「がんばろう!岩手」意見交換会(平成25年6月12日 一関市)

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ページ番号1000882  更新日 平成31年2月20日

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県政懇談会写真1

日時
平成25年6月12日(水曜日)10時30分から11時30分

場所
一関地区合同庁舎

出席者

  • 参加者(敬称略)
    大江 昌嗣(特定非営利活動法人イーハトーブ宇宙実践センター 理事長)
    千田 ゆきえ(株式会社千田精密工業 取締役)
    菅原 五三男(大原地区自治公民館等連絡協議会 会長)
    小原 玉義(摺沢四ツ角商店会 会長、小原書店店主)
    佐々木 美紅(奥州市立前沢中学校 3年生)
    酉丸 桜香(県立一関第一高等学校附属中学校 3年生)
  • 県側
    達増知事
    遠藤県南広域振興局長
    水野秘書広報室長
    大平政策地域部副部長兼政策推進室長兼首席ILC推進監

開会

大平副部長
ただいまから県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を開催いたします。
本日御出席いただきました皆さん、また一関市長様、奥州市ILC推進室長様、県議会の先生方には御多忙のところをお越しくださいましてまことにありがとうございます。心から感謝申し上げます。
私は、本日の進行役を務めさせていただきます県の政策地域部副部長兼政策推進室長兼首席ILC推進監の大平と申します。今日はよろしくお願いいたします。

知事挨拶

県政懇談会写真2

大平副部長
それでは、開会に当たりまして、知事から一言御挨拶申し上げます。

達増知事
皆さん、おはようございます。県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会に、このようにお集まりをいただきましてありがとうございます。また、一関市、奥州市、両市からも御参加いただき、そして県議会議員の皆さんにも御参加いただきましてありがとうございます。

県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会は、東日本大震災津波が発生しましてから復旧・復興の最前線で頑張っていただいている皆さんの生の声を伺って復興に役立てようと、復興に関する県の政策に役立てようという、そういう趣旨でやっております。そして、今日は国際リニアコライダーということがテーマでありまして、実は国際リニアコライダーは県の復興計画の中にも位置づけられています。また、私が国の政府の復興の会議に出ているのですけれども、そちらのほうでも特に岩手のみならず東日本全体として日本全体の復興というのを考えたときにこの国際リニアコライダーというのをこの東北、岩手の地につくることが日本全体の復興を大きく進めることになるということを盛んに発言しておりまして、先週、今年度の国の政府の復興の中間報告ができたのですけれども、その中にもはっきり国際リニアコライダー誘致の動きもあるということが盛り込まれ、国、政府のほうからも復興の関係で国際リニアコライダーというのを認知してもらいつつあるところです。今日はさまざまな分野、地域、仕事や暮らしや学びの場で国際リニアコライダーにかかわってきている皆さんのお話を聞いて、県の政策に役立てていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

大平副部長
ありがとうございました。以降、着席のまま進行させていただきます。
それでは、本日御出席の皆様を御紹介いたします。名簿の順番で御紹介いたします。
特定非営利活動法人イーハトーブ宇宙実践センター理事長であります大江昌嗣様であります。

大江昌嗣
大江でございます。よろしくお願いいたします。

大平副部長
次に、株式会社千田精密工業取締役、千田ゆきえ様です。

千田ゆきえ
千田と申します。よろしくお願いいたします。

大平副部長
次に、大原地区自治公民館等連絡協議会会長、大東町自治公民館等連絡協議会の前会長でいらっしゃいます菅原五三男様でございます。

菅原五三男
よろしくお願いいたします。

大平副部長
摺沢四ツ角商店会会長、小原書店店主、小原玉義様です。

小原玉義
小原です。よろしくお願いいたします。

大平副部長
奥州市立前沢中学校3年生、佐々木美紅さん。

佐々木美紅
よろしくお願いします。

大平副部長
県立一関第一高等学校附属中学校3年生、酉丸桜香さんです。

酉丸桜香
よろしくお願いします。

大平副部長
県からは達増知事、遠藤県南広域振興局長、水野秘書広報室長でございます。
本日は、勝部一関市長、奥州市政策企画課及川ILC推進室長。
県議会からは、順番に御紹介いたします。飯澤匡議員でございます。
佐々木朋和議員でございます。
次に、及川幸子議員でございます。
次に、郷右近浩議員でございます。
高田一郎議員でございます。
神崎浩之議員でございます。
佐々木努議員でございます。
皆様方にもお越しいただいております。

懇談

大平副部長
それでは、早速懇談に入らせていただきます。まずは、皆様の目の前にございます茶菓ですが、遠藤局長から御説明お願いいたします。

遠藤局長
本日は一関市での開催ということでございまして、御当地一関産の茶菓を御用意いたしました。お手元のお菓子でございます。一関市川崎町の湖月堂の金時まんぢゅうでございます。つくりおきしないで、売り切れで販売ストップという大変人気の商品でございまして、薄皮のもちもちした皮ということで大変評判のお菓子でございます。それから、お茶でございますけれども、精茶百年本舗の百年茶ということでございます。百年茶は、古来からの健康習慣を今に受け継ぎ、20品目以上の植物、芋類、海藻などの原料をバランスよく配合した健康茶でございます。緊張なさらずにお召し上がりながら、お茶とともに召し上がっていただければと思います。よろしくお願いいたします。

大平副部長
どうぞ、お召し上がりながら。
それでは、最初に自己紹介を兼ねまして、お一人3分くらいで皆様がILC誘致について思うことや日々の生活で誘致というか、ILC実現に向けて取り組んでいる活動などお話しいただきたいと思います。恐れ入りますが、順番に大江先生からよろしくお願いいたします。

大江昌嗣
大江でございます。私たち奥州市内におきまして天文台の隣に奥州宇宙遊学館というものを構えながらNPO、これは遊学館だけではないわけですけれども、市内一般あるいは県の全体をターゲットにしておりますけれども、若い人たちあるいは高齢の方々も含めて宇宙関係のことを学習しようということで10年ほど前から立ち上げまして、天文台構内に奥州宇宙遊学館というのを市のほうから委託管理を受けまして、ことしで5年目になります。その中で、宇宙関係を学習するということを進めておりますけれども、今回特に皆さん、前のほうに座っている方々にはお渡ししたのですが、ILCを東北にというテキストをつくっております。これは、中学生の3年生ぐらいから見てわかるかなと、もちろん高校生もわかっていただけると。ただし、全部はわからないと思います。その覚悟で読んでくださいという断りをしてですね、というのはわかったというのはおこがましいことなのですよね。専門の方々が必死になって日夜頑張ってやって、やっとわかっていることですので、わからないことは当たり前です。それを宮沢賢治の気持ちでわからないことを探求しようということでやっていきましょうという、こういううたい文句で始めておりまして、やっと完成しました。これを県の方々に今からお配りする準備を始めておりますけれども、お金をかけても皆さんに読んでいただきたいということで、私たちNPOの担当も含めてようやく完成いたしました。

私がちょっとお話ししたいことは、日ごろ子供たち、学生たちの学習ということをお手伝いしているわけですけれども、このILCが岩手あるいは東北に来るということは非常にうれしいことなのですが、もし来た場合にこれを管理する、あるいは研究するというグループは東京の方々ではまずいのではないかと、岩手の方々が率先して参加していかないと若者が育たないのではないかというふうに心配しております。岩手県は、そういう意味では学問のレベルはあると思っております。県立大学もありますし、一関工業高等専門学校もあります。奥州には国立天文台があります。それから、結構な方々も出入りなさってくださっているということで、合同でやれば本当に世界最先端を担うだけの研究機関できるかなと思っておりますけれども、そういうこともターゲットに入れながらぜひ準備を進めていただければいいかなと思っております。

実は今度月末にいらっしゃるドイツのマインツ大学の斎藤教授が私にメールをよこしまして、心配していると。何かというと、岩手は来ることを喜んでいるだけではないかと、経済的な効果はもちろんあるのだけれども、子供を育てる手当てをもっと考えてほしいと。それには専門的な研究機関を岩手で持ってほしいと。端的に言うと、いわゆる総合大学の大学院的なドクターコースまで持つような機関をぜひ岩手で考えてほしいということを訴えてきております。そのために多分今回も来るかなと思っていますけれども、そういう若者が、岩手が、斎藤先生のお話というか、言葉をかりますと今こそが岩手が世界の中心になり得るときだということですので、ぜひ県知事さんにも岩手を本当に国際都市としたいと思っていらっしゃると思いますので、頑張っていただければありがたいと思っております。ぜひ皆さんの応援をお願いしたいと思っています。よろしくお願いします。

大平副部長
次に、千田さん、お願いします。

千田ゆきえ
千田精密工業の千田と申します、一応取締役を務めております。当社は岩手県内に3工場ございまして、本社は前沢工場です。あとは花巻の東和町と沿岸の大槌町と3工場ございまして、従業員数は今は90名くらいです。主に生産しているものに関しては、切削加工において金属を削っていろんな精密部品を加工しております。自社で何か装置をつくったりとか、自社製品を売ったりとかということは一切しておりませんで、メーカーさんだったりとか、各種産業機器のいろんなメーカーさんがこういう部品が欲しいといったものに対して量産ではなくて非量産の精密部品というのを加工しておりまして、メインが半導体の製造装置メーカーさんです。あとは自動車、航空機であったりとか、最近だと有機ELだったりとか、太陽パネルの製造装置関係のお客様が多いです。

昨年からKEKさんのほうですね、つくばのニュートリノのほうの実験施設に部品を納めさせていただいております。きっかけは、県のほうでもサポートしていただいています今月もありますけれども、機械要素技術展という展示会がビックサイトで昨年行われまして、県のほうで何社か取りまとめられて、岩手県での合同出展ということで出展させていただきまして、当社のほうも参加をさせていただいたのですけれども、県のほうからも御支援いただいて出展した中でお会いした企業さんでお声がけをいただいて、最初は図面だけを見ると果たして何の部品かというのはわからなかったのですけれども、最終的にはお客様が加工しているところを見たいということで連れてきていただいた方がKEKのつくばの研究所の先生がいらっしゃって、初めてそこでKEKに納められる部品なのだなということを知りました。

いろいろ加工させていただいている中で、今回かなり大きな御発注をいただきまして、加速器とはまた別なのですけれども、ニュートリノの成分をどんどん精度よく高めていくような製品でかなり大きいものです。直径2メートルとか3メートルくらいのかなり大きなホーンと呼ばれる部品ですけれども、摩擦攪拌接合という溶接の接合技術を当社はイギリスからライセンス契約を結びましてずっと7年くらいやっている技術なのですけれども、その技術に注目していただいて、その技術を使ってつくってほしいというようなお話をいただきました。今までは恐らく国内でつくっていなくて海外での製作を過去にやったことがあるということで、実際技術の者が今入っている製品とかも見て、前に視察で行ってきたのですけれども、かなり大きな部品で、それを何とか国内でつくってほしいということで何社かコンペだったのですけれども、弊社のほうでも受注させていただいて今年何台か納めさせていただく予定でありますけれども、いずれにしても一番最初にきっかけは県のほうでその辺サポートいただいた展示会、技術を持っていてもPRするそのフィールドを提供していただいた県にまずは感謝したいと思いますし、いろいろな意味で技術を持っているだけではいけないので、そういう発信を県でサポートしていただけているということはありがたいと思いますし、ILCに関しても十分岩手県内には例えば半導体だったりとか、自動車で培ってきた技術力というのはかなり全国でも高いものがあると思いますので、そういった部分、手前味噌ですけれども、当社も含めていろいろな企業さんがILCがもし誘致されてもここでできる技術というものはたくさんお持ちだと思いますので、そういった意味で製造業のほうからもぜひ誘致に向けて力を入れていっていただきたいと思います。

先ほど達増知事のほうからも話がありましたけれども、政府のほうですね、国のほうでぜひ国内誘致に向けて、まずは九州か東北かというところもあると思うのですけれども、国内誘致というところにおいてまずは決定していただければいいのかなと思います。それが一番ありきでの話なのかなとも思いますので、先ほど冒頭にそういったお話があったということは非常に心強い限りでございます。ぜひその辺今後も進めていっていただければと思います。

大平副部長
ありがとうございました。
次に、菅原さんお願いします。

菅原五三男
私は、特にもセンターに当たる大原の出身でございます。そういうようなことで、地区のILCに対する気持ちというのは非常に大きくなっています。また、本当に我が大原地区は中山間地の山合いのちょっとした水田の広がったところでございまして、そういうふうなところに国際的な研究センターが地下にあるというだけでも何か夢が広がってくるのかなというふうな思いでおります。

そういうふうなことで、自治会連合会なのですが、3年前の3.11の震災のときには高田が非常に近いもので、おにぎりのサービス、または入浴のサービス等々、6月初めまでしました。そういうふうなことで、財団法人のほうにも表彰されたわけなのですが、そういうふうな活動もしながら本当に隣の高田というふうなところとは縁故関係も多いので、そういうふうなつながりで現在までやってきたということでございます。

そういうふうな中で、また新しくILCがこの岩手県が候補地になったと。特にも岩手という名前のごとく岩が丈夫で、地盤が丈夫で、そこにいろいろとボーリングした岩石の試料など見てもしっかりした岩盤だということが立証されているようですので、本当に期待しているところでございます。

大原を流れている砂鉄川には花崗岩が露出しているところもあります。ということで、風化している部分もあると思いますが、ちょっと下に入れば本当に立派なものであるというふうな報告を受けているところでございます。
これからじいちゃん、ばあちゃんには万歩計ではなくスピードラーニングを持たせて世界に対応できるような地域にできればいいのかなというふうに思います。
あとは皆さんの会話の中でお話ししたいと思います。よろしくお願いいたします。

大平副部長
ありがとうございました。
次、小原さんお願いいたします。

小原玉義
今の菅原さんの隣の地域に住んでおります大東町の摺沢というところなのですけれども、書店をやっていまして、書店をやっている関係上、商店街の活動とか、それから会議所の活動とか、そういうことでまちづくりに関心を持って活動しております。

ILCに関しては、まちづくりの観点で大いに期待しているところでして、また私は北大の原子工学科の出身で、それからエンジニアを横浜で13年やりましたので、何かこの分野に非常に関心を持っていました。きっかけは同郷の飯澤県議がこの取り組みに熱心でございまして、5年ぐらい前から話を聞いて、いやあ、いいなという感じを知事の話からも早くから知っておりました。

最初は4年前ですかね、奥州市で初めて県内ではILCの講演会が初めてだったと思いますけれども、吉岡先生の講演を聞いたり、それから一関では市長がすごい人たちを呼んでくれまして、ノーベル賞の小柴先生と、それからつくばのKEKの機構長の鈴木さんを呼んでくれて高校生たちの授業を開いてくれまして、それを高校生に混じりながら勉強を4時間ぐらいだったと思いますけれども、聞いて非常に勉強になったわけでございます。そういうことを私のブログでILCの発信を私が勉強したことを今やっているところでございます。
それから、ことし、会議所の大東支所でILC研究会というのをつくることになりまして、地元大東町、先ほど衝突点の地域になるかもしれないというところですので、そのILC研究会を通じて住民目線でもしも研究者が来たらどういうおもてなしができるのかとか、そういういろんな勉強をしていきたいなと思っています。
以上です。

大平副部長
次に、佐々木さんお願いします。

佐々木美紅
前沢中学校3年、佐々木美紅です。今回はこのような会に参加できてとてもうれしいです。
私がリニアコライダーに興味を持ち始めたのはことしの1月に行われた奥州市中学生科学体験研修に参加してKEKに訪れたときです。KEKもリニアコライダーのように加速器を使った実験などをしていて中学生の私にはとても難しい内容でしたけれども、新しい物質が生まれてきたり、新しい法則が発見されたりというのはとても興味があったので、もし私が住んでいる地域にそのような施設ができたらもっとたくさんのことが学べるのではないかなと思っています。今日は一生懸命勉強したり、意見を言ったりしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

大平副部長
次、酉丸さんお願いします。

酉丸桜香
私は一関第一高等学校附属中学校から来た3年、酉丸桜香です。今回はこのような会議に私が参加させていただき、とてもうれしいです。

このリニアコライダーに興味を持ち始めたのが、私は学校であった講演会でした。講演会で物質の起源についてさまざまな人たちが苦労しながら研究してきたところなどを聞いてとてもすばらしいものがここに誘致できたら自分もさらに学ぶことができるだろうし、海外の人と多くのことを学べるチャンスだと思い、とてもよいことだと思います。ぜひ今回のILCが誘致できるように東北で頑張ってもらいたいと思います。
今回はよろしくお願いします。

大平副部長
どうもありがとうございました。
一巡いたしましたけれども、知事から何か御質問、コメントございませんでしょうか。

達増知事
大江先生からは研究管理に岩手の人が参加できるようにということで、特に子供を育てるべきというのは本当にそのとおりだと思います。
千田ゆきえさんからは、既に技術面についてはILCで使うようなものについてつくれるくらいのそういう技術力が既に岩手にあるという大変心強いお話だったと思います。

菅原さん、小原さんからはILCを迎える地域としての心構え、そして覚悟のほどを聞かせていただきました。
佐々木さん、酉丸さん、中学校3年生でILCに既に関心を持っていて大変心強いと思います。NHKの朝ドラの「あまちゃん」は、あれは海に潜ってウニをとるのですけれども、地下に潜ってヒッグス粒子とか、ダークマターをとるような、そういうものですので、ぜひそういうふうに活躍してほしいなと思いました。

大平副部長
ありがとうございました。
局長。

遠藤局長
そうですね、冒頭大江先生のほうから研究にはぜひ地元の人をというお話ございまして、今若い子供たちから講演会でILCとかそういうのを知ったと、興味を持ったというお話ございました。結構これはスパン的に長い研究になりますので、岩手の若い子供たちにそういう機会をできるだけふやしてやって、地元の人たちがそれに興味を持ち、なおかつ研究に従事できるような形で進めていければいいのかなというふうに感じたところです。

大平副部長
私からちょっと御紹介いたしますけれども、先ほどマインツ大学の斎藤先生のお話が出たので、今月末から来月上旬にかけて県の国際リニアコライダー推進協議会で招聘いたしまして、被災地の小学校とか、内陸などの小中学校で出前授業ということでやっていただくことになっております。その中で6月29日には盛岡でも講演会を行うと。斎藤先生と、あと国立天文台の小久保先生のお二人を今予定しております。これが決まりましたらプレス発表などあると思います。

大江昌嗣
小久保さんオーケーになりましたか。

大平副部長
大丈夫ですよ、小久保先生から了解いただきました。ありがとうございました。
そういうふうになかなか講演等もたくさんやっているのですけれども、まだまだ頑張らなければいけないなと思っております。

続きまして、お一人三、四分ぐらいで日常の活動の中で誘致に向けて大切だなと思うようなこと、あるいは今後課題とか、やらなければいけないこと、あるいは県への注文でも結構でございます。あるいは意気込みとか、こんなこと頑張りたいななどなど、あるいは中学生さんでは将来の夢とか希望などについてもお話しいただければと思います。
大江先生から。

大江昌嗣
先月の4月11日から15日まで県の皆さんと一緒にCERNのほうに行ってきたわけですが、大変な旅行でした。というのは結構遠いのですよね、地球は小さいといいながらも向こうに着くまでうちから出て30時間以上かかっていると思いますけれども、強行軍であったわけですけれども、向こうのほうでCERNに勤めている方々の日本人の方々あるいは訪問なさっている方々四、五人の方々と懇談することができました。そういう方々のお話は、やっぱりここに来て苦労してでもやっていく成果が出てくるのでやりがいがありますよという感想で相当頑張っていらっしゃるという方々が東北を応援してくださっている姿が見えて大変うれしかったです。

それからもう一つは、向こうのKEKの方もやはり日本に来るということを応援したいと思うと。どこということはまだ明言していないのですが、日本に行くのがとにかくベストであるということで応援してくれていると思っております。

そういう中で、私が思ったのはCERNに世界の100カ国近いところから多くの研究者が訪問していろんな作業、研究をやっているわけですけれども、今までほとんどトラブルがなかったということを言ってくださって、争いがなかったということで、言語も違う、思想も違う、生活様式も違う中で、そういう事件に発展するようなストレスがなかったということが向こうの誇りみたいで、それはなぜかというと目的は同じだからですよと。科学という中でいろんな発見ができるということで、最近成果が上がってきているのですよということを言ってくれているので、私はそのときちらっと思ったことは平泉なのです。平泉というのは、清衡さんがこの地域を統治するという中で、城を築かないで、武力を捨てて平和の中で築こうとしたわけですね、平和の理想国です。それに似ているのではないかと思って、そういうことでもし本当にILCがここに来るならば清衡の夢の再興につながるかなと思ったりもしてうれしくなりました。

ただ、努力は必要で、さっきのスピードラーニングではないですけれども、日ごろそういう対話を身につけるとか、海外の方々が来るときの我々の思考の訓練ですよね、考え方がやっぱり違うのですよ、どうしてもね。生活様式が違うし、考え方が違う。応用力も違うのです。そういう学習をもしていかないと、ただ物をそろえただけでは多分彼らは満足しないので、そういう学習の場をつくって、行く行くはこの東北の南のほうに世界の交流センターをつくるぐらいの気概がないと多分無理かなというふうに考えておりますので、知恵を出し合ってぜひその方向に行ければいいかなと思っているところです。

びっくりしたのは大学規模の研究所なのですけれども、そこの中に出てくるところのレストランですが、その品物の豊富なこと。何十種類というのが並んでいるのです。そこから選んで食べられるという環境なので、それはぜひまねしなければいかんかなと思って帰ってきました。それだけではなく、公用語がフランス語、ドイツ語両方あるわけですけれども、それをうまく使っているのです。幼稚園の現場を見てきましたけれども、フランス語で教えていました。楽しそうで、先生方も一生懸命だということで、市民が本当にそこに入ってくれていてやっているという姿が見えて楽しかったと思います。
CERNの感想になりましたけれども、そういうところがあるということですね、さすがにスイスというのは国際都市かなと思って帰ってきました。

大平副部長
千田さんお願いします。

千田ゆきえ
ちょっと繰り返しになりますけれども、先ほど冒頭に申し上げたように国のほうで誘致の表明というのはまずもって行っていただきたいなと思います。東北にしても、九州にしても国内誘致というのを国のほうで声高にうたっていただくというのが最初かなと思いますので、県のほうでもその辺の呼びかけというのはぜひお願いしたいと思います。

先日奥州市のほうでILCのシンポジウムのバネラーということで大平さんも含めて私も呼んでいただいて、お話もそのときにさせていただいたのですけれども、製造業の立場から見ますと岩手県だとか、九州だとかというよりはほとんどグローバルな調達に今なってきていますので、隣や南のほうと仕事をとり合うというよりはいかに海外に流れないかというところを主眼で営業活動している中で、もちろん岩手に誘致されたほうが比較的仕事は東北に落ちやすい部分もあると思うのですけれども、仮に国内誘致で決まって九州になったとしても日本にそのような施設ができて、国内での需要が高まるということはあるのだと思います。

そういった中で、誘致合戦はもちろん大事だと思うのですけれども、もちろん私も岩手に住む一人として県内誘致というのは本当に心から望んでいることではありますけれども、マイナスで足の引っ張り合いでの誘致合戦ではなくて、プラスでお互いが相乗的にどちらになっても最終的にお互いの決定を喜び合えるような誘致合戦というのはぜひ必要ではないのかなと思っていますので、マイナスでの点数争いではなくて、加点でこっちに来たらこういうことができるのだとかというところでぜひ誘致合戦を繰り広げていただきたいなというふうに思います。

どこかでたしか話を伺ったのですけれども、大平さんのほうからですか、九州のほうの地元の新聞よりも岩手の新聞のほうが10倍くらい記事量が多いような話があって、そうなんだと思ったのですけれども、残念ながらといいますか、私の同級生くらいの友人とかでもILCの話をすると、「それって何」とやっぱり言うのです。私は製造業にいて、今日いらっしゃっている方とかはもちろん学生さんも含めていろいろな部分で目を触れる機会もあると思うのですけれども、例えば主婦だったりとか、全く関係がないようなスーパーで働いていたりという友人はILCと言っても、「それって何」と言うのがまだまだ現状で、やはり県南と県北、ひいては沿岸でも情報の格差というのもすごく、あとは温度差というのも実際感じるところではあります。私自身は気にかけて見ているので、新聞ないしこういったいわてグラフも含めていろんなところでかなり県のほうからILCの発信がされているというのはすごく、本当に下手したら1日1回以上はILCの記事を見る、目を通すような感じになっているのですけれども、そういった意味で県民の皆さんでまだまだ周知ということに関しては厳しいのかなというような感想を持っていますので、そういった発信というのも県のほうから引き続きやっていただければいいのかなと思います。
以上です。

大平副部長
ありがとうございました。
菅原さんお願いいたします。

菅原五三男
大東の地域まちづくり推進協議会というのがあるわけなのですが、そのメンバーが24人ぐらいで形成されているわけなのです。そういうふうなメンバーで先ほど言いましたようにつくばのKEKを研修してきたわけなのですが、とにかく研究施設そのものよりもホテルに泊まって次の朝、食堂に行ったら外国人ばかりで、何か外国のホテルに泊まっているような感じの印象を受けてきたということで、この環境の違いというのが大きくやっぱり感じてほしいなというのが1つあります。

あと1つは、やっぱりリニアコライダー、今千田さんが言われたように、何かというとリニアモーターと重ねて考える人がいると。あるいは新幹線のもっと速いやつでしょうとか、そういうような感じの受け方がちょっと離れるとそういう感じの人があるというふうなことで、こういうふうなこともいろいろと似たような加速というような部分ではあると思いますが、まだまだ不足な部分があるのかなというふうに思います。
あとつくばに行って、さっき言った吉岡先生にちょっとお話を聞いたのですが、東北に誘致になったら、私は気仙沼に住居を構えると、住居を構えたいというふうなことを言っていました。何でかといったら、お酒があるからなんてもおっしゃっていましたが、そういうふうなことで海の幸とか、そういうのもふんだんに東北にはあるわけなのですが、それらも含めて本当に復興に絡めたリニアコライダーの誘致というのが一番復興予算を使うのでもいいのかなというふうに思います。

もう一つは、先ほど言われたようにリニアコライダーに対して放射線等々において、理解が別なほうに意見が出たりなんかするというのがあるみたいなのです。それらについては、何ていうか、意見をするにしても前向きないいほうの意見だったらいいのですけれども、マイナス面の意見ばかり出されたらどうなのかなという感じはいたします。そういうようなことで、その辺については特にもリーダー的立場の人は十分注意しながらいってもらえればいいのかなというふうに思っておりました。

何にしても、先ほど千田さんが言ったように、私は岩手県というよりも日本全体で本当にこの施設はここがいいですよと、あとの交流施設とかについては日本全体で考えるような感じであればいいのかなと。私はCERNのほうに行ったことはありませんが、スイスとフランスのまたがったところにあるということで、広範囲な地域の中にそのような施設ができるということでありますから、だったら本州一帯、九州まで含めてのリニアコライダーに対するとにかく日本でつくるのですよというふうな方向性になってもらえばいいのかなと。ただし、つくるには岩手県の岩盤がどうしても優秀ですよというのであれば、ここにつくって、あとの施設については日本全体で考えるというふうなことでもいいのではないかなと。これは日本にとってマイナスではないのかなというふうに思います。
以上、あと年も年ですので、ぼっぼっとしか出ませんので、次にバトンタッチします。

大平副部長
小原さんお願いします。

小原玉義
バトンタッチされましたけれども、私からはILCに期待したいことを3つ話したいと思いますけれども、まずはやはりうちの市長も言っていますけれども、子供への教育という点では、ぜひこのILCに期待したいなということで、岩手県はもちろんのことですけれども、今菅原さんが言いましたように東北のみならず日本全国の子供たちへの科学への興味の交流の場となるような地域にぜひなってほしいし、そういうところを目指してつくるべきだというところが1点あります。
それから、2点目はぜひ震災復興に期するものであってほしいということでございます。このリニアコライダーの研究所が若い人への就労の場になることを期待しておりますし、それから特にも隣接しています陸前高田市、それから気仙沼市の就労、それから産業振興、これに大きく寄与するような、ぜひILCであってほしいなというのが2点目でございます。

3点目は、ぜひ東北のよさを発信する機会にしていただきたいなと思っております。というのは、私も初めて認識しましたけれども、震災のときに世界の人々が東北の人々を絶賛したわけでございます。その東北の人たちの態度に対して、行動に対して世界から絶賛の声が上がったわけでございます。御承知のとおり、今岩手県立美術館で若冲さんの展示会が行われていますけれども、これはアメリカのプライスさんが持ってきてくれた絵でございますけれども、やはりこの機会というのがこの図録の中に書いてあるとおりに、プライスさんが東北人の行動に感動して、元気づけたいためにこの若冲さんの絵をぜひ見ていただきたいということで持ってきてくれたものでございます。

先ほど大江さんが話したとおり、やっぱり平泉というのがまた今回のキーワード、誘致のキーワードだと思いますので、世界平和、それから先ほど言った清衡さんの現世浄土というのがまさに高橋克彦さんが言っているとおりに、この震災の後の東北人の行動が、それが今でも生きているということを世界に示したと、まだ残っているということを言ったそうですけれども。ですから、我々東北人はそういうよさをいまだに引き継いで持っていますので、ふだんどおりのことを海外の研究者が来たときも一緒に生活していけばそのよさが発信できるものだと思っていますので、ぜひそういう機会にしたいなと。
以上です。

大平副部長
ありがとうございました。
佐々木さん、お願いします。

佐々木美紅
やっぱりリニアコライダーというのは、私たち中学生にとっては難しいことで、専門的なこととかいっぱい、言葉とかいっぱい出てきて、調べていくうちにわけがわからなくなってとかするのですけれども、やっぱりそういうものでも新しいものをつくったりとか、新しい法則とか発見するというのはとてもおもしろいことだなと思います。それになかなかこういう科学的なことを身近に感じるということはないのですけれども、もしリニアコライダーがこの地域につくられたらもっとみんな身近に感じて興味を持てると思うし、本当にこういうのを私はとても好きなのでみんなにもこの楽しさわかってもらえたらなと思います。

大平副部長
ありがとうございました。
酉丸さん。

酉丸桜香
今回のこれが誘致されることによって世界各国からさまざまな国籍の人や文化を持った人たちが来て科学を学べるのはもちろんなのですけれども、かかわることもできてとてもよい機会だと思います。しかし、そのためにはさっきも言われていましたが、広く皆さんがILCの意義を知っていなければ誘致することはできないと思うので、それを広く県民の人に伝えて岩手全体で受け入れられるような状況になれればいいと思います。

大平副部長
ありがとうございました。
2回りいたしましたけれども、知事からコメントございましたら。

達増知事
ILCを囲む国際的な地域の様子とか、そういうイメージも膨らんできていると思います。私は、例えれば横浜というところが幕末に黒船が来る前はひなびた漁村だったのだそうですが、あそこは黒船が来て外国の船が横浜を開港して、そこを窓口にした結果、横浜には国際的な都市ができて、今はたしか大阪よりも人口が多く、東京の次に人口が多い日本を代表する都市になっているのですけれども、横浜みたいなもので国際リニアコライダーというのは知的研究の物すごい世界の入り口で、その世界は宇宙の果てとか、あとは宇宙が始まったときとか、そういう物すごい広い世界にそこから入っていける入り口がこの国際リニアコライダーなので、そこからどんどん宇宙の果てをのぞいてみようとか、宇宙の始まったときを見てみようとかという人たちが世界から来て、ピーク時3,000人の科学者、技術者、家族も入れると1万人ぐらいが来るだろうと言われているわけです。それは当然国際的な一大拠点、今までなかったようなひなびた漁村の横浜が国際都市横浜になったような大きな変化が起きるということだと思いますけれども、そこはいろんな形で暮らしとか、仕事とか、そして学びというのが豊かになっていく大きいチャンスだと思いますので、それぞれいろんな形でそこにかかわっていくことができればいいのではないかと思います。

あとは日本政府、国のほうで日本に国際リニアコライダーをつくるということをまだ正式に宣言していないのですけれども、そこはアメリカ、ヨーロッパと協力してお金を出し合ってつくろうとしていて、あまり早くから日本がやります、今回は日本が頑張りますと言い過ぎるとアメリカ、ヨーロッパが、ではお金も全部日本でやってくださいねみたいになると困るので、アメリカ、ヨーロッパの様子も見ながらそれぞれお金を出し合うのであればちゃんと日本につくりましょうみたいな、そういったやりとりにまだちょっとしばらく、ことし7月に日本のどこにつくるかを決める、日本国内で一本化できてもすぐ正式に日本としてやるというのではなくて、アメリカ、ヨーロッパとの話し合いにもうちょっと時間がかかるのではないかと思っています。

ただ、アメリカ、ヨーロッパと話し合っていくに当たっては今回のトンネルを掘る場所というのは陸前高田市や気仙沼市の裏山の部分であって、あのアメリカ、ヨーロッパも皆さんも御存じの東日本大震災で大変な被害を受けたけれども、しっかり頑張って復旧・復興、立ち上がっている、あの人たちの住んでいるところでやるのですよということをアピールしていけば、あと平泉も大きい要素で、平泉が世界遺産登録されたときにユネスコ本部、ちょうど中東のほうのある国でやる予定だったのがアラブの春のデモでできなくなって、たまたまパリのユネスコ本部で決めていただいたわけですが、そこに行って感じたのは世界中の国のユネスコを担当している人、つまりあれは教育科学文化の国際機関ですから、教育科学文化について各国を代表する人たちが東日本大震災被災地の東北平泉にああいう文化があった、これはぜひ世界遺産にして、そして復興を応援しようということで国際社会が盛り上がるのを実際見てきました。

ですから、日本のどこにするか、一本化するに当たってはあまり復興だ、復興だという要素を強調しないで、あくまで科学研究のための施設なので、科学研究の施設としてどこの地域が岩盤の質とか向いているかとか、あくまで科学的に決めなければならないのですが、いざこっちに決まったら、かなり岩手県としての県民外交というのでしょうか、ヨーロッパ側には多分ユネスコあたりを中心にそういう平泉との関連もある教育文化科学的なアプローチで説得できると思うし、アメリカはアメリカでトモダチ作戦とかトモダチイニシアチブで東日本大震災を契機に日本との関係をより深めていこうという動きがやっぱりアメリカに広くありますので、そういったところ、政府の交渉とは別に岩手県がヨーロッパやアメリカを直接説得をしていくというようなことで日本政府の決断をサポートすることもできるのではないかなと思っています。

大平副部長
ありがとうございました。
局長からどうですか。

遠藤局長
先ほど千田さんのほうからの製造業はグローバルに調達したり、あるいはいろいろ活動されているという話がございましたけれども、私は県南局長なものですから、全部地元デメリットは独り占めしようなんてそんな感じで考えていたのですけれども、確かにおっしゃるとおりですね。いろんな研究過程においていろんな技術とか出てまいりますので、そういった技術なり、そういうところを日本全体でカバーするような形で動いていければいいのかなというふうにちょっと反省しながら聞いたところでございます。

それから、一般のこういったリニアコライダーにお話を聞く機会のない方々はあまり周知されていないようなお話ございました。恥ずかしながら、私の家内もリニアコライダーというのはどういう乗り物なのかというふうな話を聞かれまして、説明に窮して、最近よくわかってきたようなのですけれども、私ども振興局といたしましても地域の皆様方にこういうものですよというふうな、そういう普及情報発信はこれから地元の自治体あるいは関係者の皆様方とともに努めてまいりたいと思っております。
以上でございます。

大平副部長
ありがとうございました。
日本全体とか、我々も誘致を進める中で、なかなかふだんやっぱり自分のことを考えてしまうものですから反省したところです。そういう話が複数の方から出たというので、私もちょっとびっくりしているところであります。

あとは情報発信のことも皆さんからお話が出ておりまして、千田さんからもお話があったとおり、地元では大分圧倒的に多いわけですけれども、やはり日本全体ではまだまだと。特に東京とか大阪とか、まだまだ全然知られていないというところありますので、これから一つは日本全体に対する情報発信が大事かなと。
さらにもう一つお叱りいただいているのは世界ですね、外国語での発信とか、こちらは九州がかなり積極的にやっているというふうに言われておりまして、実際インターネットなんかでもうちが負けているなというのがあります。その辺はちょっと気をつけていかなければならないなというのもあります。
あと東北のよさの発信とかというのがありましたので、大江先生から市民などにいろんな方に説明されている中でいかがでしょうか。

大江昌嗣
やっぱりみんなで「がんばろう!岩手」ですけれども、やるべしということだと思うのですが、私も東北人ではあるのですけれども、東北の我々というのはどちらかというと遠慮がちなのですよね。言いたいことを言わない。比較すると大阪人は物すごいあれですよね、あれだけのパワーがあってギャーギャー言う。というので、私はさっき日本全体はもちろんですけれども、東北でできるということをギャンギャンと言うということはやっぱり必要であって、まだ言ってないのだろうと思うのです。言った上でどうするかということであって、まだ言わない先から日本全体という話はないのではないかと思っているので、ぜひちょっと踏ん張って、みんなでいいところを申し上げていくという体制とれればいいかなと。あとの結果は日本全体に来ればいいわけですから、そのときはまた考えていくということかなと思ったりするので、どうなのでしょうか、そこら辺ちょっと意見があれですけれども。

千田ゆきえ
発信はすごく大事で、情報をいかに発信するかというのはキーになってくると思うのです。ギャンギャン言うのはギャンギャン言っていいと思いますけれども、足を引っ張るような発想は……

大江昌嗣
もちろん相手の欠点をつつくわけではなくして、東北はまだまだいいことを言っていないと思います、私は。そのことなのです。

千田ゆきえ
プラス、プラスでお互いが相乗効果でどっちになってもいいような、後に爽やかさが残るような誘致合戦というのはいいなと思います。

大平副部長
あと東北だけで誘致していればここまで盛り上がっているか、九州も一緒にやっていることによって、だんだん日本の動きとか、政府の動きにも役立ってきているなと、我々も誘致していてそれは感じているところです。あとはプラス加点方式とか、それはおっしゃるとおりだと思います。我々も極力、向こうもそうですけれども、相手の悪口は言わないということでやっております。反面岩手のためにということもありますので、そこを上手にPRしていくというのが大事かなと思っております。やはり地元の方々が、さっき放射線の話もありましたけれども、正しく理解していただかないと反対の声が地元からとか、あるいは沿岸から起きると、これは東北の力は全くなくなってしまって、そういった意味では我々も23日に地域での説明会、ILC計画候補地における地質調査の結果報告会も今度大原公民館と伊手地区センターで行いますので、その中で当然放射線のお話も出ると思いますので、そこはきちんとお話ししていきたいなと思っております。
地元での理解の進みぐあいなど県に対する注文でも結構ですけれども、小原さん、菅原さんから何かございましたら。

菅原五三男
一番はセンターになるのは笠置地区なのですが、その人たちが自治会の中でリニアコライダーの勉強会をしたら、多分あの周辺は65くらいの世帯数なのですが、120人くらい勉強会に人が集まったということで、やっぱり自分のところで何が起きるのかというのを早く知ってというのがあるみたいなのです。そういうふうなことで、大分このリニアコライダーに対する期待感というのは大きいと思います。
それから、さっきスピードラーニングとも言ったのですが、ジェスチャーが大切でしょうね。言葉よりもジェスチャーが一番通用するようなので、肩が痛いとか、そういうふうなことを言わないでジェスチャーをうまく使えるようにしていけばいいのかなというふうに思います。
あともう一つは、何もないところのほうが経費がかからなくてできるのではないかなというふうな大きな期待を持っていますので。

大平副部長
はい。

小原玉義
誘致が決まってからというか、日本でここが選ばれて、世界でも選ばれた後の話でいいのですが、やっぱり実際問題、知事もおっしゃいましたとおりに、それから大江さんも話したとおりに研究者の海外の人が相当な規模で、昔の横浜ではないですけれども、来るわけです。やっぱり大変なことだと思うのです。そうなったときに、やっぱり東北のよさのおもてなし、そういうのを生かしていくのですが、実際問題、言葉の問題もあるし、文化の違いもあるし、そういうことでいろいろ困難なことがいっぱいあると思うのです。その中で、もちろん県だとか、市だとか、国だとか、いろんなバックアップももちろん必要ですし、それから実際暮らすとなったときに日本人の研究者の皆さんが我々住民と海外の研究者の間のインターフェースをとってくれて、同じ日本語で通じ合える文化も一緒ですし、そういうふうにうまく一緒に暮らせていくような接点としてそういう国内の研究者の皆さんも我々ももちろんおもてなしを同じようにやるわけですけれども、国内の研究者の人たちがインターフェースとして重要になるのではないかなというふうに思っております。
以上です。

大平副部長
ありがとうございました。
中学生のお二人から何かございますか。

佐々木美紅
たくさんの人が情報発信が大切だと言っていますけれども、やっぱりみんなに知ってもらうのは大事だと思うし、中学生とか、高校生とか、小学生にも同じくらい知ってもらったほうが受け入れてもらえるのではないかなと思います。

大平副部長
ありがとうございます。
酉丸さん。

酉丸桜香
私も先ほどと同じようなことなのですけれども、やはり一関ではいろいろな広報とか発信してわかり始めているようなのですけれども、私は今奥州市の江刺なのですけれども、江刺ではわかっている人というのが少ないので、東北に呼ぶならばみんなが知っていて初めて応援ができたり、いろいろな準備を整えることができると思うので、やはりさまざまなところで講演会とか学ぶ機会をふやしてほしいと思います。

大平副部長
ありがとうございました。
それでは、時間になりました。

知事所感

大平副局長
知事からよろしくお願いいたします。

達増知事
この異文化交流、外国の人たちとの付き合いというのは必要に迫られれば何とかなるものです。
異文化交流をうまくやる最大のコツというのは、私の経験からしますと相手に敬意を伝えることさえできれば何とかなるし、トラブルにはならないですね。その正反対、つまりばかにしている、なめている、差別しているみたいにお互い思い始めるとどんどん関係というのは悪化するので、その正反対、最初から最後まで敬意を持って接するという感覚をただ持っているだけではだめで、それを相手に伝えることなのですが、一番いいのは相手の国の言葉を使うというのが最大の敬意を表することになるのですが、ただそれはそう簡単なことでもないので、そこでまさに居住まいとか、目つきとか、そういったところで、あとおいしいものをすっと出すとか、食べ物とかもかなり敬意を示すには大きいと思うのですけれども、古今東西食べ物は大きい異文化交流の要素なのですけれども、そういうところを基点に異文化交流、国際化というのを必要に応じて発展させていくことができると思っています。

あとはその発展の中で青少年の皆さんにきちっと伝えていくことが大事だなと思うので、そこは県としてもさらに力を入れて頑張ってまいりましょう。
以上です。

閉会

大平副部長
皆さん、本日は貴重なお話をいただきましてありがとうございます。私も誘致を進める立場から非常に参考になりました。ありがとうございました。
これをもちまして、県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を終了いたします。どうもありがとうございました。

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