草の根地域訪問「こんにちは知事です」(平成20年8月28日)

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ページ番号1001028  更新日 平成31年2月20日

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訪問団体名:永井地区まちづくりの会(盛岡市)
日時:平成20年8月28日(木曜日)14時30分から15時30分
場所:盛岡市立永井児童センター

開会

望月局長
それでは、ただいまから県政懇談会「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」を開催いたします。
私は、本日の進行役を務めさせていただきます盛岡地方振興局長の望月でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、私どもの訪問を快くお引き受けいただきましてまことにありがとうございます。また、本日は県議会の三浦先生、それから盛岡市の皆さんもお見えになっております。ご多忙のところを本当にありがとうございます。また、傍聴にも地域の方がいらしていただいておりますので、よろしくお願いいたします。

知事あいさつ

望月局長
それでは、開会に当たりまして知事からごあいさつを申し上げます。

達増知事
永井地区まちづくりの会の皆様、こんにちは。県政懇談会「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」ということで、この草の根地域、コミュニティという言葉もございますけれども、岩手全体を元気にしていくためには、この草の根の地域が元気でなければなりません。県としても岩手全体の中で、コミュニティがどうなっているのかきちんと調べて、そしてうまくいっているところについては、それをすべての県民にお知らせしたい、また過疎化や、また地域格差等々、非常に苦しいところについては支援を考えなければならないということで、去年3,700ある岩手のこのコミュニティについて調査をいたしました。上永井、中永井、下永井の町内会の皆様にも調査のアンケートにご協力いただいて本当にありがとうございました。
そうした情報に基づきまして、「元気なコミュニティ100選」という、これは県民みんなに知らせたほうがいいという元気なコミュニティを選ぶ事業を行いまして、この永井地区まちづくりの会も、この100選に選ばれたということであります。その中から主なところ、これはというところを私が直接訪問していろいろお話を伺っておりまして、県のコミュニティ政策、またこのコミュニティ政策というのは教育や福祉、また地域振興はもちろんですけれども、産業振興等にも関係ございますので、そういう県政全般についての示唆をいただければと思ってお邪魔をしています。きょうはこの永井地区まちづくりの会の活動について教えていただきながら懇談をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

望月局長
本日、出席者の皆様のお手元に名簿をお配りしておりますので、それでご了承いただきたいと思います。なお、この地域、実はもっと早く開催するということであったのですが、諸般の事情で延び延びになっておりまして、そのことにつきましておわび申し上げたいと思います。

懇談

望月局長
それでは、早速懇談に入らせていただきます。まず、永井地区まちづくりの会の広報部長さん、活動内容の概要等につきましてご説明いただきたいと思います。
では、お願いします。座ったままで結構です。

団体員
ご紹介をいただきました広報担当ということでございますが、上永井の会計幹事をしております。この地域には17年目ということで、言うならば新人類に所属する立場でございますが、大変住みやすいいいまちでして、さらにこの上住みやすいまちをどんなふうにつくっていけばいいか、微力ながらお声がかかったのを幸いにしゃしゃり出ているというのが実態でございます。
お手元にお配りしてございます活動の概要、永井地区まちづくりの会、4つの項目について概要をお話しいたしたいと思います。その最初は、活動のきっかけでございます。知事さんのごあいさつにもございましたように、この地域3つのブロックに分かれてございまして、上、中、下でございます。それぞれが自治会を形成して、それぞれ独自の活動をしてございますが、いろいろと共通する部分もあるのではないかと。しかも、この世帯数からいきますと上を1といたしますと中が2、下が3というふうなことで、後段にも出てまいりますが、全戸2,700戸を割っていきますと、その率でいって上永井がおよそ450世帯、中永井が900世帯、下永井が1,350世帯、大体概数でございますけれども、そんな割合になるのではなかろうかと思います。
特に盛岡市と合併の以前は穀倉地帯と申しますか、農業集落が中心でございましたので、静かな、本当に心のいやされる土地だったのでございますが、都南村当時からもどんどん開発が進んでまいりまして、新興住宅地の建設が非常に急テンポで進められました。それに伴いまして、いろいろな住環境が変化をいたしまして、これでいいのかなと。特に合併後は盛岡市の都市計画のマスタープラン、まちづくりワークショップというのをきっかけにこちらにも具体的な話し合いが進められまして、平成18年2月に永井地区まちづくりの会というものを3永井が共同でスタートしました。これがきっかけでございます。
2つ目の活動の内容でございますが、これまでに28回とございますけれども、8月25日の29回目が既に終了してございます。
月の最終月曜日の午後6時半から8時半までこの場所でございますが、遊戯室には卓球台がございますが、1グループ卓球台を2つ合わせましてピンポンするのではなくて、話し合いのテーブルにさせていただいているということで、もう既に29回を経過してございます。
それらの中身につきまして、ごく大ざっぱに申し上げますと、まずスタートいたしました平成18年8月に永井地区の上、中、下の2,700戸を対象といたしまして、まちづくり住民アンケート、これは各行政区の班長の手を煩わせてお願いいたしたわけでございますが、回収も班長さんが熱心に回りまして、およそこの種の回収率からすると50%を超すという、大変高率の結果をいただきました。そういうことで、短期的にも、あるいは中長期的な解決に向けてのいろんな中身をチェックいたしました。特にも平成18年11月には、盛岡市のまちつくりのアドバイザー派遣事業というものを利用させていただきまして、NPOの専門家をお呼びいたしまして、まちづくり勉強会というのを開催いたしました。
全く新しい知識を注入されたということで、カルチャーショック的な、果たして我々できるのだろうかという不安な状況からのスタートでございましたですが、それぞれが前向きな姿勢でワークショップを重ねて実施をし、特にも年が明けて平成19年の7月にはより具体的な活動の目標を定めるために「永井のお宝・課題問題発見ウオーキング」ということで、地域内をみんなでああでもない、こうでもないというふうなことで歩き回りました。そして、その結果「まちづくり情報紙ながい」、お手元にはカラーで第4号と5号が配付されていると思いますが、第1号、2号、3号は残念ながら白黒でございました。読んでもらうための工夫ということで、カラー写真を持ち寄り,編集部が自前で編集するなど、自分たちの手の及ぶ範囲で実施をいたしました。それを全戸に配布いたしまして、それぞれこんなことをやっていますよということで知ってもらおうと。広報部長といたしましては、大変気になる内容でございます。それで、その辺のところをトータルいたしまして、先ほど知事さんのお話にもございましたように、19年度の「岩手県の元気なコミュニティ100選」、これに全県77の団体の1つとして、盛岡市からは3つということで伺っておりましたが、その際も平成20年4月5日、盛岡駅のフェザンの本館1階の出会いの広場で「元気なコミュニティ100選一言PR」というふうな機会をいただきました。知事さんもお見えでございましたのですが、我がほうでは同じ広報部員の女性にその際の役をいただきました。そのときの資料がこちらにございますパネルでございます。
手づくりのパネルでございまして、言うなればほかの該当のチームは、自治体からの大きな援助をちょうだいしているような節が見えまして、大変立派な資料を出しておられましたのですが、我々はあくまでも手づくりということで、ここには認定証、19年度の事業でございますので、12月の日時になっております。実際こちらにちょうだいしましたのは年が明けてからでございます。
そういうことで、この辺が今話してあることのさわりでございます。きっかけ、内容、成果、今後の発展。特にもこの辺は古い土地でございまして、それぞれの地域に固有の踊りがございます。これが永井のさんさ踊り、永井の大念仏剣舞、下永井の獅子踊りをシリーズものとしてのっけようと。したがって、今後発行する第6号にはそれを上げましょうということでございます。特にもこの永井の大念仏剣舞、これは国の重要無形文化財ということで、当時は、あれは早池峰の神楽と平泉の延年の舞とこれと3つしかないという大変な宝物でございました。新しい住民にとっては新たな文化の発見でもございます。
そういうことで、フェザンの1階では手づくりに固執をいたしまして、全県下の「元気なコミュニティ100選」の仲間とともに実態をご報告したということでございます。
3つ目の活動の成果でございますが、これは29回を重ねる会の中でいろいろな立場の住民からそれぞれ自由な意見が出るようになりました。特にも身近な問題ということで、ここにもございますように水路転落防止フェンスの設置、盛岡市の予算をいただきまして、実施を見たところであります。それから、公共用地へ長期間にわたり不当な車両の無断駐車ということで、どんなに地域の方々ががんばってもものにならなかった。この辺は管轄が紫波署でございますので、紫波署との連携など、これも解決を見ました。それから、農業用水路の草刈りの実施、これも地域の住民の力で6月と8月の初旬に実施を見たところであります。そういうように人頼み、役所頼みという今までの、いわば人頼みの立場がかなり積極的に自分たちでできる範囲でというふうな形で動き出したということは大きな成果ではなかろうかと思っております。
最後に、今後どんなふうな方法を考えるかということでございますが、お宝課題シート集を基本といたしまして、さらにはNPOの専門の方々あるいは盛岡市等のそれぞれのお立場のご協力、ご指導をいただきまして、ここにもありますようにNPO、行政の3者の協働から、さらにはこの地域には農協関係の公の施設がございます。大きな病院等もございますので、その辺のところも視野に入れて、より住環境の向上等に積極的に対応し、ひいては地域の活性化という大きな成果を期待しつつ、日夜努力をしていると、そういうことでございます。
雑駁でございますが、以上でございます。

望月局長
ありがとうございました。それでは、概略説明いただきましたので、本日お集まりの皆様方から自己紹介兼ねまして、活動など、基本的なものなども含めましてお話しいただければと思います。

団体員
座ったままで自己紹介させていただきます。この名簿の中には、前副会長というような肩書きで載っておりますが、3月までは上永井の町内会をやらせていただいた関係上、この会が発足する当時、3永井の会長が集まって相談してスタートしたということもありまして、副会長でございました。4月からは町内会のほうを退きまして、老人クラブのほうをやっております。
それで、当時からこの3永井の地域というのはこの建物を基点といたしまして、福祉推進会というものがございます。したがって、その福祉推進会の運営そのものは3永井の町内会が運営というまではいかなくても相談しながらやっておりました関係上、いろんな要望事項、また町内会の活動にあっても非常に交流が深かったし、意思の疎通が非常になされるということが起因いたしまして、まちづくり懇談会の後を受けて、要望ばかり出しているというよりは、もう少し自分たちで汗を流す部分もあってもいいではないかというようなことからこのまちづくりが発足したわけでございます。
それで、従来からここの道路関係、特に小学校を基点といたしました、小学校を取り巻く交通関係が非常に悪い。また、時代の変化によりまして、盛岡の盛岡駅に真っすぐ行く道路がちょうど上永井を通っていくと非常に都合がいいと、そういったような変化がございまして、非常にここの交通量が多くなってきているということで、道路を直してくれ、道路を直してくれといってもなかなかやはり、ではあした直しますからというようなこともできないので、申し上げることは要望を申し上げようとしても、自分たちでも何かやらなければならないかなということで、この会の中でも子供たちを守るというような項目をいただきまして、今一部ではございますけれども、大体25名ぐらいの防犯隊を組織いたしまして、ふれあい110番という方でございますが、犯罪から子供たちを守るような地域住民の意識を高めるというのが代表的な目的でございますけれども、交通事故、それから連れ去り事件などの犯罪から守るというような目的を持って、私も毎朝のように学校の前の路地に立って子供たちとあいさつをしております。
何しろここの地域というのは、やはり道路事情もさることながら、この3永井のちょうど真ん中ら辺を新幹線、在来線、それから県道といったような、非常に太い線で西と東が区切られているというような形もございますし、その道路を越えて通学するという、中学生、小学生ということもございます。なかなか新幹線をどこかに持っていってほしいとかはできないでしょうから、やはり一番ネックになっているのは県道が冬になってしまうと凍ってしまう。しかも、橋梁ですので、ほかが溶けてもなかなか橋だけは雪が溶けないというような感じがあるものですから、非常に流通センター方面に行く車、帰る車、渋滞が多い。そこを縫って子供たちが通学するというようなことがございますもので、その辺がもしかして改善できればなというように考えておりますけれども、いずれ大人である限り子供たちを守るというのは、これ義務でございますし、やっぱり地域は元気な子供たちがいなければ発展しないというような考えもございますので、これからも子供たちを守るために自分たちで汗を流す分、また要望を申し上げる分、いろいろ含めて頑張ってまいりたいなと思っております。どうかよろしくお願いします。

望月局長
ありがとうございました。
それでは、次の方、お願いします。

団体員
私は、この会の副会長をやっております。私のほうからは、上永井の自治公民館の活動の一端をご紹介したいと思います。
上永井自治公民館では、平成18年から永井地区でのあいさつ運動ということを展開してございます。小学生、中学生はもちろんでございますが、あいさつは家庭からということで、家庭の中からあいさつをして、地域全体で運動を展開しておりまして、非常にこれも浸透をしてきております。それと関連して、先ほど話がありました防犯意識の高揚、これにもつながってくるということで、見前幹部交番を初めあるいは永井小学校、見前中学校の生徒さん方の登校あるいは下校の際の街頭活動もやっているというふうな状況で、先ほど案内ありましたようにふれあい110番という形で隊員が25名おりますが、これで街頭活動をやってございまして、ここそういった不審者の声がこの地域では聞こえてこない。非常に成果が上がっているのかなというふうにも思っております。
この永井地区、以前は農村地帯なわけでございまして、最近非常に住宅がふえ、新しい方々が非常に入ってきております。そのための交流の場というふうなことで当公民館ではふれあい運動会、これも四十数年にわたって開催をしてございます。特にも本年はふれあい盆踊り大会ということで、これには子供さんからご年配の方々にいっぱい参加をいただきまして、地域の交流の場というふうなことで非常にこれも成果がありましたし、そういった事業に取り組んでいるところでございます。
子供の関係では、孫とじいとばあの集いというようなこともありまして、永井地区に伝わる文化というのがありますが、これを子供たちに伝えていくというふうなこともここずっと開催をしてございます。そういったいろいろなふれあいを前に出した活動を進めている状況でございます。
以上です。

望月局長
それでは、次の方、お願いします。

団体員
今回ご案内いただきましたときに、当初出席者は6名のお話でございましたけれども、ぜひ永井小学校の校長先生も1名加えていただきたいと。といいますのは、ここは先ほど世帯数で2,700と言いましたけれども、大部分の世帯の子どもたちが永井小学校で1つの拠点に集まっておりますので、先ほどご紹介しました事例もありますけれども、これからの子供さんたちと一緒に地域が前に進むということであれば、ぜひその拠点であります小学校を出番に入れてもらいたいということで、きょう出させてもらったと、そういうこともあります。ちなみに、このような活動しましてから、学校さんの地域のふれあいに進んで来られる数がうんとふえまして、きのうも多賀神社の前、あそこはキャラホールもありますし、そこを含めた清掃活動に永井小学校、それから見前南中学校さん、それから見前南小学校さんと、こういったことがこちらから求めなくても、こういった活動がやはりひとつすそ野が広がってきたのかなと、思っておりまして、非常にうれしいという感じをしております。
先ほど広報のほうから概括的に話が出ましたけれども、アンケートからの1回目の集約は終わりまして、2回目に入りたいということで、7月から今動いております。それは駅の東側、第3都南土地区画整理事業というのが今本番を迎える時期に入ってきました。ご存じのように、永井の道路状況はよくはありません。そういった道路状況を私たちも勉強しながら、汗を流すのも一緒に皆んなと実際にウォッチをしながらということで先月から始めました。これは半年ぐらい、盛岡市さん、NPOさん、その人たちのご指導いただきながら、今盛り上がってきた岩手飯岡駅東側の開発に私たちもできるところから手を出していきたいと。これから皆さんを引っ張っていきたいなと思います。ぜひよろしくご協力をお願いします。

望月局長
では、次の方、お願いします。

団体員
よろしくお願いします。課題3につきまして、「なんとかしてよ」というところにつきましてちょっと経過、報告をいたします。余りにも小さい話で申しわけありませんが、どうぞ聞いてください。
まちづくり会の委員の方々が地域内を回って歩いておりまして、問題点が何かないかと見て回ったところ、中央公園の東側に15台ぐらい駐車場があるのですけれども、これは運動公園とか、公園に来た人たちが利用しているところであります。そこに長くとめている車が2台ありました。それを何とかしたほういいのではないかという話になりまして、見前交番に相談に行きましたところ、交番のほうでは盗難車とか事故車、路上駐車だったらばお話を聞きますけれども、ちょっとそれには警察では対応しかねるということでした。それで、土地の管理者が市のみどり課になっておりましたので、市のみどり課のほうに行ってお話ししました。話は聞いておりましたけれども、余り動きもありませんでした。二、三度かけあっているうちに、そこはそのうちに道路になるところだということでした。それで、また交番所のほうへ行きまして、ところで持ち主がどこのだれかと聞きましたけれども、警察ではわかっておりますけれども、ということは第三者には個人情報を教えられないということでした。
4月ごろ、ようやく2台のうちの1台はなくなりました。6月ごろになりまして、市ではようやく車に立ちのきをしてくださいという張り紙をしました。そのうちに1週間ぐらいでその張り紙がとられてしまいました。持ち主が気がついたのだと思います。その車の中には楽器のドラムが積んでおりました。ですから、若い人ではないかなと私は思っておりますけれども、そのうちにようやく7月12日にその近所に住んでいる方から、その車がようやくなくなったという連絡ありました。たかが1台の車の問題ですけれども、1年半もかかったと私は思っております。
市の職員の方も、警察の方も職務には忠実で、レールを外れたことは絶対しないと素人考えでそう思いました。
以上であります。

望月局長
では、次の方、お願いします。

団体員
知事初めまして。永井まちづくりの会の会員、課題2の「おっとあぶない」の担当をしております。鴨助堰です、多賀神社前から県道不動盛岡線までの水路沿いのフェンスの傾きの修理の、担当させていただいています。
私は、試験的に市の協力をいただきまして、6月1日クリーン作戦の日の午前7時から皆さんに協力してもらいまして、多賀神社の前の鴨助堰の土手の草刈りをお願いしました。それから、3回ほど会議を持ちまして、今後どうするかという話になりまして、やっぱり名前があったほうがいいのではないかということで、会議を開きました。10点ほどありましたが、せせらぎが良いのではないかということで、またPRする場合に、「永井」を前につけて、永井せせらぎ隊にしたほうがいいのではないかということで、永井せせらぎ隊に名前をつけました。

望月局長
永井せせらぎ隊ですね。

団体員
永井せせらぎ隊です。6月1日はテストケースでしたので、市の協力をいただきまして、8月の3日に2回目を行いました。8月に行ったときは6月と違いまして、やはりどうしたらいいかなとちょっと考えて、やっぱり川に入る方とか、草刈りする方とか、道路の面だと今度は車の交通があって、ひかれたりしてから大変なので、いろいろチョッキを着たり、腕章をつけたり、何をしている人だかちょっとご近所からわからないのではないかということでいろいろありましたけれども、2時間で皆さんあっという間に協力していただきました。
これからの課題ですけれども、冬期間はお休みになるのですけれども、例えばアユのアユどめみたいなさくを冬の期間につくってみたら、またいいのではないかと思っているところです。
今後ですけれども、みんなで持ち回りして当番制にするとかして行っていったら永井全体が元気なまちになるのではないかなと思っております。

望月局長
では、次に永井小学校の校長先生、お願いいたします。

永井小学校校長
昨年の4月から永井小学校の校長をさせていただいております。
まちづくりにかかわってはことし初めて私は参加させていただきまして、数多くのすばらしさをずっと聞いておりました。この会、きょうもここのところに参加させていただいているということは、本当に背中に汗びっしょりなのですけれども、これからの学校をどうするかということと一緒にしたいなということで、あえて参加を承諾して参りました。
まちづくりと学校ということで、永井小学校としての考え方と、それから具体的な取り組みというこの2点からお話しさせていただきたいなと思っております。
永井小学校は今年度130周年を迎えております。すばらしい歴史を持った学校です。この間、卒業生はこれまでに4,267名ということで、卒業生の中にはもう現在保護者であったり、おじいちゃん、おばあちゃんになっていたり、それから一住民として、そういった立場で温かく、かつまた情熱的な思いをお寄せくださってご活躍いただいております。それから、卒業生ではありませんけれども、実に多くの方々が永井小学校に高い関心をお寄せくださってご協力いただいております。どの方からも永井のまちを愛しているなということや理想を掲げて、その理想の実現に向ける志のすばらしさが満ち満ちていて感動いたします。多くの方の愛に包まれているせいでしょうか、永井小学校の子供たちは、とても穏やかな気持ちで学校生活を楽しんでおります。すばらしい学校生活がつくり出されているなというふうに感謝申し上げます。
それゆえに、子供たちには、地域の方々の夢と情熱を伝えていきたいというふうに思っております。子供たちは永井の地を愛して、心を持って育っていってほしいなと。そして、大人になったときには永井の地を作り上げる担い手として頑張っていけるようになってほしいなと、そういう願いを思っております。そうしたことからも、学校としては永井の地の持っているエネルギー、私はよしやるぞ、頑張るぞという気持ちのすばらしさと思っているのですが、これを校風として充実していきたいなと考えて、その環境を整えることに力を入れております。
その一つに、地域との連携の推進を図ることとして考えていますが、その心の一つとしては知り合う関係の構築を重要として今考えております。
今、子供たちが地域の方を知っているとか、また地域の方が子供たちを知っているということに開きが出てきております。例えば子ども110番の家がどこにあるかは知っている。でも、家に住んでいる方はどんな方か、直接言葉を交わしているかとなると開きがあるわけです。ですから、そういった自分の成長を助けて守ってくれている地域の方々の存在をまず知る。それから、その方々の思いに触れることは、何よりも価値が高いことだなというふうに思い、そのために子供たちが周りを知る場とか、自分を知ってもらう場の設定を意図的に取り組んでいきたいなというふうに考えております。
その具体的な取り組みなのですけれども、これまでの取り組みに加えて、新たに考えてやっていることというのでしょうか、それを3つほど紹介させていただきます。
1つ目が地域の方を全校児童へ紹介する。あえて紹介する。これは、校庭東側のフェンス2メートルを移動したことによって、子供たちの横断がとてもスムーズになりました。それまで校庭を横切って、校庭を堂々と歩いて登校してくる子供たちがこのフェンスの移動に伴って、これは会長に学校に来て全校朝会の場でお話を、経緯とか趣旨とか話していただいた、そのことを使わせていただいて、自分たちの学校を、町を大事にすることとして、学校を大事にしていこうではないかということで、校庭の横断をやめるというふうなことで、そのおかげでけがが少なくなりました。それから、子供たちの秩序というのですか、定められた道をきちんと歩くというふうなことが確立したということがありました。これは6月17日に行っています。
それから、今度は9月3日になりますけれども、先ほどからお話が出ております安全にかかわっての防犯パトロール班の活動、本当に子供たちのおかげで毎日安心して学校に登校してきているのですけれども、そのことへの感謝の気持ちをやっぱり持ってほしいなというふうに思います。改めて子供たちにきちんと言わないと、こういうことでこういう方たちが自分たちを守ってくれているのだよと、やっぱりそういうことをきちっと言わないとなかなか浸透していかないのではないかなというふうに思って、上、中、下から活動にかかわった方々何名かにおいでいただいて、一言ずつ思いや願いを子供たちの前で伝えていただく場を設定するというふうにしております。
それから、2つ目ですね、これは学校が出かけていく活動の取り組みということです。ことしの1月にチャンスをいただきまして、下永井の世代間交流事業に6年生の学習発表会で発表した郷土芸能、これを発表させていただきました。子供たちははにかみながらも6年生の思い出として晴れやかに、誇らしくみんなの前で踊りを踊った、そのことへの拍手を忘れないで中学校に進んだなと思っております。
それから、今度の9月6日の敬老会ですが、これもチャンスをいただきましてお声をかけていただきました。2年生の子供たちが運動会で披露したダンスを敬老会のところで発表させていただく場をいただいております。
このように学校が今まで学校の中だけで完結していたことにとどまらず、どんどんと地域に出かけていって自分たちもそんなアピールする場を組み込んでいきたいなと思っていました。
3つ目です、130周年ということなので、この130周年にかかわって、大いに地域の方たちと触れ合うことを推進したいと思いました。地域住民参加の航空写真を撮りました。航空写真に地域の方たちも入っております。それから、地域住民を立ち会わせて、運営の担い手がなくて途切れていたバザーを復活いたしました。PTAのお母さんたちが自分たちで少し学校を活性化したいということですね。大変な作業にもかかわらず、自分たちでそのものを調達して行っております。こういうエネルギーがまたふつふつとわいてきているということもまちづくりの陰の成果の一端ではないかなと、ひいてはPTAの活性化にもつながってきたなというふうに感謝申し上げております。
最後の行事としては、小、中、高、永井小学校と見前南中学校の子供たち、それから小、中、高の不来方高校の3校の合同の、これは本来ある、とってつけた交流ではなくて、本来永井小学校と見前中学校が今までやってきたことに高校生も加えて、そして1,000名規模の地域住民全部を含めた1,000名規模の交流、合唱会を11月1日に予定しております。
このような、PTAの方たちが中心になった合唱会のパンフレット、これは保護者の方がつくってくださったのですが、すばらしいものができたなということで、11月1日ですが、ぜひお暇はないと思いますが、あるということだけは知っておいていただいて、これからの永井の地のすばらしさを伝えていくということが学校の使命であるというふうに思って取り組んでまいりたいと思います。長くなりまして、申しわけございませんでした。

望月局長
ありがとうございました。一回りしたのですけれども、知事のほうから何か。

達増知事
学校の関係からお話ししますが、やはり今学校現場というのは大変だと思うのです。まず子供たちが大変で、経済、社会が複雑になっていろんな害ある情報とか、流行とか、そういうのは子供の周りにあり、また家庭の中にも入っていくような中で、その家庭の中だけで子供を守りきれない、また学校現場に、先生方に子供、勉強だけではなく、そういういろんな社会学から子供を守るということも学校の先生方だけに求められると本当に大変だと思うのですけれども、ですから地域が学校を支え、また地域の助けがないと学校というのはやっていけないような時代になってきていると思うのです。
ただ一方、学校があるおかげで、学校のおかげで地域がまとまるという、そういう効果もやっぱり学校というものにはあって、今お話を聞いていますと、本当に持ちつ持たれつといいますか、地域が学校を支え、学校が地域を活性化するという非常にいい関係が、しかもどんどん発展しているということで大変すばらしいと思います。学校の側がどんどん地域に出ていく、また地域の皆さんに学校に来てもらうという、本当にすばらしい関係ができていっていいなと思いました。
あとは永井せせらぎ隊、これも大変な作業だと思うのですけれども、またこれを完全に行政サービスでやるとなるとまた莫大な税金とか、あるいは人を雇ったりとか、そういう中で行政としてもなかなか完全にできないというか、手をつけることも難しいという分野でもあって、地域の皆さんでエイッとやるというのは大変ではあるのですが、本当にすばらしいことだと思います。
これはどっちが先なのでしょうか、「おっとあぶない」のフェンスの問題が先なのか、そこから草刈りもというふうに発展にしていったのですか。

団体員
フェンスが傾いて危ないというところから、その下に生える雑草ですね、それを自前でやる、あるいはフェンスもお金なかったらこちらで汗を流そうと。それが発展して今のせせらぎ隊で、ちょうど市のほうでそういうのを出してきまして、当初は多賀神社の前ではなくてもう少し手前のほうだったのですけれども、ちょうどそこはやぶでバラとか柳があってだめということで、多賀神社の前に決まって、この6月から始まりました。

達増知事
そういう意味では、アンケートがやっぱりよかったのだと思うのですよね。

団体員
ええ、そうですね。

達増知事
やっぱりアンケートの力、2,700世帯が一つの世論をつくるというのはすごく強力だと思います。それで、鴨助堰のところがちょっと危ないというところからせせらぎ隊にまで発展するのだと思いますし、あと「なんとかしてよ」も、これもなかなか法律でエイッとやりにくい分野ですが、近所の人個人個人、個別には全然対応できないし、また怖いですよね、だれが持ち主かわからないような車のトラブル。でも、これ見ますと広報ながいにも当該車がばっちり写真が、2,700世帯がみんなでこれは何とかしなきゃなという、その世論の力というのは、やっぱり地域ぐるみで出ていってもらったという、そういう力だと思います。これは本当に大成功だったのだと思います。
時間はかかったかもしれませんけれども、本当に解決できなくて困っているところというのはあちこちにあると思うのですが、それはみんなの力で解決したというのはすごかったと思いますし、行政サイドも学ぶところというか、考えさせられるところがあったと思いますので、私も考えさせられておりますが、そういう行政のほうの動きもいろいろよくなることに役立つと思います。
そうですね、行政といえばせっかくですから盛岡市さんにもちょっと伺いますと、NPOと3者で連携してまちづくりをやるという試みはどこでもやっているわけではないと思うのですけれども、なぜ永井で、そして何を目指しているのか教えていただければと思いますが。

盛岡市都市整備部長
これは、制度としてアドバイザー制度というのが実はありまして、1回アドバイザーを派遣すると3万円という額でございますが、それは決して多い額ではなくて12万円という額しかありませんので、その中で先行的にそういう取り組みをしていただいた地域があればこそ、それがNPOという団体との協働という形で発展しましたので、ひとえにそれぞれがいい関係をずっと持ち続けておりますので、ますます発展すると思われますし、他の地域でもこの永井を見習ってというような動きが出てきておりますので、本当にいろんな意味で感謝しております。

達増知事
月1回ペースで集まって、そして非常に充実したソフト事業、これだけのソフト事業をどんどん発掘して、そしてそれをまた軌道に乗せていくというところはなかなかほかにないと思いますので、そこはやっぱりすごいなというふうに思います。
あと最後に、やっぱり小学校の話に戻りますと、今も小学生たくさん通学していて、子供のためというのは大人がまとまるのに非常にいいと思いますし、そういうのはまさに草の根の地域でこそそういうまとまりができると思いますので、本当にそこは頑張っていただきたいと思います。
あとは郷土芸能ですね、郷土芸能は県も岩手文化芸術振興基本条例というものをことしつくったのですけれども、その中でも特に郷土芸能というのを振興していきたいと、それが地域に誇りを持ち、地域振興にもつながりますし、そうした活力が農業やいろんな産業、観光、そうした経済的な効果にもつながっていくということで、郷土芸能はそういうのがすごい根幹にあると思いますので、それも頑張っていただきたいと思いますし、県も郷土芸能にもちゃんと目を向けて、この永井の郷土芸能に県のほうでも目を向け続けていきたいと思います。まず、そんなところです。

望月局長
若干時間ありますけれども、これ言い忘れたとか、このこと一言言っておきたいとか、そういった方いらっしゃいますでしょうか。

団体員
上がってしまって言うことを忘れてしまったのですけれども、盛岡市のほうから鴨助堰、美容室から40メートルですか、盛岡市のほうから助成をいただきまして100万ですか、つくっていただきました。盛岡市の方、ありがとうございました。3年計画でやるということですので、そちらのほうもよろしくお願いしたいなと思います。
それから、今後のことを言わなかったのですけれども、せせらぎ隊も私一人がやるのではなくて、やっぱり当番制にして、それで18名ですけれども、年代は50代から70代なのです。それで、そこにもう少し育成会とか若い子たちとかを入れて、力仕事ですので、入れていこうかなと思っております。よろしくお願いします。
以上です。

望月局長
ありがとうございました。さっき110番の関係でちょっともう一言、何かよろしいですか。

団体員
110番の関係は、結局はよく地方でやっております送り迎えをやっているのですけれども、うちのほうは送り迎えというよりは、各地域住民にこういうことをやっているのだよと、やらなければならないのだよということを認識させようというのが最終的な目的なのです。だから、あいさつ運動とふれあい110番のことを含めて、子供たちは一生懸命あいさつするし、ここはちょうど盛岡工業の高等学校の生徒も通るものですから、その子供たちとも朝のあいさつを交わします。それと同時に、地域の人たちと声を交わして、一番効果のあるのは月曜日の朝に公民館のわきにごみ小屋がありますけれども、そこのごみ小屋に行くとほとんどの人がごみを捨てに来ますので、その方々とあいさつを交わせるということで、「ご苦労さんだな」と言われれば、もうけものだなということでやっております。
したがって、学校の付近で見えるのは3名か4名ぐらいですけれども、あと南公園のほうとか、それから学校から離れた方面、そういったところで活動しておりますし、よく気をつけるのは統一したクリーン作戦とか、そういった地域住民が多く出るところには帽子をかぶってベストを着てそのスタイルを整えていきましょうというふうな形で、地域の住民一人一人が少しずつその意識を高めることによって子供たち、また地域の安全を守れるのではなかろうかなというふうに考えています。

望月局長
ありがとうございました。そろそろ時間も迫ってまいりましたけれども、会長さんのほうから何か最後にまとめといいますか、課題みたいなことがございましたら。

団体員
さっきから鴨助堰の話が出ていましたけれども、国道4号線から下流は、いわゆるコンクリートで川がふさがっておるのです。あの形は本当にいいのか、やはり単に草を刈るだけではなくて、川は流れるというのが基本ではないかと、ぜひ川にふたをしないで、きれいな水が流れるように手を入れながら、そうしていくのが私たちに課せられた大きな課題ではないかなと、こういうふうに思っています。

望月局長
そろそろ時間迫ってまいりました。あと一言だけもしございましたら。いいですか。

団体員
今度中核都市になりましたけれども、中核都市の南口玄関ということで飯岡駅が注目、飯岡駅が通学路にしろ、何にしろ利用度が高くなってくると思います。鴨助堰と市道が平行している箇所の交通量は、かなりすごいのです。それで、何とかしてくれと、またもとに戻るのですけれども、鴨助堰のコンクリートから離れた1.2メートルぐらいあるのですけれども、そこまで車を寄せないと車のすれ違いが出来ない状況がありますので、そういう点も考えて区画整理事業の完成を早目に。当初17年度、だんだん延びてきて23年とか、27年に終了しますというのが出てきているのです。ですから、そういうところを県のほうにも、市のほうにもお願いしたいなと思っていましたので、ちょっとこの場所をかりてお話ししました、お願いいたします。

望月局長
時間になってしまいました。いろいろありがとうございました。

知事所感

望月局長
最後に、知事のほうから一言お礼を申し上げたいと思います。

達増知事
大変ありがとうございました。コミュニティの先進例として、大変参考になりましたし、また最後のほうにお話もありましたけれども、田園と都市の出会う場所、これは盛岡もそうですが、岩手全体の中でもこういうところが多いですし、そういうところのまちづくり、インフラ整備のこともあわせて大変参考になりましたので、県としてもいろいろ考えていきたいと思いますし、この永井地区についても県のほうのいろんな政策の中でも引き続き念頭に置いて取り組んでいきたいというふうに思っております。
ちなみに、私の祖父が永井小学校でちょっと先生をしていたことがありまして、その関係でうちの父もちょっと永井小学校に通っていたことがあって、小学生を見ていると、うちの父も昔はこうだったのだなという感じがして、その子供を守っていただいているというのは、うちの父を守っていただいているような感じがして、非常にありがたいなという気持ちがわいています。本当にそういう次の世代にどんどんつながっていくようなことが続いていくといいなと思いまして、ここも本当に岩手全体、さらには全国的にもこれは参考になりますので、ぜひぜひ頑張っていただきたいと思います。
本日はまことにありがとうございました。

望月局長
貴重なご意見いただきましてありがとうございました。

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