「がんばろう!岩手」意見交換会(平成25年12月10日 二戸市)

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ページ番号1000877  更新日 平成31年2月20日

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日時

平成25年12月10日(火曜日)13時30分から14時30分

場所

二戸地区合同庁舎

出席者

  • 参加者(敬称略)
    大久保 瞳  (NPO法人カシオペア市民情報ネットワーク パーソナリティー)
    大建 ももこ (金田一温泉「岩手の名湯 侍の湯 おもてなしの宿 おぼない」 若女将)
    小軽米 健太 (株式会社Potora Garden 代表取締役)
    古舘  拓  (軽米町商工会青年部長、古舘製麺所勤務)
    上柿 友香  (オドデ塾理事、JA新いわて九戸支所勤務)
    中島 基史  (カシオペア農村青年クラブ監事)
  • 県側
    達増知事、高橋県北広域振興局長、徳山副局長、水野秘書広報室長

開会

徳山副局長

 皆様御苦労さまでございます。定刻になりましたので、ただいまから県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を開催いたします。
 今日は、「若者と女性の力で地域を元気にするために」と、こういうふうなサブテーマを設定いたしまして、二戸地域の各市町村から仕事や地域活動で日ごろから頑張っていらっしゃる20代、30代の方々にお集まりいただきました。本当にお忙しいところを大変ありがとうございます。また、二戸市、九戸村、一戸町からも御担当の方にも御出席いただいております。本当にありがとうございます。
 私は、今日の進行役を務めさせていただきます県北広域振興局副局長の徳山と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1


徳山副局長

  それでは、開会に当たりまして知事から御挨拶をお願いいたします。

達増知事

  冒頭、小保内市長のご逝去にお悔やみを申し上げたいと思います。大変すばらしい仕事をされていて、この夏にはニューヨークまで行って二戸の漆やお酒、二戸のPRをされていました。同じとき私もニューヨークで岩手のPRを一緒にやっていて、とても精力的に働いていらしたことを思い出します。大変残念に思っておりますけれども、御冥福をお祈りしたいと思います。
 さて、県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会でありますけれども、県政懇談会というのは昔からあったのですが、特に東日本大震災以降「がんばろう!岩手」という題をつけまして、この岩手全体、東日本大震災からの復興に向けて、それぞれの地域、それぞれの分野で活躍している皆さんに集まっていただいて、その生の声を聞いて県政に役立てるというものになっています。
この二戸エリアというのは、津波の被害を直接受けたわけではありませんが、津波被害を受けた沿岸市町村への支援で大いに活躍をいただきましたし、またこの沿岸の復興というのは内陸の経済の発展や地域振興というのがないとオール岩手で沿岸を支えることができませんし、またそういうオール岩手の復興という形をとっていれば沿岸のほうが本格的に復興するに従って、さらにまた内陸と連携しながら岩手全体が発展していく。そういう中で、二戸地域というのはその地域特有の、またほかにないような活躍、貢献ができると思っておりまして、新幹線の駅があるとか、高速道路網が通っているとか、さまざまな有利性もありますし、ぜひ岩手全体を牽引する地域として活躍してほしいと思っていますし、また県としてもそうさせなければならないと思っておりますので、今日はいろんな意見を聞いていきたいと思っています。よろしくお願いします。

徳山副局長

  ありがとうございました。
  それでは、本日の出席者を御紹介いたします。座らせていただきます。皆さんのところに名簿をお配りしております。
  まず、二戸市の特定非営利活動法人カシオペア市民情報ネットワークでパーソナリティーを務めていただいております大久保瞳さんです。

大久保瞳

  よろしくお願いします。

徳山副局長

  次に、二戸市金田一温泉の「岩手の名湯 侍の湯 おもてなしの宿 おぼない」の若女将の大建ももこさんでございます。

大建ももこ

  よろしくお願いいたします。

徳山副局長

  二戸市の株式会社Potora Garden代表取締役、小軽米健太さんでございます。

小軽米健太

  よろしくお願いします。

徳山副局長

  軽米町商工会青年部長で古舘製麺所に勤務されております古舘拓さんです。

古舘拓

  今日はよろしくお願いします。

徳山副局長

  九戸村の地域づくり青年団体オドデ塾で理事をされ、JA新いわて九戸支所に勤務されております上柿友香さんです。

上柿友香

  よろしくお願いします。

徳山副局長

  一戸町で農業をされ、カシオペア農村青年クラブ監事としても活動されております中島基史さんです。

中島基史

  本日はよろしくお願います。

徳山副局長

  県のほうですけれども、知事の達増でございます。

達増知事

  よろしくお願いします。

徳山副局長

  県北広域振興局長、高橋信です。

高橋局長

  よろしくお願いいたします。

徳山副局長

  秘書広報室長、水野和彦です。

水野室長

  よろしくお願いします。

徳山副局長

  どうぞよろしくお願いいたします。

懇談

写真:懇談会の様子2


徳山副局長

 それでは、早速懇談に入らせていただきます。お手元のところに山桑茶といいまして、二戸市のたや畑産業さんの商品をお配りしております。これは、耕作放棄地となっている桑畑を再生して、最近健康茶として注目されている桑茶として商品化したものでございます。また、リンゴを2種類ほどお配りしておりますが、お手元にありますパンフレットのように、この地域は7月から12月までさまざまな果物がとれる地域であります。特に今日は、その中でもカシオペア・サンクイーンサンふじ、これ赤いのですし、あと冬恋、この黄色いのでございます。これを用意いたしました。いずれも糖度と蜜入りの程度を機械で判定いたしまして、一個一個チェックしながら一定の基準をクリアしたものだけ商品にしているというふうなものなので、非常においしいものでございます。どうぞ今日はゆっくりとお召し上がりながら意見交換のほうをお願いいたします。
 今日の進め方でありますが、まず初めに自己紹介と、あと皆さんが仕事や地域活動で取り組んでいること、また日ごろの活動などを通じて感じていること、こういうふうなことをお話しいただきたいと思います。その後、2巡目といたしまして、今後の取り組み、夢などについてお話をお願いできればと思っております。それぞれ3分程度でお願いをいたします。
 それでは、名簿順で恐縮ですけれども、大久保さんのほうからお願いいたします。

大久保瞳

 座ったままでよろしいでしょうか。

徳山副局長

 どうぞ、座ったままでお願いします。

大久保瞳

 トップバッターを務めます、ギャラリーが多くて大変緊張しておりますが、よろしくお願いします。カシオペアFMに勤めています大久保瞳と申します。
 カシオペアFMは、今月ちょうど開局8周年を迎えたコミュニティーラジオ局です。私は、主に生放送などのパーソナリティーをしております。ほかにも取材や原稿づくりなど放送業務に携わること全てを行っています。
 現在の活動ですけれども、取材などはもちろんですが、行政との災害時のやりとりについてという課題がありまして、それに力を入れて取り組んでいます。二戸市さんとの災害の協定は現在結んでおりますが、平成18年に交わしたもので3.11の震災などを踏まえて見直さなければならないのが現状です。特にも最近では災害時にはラジオをということでラジオが見直されている中、いつ起こるかわからない災害に迅速に対応しなければならないので、情報が一番集まってくる行政との連携の軸はしっかりしていかなければと思っております。現在は二戸市の管轄である防災対策室、そして情報管理室の担当の方と打ち合わせを続けております。
 現在カシオペアFMの聴取エリアは、旧二戸地区が主なのですけれども、今年度内には浄法寺町を含む二戸市全域をカバーできるようになりますので、これからますます期待されるカシオペアFMでありたいと思っております。
 日ごろの仕事を通じて思うことなのですけれども、カシオペア連邦にはおいしい食べ物がたくさんあります、短角牛、佐助豚、菜彩鶏を始め、今皆さんのお手元にもありますブランド果物も生産されておりますし、南部美人や浄法寺漆といった世界に誇れるものがあり、魅力的なところもたくさんあるのですが、地元の方がそのよさに気づいていないように感じます。もしかしたら、当たり前になっているのかもしれません。私たちは伝えるという仕事を通じて二戸地域の良さは当たり前ではなく、よそにも誇れるものだということを発信していかなければと思っております。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 それでは、次に大建ももこさんお願いします。

大建ももこ

 本日はこんなに貴重な場にお招きいただき、ありがとうございます。私のほうは、広い岩手県の中で一番北端っこにある温泉郷で金田一温泉郷のおもてなしの宿のおぼないと申します。若女将をやらせていただいておりますけれども、当館のお客様は基本的に都心の方が多いです。東京、千葉、埼玉、神奈川近辺の方を初め九州とか、沖縄のほうから、全国各地の方がご宿泊としてお客様でいらっしゃっているのですけれども、一番多いのが首都圏の方ということなのですが、なぜか何回もリピーターとして来ていただく方がすごく多いのです。お客様のほうに理由を聞いたところ、この地域のよさですね、人であったり、食べ物であったり、飲み物であったり、あと周りにあふれている自然ですね、こちらのほうを楽しみにしてきていらっしゃる方がとても多いです。こちらにいらっしゃった方をどうやってもう一度来ていただくか、足を運んでいただくか、貴重な時間を割いてこちらのほうに来ていただけるかというのを考えながら、日ごろおもてなしをさせていただいております。まだまだ若女将としては未熟なのですけれども、基本的にお客様に喜んでもらえるように手いっぱいおもてなしをさせていただいております。
 おぼない旅館としては、魚屋が営んでいる宿なのですけれども、青森県の八戸のほうから新鮮なお魚を地域直送で新鮮なままで楽しんでいただけるようなお料理を基本的にお出ししております。あとは、こちらのカレンダーにもちょっと載っていたのですけれども、ブルーベリーですとか、今はリンゴですね、お客様のほうにはとても喜ばれながら召し上がっていただいております。
 あとは郷土料理のひっつみ鍋ですとか、あと馬淵川のアユを塩焼きにしてお出ししたり、こちらの方言もちょっと交えながらご説明したりして、結構お客様のほうからご好評いただいておりますので、これからもこの地域の魅力を大量に発信できる宿でありたいなと思っております。よろしくお願いいたします。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 次に、小軽米さんお願いいたします。

小軽米健太

 株式会社Potora Garden代表取締役の小軽米健太と申します。本日はよろしくお願いいたします。
 当社は、障がい福祉サービス事業を目的とする法人です。昨年の9月3日に法人を設立しまして、ことしの2月1日に岩手県から障がい福祉サービス事業者として指定を受けております。それで、就労継続支援事業を行っています。就労継続支援というのはどういうものかというと、障がいがあり、一般企業に就職できない方が一般企業に就職するために、自立した生活を営むことができるように、個々の能力に合った形でサポートしていくという事業になります。つまり、福祉的ケアサポート、それから事業としてのサポート、この2つの視点で利用されている方を一般企業へ、あるいは地域へ結びつけていくというのが僕の仕事です。
 利用が決まると一人一人から「私の希望する暮らし」ということで、その人が何を望んでいるか、どうなっていきたいかというのを聞き取りします。そこで、これからどういうふうにしていったらいいのか、何ができて、何ができないのかというのを追求して、それを作業や生活の中に組み込んでいき、サポートしていくというような形になります。
障がいを持たれた方からいろんな話を聞きますと、一般企業で勤めていて、そこからストレスによって障がい福祉サービスを利用しているという方が少なくないということがわかります。心というのは、物体としては存在しないものです。でも、その心が体を動かしています。物体として存在しないものが存在するものを動かす。これは、とてもすごいことです。そのくらい心は大切なのです。なので、これから僕も一経営者として利用者さんもそうですし、職員に対してもメンタルヘルスケアというのに力を入れて事業を進めていきたいなというふうに思っています。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 皆さん、どうぞリンゴを食べながら、お茶飲みながらお願いいたします。
 古舘さんお願いいたします。

古舘拓

 軽米町商工会青年部の部長を今年の4月から務めさせていただいている古舘拓です。家業は、古舘製麺所という小さな製麺業を営んでおります。製麺所は、創業明治42年で岩手の生麺の組合では一番歴史が古いのですけれども、売上高は県内で一番少ない製麺所で、家族だけで本当に細々とやっています。
 商工会青年部の活動としては、町内商店街の活性化として年2回軽トラ市の開催と、夏祭りでの花火大会の開催、年末に町内のイルミネーションの装飾などを毎年行っています。さらに、昨年度からは男女の出会いの場の創出ということで、軽米町コン、軽コンというものを企画しまして、今まで3回開催しまして、大変好評いただいております。
家業の製麺所のほうとしては、首都圏で行う物産展などにも出展して地元でとれたおそばや小麦を使った麺類と、あと「はっと」とか「かっけ」に代表される地元の郷土食を全国に広めていきたいと思い、活動をしております。
 今、県北地域、特に軽米の現状として、一般的に観光客とか、マスコミ、行政もそうなのですけれども、岩手県で注目されるのはどうしても沿岸部と、あと平泉など県南、あと盛岡の県央地域に集中しているというのはすごい感じていて、この軽米はちょっと取り残されているのではないかという危機感をすごい感じています。軽米は、普通、外からの人が目指してやってくるような一級の観光地もありませんし、内陸から沿岸部に向かう観光ルートからもちょっと外れているので、通りすがる観光客もほとんどいないという状態です。
 さらに、絵にかいたような中山間地域なので、今後は減反政策が廃止されたり、TPPの問題もありまして、基幹産業の農業もこの後どうなるかわからない、ちょっと危機感を本当に感じています。そのためにも僕たちが少しでも軽米でもこんなイベントやっているとか、こんなものがあるというのを外に発信していってこの地域が忘れ去らないように何とかやっていきたいと思い、日々の活動を行っております。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 次に、上柿さん。

上柿友香

 私は、オドデ塾の上柿友香といいます。職業は、JA新いわてで渉外活動をやっています。
 オドデ塾とは、九戸村に青年部がないため、世代のかけ橋として始まったのが今からちょうど20年前で、ことしで20周年を迎えた団体です。オドデ塾では毎年8月に夏祭り盆踊り大会、そして3月に演芸祭りを開催しています。ことしは、さらに10月にキノコ採り体験を企画し、二戸管内から八戸までの子供たちやその親御さんにたくさん参加していただきました。
 あと私が小学校のときにオドデ塾が始まり、その当時も各行事に参加し、楽しんでいましたが、今は自分が主催者側として子供からお年寄りまで楽しんでもらおうと活動しています。
 私の父親世代が中心となり、オドデ塾を始めたため、自然と入り、手伝いをしていたので、特に私が入ったきっかけというものはありませんが、地域の方々や仲間たちに支えられ、日々成長していけるこのオドデ塾に今はとっても誇りを持って活動しています。
 塾生はみんな仕事がある中、時間を合わせて各行事の準備をしているので大変ですが、地域の皆さんが喜んでいただけるよう、九戸村に少しでも貢献できるようにこれからも活動していきたいと思います。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 次に、中島さんお願いいたします。

中島基史

 中島基史と申します。本日はよろしくお願いします。
 私は、一戸町の奥中山というところでレタスとキャベツなどの葉物野菜を中心に農業をしています。奥中山のレタス部会で昨年度から取り組んでいるレタスアートというプロジェクトがありまして、そちらのほうにも参加させていただいております。このレタスアートというのは、リーフレタスという玉にならないレタスなのですけれども、リーフレタスのグリーンの色と、あとサニーレタスという赤紫色のレタスの2色のグラデーションを使って文字とか絵を畑に浮かび上がらせるというもので、東日本大震災がありまして、内陸地の私たちにも何かできることはないかというところから始まりまして、元気を発信したいということから、最初の年はレタス畑に「元気」という2文字を描きました。という取り組みに立ち上げのほうから参加させていただいております。
 また、このカシオペア地域の農業青年で活動しているカシオペア4Hクラブという団体がありまして、今そちらのほうで幹事を務めさせていただいております。昨年度までは会長を務めておりまして、そのときには4Hクラブ主催の婚活イベントだったり、夏の大感謝祭と銘打ったバーベキュー大会を開催しまして、日ごろお世話になっている方々やその友人の方々をお招きして地域の若者たちの交流促進を図る活動をしました。
その4Hクラブの会長をやっていたときに自分が一番力を注いでいた活動としまして、じゃごたろラジオという自主制作のラジオ番組の制作に力を注いでいました。今御出席なされている大久保さんが勤めていらっしゃるカシオペアFMさんで放送させていただいておりまして、この番組なのですけれども、カシオペア地域で暮らしている農業青年たちのリアルな農村ライフを発信しようというのがコンセプトになっていまして、企画と収録、編集などの作業を一貫してクラブ員で行っております。その中では、自分たちが育てている作物などへの思いだったり、あと農作業のときに起きたハプニングとか、そういうこぼれ話とかだったりをラジオで放送させていただいております。農業は、やっぱり生活していく上で食べ物を供給するという意味ですごく大事な産業だと思っておりまして、そういう気持ちで我々農業に携わっている者も常に安全安心な農作物を皆さんの食卓へ届けようという思いで日々頑張っております。
 本日は皆さんの貴重な御意見などを意見交換して勉強させていただきたいと思っております。本日はよろしくお願いします。

徳山副局長

 どうもありがとうございました。
 ここで一巡したところでありますけれども、知事のほうから何か。

達増知事

 それぞれ自分の仕事をきちんとやられながら、この地域のよさを発信したり、また地域のイベントを盛り上げたりとかしていて大変心強く思います。
 そうですね、古舘さんから取り残され感という言葉があって、私もよくそういう声を二戸地域について聞くのですけれども、歴史もそこにも九戸政実がありますが、浄法寺の天台寺とか歴史があって、文化もあって、そして自然にも恵まれ、農産物もいいものがとれるという、そういう地域資源をいかに掘り起こして磨いていくかということだと思います。
ドラマの「あまちゃん」みたいに手づくりの小さいことでも、海女カフェみたいなああいう手づくりの小さいことでもやっぱり何もしないところからは何も起きないので、何かすればそこから何かは広がる。あれはドラマなので非常に劇的に広がったりしているわけですけれども、現実はなかなかあそこまでブレークするのは難しいのですが、ただやればやっただけのことというのは、やっぱり着実にあると思うので、この調子で頑張ってほしいなと思いますし、あと婚活イベントですね、それあちこちで行われているというのも、これも頼もしいなと思いました。大事なことだと思います。県としてどういう支援ができるかなというのも今来年度予算に向けて検討しているのですけれども、出会いの場をふやして実際の出会い、そして結婚、家庭を持ったり、子供を育てたりというのがより楽しく、やりやすくできるようにしていかなければと、県でもいろいろ検討しているところなので、そういうのもまたいろいろ教えてほしいと思います。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 続きましては、2巡目ですので、肩の力を楽にしてお話しをお願いしたいと思います。
 また恐縮ですけれども、大久保さんのほうからまたお願いいたします。これからの夢というふうなことについてお願いいたします。

大久保瞳

 先ほどもご案内させていただいたのですが、カシオペアFMはコミュニティーラジオ局といって、FM岩手さんなどの県キー局とは違って、より地元に密着したおらほのラジオ局です。なので、どんなに小さなイベントでも足を運びたいと思っていますし、もちろん情報や音楽だけでなく、元気を届けられたらと思っています。また、知事もお話ありました震災の話題になりますが、県北地域は被害が余りなくて、そういったことも関係しているのか、震災のことを忘れがちになっているように感じます。内陸にいる私たちが震災を忘れないということがとっても大切なことだと私は思っているので、12月11日、明日はそうですけれども、月命日あるいは近くになってきたら、間もなく月命日ですねと生放送でも伝えるようにしていますし、それは今後も続けていきたいと思っています。
 将来の夢と申しますか、よくリスナーの方にも言われるのですが、カシオペアFMといいながら、九戸、軽米、一戸では一部の地区でしか聞くことができないので、エリアを広げるということは簡単ではなく、行政の支援は欠かせないと思っていますが、将来の夢はカシオペアFMがカシオペア連邦どこに行っても聞けるようになっていけたらなと思っています。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 次に、大建さんお願いします。

大建ももこ

 私は、先ほどの自己紹介につけ足しにもなるのですけれども、私は実は青森県のほうからこちらのほうに嫁に来た者になるのですけれども、こちらのほうの住んでみて、暮らしてみて、本当にいいところだなと日々感じながら暮らしております。温泉もそうですし、食べ物もすごく魅力的ですし、自然もすごい豊かだなと。車で50分しか実家とは離れていないのですけれども、文化も結構違いますし、話している言葉とかも違いますし、ここの魅力に今毎日どっぷりと浸っていい思いをしているのですけれども、今もこの「はるか」ですか、いただいたらすごくおいしかったです。こういうちょっとしたものを、どうしても旅館業なので、県外のお客様とすごく多く仕事をさせていただいておりますので、チェックインしてからチェックアウトするまでの短い時間の間に岩手県に初めていらっしゃるお客さんもいらっしゃるのですけれども、そういう方にどうしたら魅力を伝えられるのか、もう一回来ていただける工夫というのがどこにあるかというのを日々探りながら今やっている状態になります。お料理のほうがお客様からすごく評判がよくて、岐阜県の方に常連さんがいらっしゃるのですけれども、地域が全く違って、味の濃さとか、いろいろ全く違うにもかかわらず、ここに来て料理が食べたいということで半年に一回ぐらいのペースでずっと来ていただいているご夫婦さんがいらっしゃるのですけれども、それはこういったものを育ててくれている農家さんとか、あとお酒をつくっている杜氏さんですとか、アユのほうを栽培してくれている方とか、いろんな方の終着点と言ったらちょっと大げさになるのですけれども、初めてこちらにいらっしゃる方が初めて地元のものを食べる場所がここなのかなというのをちょっと最近思っております。4Hクラブさんからもいろいろ農産物をいただいたりしておりますし、せっかく一生懸命育てているものをどうやって舌に焼き付けていただけるか、文化も全く違う中で記憶にとどめていただけるように、これからも精いっぱい頑張っていこうと思っております。
 今も方言も含めて「あまちゃん」ブームがあったので、久慈に行かれるのに二戸の駅を利用してという方もたくさんいらっしゃったのですけれども、その方たちに二戸市に立ち寄っていただける工夫をこれからもちょっと考えてホームページの制作とかもして発信していけるようにしたいと思っております。
 将来の夢は、今の金田一温泉郷が、私のいるちっちゃい地域ですけれども、自分の家のようにまた帰ってきていただけるような空間に、場所にしていけたらいいなと思っております。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 続きまして、小軽米さんお願いします。

小軽米健太

 僕は、障がい福祉事業をやっています。二戸地区には、商工会青年部、婦人部、それから青年会議所や4Hクラブ、金田一温泉協会だったり、地域活性化のために一般の団体さんがいろいろ活動をしています。
 その中に、福祉を同じ土台に上げて、それで同じ土台の上で連帯して障がいというのがどんなものなのかというのに触れてもらうこと、それから知ってもらって、一緒に地域活動ができたらすごい楽しいだろうなというふうに考えています。
 実際に僕は触れてみていると、実は想像以上にできる人がたくさんいます。体力がある人、それから集中力のある人、気配りのできる人、とっても優しい人、頭のいい人、これは僕なんかよりはるかに長けている人がいます。ただ、障がい者と聞くと少しだけ不安とか、ちょっと怖いというようなイメージが少しあるのではないかなと思います。でももう今の時代、恐らくそういう人たちに対して差別の目を向けるという人というのはほとんどいないと思うのです。例えば大きな大型デパートに1日に何千人、何万人という人が出入りしているかわからないですが、どんなに駐車場が満車であっても必ず障がい者スペースは空いています。何千人、何万人という人たちがその人のために障がい者用のスペースをあけておいてくれています。そのちょっとした思いやりがあれば必ず一緒に働けますし、必ず一緒に生活できます。
例えば、はかりにマジックでぴっと印つけてあげるだけで一日集中してこなせてしまう。そのほんのたった5秒か10秒の気配りによって、その人はフルで能力を発揮できると言う様な。そういう思いやりは必ず誰しもがあるはずなので、そのためにいろんな地域活動を通して障がいというものをどんどんアピールしていきたいと僕は思っています。
 それから、就労支援で行っている事業の部。今当事業所では、いろんな企業さんから請負作業を行っています。来年は自分たちの商品として何か考えて販売していきたいと思ってはいるのですけれども、いろんな経験や、いろんな知識を向上させるためにももっともっと一般企業さんから就労継続支援というものに注目してもらって活用してもらいたいというふうに僕は感じています。そして、そこで築いたパイプから障がいを持っている利用者さんを一般企業へ少しずつつないでいくというのを僕は目標に掲げてやっていけたらと思います。
 もし障がいと健常という中に壁があったとしたならば、そこにたくさんの通気口をつくって、障がいを持っている方がそこを自由に行き来できるような、そんな未来を創造して日々切磋琢磨している途中でございます。
今僕は利用者さんたちと心でつながっています。そして、この就労支援事業という部分でのいろんな可能性を一般企業の皆さんと一緒になって、その可能性を実現に向けて、そして地域のためにそれがつながればなおさらいいのではないのかなというふうに夢を描いて頑張っています。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 続きまして、古舘さんお願いします

古舘拓

 私ごとなのですが、今年6月に初めての子供、長女が生まれました。この子供が大きくなって中学、高校、これから10年、20年後になったときに一体この町はどうなっているのだと、先ほど話してもらって、ちょっと漠然とした不安を抱いております。そのためにも人口流出をまず防がなければならないし、少子化対策を本当に頑張ってやらなければならない。なので、これまでの地元の若者同士の出会いの場をつくっていくというのも当然必要なのですが、積極的に町外や県外のほうにアピールして一人でも多く軽米の人口をふやしていきたいと思って、今後の活動を考えています。
 自分の製麺業としては、郷土食の文化を全国に広げていくために、来年の1月早々から岩手県のほうの支援もいただきまして、大阪と九州のほうに商談会と物産展に参加させていただくことになっております。以前から県北の振興局では、物産展商談会の補助事業として経費の一部を補助いただけるという制度がありまして、それを大変役立てて活用させていただいてやっております。本当に助かっているので、この制度はまた今後も継続して、できれば拡大していただければこの岩手の食文化や技術の発信につなげていけるかと思います。
 あとこれは余談になるかもしれないのですが、来年4月から軽米町出身の漫画家が原作のアニメーションが全国のテレビ放送される予定になっています。残念ながら、その漫画の舞台は宮城県が舞台になっていて岩手県ではないのですが、漫画の随所に軽米の撮った写真を参考にしてかいたのかなと思える描写とか、軽米高校の体育館の中とか、結構軽米にゆかりのある絵が出てくるので、今サブカルチャーはすごいファンの方が多くて、そういうアニメが放送されると聖地巡礼とか、そういうのがすごい盛んに行われているので、何とかこれを軽米町の観光客の誘致につなげないかと思って、今模索検討しているところであります。
 先ほどの話に戻るのですが、日本全体としても人口減少は避けられない流れなので、この地域の困難な状況も続くと思うのですが、少しでも地元の隠れた魅力や人材の力を発掘して、ことし生まれた子供のためにも住んでいてよかったなと思える町にしていきたいと思っています。
 ぜひ行政とか、マスメディアの方も県北地域をまた見直していただいて、地域の魅力の発信にご協力お願いできればと思っています。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 次に、上柿さんお願いします。

上柿友香

 オドデ塾は、世代のかけ橋として子供たちからお年寄りまで皆さんが楽しく、笑顔になれるような活動をこれからもやっていきたいと思っています。若者が地元に余り残らない今、こんなに楽しい活動があるのだ、地元に残って一緒に活動してくれる子たちがふえていくことを期待しています。私のように子供のころ参加していた子たちがオドデ塾に入り、次の世代を引っ張っていってくれるとうれしいです。さらには、観光産業を活発化して、たくさんの人が九戸村に訪れることを期待しています。宿泊施設をふやせば人がとどまり、ブロイラー産業が盛んな九戸村なので、地元の鳥を使ったレストラン等をつくり、地元の食が地元で食せるように広めていければと思います。あとはオドデ塾のオドデ様をゆるキャラとして売り出していければそれがいいと思います。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 中島さんお願いします。

中島基史

 まず、自分の家業である農業のことについてなのですけれども、今日本の農業は販売単価が低下したりとか、あとTPPの問題と、あと減反政策の見直しとか、農政の動向が非常に見えにくくなっていまして、農家としても非常に不安定な気持ちでおります。また、近年特に言えるのですけれども、気候変動が激しくて、特にことしなんかは春先すごく乾燥、雨が降らない時期が長く続いて乾燥し過ぎてしまったり、その後雨が続く日が多かったりとか、非常に野菜、作物をつくる点においても難しい環境になってきているのかなというのを肌で感じています。そこは、4Hクラブとかの仲間、あと地域で一緒に農業している若い年代、あと先輩方とともに勉強して技術を高めて、皆さんに安定供給、おいしい野菜とか、果物とか、牛乳とかを出荷していきたいなと思っています。
 先ほども申し上げたのですけれども、やっぱりここ数年の気候の変動というのが著しくて、自分がメインでやっているレタスも高温に弱い作物でして、奥中山の夏場の気温もやっぱり上がってきているなと感じています。今奥中山の高森高原というところで畑をつくってレタスを栽培している農家さんも増えてきています。やっぱり標高が高いほうが気温も低くなりますし、その分病気なんかも出にくくて、作業、生産しやすいということもあるのですけれども、奥中山のレタス農家の人たちが全員高森高原に畑を持ってできるかといったら、すごく難しいところなのです。例えばレタスに病気が発生しないために、病気にかかる前に防除、薬をかけに行くというときにも家から高原地帯までトラクターで行くのに多分片道で自分ちからでも30分ぐらいかかるので、それを何回も続けるとなれば非常に作業効率が悪くなってくるかなと思います。自分としては、やっぱり自分が生まれたときから常にレタスというものが身近にあったので、ぜひレタス産地として生き残っていけるように、やっぱり自分のうちだけがうまく栽培できてよかったということでは絶対ないので、地域の全体が再生産可能な農業体系を常に仲間たちと模索していきたいなと思っております。
 それで、昨年から続いているレタスアートという取り組みなのですけれども、レタスは食べるだけでなくて、そういうふうに景観を見て楽しむことができるという新しいアプローチを見つけられたので、それをさらに広げていきたいなと思っています。今年度から沿岸のほうから避難されて、今内陸に住んでいる方たちをお呼びして、そのレタスの定植作業とか、収穫の作業を一緒に今年から始めまして、そのときにやっぱり皆さんの口から出るのが、レタスって、これぐらいの大きさの苗から植えるんだとか、これぐらい大きくなってから収穫するのだというのが本当に自分としては当たり前のことだったことを皆さん驚いていらっしゃったので、そういうふうにレタスアートを通して食育という点でもこれからも活動を広げていければなと思っております。
 あとは、今もカシオペア4Hクラブで行っているラジオ番組の制作とか、あとフェイスブックなどのSNSを活用して、自分たちの行っている活動とか、この地域にはこんなに頑張っている若者がいるのだというのを発信していきたいなと思っています。発信するだけではなくて、そこから生まれるつながり、あといろんな人と会って、ことしそういうレタスアートとかをやってみてすごく人とのつながりというのが大切なのだなというのがすごく身にしみたので、やっぱり何の仕事でも言えますけれども、人とのつながりというのを常に大切にしていきながら頑張っていきたいと思います。
 以上です。

徳山副局長

 ありがとうございました。
 それぞれ皆さんの取り組んでいる分野でのこれからの夢いろいろお話を伺いました。

知事所感

徳山副局長

 ここで、知事に所感をお願いいたします。

達増知事

 それぞれ皆さん大変野心的な夢をお持ちなので、これもまた心強いなというふうに思いました。県ももっと野心的になって一緒になって頑張っていきましょう。
 また、中島さんのレタスの育っていくプロセスを見てもらうという話とか、あとは小軽米さんの福祉を知ってもらうということですね、そういう結構知られざる世界というか、普通の人が余り知らないようなことを知ってもらうために一歩踏み込むというのがすごくい大事だなというふうに思いました。知ればまた魅力を感じる度合いが格段に高まるし、特に今まで知らなかったことほど実際知ると、ああ、そうなのかという感じでもっとつながっていきたいなという思いが高まるでしょうから、二戸地域全体としてそういう今まで知らなかったけれども、知ったらこうだったのかという、そういうインパクトはむしろ余り知られていないがゆえに、そういうインパクトでより深いつながりを持つことができる。多分おぼないさんに来るリピーターの人たちというのは、そういう自分たちしか知らない秘密のいいところみたいな感じもあって、リピーターしてくれているところもあると思うのでね。
 僕は岩手130万県民が食べていけるようにしなければならないし、裏返すと130万人が食べていければいいと思っているわけです。そうすると、ほか200万、300万とか、さらには1,000万人もいるところはそれだけの人を食べさせなければならないから、かなりの経済産業をやらないとだめなのですが、岩手は130万人が食べていけるくらいのことをしていればみんながハッピーになれるので、そういう一種身の丈に合ったいいことをやっていけばいいと思っていて、二戸地域というのも人口からするとどのくらいになりましたっけ。

徳山副局長

 5万ぐらい。

達増知事

 5万人の人たちがハッピーになるということを考えれば、そこは20万、30万の都市がやっているようなことをそのままやるのではなくて、やっぱり5万人の人たちが食べていけるだけのものをそこにやっていくということは、結構手づくり的なものでうまく積み上げて、組み合わせてやれるのではないかと思うのです。そのためにも広域連携というのは、カシオペア地域のそれぞれの星々をつなげる広域連携というのが大事で、県の仕事でもあるので、そういう魅力をつないで、そしてお互い情報をわかり合って、外にも発信できるようにしてやれば、10万都市分ぐらいのことができれば、そこに住んでいる人たちは10万都市に住んでいる人の倍ぐらい幸せになれるわけだから、その辺を野心的に目指していくといいのではないかなということを今日思いました。ありがとうございます。

徳山副局長

 どうもありがとうございました。

閉会

徳山副局長

 今日は本当に皆さんが取り組んでいらっしゃいます貴重なお話大変ありがとうございました。これをもちまして、県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を終了いたします。どうもありがとうございました。

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