令和元年9月17日教育長記者会見における質疑応答

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ページ番号1023996  更新日 令和1年9月30日

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令和元年9月17日(火曜日)
県庁10階  教育委員室

発表事項:

  • なし

質問事項:

  • 飲酒運転事案の発生について

  • 調査対象となった県外の重要文化財について

  • カヌー 水本選手のオリンピック出場内定について

質疑応答

(教育企画室)

 ただ今から、教育長記者会見を始めます。本日は、教育長からの発言があります。

 

(教育長)

 このたびの教職員による一連の飲酒運転事案の発生につきまして、岩手県教育界を挙げて不祥事の防止に取り組んでいる中、このような悪質かつ重大な違法行為が重ねて発生したことは、本県の教育に対する信頼を大きく損ねるものであります。岩手県教育委員会教育長として、児童生徒、保護者、県民の皆様に深くお詫び申し上げます。

 飲酒運転は絶対にあってはならない危険な行為であり、ましてや、命の尊さを児童生徒に教える立場にある教職員がそれを犯すことは言語道断であります。

 それにもかかわらず、管理職も含めた教職員によるこのような悪質かつ重大な違法行為がごく短期間に重ねて発生したことは、まさに非常事態であり、児童生徒等に与える影響も甚だしく、県教育委員会の代表者として慚愧に堪えません。

 もとより公務員は、法令を遵守し、服務規律の確保と綱紀の保持を求められていますが、この非常事態を深刻に受け止め、改めて、全ての教職員に対し、法令遵守意識の徹底を求め、教育に携わる公務員としての倫理観や使命感の涵養を図って参ります。

 県教育委員会では、極めて深刻な事態に至ったことを重く受け止め、9月12日、教育長通知を発出し、法令遵守、服務規律の確保、綱紀の保持について改めて徹底するとともに、各所属長に対し、再発防止策を講じるよう指示をしました。

 具体的には、所属長が職員に対し、緊急に、今回の一連の事案を取り上げ、絶対に飲酒運転を行わないよう徹底するとともに、全ての職員と面談を実施し、所属職員の個々の状況の把握に努め、必要に応じて指導を行うこととしました。

 加えて、9月13日には、緊急教育事務所長会議を開催し、私から、信頼回復に向け、飲酒運転をはじめ、あらゆる不祥事の根絶に取り組んでいくことについて徹底したところであり、県立学校長に対しましても、同様に、直接注意喚起を行う機会を設けることとしています。

 不祥事の防止には、徹底した取組を継続して実施していくことが重要であり、引き続き不祥事防止に取り組んで参ります。

 今回の事態で大きく損なうこととなった信頼の回復に向け、また、教育に対する県民の期待に応えるため、改めて市町村教育委員会、各学校、教職員一人ひとりの力を合わせて、取り組んで参ります。

 

(教育企画室)

 ここからは、幹事社の進行によりまして質問に答えるかたちで進めて参ります。

 

(幹事社)

 それでは、ただ今の発言について、質問がありましたらお願いします。

 

(記者)

 先ほど教育長がおっしゃられた「学校長に向けての注意喚起の機会を設ける」というのは、教育事務所長会議などの機会に集まるなど、具体的にはどのようなことなのでしょうか。

 

(教育長)

 基本的には教育事務所長会議を通じて、各市町村教育委員会へ、そこからさらに、各小中学校への指示・伝達になりますが、これまでも年度初めの地区校長研修講座で私から直接、小中学校の校長に対し講話をし、管理職としてのマネジメントのあり方、コンプライアンスの徹底、綱紀の保持についても強く要請をしてきたところです。

 

(記者)

 今回の4件の事案についてですが、いずれも金曜日から土日、週末にかけて、しかも、学校の指導とは直接関係ない時間帯に起きています。このあたりの要因分析、具体的な再発防止、現場の教職員に対する指導のあり方など、県教育委員会としてこれからどのように進めていくかお考えを伺います。

 

(教育長)

 今回の事案が立て続けに発生したのは、週末の土曜、日曜でありました。立て続けに発生したことは非常に残念です。その要因については、警察の方でも捜査をしている案件であり、私どもも事実関係の精査をそれぞれにお願いをしているところであり、そういった内容がまとまり次第、要因についても詳しく調べていきたいと思います。

 それから再発防止策についてですが、先ほどお話したことは通知にも書いていますが、緊急的に行ったものであり、今回の事案を取り上げて、こういったことは絶対に行わないこと、これは当然のことでありますし、面談の実施、個々の教職員の状況の把握、そういったところを確認するように指示をしています。

 飲酒運転については、これまでも厳正に対処すると繰り返し指導してきた内容です。そういった中でも、このような事案が、しかも、極めて悪質な事案が発生したということです。私も校長先生に直接お願いをしたというのもあるのですが、管理職員のマネジメントにも限界があると思われますので、職員同士がお互いに注意をするということ、要は、職場で飲酒事案に限らず、例えば、児童生徒に対する体罰、不適切な対応、わいせつ、ハラスメントなどそういった不祥事事案を起こさせないような職場づくりをしていく必要がある、ということを教育事務所長会議でも話をさせていただきました。お互いに不祥事を起こさせない、牽制し合う、あるいは不祥事の芽を摘み取るという職場づくりを教職員が一丸となって取り組んでいくことが大事だと話をしております。

 

(記者)

 調査中の事案があるということですが、今回の4件の対応を見ていると、花巻市教育委員会のケースは、匿名発表ということになっています。基本、県教育委員会が懲戒処分を発表するときは、実名で発表しています。ここで匿名・実名の取扱いが分かれたというところは納得いかない部分がありますが、この点についてどういった対応をしていかれるのですか。

 

(教育長)

 基本的な考えを先に申し上げますと、非違行為の内容が重大でかつ社会的影響が大きいと考えられる事案が発生した場合は、発生時公表を行う取扱いをしてきました。今回の花巻市教育委員会については、警察が捜査中であるということなど勘案して、個別に判断したと伺っています。

 

(記者)

 県教育委員会としては、今の段階では指導ということはないと。

 

(教育長)

 警察が捜査しているということもあり、私どもも報告いただいている内容について精査しながら、さらに、詳細を把握する必要があるのではないかということをお願いしています。今後の対応については、花巻市教育委員会の判断ということになると思います。

 

(幹事社)

 本日は、記者クラブからの代表質問、各社から事前通告している質問はありませんので、質問がありましたら、発言をお願いします。

 

(記者)

 2点ほどあります。先程の件で、今後、処分についてどのように考えているか。

 あと文化財について、今回、県外所有のものが新たに調査対象となりましたが、そうなったことについて教育長がどうお考えなのか改めて教えてください。

 

(教育長)

 1点目の今回の不祥事事案の処分等の対応についてですが、現在行っている事実調査の結果に基づいて厳正に対処することとなります。御存知のとおり、県教育委員会の懲戒処分の基準では、酒気帯び、酒酔いに関係なく、飲酒運転事案については、基本的には懲戒免職になっています。

 

 それから、県立博物館の文化財の不適切な取扱いについてですが、先週、生涯学習文化財課総括課長から説明させていただきました。県内の重要文化財、平泉町の出土品に加えて3道県4遺跡から出た金属製品について、重要文化財が含まれていると判明しました。

 6月に発表した際、重要文化財の調査を優先的に進めるということをお話していましたが、県内の出土品の重要文化財に加えて、3道県4遺跡から出土している重要文化財についても、本県の重要文化財と同様、年内を目途に早急に調査を進めていくということで、現在、X線撮影等の調査を進めているところです。

 

(記者)

 県内以外から、要は他の道県が所有しているものが、今回もしかしたら被害を受けているかもしれないということが明らかになりました。それに対して、お住いの県民や道民に対しては何かありますか。

 

(教育長)

 文化財は、国民共有の財産です。今回の岩手県立博物館の不適切な対応で、御迷惑をおかけしたということについては、率直にお詫びを申し上げたいと思います。

 専門家のアドバイザーを委嘱しており、重要文化財を優先的に進めるということで対応させていただいております。特に県外の遺跡から出土した文化財については、8月に相手方の施設を訪問し、それぞれお詫び申し上げ、今後の対応について相談をさせていただいています。

 生涯学習文化財課から説明させていただいていますが、県内の出土品については、東北歴史博物館で今月下旬から調査を進めることになっています。3道県の県外からの出土品については、具体的な調査の進め方について相手方と丁寧に調整をして、早急にX線撮影等を行って、調査を行おうとしています。

 

(記者)

 先日、カヌーの東京五輪代表で矢巾町・不来方高校卒の水本選手が内定したということです。特に、岩手県でずっと頑張ってこられた選手でもあります。そういったところで、教育長から五輪決定についての受け止め等をお伺いします。

 

(教育長)

 東京オリンピックに水本選手の出場が決定したということで、大変喜ばしいことだと思っております。

 冬の平昌オリンピックでも、本県からも選手が出場しまして、県民みんなで応援したことと思います。

 来年の東京オリンピックに向けても、水本選手の活躍ももちろんのことでありますが、これから出場が決まっていくとは思いますが、県民みんなで応援することができるよう、多くの選手が出場できることを期待しています。私事ですが、私も矢巾町民でして、水本選手の活躍を高校時代から見ていて、是非頑張っていただきたいと思います。

 

(記者)

 教育長御自身として、個人的な印象や本番でどのようなレースを見せていただきたいか、そういうところがあればお願いします。

 

(教育長)

 直接お会いしたことやお話する機会はこれまではありませんでしたが、本当に大変努力をされて、オリンピックの出場をなしえたということで、本当に素晴らしい選手だと思います。今後、益々のご活躍と後輩等後進の指導と言いますか、水本選手の活躍が本県の児童生徒たちの目標となるようになっていただければと期待しています。

 

(教育企画室)

 以上をもちまして本日の記者会見を終了します。

このページに関するお問い合わせ

岩手県教育委員会事務局 教育企画室 企画担当
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