「いわて幸せ作戦会議(in盛岡)」(令和5年2月8日)

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ページ番号1057650  更新日 令和5年3月23日

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日時
令和5年2月8日(水曜日)10時30分から11時50分まで

場所
盛岡地区合同庁舎 8階 大会議室

出席者

・参加者(敬称略)
 宮城 和朋(株式会社みちのりトラベル東北 地域創生室室長)
 鈴木 絵美(株式会社地熱染色研究所 営業/広報マネージャー、I-Attract. 代表)
 佐々木 孝之(小岩井農牧株式会社 観光部課長)
 橋浦 律子(NPO法人紫波みらい研究所 事務局長/理事)

・県側
 知事、盛岡広域振興局長、政策企画部長

開会

小野部長
 ただ今から、県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in盛岡」を開催いたします。
 皆様には御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は、「SDGsの視点からの地域づくりと交流人口の拡大」を懇談のテーマといたしまして、県央圏域で地域の魅力の向上や、活性化に取り組まれている皆様にお集まりいただいております。
 私は、本日の進行役を務めさせていただきます、県の政策企画部の小野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1

小野部長
 
それでは開会に当たりまして、達増知事から挨拶申し上げます。

達増知事
 皆様おはようございます。
 県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in盛岡」、県政懇談会は、岩手県内各地域、各分野で活躍する皆さんの声を、知事が直接伺って県政の参考にするという企画で昔からありますが、近年「いわて幸せ作戦会議」というタイトルを使っているのは、今のいわて県民計画、10年の総合計画の基本目標が、「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」というもので、それで「いわて幸せ作戦会議」と名付けております。そして「in盛岡」ですが、今ここに来る前に、クレイグ・モドさんと話をしてきたんですが、ニューヨークタイムズで「(今年)行くべき52か所」の2番目に選ばれた、盛岡市の紹介文を書いてくれたアメリカの人ですけれど、盛岡は素晴らしい、全国の地方に関心があって、そして、この中核市、30万人ぐらいの人口の市に元気があっていいんじゃないかということに気づき、中核市を回った中でも盛岡市が特に良いということでありました。盛岡市が良いというところには、狭く行政上の盛岡市だけじゃなく、盛岡を取り巻く市町村も含めた、広域的な盛岡が良いという意味と受けとめていいと私は思っていますが、今全国的にも国際的にも注目されている、この盛岡広域の現在と未来をデザインしていくのは大変大事なことでありますので、今日の「作戦会議in盛岡」大いに期待いたします。
 どうぞよろしくお願いいたします。

出席者紹介

写真:懇談会の様子2

小野部長
 ありがとうございました。
 それでは、この後の進め方についてですが、まず、私からお一人ずつ御出席の皆様のお名前を御紹介いたします。続けて1分程度で自己紹介をお願いいたします。その後、本日のテーマに沿ってお話をいただきます。お一人ずつお話が終わった都度、知事がコメントをするというような形で、区切りながら進めていきたいと思います。そして、最後に自由懇談の時間も設けておりますので、是非様々なお話をいただければと思います。
 それでは、初めに本日御出席の皆様を御紹介いたします。私の方からお名前を御紹介いたしますので、1分程度で自己紹介をお願いいたします。初めに、株式会社みちのりトラベル東北 地域創生室 室長の宮城和朋さんです。

宮城 和朋
 
改めまして、皆さんおはようございます。みちのりトラベル東北の宮城と申します。今日はよろしくお願いいたします。
 岩手県北バスというバス会社で旅行事業を行っている者で、宮古出身です。岩手に少しでもたくさんのお客さんに訪ねていただくような、そういう企画をやらせていただいております。
 今日、SDGsという観点がテーマだと思うのですが、どこまで有効なお話をできるか分かりませんが、様々勉強させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

小野部長
 
よろしくお願いいたします。次に、株式会社地熱染色研究所 営業、広報マネージャー、I-Attract.(アイ アトラクト)代表の鈴木絵美さんです。

鈴木 絵美
 
はい。皆さんこんにちは。御紹介いただきました、八幡平市から来ました鈴木絵美と申します。
 地熱染め、皆さんちょっと御存知だろうということで、そこの説明はちょっとカットいたしまして、主に営業、広報を担当しております。また、実家が松川温泉でペンション喫茶を営んでおり、小さな頃からお客様がいて当たり前といった、そういった環境で育って参りました。物を売るだけではなく、岩手に来ていただきたいっていう気持ちを持って接客をすることを心がけております。
 また、2019年に地域コーディネートプロデュースとして個人事業を起業しました。地域の魅力をインプット、アウトプットというテーマを持って活動しております。
 プライベートでは、小学校のPTA会長4年目やっておりますし、高校の運営協議会なども経験し、またまたプライベートなのですが、長男が不登校というそういった経験を、今現在進行形でしております。
 いろんな観点で、ビジネスとは離れた上でも、SDGsと繋がるといったら多様性とか幸せって何だろうと考えながら、地域の笑顔、活力のために日々過ごしている状態でございます。
 本日はどうぞよろしくお願いいたします。

小野部長
 
よろしくお願いいたします。次に、小岩井農牧株式会社 観光部課長の佐々木孝之さんです。

佐々木 孝之
 
はい。皆さんこんにちは。小岩井農場の誘客営業の責任者をしてます佐々木と申します。今日はよろしくお願いします。日頃より、小岩井製品を御愛顧いただきまして本当にありがとうございます。
 実は私、愛知県の出身でございまして、花巻から直行便が飛んでる小牧市の出身です。転職して小岩井に来て6年が過ぎまして、コロナ禍の影響で農場で仕事をするようになって、今年3回目の冬を過ごしています。まだまだ岩手県のことを勉強しながらですが、それまで岩手県には縁もゆかりも、来たこともなくて、佐々木さんがこんなにたくさんいる場所だっていうのを来てみて初めて知ったぐらいです。
 小岩井の前は大手旅行会社で、特に海外旅行の仕事をずっとしてきました。当時人気だったロンパリローマとかっていってヨーロッパを周遊するコースとか、トルコとかインドとか、アフリカに行って野生動物見るサファリとか、もう今では想像できないような場所へとお客様を案内していました。
 いわば、その場所に住んでない者が、その場所へ行ったことのないお客様の興味を引き出して、その場所へ御案内して感動していただく仕事をずっとやってきていて、今は岩手県と小岩井がフィールドになりましたけども、同じ仕事をずっとしてるのかなと思っています。
 遠方のお客様を岩手県にお連れするという仕事をしていて、外の者としてですね、岩手の何が魅力になるのかっていうことをずっとずっと考えています。今日は、こんな機会をいただきまして、子供にも少し自慢できるかなと思いながら、楽しい時間を過ごしたく、どうぞよろしくお願いします。

小野部長
 
よろしくお願いいたします。次に、NPO法人紫波みらい研究所 事務局長、理事の橋浦律子さんです。

橋浦 律子
 
皆さんこんにちは。紫波町のNPO法人紫波みらい研究所 事務局長の橋浦と申します。よろしくお願いいたします。
 私はですね、矢巾町生まれの紫波町育ちで、結婚しても紫波を離れることがなかったので、もう還暦過ぎましたから約60年、紫波町に住んでおります。
 以前は、都会に出てみたいなと憧れたこともあったんですけれども、縁あって紫波みらい研究所でお仕事をすることになって、それまでほとんど紫波町に興味がなかったんですけれども、紫波の取組を勉強しなきゃいけない立場になりまして、それから少しずつ紫波町愛が芽生えてきまして、今日はそういう思いも込めて参加させていただきましたので、よろしくお願いいたします。

小野部長
 
ありがとうございました。県からは、達増知事、盛岡広域振興局の佐々木局長でございます。よろしくお願いいたします。
 また、本日は、県議会議員の皆様にもお越しいただいておりますので、御紹介申し上げます。盛岡選挙区選出の上原康樹議員です。

上原康樹議員
 
よろしくお願いいたします。

小野部長
 小西和子議員です。

小西和子議員
 よろしくお願いいたします。

小野部長
 軽石義則議員です。

軽石義則議員
 よろしくお願いいたします。

小野部長
 小林正信議員です。

小林正信議員
 よろしくお願いいたします。

小野部長
 続きまして、八幡平選挙区選出の工藤勝博議員です。

工藤勝博議員
 おはようございます。よろしくお願いいたします。

小野部長
 滝沢選挙区選出のハクセル美穂子議員です。

ハクセル美穂子議員
 よろしくお願いいたします。

懇談

<テーマ>
SDGsの視点からの地域づくりと交流人口の拡大

小野部長
 
それでは進めさせていただきます。
 皆様のお手元にお菓子と飲み物を準備しております。まず、佐々木局長から今日のお菓子、それから懇談テーマについて御紹介いただきます。お召し上がりいただきながら、お聞きいただければと思います。よろしくお願いいたします。

佐々木局長
 
お手元にお配りしておりますお菓子は、本日御出席の鈴木絵美さんが、平舘高校家政科学科3年生の地域観光実践の授業の中で指導し開発した「八幡平バジルクッキー」でございます。IoT(モノのインターネット)による農産物の生産などを行っております、八幡平スマートファームが地熱を活用して栽培した濃厚なバジルが、ふんだんに使われております。有限会社安比高原牧場が製造し、販売されているものでございます。このバジルクッキーにはプレーンとソルトの2種類がございまして、本日は甘さが程よいプレーンを御用意いたしました。紅茶やワインに合うとのことでございまして、お手元の紅茶と一緒にお召し上がりをいただければと思います。
 せっかくでございますので、鈴木さんからコメントを頂戴できればと思います。お願いいたします。

鈴木 絵美
 
はい。本日はこの県政懇談会のお茶菓子に、平舘高校が開発したバジルクッキーを取り上げていただいて本当にありがとうございます。
 私から説明するというよりも、生徒がこの授業を通して感想を書いていたので、その一つを紹介してみたいと思います。「一番印象に残っている取組として、やはりこの商品開発ということで、何度も試行錯誤して味にこだわった商品を作り上げることができました」ということで、この3年生は、2年生の時からバジルクッキー作りに挑戦して、2年越しでこの形になったということだったので、販売実習なども含めていろんな人に買っていただいて、喜んでもらえたのは本当にうれしかったという話でした。本当に自信が持てたという感想などもあります。
 これからも、いろんなところで皆さんのお口に入ればいいなと思っております。ありがとうございます。

佐々木局長
 
それでは、本日の懇談テーマでございますが、「SDGsの視点からの地域づくりと交流人口の拡大」としてございます。盛岡広域においては、国からSDGs未来都市に選定されました岩手町が、SDGsをキーワードとした地域づくりを行い、その取組を通じてさいたま市等とも関係を深めるなど、交流人口拡大に向けた取組が広がってきております。盛岡広域振興局におきましても、今年度から観光事業者さんとも連携しSDGsをテーマとした教育旅行プログラムの開発を行うなど、官民一体で、SDGs達成に向けた地域づくりや交流人口拡大に取り組んでおります。これらのことから、SDGsの視点による地域資源の開発、情報発信等を実践されている皆様と、地域の魅力づくりや魅力の効果的な発信による、交流人口拡大に向けた戦略等について意見交換を行いたいと考え、このテーマを設定したものでございます。
 限られた時間ではございますが、忌憚のない御意見を賜りますようお願いを申し上げます。

小野部長
 
ありがとうございます。それでは懇談に入らせていただきます。
 お菓子をお召し上がりいただきながら、進めてまいりたいと思います。
 ここからは、今日のテーマ「SDGsの視点からの地域づくりと交流人口の拡大」に沿いまして、現在の取組や課題、今後の方向、それから御自身の抱負、県への期待なども含めてお話をいただければと思います。先ほど自己紹介いただきました順番で、宮城さんからお一人大体5分程度でお願いしたいと思います。それでは、宮城さんよろしくお願いいたします。

宮城 和朋
 はい。それでは、改めましてよろしくお願いします。バジルのクッキー美味しいですね。ありがとうございます。

鈴木 絵美
 ありがとうございます。

宮城 和朋
 
旅というものを事業にしている会社にいる者として、自分が大事にしながらやってることを勝手に思うがままにお話をさせていただきたいと思います。皆さんの手元にあるこのプロフィールに大きく五つの段に分けて書いてるのですが、サステナビリティという観点から、震災復興の話、それから移住定住の話、あと環境学習の話、歴史文化の話、自然の話ということで、自分がやってることを紹介しつつ感じてることをお話したいなと思います。
 私は、宮古の出身ということで一番重心を置き、軸足が乗るのはこの震災復興の旅づくりの話です。手元に一つパンフレットも置かせていただいてますが、この教訓をどうやって伝承していくのかということに関しては持続的に取り組みたいなと、思いを込めてやっています。沿岸の人間としてこの震災はやはり無かったことには絶対できないですし、命が大切とか津波が怖いとか、なんかそういうことはもう当たり前のことで、それ以上に人が作ったもの、防潮堤だったりハザードマップだったり、あとは人の判断によって、こう命が失われていったっていうことは、ある意味自然災害でもありながら、人間と自然との向き合い方っていう部分に大きな学びがあるんだと思っています。それを組織づくりに生かしていきたくて、こういうパンフレットを作りながら、岩手だけでなく宮城と福島とも連携してこうやっていきたいなと思っておりました。
 課題とすれば、震災を知らない世代がどんどん、どんどん増えてくることが、やはり大きな問題かなと思っていて、それを様々デジタルツールを使って解決しようというところもあるんですが、個人的には、デジタルもちろん大事なんですけれども、「何を」伝えるかっていうことと「どういう熱量で」伝えるのかっていうことをなくして、デジタルも機能しないんじゃないかなと思っています。先ほど申し上げたような組織づくりとか日々のコミュニケーションみたいな、何かそういった普段の生活に生きるような教訓というものを、しっかり熱意を持って伝えていきたいと思ってるのが、この震災復興の話です。
 二つ目は、移住定住の事業も県とやらせていただいていましたけれども、これを通して岩手で暮らすっていうことが、なぜ豊かなのかっていうのを自分自身も考えるようになりました。所得とか、便利さみたいなところからいうと不便な県ではあるんですけれども、一方で、それがゆえ人と人との繋がりがあったり、自然との一体感みたいなのが得られたりということに豊かさがあるんじゃないかなと思っています。今多拠点とか、そういう暮らしも増えてきている中で、移住した実績の人数とか税収みたいなところでは計れない価値があるんじゃないかなと感じたところでした。
 三つ目は、この後の鈴木絵美さんと一緒にやらせていただいてる八幡平の環境学習なんですけれども、これはその次の「歴史文化」の「ラストフロンティア」ってプロジェクトとも繋がるんですが、岩手の豊かさというのは、やはり大地のエネルギーに支えられていて、岩手山や北上山地などから、鉄が取れたり鉱山(金(きん))が取れたり、それから豊かな水があったり、そういったものの恵みの中に人々の生活があって、そこに循環が生まれてるっていうところを伝えていきたいなと思っています。ラストフロンティアという復興庁のプロジェクトをやったときも、そのような資源に恵まれているがゆえに一方で、その表裏一体にある冷害とか飢饉とか当然地震とか津波とかそういったものがあって苦しんできた県ではあるんですけれど、そこに根づいている祈りの精神性みたいなところは祭りとか、芸能に表れていると思うので、何かこう「目に見えないものを見ようとすること」とか、「声なき声を聞こうとすること」とか、ある意味霊的なものというか、見えないものをどうやって感じ取っていくかっていうのは、この時代においてすごく大事なポイントなんじゃないかなというふうに思っています。
 最後に自然というところで、今サイクルツーリズムを振興局とやらせていただいているんですが、我々もバス会社でありながら、脱炭素の時代に舵を切らなきゃいけないと思いますし、健康増進という意味でも、自転車はすごく良いツールなんじゃないかなと思っています。最近キャンプをする人も増えてきて、一周回って便利さの先に原点回帰するというか、自然と一体になるみたいなことに価値を置く人々も増えてきてるなと感じますので、自然と一体になればなるほど、自分自身が地球に自然に優しくなれる、何かそういう旅を自転車っていうものをツールにしながらやっていければいいななんて思っています。
 すみません、ちょっと5分を過ぎましたがもう少しだけ。私、こういういろんなテーマでやりながら旅を生業にしていますが、旅って出会いが生まれる場を作れると思っています。それは、景色との出会い、食との出会い、あと人との出会いももちろんですけど、その中でいろいろな大事な言葉に出会ったり、あと知らない自分に出会ったりという、こういう出会いを作るものが旅の魅力だなと思っているので、その旅を通して、一人一人がそのより良い生き方を模索していく、そういう旅をずっとこれからも作っていきたいなと思っています。
 このSDGsというフレームの中で何番にどう合うかっていう話というのは、あんまり私も興味がなくて、むしろ何をその旅の中で問うて、その先に、どうより良く生きていくのかっていうことに対して、何か提供できるようなことを今後もやっていきたいなと思っています。その問いという部分に関しては、「豊かさって何ですか」とか、「幸せって何ですか」とか、「自分にとって大切なもの」とか、何かそういうものを問い続けることによって、より良い生き方が実現していく、それが知事がおっしゃった「幸せ」に繋がっていくもんじゃないかなと思っていますので、旅を通して自分ができることを粛々とやり続けたいなというふうに思ってます。すみません。ちょっと長くなりました。以上です。

小野部長
 ありがとうございました。宮城さんからいただいたお話、岩手への思いが熱量を伴って伝わってまいりました。知事の方からお願いいたします。

達増知事
 
ありがとうございました。
 SDGsの17の目標はゴールがありますけれど、それぞれよく考えれば当たり前のこと、よく考えなくてもこの当たり前のことがゴール目標になっていますので、自然体であるべきこと、あるべき姿を目指していろいろやっていると、自然とSDGsと同じ方向性になっていくんだと思います。
 宮城さんは、災害復興学習、移住定住、環境特に地熱、そしてラストフロンティア、このラストフロンティアの活動は、私もいろいろ写真展とか見せてもらったりしまして、非常に良いなと、見たことがないような写真やイラストや、聞いたことがないような説明だけど、それらがすごいしっくりきて懐かしい感じがするという、そういう文化を掘り起こして改めて確認するというのはすごい大事だなと思いました。
 サイクルツーリズムも、岩手に非常に向いたものだと思いますのでよろしくお願いしたいと思いますし、そういうことを五つに分けて紹介していただきましたが、総合的に関わる中で、旅という共通項みたいなものがあって、仕事としても、災害復興学習の旅行商品作りにも非常に深み、厚み、プラス熱量が出て、ついてくるんだと思いますので、そういういろんな経験、また問題意識というのが、相乗効果で様々な取組に資するところがあるなと、今伺っていて思いました。
 是非、この調子で取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございました。

小野部長
 ここで、ただいま御到着の県議会議員の方を御紹介申し上げます。紫波選挙区選出の臼澤勉議員です。

臼澤勉議員
 よろしくお願いいたします。

小野部長
 それでは続きまして、鈴木さんの方からお願いいたします。

鈴木 絵美
 
はい。改めまして八幡平市生まれ、在住の鈴木です。
 SDGsから見る地域づくりと交流人口の拡大というテーマなのですが、本当に幅広いなって思っておりまして、SDGs自体が、やはり先ほど知事がおっしゃったように当たり前のことと感じています。そこに当てはめて何かをやるって思いながら仕事をしているわけでも、生活をしているわけでもないので、SDGsはじゃあこれですということは、今回はちょっと控えつつも言えるところでは言いますが、交流人口と地域づくりという2点を、自分の活動から感じたことをお話できたらなと思います。
 まず、その交流人口と言いますが本当にこれは幅広くて、観光だけが交流人口ではなく農業だったり教育だったり、いろんな部分で交流人口がある、ただその交流人口は1回だけっていうものでもなく、やはり双方の情報を良い塩梅でミックスして、繋がる人と繋がった上でできるものが本来の交流人口だと私は思っています。
 長年お客様を受入れる側であったり、そして県外などで物を売ったり観光PRするという立場を経験して、外から見る岩手県外の人の反応っていうのも身近に触れる機会も多くありました。若いころは、観光視点で物事をこう見て、いろんなことを考えてサービスを考えてましたが、やはり今は一旦観光という立場から離れた視点でも、見直すような心を持ちながら仕事をしております。なぜかというと、やはり様々な分野で交流人口がある、例えば地熱関連で言いますと、染色であったりその世界では他に類がない染色技術であったりということで、岩手県の特産品であったり、ファッションアイテムであったりという当たり前の売り方がありました。しかし、八幡平市には地熱発電所、日本で初めて商用稼働した地熱発電所があって、数年後には市に地熱発電所が3つできることになるんですね。それだけで地域の電力を賄えるぐらいの生産力がある、今エネルギーの自国自給率の問題であったり、再生可能エネルギーというものも注目されている中で、今まであまり交流がなかったエネルギー関係の方々との交流がすごく増えてきました。独立行政法人のJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)さんの事業で地熱理解促進というものがあり、地熱資源を活用した事業としても八幡平市は先駆けているということで、全国で3か所モデル地区になっているのですが、その一つが八幡平市になります。本当に様々な方が全国各地から岩手八幡平に来ている。その中で、交流人口といったときに私たち今まで通りの情報とか知識だけだと、なかなか繋がりが深くならないので、私は昨年度八幡平市で開催された八幡平市「地熱マスター」養成講座みたいなものを受けました。地域の歴史からなぜ地熱が繋がってるのかとか、そもそも地熱発電ってどういう発電方法があるのかとか、本当にその地球の中のっていうところまで、小学生に伝えられるぐらいの知識とか情報っていうのを持って活動することで、本当に深い繋がりが出てくるのだなと思っています。
 市役所に行くと、観光課に行き、市民課の再生エネルギー担当に会い、そして教育委員会に行きって、掛け持ちで渡り歩くのですが、同じような情報をなかなか行政だと縦割りで、そこに行って話すと「そんなの知らなかった」ということがあったりするので、それを伝える役割だと思いながら渡り歩いて、いろんな活動の糧としています。 だから小さなスモールコミュニティですよね。地域の中での交流人口っていうのも、すごく大切だなと感じています。
 また、そういった繋がるというところからだと、その地域づくりというものもすごく関わっていまして、先ほど宮城さんがおっしゃっていたように、いろんな人に問うて旅行してもらうという形なんですが、私の個人事業の部分では、どちらかといったらそれをもっと地域に落とし込むという活動をしていきたいなと思っております。最近よく聞く高付加価値をつけるとか、そういった言葉があるのですが、その地域にあまり根付かないようなこともあったりすると思うんですね。観光業界が一生懸命やってるんですけど地域に根付かなかったり、もちろん稼げる地域づくりとか観光っていうのはすごく必要なことなのですけど、何より自分たちが生活してる八幡平市民としてって見ると、自分たちの生活が安定して続くことが一番のSDGsであって、高付加価値なのだろうなって思うと、もっとこうその地域の活力を大切にしていきたいな、そうしたときに、個人事業で地域コーディネートは、インプット、アウトプットしてという活動が後々に地域のファンになって、外に行っても「八幡平市好きだよ」とか「岩手好きだよ」って言って誰かがまた来るかもしれないとか、そういった本当に先ほど宮城さんが言ったように、データじゃ計れない計りづらいような地域づくりというか人づくりとか、伝えることっていうのを大切に活動しています。
 これから先、ITとかDXのデータの世界、デジタルの世界って言われている中で、私たち人ができることっていうのを、私たち大人もそうなのですけど、これからの子供たちにも感じてもらえるような地域ファンになって、世界へ飛び立ってもらう。どうしても地域に就職してもらいたいという思いが多い方々もいらっしゃいますが、もし外に行って自分が好きなことをしたときも、地域のファンになって地域をPRしてもらえる、そういった人材を作っていけたらいいなと思っています。
 あと、SDGsの観点からいくと、やはり観光とか教育とかっていうところも大切ではあるんですけど、農業とか畜産業って言ったところも、もう少し考えていかないといけないのだなっていうのをすごく感じて活動をしています。
 また、そういった意味でいろいろ考えていくと、先ほど盛岡の素晴らしさっていうところで、関心を持って気づいてといったところになると、やっぱり観光を盛り上げる、地域を盛り上げるためにも、教育っていうところがすごく重要な部分であって、自分視点でものを見るとか、いろんなものを見て聞いて触れて、自分で考えて自分がやりたいことは何かっていったのをサポートしていけるような子育て環境であったり、教育環境であったりっていうのを構築していくことで、どんどんどんどん岩手が良くなっていくのかなと思って、自分ができる活動を頑張ってやっております。
 SDGs、一応県政をちょっと調べないとと思って、県のホームページからそばっちがいっぱい書いてる表を見たんですけど、課題としては、やっぱり広いアンテナを持って関わってもらいたいなっていう思いがあります。行政も、ここでしかできないことだけど、あっちでできるからってつなげていただいたり、やっぱり知ってつなげる、そういった活動をもっとしていけるといいのかなと思ってます。関係ないからいいやではなく、言葉にして伝える、文章にして伝える、今インターネットもあるので、映像だったり、SNSだったりいろんなツールを使いながら伝えていければいいのかなと感じております。はい。以上です。

小野部長
 鈴木さん、ありがとうございます。地熱を一つの起点として、地域の様々な様子をつなげる、まさにネットワーカーのような役割ということでお話を伺いました。知事の方から願いいたします。

達増知事
 
まず、バジルクッキー美味しかったです。バジルは、スパゲッティやパスタでよく食べますが、クッキーとして食べるのは初めてでした。大変美味しく仕上がっていて、お見事という感じであります。八幡平市の特産品になりつつあるバジル、また地熱で生産されてるということで、非常にいいんじゃないかと思います。
 交流人口と地域づくりという二つの点からお話をいただきましたが、八幡平市地熱ということで、地熱染めは地熱染めとして、もう定評があると言っていいと思うんですが、エネルギー関係の人たちとの交流が増えているということ、大変いいんじゃないかと思います。
 SDGsのメリットは、全然関係がない分野や、あるいは片方は市町村で、もう片方は国とか、あるいは民間企業など、普段一緒に仕事をしないような主体同士でも、SDGsの何番を一緒にやってるということでパッと連携できてしまうところや、そういう連携をする際の共通プラットフォームになるのが、SDGsの一番のメリットだと思うので、先程の表の星取表(いわて県民計画長期ビジョン22頁「SDGs(持続可能な開発目標)と10の政策分野の関連性」)のようなものは作るのは大変ですが、連携する時の材料といいますか、共通理解の第一歩としては、それさえあれば、もう世界中のだれとでもパッと連携できるというところが良いところだと思います。実質的に、地熱をテーマにいろんな農業も含め、そして「地熱マスター」そういう学びも含め、どんどん広がってるというのは、大変良いことだと思います。
 交流人口は、何度も行き来してるうちに、最近は関係人口という言葉もあり、その関係人口までいくと、もう関係がある間は永遠の関係として行ったり来たりが続きますので、文字どおりそういう関係がどんどん作られていくと、地域自体が活性化すると同時に、いろんな地域外の人や組織の活動にも貢献するという、対外的にも貢献する地域、対外的に貢献できればできるほど中身も地域内において活性化するという好循環が、今八幡平市は進んでいると思いますので、是非その調子で取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございました。

小野部長
 それでは次に、佐々木さんからお願いいたします。

佐々木 孝之
 改めまして、小岩井農場佐々木です。
 今回のテーマにつきまして、私もSDGs何番何番の話じゃなく、日頃の取組について、それからお話しましたとおり私は県外の者ですので、交流人口から関係人口になった、それを実体験した代表として、今日いろいろお話できればなと思います。
 小岩井は転職で御縁があり、その時のミッションは一つだけだったんです。インバウンド、それから遠方客ということで、地元ではない遠方のお客様をどうやって岩手県に、それから小岩井に来てもらうかということでした。これが今回のテーマである、交流人口の拡大に通じるんじゃないかなと思います。その仕事は私自身がずっとやってきたことなので、すぐにお役に立てるのかなと思ってました。
 おかげさまで小岩井農場は皆さんが知っていただいて、北海道や九州に行っても「あの小岩井ですか」と全国区の知名なので、そういったところでは非常に営業がしやすく、アイスブレイクもしやすい大きな武器でした。現実はなかなか難しくて、最初は、首都圏で東京で勤務をしながら、首都圏の旅行会社や学校の方々に「農場行きませんか」とお誘いをする仕事をしていましたが、岩手のことを知らない、それから小岩井は名前しか知らないっていうお客様にその話をすると、そのお客様は自分自身が知ってる農場のイメージをしちゃうんですね。「じゃあ乳搾りできるんですよね」とか、「子牛だっこして写真撮れますよね」とか、「餌やりできますよね」って。いやいや(小岩井農場は)そうではなくて、日頃の小岩井乳製品の原材料を作る生産農場なので、口蹄疫や狂牛病など、そういった家畜感染症からも牛を守らなきゃいけない大きなミッションがありまして、動物との触れ合いは、今はできない状況になってます。なので、先輩の方々が、非常に苦労しながら課せられたミッションも、実はすごく難題だなっていうのもやりながらよく分かってきたという最初の年でありました。
 そんな中、私が初めてSDGsに触れたのは、2019年の6月に(小岩井農場は)三菱との関わりも非常に深いので、三菱グループの中で発行される「Monthly MITSUBISHI(マンスリーミツビシ)」というのが月1回、三菱グループの情報発信をする冊子があるんですけども、その時に「SDGsとは何か」というと特集がありまして、三菱、キリン(キリンホールディングス)のグループの優秀な方々が、各社の(SDGsの)取組を紹介するレポートがあり、その時は「やっぱみんなすごい」ぐらいしか思わなかったのですが。同じぐらいのタイミングで八幡平から発信された「環境学習プログラム」、今日作られたお二人が目の前にいたって、作られた方も全然知らずに、その時はまだプロトタイプだった資料を目にする機会がありまして、これなら小岩井でもできるかなって真似をさせてもらって、手をかけ始めたのが20年の春ぐらいからでした。コロナ禍がもう席巻してまして、首都圏では在宅勤務が奨励され、会社に出てこないようにっていった時でしたから、基本的には家でずっと過ごしていて、仕事がないのでやることがない中、この環境学習のレポートを参考にさせてもらいながら、小岩井のこれまでやってきた、それから先輩たちから話を聞いてきた農場の営みや歴史のストーリーを、この17のテーマに照らし合わせてみると、意外とまんまと(当て)はまるというところまでこぎつけることができました。また加えて教育旅行、修学旅行などでは、その頃急速にSDGsのプログラムのニーズが圧倒的にありまして、「SDGsなんかできない?」といった問い合わせがたくさんありましたので、小岩井の営み、歴史を紹介するには、ここで照らし合わせると、分かりやすくお伝えができるんじゃないかなと、それから皆さんの欲してらっしゃるニーズに応えられるんじゃないかなって、プログラムの整理をしてみました。
 お話ししましたように、それまで旅行会社でお客様が欲するニーズを、例えばサッカーファンなら「バルセロナ行ってエル・クラシコ(伝統の一戦)観てみませんか」、「野球大好きなんです」なら、「じゃあエンゼルス観に行きましょうよ」とか、それから「ウィーン行ってクラシック観ませんか」とか、山好きなら「ヒマラヤ行ってトレッキングやりませんか」とか、そんな仕事をずっとやってましたので、SDGsを使って小岩井の話をすると、お客様の興味を引き出すことができると気づいて。しかも、小岩井には130年の歴史があって、100年以上乳を搾り続けてきたっていう本物がその場所にはありますので、実際来ていただいたお客様は、必ず喜んでいただけると確信が得られる商材で、いわば自信を持って、声高らかに小岩井に是非お越しくださいと言えるものでした。ですから、小岩井を含め、それから岩手県を知らない人に岩手県で交流してもらうには、やっぱり交流してみたいなと思う人が何を求めてるかってことを聞いていくことが一番最初かなと思います。
 岩手県の中にもたくさんある選択肢の中で、それが他の地域とどこが違っていて、岩手ならではといったコンテンツを「じゃあ、あなたならこれはどうですか」とか、「こうやってみたらどうですか」といった、コミュニケーションとってみると応えにずれが起こったり、期待はずれが起こったりしなくて、少し近づいたところで交流したい人の役に立てるんじゃないかなって、そんなこと思ってたりします。「小岩井是非来てください」という仕事をしながら、岩手に行きたいという人たちに合うマッチングをさせて、その人の手を握ってぐぐっとこう引っ張っていく、そんなことをやりながら、交流人口拡大のお手伝いができればなと思って、一つ話をまとめてみました。
 もう一つ、この機会に是非PR、今週、雫石町主催で小岩井農場が会場になってます、50年の歴史が続いた雪まつりに続く「冬フェスタ」といったイベントをやってます。今日、ここにたくさんの方がいらっしゃいますので、皆さん来てくれるだろうなと期待しながら、今週末までイベントやってますので、是非お越しください。ありがとうございました。

小野部長
 ありがとうございました。SDGsをきっかけに、人の手をぐっと引っ張る、握るということで、まさに佐々木さんの活躍が見えるような感じでございますが、知事の方からお願いいたします。

達増知事
 
小岩井農場の知名度は高くてみんな知っていますが、自分の知っている別の牧場のイメージで捉えるというのは、なるほどと思いました。関東の方の、東京周辺のマルマル牧場みたいなイメージを持っているということですよね。なかなかやっぱり来たことない人、知らない人にこう伝えていくというのは、そう簡単ではないというのを改めて感じましたが、でも、やっていかなければならないことだと思います。
 そして、教育旅行でこのSDGsへの引き合いが強いと、何年か前にSDGsについて分かりやすく書いた本がないかと思って探したときに、すごく分かりやすく書かれた解説書があって、確か日能研という、塾や模擬テストなど特に中学受験で有名な、実はそれは小学生向けに書かれたやつなんですが、すごく専門的、本格的でふりがなを振ってあるだけで、中身は大人が読んでも難しいくらいの内容だったんですが、巻末には入試の過去問があり、難関私立中学校の入学試験にもSDGsが出てるということで、都会、特に首都圏の方ではもう受験対策でもあって、そしてそのSDGs的なことを体験してるということも非常に重要視されていて、教育の場におけるSDGsの存在感というのは、ものすごく大きくなっているんだなと感じております。ですから、教育旅行に対して、このSDGsで説明し紹介していくというのは非常に有効なんだと思います。
 そして、冬フェスタという形で、雪まつりは続いているということ非常に大事なことだと思います。これも是非知られるように、県としても知らせていきたいと思いますので、頑張ってまいりましょう。ありがとうございます。

小野部長
 それでは、最後に橋浦さんからお願いいたします。

橋浦 律子
 
改めまして、紫波みらい研究所の橋浦です。よろしくお願いいたします。
 紫波町ではですね、西暦2000年に紫波の自然や文化と環境をですね、100年後の子供たちにも、より良い姿で残していこうということで「新世紀未来宣言」というものを発表いたしました。循環型まちづくりの取組の始まりなんですが、20数年前はですね、まだ循環型っていう言葉がまだあまりね、聞き慣れない言葉だったんですが、そして、町づくりは行政だけに任せるのではなく、私たち住民とかあと企業も一緒になって、地域の課題解決に取り組んでいこうということで、2002年に設立されたのが当みらい研究所になります。
 設立当初はですね、地産地消、紫波町は当時10か所産直がありまして、農業が基幹産業の町ですので、そういった農産物をですね、皆さんにお届けしようということで産直10か所あったり、そういった食文化をですね、皆さんに伝えていく食の事業、あと紫波町の自然とか資源を知ってもらう事業、そして伝統や文化を伝えていく事業などを行っておりましたけれども、併せて20年前には珍しかった循環型まちづくりの取組の普及もですし、その中でも特に森林資源循環の取組ですね、20年前から紫波町は、公共施設はすべて町産木材を使って建てていこうという取組を行って参りました。併せて、暖房も町産材、今はちょっと町産材だけで間に合わないので県産材ということで、木質ペレットのボイラーですね、あと一般家庭には木質ペレットストーブですね、その導入を進めてまいりました。
 そういった取組に対しての視察の受入れを当みらい研究所が行ってきたわけですけれども、ちょうど私が入所したのは2011年なんですが、その頃からですね、公民連携の取組ということで全国的に注目されておりました、オガールプロジェクトに関わる視察の環境部門の対応も行ってまいりました。特に、オガールプロジェクトはですね、コロナ以前は2017年から19年の3年間はですね、全国の自治体の視察ランキング全国1位ということで、その3年間だけでも約500件、企業とか一般も含めると約800件、6,000人以上の方がですね、紫波町を訪れていたということになっております。
 紫波町が注目されるのはですね、この交流人口を増やす効果が多いという部分では、オガールプロジェクト、すごく効果が大きかったんですけれども、オガールだけが紫波町ではないと、もともとの農業を中心とした産業とか、あと歴史、自然も知ってもらおうということで2011年に紫波ツーリズム協議会が設立されております。当みらい研究所が2014年から事務局を担ってきているんですが、今年度ですね、紫波ツーリズム協議会、盛岡広域SDGs教育旅行誘致促進事業にお誘いをいただいておりましたけれども、ちょっとさぼってばかりいてなかなか進まないんですが。
 さて、SDGsに絡めた教育旅行でいうと、紫波町でできることがあるんだろうかと考えたときにですね、この循環型まちづくりの取組っていうのが浮かび上がったんですけれども、今日お手元にお配りしました資料ですね、こちら実は3年前に、ちょっと私が作ったものなんですが、その「新世紀未来宣言」に関わるところでやってきた事業が、これSDGsじゃないかという、20年前からもうやってるよねっていうのをまとめたものになります。
 ちょっと環境部門が多いんですけれども、例えば、(お配りした資料の)右上の方の無機資源循環はごみの問題ですね。婦人団体が結構活動をしておりましたので、婦人会とか農協女性部さんとかそういう方たちが中心なって、一生懸命ごみをいくらでも削減しようということで、レジ袋を使わないような取組も全国に先駆けてやっておりましたし、あとペットボトルキャップはワクチンとか何とかね、そういうところのお役に立つから集めようっていうことではなくて、これをですね、町内で集めて町内の福祉施設できれいに分別して、そしてそれを育苗箱とか、あとプランターに変えて皆さんにお届けしようという取組を行ってまいりました。
 あと森林資源循環に関しては、先ほどの公共施設はすべて町産木材で作っていこうと、切ったところには植樹をしたり、あとは自分の山、紫波町はですね、森林の約6割は民有林になります。なので、個人の持ち物なんですけれども、やっぱりね、どんどん荒れてきてますので、そういった山はできるだけ自分、できなければ地域の人たちでね、整備をしていこうということで、そのチェーンソーの使い方とかの講座なども行っておりますし、木を切るにはお金がかかりますので、そういったところに企業さんに資金提供してもらって木を切る活動をし、企業の森づくり活動をやったり、あとはオガールプロジェクトの中にありますエネルギーステーションですね、木質バイオマスの材料になります間伐材、それを供給する取組も行ってまいりました。
 あと真ん中のところには、水生生物観察ということとか、あとは「わかしお石けん」。これは、紫波町の真ん中に北上川流れてますので、それがいずれあの石巻に行って海に流れていく。真ん中にあるところでね、やっぱりね、水を汚しちゃいけないなということで、純石鹸をみんなで使っていこうということで「わかしお石けん」の普及を行ってまいりました。これは、漁協のお母さんたちが作った石鹸です。
 そして再生可能エネルギーの部分では、ラ・フランス温泉館という温泉施設があるんですが、そこに、平成23年3月に太陽光発電、あと太陽熱温水器、あとヒートポンプですね、こういったものを設備した直後に震災が起きてしまいましたけれども、こういった設備があったおかげで、電気が通ったときに、それまで重油を燃やして温泉施設を運営してたんですが、重油が手に入りにくいときでもここを運営することができたと、まさにそういうタイミングでのエネルギー設備の導入になっております。
 あと有機資源循環に関しては、堆肥を紫波町内で作ろうということで、「えこ3センター(エコサンセンター)」という設備を作りまして、農業の町ですので、牛とか豚とか鶏を飼ってる農家さんがおりましたけれども、平成12年に、それまでは畜ふんは畑の隅に積んで、そして堆肥にしてたのが衛生上よろしくないということで禁止されたこともありまして、その処理に困ってましたけれども、それを集め堆肥を作る施設を作っております。そこで作った堆肥は安全安心な堆肥だと、それで作られた農産物もね、とても安全だよということで、一番最初に給食で食べてもらおうという取組を行いました。そういった取組をやってきましたけれども、それは全てSDGsだよねっていうことを2020年の3月にまとめたものになっております。
 こういった中からですね、体験事業にできるものはどんなものだとか、例えば除伐を兼ねた間伐体験とか、あと水生生物観察とか、そういった紫波の自然を活用した体験とか、収穫体験とか、そういったものが教育旅行に取り入れられるのかなと、現在模索中でございます。
 私個人としては、このような仕事に関わることで、今まで知らなかったというか知ろうとしなかった紫波町を見ることになって、意外と良い町じゃんと思うようになりまして、そして町外と県外からの移住者も今どんどん多くなってきてますので、魅力ある人たちが集まってきてるというチャンスを生かして、自分の力不足なところ、できないことは、人と人をつなげていくっていうのが今の私の役割かなと思って活動をしているところです。以上でございます。

小野部長
 橋浦さん、ありがとうございました。それでは知事の方からお願いいたします。

達増知事
 
紫波町は、昔からSDGsをやっていたということが感じられますね。
 そして、堆肥や再生可能エネルギーというのは、今ロシア・ウクライナ戦争で肥料や重油、そういう燃料がどんどん高くなり、できるだけ国産、さらには地産地消という流れの中でも非常に先見の明があったんだなと思います。
 それから、SDGs14「海の豊かさを守ろう」というのを、市町村自体に海がなくても北上川で繋がってるということで、「海の豊かさを守ろう」というのを行い、また「わかしお石けん」を使うということで、そこに力を入れているというところが非常に良いと思いますね。そういう、今いる場所から視野がどんどん広がって、海の方にも行けば、地球全体の方にも行くということになるんだと思います。
 また、もともと婦人団体や農業関係の団体の活動があったという、そういう人と人とのつながり、また地元のための活動がもともとあったというところも良いことでありまして、そういったことも含めて、地域の良さをSDGsという鍵で改めて知ることができ、それが世界にも通用するんだと地元で理解できて、ますます頑張ろうとなるのが非常に良いと思いますね。
 教育旅行にも、どんどん役に立っていくんだと思います。ありがとうございました。

小野部長
 
ありがとうございました。
 ここまで4人の皆様から一通りお話をいただきました。皆さんに共通しておりますのは、あえてSDGsということを意識するか、しないかに関わらず、SDGsの考え方、これを一つの共通言語という形で、岩手であったり地域であったり、あるいは農場であったり、牧場だったりの魅力、特性を改めて整理をして、それらを生かしながら新たな繋がり、例えば教育旅行を通じて新たな繋がりを構築していらっしゃる皆さんだなと受け取りました。
 ここからは、まだお話し足りないところなども含めて、あるいは他の人からのお話を聞いて、もう少しこういった点を聞いてみたいとか、話し合いたいといったこともあるかと思いますので、自由な懇談の時間としたいと思います。15分ぐらい時間がございますので、どなたかお話ありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。宮城さん、どうぞ。

宮城 和朋
 
誰か何か喋らねばですね。はい。ありがとうございます。いろいろ勉強させていただきました。
 何か特定の質問というよりは、私もお話聞いてて改めて感じたことが二つあって、先ほど小野さんがおっしゃった通り、我々普段やってることが結局SDGsっていうプラットフォームにはまってるだけのことで、なんか別に前後する話でもないなっていうことはあったんですけど、自分もその旅を作っている側として、SDGs「を」学ぶんではないんだと思ってるんですね。SDGs「で」何を学ぶんですかという話なので、SDGs自体を学んで「あ、なるほど。」と言って帰っても何もならないので、そのSDGsを通してどう行動変容につなげるかっていうところまで、我々がデザインしようと試みることが大事なのかなと思ったというのが一つです。
 あと、小岩井の佐々木さんがおっしゃった「マーケットが何を求めてるかっていうのをちゃんと知りましょう」という話で、私もその震災復興の仕事しながら、どんどんこう現場が変わっていく中で、現場の人達が伝えたいことと、来る方々が知りたいってことがマッチしないことが多くあってですね、それこそ語り部さんは一生懸命熱を持って伝えるんですけど、学びに来てる人はもう別なことを知りたかったりするので、その「知りたいと思ってること」と「伝えたいっていうこと」のずれをどう埋められるかっていうことを大切に外の方と接していくことが、結果的に交流人口が関係人口になったり、持続的な人のつながりを作ってくことになると思いますから、なんかそういうところに敏感になってかなきゃいけないなっていうふうに感じました。すみません、感想でした。

小野部長
 ありがとうございます。非常に重要なポイントをお話いただいたんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。伝えたいことと知りたいこと、これをずれががないようにうまく合わせるといったことで、その他ありますか。はい、佐々木さんの方からお願いいたします。

佐々木 孝之
 
ありがとうございます、お伝えしたいことはまさにそれかなと思います。
 いよいよインバウンドのお客様が戻ってきて、また仕事がすごく難しくなってます。小岩井の名前を全然知らない人たち、それから岩手県がどこにあるか全然知らない人たちがたくさん(日本へ)来る中で、じゃあ、東北や岩手に行きたいって方々に、何を見せるか、そういう人たちが(東北へ)何しに行きたいと考えているかを本当に知りたいですよね。
 ニューヨークタイムズは本当に旬な話題で、すごく良いヒントもらったなと思うんですけど、多分皆さんが思ってらっしゃるより普通の話が出てきてるっていったのが実感じゃないでしょうか。
 私も岩手に来て一番最初にすごく感動したのがハクチョウでした。あの田んぼでわちゃわちゃやってるハクチョウです。今まであんなの見たことなかったですよ。ですので、意外と我々が思ってるのとはちょっと違うところに、観光客の人達は興味持ってすごく感動しているんですね。あとは雪です。私は愛知(出身)で雪なし県なので、雪見るといつも興奮します。もうスキー大好き。(雪が)降った降ったってやってると、農場の人たちが白い目で「雪かきしなきゃいけないのに」とか言われながらも、降った降ったって喜んでるのが、やっぱり他から来た人たちの感覚かなって、そのあたりを大事にしながら、発信をしていきたいなと思ってます。

小野部長
 ありがとうございます。いかがですか。鈴木さん。

鈴木 絵美
 
今言ってた、その知りたいことと伝えたいことのギャップっていうので、私個人事業の方では地域のコーディネートプロデュースという形で、学校などに入り込んでるんすけど、先ほど佐々木さんがおっしゃったように、このパンフレット、実は八幡平市内の人も知りません。知らない人が多いです。小学校なんかで遠足行くとか、防災学習ですね、内陸ですけどやはり沿岸の防災学習の影響もあり、八幡平市は、特に火山防災に力を入れていたりとかするんですけど、そういったときに、これを学校の先生に渡したら「ええ!?」みたいな、「知らなかった、こんなに見る場所とか学ぶ場所があるんだ」みたいな形だったので、本当に当たり前のように接してるところが知らなかったっていうので、今の聞いてその通りだなと思いました。それを私はどちらかといったら本当に地域に広めたいなと。そういう役割をしたいなと思って活動しています。DMO(観光地域づくり法人)から観光人材育成の一環として私受託しているんですけれども、やっぱりすごく難しいところもあります。求められているのは観光人材育成。その学校がやりたいこととか生徒がやってみたいことを、観光とつなぎ合わせる、そのコーディネートがすごく難しいなと思いながらも、佐々木さんがおっしゃったようにやっぱり聞いていく力というか、傾聴をしながらそこに当てはめていく大切さ。でも実績を出さなければいけないという、そこにデータっていうのがなかなか難しい教育事業なんですけれども、本当にお客さんに対しても、この人何知りたいのかなとか、ここに来たときにどうしたいのかなって感じます。最近それを一番思ったのはハロウスクールが八幡平市にありまして、地域の交流っていう話で「先生が来るよって、その視察に来るよ」っていった時に、単なる「体験ができます、地熱染めができます」とか、「その歴史はこうです」って言ったって多分つながらないだろうなと思って。やっぱりハロウスクールがどういう教育をしてるか、STEAM教育ってどういう教育なのかって調べて、多分刺さるであろうプレゼンテーションをしたところ、いいねって言ってくださったり。やっぱりそのアンテナを広くもって、相手が欲しいって思ったところにこうストンと、こうPRできるような人材というか、そのつなぎ合わせもすごく必要なんだなと感じています。

小野部長
 
ありがとうございました。
 相手にどこが刺さるのか、ハロウスクールを例にいただきました。先ほど宮城さんからもお話いただいた、SDGsはつまり17目標の事業達成に向けた活動を通じて、変革を進める行動変容を促していくんだといったところが重要だと思いますので、おそらく刺さるというのは、例えば学校側がどういうふうに子供たちに行動変容をして欲しいのかといったところもあるというふうに、今お聞きいたしました。いかがでしょうか、橋浦さん。

橋浦 律子
 そうですね、見たいものと見せたいものっていうのは全然やっぱりね、マッチしないなっていうのが、この仕事をして感じてます。
 今、それこそプロジェクトのおかげで、都市部の学生さんたちがゼミとかね、結構来てくれるんですよ。そうすると、意外なものに感動してくれる。それこそ、ハクチョウの話もありましたけれども、私たちが、何とも感じないような草とか木とか見ても感動してくれるという、そういう状況でそういったことをきっかけに、学生さんたちからいろんなことに気づかされることは、いいんですけれども、そういうきっかけ、学生とかの子供たちが来るようになって、紫波町に住んでみたいな、また来てみたいなと思えるかどうか。紫波町は、それこそ雫石町さんとか八幡平市さんみたいに、広大な自然とか、歴史的にすばらしいものとか、探せばあるんでしょうけど、そこまで魅力がないんですよ。なので、今回そのオガールプロジェクトが人を引っ張ってくるきっかけにはなったんですが、その時に、どんなものを見せて感動してもらえるのかなっていうのが、なかなか地元の人たちで考えられない。であれば、やっぱりよそから来た人たちの目で見てみたら、見て発見してもらえるのが、一番チャンスかなとは思いながらやってます。
 あと、実はこのツーリズムっていうか教育旅行とかそういった事業は、紫波町はあんまり力を入れてくれないんですよ。大変申し訳ないですが、行政の方がね。そのツーリズム協議会を立ち上げたのはいいんですけれども、もともと農協さんとかそういったところが入ってたり、団体さんが入っていて、実際動いてくれる人たちがいなくて、「じゃあ、どうするの」っていうので大変困っておりまして、これ結局農家さんは忙しい、体験なんか受入れできないとかそういったこともありますし、であれば農家さんも体験を受けることで何かメリットね、収益的にとかメリットがあって、そしてその事業を進めるこの協議会の方にもメリットがあって、収益事業になってっていうふうなことを作っていかなきゃいけないんですけれども、そこを補助金に頼らないで自立して収益事業として、できるようにするにはどうしたらいいのかなと、地域おこし協力隊3年間の制度ありますけれども、そういった制度も使いながらとも考えているんですが、その前にちょっとね、やっぱりある程度基本になるもの、基盤になるものを作っていかなきゃいけないなというのが、今の課題です。

小野部長
 
ありがとうございました。
 紫波町をフィールドとした教育プログラムの中で、様々な苦労されてるところもあるかと思いますけども、これからといった形で今後のお考えについてお知らせいただきました。
 今までお話いただきましたように、SDGsについては17の目標といったものが整理されておりますけども、いずれ大きく言うと、経済・社会・環境、この三つのバランス、これをうまくとりながら、それによって持続可能な地域づくり、開発を進めていこうといったものでございますので、4人の皆様のお話を聞いて、特に環境はもちろんなんですけれども、経済・社会、ここもバランスが取れるようにということで工夫されながら、SDGsがではなく、SDGsを通じて様々な活動を進められているというふうにお聞きいたしました。
 そろそろお時間がまいります。最後にこれだけはということございましたら、いかがでしょうか。それでは、宮城さんの方からお願いいたします。

宮城 和朋
 これ自分もいま考えていることというか、世の中ICT含めてデジタルがガンガンな時代になってくる中で、そのVRとか、ARとかAIとかっていうものが、発達することはもちろん良いことだと思うんですけど、何か、結局それが人間社会を取って食うものになっていくっていうことに、改めて人間としてどう生きるかというか、そういうデジタルにどう向き合うかっていうのが、問われてるなと思うんです。もちろん効率とか便利さって考えていくと、デジタルももちろん良いことはたくさんあると思うんですが、一方で人じゃなきゃいけないことみたいなことを大事にしていかなきゃいけないんだなというふうに思います。そんな中で、やっぱこう人じゃなきゃいけないところとは、温度がある、「熱があるコミュニケーション」とか「対話」だと思っていて、何か新しい価値を作るとか、新しい気づきを得るにしても、コミュニケーションや対話がないことには、もうその先に進まないと思うんですよ。私自身も、岩手の人間としてずっと生まれてきて、岩手県民が意外とそういうコミュニケーションが苦手だったり、言わなくても分かるみたいなとこあるじゃないすか。改めてこういう時代だからこそ、もう1回「コミュニケーションや対話」することの大事さを、私自身もそうですし、岩手として、県民(全体)として、「奥ゆかしさ」とか「言わなくても分かる」みたいな「察する」ところを打破するために、教育現場であったり、我々大人の立場から大事にしてかなきゃいけないなと思います。デジタルの便利さにももちろん頼りつつも、そういうことを(これからも)大事にしたいななんて思っています。以上です。

小野部長
 ありがとうございました。宮城さんから、伝える、コミュニケーションの大切さについてお話をいただきました。

知事所感

小野部長
 皆さん、ありがとうございました。大変残念なんですけども時間が迫っております。4人の皆様のお話全体を通じて、知事の方からお願いいたします。

達増知事
 まず、今回のニューヨークタイムズの記事のことからも、やはり外部の目というのが非常に大事だなということを改めて感じています。
 最初、伝えたいことと、向こうが知りたいこととギャップがあるというのも、やはりそういう外部からの目で見てもらったときに、地元の良いものということで、地元の人が気づいていないものが実はあるということに気づかされるんだと思うんですね。そうやって、交流をやればやるほど、地元の良さも見えてくるというところがあるでしょうから、どんどん来てもらって地元の良さを開拓していくということが第1弾だと思います。
 あとは、最後に宮城さんが言っていたコミュニケーションの大切さで、岩手全体として、もう一歩踏み込んで説明するということを工夫すべきでありましょうね。岩手県民、控え目とか言われるんですけど、わんこそばは、あそこに岩手県民の結構攻撃的なおもてなしの精神が現れていて、「蓋をするまで止めさせない、もう一杯、もう一杯」という、かぶせていく感覚が、実は岩手県民にもあるわけであります。例えば、縄文遺跡、世界遺産に最近なりまして、一戸町の御所野遺跡ですけど、縄文時代の遺跡だというのは日本人相手だと縄文時代と言えば分かるんですけれど、外国人に「jomon period」と言ってもやはり分からないので、「新石器時代の遺跡」や「Neolithic period」で言う、世界共通の時代用語を使って説明するようにしてますよね。あと、気を付けているのは、目の不自由な方と会話するときに、自分は身長177センチだとか、紺色のスーツを着ているとか、そういう情報を口で説明することを心がけるようにしてるんですけれども、黙っていたんじゃ伝わらないこと、あとやはり言葉で説明しないと伝わらないこと、そして、その言葉もいろいろ工夫した方が良いという、そこにやはり岩手全体として、もう一歩踏み込んで説明して、知らせ広めていくということをすれば。
 岩手の宣伝下手と言われるんですけど、来た人たち来た人たちが「思ったよりずっと良いところだった、何で知らせてくれないんだ、宣伝が足りないじゃないか」と言うけれど、それは来た人たちが、思ってたよりつまんなかったとなるよりは、はるかに良いことだと思ってまして、岩手が良いところだからそういう現象が起こるんですけれども、でもそれだけに来る前からやはり伝えてあげることができれば、それに越したことはないわけで、まだ来ない人たちにこそ、ちゃんともう一歩踏み込んで伝えるということに、力入れていかなきゃいけないということを改めて感じました。
 県としても、皆さんと共に頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

閉会

小野部長
 ありがとうございました。本日は「SDGsの視点からの地域づくりと交流人口の拡大」と題しまして、皆様にお話をいただきました。
 皆様、本日は貴重なお話をいただき、本当にありがとうございました。
 以上をもちまして、県政懇談会を終了いたします。ありがとうございました。

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