草の根地域訪問「こんにちは知事です」(平成20年4月23日)

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ページ番号1001032  更新日 平成31年2月20日

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訪問団体名:黒岩自治振興会(北上市)
日時:平成20年4月23日(水曜日)9時40分から11時10分
場所:黒岩農村集落会館

開会

勝部局長
それでは、早速ただいまから県政懇談会「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」と題して開催したいと思います。
本日は、私たちの訪問を受け入れていただきまして、大変ありがとうございました。また、県議会の先生方、お忙しいところ、ありがとうございます。
私は、本日の進行役を務めさせていただきます県南広域振興局の局長の勝部でございます。よろしくお願いいたします。

知事あいさつ

勝部局長
それでは、開会に当たりまして、まず知事から一言ごあいさつを申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

達増知事
皆さん、おはようございます。今日はこのようにお集まりをいただきまして、まことにありがとうございました。県議会議員の先生方にもおいでいただいてありがとうございます。
この県政懇談会「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」という企画でありますけれども、県といたしましてもコミュニティ、草の根の町内会でありますとか、自治会でありますとか、行政区でありますとか、そういった草の根のコミュニティが元気にならないと県全体としてもうまくいかないし、またコミュニティが元気であれば県全体としてもうまくいくということで、平成19年度から県下3,700ほどあるこのコミュニティにアンケート調査などいたしまして、そして「元気なコミュニティ100選」、100選らばせていただきまして、その活動内容を全県下みんなで知ってもらうことで、よし、うちも頑張ろうというような、そういう勢いを全県に広げていきたいと思ってやっておりまして、こちら黒岩自治振興会もその100選に選ばれまして、ぜひその活動ぶりを、私も直接お話し伺いまして、みんなの参考にしたいなと思って、今日はやってまいりました。自分たちで一大公園を造ってしまうという、なかなかほかにない取り組み、また3つの行政区に10の公民館でしたか、そういう広がりのある地域を自治振興会としてみんなで一緒にやっていらっしゃる、そういう独特のところもお話を伺っていきたいと思いますので、どうぞ今日はよろしくお願いいたします。

勝部局長
ありがとうございました。
それでは、本日ご出席いただいております皆様方については、お手元の名簿をごらんくださるようお願いいたしたいと思います。
なお、県議会議員の先生方は菊池勲先生と久保先生お二人にご出席いただいております。

懇談

勝部局長
それでは、早速でございますが、会長さんから活動内容の概要等についてご説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

団体員
おはようございます。達増岩手県知事さん、ようこそこのような地においでくださいました。大変心から歓迎したいと思います。また、昨年度は、ただいま知事さんのお話にありましたように黒岩地区を「元気なコミュニティ100選」に認定くださいまして、地区民一同大変喜んでおるところでございます。本当にありがとうございました。
ここ黒岩地区は、地形的にも北上山地の西端に当たりまして、平地よりもどちらかというと丘陵地の多い地域です。したがいまして、耕地面積も狭いけれども、1次産業が中心の地域です。しかしながら、世代的に見ましてもほとんどの若い方々は会社とか、事業所とか、あるいは役所等に勤めておるということでございますが、いずれ狭い耕地でありながら、田や畑も耕しておりますが、その耕しておる方々もどちらかというとごく少ない担い手の方々、そして60歳超といいますか、会社とか、そういう事業所を退職された方々が田や畑に従事しているという地域でございます。
そういう地域でありますけれども、一大転換期がありました。それは平成7年度から5年間農林水産省の特定農山村地域活性化推進事業という指定を受けまして、私たちは「緑と歴史を育む交流の里くろいわ」というキャッチフレーズのもとに地域振興について、あるいは活性化についていろいろと話し合いをしながら地区の発展のために一生懸命地区民みんなが心を一つにして頑張ってやってまいりました。そのまとめがこの21世紀に向けての黒岩をどうするかということで、この黒岩地区振興計画のことを記されておるわけでございまして、後でごらんになっていただければありがたいと思っております。そうしまして、この地域計画の中にもありますが、その発端となったのは三舘自治公民館が中心となりまして親水公園、お滝さん環境整備事業というものを立ち上げました。これには三舘集落34戸数ですか、三舘の方々が中心となっておりましたが、自治振興会もこの資金面の関係からバックアップ体制をとりまして、協働事業といたしまして、この親水公園お滝さん環境整備事業に今日まで力を入れて整備してまいった次第でございます。現在では、その成果が着々としてあらわれておりますが、それについては後ほどまた係のほうからお話しさせていただきます。
また、昨年度は岩手県のご支援によりまして、県民参加の交流の里山森林づくり整備事業、これも立ち上げまして、私たち約400人ほどの地区民がボランティアとして活動していただきました。そして、この整備事業を3月31日で終了したわけでございますが、おかげさまで白山の森といいますけれども、その白山の森が美しい本来の森に生まれ変わりました。大変ありがたく思っている次第でございます。
このように、黒岩地区は一度決定したことについては一致結束して頑張ろうとする強い住民力を兼ね備えた地区民が非常に多いという地域でございまして、いろいろな事業等につきましても皆さんのご意見を入れながら結束して進めているというのが実情でございます。これらの活動内容等については、今ここに前におられる方々からご報告させていただきますけれども、その前にうちの事務長がプロジェクターでお話をご説明申し上げますので、ごらんいただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。

団体員
自治振興会の事務長です。
黒岩自治振興会は、昭和39年4月に規約を制定、当時は各種団体の調整を目的として設立されておりましたが、平成7年に特定農山村活性化推進事業の指定を5年間にわたり得ました。その活動主体として、黒岩自治振興会の内外に存在を示した次第です。その中で、北上市総合計画、黒岩地域農林業活性化基盤整備計画、黒岩地域活性化プロジェクトなどの地域づくりの一端を担ってきました。平成18年4月1日より黒岩農村集落会館の北上市指定管理団体として、現在のような地域づくり、生涯学習、各事業を本格的に取り組みいたしております。
黒岩の概要でございますけれども、黒岩地域は3地区、北上市黒岩、同湯沢、同平沢から構成されて、世帯数330戸、人口1,050名の地域で第1次産業が主体です。集落ごとに自治公民館10館(平成10年に設立された館を含みます)行政区は3区がございます。近年住宅団地が民営で造成されて、若者も定着して開けてきております。特産物として米、リンゴ、芋の子、トマトなどを主生産物としております。また、北上市北部工業団地に3キロと好立地条件に恵まれているために、兼業農家と住宅団地には北部工業団地に通勤する人たちが大半を占めている地域です。なお、専業農家は旧自治公民館9館のうち1公民館当たり平均1人ぐらいの割合で推移しております。
それでは、自治振興会事業の説明をさせていただきます。交流の里山整備といたしまして、岩手県の県民参加の森林促進事業の補助金で2ヘクタールの山林を平成19年4月から整備を開始し、今年の3月に森林づくり事業を完了させております。
もう一つのメインでございます、湧く湧くランドくろいわ芸・農・まつりという行事がございます。これは平成7年に指定を受けた特定農山村活性化事業の集大成として産地直売と食の提供を目的に平成11年に開催した祭りが現在まで続いております。若者が主体という格好で現在も開催しております。
親水公園のお滝さんの推移状況を説明させていただきます。地区民住民が総出での作業で地域の環境整備に努めております。地区民が内装工事、外から、中から全部対応しております。東屋もほとんどの方が素人ということで、非常に苦労しながら努力してきていた次第です。
以上、本当の概略ですけれども、説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

勝部局長
大変ありがとうございました。それでは、時間も押しておりますので、ここからは出席者の皆様方から、まず1巡目としまして、自己紹介を兼ねて普段の活動内容等をご紹介していただければと思います。大体1人2分ぐらいの時間でお願いできればと思います。

団体員
おはようございます。今日はどうもご苦労さまでございます。私は、農地・水・環境保全向上対策黒岩地区の代表を務めております。農地・水活動については、昨年の3月ごろから組織を作りまして、地区の担い手の方々がリーダーに10人ほどなっていただいて、基盤整備まだやっておりますので、区でいいますと3区の方はエリアから外れておりますけれども、1区と2区という中でのエリア活動を行っております。項目が大変多いもので、どうやってこのぐらいこなしたらいいかなと思って始めたのですけれども、19年度は17件、18件ほど事業を行っております。それは地区の改良区の維持管理委員会の方々あるいは中山間直接払い関係の組織の方々と連携を図りながら活動を行っている。大変いい事業だなというふうに思っております。活動の種類が多いもので、とても5年ではやりきれないところありますので、今後ともこの事業を続けていただければなというふうに思います。
終わります。

勝部局長
ありがとうございました。

団体員
今日は大変ご苦労さんでございます。皆さん、どうもご苦労さんでございます。
私は、産業廃棄物の委員長を務めております。平成18年2月に北上市内の民間産業廃棄物処理業者と環境保全協定を締結しております。現在、業者と2ヶ月に一度水質の測定結果、6ヶ月に一度重金属残留農測定の報告を受け、地域住民に影響が出ないかを検討監視しております。

勝部局長
ありがとうございました。

団体員
おはようございます。私は、去年の3月で退職いたしまして、団塊世代第1号でございますが、うちでぶらぶらしておりましたら、おまえちょっと来いと会長に呼びつけられまして、振興会のほうの役をさせていただいております。
それから、今回の知事さんのご訪問に際しての担当している事業が交流の里山整備事業ということで、それの実行委員長をさせていただいております。何せ事務屋上がりなものですから自然保護とか、そういったものにはちょっと疎い部分もありますけれども、地域の皆さんご協力いただき、また会長さん初め皆さんのいろんなご支援で務めさせていただいております。
今回知事さんの公式訪問は黒岩始まって以来ということでございますので、地区民の方々も大変期待いたしております。何か記念に残していっていただければなと思っておりますが、何でもよろしゅうございますが、今日はどうぞよろしくお願いいたします。

勝部局長
ありがとうございました。

団体員
それでは、今日は県の皆さん、大変ご苦労さんでございます。地域の方々ありがとうございます。
私は、この4月から交流センター長ということで務めさせていただいております。その前は、先ほど来出ているお滝さん関係をずっと最初から携わっておりまして、私に今日は担当せよと、こういうことですので、時間がありませんから簡単にお話ししたいというふうに思います。
知事さんと局長さんのところには環境整備の状況を書いた資料がいっていますから、これで見るとおりでありまして、平成10年よりこのお滝さん整備を始めました。そのときには、お滝さんという場所はジャングル状態でありましたので、毎年地道な活動をずっと続けてきて、見たとおりの奉仕活動、人数を投入し、やってきたわけですが、いずれ一口に言うと住民パワー、住民力とでも申しましょうか、地域の一致協力があってあのような公園化ができました。すべて水車にしろ、東屋にしろ、あの周辺の水路あるいは去年はのり面が崩れたのですが、どこでも助けてくれなかったのです、市でも県でも。それで、地元でこれもやりました。それも今日は見ていただければいいなというふうに思っておりますが、そういうことで平成10年から始めまして、17年、18年に水車づくり、これも全部ずぶの素人が県内あちこち見て回って、そして造って、どこにもない立派なものを造りました。それから、18年は東屋。こういうことで、おおむね大きな事業が終わりました。そこで、去年の6月第1回目の水車祭りを開催したところ、県内からたくさんの人が来まして、私ら当初300人か500人来ればいいなと思っていたところ、800人来ました。本当に県内各地から来ました。水車祭り以降3,500人から4,000人来ています。黒岩には他地区から人が来ることはなかったのですが、いずれそういうことで人が来ることはいいです。グリーンツーリズムや見学だとか、いろんな申し込みも出てきまして、それらの対応もしております。
それで、最後になりましたが、知事さんに1つお願いがあります。というのは、お滝さんという位置は県道の真下にあるのです。要するに、花巻北上線の県道です。そこの下にお滝さんというどこにもないようなすばらしい場所があるわけです。このお滝さんの場所というのは、もちろん水車は60年ぶりに造ったわけですし、それから滝があります、すぐそばに北上川が流れております。そして、春は新緑、夏は滝のせせらぎとあとセミの声、それから秋は紅葉と、あと冬はこの滝の表面に氷が張るという、現象が今年の冬見られました。そういうことで、通年観光の地ということになりましたので、これからその地をぜひ見ていただきたいわけです。また地域の方々は水車で作ったそばを打って知事さんを待っておりますので、ぜひ時間をゆっくりとっていただければいいなというふうに思っております。
それで、1つお願いするのは、これから車とめていただいて、そこから歩いてお滝さんに、たった2分や3分ですが、その県道が花巻北上線で一番の危険箇所です。その危険箇所がずっと直らないで来ておったのですが、大型バスのお客さんがぞろぞろと歩くと、危なくて右側通行ができない場所なのです。それを今日はぜひ見てもらって、何とか対処していただきたいなということを最後にお願いして終わりたいと思います。よろしくお願いします。

勝部局長
ありがとうございました。それでは、ここまで第1巡目一応終わりましたので、知事からコメントを願いしたいと思います。

達増知事
ありがとうございました。まず、お滝さんというのは平成10年度から環境整備が始まっていたのですね。本当に長い時間をかけて、また大勢の皆さんの作業でできたのだなということがわかりました。道路はこれから出ますから、見せていただきたいと思います。あとは交流の里山も写真も何ぼか見せてもらいまして、県民参加の森林づくり促進事業ですよね。これ森林税、使い切れないでよくないのではないかという指摘を受けている枠組みなのですけれども、そういう意味で優良な事業というのが本当に県としても助かっておりますので、ぜひぜひさらに発展するようにと思っております。
あとは農地・水の事業ですね、大変なのだと思います。いろんな作業があるのを集落営農でまとめてきちんと経営として進めていかなければならないのは大変なのだと思いますけれども、国の制度についてはまだいろいろ変わったりもしているのですけれども、基本的に個人で大規模化、企業経営みたいにやっていくのか、そうでなければ集落として大きい広がりの中でやっていくのか、どっちかしか農業が生き残っていく道はないので大変だとは思うのですけれども、県のほうでもいろんなお手伝いの工夫をしていかなければと思っていますので、ぜひ農地・水事業を頑張ってほしいと思います。
それから、産廃委員長をされていて、民間のそういう業者がいるということで、私はちょっと今日初めて聞いた話で、詳しいことがわからないので、裁判にもなったのでしたか。ということもあって、知事として責任ある発言が今日の段階ではできないのですけれども、住民の皆さんは本当に関心というか、死活問題なのでしょうから、うまくそこはやれるように県のほうでもちゃんと関与していきたいと思います。まず以上です。

勝部局長
ありがとうございました。それでは、ここから2巡目ということで、自由な形で意見交換進めさせていただければと思います。日ごろの活動を通じてお考えになっていることとか、あるいは地域におけるコミュニティのあり方についてとか、皆さんからの自由な発言をしていただければと思います。
それでは、最初に会長から口火を切っていただければと思います。

団体員
先ほどはどうもありがとうございました。私たち小さな地域なのですけれども、先ほどから話をしておりますけれども、今までは黒岩という地域を他の地域の方々がわからないでおったようです。それで、平成7年度に始まった農村地域振興推進事業ですね、農林水産省の指定。このときに何としても黒岩の発展は、私はぜひやらなければならない。そして、将来に向けて進めていかなければならないというので、こういう計画を作って、それにのっとって現在進めているというのが今の時点でございますけれども、まだまだこの地域は発展させるには大きな課題があるわけでございます。 その1つに、何としてもいろいろ補助金とか交付金とか、そういうのは県のほうでもいろいろあるようでございますけれども、私たちの地域で計画して実行するためにはそういう資金源といいますか、そういうがあれば役に立つし、それだけではないけれども、それをもとにして、地域住民は、これだけのことを県では面倒見てくれているのだったら、何でもやりますというのが地区住民の意欲なのです。そういうわけで、何かにつけて資金源については、この前もちょっとお話し申し上げたのですけれども、何とか維持する交付金とか補助金とかそういうのがありますれば、こういうのを活用しながら、私はボランティア活動は一生懸命やりますので、今後とも情報等もいただきまして、研究を深めながら進めていきたいものだなという感じでおります。何しろ地域の皆さんも一生懸命ですし、黒岩はこのままではだめだという方々多いわけでございますので、その点知事さんに情報提供していただければありがたいということでございます。

達増知事
フェザンで集会やったときには本当に一般論しか言えなかったので、具体的な話には入れなかったのですけれども、まず基本的な考え方としては、こういう行政区とか、町内会とか、自治会とか、基本的には市町村の中で市町村が見るべきものとしてあるわけでありまして、それはそれでそのままあるわけですけれども、一方で、例えば黒岩のお滝さんですか、親水公園800人も県北や県南からもお客さんが来る。そういう市町村の枠を超えたそういう交流の中でそれぞれのコミュニティ地域が発展していくところを狙っていかなければならないのではないかというようなところは、やっぱり県としてもきちんと見ていかなければならないなと思っていまして、そういう市町村の枠を超えるようなところについて、いろんな地域振興の事業に位置づけて県としてもそういう財政支援もいろいろ考えているところです。あとは、要は納税者である県民が納得できるような中で財政支援をしていくということで、その場合どうしても縦割りっぽくなるのですけれども、農業に関してとか、あとは商店街系のそういう事業もあるのですけれども、県のほうでも各部局ごとのいろんな支援事業がありますので、そういったところにもいろんなメニューがあります。そういったのは、振興局の方で窓口になって、その地域、地域に合ったような支援の枠組みのご相談に応じますので、ぜひぜひ。今までもその辺は綿密に連携してこられたと思いますけれども、今回のこれもきっかけにして、さらに連携を深めていただければと思います。

勝部局長
他にございませんか。どうぞ。

団体員
今回知事さんがおいでになるということで、地域住民が急遽そちらの調理室の方で豆腐を作り出したのです。それで、食べていただきたいということで、全然予定になかったことなのですけれども、急遽出ましたので、これは固まる前の豆腐ですので、どうぞ上がってみてください。
以上です。

勝部局長
ありがとうございます。

団体員
私のほうからですが、さっきも農地・水の関係もありますけれども、私実は北上市水田協の東部エリアの代表も務めさせていただいております関係上、それからあと改良区の江刺猿ケ石土地改良区の役員もしているわけでございますけれども、今農地の借り手がなくて困っているわけなのです。特にもこういう丘陵地帯というのは、田んぼの畦畔のり面積が多いということがまず第1、それから作業効率が非常に悪いということで。それもともあれ、実は米価の下落によるものだと。黒岩地域では、11年ほど前から基盤整備行っているわけですけれども、おかげさまでといいますか、当初の5年計画が10年かけて丁寧に作ってもらっているわけですけれども、その償還金等も支払いが発生してきているわけなのですが、何しろ米価の下落により水田からの収入では払えないというような状況に来ているわけなのです。ということも合わせても支援だと思いますけれども、維持管理等に使う農地・水・環境保全に対する助成金だと思いますけれども。それいただいても、なおかつ毎年減反というのが多く、今年も2%ですか、増えました。ということになると、幾ら私たちが生産コストを下げようとしても減反が追いついていかない。その原因には消費が大きく下落、当時の30年ほど前からすると半分以下になっている状況でございます。全国的な問題だと思いますけれども、県として消費拡大運動とか消費、削減阻止活動対策はないものかどうか、その辺をよろしくお願いをしたいなというふうに思います。

勝部局長
他にございませんでしょうか。

達増知事
忘れないうちに今のお話にお答えをしますと、まず県内では食育推進という中でご飯を食べましょうと、できるだけ県産のを食べましょうということで、小・中学校を中心に学校にも参加してもらって、あと地域運動もやってもらって米消費の拡大をやっているところですし、あとは外国にも売ろうということで、マレーシアとか、何ぼでも、5トンでも、15トンでも売って実績につなげようと。これは外国がどんどん買ってくれるようになればいいですし、あとその評判を聞きつけて東京、首都圏とか、あと岩手は結構名古屋、愛知の方に結構行っていますし、あと大阪、近畿の方にもいっていますし、そっちの方での売り上げが伸びるように働きかけもしているところです。あとは、世界的な穀物高の中で日本の米だけ値段が落ちているというのは、やっぱりちょっと国のほうで決めた仕組みで、中途半端な自由競争になってきて、また岩手はかなりまじめに減反政策きちんとやっているのですけれども、減反破りみたいなことをしている県が幾つかあって、そのせいで加速度的に安くなっているというところがあると思うのです。需要と供給の法則なので、バランスとれているところからちょっとでも供給過剰になると一気に値が落ちるということが日本で起きているのだと思います。だから、そういう減反破りみたいなやつについては厳重に抗議をいかなければと思っていますし、あとは中途半端な市場化ということが原因でもあるので、もうちょいそこは国に仕組みを考えてもらおうと思っています。

団体員
森林税の関係で、森林税は全国でもそんなに多く導入している県は少ないと思うのですが、岩手県が先駆けてされたということで、いろいろ意見もあることも聞いておりますけれども、それはそれとして、森林税の有効活用という面では、私ども頑張っております。19年度は、これから行きます水車の上流にありますけれども、水源保有といいますか、そういう形の森でございますけれども、そこも整備を行いました。このたび20年度は引き続き頑張れというエールをいただきまして、行政区でいいますと3区ですけれども、沢目の森林を整備することが内定しているというお話でございます。その事業を行う上において、昨年はほとんどボランティアでございまして、延べ人数が先ほど会長の方からお話ししましたとおり、延べ人数で435、6人ほど作業に出ていただきました。年間7回の一斉作業ということで、地区民の方々は大変汗を流していただきまして、このように汗流したのは久しぶりだなと、うちのことでもこんなに汗流す仕事ないなと。今は全部機械化でございますので、農業も汗を流さないでやれる状況でございますけれども、そういった面で、この忙しいときにということでブーブー、ブーイング来たりもしましたけれども、しかし汗を流した後の地区民のつながりはさらに一層強まったというふうに感じがしております。
そこでお願いでございますけれども、この補助事業はなかなか検証される団体もありますので、そういうゆっくりはできないと思うのですけれども、例えばお茶1杯のペットボトル1本差し上げたいと思っても、それができない、食料費という絡みで。そういうことでございますので、ボランティアにしてはちょっと窮屈な補助金だなというふうに感じておりますので、そういった面でボランティアの導入をしやすくするような補助内容にしていただければなというふうに感じております。
以上でございます。

勝部局長
ありがとうございます。

達増知事
最近の傾向としては、納税者はそういうのはだめというスタンスなのです。だから、納税者がいいというふうに納得してくれるのであればいいのですけれども。1つは、例えばスポンサーについてもらうとか、飲料水を生産している会社にスポンサーになってもらうとか、あとは逆に県の方に岩手県産というそういう飲食品を取り扱う会社もあるから、そういうのが絡むと、そういう営業費用でそういうのができるかもしれないですよね。ですから、無駄遣いのレッテル張られたら終わりですから、そうならないような工夫をしながら最大限いろんな人に参加してもらえる工夫を県の方でもいろいろしていきたいと思います。

団体員
もうそろそろ時間がないと思いますが、先ほどの県道の関係、危険箇所の関係ですが、言葉足らなかったので、つけ加えますが、お滝さんづくりを始めてからそのことが一番気がかりなものですから、地域として陳情いたしまして、北上の振興局土木のほうで、北上、花巻で一番危険な箇所だということをはっきり認識しておられまして、19年度で測量をやっていただきました。何百万かけて測量していただきましたが、ただ聞くところによると20年度は予算がついてないという話でありますから、これ引き続き継続してやっていただければいいなということをお願い申し上げます。
以上でございます。

達増知事
まず、そういうところについてはできるだけ着手はしようという方針で19年度はやっていたのですよね。ある基準を満たせば次に進むのですけれども、そこが満たしていなかったのです。

団体員
危険な箇所だということで通学路を外している場所なのです。

達増知事
そうか。通学路が優先されるのだったかな。

団体員
通学路が優先されるということだったものですから、幾ら陳情してもだめあった。今回お滝さんという特別な事情が発生したのです。バスで来た団体客が道路の右側を歩けない県道なんてあり得ないのです、危険で。そういう場所ですので、北上振興局でまず測量やりましょうかということで、その結果について4月の上旬に説明を受けました。そして、ここら辺クリアすれば進めようということを受けましたので、それはクリアしたように思っていましたから、ひとつ知事さんよろしく。

達増知事
まず、着手したということは、もうそういうことですから、必要な道路に認定されているということですから、必要な道路は着実に整備するというやつですから。

団体員
通学路は通学路でやってもらっている。県内各地から大型バスで来て歩くものですから、そういう部分認識してもらいまして、よろしくお願いします。

達増知事
まず、今から見に行きましょう。

知事所感

勝部局長
それでは、知事のほうから全体的な何かコメントございましたら。

達増知事
実は私はまだお滝さんというところは行ったことがないので、今から連れて行ってもらうわけですけれども、この地図を見ただけでもすごいと思います。全県的な地域資産と言っていいと思いますし、また展勝地と船で行ったり来たりというのもあれば、本当に全国区のそういう観光スポットといいますか、単なる観光というのを超えて、そういう交流スポットというのでしょうか、なり得るところだと思いますので、やっぱりオール岩手の中にもきちんと位置づけていければなと思いますし、そういったことを初め特定農山村地域活性化推進事業という、そういう長い時間をかけてみんなで協力してやってきたということがひとつひとつ実を結んでいるということだと思いますので、ぜひぜひこの調子で頑張っていただいて、県としても100選に選んだ以上、そこが先行きうまくいかなくなったりしますと、県の見識眼力も問われますので、そうならないように県のほうでもいろいろお手伝いしたいと思いますので、ぜひぜひまたよろしくお願いいたします。

勝部局長
ありがとうございました。県会議員の先生方、何かコメントございますでしょうか。

菊池勲県議
ありがとうございます。県道の拡幅なのだけれども、私も平成3年に県会になったのだけれども、この黒岩は、知事さんにお願いしながら特別な配慮で調査費をつけてもらって測量してもらったのです。
これから現地に通って知事さんに見てもらうわけですから、お滝さんは立派ですよ。真上で、見事にまた横から来る、向こうから来るのもこっちからも見えないし、もちろん向こうからもこっちが見えないという格好なので、出会い頭に、形状が急なところでありますから、真冬のアイスバーンのときには完全に事故寸前ぐらいのが毎年何十件とあったと聞いておりました。知事さんに特段の配慮しながら調査費つけてもらったけれども、調査費で測量はしてもらったのだけれども、今知事さんご存じのとおり、何かの理由かちょっとあるみたいで金がついておりません。当初予算のときには我慢していましたから、これから6月補正、それから9月補正、12月補正で、でき得れば21年度の新年度予算にも補正があると聞いておりますから、あと4回のチャンスがあります。地元の会長さんを先頭に立てて振興局の担当部局には何度か陳情されると思います。私もそのときは同席しながらできるだけ達増知事さんに届くような陳情をさせていただきたいというのが今日のお願いでございます。ありがとうございます。

久保孝喜県議
久保でございます。今のお話をずっと聞いていまして、知事さんのお話にありましたように、「元気なコミュニティ100選」が具体的な広がりを持っていくためには、その元気なコミュニティがさらに発信できる仕組みがどうしても必要になってくるのだろうと思います。そうすると、今お話しあったように、道路の問題なり、あるいは周辺環境の整備など含めて「元気なコミュニティ100選」枠のある程度の予算確保みたいなものもどこかで考えていかないと大きな発信にはつながっていかないのではないかなという感じを今聞いていて思いましたので、ぜひその点もこれからご検討いただければなというふうに思います。今日はありがとうございました。

勝部局長
大変ありがとうございました。時間も押しておりまして、申しわけございません。
冒頭の会長さんのお話の中にもございましたように、若者も段々増えてきているということでございますので、ぜひ地域づくりに若い人たちの視点も加えていただいて、地域の総合力を発揮していただければますますいい地域づくりができると思いますので、今後ともぜひ頑張っていただきたいと思います。

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