「いわて幸せ作戦会議(in奥州)」(令和4年3月18日)

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ページ番号1053663  更新日 令和4年4月18日

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日時
令和4年3月18日(金曜日)10時25分から11時50分まで

場所
水沢グランドホテル 3階 平安の間

出席者

・参加者(敬称略)
 
小原 学(株式会社小原建設 代表取締役専務)
 新宮 由紀子(株式会社長島製作所 代表取締役社長)
 村松 直子(信幸プロテック株式会社 専務取締役/オンライン参加)
 菅原 達哉(株式会社アイディーエス 代表取締役/オンライン参加)
 大和 貢(有限会社アグリファイン 取締役)
 

・県側
 知事、県南広域振興局長、政策企画部長、環境生活部若者女性協働推進室長

開会

石川部長
 ただいまから、県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in奥州」を開催いたします。
 皆様には、年度末のお忙しいところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 今日は、「一人ひとりの力を生かした産業振興」を懇談テーマとし、若者・女性が働きやすい環境整備、働き方改革に取り組んでおられる企業経営層の方々にお集まりいただいております。
 私は、本日、進行役を務めさせていただきます、県の政策企画部長の石川と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1

石川部長
 それでは、開会に当たりまして、知事から御挨拶申し上げます。

達増知事
 
皆さん、おはようございます。
 まずは一昨日の地震、岩手でも南の方ほど強い地震で、お見舞い申し上げます。そして、新型コロナウイルスの流行も、全県的にまだ収束には向かっておりませんで、こちらも、感染対策の励行、改めて感謝申し上げたいと思います。
 県政懇談会「いわて幸せ作戦会議」は、岩手県の総合計画「いわて県民計画」の基本目標であります、「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわて」にちなんだ名称でありまして、県内の各地域、各分野で、活躍する皆さんの話を聞きつつ、知事が伺って県政の参考にするという、そういうものであります。
 今日のテーマは、「一人ひとりの力を生かした産業振興」ということで、若手・女性が働きやすい環境整備や働き方改革などに取り組む、先進的な企業経営層の方々にお集まりいただきました。それぞれの地域、それぞれの分野、そして、岩手全体で、幸福を守り育てていくことができるよう、参考にしたいと思いますので、今日はどうぞよろしくお願いいたします。

 

出席者紹介

写真:懇談会の様子2

石川部長
 それでは、この後の進め方について御説明申し上げます。まず私から、お一人ずつ御出席の皆様を御紹介しますので、皆様から1分程度で、簡単な自己紹介をお願いしたいと思います。そのあと、本日のテーマに沿ってお話をいただきますが、お一人ずつお話があった都度、知事がコメントさせていただく形で進めていきたいと思います。そして最後に、自由懇談の時間を設けたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
 それでは、本日御出席の皆様を御紹介いたします。株式会社小原建設代表取締役専務 小原学さんです。

小原 学
 本日はお招きいただきまして、ありがとうございます。株式会社小原建設の代表取締役専務をしております、小原と申します。
 お話しいただいたときは、若者でも女性でもないのでどうか、ということを一度お話ししたんですけれども、でも、こうしてお招きいただいた以上は、この地方の建設会社が、試行錯誤して若手の採用に取り組んだ経緯、そして、定着してもらうための方策などのお話をさせていただきたいと思います。で、その他に少し、また働き方改革と少し違うかもしれませんけど、働く人にとっての働きがいっていうのをどう創出してきたかというところも少しお話させていただこうと思っております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

石川部長
 ありがとうございます。続きまして、株式会社長島製作所代表取締役社長 新宮由紀子さんです。お願いいたします。

新宮 由紀子
 おはようございます。今日はお招きいただきまして、本当にありがとうございます。株式会社長島製作所の新宮由紀子と申します。
 会社案内が手元にあると思いますが、昭和51年に創立いたしまして、私は二代目でございます。製造業の二代目ということで、私が今まで苦しんだと言ったらちょっと語弊があるかもしれないんですが、製造業で女性が働くのに、どのような大変さがあったかということを経営に組み込みながら、今まで取り組んでまいりました。今日は、そんな話をさせていただいて、皆さんの少しでもお役に立てればと思っております。今日はよろしくお願いいたします。

石川部長
 ありがとうございました。続きまして、信幸プロテック株式会社専務取締役 村松直子さんです。よろしくお願いいたします。

村松 直子
 矢巾町にあります、信幸プロテックの村松と申します。どうぞよろしくお願いします。
 私、本日は社内の全体勉強会、年に5日ほど行っておるんですけれども、今日その3日目に当たる日程のため、大変申し訳ないんですが、会社からオンライン参加とさせていただきました。せっかくお集まりの皆さんにお会いできないこと、知事と直接お話できないこと、非常に心残りでありますが、お許しください。どうぞよろしくお願いします。
 私どもは、空調設備業の会社になりまして、エアコンですね、エアコンとか工場設備の販売や取り付け、メンテナンス等を行う会社になります。お手元に白と赤で社屋の写真が載ったパンフレットがあるかと思います。昨年、ようやく新社屋を建てることができまして、社員全員一丸となって、意見を合わせながら社屋の建設とか、あと新しい事業づくりに取り組んでおるところでございます。今日はよろしくお願いします。

石川部長
 ありがとうございます。続きまして、株式会社アイディーエス代表取締役 菅原達哉さんです。よろしくお願いいたします。

菅原 達哉
 アイディーエスの菅原でございます。皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。
 私どもの会社は、システム開発を行っている会社でございます。今年で46期を迎える会社でございます。私も二代目でして、お集まりの皆様のプロフィール、ホームページ等々拝見させていただきまして、非常に皆さん、頑張っていらっしゃる会社だなと思って。本来であったら、奥州市本社でございますので、お伺いして、お伺いといいますか、お迎えする立場だったんですけども、当社、30年前から、本社は奥州市水沢なんですけども、東京を中心に全国のお客様へ私どものパッケージシステムの販売をさせていただいたりしておりまして、営業の中心が東京でございますので、そういった意味で私も20年前から東京にいて、そこから岩手へ行ったり来たりしていました。丸2年帰っていなかったので、コロナで、今回、3日間、自宅隔離してでも、知事並びに皆さんにお会いする予定でホテルも取っておったんですが、先般の地震で全て吹き飛んでしまいまして、このような形(オンライン参加)でお会いすることをお許しください。私どもも、本当に若者の皆さん、女性の皆さんに、これからも、そして、今までも活躍してもらわなければいけない産業でございます。そういった意味では、皆さんのお話を伺いながら、若干我々のことも紹介できればなというふうに思っております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

石川部長
 ありがとうございます。それでは続きまして、有限会社アグリファイン取締役 大和貢さん、よろしくお願いいたします。

大和 貢
 花巻市の西部で酪農業を営んでいます、有限会社アグリファインの大和と申します。
 弊社は2006年に、全くのゼロから酪農事業を始めた会社です。現在、約190頭の乳牛から1日8トン程度の生乳を生産、出荷しています。生乳ですので、紙パックの牛乳とか、ヨーグルトなどの乳製品の原料となる原料乳の生産をしている会社になります。現在は従業員、パート含めて11人を雇用しています。本日は、よろしくお願いします。

石川部長
 よろしくお願いいたします。
 県からは、達増知事、それから県南広域振興局の佐々木局長、若者女性協働推進室の高橋室長でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

懇談

<テーマ>
一人ひとりの力を生かした産業振興

石川部長
 それでは、皆様のお手元にお菓子と飲み物を準備させていただいております。佐々木局長から本日のお菓子、それから、高橋室長から、懇談テーマについてそれぞれ御紹介させていただきますので、どうぞ、お召し上がりながらお聞きいただければと思います。では、佐々木局長、高橋室長、順次、よろしくお願いします。

佐々木局長
 それでは、お菓子とお茶の御説明をいたします。
 初めに、お手元のお菓子でございますが、「黄金お米のカステラ」でございます。花巻市の洋菓子店「パティスリーアンジュ」が販売してございます。このカステラは、奥州市江刺のブランド米「金札米」を100%使用しておりまして、もっちりした食感が特徴となっております。「金札米」は、今年度100周年を迎えましたが、その始まりは1921年、大正10年に、病気や冷害に強い新品種、「陸羽(りくう)132号」の種もみが東北各県に配布され、江刺郡、今の奥州市江刺において奨励されたことによります。それから4年後、江刺産の米は全国にも高く評価され、当時低かった岩手米の評価の向上にも大きく貢献しました。当初、赤札を付け他産地米と区別していたことから「江刺赤札米(えさしあかふだまい)」と呼ばれていましたが、模造品が横行するようになり、昭和5年から岩手穀物検定所の許可を得て金札に変え、今に続く「江刺金札米」のブランドとなりました。
 次に、お飲み物は、西和賀町の「湯田牛乳カフェオレ」でございます。岩手県産の生乳とコロンビア産のコーヒー豆がバランスよくマッチした品でございます。西和賀町の湯田牛乳公社が製造販売しております。西和賀町は、昨年5月から、基幹道路であります国道107号が通行止めとなっており、新型コロナと相まって町の産業に大きな影響を及ぼしております。県南広域振興局としても、町産品の販路拡大など応援しているところでございます。説明は以上です。

高橋室長
 それでは、懇談テーマ「一人ひとりの力を生かした産業振興」について御説明をいたします。
 本県の人口は、昨年7月ですが、戦後初めて120万人を下回りまして、119万9,000人となりました。人口の社会減について見ますと、18歳、22歳前後の進学、就職期に顕著となっておりまして、若者の県内定着やU・Iターンに、産業分野は重要な役割を担っていると考えております。
 昨年度、県内の大学生に行いましたアンケート調査によりますと、働きたいと思う企業が増えることや、労働環境が整備されることについて、学生からの期待が高まっております。
 ここ、北上川流域は、ものづくり産業やIT産業が集積し、製造業や農畜産業、建設業などにおいて、省力化や生産性向上などの取組が進められているという強みがございます。産業振興により、本地域がさらに活性化するよう、若手・女性人材の定着・活用に向けて、働きやすい環境整備や働き方改革などについて御意見を頂戴できればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

石川部長
 ありがとうございました。
 皆様、何か、お話を聞いている間、緊張してといいますか、手をつけていらっしゃらないようですが、どうぞ、お茶、お菓子、牛乳等、お召し上がりいただければと思います。よろしくお願いいたします。

菅原達哉
 すいません、私の方が本来、昨日伺う予定だったものですから、私はこっちで。(画面に向かってマイボトルを見せる。場内から笑い。)
 楽しみにしていましたけど、すいません、私の方の予定で、どうぞ。

石川部長
 よろしくお願いします。ありがとうございます。それではすいません、食べながらということでお願いしたいと思いますが、懇談に入らせていただきたいと思います。
 ここから本日のテーマ「一人ひとりの力を生かした産業振興」につきまして、現在の取組、課題、今後の方向、御自身の抱負、県への期待などを含めてお話を伺わせていただければと思います。
 先ほどの順番で、小原さんからお一人5分程度でお話いただければと思います。どうぞよろしくお願い致します。

小原 学
 はい、まずは、先陣を切りまして、私、小原からお話させていただこうと思います。資料はですね、こちらのパンフレット「未来へ残すものづくり」と、「エッセンシャルワーカーのご紹介」の2部を事前に配付させてもらったんですけれども、しゃべりがちょっと、自信がないもので、だんだん日が近くなるにつれ、もうちょっと何か資料があったほうがいいなと思いまして、こちらのちょっと写真帳みたいな形の綴じたものと、あと漫画冊子の「それは未来へ残すものづくり」も、急遽付けていただきました。これらを元にちょっとお話させていただこうかなと思っていました。
 最初の御紹介の時にお話したとおりですね、うちの会社が先進的に何かをやっているというよりは、5年前にですね、やはりこのままでは人が来なくなると思いまして、リクナビのセミナー、そして、マイナビのセミナーに、思い切ってブースを出展したところから、当社のこの採用活動、そして、若者の定着活動が始まったかと思っています。当時を思い出しますと、ブースといっても、そこにただモニターを一つ置いて、椅子を普通に置いて、私ともう一人の総務の課長が二人立ってですね、ずっと待っているような状況でした。でも、もちろん誰も座ってもらえませんでした。今でも覚えていますが、向かい側が鉄道会社さんでして、鉄道会社さんのブースは、20分ごとに順番が変わるようなやり方をしているんですが、それが第5タームまであると、その待っている人がうちのブースの方にまで寄ってくるんですね。うちの椅子とガツガツぶつかるんですね。で、「まだ1時間先なんだから、とりあえず座って私の話を聞かないか」って言うんだけど、「いや、いいです」とか言われて、すごく屈辱というかですね、辛い思いをした思い出があります。でもそこから、これではいかんなあと思って、いろいろ考えて、試行錯誤して、採用活動を始めました。
 今では、去年、一昨年と、大体4、5人ぐらいは来ていただいていますので、まあまあ、必要な方は来てもらっているような気がしております。そういう活動の中で、例えば働き方に関してはどういうことをしてきていますかということですと、こちらの写真帳の方をちょっと御覧いただければと思うんですが、働く環境の整備というのをしております。インターンシップ用のコンベンションルームっていう、ちょっとこう、おしゃれな部屋を作って、ここでやってもらったり、あと、下の方にいくと、昔ながらの机のところをフリーアドレス化して、こう、おしゃれにしたりということで、採用に関してはやはり最初の第一関門である、印象というのをまず最初にクリアしていかないことには、中身を聞いてもらえないと思いますので、第一印象でできるだけ良くというふうに考えてやっております。そして、次のページをめくっていただきますと、DX、今、民間のそういうのは進んでいますが、ツールで業務の効率化というのを図っております。これもよく、こういう新しいサービスを導入すると、「いや、それよりは若い人を一人入れた方がずっと役に立つんだ」ってよく言われるんですが、若い人がいないからこういうことをやっているんだということで、いつもそれを一生懸命説得してやったりしておりました。
 次に、この漫画冊子をちょっと御覧いただければと思います。「それは未来へ残すものづくり」ということで、これがマイナビのセミナーとか、ブースで行ったときに、私自身がこれを持って説明しておるんですが、建設業の魅力というのを三つに分けてお話しています。建設業の魅力1「建設技術者は安定職種」という言い方をしております。なぜ安定職種かというと、大きい会社とかに入っても、その会社が未来永劫大きいままでいるのは分かりませんよ、と。今どきですと、合併されたり、分割されたり、30年、50年の単位でいうとなかなか、ずっと同じ規模であるというのは少ないんじゃないか、と。それに対して、建設技術者であれば、本人の身に、腕に、もう技術が付きますので、極端な話、小原建設の社員であっても、小原建設がちょっと傾いても、傾いたという噂を聞いた途端、他から「俺のところ来ないか」「小原建設危ないぞ」と言われて引っ張ってもらえるような、そういう技術者になることができますよということで、技術者に是非なってくださいということでお話しておりました。それと、建設業の魅力2で「建設業は意外と最先端」、あと、建設業の魅力3ということで「未来へ残すものづくり」ということで、建設業の魅力を直接学生さんへ語って入っていただきます。その中で、先ほど、その写真帳の3枚目をめくっていただければと思うんですが、こちらの女性二人と建物の写真があるかと思います。この女性二人もこういう形で、女性であっても、こういう建設業の技術を5年10年と積み上げていけば、仮に、出産、そして、また子育てを終えても、現役でまた戻ってくることができるよ、と。何なら、右の女性が、二人とも未婚ですが、極端な話、沖縄の人と偶然知り合って、沖縄に行かなくちゃいけなくなった、と。それでも、うちで5年経験を積んでもらえば、沖縄の建設会社に多分新卒よりはずっと良い給料で引っ張ってもらえるよ、と。そういう技術を自分の身につけてくれよっていうことでお話すると、こうやって女性の技術者も来ていただいて、やりがいを持って働いてもらっていると思います。ですから、そういう意味で、弱者の戦略といいますか、いわゆる待遇とかではなかなか勝てないんですが、建設業の魅力というのを一生懸命アピールして、それにその琴線に触れてもらえるような方たちを採用しようと思って、努力してまいりました。
 また、同じような形なんですが、「エッセンシャルワーカーのご紹介」について次ページ、資料にあるんですが、最近、コロナでエッセンシャルワーカーという言葉が出てまいりました。いわゆるリモートワークとかじゃなくて、どうしても社会に出て、働かなければいけない、運送業さんとか小売業さんとか、介護の方々。で、建設業もまたエッセンシャルワーカーですよっていうことを訴えております。建設業も道路が、端的に言えば除雪なんかが良い例だと思います。除雪とかしないと、道路は車が走れないし、あと、こちらの下にあるような配管工とかも、水が出なくなれば、誰かが行かなければならない。だから、こういうエッセンシャルワーカーということで、住民にコツコツ働くあなたたちこそ、社会になくてはならない仕事なんですよということを一生懸命伝えて、入ってもらっています。ですから、当社にとってのまず一つの若者定着のテーマというのは、その働くことの意義とか、その仕事自身にやりがいを感じてもらうっていうところからのスタートと思ってやっております。当社の取組としましては以上になります。あと、また次の回のときに次のお話をさせていただこうと思っています。ありがとうございます。

石川部長
 ありがとうございました。それでは知事からお願いいたします。

達増知事
 ありがとうございました。待遇ではなかなか勝てないということ、給与面とかという、それはもう、岩手もオール岩手共通の課題でありますけれども、人口減少する一方で、人口減少もあって、人手不足問題というのは深刻なわけですけれども、そういう中で、岩手で働いてもらう、岩手で生活してもらうというためには、様々きめ細かい対応が必要なんだと思います。職場の、この、机を変えるとかですね、デジタルの活用とか、大変素晴らしいと思いますし、また、この、建設業の説明をする漫画でありますとか、エッセンシャルワーカーの紹介というのは、岩手全体にとっても非常にありがたいPRでありまして、是非こういうふうに進めていただきたいなあと思います。ありがとうございます。

石川部長
 
それでは続きまして、新宮さんよろしくお願いいたします。

新宮 由紀子
 よろしくお願いします。長島製作所が取り組んできた内容の説明をします。
 取組は、大きく言うと三つあります。その取組をする経緯として、私が東京のアパレルの卸商社の方で働いていまして、ここで言うのもなんですけど、岩手には戻るつもりはございませんでした。本当に楽しく働かせていただいている中で、うちの父が2000年に、新規事業として自動車の部品を製造するっていうことを決めました。家電部品から参入した工場だったものですから、新しい分野を取り入れるっていうことが、まず社員さんが、なかなか受け入れられないというか、今までのやり方から違うやり方に変化させるっていうところになかなか馴染めないっていうところで、母の介護でちょっと戻った私に白羽の矢が飛んできまして、自動車製造部の製造部長をやりなさいっていうことでした。私はそれでも戻る気があったので、1年はやります。ただ、成功した暁には、やはり男性の誰か管理職を育てていただいて、その方にという流れでした。で、そこからの改善が三つあるんですけども、一つ言えるのが、私がたまたま女性だったので、製造業は女性があまり得意ではないという考え方から、私も、父の会社に働くつもりはなかったというのがあれなんですけども、自分が身をもってやってみて、女性も男性も一緒で、女性だからできないことの方がなくて、やればできるということを体感いたしました。もう一つは、岩手県なのかどうか分からないんですけども、製造業を見たときに、社員さんの自己主張が少なくて、とても奥ゆかしい方たちの集まりだなあという印象を受けました。会話がなかなかこう、相互っていうことがなかなか難しい中で、そこから三つの取組をしたというきっかけでございます。
 一つはですね、コミュニケーションを上げるという意味で、今、自分が置かれている立場で、会社に何をしてほしくて、自分がどうしたいか、最終的にはその思いを達成することによって、やりがいや自己実現に繋がるので、それを叶えさせるには、小グループ活動しかないと思いました。小グループ活動っていうのは、うちでいう委員会活動でございます。委員会活動というものを2007年に発足しまして、そこの定義は一人ひとりの自主性・・・一人ひとりが自主性を持ち、存在意義を生み出す。で、今も継続的にやっています。そこから少しずつ、自らこの会社で何ができるかっていうことで、ここに幹部は入れないということになって、あくまでも新入社員さんをはじめ社員さんの活動となっております。そこから2011年に、YKI活動、皆さんが金曜日になってフライデーミーティングという中で、いろんな意見が出てくるようになりました。金曜日まで待てなくて、月曜日、火曜日、水曜日、いろんな声が上がることによって、であれば、YKI活動、「やりづらい」「気を使う」「イライラする」という工程の改善活動を、無記名で紙に好きな時に書きましょうという活動で、これはもう2011年からやっておりますので、今まで1,600件に上っております。だいたい月の目標が10件、大体その10件は上回る、それが部署ごとにですので、うちが今180名ぐらいおりますが、小グループの部署ごとに10件以上出ているという意味から、1か月で100件以上は出ているというようなことです。
 その改善活動が浸透しまして、そこから女性の声が上がったのが、どうしても自分が突発的な休みが出ます。計画有給であれば、自分がそれを計画して、皆さんに御迷惑かけないようにお休みをしてということができるんですけども、お子様の都合によって突発的な休暇をするときに、とてもそれが、皆様の御迷惑が生まれるとストレスになるという声が大きく挙がりました。そこでうちが行ったのが、リリーフマン制度です。簡単に言うと、リリーフマンはスーパーマンです。勤続年数だいたい10年ぐらいの者がなるんですけども、その工場の部署の全ての設備を扱える者です。誰がどこの工程を休んでも、その人が代わりに入れば、生産ラインが止まることはないですし、リリーフマンが背景にいるというところから、女性も、お子さんが御病気でと言っても、すぐ帰れるという制度です。そのリリーフマンがいることによって、今は多能工化も進みまして、リリーフマンになりたいという子たちが増えまして、離職率も下がるという流れになり、女性も、この15年ですね、33%を維持するようになりました。
 で、そこから生まれたその三つの柱からですね、四つ、今でも継続的に行われているのが65歳以上の再雇用制度。まだまだ働きたいとなれば、再雇用させていただいております。あとは、皆さんに対してバースデイ休暇、特別休暇なので、プレゼントの休暇でございます。あとは障がい者雇用、女性の思いを汲んで、YKIの工程改善をすることによって、エンジニアの技術力も上がりました。現場の目線っていうのも分かりました。その工程改善をすることによって、障がい者の雇用にも拍車がかかるようになりました。最後に、育児休暇。「くるみん」を取ること(くるみん認定:「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受けること)が2019年にできたんですけども、今現在で6名の有給を取っている方がいて、全員が復帰に向けて、今動いているという状況になっております。以上です。

石川部長
 ありがとうございました。それでは知事からお願いいたします。

達増知事
 岩手の製造業の新しい可能性、フロンティアを切り拓いていただいていてありがとうございます。そうですね、この小グループ活動がうまくいって、あとは、YKIという形で声を出せるようにしているということで、岩手全体として、奥ゆかしい県民性みたいに言われるところもありますけれども、やっぱり丁寧に見ていくとそうでもない人もいたりするし、あと、やればできるというか、聞けばしゃべるみたいな期間が過ぎるとしゃべると思いますし、そういうものを引き出してもらうとすごくいいと思いますね。私は、わんこそばで「ふたをするまで止めさせない」っていう、そういう攻撃的な、おもてなしの伝統美学があるんだから、攻めの姿勢でどんどん行こうと言うんですけれども、そういうところはあるんじゃないかと思います。そして、女性の急な休みっていうのは、今、新型コロナウイルスのオミクロン株で、子どもの感染がすごく多くなっていて、子どもが感染した、あるいは子どもからうつっちゃったとかですね、急にお母さんが働けなくなるという、今、岩手で大量に起こっていて、そこに職場の方がどう関与できるかを問われている状態なので、リリーフマン制度というのは、いち早く、そういうことに対応できるという制度を編み出されていたのは、非常に素晴らしいと思います。ありがとうございます。

石川部長
 
それでは続きまして、村松さんよろしくお願いいたします。

村松 直子
 信幸プロテックの村松です。よろしくお願いします。
 私は、今、お話いただきました新宮さんと真逆で、岩手で会社を経営している父母を見ていまして、生活と仕事も非常に近くて、子どもと長く一緒にいてくれる母のあり方を見ていて、私は絶対岩手に帰ってきて、会社を継ぎますっていうことを宣言して出ていったっていう、希少な、あんまり見ない人種だと思います。もう、そんな中で帰ってきて、主人は千葉の人なので、千葉県から人口を岩手に連れてきてしまって、岩手の人口を一人増やしているという状態で、実は私、双子の妹もおりまして、双子の妹も東京の大学を出てから東京の旦那さんと一緒にこちらに戻ってきているっていう、ちょっと変わった姉妹になりまして、岩手の人口を二人増やしているという状態です。今、空調設備の会社を経営しておりまして、実は2018年に「いわて働き方改革アワード」、働き方改革に取り組む中で、新宮さんの会社と一緒に受賞させていただいているっていう、すごく不思議な御縁を感じています。御一緒させていただいて、本当に御縁だなあと思っております。
 私どもの会社なんですけれども、今日お呼びいただいたのはおそらく、女性活躍に対する取組と、あと、今、若手に対する取組を強化しているところもあると思うので、そこをちょっと順序立てて話をしていければと思います。まず、女性活躍については、2017年から働き方改革に取り組んでおりまして、女性ちょっと多めでいろんなことを手がけている我が社なんですけれども、その中で、やっぱり女性特有のお休みが多くなってしまったりとか、あと、長く働いている女性がいないために、キャリアプラン、自分の将来どうなるのかを描けないみたいな問題がありまして、その中で、全体で自分のやっている仕事の内容の洗い出しをしながら整理することで、みんなが何をやっているのか、その中で自分が何の意味がある仕事をしているのかっていう、仕事の整理をするところから始めました。そこで、自分たちが働くゴールイメージっていうのを女性たち主導で決めたことによって、すごく自信がついて見違えるように、働きに自信が、働き方が変わってきたなあっていうふうに感じています。その中で、IT活用に関しても、自分たちの働き方が変わってきたんだから、この部分を変えたらガラッと変わるよねっていうところを自分たちで特定して、IT活用に取り組んでくれたという経緯がありまして、働き方改革、IT活用とつなげて取り組んでこれたというのが最近の経緯になっております。
 こちらの資料を見ながら御説明できればと思うんですけれども、私どもも創業46年になりまして、非常に古い平屋の社屋におりました。最初に小原さんがおっしゃっていた問題についても非常に分かります。私どもも全く同じ問題に遭遇していまして、合同説明会に参加しても来てくれる人は一人もいないとか、社屋を見て親御さんが車で走り去るっていうこともあったんですけれども、採用に関して、いよいよ人が来なくなった、どうしたものかっていうことの話をしたときに、やはり、若い人が、自分が働くことを想像した時に働くことにワクワクできるような、楽しんで働ける自分が想像できるような場所があるべきではないかっていうことが社内で出まして、社内の中で、10人程度の建設委員会という委員会を作って、この新社屋を建てるに当たって、どういう社屋だったら自分たちが働きたいと思うか、楽しく働けそうかみたいなところを、意見を出しながら作ったっていうのがこの表紙に見えている社屋になります。奥に卓球台が見えたり、雲梯が付いていたりと、ちょっと遊び心のある社屋にはなるんですけれども、これも全て、社員の中から出てきたアイディアをそのままできるできないっていうところを精査して作った建物になっています。また、手前に取引先の方、お客様や自分たちでもこう話せるミーティングができる、話ができるスペースを数多く作ったっていうのも彼らのアイディアになっています。そういった中で、自分たちが働きたいっていう社屋を作り、その中で、健康で長く働けるためには、いろんな設備から、健康を意識できるようにしようみたいな気持ちを引き出してくれたっていうのは、すごくこの社屋建設をした意味があったなあと思っております。その中で、若者に関しても、この社屋を建てる前後から、学校さんの紹介で、定員が充足するっていう状況が戻っておりますし、ましてや、私どもは、高卒者、若しくは、短大、あとは専門学校生が多いんですけれども、大卒の方がどうしてもここ受けたいんですけどいいですかっていうことで自分から考えてきてくださったり、東京からUターンで就職してくださるっていう事例も出てきており、非常に手応えを感じているところです。女性活躍、若手活用どちらをとっても非常に社員の意見を根気強く引き出すのが大事だなって実感しているのが我が社の今の状況で、そこについてもう少しお話をしたいところなんですけど、時間になりましたので一旦終わらせていただきます。ありがとうございました。

石川部長
 ありがとうございました。それでは知事からお願いいたします。

達増知事
 新社屋は本当に良い場所に良い社屋を建てたなと思いますし、建設委員会を作って、それで、社員の皆さんの意見を元に作ったということで、あちこちに工夫がある社屋ができたかなと思います。新社屋効果で、学校からの紹介とか、そして、大学卒業後に来るようになったというのは、目に見えて効果が上がっているということだと思いますし、若い人、それから、女性のこの働きがいっていう雇用の場を増やしていくということが一つの基本戦略があるなあと思います。ありがとうございます。

村松 直子
 ありがとうございました。

石川部長
 
それでは続きまして、菅原さんよろしくお願いします。

菅原 達哉
 改めまして、アイディーエスの菅原でございます。本日はよろしくお願いいたします。
 私どもの会社、株式会社アイディーエスは、今期45期です。今年の6月で46期を迎えます、システム開発をずっと行ってきた会社です。創業当時は、北東北エッソの計算センターということで始まったんですけども、そのときに、当時、あるITベンダーの汎用機、オフィスコンピューターを使っていたことで、そこから私が入社する90年代までずっとそのITベンダーの下請をやっている会社でございました。下請をしながら全国の企業様の、いわゆる販売管理や在庫管理、財務管理、こういった基幹業務を徹底的にやっていたんですけども、下請っていうのはやはり、これは限界があります。そういったところでビジネスの変遷が、このオフィスコンピューターからクライアントサーバ、クライアントサーバからWeb化、Web化から今のようなDX、あるいはクラウド、こういった事業にどんどん変わってきているんですけども、我々の転換期もやはり2000年前後でございました。このときに私が学生を終わりまして、帰ってきました。今、新宮さんと村松さんのお話を聞いていて、私はそのハイブリッドだなと思って聞いておりました。特に入りたいとも思ってもいなかったですけども、入んなきゃいけないと思ってもいなかった、何となく入ってしまったっていうような、非常に志の低い入社をしたのは私です。ただ、入ったからには経営をしたいということで、「お前、ちょっと経営学を学んでこい」ということで、隣の国の韓国の延世(ヨンセ)大学というところでMBAを学んでくるんですけども、なぜ韓国かっていうのは、ただ単に飛行機が僕嫌いなもんですから、アメリカとかオーストラリアまでちょっと飛行機に乗って行くの嫌だなあと思ったので、一番短い韓国で英語でやれるっていうことでやってきました。それはさておき、帰ってきていろいろやっぱりショックだったのは、自分の中にあるイメージと、いわゆるガチガチの下請のSE会社っていうのは、もう残業してとにかく不夜城、こういったところで、社長の息子が入ってきて、もう色んな声が聞こえるわけです。何とか直していかなきゃいけない、もう財務状況も決して良くない、ただいろいろ頑張っていくんですけども、なかなかこう、空回りしてきました。ただ、そこでいろんな転換期がやっぱり父の時代にあって、私どもは、最終的にやってはいけないプロセスの是正ということをやりながらやっていくんですけども、そして、財務状況をまずクリアしなければいけない辺りで私は社長になったんですね。これで財務状況が良けりゃいいんじゃないかなんて勝手に思い込んでいたところもありました。私の考える会社のビジョン、これは、社員が幸せになる会社っていうのを私が社長になってから、もう10数年なんですけど、持っています。それはどういうことかっていうと、まず賃金とかその残業させないってことだけだと思っていたんですね。ただ、とある女性社員から、4年前に、「社長が言っている、幸せになるビジョンっていうのは実現できてないですよ」とはっきり言われました。えっ、と思って、それで、うちの社員は東京30名、本社30名大体60名の会社なんですけども、会社での時間について、コミュニケーションについて、それから、働き方の選択肢について、そして、今後の自分のスキルについてっていうことを、四つの軸で一人2時間、半年以上かかりましたけど、とにかくどう思いますかと、どうしたらいいと思いますか、約束は全部できませんけど、あなたの思いの丈を聞かせてくださいっていうことで、一人2時間、全社員に聞きました。その結果やはり、経営層の思い込みと社員が思っている要求したいことっていうのは必ずしも合致していなかった、と。要は、賞与4か月出しますよ、それから、賃金は東京並みに合わせますよ、これだけやっていればいいのかななんて勝手に思っていたんですけども、そんなことではない、と。やはり社員にはそれぞれ家庭があって、今、皆さんがおっしゃる、働きながらどうやって生活しなきゃいけないか、そういったところが非常に出てきました。
 それで、実はその、これも縁があったんですけど、このコロナの前、2019年に私ども、岩手県の「働き方改革アワード」で定着率のところで、知事から表彰されたんですけども、これは、水沢出身のエース選手の社員が、大崎市、宮城県の古川の方に、嫁いだっていいますかね、男の人ですけど嫁いだんですね。最初はそこから通っていたんですけども、やっぱりもう辛いということで辞めたいっていうことがあります。何としても辞めさせられないなあということで、家からリモートワークっていうのはできないもんかね、っていうところが2017年ですね、2016年、その辺からやってみたら、できるね、ということになりました。これで、実は、その辺から我々、ごめんなさい、話が行ったり来たりするんですけど、それがきっかけになっていろんな社員が、心を病んでしまったり、あるいは、体を病んでしまったり、あるいは、育児でイクメンでっていうことで、次々に働き方を変えていくんですね。そこで知事の方からいただきまして、2020年の1月30日、忘れもしません、私が最後に岩手県に行った日です、これが。岩手県の県議会議員の方々が、当社に視察でいらっしゃって、どうやって、その働き方やそういうWeb会議とかやっているんですか、これが全員になることはありますか、在宅勤務が全員になることありますか、っていう御質問を頂いたんですけど、その当時は、コロナのコの字もまだ1か月前でしたので、「日本が転覆しない限りないですね」・・・私、やっぱりこうやって皆さんの顔見に行きますなんて言っていたら、その1か月後に、当社の東京営業所の8割は家の中に引っ込んで、それが今も続いております。
 それから、若者の方なんですけども、実は我々45年やっていますが、今、我々の事業っていうのは、三つのドメインを持っています。これが賃金管理システムとERPパッケージ、それから、倉庫会社の在庫管理、これをやらせていただいております。特に、この私どもの賃金管理パッケージは、ホームページで名前を紹介させていただいているんですけども、日本を代表する企業の皆さんに使っていただいているんですけども、なかなか岩手では知名度がない会社なんですっていうのは、それはそのとおりでですね、東京で仕事をして岩手で採用してっていうので、なかなか岩手県を見てなかったのは私の責任だと思って、これも5年前からちょっとPRを始めさせていただいています。その結果、やはり親御さん世代に響かないと、子どもさんが知っていても親御さんが「アイディーエス聞いたことないからやめた方がいいんじゃない」なんていうのがやっぱりあって、今は奥州FMだとかこういった機会を頂いたら、もう積極的に活用することによって、岩手でも、是非若い人たちは、当社の従業員60名はほぼ岩手県民なんですね、あるいは宮城県、ま、99%東北でございます。そういった意味では、これからも東北に、岩手県の奥州市に本社があって、帰ってこれる会社、東京で仕事をして帰ってきても、そのスキルを生かせる会社にしたいっていうのが我々の思いで本社を奥州市に置いております。
 まだまだ伝えたいことあるんですけども、すいません、5分オーバーしてしまいましたので、また後で何かお話をさせていただきたいと思います。一旦お返しします。

石川部長
 ありがとうございました。知事からコメントお願いいたします。

達増知事
 ありがとうございました。日本の下請SEというのは、本当に働き方的にものすごく大変だという評判があるわけですけれども、そういうところから、その正反対の方向にですね、創意工夫、必要に迫られてということで、大崎からリモートワークですか、そういったこともきちんと逃げずに正面から課題に取り組んだ上に、もう、コロナに対応できるような、リモートとかWeb会議の体制が既にできていたということ、本当に素晴らしいと思います。そして、会社のこの地元へのアピールですね、親世代へのアピールも重要というような、そういうのは本当にそのとおりで、県としても、そういったところは、やっぱりこう悩んでいるところで、そうですね、ともすれば日本の就職というのは、この、学校の、進級進学のイメージでそのまま就職っていうような、全員一斉4月1日入社で、その前にこの就職の活動も一斉にやっていくような中で、何かこの進学先、学校選び、のような要領で、学校の先輩たちの例でありますとか、先生からの指導でありますとか、そういう感じで就職先を決めるというか、就職先が決まっていくみたいなことが、伝統的にあるんだと思うんですけれども、もっと、ジョブハンティングと英語で言うように、一人ひとりが自分に合う、自分がここで働きたいと思うようなところも、もっと探し回ってですね、そして見つけていくような就職活動をしてもらえる、そして、そういうジョブハンティングにちゃんと応え、また、ジョブハンティング的なノリを引き出すような、会社側の、この体制、働きかけ、そういうのを岩手全体で作っていかなければならないと思っておりまして、そういうところは、鋭意、県も頑張っていきたいところですので、よろしくお願いします。

菅原 達哉
 よろしくお願いします。ありがとうございます。

石川部長
 
ありがとうございました。それでは大和さんよろしくお願いいたします。

大和 貢
 有限会社アグリファインの大和です。先ほど冒頭の挨拶でもお話しさせていただいたとおり、弊社は2006年に設立し、酪農業の従業員6名の会社です。私が社長ではないんですけれども、実際、私が作った会社で、この事業をする前は県の職員として、畜産行政に携わっておりました。なぜそれをやりたかったかっていう話をまず先にさせていただきたいんですが、畜産行政を通して、できていない生産、酪農の生産技術を駆使した高泌乳牛の省力化とかいうんですけども、それをまず実践したかった。それでもって、地域の次世代の人たちの良い刺激になりたい、それがまず一つありました。それと、地域の農業の担い手が花巻は非常に少なくて、その地域の農業の担い手となって、農地を高度に有効活用する、これも高い生産技術を実践してみたい、実践して、そういう、周りの人に見せて、地域に起爆剤的なことをやってみたい、という強い思いで、立ち上がった会社です。
 ですから、若手に関してはやっぱり、小原建設さんがおっしゃったような、その安定職種的な考えに通ずると思うんですけども、働きやすい環境整備というよりもまず先にスキルアップできるように、各種免許の取得とか、各種セミナーの積極参加、あとは3年前から社屋というか、事務棟みたいなものを作って、セミナー室を設けて一人ひとり机を設けて、農業の分野では少ないとは思うんですけど、勉強してもらう、資格取得をしてもらうということを強くバックアップするようにしています。
 当然、合わせて、農業、賃金安いっていうようなイメージを払拭したいので、できる範囲の好待遇を実践していると思っています。特に、まだまだ実績の少ない若手職員への賃金については、多少というか、その働きにちょっと見合ってなくても、ちょっと高めに、投資するっていうような考え方で、その若手職員に投資するというような考え方でもらえるように、賃金を推進しているところです。
 それと、やはり時間、拘束される時間です、仕事に。酪農では多くの経営体が、朝早くから夜遅くまで結構な長い勤務体系となっています、実際。当社も始業は朝5時、勤務の終わりは夜10時です。ですが、新しい搾乳のシステム等を導入しつつ、拘束時間は、休憩時間を含めて、基本9時間となるような朝早いので当たり前のことなんですけども、そういうシフトを組んでいます。若い人であろうがなかろうが、やっぱり勤務日であっても、ある程度連続した自分が自由になる時間ができるっていう、産業でもありたいと、いうようなものです。それ、環境整備や働き方改革ということを、他の産業に比べればそういった「当たり前だよね」というようなことがあると思うんですけれども、そういうことの取組を弊社ではやっております。取組内容については以上です。

石川部長
 ありがとうございました。それでは知事からお願いいたします。

達増知事
 牛を飼うのは、拘束されるのが長時間になってしまうということがあるわけですけれども、そこを休憩を入れて9時間にするということで、やはり、働き方を近代的にしていくっていう、そういう確固たる決意の元、そういうふうにしていっているということなんだと思います。そうですね、乳製品というのは、世界中、やっぱり人がいるところ、乳製品の需要はあるわけで、上手く、こう生産することができれば、安定した職業になっていく、ということで、スキルアップなども進めてですね、やはり、人材育成っていうのは大事なんだなと改めて思いました。これは、今日御参加いただいているどの会社もそうなんですけれども、やはり一人ひとり、人を丁寧に育てていくっていう、そういう感覚が組織として成功する、そしてまた、多くの人に来てもらえるようになる、基本なんだなと感じたところでありまして、県もそういった流れを支援していきたいと思います。ありがとうございました。

石川部長
 皆様からそれぞれテーマに沿った形で良いお話を伺わせていただきました。ありがとうございました。
 ここからは、自由に御発言いただきたいと思います。先ほど言い足りなかったことや、他の参加者のお話を聞いて考えられたこと、また、懇談全体を通しましての御感想、懇談テーマに関わらない御意見等でも結構でございます。御発言のある方、挙手をしていただければ御指名いたしますので、よろしくお願いいたします。
 いかがでございますか。手が挙がらないと・・・すいません、小原さんからお話お願いできますか。

小原 学
 挙げた方が良かったですね、すいません。せっかくの機会なので、お話するネタというかをいろいろ考えながら来ておりましたので、お役に立てるというかはちょっと分かりませんが、一つの事例を話させてもらおうと思っておりました。
 2019年、ですから、コロナが広がる前のお話なんですけど、私の会社のホームページに、ある1通のメールが入りまして、自分は、東京の大手の設計事務所で働いているが、今度、盛岡に移転するんだ、と。それは、会社を辞めて来るんじゃなくて、会社に所属したまま盛岡に住んで、盛岡で営業活動というか、個人、自分の自宅でやるんですという話でして、出身大学が私の後輩でしたので、面白いなと思ってお会いして話をしてみました。すると、本当に、自分の家で、要は東京で、設計事務所の一設計士として働いているんだけれども、やっぱり、子どもを育てるんだったら盛岡ということで、盛岡に移住しまして、そこで仕事をして、必要なときは東京まで新幹線で月に1回か2回行けばそれで充分で、あとはリモートと、あと設計なのでCADで図面さえ書ければそれでいいということで、先ほどのアイディーエスさんと同じような感じかもしれませんけれども、リモートでやる。それじゃ、私も建築をやっていますので、何かあったとき是非お願いしますってお話をしたら、それからですね、この3年間で3人、盛岡に戻っている人が増えていまして、それもみんな盛岡出身だったり、結婚して奥さんを連れてきたり。ですから、そういう意味で言いますと、地方で働くっていうのが、これ、今は地方の企業に入るのではなくて、東京にいながらにして地方で働くというのは、もう当たり前になっている。逆のパターンだったと思うんですが、そういうことができる時代だなあと思っていまして、ますますそういう意味で、私も自分の会社でうちの社員に話そうと思っているのは、これからやっぱりここで生きるっていうのが大事なんじゃないですか、と。会社の中で縛られるっていうのは、個々のスキルをアップして、個々で働いて、どこで働くかとか、どういう組織に所属してるかというのは、あまり関係なくなってくるんじゃないか、というのをすごく、この事例を見ながら感じたところでした。そういう視点で、岩手定住っていうのも一つ、こう見方を変えると、また新しい施策につながるんじゃないかなと思って、この事例を是非お話したいなと思っていました。

石川部長
 ありがとうございます。知事からコメントございますでしょうか。

達増知事
 やっぱり、いろいろ交通、通信、様々技術が進歩してきて、昔は岩手から上京するかしないか、上京したらもう戻ってこれないし、また、上京しない人はもう一生東京に行かないとされた、そういう極端な時代があったのが、だんだんこう、行ってまた戻るんですよね。今やもう、行ったり来たり、両方に基盤を持って生活や仕事ができるようになってきているので、やっぱりそれを生かさないという地方は駄目なんだと思います。あと、今、設計関係で3人の人たちが盛岡に来ているっていうのは、知りませんで、そういうのは、何か統計に出てくるような数字ではなく、調べないとというか、うまくそういう情報に迫っていかないと知ることができないけれど、非常に大事な情報なので、県としては、そういった新しい働き方の実態をきちっと把握できるように、うまく努めていきたいと思います。そういう人たちに呼びかけて、何かこう、県としてやり取りをするような工夫をしてみたりとかですね、例えば、ネットを使えばお互い簡単にできるでしょうから、そういう、新県民とでもいいましょうか、新しいタイプの岩手県民に、どんどん接していきたいなと思います。

石川部長
 ありがとうございます。他に皆様から何かございますでしょうか。では、初めに菅原さんから、それで次に新宮さんということでお願いします。

菅原 達哉
 すいません、今、小原社長さんの話を聞いて、実はその、移住のための支援制度っていうのは確か岩手県にもあってですね、我が社にも、前沢出身の方で、東京の大手に勤めていて、結婚・出産を機に、自分の子どもはやっぱり前沢で育てたいっていうことで、その支援制度を使って当社へたどり着いた方がいらっしゃったんですね。いや、水沢にもこんな物流の会社や物流システムをやっている会社があったのね、と。こういうのをもっともっとこう広めてもらえれば、もっとたぶん岩手から、東京あるいは大阪、首都圏に動いている人間が、やはり、特にコロナでこのハードルがどんどん下がっていますから、インフラさえ整っている会社であれば、もうどこでビジネスをやっても同じっていうのがもう、デフォルトになってきていますので、すごくそれは、我々もちゃんとアクセスできるようなホームページなり発信力を求め、やっていかなきゃいけないんだなっていうふうにつくづく感じさせていただきました。

石川部長
 ありがとうございました。それでは新宮さんお願いいたします。

新宮 由紀子
 小原さんと菅原社長の移住定住の話と、あと、女性が多いワークライフバランス委員会っていうのがあって、そこの話を二つお話させてもらいます。
 移住定住についてですけども、うちでも取組としては、平泉町役場さんとタイアップして、プログラミング教室というのを行っております。全国から、こういう時期ではあるんですけども、感染対策を非常にちゃんとやりながらですね、全国からプログラミングを学ぶという人たちを募集をしてですね、今月の3月に平泉町に定住したいっていう若手、その人たちがたぶん経営者となって活躍されるんでしょうけども、そういうプロセスを踏んでおります。これからも、もっともっとそういう形で活性化になればいいなと思っております。
 女性の、今までうちの基盤としてやってきたのが、委員会活動とYKI活動とリリーフマンだったんですけども、これは2015年ぐらいにもう終わって、ずっと過去の話をずっと言ってるっていう感じで、うちが本当にいろんな賞を頂いた、ずっとこれだけで頂いてきたっていうところがあって、社員さんにもっとちゃんとやらなきゃ駄目だっていうことから、委員会活動の中にワークライフバランス委員会っていうのが実はありまして、そこの女性管理職を筆頭にですね、取組の内容、あとは、今までのこれからの課題の話をしています。よく言われたのが三つありました。やはりキャリアップという問題は大きくありまして、女性のキャリアを積みたいというところ、育休が取れないっていうのはもう今やなくて、どの会社でもどこでもやられていて、今だと本当に浸透しているのが当たり前という中で、女性が本当に、離職率の一番の原因は、キャリアが積めないっていうところのアンケートもよく見ます。そこの話をいたしました。あと、もう二つ目が、やはり人のバランスという話をしました。三つ目が、嘘をつかないという話で、一つ目のキャリアを積むっていう中では、うちは取組として三つありまして、女性が生産管理の調整をする、裏を返せばその女性が止めようと思えば止められる、製造ラインを全部止められる、調整がうまくなければ、材料を切らしたり、過剰在庫になったりという、そのキーとなるところに携わっているということと、教育係を女性にしております。新入社員のアンケートから、男性が怖いっていうのではないんですけども、先ほど小原さんの言ったイメージっていうところで、第一印象っていう中で、女性の方がイメージが良いようですね、優しくソフトに教えてくれて、最初緊張しながら会社に来るんですけれども、やはり男性だとちょっと怖いというイメージがあるので、そんなところから、教育係は女性だけです。あと、女性の気質はすごくきめ細やかなので、先ほどの生産調整もそうなんですけども、ISO推進委員会の半分は女性がやっている、そういうところから、キャリアアップを行っております。
 二つ目のライフとのバランスなんですけども、今まで、短時間勤務っていうことで半日有給を採ってました。ただ、社員さんの生の声は、1時間ごとの有給申請を叶えてくださいっていうことだったので、勤怠システムを全部入れ替えまして、1時間毎の有給が取れるというところの取組をやっていこうと思ってます。今でも勤怠のパターンは15パターンありまして、先ほどの育児休暇の方達が6名いて全員復帰しますという話したんですけども、やはり必ずステップがあって、朝から晩まで働くのは厳しくてですね、8時半なり9時からスタートで、お帰りは3時だったり4時だったり4時半だったり、ライフに合わせた勤怠勤務っていうのを選べる中で、有給も1時間ごとっていうことです。
 最後になるんですけども、嘘をつかないっていうのが、社員さんの声のたとえ話なんですけども、本当の雇用につながるのが、今、中にいる社員さんに、本当にこの会社が良い会社だと思わせれば、必然的に人が集まるという考えに基づいた話し合いで、到達しました。今、目の前にいる社員さんに、取組の成果だったり、やりがいだったり、生きがいだったり、その社員さんが自分の会社は本当に良い会社だなと思えば、友達だったり、恋人だったり、親だったり、息子だったりを連れてくるっていうことが、今は実現していまして。今年、平泉工場というものを新設させていただいたんですけども、そのときの応募人数が、5人ぐらいの募集に対して40人来ました。その中の3分の2は、口コミというか、うちの社員さんが「募集するから来た方がいいよ」という、そういう皆さんの協力のもとでした。今回も新入社員さんの内定を11人出しましたが、いろんなところからの口コミでってなると、社員さんの言っている、嘘をつかない、本当に大事にするのは、目の前の社員を第一にっていうところからだっていうことを習ったので、そこもうちが力を注いで雇用につなげているところでございます。

石川部長
 ありがとうございました。ただいま、菅原さん、それから、新宮さんからお話いただきましたが、知事から何かコメントございますでしょうか。

達増知事
 好事例、さらに紹介していただきました。こういう、好事例がある良い会社があるというものを、もっと岩手の地元の人たちに知らせていく工夫をしなきゃなあと思いました。「いわてWalker」「いわてダ・ヴィンチ」っていう名前で、就職支援ムック本を年に1回作って、高校2年生とか3年生とかに無償配布をしたり、保護者の方に見てもらうというようなことをやっているんですけれども、もっと頻繁にそういう中身を伝えていくような工夫、インターネットを活用してですね、そういう情報がもっとガンガン飛び交うようにして、また、双方向性も強化したりしてですね、岩手で働くというのを、どんどん、数を増やすためにも質も高めて、そして数を増やすというふうにしていければなと思いました。ありがとうございました。

石川部長
 それでは、村松さん何かお話ございませんでしょうか。お願いいたします。

村松 直子
 私から紹介したい事例は、ちょっと前になるんですけれども、社内の中で一対一の面談がありまして、そのときに社員の方から、「もし私が結婚して、この会社を離れたいと言ったらどうなりますか」っていう質問を受けたことがあって、そのときに私が、「じゃあ遠隔勤務にする」「それとも東京支店を作る」「それとも辞めて2、3年経ったら戻ってくる」とか、矢継ぎ早に制度をいろいろ出したところ、「ちょっと待ってください、今、まだ例えばの話なんで」って押しとどめられたっていうことがあって。そういう話をする中で、私、東京のIT企業さんと親しくさせていただいていて、100人100通りの人事制度みたいなところをよく話に出していただくので、当社もそういうふうにあればいいなと思っているんですけれども、1時間当たりの有給を、ちょっと先ほどお話出ましたけど、そういったこととか、あと、遠隔勤務とか副業とか、いろんな働き方が現在にあるっていうことは、こんなに社員と経営者の関係を豊かにするというか、いろんな関係でつながれるようにしたんだなということをその一件を通して思っていまして、時代的にも良い時代になってきたなあと思いました。また、見方を変えると、花巻在住なんだけれども、そのIT企業さんに勤めてる方とか、逆の立場で、住居はこちらなんだけれども、柔軟に東京の方でお勤めされている方もいて、いろんなお勤めができるっていうことを念頭に置いて、経営の仕方とか人事のあり方を考えていければいいなと思っています。
 あともう一つなんですけれども、この間、盛岡の方で、高校生の就職に向けた企業との懇談会みたいなところで少人数のグループと経営者が語り合うというタイプのお話をしたんですけれども、その中で高校生が総じて、今、アルバイトもできないのか、コロナで禁止されているのか分からないんですけど、アルバイト一切したことないですってお話をされていて。将来どうするのって聞くと、「つまんないからもうどっか行きたい」みたいなこと言われたりとかして、こんなに豊かな町で豊かな自然もあって、人間関係も豊かなものを築けるなと私自身感じているので、もう少し何か、企業としてかけ橋になるような、若い人に対する体験みたいなことが作れればなってちょっとそこで、何て言いますか、ちょっと焦りみたいなものを感じたっていう経験もありました。その二つを今、皆さんのお話を聞きながら考えていたところです。ありがとうございます。

石川部長
 ありがとうございました。それでは、だんだん時間も迫ってまいりましたが、大和さん、何かございますでしょうか。

大和 貢
 皆さんのお話を伺って、非常に勉強になりました。ありがとうございます。
 とにかく農業、酪農は、産業に比べると、やっぱり酪農といいましても、結構外で仕事する時間帯も非常に長いので、それこそ暑かったり吹雪だったり、働きやすさだけ考えたら、すごく厳しい立場にある。ですから、ゆえに、今、私が意識して心がけていることは会社の立てたそのミッション、先ほど私が言った、生産技術を駆使した高泌乳牛の管理とか、地域の農業の担い手として、農地を高度に有効活用する、こういうことを通じて後は、皆には言っているんですけど、皆の幸せを実現していかなきゃないんだ、他からアグリファインの職員さんなんですね、と言われることが最近ちらほら出てきて、やっぱり、所属してここに勤めて良かったというような感想を持ってる職員が結構多いので、やっぱりこれを推し進めていこうかなというふうに考えております。ありがとうございます。

石川部長
 ありがとうございました。

知事所感

石川部長
 
それでは、知事から最後に、全体を通してお話をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

達増知事
 
村松さんから「100人100通り」という話がありましたけれども、欧米の働き方は、一人ひとりが雇用契約にちゃんとサインして働くいうことで、働く本質は、一人ひとりそれぞれの働き方を、会社と働く人が合意して決めてやっていくということなんだと思います。そういうことが、いろんな技術も発展し、また意識も高まって、やれるようになってきているということだと思いますね。
 そして、大和さんからは、やはり幸せということが第一で、そういうことなんだと思いますね。岩手県も、県民計画で幸福度とか、幸せ、幸福を基本目標にするというようなことを始めているんですけれども、政府とか他の自治体でも、ウェルビーイングというふうに言ったりもしますけど、やはり幸福ということで、総合的なやりがいとか、良さとか、そういうものを作っていかなきゃならないというふうになってきているんだと思います。
 それにつけても、そういうそれぞれの企業努力やその成果をもっと情報として、共有、地元で共有して、これから働こうっていう若い人たちやその親御さんたちが、ここがいい、あそこがいいとか、それでも盛り上がりながら、岩手でことを決めていってもらえるような、情報の共有の仕方をもっと工夫しなきゃと改めて思いました。そして、イメージも大切で、人口減少問題っていうのがそうですね、地方といえば人口減少っていう、そういう、ステレオタイプな見方があって、地方は一貫して人口が減少し続けているから、地方というのは一貫して衰退し続けていくところだっていうイメージが出ているわけですけれども、でも、大谷翔平君などを見ていると、ああいう人材を産み育て羽ばたかせる力っていうのが地方にはあるわけで、地方というのは、岩手のことだけ見ていても、昔できなかったようなことがどんどんできるようになってきて、それぞれの分野、それぞれの企業、明らかに発展しているんですよね。そういう地方は一貫して衰退しているわけじゃない、と。人口問題は人口問題で、いろいろ対応しなきゃならないんですけども、地方っていうのは、実は、豊かな発展を遂げている、そういう途中にあるので、是非そこに参加しましょう、というのを県民に呼びかけ、また、若い人達にも呼びかけていこうと改めて思いました。今日は本当にありがとうございました。
 

閉会

石川部長
 皆様、本日は貴重なお時間を、お話を頂きまして、ありがとうございました。私もとても勉強になりました。
 以上をもちまして、本日の県政懇談会、終了させていただきます。

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