令和4年1月19日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1049667  更新日 令和4年2月9日

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令和4年1月19日(水曜日)

県庁10階 教育委員室

発表事項:なし

質問事項:(1)大学入学共通テスト当日の津波警報等の影響について

     (2)高等学校入学者選抜に係る対応について(コロナ・津波警報等・防犯)

     (3)学校における新型コロナウイルス感染症対策について

     (4)大学入学共通テストの結果(数学)について

     (5)全国高等学校スキー大会について

質疑応答

(教育企画室)

 ただいまから、教育長記者会見を始めます。

 本日は教育長からの発表事項はございませんので、幹事社の進行によりまして、質問にお答えする形で進めます。

 

(幹事社)

 記者クラブの方から代表質問はありません。事前通告している質問がありましたらお願いいたします。

 

(記者)

 学校のコロナ対策についてお伺いしたいのですが、冬休みが終わって新学期を迎えました。そして、これから受験シーズンが活発化するというところで、学校や受験に対してのコロナ対策をお聞かせ願えますでしょうか。

 

(教育長)

 国内では感染者が急増しているということで、昨日も、全国では3万人を超え、8月の第5波のピークでは2万5千人を超える感染者でしたが、それを大幅に上回っている状況にあります。

 県内でもオミクロン株への置き換わりが進んでいると言われていまして、また、オミクロン株による市中感染と見られる事例も確認されているということで、県内での感染者が増えているということについて、皆さんご承知のとおりです。このオミクロン株については、感染・伝播性の高さ等が懸念されているところです。

 そうした中で、ほとんどの学校におきましては、始業式を迎えまして冬休みが明けていますし、先週の土曜日、日曜日には大学入学共通テストも行われました。今後、各大学の個別試験であるとか、それから、高校入試も控えた重要な時期でもありますので、これまで以上に警戒が必要と考えています。

 県では、1月8日に岩手県新型コロナウイルス感染症対策本部員会議を開催していまして、県内の感染状況等を踏まえ岩手警戒宣言を出しています。

 これを受けまして、同日付で、県教育委員会から各県立学校に対しまして、「新型コロナウイルス感染症対策の徹底について」と題しまして通知を出しています。通知の内容として具体的には、発熱等がある場合は登校しないことや、登校時の健康観察、教室等における換気の実施など、基本的な感染症対策の徹底を通知しています。また、校外で行う活動や部活動は、十分な感染防止対策を行った上で実施するほか、県外の学校と行う練習試合等は、事前に遠征先の感染状況や制限等を確認し慎重に判断すること、といった内容です。

 今後も、県の対策本部の対応に沿いながら、児童生徒、保護者の理解と協力をいただきながら、また、保健所あるいは市町村教育委員会等の関係機関と連携しまして、感染拡大防止に努めていきたいと考えています。

 

(記者)

 県立高校の受検に関してなんですが、もしオミクロン株などで受けることができなかった生徒が出た場合の対策というのは、何か今考えていらっしゃるものはありますか。

 

(教育長)

 今年度実施予定である入試対応についてですが、現時点では、変更等はございませんが、具体的な対応も昨年10月に示していまして、その中では、対面での会話による感染リスクを避けるために、面接を行わないこととしたこと。それから、試験当日のそれぞれの教科の時程については、志願者が多数で検査場の入口の混雑が予想される学校では、受検者ごとに集合時間を分けることとしています。また、トイレ等の混雑を避けるために、休憩時間を例年15分とっていますが、それを25分と長めにしています。それから、受検者は常時マスクを着用し、鼻と口を覆うこと。それから、検査場に入る場合、あるいはトイレを使用した後など、手指の消毒を行うこととか、それから休憩時間、昼食時に、他者との接触を控えることなどの対策を講じるということで、これも各学校を通じて保護者の方にもお知らせをしているところです。

 なお、受検者の対策ということで、今月26日には推薦入学者の選抜も行われるところ、それから、一般入試の後の二次募集等でも同様の対策を講じる予定としています。

 

(記者)

 同じく高校入試に関連してですが、先週、津波注意報、警報が発令され、大学入学共通テストが1会場で中止になるなどの影響が県内でもあったわけですけれども、高校入試において、当日にそういった津波注意報ですとか警報などが発令された場合はどのように対応するようになっているか、教えていただければと思います。

 

(教育長)

 先週日曜日に、火山の爆発によって津波警報が出されまして、大学入学共通テストの方にも影響が出たところでして、高校入試の試験当日に、万が一、津波注意報であるとか警報とかが発令された場合の対応ということで、これは備えをしなければならないと、今回のことも踏まえまして、検討が必要だと考えています。

 実際には、各高等学校の位置であるとか、それから地域の状況にもよりますけれど、まず必要なことは、受検生の安全の確保というのを第一に考えなければならないと思いますし、それから、公平性の観点も踏まえながらどのような形で対応するか、判断が必要だと思います。

 実際にそのような状況に至った場合について、県教育委員会でも先日も連絡体制をとりまして、当日の朝から実際どのような対応等があるか情報収集しながら、各学校の校長先生方と連絡を取りながら対処してきたところですので、今後も万が一の備えとして準備も進めながら、適切な対応を行っていきたいと考えています。

 それから、先ほどの話でも触れましたが、受験シーズンを迎えて、県立高校の一般入試は3月になるわけですが、まだ本番まで期間もありますので、受検生、それから児童生徒にあっては、普段の体調管理をしっかり徹底していただいて、そしていざという時の対応力も備えながら、本番で実力を発揮できるように頑張ってほしいと考えています。

 

(記者)

 共通テストにつきまして、1会場が、宮古会場だったと思うのですが、再テストとなると、滝沢会場の1会場になると思うのですけれども、大学入試センターの方で会場は決められると思うのですけれども、警報で中止になったというところで、何か県として、多分、再試を受けるのがほぼ宮古の生徒だけというところで、宮古をまた会場にするっていうことは考えていたりするのでしょうか。

 

(教育長)

 その点については、今回195人、受験を予定していた方がいらっしゃるわけですが、1月30日に改めて再試験を行うこととなっています。

 会場が県立大学の宮古短期大学部だったのですが、センターの方も配慮していただきまして、1月30日の再試験については、同じ会場、県立大学宮古短期大学部にて実施するということを連絡いただいています。

 このことから、わざわざ盛岡の会場に来ることなく、当初の予定の宮古短期大学部の会場で、再試験を受けられるということで、配慮していただけたということであります。

 

(記者)

 その連絡をいただいたのはいつごろでしょうか。

 

(教育長)

 当日の夕方にはそのような方向性は確認されていて、翌日にはホームページの方にもアップされたということを伺っています。

 あとは、私どもも各受験生のいる高校の方にも、その内容について伝えまして、受験生の皆さんが安心して受けられるよう、また、今後の受験に向けた指導もしっかり対応しています。

 

(記者)

 私も宮短の共通テストの中止の件を見ていて、率直に教育長としては、今回の対応というのは、受験生の命を守るという意味で評価されるものでしょうか。

 

(教育長)

 宮古会場、それから釜石会場、大船渡会場とあって、釜石、大船渡のそれぞれの会場に、教育委員会の方からも担当の職員を現地に向かわせていました。

 その中で、実際に警報が出てどういった対応がとられたか、いろいろと情報収集もしながら対応しておりましたけれど、実際に様子を伺いますと、宮古会場は遠隔地といいますか、エリアが広いわけです。北の方では岩泉や田野畑とか、あるいは川井や山田とか。このように受験生の住まいの範囲が広くて、交通機関が止まっているという中で、最終的にはそのように判断された。それから、宮古会場と比較しまして、釜石と大船渡会場のエリアは、ある程度宮古よりは狭くて、また、交通機関と保護者の送迎とか、そういった対応もできるという、そういうことを総合的に判断して、宮古会場を再試験に判断したということも伺っていますので、私はその点は評価したいと思います。

 また、再試験の会場についても、宮古会場、同じ会場で実施するということもすぐに対応していただけたということで、そこは改めて感謝申し上げたいと思っています。

 

(記者)

 共通テストの件で、全国的に話題になっている数学1Aの話ですけども、予想で平均点が40点を切るというなかなか無い状況なっていますが、教育を司る役職に就いていらっしゃる方として、今回の試験設定についてどう思われるか。あと、共通テストが今後も続いていくと思いますけども、どういった対応を求める予定があるか、あればお聞かせください。

 

(教育長)

 まず、数学の問題がかなり難しかったということで、平均点が下がっているという報道等には接しています。ただ、具体の状況等については、まだ私も伺っていませんし、把握はこれからだと思います。翌日には、生徒たちの自己採点を受けて、各学校で進路指導の先生方と各受験生のところで、今後の二次対策とかいろいろと相談されていることと思います。今後の対応等も含めての話となれば、やはり数学の学力向上というのは、かつていろいろと議論されてきまして、その学力向上に向けた対応、対策も必要だということは、十分認識しています。

 特に大学入学共通テストに向けたということで、これまで理数教科がちょっと弱いということもあって、探究プログラム、理数教科の方に力を入れるということで予算を重点的に配分してきたところでした。そういった中で、今回、全国的に結構下がっているということですから、本県だけではないのでしょうけれど、今後そういう難しい内容になっていくということであれば、さらに探究ということが、今後ますます新学習指導要領の中でも求められていくのだと思いますので、今、県立高校の魅力化の取組を進めていますけれど、その中にこういった対策も盛り込んでいかなければならないかなと考えています。

 

(記者)

 話題は変わりますけど、八幡平で実施予定だったスキーインターハイの無観客開催についてなんですが、それを受けての判断の評価とか、何か所感があればお願いします。

 

(教育長)

 スキーインターハイの開催についても、開会式には私も出席する予定になっておりましたが、規模を縮小しての開催、それから競技について無観客での開催ということで、オミクロン株への置き換わりもどんどん進んでいて、感染者も大幅に増えている状況の中ではやむを得ない部分があるのかなと思います。

 もちろん、生徒たちが大会に参加して競い合う、まずはその大会の開催を優先するということでしょうから、これは昨年来、各種大会も様々な対策を講じながら実施してきていて、その中でも感染者が出るという状況は避けられてきているんですが、今年、年が明けてからの感染状況を見ますと、他県では学校でのクラスターも発生している状況で、それがまた、スポーツ活動を通じての感染ということも言われています。

 本県も現時点では発生していない状況ではありますけれど、いつクラスターが発生するか。これは、大変懸念する状況にありますので、そういった中でのスキーインターハイの開催というのは、感染拡大の防止対策をとりながら開催するということで、あとはその生徒たちの、競技者の活躍、本県の選手の活躍を期待したいと思います。

 

(記者)

 先ほどの共通テストの話に戻るのですけれども、先ほど入試センターの対応を評価しているという話がありましたが、釜石、大船渡の方でも、沿岸でサイレンが一晩中鳴り響いて、受験生が前日に苦労したというお話がありましたが、そのあたりについて、例えばこちらも中止すべきだったとか何かお考えがあれば、また県教委として入試センターに要望していくことがあれば教えてください

 

(教育長)

 当日、私どもも、例えば釜石地区の校長先生から、やっぱりそういう情報が入ってきていまして、警報が出て受験生がほとんど睡眠がとれなかったとか、あるいは会場周辺での多少の混乱等もあったんだと思いますけど、そういった中での受験ということで、ちょっと苦労されたということは伺っています。

 そしてまた、東京でも事件があったり、受験会場でトラブル等があるということ。これは、いろんな場面とか、受験の機会でも起こりうることだと思います。そういった中で、それぞれの会場で、それぞれの状況を踏まえながら判断したんだと思います。そこについては、私も気の毒な面もありますが、その中で、生徒達は一生懸命頑張ったんだと思います。そして、次の試験に向けて、まず気持ちを切り換えて頑張っていただくことが大事かなと考えています。

 

(記者)

 もう1点なのですが、先ほどそういった津波警報・注意報に関して高校入試でも備えが必要だとお話がありましたが、具体的にマニュアルを決めるとか、そういった具体的な計画をいつごろまでに定めるとか予定はあるのでしょうか。

 

(教育長)

 実際には、毎年、高校入試の対応ということで、県教育委員会の担当の方と、それから各学校、実際の試験会場の担当職員の中で、これまでも十分な対応ということ、万が一に備えた対応というのは進めてきたところですし、今回のようなこれまで経験したことのないような事案があって、その備えということは当然ありますけど、そのリスク対策、そこをどう対応していくか。今回のような例はイレギュラーなのでしょうが、そういったイレギュラーにも対処できるような形、それから学校現場と教育委員会が連携、情報共有しながら対応すると、今回の共通テストの際も情報をいただきながら、まずは生徒たちの不安の解消を、それから次への対策をしっかり取れるような形を、まずしっかり作りましょうということで対応してきましたので、基本はどういう状況なのか、その中で臨機応変に処理できる備えを、また改めて確認しながらやっていきたいと思います。

 

(記者)

 今の質問に関連してなんですけれども、具体的に津波警報が発表されたら試験を延期にするとか、生徒の安全とか、集合する状況にあるっていうところまで把握できたら、実施する、しないみたいな、教育長の中で、現時点でマニュアルはないかもしれないのですけれども、どういう状況であれば実施する、しないみたいな線引きとして、今お考えのところはありますでしょうか。

 

(教育長)

 そうですね。これも、どの時点で警報が出て、それへの対応ということになると、前の日なのか、もう試験の最中なのかという時間軸の中で判断をしなければならないと思います。

 その中で、先ほどもお話ししましたように、まずは生徒の安全確保が大事だということが前提で、もし数時間前、1日前とかそういう中であれば、あとはその影響の度合いとか、対応の可能性とか、そういったところを総合的に判断しながら対処することかなと思います。

 あとは、実際に試験が始まってその最中であれば、3.11の時も2時46分で、あの時は学校がほとんど終わっていた時間帯ですが、試験最中であれば今度はどうするか、避難をさせるのか。その辺は、今度は、津波の警報の発令内容とか、やはりその情報の把握と瞬時の判断ということが求められますので、そこがしっかりできるように、また、いざとなった時に情報網もきちんと確保できるのかどうかとかいろんなことが想定されてくると思います。私も、総務部長の時に危機管理対応等をやってきましたので、対処の仕方というのを、現場から本庁まで、担当している職員がいかに意識して、そして基本は生徒の安全確保が大事だということであれば、そこで臨機に対応していかなければならないと思います。

 マニュアルを細部に作れば作るほど、またこれも大変なのですが、要はその対応力、そして学校位置とかいろんな条件がそれぞれ違うわけですから、ただ、ある意味では各学校の担当責任者みたいな方は、対処のイメージづくりをして、共通認識を持つようなことというのは、ある意味では大事なのかなと思います。

 それが、復興教育でも本県では取り組まれてきて、「そなえる」の部分でもいろんな、津波にかかわらず感染症対策であるとか、あるいは台風とか、内陸部でも山津波とか河川の増水とか。そういったときに、いかに対処するかというイメージを常に持っておく必要があるのではないかと思います。そのためには、普段からどういった危険性があるのかとか、そういったことを意識する、そのための復興教育でもあると思います。そこに生かされていけばいいかなと思います。

 

(記者)

 再三伺っていることで、重ねてで恐縮なのですが、今後の受験のマニュアル等も含めた、津波警報が発令された場合の対応についてですが、今回の共通テストに関しても、実際、受験生の方々は正直判断に迷われたところ、例えば、避難もしくは安全なところに退避するべきなのか、また会場に行くべきなのかで判断に迷われたところもおそらくあったと思われ、その点でも、こういう場合には会場に来て、もしくはこういう場合は安全確保を優先してという見通しが必要だと思うのですが、その上で、受験の前にそういうものが示されると受験生も大変安心すると思うのですが、スケジュール感といいますか、どのタイミングでこう出すというのを、何か現時点で言えることがあればお願いします。

 

(教育長)

 対応力を高めるという意味では、今おっしゃったように、ある程度の見通しを共通認識として生徒も持っているというのは当然大事ですし、あとは情報確認、今、学校でもICT機器を入れて、Wi-Fi環境を整えてオンライン対応もしてきている。ある意味で、情報の連絡共有がシステム的にできるようになってきていると思います。そういった連絡体制を改めて確認し、万が一の対応というところにも、ある程度シミュレーションといいますか、イメージしておくということは当然大事だと思います。

 それは、今後改めて学校現場の進路指導担当の方にも、万が一に備えた対応力の強化というのも必要でしょうし、またこれから感染症が拡大している中で、都市部に行って受験する生徒も出てきます。そうなるとやはり、感染しないための行動とか、それが新しい生活様式とも言われていますが、そういった感染しないためにはどういった行動をとるかとか、そういったことを常に意識していく必要があるのではないかと思います。

 特に高校生の場合は、これから大学進学してそれぞれのところで生活しながら、あるいは就職しても、そういうことが社会人として求められていくわけですから、そういった備えといいますか生活力といいますか、危機管理対応力というのを身につけていくというのが大事だと思いますので、岩手の復興教育というのは、そういうところを目指してきているということで、岩手の子どもたちはしっかりした対応力を持っているのではないかなと、それを期待したいです。

 

(記者)

 今のところ、現時点で、県教委から、例えば来月中に、もしくは今月中に何とか方針を出すとか、そういうところまでは。

 

(教育長)

 そこまでは、まだ検討が進んでいません。

 実際にどういった対応があったか、それは改めて、当時のそれぞれの地域の学校長からも話を聞きながら、どういった対応をされたのか、困ったことがあったのかないのか、そういったことも把握に努めながら、それではこういった対応が必要なのかなということを検討していきたいと思います。

 

(記者)

 これも重ねてで恐縮なのですが、今回、津波警報・避難指示が出ている中で、大船渡、釜石会場で実施したわけなのですが、一歩間違えたらリスクともとれる、万一想定を超えるような津波が来たときには、大変危険な状態になったかとは思うのですが、そこも含めて、改めて評価というのはいかがでしょうか。

 

(教育長)

 そこは結果として、今回の津波の規模、そもそもその津波の発生のメカニズムについても、今いろいろと議論されている中でのこれからの検討になるわけですけれど、実際には、私も注意報とか、最初ネット等で見て爆発が起こった時に、若干の潮位変動の恐れとかいう情報で、そんなに影響がないのかなと思っていましたら、どんどんレベルが上がっていって、しかも、本州では岩手県のみ警報という形になりはしましたが、ただそれは防災の観点からいけば、備えあるいは空振りでもやむを得ないというのが一つの考え方でもありますので、そういう中での対応だったということ。それから、実際の試験会場の開始するか中止にするか、その判断は大変苦慮されながらの判断だったと思います。そこは、結果としては、よかったのではないかと思いますし、受験生にとっては、再試験とか2週間後ろにずれるとか、今後の自分の受験にも多分影響が出てくるのだと思います。やはり、当日の試験が受けられればそれに越したことはないと思いますので、そういう面では、やむを得ない判断もあったと思います。生徒にとっては、いろいろと眠れなかったということもあったとは思いますが、生徒たちはもう、何か終わってほっとして、もう次に備えて頑張るということも言っているようですから、それを期待したいと思います。

 

(記者)

 1点確認だったのですが、先ほど対応力というお話があったのですが、対応力というのは生徒自身も、学校現場の教職員どちらもということでしょうか。

 

(教育長)

 そうですね、どちらもです。生徒に指導する上では、教員もいろんなことを、生徒さんの知識、経験よりも、先生はいろんな場面を経験して、人生経験も長いわけですから、そこで適切な助言とか指導できるのはやはり教員だと思いますので、教員の対応力というのは重要だと思います。

 

(記者)

 これから受験シーズンで、共通テストの際には、東京の受験会場で切りつけの事件がありましたが、世間にはいつ受験があって、どのくらいの規模だっていうのが明るみになっている中で、過去にはセンター試験の時に岩手大学の会場で盗撮事案があるなど、そういった犯罪の危険性がある中で、警備体制というものは今後の高校受験とかの中でどのように対応していくのでしょうか。

 

(教育長)

 今回の東京大学の会場は門の外であり、そこまでの対策、対応というのは、なかなかこれは難しいと思います。

 一歩校地の中に入れば学校管理下でありますので、そこに試験当日、各学校でも試験会場の教室の中にも複数とか、それから当然、周辺、学校内で、受け付けから様々な対応で、県教育委員会からも応援職員を出したりして対応していますので、どこまで徹底するか、これは、今時点では何ともちょっと明言はできませんが、基本は今の対応のやり方でいくということだと思います。

 

(記者)

 こういう大きな事件があると、やはり受検生の方も皆さん、不安な気持ちももちろんあるでしょうし、類似の触発された事件が起こらないとも限らないので、そういったところで受検生の不安解消に、学校現場の方でお話しされたりというのは。

 

(教育長)

 高校受検の場合ですと、中学校で試験会場へ集団で行くとか、いろんなやり方はあると思うのですが、今度はその状況に応じたことをまた今度は狙ってくるということもあるわけです。模倣して犯罪に及ぶような方も出てきたり、そういう今の社会とか世の中の状況を本当は変えていかなければならないのですが、コロナ禍の中でいろんな活動制限をされているとか、そういうことも少なからず影響もあるのかもしれませんが、逆にそういう犯罪が起きるのではないかという不安に怯えすぎるのもどうかなと思います。当然、世の中が変容していく中で、そういったリスクも常につきまとう、まさにネット社会でどんどんこの情報が拡散する中で、そういったことを学んでいかなければならないのかなと思います。自分の身は自分で守るということも、社会に出れば必要になってくるのではないかと思います。

 どちらかというと、岩手は治安も穏やかで、そういった危険性も少ない、リスクも少ないのですが、いざ大学進学して都市部に行ったり、あるいは社会人となって、そういう中に入っていく時に、ある意味ではその備えといいますか、まさにそれが今度は子どもたちにとっての対応力なのだと思います。これからの世の中を生きていく上で、どういったリスクがあってそれへの備えをしていくかというのは、それはまさにある意味では生きる力になっていくのかなという気がします。

 

(記者)

 大変細かい確認だったのですが、考え方としてという意味での確認なのですが、今後高校入試の際に、仮の話なのですが、津波注意報・警報が出たときに、最悪の場合を考えるとその日の中止はあり得るという考え方でよろしいでしょうか。

 

(教育長)

 そうですね。その規模なり、どれくらいの規模なのかです。まさに3.11レベルだと、それは中止せざるをえないとか、地域によっても、岩手県はエリアが広いわけですし、地震、津波に限らないわけです。場合によっては暴風雪が出て交通機関が止まるとか、様々なことが想定されますけれど、その中で実施する立場としての判断、それは本当に大事だと思います。そういった意味でも、暴風雪とかそういった気象関係は、あらかじめ気象庁の予報とかが入手できるわけですから、そういった形で万が一に備えるとか、地震とか津波とか、いつどこでどう起きるかわからないものは、それはもうその起きた後、瞬時に判断しながらということになると思います。そういったこともリスクということで、リスク評価をしながら対処していく。つまり、私どももその備えをしていくということになると思います。

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