結核とは

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ページ番号1003202  更新日 令和1年10月30日

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結核って昔の病気?

 「結核」は、明治時代から昭和20年代までは「国民病」「亡国病」と恐れられ、今から50年前までは、死亡原因の第1位でした。医療や生活水準の向上により、薬を飲めば完治できる時代になりましたが、今でも日本では1日に約50人の新しい結核患者が発生し、約5人が結核で命を落としています。

 「結核」は、日本の重大な感染症の一つであることは変わっていません。

結核の感染経路について

 結核菌は、感染性のある結核患者が「咳」をすることで空気中に撒き散らされ、空中に浮いた結核菌を他の人が吸い込むことによって感染します (空気感染、飛沫核感染)。ただし、結核菌は、早く吸い込まれないと、日光のなかの紫外線によって殺菌されてしまいます。手を握る、同じ食器を使う等で感染することはありません。

結核発病のしくみ

 結核菌に感染した場合でも、必ず結核を発病するわけではなく、通常は免疫力により結核菌の増殖を抑え込みます。増殖を抑えきれなくなると結核を発病します。

 結核菌を吸い込んでも発病するのは10人に2人程度といわれています。

結核の症状について

 結核の初期症状は、風邪とよく似ています。2週間以上続く長引く咳、体重減少、痰が出る、長引く倦怠感、微熱、胸痛などの症状が見られる場合には、早めに医療機関で受診しましょう。

最近の発生状況(国・県)

 平成29年中に、岩手県で新たに報告のあった結核患者は110名で、全国では17,625名でした。

高齢者と若者の結核について

若者の結核も要注意

 若い世代は今まで結核菌にさらされることなく過ごしてきたため、他の世代よりも感染・発病の危険性が高いとされています。

 大都市には若年層が多く流入し、また、国際化にともなってさまざまな国の人と接触する機会が多いことからも、感染者が増えると考えられます。

 さらに偏食やダイエットなどの食生活の乱れがからだの抵抗力を低下させ、結核を発症しやすくなります。

 自分が感染していることを知らないで日常の生活を続けているうちに進行してしまい、学校や職場で集団感染を引き起こすという深刻なケースも見られます。

結核患者の高齢化が進行しています

 新たに登録された結核患者の中で、高齢者が占める割合は増加傾向にあり、65歳以上が全体の7割近くを占めています。加齢とともに免疫力が低下し、結核菌の増殖が抑えられなくなることによって、特に高齢者は結核を発病しやすい状態にあること等が原因です。

 65歳以上の方は、年に1回の定期的な結核健診をきちんと受けることが大切です。

このページに関するお問い合わせ

保健福祉部 医療政策室 感染症担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5417 ファクス番号:019-626-0837
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。