「がんばろう!岩手」意見交換会(平成26年9月8日 富士大学)

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ページ番号1000865  更新日 平成31年2月20日

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日時

平成26年9月8日(月曜日) 14時00分から15時15分

場所

富士大学 大会議室

出席者

  • 参加者(敬称略)
    小笠原 巧人(富士大学経済学部経済学科3年)
    小笠原 亮(富士大学経済学部経営情報学科2年)
    齋藤 匡平(富士大学経済学部経営法学科4年)
    山路 愛里(富士大学経済学部経済学科3年)
    眞鍋 菜美(富士大学経済学部経営法学科3年)
    伊藤 静(富士大学経済学部経営法学科3年)
    菅野 秀和(富士大学経済学部経営情報学科4年)
    平嶋 孔輝(富士大学 平成25年度卒業生)
  • 県側
    達増知事
    東大野秘書広報室長
     遠藤県南広域振興局長
  • オブザーバー
    藤原 隆男(富士大学長)
    石田 豊(富士大学福祉・ボランティア研究センター長)
  • 司会
    井手俊一(富士大学学生部副部長)

開会

井手副部長

 それでは、ただいまから県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を開催いたします。
 私は、本日の司会進行役を務めさせていただきます富士大学学生部副部長の井手と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1


井手副部長

 それでは、開会に当たりまして、達増知事から御挨拶をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

達増知事

 皆さん、こんにちは。県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会ということでありまして、これは東日本大震災の後、特に復興の様々な関係の地域、また関係の分野で頑張っている皆さんの意見を知事が直接伺いまして、県の復興政策の役に立てるということでやっています。
 富士大学の皆さんも、学業や、あるいはスポーツなどのクラブ活動、それ自体が岩手の元気に繋がり、地域振興、そして復興にも大きく貢献をしていただいているのですけれども、より直接的なボランティア活動ということもやっていただいていまして、今日はそのあたりを中心に話を伺いたいというふうに思っています。
 また、県では若者、女性活躍支援ということで、これは復興関係のそういう若者、女性の活躍支援もありますし、また復興以外の分野でも広く県政全般に関して若者、女性活躍支援というのに力を入れていまして、ひいては人口減少でいろいろ自治体が消滅するかもしれないという話があるのですけれども、復興というのはふるさとを消滅させないためにやるものでありますし、ふるさとを消滅させないということは復興の現場のみならず広く岩手全体で進めなければならないと思っていまして、そういったことに若者、女性の活躍ということが不可欠であると考えています。というような若者女性活躍支援という県の政策の関係からも、今日は話を聞くのを楽しみにして来ましたので、よろしくお願いします。
 また、県議会議員の皆さんも、今日はおいでいただき、ありがとうございます。
 それから、忙しい中、こういう機会を作っていただいた富士大学理事長、学長さん、また先生方にも御礼を申し上げます。ありがとうございます。

井手副部長

 ありがとうございました。本日の懇談会の進め方でございますけれども、この後は学生の皆さんから自己紹介をしていただきます。その後、復興支援学生ボランティアの取り組みについては富士大学の福祉・ボランティア研究センター長の石田教授から報告させていただき、次に実際に活動してきた学生から、また最近地域の団体と関わって活動している学生から、活動を通じて感じたことや今後についてなどをお話いただきたいと思っております。そして、最後に自由に発言をしていただく時間を設けてありますので、そういった形で進めて参りたいと思います。
 それでは、まず学生の皆さんから、名簿の順番になりますけれども、自己紹介をお願いします。せっかくですから、最近のいろいろな取り組みなどもつけ足しながら自己紹介をいただければと思います。
 では、小笠原巧人さん、お願いいたします。

小笠原巧人

 経済学部3年の小笠原巧人と申します。出身は青森県五所川原市で、現在は富士大学の学園祭、紫陵祭のお手伝いをしています。よろしくお願いします。

井手副部長

 続きまして、小笠原亮さん。

小笠原亮

 経営情報学科2年の小笠原亮と申します。青森県青森市出身です。私も学友会に所属しておりまして、現在は10月に行われる大学祭の準備を頑張っております。

井手副部長

 続きまして、齋藤匡平さん。

齋藤匡平

 こんにちは。経済学部経営法学科4年、齋藤匡平と申します。最近までは、課外活動で準硬式野球をやっていました。本日はよろしくお願いします。

井手副部長

 続きまして、山路愛里さん。

山路愛里

 経済学部経済学科3年の山路愛里と申します。金ケ崎町出身です。今は学友会で10月に行います紫陵祭の準備をしています。よろしくお願いします。

井手副部長

 続いて、眞鍋菜美さん。

眞鍋菜美

 経済学部経営法学科3年の眞鍋菜美と申します。広島県出身で、現在柔道部で一生懸命活動しています。よろしくお願いします。

井手副部長

 続いて、伊藤静さん。

伊藤静

 経済学部経営法学科3年の伊藤静です。出身は北上市です。現在は、女子柔道部で部活動を頑張っています。よろしくお願いします。

井手副部長

 続いて、菅野秀和さん。

菅野秀和

 こんにちは。経済学部経営情報学科4年の菅野秀和です。出身は花巻市です。今取り組んでいることは、ボランティアサークルの代表としてボランティア活動と、先日は、いわて国体をPRするための「tu na gi 手」という団体を立ち上げたので、その活動についても頑張っております。本日はよろしくお願いします。

井手副部長

 続いて、平嶋孔輝さん。

平嶋孔輝

 こんにちは。今年富士大学を卒業させていただきました平嶋孔輝と申します。学生時代は柔道部に所属していまして、部活の合間にボランティア活動をさせていただいておりました。今取り組んでいることは、農業活性化ということで、今野菜の流通を細々とやらせていただいております。あとほかに柔道部のコーチと、あとボランティアサークル「サンファクトリー」のアドバイザーをやらせていただいております。よろしくお願いします。

井手副部長

 ありがとうございました。
 県からは、正面におられます達増拓也知事です。

達増知事

 はい。

井手副部長

 東大野潤一秘書広報室長でございます。

東大野室長

 東大野と申します。よろしくお願いいたします。

井手副部長

 県南広域振興局、遠藤達雄局長です。

遠藤局長

 遠藤でございます。よろしくお願いいたします。

井手副部長

 また、本学からは藤原隆男学長でございます。

藤原学長

 よろしくお願いします。

井手副部長

 石田豊福祉・ボランティア研究センター長です。

石田センター長

 よろしくお願いいたします。

井手副部長

 なお、本日、花巻、北上地区選出の県議会議員の皆様もご紹介しておきたいと思います。
 木村幸弘議員でございます。

木村議員

 どうぞよろしくお願いいたします。

井手副部長

 佐々木順一議員でございます。

佐々木議員

 よろしくどうぞお願いいたします。

井手副部長

 名須川晋議員でございます。

名須川議員

 よろしくお願いします。

井手副部長

 久保孝喜議員でございます。

久保議員

 こんにちは。よろしくお願いします。

井手副部長

 高(はしごだか)橋孝眞議員でございます。

高(はしごだか)橋議員

 よろしくお願いします。

井手副部長

 お越しいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

懇談

写真:懇談会の様子2


井手副部長

 それでは、本学の復興支援学生ボランティアの取り組みについて、富士大学福祉・ボランティア研究センター長の石田先生から報告をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

石田センター長

 福祉・ボランティア研究センター、長い名前ですので、以下センターと言います。センター長の石田豊でございます。よろしくお願いいたします。
 皆さんの机上にプレゼンのカラーの資料があります。それをここにも映しながら説明して参りますので、どうぞお手元と合わせて御覧いただきたいと思います。
 まず、センターがサポートしているボランティア活動の内容で見ますと、1つは従来系のものにくくられ、もう一つは復興支援系に分けられるというふうに考えております。従来系のものにつきましては、実学で学ぶ実践体験、そのほかにこういう活動がございます。
 それから、復興支援系のほうは、復興支援ニーズに応える活動のほか、こういう活動の内容があります。
 従来系の活動の様子を写真で御覧いただきます。これは、大学近隣の公民館で小学校児童の放課後活動を支援するボランティア活動の様子です。
 これは、障がいのある児童生徒の学校放課後、あるいは休日の活動を支援しているNPO法人が大学の近隣にございまして、そこに学生が訪問してボランティア活動の実践体験をしている、その様子でございます。
 これは、市の社会福祉協議会事業の里親研修会というのが開催されました時のボランティアの様子ですが、親に同伴した子供たちの課題遊びをサポートしている様子です。
 これは、地域のまちづくりとして行われているイベントがありまして、そこでまちの案内ボランティアをしている様子です。
 これは、企業の社会貢献活動を実地で学ぶボランティアグループの集合写真です。このスナップ写真を撮るときに、いろいろと作業が終わった後に学生たちが感想を交わしていました。その中でとても印象に残るコメントがありましたので紹介いたしますが、こんなことを言っている学生がおりました。「社会貢献活動は、企業のブランド価値を高めるんだ。それで投資が集まるんだろうね。」と、話しておりました。経済学を学ぶ学生らしい感覚のエピソードでございます。大学にこのセンターができた頃の話でございます。
 この活動は地方紙に掲載されまして、この報道が活動を継続するインセンティブになりました。その後、何度も継続して続いたということでございます。
 次は、復興支援系の活動の様子を報告させていただきます。3.11直後、学内に支援体制を整えました。それから2週間ぐらい後でしょうか、4月に入りましてすぐに学生の希望者の名簿登録を開始いたしまして、その後活動に入ったわけですが、その3年間の状況を見てみますと、大体100名を超える登録数が続いて、本年度も続いています。マッチング件数と、それから参加学生の数を御覧いただきたいのですが、一度減少しておりますが、これはニーズの変化に伴って減少したものというふうに思い、だんだん活動が小さくなっていくのかなと思っておりましたら、学生の主体的な活動が芽吹いて参りまして、マッチング数、あるいは参加数が再び多くなっております。
 これは支援体制です。この図は、ニーズの受け付けからボランティア活動までの流れを示しております。これをコーディネーターがサポートいたします。
 次に、復興支援系の特徴を何点か挙げて御紹介したいと思うのですが、1つは体育会の運動部、それから文化会、同好会などのグループがまとまって行動して、大きな力を発揮いたしました。
 そして、2つ目に、いわて高等教育コンソーシアム、きずなプロジェクトを活動基盤にして安定した活動を展開したということ。
 それから、3つ目は、地域のNPOのニーズ、あるいはコンソーシアム連携組織の「GINGA―NET」さんがあるわけですが、そういうところと情報を共有して、学生の自主的な取り組みが展開されていること。
 そして、4点目に、ボランティアグループが誕生して多様な活動が今続いているということ、こういったことが復興支援系の特徴ではないかなと押さえております。
 それでは、実際に活動の様子を写真で紹介いたします。これは、震災直後に運動部が後方支援基地、遠野ですが、ここに出向いて支援物資の仕分け作業をしている様子です。職員も参加しています。
 これは、出発前に後方支援の役割とか任務を確認しているミーティング風景です。これは、大学の中庭になります。
 そして、出掛けていった作業風景です。
 これは、近隣の高齢者の福祉施設がございますが、連日の災害のニュースがテレビで、新聞で、耳に、目に入ってきて、お年寄りが気弱になってしまっているので、何とか若い人の力で元気を取り戻して欲しいというニーズを大学がいただきまして、その依頼に応えて文化会の同好会が、ちょうど画面の奥のほうですが、童話の読み聞かせをしているところです。
 これは、県の復興支援を担当する課長さんが来校されました。基本計画を伺った後、感想や提言をお伝えしているところです。
 海水をかぶった農地の小石除去作業、陸前高田。
 これは、平成23年の秋にいわて高等教育コンソーシアム主催の事前宿泊研修会が企画されました。5大学が参加しました。このうち半数ぐらいが富士大の学生で、ボランティアの意義や心得を研修している様子です。ここからきずなプロジェクトが始まりました。
 翌年、そのきずなプロジェクトに参加した一コマを御紹介いたします。サロンのコミュニケーション、おしゃべりですよね、そういったことで心を少し癒やしていくことに役立ちたいという取り組み。それから、住宅地の環境整備、流された住宅跡に背丈を超えるような雑草が鬱蒼とありまして、トラックで何台も何台も取って運び、除去しました。ここにも1つエピソードがあるのですが、一番右側の下のほうの写真ですね。綺麗に取った後に、1輪だけ残った花なのですが、何という花なのか分からないのですが、1株出てきまして、みんな汗流して真剣な顔してやっていた表情が、いっぺんにぱっと明るくなって、希望の花だということでほっとしたことを今思い出します。ここにもこのメンバーが何人かいると思います。
 そして、ボランティアグループ「サンファクトリー」が誕生いたしました。大学近隣の子どもたちに笑顔になれる居場所を作ってあげたいと、そういう思い、そういうコンセプトで学習や運動の場を提供している様子です。近くの公民館をお借りして活動しています。
 学生の被災地支援活動は、全国へ発信されました。昨年全国生涯学習ネットワークフォーラムが盛岡で開催されまして、これに参加した学生が被災地のフィールドワークの様子や、それから復興支援の活動の様子をステージで発表しているところです。
 御手元に報道記事を添付しておきましたので、後で御時間のあるときに御覧ください。
 ほかにボランティアグループの多様な活動を伺わせるニュースとして、もう一枚報道記事を差し上げておりますので、これも時間のある時に御覧いただきたいと思います。
 これは、参考資料です。阪神・淡路大震災と、それから東日本大震災のボランティア、1年間どういうふうにその人数が推移したかというものを一つのグラフに重ねたものなのですが、上のほうからどんと上がって下がっていっているのが阪神・淡路の人数で、1年間で約140万人のボランティアが稼働したというふうに聞いております。そして、ボランティア元年という言葉がここから生まれました。下のほうで、真ん中にある山が、これが東北3県のボランティアの数の推移、一番下がその内数になりますが、黄色い所が岩手県の推移ということになります。地域とか、季節とか、学生の休み期間とか、そういうものが多分に影響していると思うのですが、一様ではありませんが、どんと出てだんだんニーズが少なくなっていく、それに応じて数も少なくなっていくという、そういうことを表わしているのかなというふうに思います。参考までに御覧いただきました。
 復興支援系のまとめをしたいと思います。まとめに替えて、キーワードで課題と期待を申し上げたいと思います。課題は、ニーズアセスメント、そしてバランス、モチベーションとインセンティブ、こういったものが課題かなと。期待としては、継続・発展、そして地域貢献、さらに挑戦・展望、こういったキーワードでいろいろと考えてみたいなというふうに思っております。
 以上で復興支援活動についての報告を終わります。ありがとうございました。

井手副部長

 ありがとうございます。
 ここから懇談に入るわけですが、その前にちょっと座席のレイアウトを変更させていただきたいと思いますので、今しばらくお待ちいただきたいと思います。
 すみませんでした。ここで、皆さんの御手元に御菓子を準備してありますので、召し上がっていただきたいと思いますが、実はこの御菓子についてはこのようなパンフレットが皆様の御手元にあります。注文の多いロールケーキ、オリザという御菓子であります。季節限定でもあります。宮沢賢治にちなんだ名前と、それから花巻の米粉100%で作られた御菓子です。非常に話題がある御菓子でして、ちゃんと注文しないと手に入らないというような御菓子でしたので、ぜひお口を付けていただければと思います。早速ですけれども、おしぼりなども用意してございます。この中にまたさらにフィルムでこのように閉じてあります。ですので、この上に広げていただければ食べ易いかなと、そういうふうに思います。ちょっと面倒ですけれども、こういうことでいただければというふうに思います。私も緊張の余り喉が渇いておりますので、御茶を飲ませていただきながら進めたいと思います。
 フォークも用意してありますけれども、知事のようにそのままいただいても構いませんので、どうぞ皆さんも花巻のオリザ、これは「グスコーブドリの伝記」の中に出てくる穀物の名前として、賢治がオリザと呼んでいるということであります。注文が多いということから、普通のロールケーキよりは大分インパクトがあるということで、花巻の星が丘にあるお店が作っているものです。これここ限定ですので、注文いただかないと食べられません。いかがですか。

達増知事

 おいしいです。

井手副部長

 ありがとうございます。
 ちょっと食べるのにも時間が掛かって大変申し訳ございませんが、懇談のほうも進めて参りたいと思います。よろしいでしょうか。
 それでは次に、実際に復興支援活動などをしてきた学生から、活動を通じて感じたことや今後の取り組み、将来の夢などを3分程度でお話をいただきながら、2人ずつお話いただいたところで、知事にもお聞きしたいことや感じたことなどを申し上げる形で進めて参りたいと思います。早速、学友会でボランティア活動に取り組んできました小笠原巧人君と小笠原亮君のほうから御報告ください。

小笠原巧人

 私たち富士大学学友会では、平成24年度からいわて高等教育コンソーシアムのきずなプロジェクトの震災復旧、復興ボランティア活動に取り組みました。6月、7月には、釜石市や山田町での草取りボランティアに参加し、活動しました。翌平成25年度は、同様にきずなプロジェクトで釜石市の春のワカメ漁の手伝いを行いました。また、その年の夏休みには、「ゆいっこ花巻」を通して陸前高田市で花壇作りに参加、さらに九州の筑紫女学園さんの学生とともに内陸に避難している子供たちとの交流会や陸前高田市の花壇作りを行いました。また、同コンソーシアム経由で募集があった「いわてGINGA―NET」の夏銀河の活動にも参加しました。今年の2月にも筑紫女学園さんの方々と一緒に活動しました。
 私は、大学に入学して2年半余りボランティア活動に関わってきましたが、被災地を見ると復興が進んでいる所、進んでいない地域の差を感じます。平成24年度の被災地でのボランティア活動でお会いした被災者の方々は、それでも希望を胸に生活していたと思いました。現在復興が進んでいない現状に、地元を見ると辛いと話をしていました。
 また、学生のボランティア活動にはお金と時間が必要です。私もアルバイトをしています。アルバイトをしていると、なかなか時間が取れません。ボランティア活動をしたいと思っている学生は多いと思いますが、実際は少ない状況が現実です。
 私の話は以上です。

小笠原亮

 続いて、私からも学友会の現状についてお話しさせていただきます。
 私は、昨年度富士大学に入学し、学友会に入りました。その学友会の中にボランティア担当部門があって、その役割をしています。その関係から、私も平成25年度の夏銀河第3期にキャストとして参加しました。また、九州の筑紫女学園の方々と交流活動をしました。その時の夏銀河では、県外のほかの大学生の皆さんはボランティアに対する意欲が高いと感じました。例えばですが、仮設住宅でのサロン活動では、仮設住宅では何が必要なのか、県外の大学生は、何が必要なのかを自ら考えて実行しているところが凄いと思いました。
 現在学友会ではボランティア活動の機運は高まっていますが、学友会が取り組んでいるいわて高等教育コンソーシアムのきずなプロジェクトからのニーズは少なくなりました。その分、学内の学友会、体育会に所属する各運動部が大学周辺の道路を含む清掃活動を積極的に行っております。
 学友会からは以上です。

井手副部長

 ありがとうございます。
 続いて、齋藤匡平さん、山路愛里さん、お願いいたします。

齋藤匡平

 私は、昨年の全国生涯学習ネットワークフォーラム2013岩手県大会において、事前に行われたフィールドワークで宮古や大船渡、沿岸地方に行き、ワークショップなどをして、またその活動を全国フォーラム岩手県大会で発表してきました。
 活動報告としましては、大船渡に行き、足湯のボランティアなどをしたり、宮古に行き、ピカピカアートという映像で地域の方々と交流をしたり、あとは瓦礫の撤去などをいたしました。ボランティアに参加するのは初めてだったのですけれども、感じたこととして、人手がまだまだ足りないなというのはとても感じました。
 私は、今回のこの全国生涯学習ネットワークフォーラムで初めて沿岸に行ったのですけれども、1回だけ沿岸に足を運ぶというのではないと思います。瓦礫の撤去をするなどにしても、地域の方とお話しするにしても、やっぱり1回で終わってはいけないと思います。なので、1度ではなく2度、3度と、何回も足を運んで沿岸の現状を確認するべきだと思います。また、私は遠方からの方も1回でも良いから足を運んで、今のこの岩手県の沿岸がどうなっているのかというのを直接肌で感じてもらいたいと思います。そして、私は2011年にあった震災の記憶を風化させないようにしたいと思います。
 私は、今大学4年で、来年から社会人として岩手で働くことになっています。岩手で働けるということを生かして、岩手で、内陸、盛岡で沿岸への後押しが出来たら良いと思っています。
 以上です。

山路愛里

 私も同じく齋藤さんと一緒で、昨年全国生涯学習ネットワークフォーラム2013岩手大会に参加しました。私は、宮古市のすっからみ交流、ピカピカアート光の支援メッセージというのを行いました。すっからみというのはみんなを巻き込むという意味で、この企画を考えました。ピカピカアートは、岩手県立宮古北高校の総合的な学習の時間の活動で宮古市立津軽石中学校と田老駅で大阪電気通信大学の方々と一緒に映像制作を行いました。
 私がこのボランティアをしての感想は、田老駅でピカピカアートを行うとなった時に、事前にフェイスブックやメールなど、口コミなどで周知はしていたのですが、当日何人来てくださるか分からなかったのが不安でした。しかし、暗くなるにつれて子供からお年寄りの方々まで十数名の方の参加がありました。ピカピカアートを通して地域の方々と一緒に映像を作るということで、笑いや笑顔がたくさん見られたのが印象的でした。
 参加していただいた方に感想を聞いたところ、初めてピカピカアートをやったのが楽しかった、この企画は記録に残るからとても良い、今後もこのような機会があれば良いと思うと言っていただきました。また、田老の良さを聞いたときに、魚がおいしい、綺麗な海があるなどと答えてくださり、それをアートにする光景も見られました。
 私は、これからも震災関係のボランティアもそうですが、別のボランティアでも自分がやりたいと思えるボランティア、そしてやりがいのあるボランティアを継続させていきたいと思います。
 以上です。

井手副部長

 ありがとうございました。
 知事からは何か。

達増知事

 釜石とか、山田とか、陸前高田、また大船渡、宮古、いろんな所に行っていて、そしてそこで被災者の皆さんと触れ合うのに加え、ほかの大学、県内のほかの大学、あるいは九州の大学とかとも一緒にやったりとかして、とても勉強になっているのではないかと思います。そして、そういう経験の中から、将来仕事に就いてからも沿岸への支援を何らかの形で続けたいとか、あとはボランティアをいろんな形で続けていきたいというような、そういう将来への希望も出てきていて、大変良いと思いました。

井手副部長

 ありがとうございます。
 それでは、続いて、今年からですけれども、活動を始めました柔道部の女子の眞鍋さん、それから伊藤さんに話をいただきたいと思います。お願いします。

眞鍋菜美

 私たちは、今年3月、「サンファクトリー」が企画した南城地区の学習会に参加して、ボランティア活動の魅力を感じ、その後に行われたワークショップや「イーパッチ」さん、「いわてGINGA―NET」さんの説明会を経て、私たちは7月20日に大船渡で学習支援に参加しました。また、7月26日、27日の釜石での子どもキャンプ、さらに8月4日、5日に行われた北上の西和賀での子どもキャンプに参加し、活動しました。
 その中で感じたことは、被災地域の子どもたちは遊ぶ場所が少ないと感じました。子どもキャンプでの子どもたちは、遊び場も広く、大変楽しく遊んでいるように見えました。しかし、今の被災地では、子どもたちの遊び場がとても少なくなっていると感じました。
 その中で、沿岸で生まれたのに沿岸が嫌いだと言っている女の子に出会って、自分のことではないけれども、凄く悲しくなりました。子どもたちにとって、ふるさとは一番楽しい思い出の場所でなければならないと私は思います。被災地域に一日でも早く子どもたちの遊び場を作って欲しいなと思います。
 以上です。

伊藤静

 私は、眞鍋さんと共に、今年3月、「サンファクトリー」によって行われた学習会に参加しました。学習会は、子どもたちに予定があり、出来なかったのですが、集まった学生でボランティアについて話し合いました。その時、私は人のためにやれることがたくさんあるということに気付かされました。そして、その時希望のようなものを感じました。それから、「サンファクトリー」のワークショップや「いわてGINGA―NET」さん、「イーパッチ」さんの説明会に参加し、私も積極的にボランティア活動をしようと思いました。しかし、7月、8月に行われた活動には日程が合わず、残念ながら参加出来ませんでした。ですが、今後行われる9月16日から23日までの「いわてGINGA―NET」の夏銀河に2人で参加し、活動する予定です。その活動は、被災地の仮設住宅を中心に被災地の皆さんとお話をするお茶っこ会などです。不安もありますが、頑張りたいと思います。
 以上です。

井手副部長

 ありがとうございます。
 知事からは、お聞きしたいことやら感想がございましたらお願いしたいと思いますが。

達増知事

 西和賀の子どもキャンプというのは、沿岸の子どもが西和賀に行って遊ぶという企画かな。

眞鍋菜美

 いや、北上の子です。

達増知事

 北上の子ども。大船渡とか、釜石とか、あと西和賀とか、子どもの学習支援とか子どもキャンプということで、子どもはやっぱり被災地で遊ぶ場所が無いとか、普通でも子どもはいろいろ周りが支援しないと、放課後学童支援とか、いろいろ手を掛ける必要があるところ、特に被災復興の現場ではいろいろ手をかける必要があって、それで沿岸嫌いという子がいたというのが話にありましたけれども、子どもは正直なので、いろんな葛藤、問題を相手に合わせて、相手が受け止め易い形で出すのではなく、そのまま出してくるので、そういう子もいると思うのですけれども、そういうのにきちんと対応していくことが、その場ですぐに問題は解決しなくても、やがて子どもが育っていく中で解決していく助けになると思うので、その調子でやっていって欲しいと思います。
 夏銀河のほうは、仮設でお茶っこ会ということで、そっちは多分大人の人たちが出てくるのでしょうけれども、子どもとはまた違ったコミュニケーション、非常にやりがいがあると思うので、頑張って欲しいと思います。

井手副部長

 ありがとうございます。
 それでは、最後になりますが、ボランティアサークル「サンファクトリー」の菅野さんと、それから今年卒業しました「サンファクトリー」を創立しました平嶋孔輝さんにお願いしたいと思いますが、本学としてもボランティアサークル「サンファクトリー」というのは、これが一つの形になって現れてきたかなと思っております。その立ち上げについて平嶋君のほうからお話をいただければと思います。お願いします。

平嶋孔輝

 今年卒業させていただいたのですけれども、去年の9月にボランティア団体の「サンファクトリー」を立ち上げました。その経緯については、震災があって、その中でいろんな活動をやってきまして、瓦礫処理から、被災地に行ってサロン活動をしたり、学習支援、あとはスポーツ支援等をやってきました。その中で去年の夏に宮古で行われた区界自然の家という所で行われた学習支援がありまして、そちらで被災地の子どもたちを招いての学習支援を行うという活動に参加したのですけれども、その時、被災地の子たちのほかに、花巻とか内陸の子も何人かいて、凄く楽しい思いをすることが出来、子どもたちも凄く楽しんでくれて、またやって欲しいと言ってくれたので、内陸で何か出来ないかなと思い、「サンファクトリー」を立ち上げました。それは簡単な内容ではなく、ほかにも理由はあります。活動をしている中で被災地の方々との話もあったのですが、それ以外に、例えば被災地の支援に関わっている建設の方だったり、支援の方だったり、いろんな話を聞いて、良いこともあれば辛いこともあったり、そういう話を聞いて、被災地って何なのかなということを疑問に思い始めました。県外から見ると、岩手県は被災地に見えるかもしれないのですけれども、岩手の中で見ると被災地となると沿岸という位置付けが強いのではないかなと思っています。僕は当時大学1年生で、部活中に震災に遭いました。すごく僕の中では衝撃的で、これは大丈夫なのかな、岩手にいられるのかなということを思っていたのですけれども、いざメディアのほうを見ると、沿岸のほうが凄いことになって、大変な状況になっていたのです。内陸でも元気のない子もいるのではないかなということで、子どもたちに笑顔を届けるために「サンファクトリー」を立ち上げました。
 活動としては、一番初めには学習支援を行っていた訳なのですけれども、今年からは、私はアドバイザーとして入らせていただいて、主に学習支援以外にスポーツ支援と農業支援のほうを内陸と沿岸、どちらでも出来るように体制を作っていきたいと思い活動しています。
 詳しい内容については、菅野君のほうからもお話があると思いますので、よろしくお願いします。

菅野秀和

 では、私から現在の「サンファクトリー」の活動についてお知らせしたいと思います。
 私は、現在富士大学のボランティアサークル「サンファクトリー」の代表として、富士大学が目指すボランティアを充実させるために、そのコーディネートなどを実践から運営方法などを学んでいます。
 子どもたちの学習支援については、一般社団法人「子どものエンパワメントいわて」、通称「イーパッチ」が大船渡などで行っている学習支援に参加し、その運営方法、ノウハウを学んでいます。そして、後期からはこの地区で学習支援をやろうと思い、今計画中です。
 農業支援については、畑と農具を借りさせていただくことなったので、現在その実現に向けて準備を進めているところです。
 このような活動を通じて、私はいろいろな方と出会い、過日の新聞で報道されました8月29日に北上のスポーツクラブ、NPO法人「フォルダ」を通じて、いわて国体を盛り上げる学生組織「tu na gi 手」を発足させ、代表になりました。この活動は、2016年に岩手で開催される国体を通じて岩手を元気にし、被災地の復興に繋がるものだと私は思っています。
 私がこれまで行ったボランティア活動で感じたことをお知らせして、報告とさせていただきます。
 1つは、被災地における支援活動のこれからは、被災地域の人々の自立を促すことが必要だと感じました。
 2つ目は、被災地の仮設住宅に支援の格差があるように感じました。
 以上です。

井手副部長

 ありがとうございます。
 今のお話で、知事のほうから何か。

達増知事

 農業支援というのは、子どもが農業体験をやるのを支援するということですね。

菅野秀和

 そのためには大学生が農業のことを知らないといけないので、まずは大学生が農業を体験し、作物を作って、それから子どもたちに農業体験を教えていくということをしていきたいと思っています。

達増知事

 学習支援からスポーツ支援、さらに農業支援と、広がっていくというのは大変良いことだと思います。
 それから、内陸の視点というのは大事だと思います。それがオール岩手としての活動に繋がってくるので、全国から見ると岩手が被災地、でも岩手の中では沿岸と内陸というのは、また違うというのはそのとおりで、違っているなりにそれぞれやらなければならないこととか、また出来ることとかが違うので、それで内陸から沿岸を支援しながら、また内陸の中でもいろいろ活動し、そして全体としてオール岩手の活動になっていくという時に、内陸が果たす役割というのは非常に大きいので、それが「フォルダ」との国体、スポーツ大会の支援というのにも繋がるというのは、これも県としては大変助かるところで、では「わんこきょうだいのダンス」とかもやっているわけですね。

菅野秀和

 「わんこきょうだいのダンス」はしていないのですけれども。

達増知事

 教えてあげようかなとか思ったのですが。これは、やれることとかやらなければならないことがいろいろあるので。元々、国体も東日本大震災があって、予定どおりやって良いのかという議論があったのですけれども、復興を力強く進めていくためにもやろうと。沿岸の皆さんが結構やろうと言ってくださったことがあり、また日本体育協会とか、オリンピック委員会とか、そういう全国団体も岩手頑張れと、協力しますということで、地元の底力を引き出し、また全国的な様々な繋がりの力を高めるのに国体、障害者スポーツ大会が役立つ、役立たせなければならないということでやるので、そういう意味でボランティア活動からそういう国体のほうにも広がっていくというのは、非常に良い流れと思うので、ぜひぜひその調子で頑張ってください。

井手副部長

 ありがとうございます。
 皆さんから一通りお話を伺いました。これからは自由懇談という形で話して参りたいと思いますが、その自由懇談の中ではこれからの岩手に望むこと、それが「がんばろう!岩手」意見交換会としては最も中心的なお話になろうと思いますが、今まで話された中で追加して話したいこと、それから皆さんの発言の中で、追加したい話や感じたことを話していただきながら、最後は岩手に元気を付けるための望むことなども話していただければ良いのですが。

達増知事

 その前に1つ、被災者の皆さんにとってこれからは自立を促すというのが大事だという話、これは本当にそのとおりだと思います。また、被災者の皆さんというのは、イコール復興地でもあって、被災地イコール復興地なのですよね。ちょうど定例記者会見でさっき県庁で発表したのですけれども、「いわて復興人」というタイトルで、被災者なのだけれども、今は復興人として沿岸の復興を進めていこうという人たちを取り上げて、動画を作って公開したり、ポスターを作って東京で貼ったりとか、そういうのをやるので、被災地イコール復興地、被災者イコール復興人という、そういう考え方が大事と思うので、付け加えます。

井手副部長

 ありがとうございます。今菅野君から話があったところは、そういうふうに岩手県でも取り上げていくということのようです。
 どうですか、菅野君のほうから付け足すことはありますか。

菅野秀和

 沿岸へ学習支援に行った時の支援員さんから聞いた話なのですけれども、沿岸の高校生の子どもたちは、周りに大学生がいないので大学のイメージが湧かない、大学のイメージも湧かないから高校を卒業して就職するという子が多いということを聞きました。沿岸の高校生は、就職先と言われたら漁師とか漁業関係が大半だと思うのですけれども、そういう人が多いと。私がこの時聞いたのは、沿岸だけのことではないと思うのですけれども、大学について教える機会をもっと作って、また職業についても教える機会を作ることで、子どもたちの将来の可能性を広げることにも繋がると思いますし、地元に戻った時にいろんな技術を大学とかで学んで帰って来ることによって、その地域の振興とかも果たせると思うのです。そう感じました、私は。

井手副部長

 ありがとうございます。
 どうですか、知事。

達増知事

 大学というのが分かった上で、高校を卒業して働くほうを選ぶという、自由に選択するなら良いのですけれども、選択肢として見えていないというのは、それはやっぱり良くないと思っていまして、そういう意味でボランティア活動などで今大学生たちがたくさん沿岸に入ってくれているのは、沿岸の高校生たちにも大学とか大学生というものが良く分かって非常に良いと思います。そういう中で、選んでもらえればと私も思います。

井手副部長

 そのほかには何かありますか。
 齋藤君、何か。

齋藤匡平

 私はスポーツが好きです。2016年の国体が岩手で行われるのは凄く嬉しいのですけれども、沿岸に行くと交流人口が減っているというのを私はボランティアを行った際に聞きました。交流人口を増やすためにやっぱり、岩手で国体をやることによって、全国から岩手に来ていただく、スポーツを通してもっと県が、沿岸が活性化することがとても嬉しく思います。私も2016年には社会人として働いているのですが、その社会人として働きながら国体を少しでも後押し出来ればいいなと思い、凄く興味を抱いております。

達増知事

 いろんな後押しの仕方があるので、国体もまたボランティアを募集しますし、あといろんな関連の花いっぱい運動とか、いろんなキャンペーンもやりますし、何らかの形で、これは齋藤君だけではなくて、出来るだけみんなに、多くの人に国体に参加して欲しいと思います。選手として出るのももちろん大歓迎なので、選手としても頑張って欲しいと思います。

井手副部長

 富士大学の学生は、国体に参加する学生が割と多いのですが、岩手だけではなくて出身地に戻って国体に参加している学生もおります。いろいろですけれども。

達増知事

 そうですね、あと交流人口の話も出ましたけれども、国体は本当に全国規模の一大交流、とても多くの、万単位の人が交流することになるので、交流人口が減っているような所とか、そういう分野に関しては国体をきっかけに増やしていく流れを作っていきたいですね。

井手副部長

 国体と言えば、北上市が開会式会場と思いましたが、北上市にあるNPOの「フォルダ」を通して、国体を盛り上げようというグループ「tu na gi 手」でしたか。

菅野秀和

 「tu na gi 手」です。

井手副部長

 学生による支援の会が北上から生まれた訳ですけれども、地域的にはそういった機運というのは北上だけなのでしょうか。こういう質問を私のほうからしてはいけないのかもしれませんけれども、その辺のところで、もしほかでもそういった学生の会とか地域の方々が盛り上がっているのがあるのであれば、学生にとっても良い情報ではないかなと思うのですが。

達増知事

 市町村単位で国体、スポーツ大会に向けての実行委員会などを立ち上げますので、そこで盛岡市は盛岡市で何かそういう中でいろいろ盛り上げるイベントとか取り組みをやると聞いていますし、全ての市町村がそういうことをやります。それは、全ての市町村で開催競技があるので、その競技の運営、スムーズに、かつ多くの人に来てもらってというのを中心にしながら、直接その競技の運営に関係ないような盛り上げも含めていろんな取り組みをするそうですので、市町村ごとにやる動きを注目していると、いろんな若い人、学生さんの活躍の場もあると思います。
 あと、競技団体は競技団体ごとにいろいろ、柔道は柔道で、競技団体ごとのいろんな準備とか盛り上げをやると思いますし、そういったいろんな組み合わせの中で活躍する場がいっぱいあると思います。

井手副部長

 ありがとうございます。
 国体などもそうですけれど、もう一度話を復興支援、先ほど今朝の知事の記者会見では復興人というお話がありましたが、学生のみんなからはどうでしょうか。平嶋君は。

平嶋孔輝

 学生ではないのですけれども、僕は今農業活性化でいろんなことをやっているのですけれども、1つとして野菜の流通をやっているのですが、それ以外に今後やっていきたいなと思っていることが、学生時代に被災地に出向いて、仮設住宅で話をしている時に、1つちょっと凄いショックというか、びっくりしたことを聞きました。それは孤独死の話です。その親のお子さんが、結婚式をするために、結婚するという報告に行った時に、宮古のほうなのですけれども、そこでお母さんが亡くなっていたという話を聞いて、それは学生の頃から心残りでした。内陸は農業が盛んなので農業の活性化をやっているのですけれども、それとマッチング出来ないかということを今宮古市の議員さんと話を進めているのですが、孤独死の防止をするために移動販売という形でやっていけるのではないかなと思って考えているのですが、例えばそういう防止するために、1人でやるとどうしてもコストとか人材の面で不足する部分があります。そういうことをもし県と行政のほうで補助していただければ、もっと今の活動が出来ていくのではないかな、活性化していけるのではないかなと思って考えています。

達増知事

 民生委員さんとか、あとは保健師さんとか、地域の町内会的な自治として地域を見回る人、あと保健師さん、福祉の観点から見回る人とかいるのだけれども、全ての仮設住宅を毎日見ることが出来る人数はいないので、どうしても何日か間が空いたりしてしまう訳なのですよね。そういう中、野菜の販売とか、いろんなそういう多目的に人が次々に回って歩くようなふうになれば、すごく良いのだと思います。そこは、いろいろ目的に応じて県も事業として予算を使ってやるのですけれども、要は県としてどうこうというよりも、税金を払うのは県民の皆さん、県民の皆さんのお金でやるということだから、ここはお金を出してでもやろうという納得感が県民の皆さんに理解してもらえれば、そこはでは出そうということになりますので、そういう事業の組み立てが上手く出来れば、そこはどんどん積極的にそういう仮設住宅を人が見て回るのを増やすという取り組みは県としてもやらなければならないと思います。

平嶋孔輝

 ありがとうございます。

井手副部長

 そのほかにもいろいろとお聞きしたいのですが、ボランティア活動が最近変化しているというふうに私も思っておりますが、学生は忙しいながらも、ボランティア活動を積極的にしたいと考えています。最近広島でも災害が起きておりましたが、「サンファクトリー」でタオルなどを集めて支援していますけれども、眞鍋さん、広島の状況はいかがでしょうか。

眞鍋菜美

 広島、自分実家は、被災地に近いのですが、被災した所の出身ではありませんが、友達の家族が生き埋めになったりとかあって、見つかったのですけれども、生き埋めになったと聞いたときは、凄く怖いなと思ったし、広島もこういうことになって、私も一刻も早く帰りたい、何か出来ることがあればやりたいという気持ちはあるけれども、やっぱり自分が今やらなければいけないこともあるという、すごく難しい感じでした。最近、約1ヶ月位経ったので、大分もう終わって、雨も余り降らなくて、あっちの大学生とかが凄く動いてくれて、話聞くと支援物資とかもあり余るぐらいあると聞いたので、多分広島のほうはきっと大丈夫だと私は思うのですけれども。

達増知事

 それは心配だったと思います。でも、広島市には物凄く人がたくさんいるし、ボランティアも、まず広島市民の皆さん、広島市の中にいる人のボランティアを受け付けますと広島市はやっていて、大体それで一段落したみたいに聞いています。だから、岩手からも何かしなくてはということで、広島市がどういう支援を必要としているのかというのは情報収集していたのですけれども、まずは市として対応するということで大体対応していたというふうに聞いています。でも、一段落したとしても、まだまだ、例えば片付けなんかも最初の緊急的な泥かきが終わっても、その後の細かい片付けとか、また住む場所を移して新しい所での生活支援とか、いろんな段階に応じたニーズというのはまだまだこれからもあるのでしょうから、県としてもそういったところも注意して見ていきたいと思いますし、そういう中でまた行く機会があるかもしれないし、あるいは無いかもしれないし、そういう気になるというのは、とってもそれは健全な心の働きだと思うので、それを大事にしながら、一方で今やっていることに集中していくという感じでいけば良いのではないかなと思います。

井手副部長

 ありがとうございます。
 どうですか、そのほかに皆さんのほうからまだ話し足りなかった部分とか、もう少しこうやったら岩手も元気になるのではないかなというふうなお話はないでしょうか。いかがですか。
 はい、どうぞ。菅野君。

菅野秀和

 仮設住宅で暮らしている方の中には、やっぱりまだまだ心の病というか、夜になると震災のことを思い出したりしている人が多いと思います。ストレス障がいのある人が結構多いと聞いたのですけれども、県としてはストレス障かいに罹っている人を助ける、支援するという何かは考えていらっしゃるのですか。

達増知事

 「こころのケアセンター」という体制を作っていて、まず岩手全体の総司令塔は岩手医大の中にあって、これはもう精神医学の専門家がトップに立って、いざという時は高度な精神医学的な対応をするという体制になっています。その本部が盛岡にあるのだけれども、その支部が久慈、宮古、釜石、大船渡にそれぞれ県の合同庁舎の中にあって、専門家のお医者さんが対応しなければならないような時には、すぐぱっと対応出来るようにしつつ、お医者さんにかかるまでいかない傾聴ボランティア、お話を聞くとか、そういうお医者さんの資格を持っていないボランティアでも、あるいは保健師さんとか、そういう専門家が対応すれば良いというところについては日常的に対応するようにしているのです。ということで、今この9月というのは県の自殺予防月間にもなっていて、ストレスというのはうっかりするとそういう命の危険にも関係してくるから、そうならないように必要としている人に必要な医学的、精神医療的なケアもきちっと届くような体制を作ってやっています。

菅野秀和

 自分でストレスがあるので、自分から申告出来る人は良いと思うのですけれども、やはりそうではない人もいると思うのです。自分で抱え込んで、そのまま仮設住宅にいたりという人も中には結構いると思うのですけれども、その人たちには県がこの人はストレス障がいだから病院に行ってくださいというような取り組みとか何かはやらないのですか。

達増知事

 県としてもそこがやはり悩みで、事態が悪化していった時の専門的なお医者さんとかの対応は確保しているけれども、そこに至る入り口部分のところでもっと簡単に、気楽にケア出来るような体制のところは、やっぱりそれだけの人数を確保するのは難しいので、1つは見回りの要員が市町村ごとにいるので、その皆さんと連携してやるというのと、あとはそういうゲートキーパーというのを呼び掛けています。自殺対策用語でもあるのだけれども、相談する入り口の部分をちゃんと提供出来る人という意味で、家族がその役割を果たすこともあるし、近所の人がその役割を果たすこともある。「どうも最近元気がないね」とか、あるいは「食べるものちゃんと食べているか」みたいな声掛けを、みんなでそういう声掛け出来るようにしようと言って、ゲートキーパーとは何かとか、あとゲートキーパーになるためのガイドみたいなものを県のほうでいろいろ資料を配ったりとか、ホームページで見られるようにして、そういうみんなの力も借りて心のケアをやっていこうというふうにしています。

井手副部長

 ありがとうございます。
 いろいろ皆さんからもお話しいただいたところでございますけれども、まだまだ話したいところもあろうかと思いますが、そろそろ時間を切らせていただきたいと思います。
 それでは、藤原学長からみんなの話についての感想等をお話しいただければと思いますが、よろしいでしょうか。

藤原学長

 大変短時間ではありましたけれども、いろんなことをお話しいただいて、皆さんが自主的な活動を随分積み重ねていられて、感謝をしております。今後もよろしくお願いします。大体2点、感想になると思うのですが、申し上げたいと思います。
 学生のボランティアについての非常に抽象的な表現になるかと思うのですけれども、石田先生のお話にもあったのですけれども、いわゆる復興も地域のニーズに応じた復興に力が入るようになってきているという状況の中で、皆さんは子どもとか農業、漁業といったような産業の部分でも大変支援活動をされておられて、しかもそれはNPOとか、そういう広がりを持って活動されてきているというところは、大変感激しております。特にそういう中で、皆さんの活動は子どもだけではなくて、大人にも将来に本当に希望を与えるような、そういう活動をされているという点で、感心してお話を伺いました。
 また、「サンファクトリー」ですか、そういう活動、団体を立ち上げて活動されているということは、単にこれまでのボランティア活動から、さらに一歩進めて活動を将来に継承して発展させるものだと、こういう芽は大いに育てていきたいと、こういうふうに考えております。
 それから、2つ目ですけれども、これも感想なのですけれども、お話を伺っていて、ああ、そうだなと思った、以前もそういうふうに思っていたのですけれども、復興が進んでいる所と進んでいない所と、これが最近はっきりしてきているように思います。
 それから、内陸と海岸部とを繋ぐ、そういう活動も皆さん始められているというふうにお伺いをいたしました。それで、これは知事さんもおっしゃっているように、当然これからやらなければいけないことだと思うのですけれども、さらに税金を使うかどうかは別として、県民総がかりで本当に本気で復興に向き合う必要がある。これは、多分2020年にオリンピックがあって、私もここにマークつけているのですけれども、そういう目標を立ててやっていくことが必要なのではないか。希望を持って生活出来るようなことに対して、我々は復興のための課題解決のために本当に知恵を絞って、知恵を出していく必要があるというふうに感ずる次第でありまして、今日は皆さん、本当にありがとうございました。

井手副部長

 ありがとうございました。

知事所感

井手副部長

 それでは、最後になりますけれども、知事からお願いしたいと思いますが。

達増知事

 このボランティア活動、これがそれぞれ学部、学科で学んでいることとも上手く繋がり、またスポーツ等のクラブ活動でやっていることとも上手く繋がりながら、バランスという言葉もボランティアの説明の中でありましたけれども、なかなか両立、あるいは3つ、4つきちっとやるというのは大変ではあるのですけれども、でもそういう学生ならではの相乗効果ですよね、学業と、クラブ活動と、あと学友会も含めたボランティア活動ということのそれぞれをきちっとやることで、それぞれが相乗効果で学生にしか出来ないような効果的な支援が出来るということがあるのだということが改めて分かりました。そういう活動を通じて、学生の皆さんがそれぞれ成長しているという手応えも感じましたので、ぜひぜひこの調子でやって欲しいと思います。
 いろいろ被災地復興の現場での課題についての鋭い指摘もいただいて、県もそこで悩んでいるというようなところをびしっと指摘もいただきましたし、やはり答えは現場にあるというか、現場に入ることによって本質をびしっと見抜くということもやってもらっていて、大変心強いなと思いました。ぜひこの調子で進んでいって欲しいと思います。ありがとうございました。

井手副部長

 ありがとうございました。

閉会

井手副部長

 本日は貴重な話を皆さんからもいただき、ありがとうございました。これをもちまして県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を終了したいと思います。

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