【JICAシニア海外協力隊】高橋　聡さん（エクアドル派遣）

高橋　聡さん【JICA　病虫害対策　2017.01～エクアドル派遣】

現在どの様な活動、または取り組みをされていますか。

配属され一年経過、組織の変更はありましたが、仕事内容については、変わりなく、日本へのカカオ豆輸出残留農薬違反事例の対策改善を農牧省動植物防疫規制管理庁内の職員と共に行っています。日本からエクアドルの民間分析研究所へ分析技術者派遣により日本とエクアドルの残留分析方法の解明と統一化を図り、日本へ輸出する前に、違反カカオ豆を事前に探知し、水際で止め、日本へ輸出しない。農牧省内職員へのGAP（農業生産工程管理）の研修で、正しい農薬使用方法と意識の改革のアドバイスをする。

日本人2名が分析所調査で派遣されてきましたが、その内一人が秋田県出身で青年海外協力隊のOBでした。同じ東北人としては、嬉しくなりました。

あなたの住んでいる地域ではどのように新年を迎え、どのように正月を過しますか。

年末は、29日御用収めで農牧省大臣の訓示後、恒例の仮装大会で小生の属する食品安全局は、中南米で知らない人はいないという「el chavo」というTV番組のコメデアンの格好に決定。くじ引きで役を決めるのですが、小生は主役を射止めてしまいました。宝くじも300円以上はあてたことがないのに・・・。何かもっているのでしょうか？この格好で他局をFeliz anos（よいお年を）と言いながら挨拶回りです。
大みそかは、11時半ごろから花火が連続して打ち上げられ12時過ぎまで続きます。職場の同僚に正月について聞いても首を傾げるばかりで特別な話は出てきません。普段の休日のような感じです。

職場だけの奇祭かと思っていましたが、全国的にどこの職場でも行なっているようです。決して変な人たちの集まりではありません。

あなたが住んでいる地域の正月行事や料理などはありますか。

1月2日が仕事初めなので正月をゆっくりというのはありませんでした。クリスマスイブは七面鳥を家で食べ、教会へ行くという人が結構多かったですが、正月行事や料理は日本のように年神様を厳かにお迎えするという事ではないので、特別に何もないようです。逆に、岩手の正月の過ごし方を聞かれて、盛岡八幡様の初もうでの写真をみせて、仏教と神道の違いを判る範囲で説明（これはとても難しいと思いました）。一神教の人たちだからか、はたまた私の説明が下手なのかよくわかりませんが、ピンとこない様です。
滝沢の家から送られてきたラインのおせち料理の写真を見せるとmuy lindo!（とってもきれい！）と言って、これを食べたいから作ってと無理難題を言われます。

岩手県の皆さんにメッセージをお願いします。

日本には四季があるよね。とこちらではよく言われます。キト市は、朝晩は肌寒く、日中はあたたかくなり、一日の中に春、夏、秋があるような気候が年中続きます。今、岩手は真冬で寒い日が続いているでしょうが、その分春が待ちどうしいと思います。野山の草花が咲き乱れる景色を想像するだけでもうれしくなります。春の次は夏、そして秋と続いていきます。岩手の気候が石川啄木や宮沢賢治を生んだのだと思うと文才のない小生でもちょっと誇らしげになります。

その他何かありましたらご自由にお書き下さい。

1月は誕生日を迎えた人が3人いました。職場でお金を少しずつ出し合って、飲み物とお菓子、チーズ、ハムとケーキを買います。そして、軽くアルコール無しの誕生会を行います。ハッピーバースデイーを音程の外れた声で歌います（外れるには理由があります）。恒例のケーキを顔にくっつける行事がありますが、この時は、「押すなよ！押すなよ！」と言って誰かが押すのを待たなければなりません（めんどうくさいです！）。