(7)県民生活等

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1067626  更新日 令和5年12月15日

印刷大きな文字で印刷

【インフラ・ライフフライン等】

(現状)

 近年、日本各地で大雨・台風・渇水等による各種インフラ・ライフラインへの影響が確認されています。                   大雨による交通網の寸断やそれに伴う孤立集落の発生、電気・ガス・水道等のライフラインの寸断が報告されています。

 この他、雷・台風・暴風雨などの異常気象による発電施設の稼動停止や浄水施設の冠水、廃棄物処理施設の浸水等の被害、渇水・洪水、濁水や高潮の影響による取水制限や断水の発生、高波による道路の交通障害等が報告されています。

(将来予測)

 気候変動による短時間強雨や渇水の頻度の増加、強い台風の増加等が進めば、インフラ・ライフライン等に影響が及ぶことが懸念されます。

 国内では、電力インフラに関して、台風や海面水位の上昇、高潮・高波による発電施設への直接的被害や、冷却水として利用する海水温が上昇することによる発電出力の低下、融雪出水時期の変化等による水力発電への影響が予測されています。

 水道インフラに関して、河川の微細浮遊土砂の増加により、水質管理に影響が生じることが予測されています。                                         交通インフラに関して、国内で台風や豪雨による道路、港湾等の施設被害が増加し、改修や復旧に必要な費用が増加することが予測されています。

 この他に、気象災害に伴って廃棄物の適正処理に影響が生じることや、洪水氾濫により水害廃棄物が発生すること、都市ガスの供給に支障が生じることも予測されています。

【文化・歴史などを感じる暮らし】

(現状)

 全国的には、サクラ、イチョウ、セミ、野鳥等の動植物の生物季節の変化について報告されています。それらが国民の季節感や地域の伝統行事・観光業等に与える影響について、現時点では具体的な研究事例は確認されていない状況です。

 一方、平成28年台風第10号により県内の文化財等において被害が発生するなど、全国的に台風や大雨などによる文化財への被害が報告されています。

(将来予測)

 今世紀中頃及び今世紀末には、気温の上昇により、北日本のサクラの開花日が早まるとともに、開花から満開までに必要な日数が短くなるとされており、それに伴い、花見ができる日数の減少や、サクラを観光資源とする地域への影響が予測されています。

 また、今後、気候変動による短時間強雨や強い台風の増加等が進めば、文化財等をはじめ、県民が文化・歴史などを感じる暮らしに影響が及ぶことが懸念されます。

【その他(暑熱による生活への影響)】

(現状)

 全国的には、都市の気温上昇は既に顕在化しており、熱中症リスクの増大や快適性の損失など都市生活に大きな影響を及ぼしているとされています。

 中小都市でもヒートアイランド現象が確認されており、ヒートアイランド現象により都市部で上昇気流が発生することで短期的な降水量が増加する一方、周辺地域では雲の形成が阻害され、降水量が短期的に減少する可能性があることが報告されています。

(将来予測)

 アスファルトやコンクリート、建築物等からの排熱の増加などによる気温上昇に、気候変動による気温上昇が重なることで、都市域ではより大幅に気温が上昇することが懸念されています。

 気温上昇に伴い、体感指標である暑さ指数も上昇傾向を示す可能性が高いと予測されています。

 RCP4.5シナリオを使用して暑さ指数を予測した研究では、21世紀末の8月には、暑さ指数が全国的に上昇し、特に東北地方はより大きな上昇となる可能性が示されています。

 暑さ指数上昇によるストレスの増加に伴い、だるさ・疲労感・熱っぽさ・寝苦しさといった健康影響が現状より悪化し、特に昼間の気温上昇により、だるさ・疲労感が更に増すことが予測されており、都市生活に大きな影響を及ぼすことが懸念されています。

このページに関するお問い合わせ

環境生活部 環境生活企画室 グリーン社会推進担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5271 ファクス番号:019-629-5334
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。