのもやはり知らなかったので、こういうのを知れて、私たちとしてもこれまで以上に地元のものを使ったものをもっと他県とかに広めていけたらいいなという心構えが強くなったのが一番です。
工業さんや北高さんとかで地元の方と交流というのをしていると聞いて、もっとやっぱりそちらのほうにもこれまで以上に力を全体的に高校同士でやっていけたらいいなと思いました。

浅沼副校長
畠山さん。

畠山広巳
今日は宮古の方々と交流できて、専門高校のように得意なものを活かした商品、製品づくりや、そういう活動の様子を知って、同じ県民としてすごく誇りに思いました。あとは行政のほうとしても、希望が持てる岩手をつくっていくために努力をなさっているということを知って、今日はとてもいい勉強の機会になったと思います。先ほど今高校生の間での意見交換という話が出ましたが、高校生以外にも大学生であるとか、中学生、一般の人たちとの交流会なども通していろんな意見を聞ける機会を今後も続けていけたらいいのではないかと感じました。
以上です。

浅沼副校長
阿部さんお願いします。

阿部睦実
今日は商業高校ではロールケーキを作っていることや、「だれかのために」というミネラルウオーターを売っていることを知りました。それぞれの学校の得意分野を生かして復興にかかわっていることを知り、山田高校でも今ボランティア活動を新たに始めようと計画しているので、必ず実現したいという思いが強くなりました。
また、今日はせっかく生徒会長が集まったので、今回で終わりにしないで、どのような形でもいいので、同じ地域の高校生同士がつながりを持って交流を続けていきたいと思いました。
ありがとうございました。

浅沼副校長
高屋敷さん。

高屋敷新
話をいろいろ聞いていて、商業さんは商業さん、工業さんは工業さん、水産高校の人は水産高校でそれぞれ得意分野を生かしてやっているということをみんなも言っていたのですけれども、本当にそこはいろいろ感じて、自分としてはいろいろ宮古高校も結構広く活動していると思っていたのですけれども、きょうみんなの話を聞いていて、全然そんなことないなと、まだまだ活動の幅広げていけるなと思ったのが1つと、あとは宮古北高校さんみたいな感じで、地域との活動に重点を置いた活動、宮古高校、今振り返ってみると東京とか、そういう遠いところとは関係を持っていたのですけれども、地域とのかかわりが全くとは言わないのですけれども、少なかったなと思ったので、そことかを参考にさせていただこうと思いました。
あとみんなきょう話していて、今まで本当に宮古高校だけで何とか復興についてやっていこうみたいな、活動している高校生が宮古高校生だけみたいな勘違いが自分の中にあったみたいで、周りでもこんなにも復興について考えている人がいっぱいいるのだから、やっぱり協力し合っていけたらいいなと思いました。
以上です。

浅沼副校長
ありがとうございました。
それではよろしいですね。

知事所感

浅沼副校長
それでは、最後に知事さんからお願いいたします。

達増知事
最後の一巡のコメントは、みんながそれぞれほかの人たちの発表から学んだことを述べてもらったのですけれども、やっぱり皆さんそれぞれ学ぶ力があるなというふうに思いました。ぜひそうやってお互い学び合いながらそれぞれの自分の勉強、また学校としての活動を発展させていってもらえればと思います。
先生方もよくぞこのような生徒を育てたと改めて感心しますので、ぜひぜひこういうすぐれた学びをする生徒をさらに育ててほしいと思います。
最後になりましたが、宮古工業高校にはこの校舎を使わせていただき、また浅沼副校長先生には司会までしていただいてどうもありがとうございました。

閉会

浅沼副校長
皆さん、本日は貴重なお話しいただき、本当にありがとうございました。
これをもちまして県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を終了いたします。

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