東京2020オリンピック・パラリンピック選手村ビレッジプラザへの木材提供
平成29年、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、選手村ビレッジプラザに国産材を使用し、大会後に各地でレガシーとして活用するプロジェクト「日本の木材活用リレー みんなで作る選手村ビレッジプラザ」を立ち上げ、協力者となる地方公共団体を公募しました。
県では、東日本大震災津波から本県が力強く復興した姿や、本県の高品質な木材・製材品を国内外に積極的に情報発信するため、この事業に応募し、棟単位で木材を提供する自治体の1つに選定されました。
令和元年、県内の森林認証林から生産された丸太から、アカマツは集成材、カラマツは製材及び合板に加工し、選手村ビレッジプラザ建築現場へ出荷しました。
大会期間中、選手の生活を支える主要施設として活用された選手村ビレッジプラザは、大会終了後に解体され、使用した木材は各地方公共団体に返却されました。岩手県では、学識経験者等で構成する検討会の意見を踏まえた利用方針に基づき、返却された県産木材を東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーとして、令和5年4月にオープンした「きたぎんボールパーク」の正面入り口ルーバーなどに利活用しています。
この一連の取組は、企業局の「震災復興・ふるさと振興パワー積立金」活用事業により実施しています。
○ 選手村ビレッジプラザに提供した木材の利用状況について
「東京2020大会選手村ビレッジプラザ提供木材後利用検討委員会」の意見を踏まえ決定した利用方針に基づき、公共的な施設等で有効利用しています。
【利用方針】
1 レガシーとして多くの人の目に触れる利用
2 多くの場所で県民が見たり触れたりできる利用
3 多くの人が主体的に関われる利用
1 レガシーとして多くの人の目に触れる利用 【 県と市のスポーツ施設で利用 】
岩手県と盛岡市が共同で整備し、令和5年4月にオープンした「きたぎんボールパーク」において、正面入口ルーバーのほか、岩手にゆかりのあるプロ野球選手のユニフォーム等を展示する「展示スペース」や、球場と同じ人工芝を使ったフィールドを「登る・くぐる」など楽しみながら遊べる木製遊具が囲む「キッズスタジアム」に利用しています。
正面入口ルーバー(左)と展示スペース(右)
キッズスタジアム
2 多くの場所で県民が見たり触れたりできる利用 【 希望する市町村に部材として提供 】
利用希望のあった市町村に対し、選手村ビレッジプラザに使用された県産木材を部材として提供しました。
遠野市(提供したアカマツ集成材等を加工した遠野木工団地内に「東京2020オリンピック・パラリンピックレガシーアーチ」を設置)
矢巾町(木製サイクルスタンドを製作し、サイクルステーションに設置予定) など
遠野市(レガシーアーチ)
3 多くの人が主体的に関われる利用 【 ベンチの組立キットを製作・配付 】
県が、提供した木材の形状を活かし、かつ、容易に組み立てることができるベンチの組立キットを製作し、希望する市町村に計78台を配付しました。各市町村のスポーツ施設や公民館等において、関係者が自ら組み立てて利用しています。
完成したベンチ
(これまでの取組)
○ 選手村ビレッジプラザに提供した木材の後利用について
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が終了し、令和元年に提供していた木材が、令和3年11月から令和4年1月にかけて返却されました。
県では、学識経験者等で構成する「東京2020大会選手村ビレッジプラザ提供木材後利用検討委員会」を設置し、使用された木材の後利用について検討しました。
○ 選手村ビレッジプラザ内覧会式典について
令和2年1月29日、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会による内覧会式典が開催されました。
選手村ビレッジプラザは、メディアをとおして多くの人の目にふれる選手村の代表的な施設であり、大会期間中の選手の生活を支える施設として、チームの歓迎式典が行われたり、雑貨店舗やカフェ、メディアセンター等が配置されたりなど、メディア関係者や居住者の関係者等が訪れる施設です。
選手村ビレッジプラザの延床面積は約5,500平方メートルで、その内、約330平方メートルを占めるA1棟は、全てが岩手県産木材で建築された区画であり、各国の報道関係者が集まるメディアセンターとして利用される予定です。
○ 出荷式
選手村ビレッジプラザ建築現場に向けた第1回目の出荷に合わせて、出発式を開催し、県内全てのテレビ局、ケーブルテレビ1社、新聞社2社及び林業業界紙2社から取材をしていただきました。
(1) 日時 令和元年10月7日(月曜)14時から
(2) 場所 遠野市森林総合センター (遠野市青笹町中沢8-1-8)
○ 木材製品製造状況の公開について
アカマツの集成材製造現場を公開し、民放TV局2社、ケーブルテレビ1社で放送され、新聞社1社、林業業界紙2社の新聞に掲載されました。
(1) 実施日 令和元年7月31日(水曜)
(2) 場所 協同組合遠野グルーラム(遠野市)
○ 木材(カラマツ)の加工等について
森林認証林から伐採したカラマツを、まずは正角材に加工して、「日本農林規格(JAS規格)」基づく品質検査を行っています。
この様子は第26回「いわて!わんこ広報室」でも放送されました。
選手村ビレッジプラザに県産材を提供する自治体として応募
選手村ビレッジプラザ整備への事業協力者に岩手県と宮古市が決定(平成29年10月)
本県の高品質な木材・製材品を国内外に積極的に発信
いわて林業アカデミー研修生の皆さんから東京2020大会へのエール
このページに関するお問い合わせ
農林水産部 林業振興課 林業・木材担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5774 ファクス番号:019-629-5779
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