「食の匠」 九戸村 柳下アイ子 『かっけ』

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ページ番号1014999  更新日 平成31年2月20日

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料理の紹介

県北地方では、古くから小麦とソバが栽培されており、どこの家庭でも冬に客や家族がそろった時などには、体を温め、手軽に作られみんなで鍋を囲むことができるかっけが食べられています。
かっけは、そば粉で作った黒い「そばかっけ」と、小麦で作った白い「麦かっけ」があります。昔はかっけといえばそばでしたが、30年ほど前に「そばかっけ」「麦かっけ」とも市販されるようになってからは、つるりとした食感の「麦かっけ」も好まれて、一つの鍋にそばと麦のかっけがが両方とも入る料理となりました。
かっけは鍋で大根や豆腐と一緒に煮て、にんにく味噌を付けていただきます。

材料(5人分)

そばかっけ

  • そば粉 400グラム
  • 小麦粉(ナンブコムギ) 100グラム
  • そば粉(打ち粉用) 適宜
  • 熱湯 120cc
  • 水 100cc

麦かっけ

  • 小麦粉(ナンブコムギ) 500グラム
  • 米粉(打ち粉用) 適宜
  • 冷水 200cc
  • 塩 大さじ1

  • だし昆布 3グラム
  • 豆腐 400グラム
  • 大根 300グラム
  • にんにく 40グラム

にんにく味噌

  • 味噌 150グラム
  • 酒 大さじ1
  • 砂糖 大さじ1

作り方

そばかっけ

  1. そば粉と小麦粉を混ぜ合わせてふるいを通しこね鉢に入れ、指で混ぜながら渦巻き状に溝を作る。熱湯を粉の溝に沿って流し入れ、ダマができないように5本の指で粉と空気を混ぜるようにかき混ぜる。水を、少し残して粉に加え、さらにかき混ぜ、固さを確認しながら水の量を加減する。生地の固さは耳たぶ位で、そばより軟らかめとなる。
  2. 生地が大体まとまったら一つにまとめ、力を入れて15分位しっかりこねる。生地を丸めて、こね鉢の底に押さえつけて回したとき、生地の底にひびが入らなくなるまでこねる。
  3. 打ち板の上で直径20センチ位の円盤型に形を整え、打ち棒を転がしながら直径40センチ位まで生地を延ばす。打ち粉(そば粉)を振り、生地の手前から棒にしっかり巻いていったら縦横を入れ替えて広げ、棒に巻くことと縦横入れ替えて広げることを繰り返し、正方形になるように延ばしていく。
  4. 正方形の一片が50センチ、厚さ1ミリ位まで延ばしたら、板の上に広げ上半分に打ち粉を振り、下半分を手前から棒に巻いていき、半分のところで生地を切る。棒を外して上と下の生地を重ね合わせ、打ち粉を振りながら一片10センチの正方形に切っていき、さらに対角線上に切り三角形に切り分ける。

麦かっけ

  1. 先に塩水を作っておく。小麦粉をふるいを通してこね鉢に入れ、指で渦巻きに溝を作る。塩水の3分の1量をを中心近くからの溝に沿って流し入れ、指で混ぜる。塩水を入れかき混ぜることを2、3回繰り返し、固さを確認しながら生地をまとめる。生地の固さは耳たぶ位で、うどんより軟らかめとなる。
  2. 親指で生地を内側に押し込むようにもみ、その後、力を入れて15分位しっかりこねる。生地をまとめ、ビニール袋に入れて1時間から2時間位常温で寝かせる。
  3. そばかっけの3、4と同様に生地を延ばし、三角形に切り分ける。

  • 大根は厚さ7ミリの半月切りにし、さっと下ゆでしておく。豆腐は厚さ1.5センチに切る。
  • 鍋に1人前当たり1リットルの水を用意し、だし昆布を入れて火にかけ、だしをとる。沸騰したら昆布を取り除き、具を入れていく。かっけが鍋の肌に触れるとくっつくため、最初に大根を入れてから、かっけと豆腐を入れる。
  • 沸騰して、かっけが浮き上がってきたら、2分ほど煮て器によそい、ゆで汁を入れる。

にんにく味噌

  • 味噌はすり鉢ですりながら、酒、砂糖を加えてとろみをつける。すり下ろしたにんにくと一緒にすって混ぜ、小皿に盛り、かっけを付けていただく。

料理のポイント

  • そばかっけの生地は、しっかりこねることで粘りが出て、延ばしたときにでこぼこのむらが出にくい。麦かっけは、塩水に氷水を使うことで食べたときのしこしこ感ができ、生地を寝かすことで食べたときにつるっと舌触りが良くなる。
  • にんにく味噌は、好みでにんにくの量を増減したり、にんにくの替わりにねぎの小口切りを味噌と混ぜてすり、ねぎ味噌にしていただく。にんにくは、あらかじめ味噌と合わせておくと辛みが和らぎ、食べる直前に合わせると辛みの効いた味噌となる。

(平成25年認定)

かっけの盛りつけ写真

このページに関するお問い合わせ

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