「いわて幸せ作戦会議(in一関・修紅短期大学)」(令和4年11月8日)

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ページ番号1060917  更新日 令和4年12月26日

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日時
令和4年11月8日(火曜日)10時15分から11時35分まで

場所
修紅短期大学 体育館棟1階101講義室

出席者

・参加者(敬称略)
 佐藤 颯真(修紅短期大学 幼児教育学科 2年)
 菊地 望来(同上)
 小野寺 凜(同上)
 菅原 和(同上)
 齋藤 美怜(同上)
 小野寺 季楽(同上)

・県側
 達増 拓也 知事
 小野 博 政策企画部長
 永井 榮一 県南広域振興局長
 三浦 隆 いわて幼児教育センター長(県教育委員会事務局学校教育室首席指導主事兼義務教育課長)

・オブザーバー
 千葉 正(修紅短期大学 学長)

開会

小野部長
 
ただいまから県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in一関」を開催いたします。お集まりの修紅短期大学の学生の皆さんには、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。
 今日は、「幼児教育を通じた地域貢献」をテーマとし、達増知事と意見交換をしていただきます。私は本日の進行役を務めさせていただきます、県の政策企画部長の小野と申します。修紅短期大学附属幼稚園を50年ぐらい前に卒園した者でございます。よろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1

小野部長
 
それでは開会にあたりまして達増知事から挨拶申し上げます。

達増知事
 はい、皆さんおはようございます。

参加者一同
 おはようございます。

達増知事
 コロナ対策で、(机上のアクリルパーテーションが)国際会議の通訳ブースみたいな感じになっていますけれども、県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in一関」ということでありまして、県政懇談会というのは、昔から知事が、各地域、各分野で活躍している県民の皆さんの生の声を伺って、県政に参考にしようということでやってきてるんですけれども、特に、今の県の総合計画「いわて県民計画」は、基本目標に「お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」、全文を言うと「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」としていまして、そのお互いの幸福を守り育てようということで、幸せ作戦会議という名前に最近はしております。
 今日はここ、修紅短期大学にお邪魔して、千葉学長にもお出ましいただき、「幼児教育を通じた地域貢献」というテーマでお話を伺いたいと思います。幼児教育は、日本全体としても注目され、重視され、岩手県としても幼児教育センターを最近設置しまして、今日は幼児教育センター長にも出席してもらっています。そういう大事なテーマ、これは幼児教育が、この地方自治、地域の暮らし、そういったことになくてはならないものなので、とても大事なわけですけれども、それを学び、仕事にしていこうという皆さんのお話を伺って、県の政策の参考にしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございます。

小野部長
 ありがとうございました。

学長あいさつ

小野部長
 
本日は、修紅短期大学の千葉正学長にも御出席いただいております。それでは千葉学長から御挨拶をお願いいたします。

千葉学長
 はい、おはようございます。本日は、達増知事をはじめ岩手県幹部の皆様、並びに県議会議員の皆様、御多用のところ本学にお越しいただき、誠にありがとうございます。また、県政懇談会という、このような貴重な機会を賜りましたこと、心から感謝申し上げます。修紅短期大学の学長を務めております、千葉正と申します。本学の紹介も含めて御挨拶させていただきます。
 本学は1953年、昭和28年に岩手県初の私立短期大学として認可されてから、69年の歴史を刻む学園であります。建学の精神「信愛」「健康」「報恩」を掲げ、教育方針である、「すぐれた社会人になる前に豊かな人間性を」という人間教育重視をモットーに、人材育成に力を注いでまいりました。
 さて、本日は、幼児教育学科2年生の6名に集まっていただきました。現場の様々な実習を通して、忙しいけどやりがいがある、子供たちの笑顔が生きがい、子供たちの日々の発達を実感できるすばらしい仕事、保護者に感謝されるたびに仕事への誇りを持つ、などという、保育者としてのやりがいと喜びを身をもって感じ、たくましくなって、この学び舎に戻ってきました。
 本日参加している学生諸君には、「幼児教育を通じた地域貢献」というテーマで思いや考えを率直に出し合ってほしいと思っております。そして、達増知事との会談のもと、地域で活躍する人材を目指して、さらに認識を高めてもらえればありがたいと思います。本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。

小野部長
 千葉学長、どうもありがとうございました。

出席者紹介

小野部長
 それではこの後の進め方についてですが、まず私からお一人ずつ御出席の皆様を御紹介いたしますので、続けて1分程度で簡単な自己紹介をお願いします。その後、本日のテーマに沿って4分程度でお話をいただきますが、お一人ずつお話が終わった都度、知事がコメントするというような形で、区切りながら進めていきたいと思います。そして最後に、自由懇談の時間も設けたいと思っておりますので、その際にはぜひ自由にですね、思っていることなどをお話しいただければと思います。
 それでは、座席表に従いまして本日御出席の幼児教育学科2年生の皆様を御紹介いたします。佐藤颯真さんです。

佐藤 颯真
 おはようございます。岩手県立北上翔南高等学校出身の佐藤颯真です。現在は本学で学生会長を務めております。
 私は、三つ子の長男であり、中学校卒業まで2人のきょうだいと共に学校生活を送ってきましたが、高校からはそれぞれの道へと歩み始めました。高校時代は、得意なサッカーに力を入れたく北上翔南高等学校へ入学し、サッカー部の副キャプテンを務めました。サッカーを通して様々な方との出会いがあり、人と人との繋がりの大切さを学ぶことができました。また、小学校2年生のときに、大船渡市で東日本大震災を経験したからこそ、子供たちに"3.11"を伝えていき、生命の大切さを教えていく保育者を目指したいと思っております。本日はよろしくお願いいたします。

小野部長
 
ありがとうございました。それでは続きまして、菊地望来さんです。

菊地 望来
 おはようございます。岩手県立千厩高等学校出身の菊地望来です。私は高校時代に生徒会長を務め、現在はその経験を生かし、学生会議長を務めています。
 私は、人とコミュニケーションをとること、スポーツをすることが得意です。子供たちを含め誰とでも公平に関わるように努めています。中学校、高校の部活動でのソフトテニスを通し、体を動かすことの楽しさ、仲間とやり遂げることの達成感を学びました。今ではその経験と本学での様々な授業での学びを生かし、中学校のソフトテニスのコーチを務めています。また、小学校から現在までボランティア活動に参加してきたことで、地域の方々と交流し、地域の方々に支えていただいているということを実感しました。だからこそ、地域に貢献する人になりたいという思いが、より一層強くなりました。本日はよろしくお願いいたします。

小野部長
 
続いて小野寺凜さんです。

小野寺 凜
 
おはようございます。一関修紅高等学校出身の小野寺凜です。
 私は幼少期にピアノ教室に通い、小学4年生からは吹奏楽クラブに所属していました。また、中学時代、吹奏楽部で副部長、高校時代は、音楽部で部長を務めていました。音楽部部長として、様々なコンクールにチャレンジし、ボランティア活動も活発に行ってきました。この経験から、みんなで力を合わせてステージを作り上げる達成感を味わい、仲間と心を一つに協力し合う大切さを学びました。私は、子供たちに音楽の楽しさや素晴らしさを伝えていける保育士を目指しています。本日はよろしくお願いいたします。

小野部長
 
よろしくお願いします。次に、菅原和さんです。

菅原 和
 
おはようございます。岩手県立花泉高等学校出身の菅原和です。
 私がこの大学に入学したのは、子供と関わる職に就きたいことと、オープンキャンパスでの音楽体験に感動したためです。高校では、生徒会として、庁内の環境美化活動や保育ボランティアなどといったボランティア活動に参加しました。その中でも、特に美化活動が印象に残っています。活動する中で、地域の方が「綺麗にしてくれてありがとう」と声をかけてくれました。こういった温かい一言が地域に貢献したいという気持ちをより一層強くしてくれました。そのような高校時代の活動を通して人前に立つことが増え、周りの協力を得ること、協調性の大切さを学びました。現在では、それらの学びを生かし、学生会の活動を始めとする様々な活動を仲間と協力して行っています。本日はよろしくお願いいたします。

小野部長
 
よろしくお願いします。次に齋藤美怜さんです。

齋藤 美怜
 
おはようございます。宮城県気仙沼高等学校出身の齋藤美怜です。
 幼稚園の頃の先生に憧れてピアノを始め、音楽が好きになり、小学校1年生からピアノを習っていました。中学校、高校では吹奏楽部に所属し、部長や学生指揮を務めていました。本学では、オープンキャンパスでピアノを披露させていただく機会がありました。この憧れて入学した学校で実際にピアノを弾かせていただいたことはとても貴重な経験として心に残っています。私は、これまでの経験を通して、音楽は人と人との心をつなぐ力があることを学びました。この学びと経験から、将来子供たちに音楽の楽しさを伝え、子供たちをつなぐ音楽を教えていきたいと思っています。本日はよろしくお願いいたします。

小野部長
 最後に、小野寺季楽さんです。

小野寺 季楽
 
おはようございます。岩手県立一関第二高等学校出身の小野寺季楽です。
 私は地元の一関市で保育士として働きたいという強い思いで本学に入学しました。また、一関第二高等学校から本学へ進学した先生方が一関市の多くの園で園長先生を務めていて、憧れを感じ地元で働くことを決めました。中学校、高校は卓球部に所属しました。特技は裁縫、折り紙、絵本の読み聞かせです。この特技を生かしてこちらの机にございます、奥のフェルトを使った歌絵本、手前の「おおきなかぶ」のエプロンシアター、牛乳パックを使った手づくりのおもちゃを作りました。保育実習では、子供たちがとても喜んでいました。将来は自分の特技を生かした保育士になりたいです。本日はよろしくお願いいたします。

小野部長
 
県からは、達増知事、県南広域振興局の永井局長、県教育委員会事務局学校教育室首席指導主事兼義務教育課長で、いわて幼児教育センターの三浦センター長が本日出席しております。よろしくお願いいたします。
 また、本日は、一関選挙区選出の県議会議員にお越しいただいておりますので、御紹介申し上げます。
 神﨑浩之議員でございます。

神﨑 浩之議員
 
はい、皆さん、非常に期待しています。よろしくお願いします。

小野部長
 
ありがとうございました。

懇談

写真:懇談会の様子2

<テーマ>
 幼児教育を通じた地域貢献

小野部長
 
皆様のお手元にお菓子と飲み物を準備しております。是非ですね、お召し上がりいただきながら懇談を進めていければと思います。
 それでは、永井局長から今日のお菓子の御紹介を。

永井局長
 本日、お菓子が2つございますけれども、私からは、こちらのカラフルなパッケージに包まれた方のお菓子を御紹介させていただきます。どうぞお召し上がりになりながら、お聞きください。今、開けていただいてるお菓子は、「amazon cacao mochi(アマゾン カカオ モチ)」というお菓子です。これは一関市内の山目にあります大林製菓さんという菓子店で、フレンチレストランの「ロレオール田野畑」、沿岸の田野畑村にあるフレンチレストランですが、こちらの伊藤勝康シェフと一緒に開発したお菓子です。これは日本航空、JALの国内線のファーストクラスの機内食にも採用されたというお菓子です。お米は、当一関市産の最高の品種「黄金(こがね)もち米」を使って、大林製菓さんが、公益財団法人岩手県南技術研究センターとの共同研究で開発した特許技術「ふわmochi(もち)」製法で作っています。時間が経っても硬くなりにくい、つきたての食感が楽しめる軟らかいお餅です。お餅をまとっているカカオですが、これはペルー産の「クリオロ種」という希少なカカオだそうです。皆さん御案内かもしれませんが、カカオの取引などでは生産者の貧困であるとか、児童労働が世界的にも問題になっていて、大林製菓さんではこういったカカオをしっかりと適正な価格で取引をして生産者を守るための取り組みであるフェアトレードに賛同して、適正な価格での購入に取り組んでいらっしゃるということです。このお菓子ですが、大林製菓さんのWebページにあるネットショップですとか、あとはJALの通販などを中心に販売になっておられて、市内では大町の「街なか産直新鮮館おおまち」でも入手できるということです。また、市のふるさと納税の返礼品になっているということです。
 次に飲み物です。お茶になっておりますけれども、これは桑茶です。健康桑茶「いわて桑物語」というお茶です。一関市大東の佐藤公一さんという方が代表をされている、「いわいの里」ふるさとづくり研究会が作っているお茶です。無農薬栽培で桑の葉100%を使用ということです。朝摘みの茶葉を使って、栄養素が流れることがないように精製しているということで、飲んでいただくと上品な甘さとか、緑色が感じていただけるのではないかと思います。
 2品については以上です。

小野部長
 もう一つ、お菓子が机の上にありますけれども、これは修紅短期大学さんの方からですね、お菓子を提供いただいております。大学の食物栄養学科の学生の皆さんが考案されて、市内の松栄堂の方で販売されております、これも桑の葉ですね、「桑の葉パウンドケーキ」といったことで、大学から本日提供いただきました。ありがとうございます。
 皆さん、ぜひおいしいお菓子ですので、お召し上がりいただきながら懇談を進めてまいりたいと思います。
 それでは、懇談に入らせていただきます。
 ここから本日のテーマ、「幼児教育を通じた地域貢献」に沿って、先ほど御紹介いただきました活動、それから学生生活を通じての気づき、今後の思い、抱負、地域振興にかける思いとかですね、卒業後、ふるさととの関わりをどういうふうにお考えになってるかなどでも結構だと思います、お話しいただければと思います。先ほど自己紹介いただいた順番で、佐藤さんからお一人大体4分程度でですね、お願いできればと思います。お話をそれぞれいただいた後、知事の方からコメントしていただくという形で進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、初めに、佐藤颯真さん、お願いいたします。

佐藤 颯真
 私は修紅短期大学でタッチベルクラブに所属しております。タッチベルクラブは、2010年から始まり、これまで、幼稚園、保育園、障がい児施設などへ訪問してきました。2020年には、「未来をつくる若者・オブ・ザ・イヤー」で、内閣府特命担当大臣表彰をいただきました。このタッチベルクラブでは主にボランティアを通し、修紅短期大学独自の楽器に触れてもらい、子供たちに音楽の楽しさを伝えるという活動をしています。
 ここで、楽器の紹介をします。まずこちらにあります「タッチベル」(補足:「タッチ式ミュージックベル」の通称)という楽器です。普通のベルはこのように、(タッチベルを持ち、振ってベルを鳴らす)振って音を鳴らしますが、こちらのタッチベルは、(タッチベル持ち手上のボタンを肘で打ってベルを鳴らす)手の不自由な障がい者の方などへ向けて肘などで音を奏でることができ、音楽を楽しむことができます。他にもこちらにあります、(カホンを持ち上げる)「カホン」という楽器(補足:箱形の打楽器)もございます。本日は、こちらの大人用カホンと、子供用カホンを紹介します。このカホンという楽器は、聴覚障がい者の方のために製作された楽器です。(カホンの上に座り)実際にこのように座っていただき、(カホンの側面を叩き音を出す)このようにボンと音が鳴る楽器です。カホンという楽器は、先ほどもお話しさせていただいた、主に聴覚障がいの方のために作られており、耳が聞こえなくても、叩いて振動を感じ取ることができる楽器となっております。
 このように、本学では、障がい者のために開発された楽器や手話を授業でも活用しております。私たち自身も、より学びを深め、子供たちに楽器の良さなどを伝えています。また、2011年の東日本大震災発生当初から、被災地へこちらにありますタッチベルやカホン、ヤイリギター(補足:音楽療法でも利用されている、指1本で弾けるギター)などといった楽器を届ける「ふれあいコンサート」をしています。石巻市から山田町までの150の園に楽器をお届けしました。先輩方から思いを受け継ぎ、現在も被災地支援コンサートを行っています。
 私にとって、沿岸とは、過去の記憶が思い返される場所です。それは、2011年3月11日の東日本大震災のことです。私は母の転勤で、保育園の年長から小学校4年生までの5年間、大船渡市に住んでいました。当時、小学校の校舎は停電し、校庭が地割れするなど、当時の恐ろしさは今でも鮮明に覚えております。毎日のようにニュースで沿岸などの被災状況が報道されることに、自然災害の恐ろしさを感じた日々でした。今年の10月末には、高田保育所にボランティアコンサートに行かせていただきました。復興が進む街の様子とタッチベルやカホンに触れ大喜びする高田保育所の子供たちの姿に元気をもらいました。
 震災から11年が過ぎ、震災を経験したことのない子供たちが多くなりました。だからこそ私は、そんな子供たちに震災というものを伝え、生命の大切さなどを教えていく保育士になりたいと思っております。
 以上で終わります。ありがとうございました。

小野部長
 ありがとうございました。知事いかがでしょうか。

達増知事
 はい、ありがとうございます。東日本大震災は大変な災害だったんですけれども、人と人が繋がって避難、救助、そして復旧復興と続いてきてですね、そこにはいろんなドラマがあり、また教訓がありますので、経験したというのは貴重なことでありますから、ぜひぜひそれを大事にして、伝えていってほしいなと思います。
 そして、タッチベル、カホン、カホンというのは今日全く初めてこう見て聞いて、そしてその振動も感じましたけれども、なるほど、聴覚障がいのある方でもその振動を十分感じられる楽器なんだなと思いました。障がいのある人たちにとってもすごく嬉しいでしょうし、また、そういう楽器を、150の園に届けたということでですね、障がいのない子供たちも小さい頃からそういう楽器に慣れ親しんでいれば、障がいのある人もない人も一緒に音楽を楽しんだり生活したりっていうことに得意になっていくでしょうから非常にいいと思いますね。ぜひぜひ、そういう学びとか体験を今後のお仕事の方にも生かしていってほしいと思います。ありがとうございました。

小野部長
 はい。ありがとうございました。それでは次に、菊地望来さん、お願いします。

菊地 望来
 はい。私は高校では生徒会長、本学では学生会の役員を務めています。高校時代は、コロナ禍で、例年通りの学校生活や行事を行えませんでした。そんな中、いかに生徒の皆さんに楽しんでもらえるかを第一に考え、活動してきました。その経験を生かし、今年の大学祭、体育祭の企画や運営も行いました。大学祭は各教室を使用し、1年生は作品展示、2年生は縁日を行いました。昨年の現職の園長先生の授業で、お店や屋さんごっこをしたことがとても楽しくて、忘れられない思い出となり、今年の大学祭にも採り入れました。輪投げやお化け屋敷、射的など、それぞれが自分の特技を生かし、来てくださった保護者の皆さんはじめ、1年生、そして何よりも、私たち自身がとても楽しい思い出となりました。学生の皆さん、先生方、たくさんの方の笑顔が溢れた行事となりました。高校生活や大学生活で皆さんの笑顔を見られたことが一番の思い出であり、生徒会長や学生会役員を務めたことで成長できたと感じています。このような経験から、誰かのために動き、楽しんでもらえるように、企画を考えたり運営したりすることの楽しさを実感しました。また、このことから、行事をはじめとする様々な場面で、それぞれが自分の特技を生かすことができ、成長できることが本学の強みであると思っています。
 また、昨年の12月には、地域の親子のために開催されたボランティアに参加しました。その際に、楽しんでいる子供や保護者の姿、ボランティアに参加している高校生の皆さん、企画してくださっている関係者の方々の温かい雰囲気を感じました。一関という温かい雰囲気に包まれた、地域の保育士として貢献したい、という思いがより一層強くなりました。
 私が、本学に入学を決めた理由の一つは、幼児体育指導者検定の資格取得ができることです。幼いころに保育園の先生に憧れ、保育士という夢を追いかける中で、子供の体力低下や遊びが減少している、減少していることが社会問題として取り上げられている実態を知りました。実際に、現在の社会の状況として、仲間、空間、時間の三つの間がなくなってきています。そういった実態から、子供たちが体を動かす機会が減り、体力低下へと繋がっています。スポーツが好きなことを生かし、子供たちに体を動かすことの楽しさを伝える保育士になりたいと思い、幼児体育指導者検定の資格取得を目指しました。本学は、幼児体育指導者検定の1級が取得できる数少ない学校です。学校に本部(注:幼児体育指導者検定の認定機関)の講師の方が来てくださり、2日間かけて、知識、技能を細かく教えてくださいます。2日間ともとても有意義な時間となり、自分のスキルアップへと繋がりました。今年度は、ぜひ、1級を取得し、将来に生かしていきたいです。
 最後に、私は、地域の子供たちに、体を動かすことの楽しさを伝える保育士として活躍していきたいと考えています。以上です。ありがとうございました。

小野部長
 はい、菊地さんありがとうございました。それでは知事の方からお願いいたします。 

達増知事
 はい、ありがとうございます。幼児体育というのは興味深い分野なんですが、あまり詳しくないので、私が話した後、三浦幼児教育センター長から幼児体育の意義について一言言ってもらおうかなと思うんですけれども、学生会活動については、私も似たようなことをやったことがあるので、少し話しますと、中学生のときに2年生で副会長をやって3年生で生徒会長をやったんですけれども、それがある種やみつきになって、皆で力を合わせてですね、一人一人じゃできない、バラバラだとできないことを、力を合わせることで皆でやれるという、その気持ち良さっていうのがやみつきになって今に至ってるというところがありますね。そういう体験を大学で、また地域ボランティアでやったっていうのは、本当にいい経験だと思いますし、縁日の企画というのもきっとすごい楽しかったんじゃないかなと思います。
 そして、大学、大学祭と並んで地域ボランティア活動、地域の皆さんとか高校生とか、そういう人たちと一緒に活動するっていうのはまた、意義があると思いますね。今後、仕事していくにあたっては、やはりその地域の皆さんとか幼稚園、保育園の外の人たちとの協力とか連携とかというのはとても大事になっていくと思うので、そういう感覚を経験できたというのは大変すばらしいんじゃないかと思います。ありがとうございました。

小野部長
 
はい、それでは達増知事からリクエストがございましたので。

三浦センター長
 
はい、幼児体育については私も詳しくないというか、むしろ千葉学長さんの方が大変お詳しいかと思うんですけれども、ただいろんな幼児期の様々な教育の中で特に健康な心と体っていうことも実は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の中の一つとして位置付けられておりまして、これも保育者の皆さんが日々子供たちと接する中で、いろいろ気にかけたり、あるいはそういった体を使った遊びだったり、様々な運動だったりを通して、子供たちに身に付けてほしいなっていうことで関わりを持っています。県の方でも、保健体育課っていう県教委の中にある体育を専門にしている部署の方でそこの指導主事が体作りっていうかそういった幼児向けの講座等も開設をして、保育者の方々にいろいろアドバイスを差し上げていると、そういった状況でございます。

達増知事
 
岩手県っていうのは各都道府県比較した時に、大人のスポーツに割く時間が47都道府県中少ない方だったり、あとは歩く歩数が少ない方だったり、何か運動不足気味なところがありまして、あとは、中高校、中学生ですか肥満の割合が日本の中でもこう高い方だったりするので、就学前から体を動かす運動の習慣っていうのはもう身についているとすごいいいんじゃないかなと思いますね。
 千葉先生にも一言ちょっと。

小野部長
 
それでは千葉学長からお願いいたします。

千葉学長
 
はい、幼児体育指導者検定っていうのは、要は年齢に応じた動きをいろいろと取り入れた遊びですね。そして、やはり子供たちっていうのは年齢が上がれば上がるほど、ドキドキ、わくわく、ヒヤリハットみたいな感じの、そういうふうな経験を何度も経験しながら、だんだん怪我に強くなるっておかしいですけど、こういう動きをすると危険だっていうのが身をもってわかるような形の動きの仕方、遊びの中でですね、そういうものも体験させるということでございます。基本的には、今、幼児体育っていうふうな部分については、今お話したように年齢にふさわしい、運動遊びをしっかりと教えてあげる、そういう専門知識を持った方を養成する目的がありますので、非常にそういう意味では、将来、幼児教育に携わる保育士としては非常に身につけて損はないかなっていう感じがしますので、よろしくお願いします。

小野部長
 
ありがとうございました。ちなみに岩手県は10万人当たりの体育施設数は全国8位といったことで上位でございますから、是非ですね、子供たちがそういった施設を活用してもらえるように皆さんよろしくお願いいたします。
 それでは続きまして、小野寺凜さん、お願いいたします。

小野寺 凜
 私には小さい頃から憧れている人がいます。それは、よく親戚で集まる機会があった際に、私に優しく接してくれ、面倒を見てくれた叔母です。叔母の母校はこの修紅短期大学であり、本学卒業後から現在に至るまで保育士として働いております。私は、その憧れの存在である叔母のように、優しく子供たちを包み込めるような保育士になりたいと、背中を追いかけ続けてきました。その夢をかなえるため、小学生のころから本学への入学を志し始めており、高校では一関修紅高等学校に進学しました。また、叔母は本学卒業後、今まで継続して、この一関市で保育士として地元に貢献しております。そのため、私も地域に根差した保育士になりたいと思うようになりました。
 その他に、本学への入学を志した理由の一つには、就職率が100%であるということもあります。本学は少人数だからこそ、先生方が、私たち一人一人と向き合ってくださるため、丁寧な就職指導を受けられます。また、地元に根づいた本学だからこそ、一関市内の保育園などには多くの卒業生がおり、卒業後もたくさんの交流を行っています。そのことが信頼関係の構築に繋がり、現在も卒業生の方々からは厚い支援をいただいております。このように、地元との繋がりが深いことは本学の強みだと思っております。
 私は現在、卒業研究で音楽療法をテーマとし、研究を行っています。音楽療法は、発達障害や学習障害、知的障がいがある方や自閉症の方にも効果があると言われており、歌や楽器を演奏したり音楽を聞いて体を動かしたりする活動を主に行います。活動の目的としては、クラスで馴染めない子、思うように生活できない子などが模倣や先生の話をよく聞く体験を通して、気持ちをうまくコントロールできるようにすることです。音楽に触れ合うことで、聴覚、視覚、触覚などを刺激し、コミュニケーションや認知、運動の維持、改善に働きかける効果があります。
 ここで楽器をいくつか紹介させていただきます。まず、こちらの楽器は、「ビーズスティック」というものです。使い方としては、こちらを(ビーズスティックを持ち、上下回転する。)このように逆さまにすることで、上から下に落ちてくるビーズを見て、ゆったりとした時間を子供たちは過ごすことができます。
 次に、こちらは「カラースカーフ」というものです。使い方としては、(カラースカーフを広げる)このように広げて、(広げたカラースカーフを上方に上げる。)このように上げて、上から下に落ちてくる様子を見て楽しんだり、(カラースカーフを丸める。)このように丸めて、(カラースカーフから手を放すと、カラースカーフが広がっていく。)広げたりと、子供たちは様々な遊び方で楽しむ方ができます。
 こちらは「ドレミパイプ」という楽器です。こちらはプラスチックでできているため、子供たちでも安全に使用することができます。また、鳴らし方としては、このように、(ドレミパイプを持ち、手で叩く。)手で鳴らしたり、(ドレミパイプを持ち、腿で叩く。)このように足で鳴らしたりと、音階を変えることができます。
 私は音楽療法という言葉を初めて聞いたときは、治療のような難しいイメージを抱いていました。しかし、実際に音楽療法を取り入れている園へ見学に行かせていただくと、以前持っていたイメージとは違い、子供たちが楽しそうに音楽に触れている姿が見られ、ピアノの音に合わせて、太鼓やマラカスなどを演奏し、楽器に親しんでいました。子供たちの楽しそうな姿、音楽療法のことを「音楽あそび」と呼んでいたことがとても印象に残っています。また、本学では、そのように支援を要する子への対応方法などを実際の現場で働く先輩方から講義の中で教わることができます。このように、実際に園見学に行かせていただいたり、専門的な深い学びを得られたりすることも、本学の強みの一つだと思います。
 これらの学びや経験を胸に、地域に貢献できる、叔母のような保育者になりたいと思います。以上です。ありがとうございました。

小野部長
 ありがとうございました。叔母さんの存在が大きかったといったことですけれども、知事の方からお願いいたします。

達増知事
 はい、ありがとうございます。そうですね、その叔母さんの存在が非常に大きく、また、卒業生の皆さんが身近にいたり、地域にいたり、そういう卒業生のネットワークが地元にあるというのは、卒業後も何かと仕事をしていて働きやすいんじゃないかと思いますね。地域に根差した保育士を目指すという話があって、そういう意味でも、この卒業生で保育士、働いてる皆さんが地域にいてですね、そういうみんなで地域に根差した保育士になり、地域に根差した保育が行われていくっていうことは、地域にとってすごくいいことでありますので、ぜひぜひそういうふうに進んでいってほしいなと思います。
 音楽療法を今、興味深く楽器紹介、見せてもらいましたけれども、楽しそうでいいなと思います。障がい者の皆さんの音楽活動、音楽あそびっていう言葉もありましたが、6年前に、岩手で国民体育大会と全国障害者スポーツ大会をやり、障害者スポーツ大会の関係で、今日もその障害者芸術「へラルボニー」のネクタイを付けて来てるんですけれども、この展覧会ってのはかなり岩手でもやるようになっているんですが、一足先に障害者芸術振興が進んでいる滋賀県などでは、年に何回か障害者活動フェスティバルのようなことをやって、芸術作品の展示のほかに音楽の発表も盛んにやっていてですね、岩手でもそういう障がい者の方々の音楽活動の発表会、それは自然に障がいのある人もない人も一緒に音楽をやるっていうような場になっていくんですけれども、そういうのをどんどんやれるようになるといいな、そういうふうにしていきたいなと今改めて思いました。子供たち、特にこのいろいろ自己表現しにくかったり、あと見たり聞いたり、そういうのが苦手な子供たちが音楽を通じてより自分を解放したり、世界と繋がったりできると非常にいいことなので、頑張ってほしいなと思います。ありがとうございました。

小野部長
 
ありがとうございました。それでは次に菅原和さん、お願いします。

菅原 和
 私は、本学に子供と関わる職に就きたいという夢を持って入学しました。高校の先生から、夢をかなえるために紹介していただいたのが修紅短期大学でした。
 入学して現在まで様々な活動をする中で、仲間と切磋琢磨してきたことが印象に残っています。その中でも、本学の伝統である、幼児教育学科音楽発表会「こどものためのファンタジックコンサート」から多くの学びを得られたと考えています。コンサートは今年で40周年を迎えますが、ここ3年間はコロナ禍で無観客の開催となっています。1年生、2年生はもちろん、卒業生の方々にも協力していただき、学生自身が企画し、ステージを作り上げています。学生みんなが心を一つに成功させたいという思いから、意見がぶつかることもありました。しかし、それを乗り越え、成功できたときには、とても大きな達成感を感じることができました。また、コンサートは、歌、ダンス、演奏、劇など、学んできたことを総合的に発表する機会でもあります。自分たちの頑張りが形として残り、思い出にもなる、修紅短期大学の誇れる伝統行事です。仲間と思い出を作れたこと、コンサートを成功できたことは貴重な経験となり、これからに生かしていきたいです。
 私の将来の夢は、福祉施設の職員になることです。保育実習を通して、子供のかわいさや子供理解の奥深さをたくさん知りました。そうした中で、私の夢を変える出来事がありました。それは介護施設で働く母の姿でした。母の利用者の方への考え方や仕事に対する姿勢を見て、施設で働くことへの興味を持ちました。そして、児童養護施設、障がい者施設での実習をさせていただき、利用者の方の思いや特性を理解し、支援することが大切だと感じました。また、利用者の方が求めるものを職員が感じ取り、関わることで、信頼関係の形成に繋がることを学びました。このように、支援を必要とする方の役に立ちたいという気持ちが大きくなり、福祉施設の福祉施設関係の職に就きたいという思いになりました。私は、生まれ育った一関、花泉で地域のために役立つ施設職員を目指します。以上です。ありがとうございました。

小野部長
 ありがとうございました。介護施設で働くお母さんの姿を見てという形でございますが、知事の方からお願いいたします。

達増知事
 「ファンタジックコンサート」というのは凄い、なかなか凄そうなので、見てみたい、聞いてみたいという気持ちが湧いてきますね。
 そして、介護施設で働くお母さんを見て、児童養護とか、障がい者施設とかそういったところも経験し、そういった方向、進路を考えている、目指しているということで、大変素晴らしいなと思います。私は、社会に出るときに、この外務省というところに入って外交官、外国人と交流し外国人と一緒に仕事をするっていうのを社会人の原点にしてるんですけれども、まず言葉が違い、考え方が違い、そういう人たちとも理解し合えるようにするとか、さらにこう一緒に仕事をして共通の目標を目指すとか、そういうことができたらすごくいいなと思って、そういう異文化交流、今の行政の用語で言うと、違う文化の人たちとも共に生きる多文化共生っていうのが原点なんですけれども、幼児教育とか、あとは障がい者福祉も、似たところがあるんじゃないかと思います。基本は、相手を思う、個人の尊厳、それを尊重して、人格として認めてですね、対等な立場、さらには、多文化共生で外国人とこううまくやっていくので一番大事なことは、敬意を示すことなんですね、相手に敬意を示す。この尊敬してますよっていう気持ちを相手に伝えるっていうのが非常に大事で、まず相手の中に尊敬できるところをまず発見するというところ、それがないと上っ面の敬意になって空振りしますので、ちゃんと相手の中に尊敬できるところ、敬意を持てるところを発見し、そしてそこを大体直接しゃべって褒めたりして、いいですねと、そこを認めます、尊敬しますみたいにすると、黙ってたんじゃわかんないんで。ただ、敬意を持ってる、尊敬してるっていうだけじゃ駄目で、それを相手に伝えて相手がそれを受け止めるってことで交流ができて一緒に仕事ができるようになってくっていうのは、相手が幼児でも障がい者でもそうだと思うんですよね。いろいろこう、普通に生活してるとか、ちゃんとこう立って歩いてとか、いろんなところで、すごいっていうそういう尊敬できる、敬意を持てるところっていうのが、いろんなところに出てきて、そこを認めているってことを伝えながらやっていくとですね、幼児教育とか障がい者福祉も、うまくいくのではないかなということをこの多文化共生の分野から、そういうことを考えたりしています。ありがとうございました。

小野部長
 
ありがとうございます。それでは次に、齋藤美怜さん、お願いします。

齋藤 美怜
 私は宮城県気仙沼市の生まれで、現在も気仙沼から通っています。
 私には弟と妹がいて、幼いころから面倒を見てきたことをきっかけに、子供と関わることがしたいと思うようになりました。その思いを叶えるために、私がこの修紅短期大学に進学を決めたきっかけの一つにオープンキャンパスがあります。高校時代に、本学のオープンキャンパスに参加し、学校の温かい雰囲気と先輩方の楽しそうに楽器を演奏する姿、ミュージカルをする姿に魅了されました。また、少人数の学校だからこそ、先生方から個別に丁寧な指導が受けられると感じました。
 オープンキャンパスはパンフレットだけでは感じにくい学校の雰囲気や、実際の情報を知ることができる機会だと思います。さらに、実際にその学校に通っている先輩方から話を聞くことができ、不安を減らす場でもあります。私は本学に進学してから、企画をする立場としてオープンキャンパスに参加させていただきました。どうしたら修紅短期大学の魅力を伝えられるか、この学校に入りたいと思ってもらえるか。試行錯誤しながら企画する中で、高校生の今の悩みや不安、期待を肌で感じることができました。私が高校時代、オープンキャンパスを通して、この学校で学びたいと思ったように、本学の良さが広く知られ、これからの後輩たちが2年間の中で同じ目標に向かって頑張れる仲間と出会えることを願っています。
 本学は、地域に根づいた学校であり、実際に地元で就職し、活躍している先輩方もたくさんいらっしゃいます。私の地元である気仙沼市は、2011年の東日本大震災で大きな被害を受け、11年経った今もなお、その傷跡が残っています。そこで、消防士として働く父の姿や気仙沼のために支援をしてくださる人々の姿を見て、人と人との繋がりを大切にしたいという思いとともに、気仙沼のために働く一人になりたいという思いが芽生えました。そして、震災で何もなくなってしまった気仙沼から少しずつ復興し、活気が戻ってきた姿を11年間見てきて、さらに気仙沼の復興に携わる存在になりたいと思うようになりました。
 被災地のために尽力してくださった岩手の方々には、とても感謝しております。これからも、震災を通して学んだ人と人との繋がり、地域と地域の繋がりを大切にしながら生きていきたいと思います。以上です。ありがとうございました。

小野部長
 はい、齋藤さんどうもありがとうございました。それでは知事の方からお願いします。

達増知事
 気仙沼から来ていただいてありがとうございます。気仙沼は、遠洋漁業の基地であり、そして水産関係の工場などもたくさんある水産大都市だったので、東日本大震災では、それだけ被害も大きく、そこからの復興というのは非常に大変だったと思うんですけれども、立派にどんどんこう復興していてすごいと思います。そして、お父さんは消防士をやられていたっていうことで、すごい大変だと思います。震災の時も大変だったでしょうし、その後の救助を、避難、救助、復旧、復興という中で、また最近、災害がどんどん複雑化し、また多発しているので、消防士さんの役割、ますますこう高まっているんで、ますます大変なんだと思いますが、そういう人が身近にいて、世の中や将来を見る目がやっぱり磨かれるんだと思います。
 オープンキャンパス、高校生とのやりとりで、高校生として経験し、そして今、高校生相手に経験するというのは、非常にいい経験なんだと思いますね。やはり、違う立場なんだけど、同じことについて同じ目線でやりとりするっていうことは非常に意義があるんだと思います。「ファンタジックコンサート」も凄いみたいですがオープンキャンパスというのも楽しそうで、いいなと思いました。ありがとうございます。

小野部長
 
それでは最後に、小野寺季楽さんからお願いします。

小野寺 季楽
 私は、子供に関わる職業に就き、地元である、この岩手県一関市で働きたいと思い、保育士を目指しました。初めは、将来に対して迷いや不安がありましたが、本学のオープンキャンパスを訪れた際、楽しそうに歌やダンスを披露する先輩方を見て入学を決意しました。入学してから、毎日の講義や保育実習、教育実習を通して、保育士になるための知識や経験、働いている先生方の姿を見て、子供の将来を考えた援助をしていて凄い、私もこうなりたいと憧れを持ちました。地元で活躍する先生方のように一関市で働きたいという気持ちがさらに大きくなりました。
 本学の特色は、一関を初めとする盛岡、花巻、奥州など、岩手県内の保育園、幼稚園、こども園の園長先生が講義を行ってくださることです。現場の経験豊富な先生方の一言は、子供への熱い思いが伝わってきます。保育実習、教育実習を行う際に、大切なことや、絵本、手遊び、季節の折り紙、子供たちが好きな曲、ダンスなどを教えてもらい、実際に体験しながら講義を受けることができます。
 また、手話の得意な園長先生から歌に合わせた手話を教えていただきました。私は、それをきっかけに手話に興味を持ち、先生に簡単な手話をいくつか教わり、手話は美しくて綺麗なものだと思い、感動しました。私がアルバイトをしていた時、聴覚障がいのお客様が訪れたことがありました。先生に教えてもらった手話で感謝を伝えようと思い、「ありがとうございます。」と、手話をしました。すると、お客様はとても喜んでいる様子で、「手話上手だよ。」と伝えてくれました。講義で学んだ手話を通して、このような経験ができて自分に自信を持てた気がします。このように、保育の今を現場で働いている先生から直接学ぶことができるのが本学の強みだと思います。
 もう一つの特色は、ボランティア活動を活発に行っていることです。タッチベルクラブでは、長年教育実習でお世話になった、一関市内の4つの幼稚園が今年度で閉園することを知り、ボランティアコンサートに行かせていただきました。園歌を子供たちと歌ったり遊んだりしたところ、子供たちがとても楽しんでいる姿が見られ、私たちも子供たちから元気をもらいました。講義だけでなく、実際の子供たちの姿を見て学ぶことができるのも、本学の強みの一つだと思います。
 将来、私は地元の保育園で働きたいと思っています。そして、自分の好きなことを生かせる保育をしたいと考えています。私は裁縫や折り紙など、何かを作り出すことが大好きです。一つの素材から無限にものが生み出せるところに面白さを感じています。先ほども紹介しました、こちらにございます、(自作のフェルトの歌絵本を示し)フェルトの歌絵本に仕掛けを作り、実習先の保育園へ持っていったところ、楽しんで遊んでいる姿、歌を歌いながら友達と楽しむ姿がありました。その姿を見て、自分の作ったもので楽しんでもらえることに喜びを感じました。これからも、子供たちが作る喜びや遊ぶ喜びを感じる楽しい活動を一緒にしたいと思っています。以上です。ありがとうございました。

小野部長
 はい、知事からお願いいたします。

達増知事
 はい、ありがとうございます。そうですね、この立体造形でいろんなものを作れるっていうのは非常にいいことでありまして、やっぱ見て楽しくなりますし、やっぱ見たことがないようなものがパッと出てきて、まずびっくりしますよね、感動するんじゃないかと思います。
 そして、小野寺季楽さんもオープンキャンパスで心に決めたということで非常によかったんじゃないかと思います。そして、手話ですね、手話に興味を持ち、そしてどんどんこう練習してるってのは非常にいいことで、岩手県も、元々熱心にやってる方々いるんですけれども、やはり国体と全国障害者スポーツ大会をやって、県としても本格的にやらなきゃっていうことで、知事の定例記者会見に必ず手話通訳者の方に通訳してもらうようにしたりとかするようになっていますね。障がいのある人もない人も共に生きる、共生社会というのを普通のことにしていくというのをやはりしていかなきゃならないので、そういうことを障がいのある人ない人を繋ぐことができる力、技というのは、大変素晴らしいと思います。いろんな得意なことを生かしながら、保育、仕事としてやっていくってのは大変すばらしいと思いますので、期待しています。ありがとうございました。

小野部長
 知事ありがとうございました。
 皆様からですね、じっくりとお話をいただいたのでですね、時間が2巡目はなかなかちょっと難しいかなって感じになりましたけれども、少し時間があります。言い足りなかった点、ここをもう少し知事と話してみたいなといった点などありましたらですね、ぜひ手を挙げてお願いしたいと思いますが、何かございますか。
 はい、それでは菊地さんお願いします。

菊地 望来
 
はい、私の方から最初に失礼します。
 先ほど私の抱負で、幼児体育指導者検定で幼児体育のことについて話した際に、達増知事はじめ、三浦センター長、千葉学長からお話をいただきました。ありがとうございます。
 先ほど、岩手県も運動不足が目立っているということでしたが、私自身、それを感じることがとてもあります。まず、SNSの普及で運動不足が問題視されていることは、ニュース等で聞いていましたが、最近、コロナ禍で家で過ごす時間が増え、ゲームやYouTubeなどで、体を動かす機会が減っていることもとても実感しています。また、中学校のソフトテニスのコーチを務めていますが、中学生の子に「家で何してるの」って聞いても「ゲームするんだ」などの声が多く耳にします。そういったことから、やはり運動不足というのはずっと続いていて、今社会問題として取り上げられているものと感じています。
 先ほどの幼児体育のことなんですけれども、幼児期に身に付けておきたい84通りの基本動作というものがあります。私たちが普段からしている歩く、走る、立つ、座るをはじめとする、物を持つなどたくさんのことはありますが、それはやはり当たり前にできることとして私たちも行っていますが、子供たちにとっては当たり前ではありません。遊び、運動遊びを通した中で、そういった動作を身に付けていきます。そこで、私は今、卒業研究として84通りの基本動作のうち、それらをまとめた幼児期に身につけておきたい36通りの動きに基づいたダンスを考案して、修紅短期大学附属認定こども園の子供たちと一緒に実践し、子供たちの今の実態を把握していきたいと考え、研究を行っています。実際にダンスの考案をしました。今後は、実際にこども園の子供たちとダンスをしたり、フラフープや大型積み木、ボールを投げたりといったことの動作を含めて、実践を行い、子供たちの今の状況、どういった体の動作ができるのか、個人差、そういった実態を把握し、今後の課題を見つけていきたいと考えています。このようなことから、さらに私自身、幼児体育指導者検定の1級も含め、この本学で学びを深め、自分の将来に繋げていきたいと考えています。以上です。ありがとうございます。

小野部長
 どうもありがとうございました。36通り、特にそれを選んでダンスを作って、子供たちにそういった動きを学んでもらいたいという、菊地さんから強い決意も含めてお話をいただきました。本当にありがとうございます。
 その他、どなたがいかがですか。はい、それでは小野寺さん、おそらく最後になっちゃうと思いますけれどもお願いします。

小野寺 季楽
 先ほどの抱負とはまた違うお話になるんですけれども、岩手県には、子供たちが親子と一緒に楽しめる施設がたくさんあるなと感じております。子ども科学館だったり、手づくり村、おもちゃ美術館、サファリパークとか、親子でどこかに行って楽しむなど、今はコロナ禍なので厳しいところもあると思いますが、そういう建物とか場所がたくさんこれから増えていけばいいなと思っております。以上です。

小野部長
 ありがとうございました。岩手は広いですし、様々、自然と一緒に遊べる場所もたくさんあるといったことで、ますますそういったところが増えればいいという、小野寺さんからの御提案でした。どうもありがとうございます。
 そろそろ時間がまいりました。今日御参加の皆様からのお話、地域への思い、子供たち、それから障がいを持った方々も含めて、弱い方々への温かい思い、そして未来、将来への思いを伺うことができたように思います。
 時間になりましたけれども、それでは千葉学長から本日の懇談に関する御感想をいただければと思います。千葉先生お願いいたします。

千葉学長
 はい、皆様お疲れ様でございました。
 2年生の6名のそれぞれの思いをお聞きし、それに対する達増知事の一人一人心温まる激励などをいただき、本当に有意義な交流ができたことは本当にありがたく思いました。毎年、本学は卒業時には、保育士や幼稚園教諭など、免許資格を生かした職種に、それも生まれ育った地元に大半が就職しております。本日参加していただいた6人の学生諸君も、自然豊かなふるさとの地で、必ずや地域の担い手の一人として貢献していただけるものと大いに期待をしておる次第であります。
 本日はこのような貴重な機会をいただきまして誠にありがとうございました。どうか、これからもよろしくお願い申し上げます。

小野部長
 千葉先生、どうもありがとうございました。

知事所感

小野部長
 それでは、最後に達増知事からお願いいたします。

達増知事
 
はい。私は、結婚して子供ができる前までは、歴史とか地理が好きで、あとはロボットとかコンピューターとかそういうのが好きだったんですね。それで、動物とか自然とかそういうのはあんまり好きじゃなく、また子供っていうのもあんまり得意じゃなかったんですけれども、自分に子供ができて、赤ちゃんとしてですね、お風呂に入れたりおむつを替えたりミルクを飲ませたりとか、そういうことを通じて、動物とか自然がすごく好きになってきてですね、もうテレビの動物番組とかインターネットの動物動画とかが、なしではいられないような、本物の動物も好きなんですけれども、そういう自然の素晴らしさとか生き物、命の素晴らしさっていうのを赤ん坊である自分の子供に教えてもらったなあという感じで、そういう意味で自分の子供、赤ん坊を尊敬したりとかしてたんです。
 ですから、幼児教育っていうのは、本当に汲めども尽きぬ魅力があるし、そこから教わること、得られることはたくさんあるんだと思います。もちろん、いろいろ法律やルールに基づいて、一定のサービスの提供というような形で行われることには、いろんな責任やら義務やら、仕事として大変なことがいっぱい付きまとうものではあるんですけれども、仕事の大変さっていうのは、乗り越え方がいろいろありますので、先輩や同僚やいろんな人から仕事の大変さの乗り越え方を教わったり、あと自然に身に付いたりもしますので、一方、子供たちから得られるもの、障がい者の人たちから得られるものっていうのは、本当に無限の可能性があると思うので、そういうのを大事にしながら未来に向かって進んでいってもらえればいいんじゃないかと思いますし、そういうことがどんどんやれて、そういう分野がどんどん活発になる岩手県にしていきたいと改めて思いました。
 ありがとうございました。以上です。

小野部長
 ありがとうございました。

閉会

小野部長
 
皆様、本日は本当に貴重なお話をいただきまして本当にありがとうございました。
 冒頭、知事から申し上げましたように、岩手県は幸福、県民の幸福といったことをテーマに様々な取り組みを進めておりますけれども、やはり幸福っていうのは、周りの人たちが幸福になって、それを通じて自分たちも幸福になるというふうに考えております。本日、県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in一関」でございました。まさに、みんな、そして自分、どういうふうな形でこれから幸せになっていこうかといったことで、皆さんからの様々なお話がですね、地域、そして一人一人の幸福に繋がっていくというふうに考えております。
 これをもちまして県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in一関」を終了いたします。本日はどうもありがとうございました。

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