「がんばろう!岩手」意見交換会(平成27年5月19日 宮古地区)
日時
平成27年5月19日(火曜日)10時30分から11時45分
場所
宮古地区合同庁舎 3階 大会議室
懇談テーマ
「若者や女性による復興や復興支援等の取組」
出席者(敬称略)
- 参加者(敬称略)
田村 絵里(いわて復興応援隊 田野畑村産業開発公社派遣)
村野 かおり(復興庁復興支援員 岩泉町立小本保育園派遣)
中村 敏彦(カキ養殖漁家 青年漁業士)
横山 葵(岩手県北バスグループ浄土ヶ浜遊覧船マリンガイド)
佐々木 美有(岩手県立大学宮古短期大学部2年生)
平子 昌彦(宮古漁業協同組合青壮年部役員) - 県側
知事、沿岸広域振興局副局長、秘書広報室長
開会
木村室長
皆様、おはようございます。それでは、ただいまから県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を開催いたします。
本日は、若者や女性による復興や復興支援等の取り組みということをテーマにこの宮古地区におきまして、仕事ですとか、地域活動など様々な分野で御活躍されている方々にお集まりをいただいております。本日御出席いただきました皆様には大変御多忙のところ、お越しいただきまして本当にありがとうございます。
私は、本日の進行役を務めます県庁秘書広報室長の木村と申します。よろしくお願いいたします。
知事あいさつ
木村室長
それでは、開会に当たりまして知事から御挨拶を申し上げます。
達増知事
皆さん、こんにちは。お忙しいところようこそお集まりをいただきました。
県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会と言いますのは、「がんばろう!岩手」、東日本大震災からの復旧・復興を果たしていくために、それぞれの地域、またそれぞれの分野で活躍する皆さんのお話を直接伺って、県の施策に生かしていこうという趣旨でやっております。東日本大震災津波から今年の3月で丸4年、まだまだ本格復興のまさに正念場というところだと思います。
一方で、そこに去年から全国的に地方創生という人口減少対策、ふるさとが消滅しないようにという、こういう施策にも力を入れていこうというのがかぶさってきまして、復興というのもそもそもふるさとを消滅させないという、あれだけの被害は受けたけれども、ちゃんと直して人が住んで、働いて、稼いで、そして孫子の代にどんどん伝えていくことができるようにするというのが復興なので、岩手としては復興に力を入れている、それを全県に広げていけば地方創生になると思っています。
そして、復興も地方創生も若者・女性の活躍が非常に大事でありますので、県もおととしあたりから若者・女性活躍支援というのに力を入れておりまして、今日お集まりの皆さんはそういう県の政策の流れの中で、まさに今お話を伺いたいということでお集まりいただいた皆さんですので、ぜひぜひよろしくお願いいたします。
それから、城内県議にお出でいただいてありがとうございます。よろしくお願いします。ありがとうございます。
木村室長
本日の懇談会の進め方ですが、この後、私の方から出席者の皆様の所属とお名前の御紹介をさせていただきまして、その後に意見交換ということを予定してございます。最後に、今日のテーマに関わらず自由に御発言をいただく機会も設けたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日御出席の皆様を御紹介いたします。
いわて復興応援隊として田野畑村産業開発公社に派遣されている田村絵里様です。
田村絵里
よろしくお願いします。
木村室長
復興庁復興支援員として岩泉町立小本保育園に派遣されております村野かおり様です。
村野かおり
よろしくお願いします。
木村室長
カキ養殖漁家で青年漁業士の中村敏彦様です。
中村敏彦
中村です。よろしくお願いします。
木村室長
岩手県北バスグループ浄土ヶ浜遊覧船マリンガイドの横山葵様です。
横山葵
よろしくお願いします。
木村室長
岩手県立大学宮古短期大学部2年生の佐々木美有様です。
佐々木美有
よろしくお願いします。
木村室長
宮古漁業協同組合青壮年部役員の平子昌彦様です。
平子昌彦
よろしくお願いします。
木村室長
県側は達増知事、沿岸広域振興局の桐田副局長でございます。
桐田副局長
よろしくお願いします。
木村室長
本日は、城内愛彦県議会議員にもお越しをいただいております。御紹介を申し上げます。
皆様のお手元に今飲み物とお菓子を準備しておりますので、適宜召し上がりながら御懇談いただければというふうに思います。
では、お願いします。
桐田副局長
私が今日の飲み物とお菓子について解説します。まず田野畑ヨーグルト「おいしい飲むヨーグルト」です。田村絵里さんお勤めの田野畑村産業開発公社が製造しているものです。150ccですけれども、聞くところによると1ミリリットルあたり約10億個の乳酸菌が入っているそうです。非常に体に優しいということ、賞味期限が今月いっぱいであることから、もし今日の懇談中に緊張したらこれを飲むと乳酸菌の力で元気が出るかもしれません。
それから、続いて田老のこれは黒糖ワッフルですが、ここにハート型のイラストというか、チラシがありますが、これを開くと四つ葉のクローバーになるという優れものであります。中には「支援ありがとう」という感謝の気持ちを英文、和文で書いてあります。このイラストとかロゴについては、実は県の工業技術センターが事務局のデザインのボランティアの仕組みがございまして、この田老のお菓子についてはかりんとうで有名な田老の田中菓子舗のワッフルですけれども、これについては岩手の産業技術短期大学校の学生さんの提案を元につくられたロゴとか、こういったデザインであります。管内では山田町のびはんさんの商品にもそのデザインのボランティアが貢献しております。県もこういったものにお手伝いしているよという自分のPRでございました。かりんとうの素材の黒糖を使ったワッフルで、ずっしりと重いですし、食べごたえもありますので、もしかしたら女性には十分これで1食分賄えるかもしれません。どうぞ召し上がってください。
懇談
木村室長
それでは、懇談に入らせていただきます。最初にお一人1、2分程度で自己紹介をお願いいたします。お話しいただく順番は田村様、村野様という、席の時計回りの順番でお話をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、まず田村さんの方からよろしくお願いします。
田村絵里
私は、平成25年度いわて復興応援隊の田村絵里と申します。現在、一般社団法人田野畑村産業開発公社に配属されまして、業務に取り組んでおり、本年4月で丸3年目に入りました。今回、直接知事と懇談させていただける貴重な機会にお声がけをいただいて大変光栄に思っています。
私は岩手県矢巾町の出身でして、大学進学で東京に上京し、卒業後もそのまま就職していたのですけれども、震災を機にネット通販の仕事を通じて岩手県の特産品をもっと全国に広めて地元の経済の活性化、また復興のお役に立ちたいなというふうに決意を固めまして、様々情報収集をする中、復興応援隊の募集を知り応募して採用され、岩手県に戻ってきたというような経緯があります。
以上です。
木村室長
ありがとうございます。
続きまして、村野様お願いします。
村野かおり
復興庁の復興支援専門員の保育士をしております村野かおりと申します。神奈川県出身です。
私は2013年の12月から岩泉町に派遣されまして、現在は3.11で全壊しました小本保育園というところに派遣されております。保育園は、沿岸部から10キロぐらい離れたところに仮設園舎を建てまして、そこで現在は32名の子どもたちを保育しております。
園舎は新園舎がもうできております。なのですけれども、周りがまだ工事中でして、子どもたちの安全を考えますとまだ引っ越しができないということで、仮の園舎でまだ過ごしているという状況です。10月ごろに引っ越しをするということになっている状況で現在まで保育をしております。
この復興支援員をする前までは、青年海外協力隊としてエジプトに2年間幼児教育隊員で行っておりました。そちらで現地の保育士さんの育成とか、保育の改善に携わってきましたので、それを生かせたらいいなと思いまして、こちらで働かせていただいております。
以上です。
木村室長
ありがとうございます。
次に、中村様お願いします。
中村敏彦
山田町でカキの養殖をしています中村です。ほとんど現場で働いているので、こういう場所というのは不慣れなのですけれども、カキ養殖自体、宮城県から岩手県まで結構あるのですけれども、一番苦労している地域が山田だと思います。カキ養殖自体にも結構いろんな不安もあるのですけれども、20年近くやってきて地元の山田湾というのはすごくいろんな人が入ってきて魅力があるのだなというのを再認識しまして、地元の若者と一緒にカヤックとかそういうのを使いながら、あと自分はできることということで、カキの養殖自体が観光のツールになるのではないかというのを考えながら山田湾で観光事業というのをやっていきたいなと思って少しずつ今活動しております。
そんな感じです。
木村室長
ありがとうございます。
では、次に横山様お願いします。
横山葵
初めまして。岩手県北バス遊覧船事業部、横山葵です。この春、宮古水産高校を卒業して3月19日に入社をしたので、今日でちょうど入社2か月です。仕事は、浄土ヶ浜で運行している遊覧船のガイドをしています。入社するまではマイクを持って船の上で案内するのがガイドの仕事だと思っていましたが、実際は船の掃除やお客様のお出迎え、お見送り、船の上では名所の案内だけではなく、パンやガイドブックの販売、船内の見回りや、お客様が安全に乗り降りする補助など様々な仕事があって遊覧船が運航できるということを教わりました。毎日先輩方から様々教えていただき、現在勉強中です。
私がこの仕事を選んだ理由は、高校2年生の夏休みに初めて遊覧船に乗り、ガイドさんの案内を聞いて感動して、どうしてもこの仕事がしたいと思い、やってみたいと思いました。それまでは遊覧船にも観光のお仕事にも正直全く興味がなかったのですが、実際に乗ってみると景色やガイドさんの案内が、自分の思っていたイメージが違いました。船の上は思っていた以上に心地良く、初めて海から見た宮古の海岸風景はとてもきれいでした。ガイドさんの案内は景色の説明だけではなく、震災当時の話や復興に向けて自分たちができることは遊覧船を動かし、来て、乗っていただいたお客様に災害にも負けない強く、美しい自然がここにあることを見て感じてもらうことだという説明を聞いたとき、衝撃を受けました。この地に来てもらうこと、乗ってもらうことが震災復興だという話に確かにそういう震災復興のやり方があるのだなと思ったし、自分でもそのときわかった宮古の良いところを多くの方々に伝えるこの仕事はすごく格好いいと思いました。望みが叶い、遊覧船のガイドとしてスタートを切ったものの、まだまだ知らないこと、勉強しなければならないことが多いです。一日でも早く仕事を覚えて、ほんの少しだけでも浄土ヶ浜の観光を盛り上げる力になること、今それを目指して日々取り組んでいます。今日もすごく緊張していますが、よろしくお願いします。
木村室長
ありがとうございます。
次に、佐々木様お願いします。
佐々木美有
私は宮古短期大学部2年、学生赤十字奉仕団役員の佐々木美有です。
私たち学生赤十字奉仕団は、平成20年度に活動を始めました。宮古市社会福祉協議会と連携し、地域住民の要請に応えるよう奉仕活動を実施しています。震災発生後は、被災者支援の活動を主として、側溝の海泥の清掃、個人宅の片付け、支援物資の仕分け、独居高齢者の孤立を防ぐ訪問活動など地域の復興に向けたボランティア活動を行ってきました。昨年度は宮古市街なか復興市など復興関係の地域イベントの運営補助、日本赤十字社の献血補助活動、日本赤十字社第1ブロックの青年赤十字奉仕団会議への参加、宮古駅前の花植え、社協祭り運営補助、高齢者宅の引っ越し補助、被災地研修の企画から実施をしてきました。また、宮古市社会福祉協議会より震災復興支援活動に対し会長感謝状をいただくこともありました。
以上です。
木村室長
ありがとうございました。
それでは、平子様お願いします。
平子昌彦
私は宮古で、宮古の日出島漁港というところでホタテ養殖をやっております。
私はもともと宮古ではなくて、盛岡から漁師をやりたくて10年前にこっちに来ました。内陸で今の妻と知り合いまして、その実家で漁師をやっていて、サラリーマン時代にちょこちょこ手伝いに来ていて、それで海の仕事に魅力を感じて今までやっています。
震災後、一度はもうあきらめようかなと思ったのですけれども、何でここに来たのかというのを考えたときに、やっぱりこの道しかないなと思って、この道でやっていこうという決意が決まっています。
今は、「がんばる養殖」という復興支援を受けてやっているところです。去年、青年漁業士の認定を受けまして、その関係でいろんな講習会などになるべく出席して経営とか、販売の仕方などを勉強してやっていきたいなと思っています。
やっぱり三陸の海産物というのはまだまだ知らない人が全国にはたくさんいまして、そういう方々にもっと知ってもらいたいなというものがあるので、各方面漁協といろんな方々と協力をしてもっと知ってもらいたいなと思っています。今後はそういう販売などとか、まず三陸のものをもっと知ってもらおうということで、そういうので活動していきたいなと思っております。
以上です。
木村室長
ありがとうございました。
それでは、懇談の方に入りますが、お一人3、4分程度で今日のテーマであります若者や女性による復興や復興支援等の取組ということにつきまして、現在の状況ですとか課題、それからこれからの方向とか期待などについて、御自身の抱負なども含めてお話をいただければというふうに思います。
先ほどの自己紹介の順番でお二人ずつお話をいただいた後に、知事からお聞きしたいこと等について申し上げる形で進めて参ります。個別具体案件に関わる県の取組状況のようなものにつきましては、桐田副局長や私の方から御説明を申し上げることもありますので、あらかじめ御了解いただければなというふうに思います。
では、まず田村様、村野様という順番でお願いをいたします。
では、田村様の方からお願いします。
田村絵里
今後どのような方向で力を発揮していきたいですかという内容について、まず一つ、あと若者・女性が地域で活躍するために行政に求めたいことということで、この二つに関してお話しさせていただきたいと思います。まず今後どのような方向でということですが、現在自分は主に楽天の「ネットショップたのはた」の受注から発送までの事務作業ですとか、あと販促企画、ページ作成、あと地域の産物について取材をさせていただいたブログを作り、全国のお客様に御紹介するといった全般を担当しております。また、ネットショップ以外では店頭での試飲、試食活動とか、また販促イベントへの参加等々、販売サポート業務も担当させていただいております。今後、現在の業務を更に発展させていきたいなと思いますし、また新商品の開発なんかにも取り組んでいきたいなと考えていまして、各所にお話を進めていたり、企画を練っているところです。
若者・女性が地域で活躍していくために行政に求めたいことに関してなのですけれども、現在地方創生の動きが活発になっており、地域おこしの一つの策として交流人口を増やす、観光とか、地域活性イベントをもっとやろう、もっと盛り上げていこうというのがあるかと思います。しかしそういったことに関して主に仕事が役場の担当者、また観光業の方に集中してしまうきらいがあるので、結構疲労感も多いのかなというふうにちょっと私思っていまして、その一方で高校生とか、あと若者、主婦、大学生なんかもそうですけれども、このような方たちが希望するような気軽にできるような、短時間、短期間勤務のアルバイトが特に地方ではすごく少ないように感じています。そこで観光とか、地域活性イベント、接客業務、接客販売業務等々について、もっと気軽に高校生、若者、主婦などが短時間、短期間でのアルバイトに従事できるような仕組みが行政でサポートであるとすごくいいのかなというふうに思っていました。シルバー人材センターの若者版みたいなもの、そんなのがあるといいなと思っています。
そういう仕事というのは、お客様に気遣いするので、笑顔の作り方を勉強したり、あとコミュニケーションスキルの向上にもつながるので、人間的にも成長しますし、また地域の魅力を人に伝えたりする業務になるので、地域再発見の要素もふんだんにあるかなと思っていますので、就労教育の要素もどんどん、どんどん盛り込めるのかなと思っています。仕事なので、高校生にとってはお給料で参考書を買ったり、ちょっとおいしいお菓子を購入したりすることもできたりするので、すごく有意義な経験になるかなと思います。
こういうことを考えたのは、今年夏の土日祝日に三鉄さんの親子向けの企画列車が運行予定ということをちょっと聞きまして、その際に島越駅での接客とか誘導を担当する人がほしいと、誰かいないだろうかというような御相談をちょっと私が受けたことがきっかけでした。実際にボランティア、こういう人材募集等々は私の方でやらせていただいて、そのようなお仕事を希望する方も実は一定数いるなということがわかりましたので、以上のようなことを考えるようになった次第です。
以上です。
木村室長
では、村野さんお願いします。
村野かおり
私は、保育士として派遣されているのですけれども、保育士の普段の業務ですとなかなか復興に直接関わっているかというとちょっと難しいなと思っていて、お母様方ともそういうことを話すという機会がなかなかないですね。個人面談なんかのときにちょっとこちらが聞いたりすると話してはくれるのですけれども、困ったこととか、こういうことが実は気になっているとかと言ってはくれるのですけれども、なかなかそういう機会を設けられてないなと思っていて、ずっと我慢しているのか、それとももうちょっとで仮設から出られる。小本の方は10月ぐらいを目途に出られるのかなとは思うので、それまで我慢かなというふうに思っていらっしゃるのかもしれないのですけれども、漁師の方もたくさんいらっしゃって、どうしても生活の時間が早いですね。夜も寝るのも早いし、朝起きるのも早い。だけれども、一般的なお仕事をされている方はそうではない。仮設だとすごく音漏れがあって、8時には寝たいけれども、それ以降に洗濯機を回すおうちがあるからどうしても寝られないのだとか、そういう本当に毎日、毎日の積み重ねのストレスがたまっているような話は聞いています。
仮設住宅の訪問を保健師さんなんかもやっているかとは思うのですけれども、私は保育士としてできることといったら、仮設の中で子育てをする大変さというのはすごくあると思うのです。ほとんどが四畳半二間のところで生活していて、子どもさん3人とか育てている方もたくさんいらっしゃるので、そういうところのケアができたらいいなと思いつつも、私の派遣の期間も次の3月でもう終わってしまいますし、こういった復興支援とか、そういうのがいつまで続くのかというのがわからないので、今できることはこれかもしれないけれども、私がいなくなった後、どういうふうにつなげていったらいいのかなというところもまた考えながら何か起こしていかないといけないなと思っております。
それから、新しい町ができてきてはいるのですけれども、その方ではなく、残った方が寂しい思いをしているというのもきちっとフォローしていかないといけないかなと思っています。保育士の中にも小本地区で被災したけれども、家をリフォームして、そこでまた残っている方もいるのですけれども、周りがみんないなくなってしまってとても寂しいですというふうに聞いていますので、やっぱり建物ができたから復興だというのではなくて、その後のことをやはり考えていかないといけないなと思っています。
それと私は全く岩手県とは違う神奈川県というところから来ていまして、この復興支援がなかったら岩手県に来ることがなかったかもしれないくらい、東北というのはすごく遠いイメージがあるのです。新幹線に乗ってしまうと2時間ちょっとで来られるのに、何かそういうイメージがあって、実際来てみたらすごくいいところだし、空気もおいしいし、食べ物もすごくおいしいし、岩手の方は自分たちだけでいいとこ取りしているような、本当にそういうふうに思ってしまうぐらいもったいないなとすごく思っています。もっと外にアピールしていただけたら、それが知れ渡ったらすごくいいなとこちらに来て思っています。
以上です。
達増知事
田野畑ヨーグルトはおいしいですね。相変わらずおいしいので、大変いいと思います。これをネットとか、あとリアルとかで販売をこういうのをやっているということで、田野畑村も海のものも山のものも大変いいものがあるし、また昔から定評あるものもあるので、そういうものを軸にしながら、また新商品開発もやっているということでいろいろ可能性が広がるのではないかなと思います。
そして、高校生とか、あと女性とか、バイト的に働けるチャンスがあるといいというのはそのとおりだと思います。いろんな働き方を工夫して、正規雇用の条件のいいところをどんどん増やすというのは、それはそれで目指すのですけれども、そう簡単ではないところもあるので、地方は幾つかの仕事を組み合わせて稼いでいけるというのもありですからね。何か西日本の方はそういうのが盛んで半農半Xとか、農業収入半分、もう半分を何か他の収入からとか、そういう多様な稼ぎ方みたいなのも、いわば稼げるところはとにかく稼いでいこうという発想が特に地方創生的なのは大事だと思っていました。
そして、村野さんですけれども、あまり話す機会はないということではありますけれども、でも保育士さんの仕事を通じて仮設生活の実態も見ていただいてありがとうございます。復興支援がいつまで続くのかとか、いろんな事業も年度、年度の分しか確定しなかったりとか、あと集中復興期間で今年度、来年春分までで一区切り的な話になって、その先どうなる、みたいなのがあるのですけれども、ただ必要なことはやらなければならないわけで、そこはまず市町村と県がしっかり力を合わせてやって、国にもちゃんとやってもらう感じで進めていくのだと思いますし、県の計画でも復興は8年計画ですからね。ですから、まだまだ先は長いというところがありますので、しっかり対応していきたいと思います。
東北が遠いイメージあったというのはそのとおりだと思います。ベールに覆われたよくわからない地域みたいな、東北全体が隠れ里みたいなイメージが日本全体にはあるのではないかなと思って、むしろそういう神秘のミステリアスな地域みたいなイメージで宣伝するといいかなと思って、大震災の直前には遠野物語百周年とかあったから、妖怪が出る岩手県みたいなPRをしたこともあったのですけれども、一方東日本大震災で岩手県の小本という地名もそうですけれども、それまで知られていなかったような岩手の特に沿岸の地名が全国的にも知られるようになってきましたから、やはり震災をきっかけにして積極的に情報発信はしていかなければならないし、していこうと思います。そして、まさに来てもらう、実際滞在してもらう、特に住めば住むほど良さがわかるというところがありますので、できるだけ滞在型の観光とか、そういったのを進めていきたいと思います。ありがとうございます。
木村室長
次に中村様、横山様ということで、中村様の方からお願いします。
中村敏彦
震災前までもカキ漁師をやっていましたが、実際にすごく満足した仕事をしていたわけではないですし、山田湾はそれまでは密殖という問題を抱えていましたし、正直若い人たちの中にはこの際、津波が来て一気に流してくれないかなぐらいの考えを持っていた人も結構いました。
ところがどっこい、実際に津波が来て、ここまで大きい被害になるとはちょっと考えてもいなかったのですけれども、それでも若い人たちは誰もやめようとか、そういうのは考えていませんでした。正直震災前よりは規模も拡大できるし、問題なく食べていけるのではないかなというようにすごく楽観的に考えてはいたのですけれども、実際は、三陸のカキとかホタテがない間に、どうしても西の方のカキとか、北海道のカキとか、いろんなものが大都市の築地市場には増えてきて、かといってうちらが実際に出荷しようかなと、もう準備できたという段階で築地はそっちを取りますというわけにもいかなくて、実際日本全国からもうルートができてしまったので、それを切り崩すというのはすごく難しかった。
それがもう2年してからすごく、これやばいなと感じるようになってきて、「がんばる養殖」といういろいろ支援を受けながらやってきて売る中でも、これ支援が終わったら大変なことになるなと思いながらも、いろんなことを考えながらやっていました。そんな中でやっぱり山田の魅力と地産地消というのを考え始めてきて、カキとか、ホタテというのはもしかして首都圏にやらなくても、地元で消費できるのではないかなというのを考え始めて、産直とかもやり始めたら、やっぱり実際漁師を辞めた年いった人たちからもすごく引き合いがありますし、やっぱり地元のいいのは地元の人もよくわかっていますし、やれるのではないかと思っていろんな活動をしました。産直もやり始めましたし、その産直にお客さん呼びたいなという中で、山田の中でもそういう考えを持っている人がいて、カヤックをやって、山田町に観光客を呼びたいなと、一緒にやってコラボしながら頑張っていこうということで、カヤックをやった後に浜焼き体験とか、そういう体験というのは人を呼べるのではないかなと。実際に漁師をやりながらも、山田湾から山を見たときの景色というのは、実際紅葉のきれいな時期に八幡平とかうちらも観光に行くのですけれども、これって負けてないなというのをすごく感じ始めていて、山田湾自体が観光地になるのではないかということで、カヤックで人を呼びながらも、ではうちで何ができるかというので、カキ漁師をしながら、養殖見学をしながら、養殖をしていること自体でお客さんを呼べるというのが実感し始めています。実際にモニターツアーではないですけれども、そういうのをやったらすごく喜んでいただいて、ましてやカキというのはこんなにおいしくなるまでにはこういうふうに手間暇かかってやっているのだなと、安く買えないなということをお客さんが言い始めてきて、やって良かったなと思いますし、これを増やしていったら三陸沿岸、山田だけではなくて田野畑にはサッパ船クルーズとかいろいろありますけれども、そういうのを田野畑だったらこれ、山田だったらこれみたいな感じで三陸沿岸全部でそういうのをやっていけたらいいのではないかなというのをちょっと今考え始めていました。
あとはカキもやっています、ホタテもやっていますけれども、実際に養殖して全部が全部製品になるわけではなくて、どうしてもはじきものというのは出てくるわけで、そういうものを使いながら加工品を作ったら、地元の漁師を辞めた女の人たちというのはまだまだ働ける人がいっぱいいるのですけれども、そういう人を使いながら、加工品とかいろんな可能性というのはすごくいっぱいあるのではないかなと今考えていまして、そういうものを使って加工品とかで雇用につながるのではないかなと思っていました。
そんな感じです。
木村室長
では、横山さんお願いいたします。
横山葵
私はガイドとして、社会人としてスタートしたばかりでまだまだわからないことばかりなので自分の経験、体験から話をしたいと思います。
私はずっと宮古に住んでいながら、高校2年生まで宮古の海岸風景の良さに気付きませんでした。いつもそばにあり、いつでも行けるのであまり気にとめていませんでしたが、実はすごく素晴らしい景色がいっぱいあって、そのことに気付けなかったことがすごくもったいないと思いました。遊覧船の楽しさを多くの人に伝えたいのはもちろんですが、それ以外の素晴らしい素材が多いこの地域をもっと多くの全国の方にお知らせしたいと思っています。
先週、遊覧船の先輩ガイドが東京に行って、宮古のウニがおいしいことをPRしてきました。震災の後からは、浄土ヶ浜だけでじっと待っていることだけではなく、いろんなところに出かけていき、元気な宮古をPRしていると聞いております。私も早く一人前のガイドになり、先輩たちのように地域を盛り上げるPR活動にも積極的に参加し、この宮古の素晴らしいところを紹介できるようになりたいです。
要望は、今後もこのような機会をもっともっといろんな場所で行うように取り組んでいってもらいたいです。まだまだ未熟な私ですが、私ができることがあればぜひ協力したいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
達増知事
まず、中村さんですけれども、カキということで山田を代表して、岩手を代表する海の幸で、密殖問題があったわけですけれども、東日本大震災津波でかえって整理して規模も拡大できるようになったということでチャンスなのだと思います。
販路が置き換わったというのは大変な問題で、すごい苦労だったわけですけれども、そこも何とか工夫して外への売り込みをやっていかなければならないのですけれども、一方で地元に来て食べてもらうというのを伸ばしていく方向性もやっているというのは大変いいと思いますね。地元で産直とか、あと加工品にするとかですね。加工品もカキの加工品は例のくんせいだとか、本当に全国有数、外国に持っていっても恥ずかしくないようなおいしいものもできますし、まさに安く買えないなという消費者の言葉があったそうですけれども、できるだけ付加価値を付けて高く買ってもらうというのがやっぱり目標なのだと思いますね。安く大量にというのではなくて、できるだけ高く買ってもらえる。人口が減って、担い手も減るけれども、でも一人当たりの稼ぐ額を増やすことで地元で働いて稼いでいけるというふうにしていくのが目標だと思うので、ぜひその調子で頑張っていきましょう。
そして、横山さんですけれども、浄土ヶ浜の遊覧船は私が子どものころもあって、私は盛岡で生まれ育っているので、夏は大体宮古に海水浴、浄土ヶ浜に行くとかというパターンが多く、家族で遊覧船に乗ったこともあるし、あと小学校の海浜学校も浄土ヶ浜だったので、そのときも乗ったような感じがしますね。ウミネコパンというのは子どもの頃から知っていて、大人になってアメリカ人を連れて行ったり、中国人を連れて行ったり、自然にも感動するのですけれども、ウミネコにパンをやるというのは外国の人たちも大喜びですよね。なかなかああいう自然の生き物と親しく接することができるところというのは世界中にもあまりないのだと思うのです。だから、浄土ヶ浜遊覧船というのは非常に大事な貴重な存在なので、今回新たな、二人目のマリンガイドになったということはテレビのニュースとかでも見ていましたけれども、岩手県民みんなが期待していますから、ぜひその調子で頑張ってほしいと思います。先輩ガイドさんはもう立派な、また元気な一生懸命な人ですから、言うことを聞いてしっかり学んでいけばきちんと進んでいけると思うので、ぜひその調子で頑張ってください。
横山葵
ありがとうございます。
木村室長
それでは、次に佐々木様、平子様ということで、佐々木様の方からお願いします。
佐々木美有
震災後に必要だった支援と今必要としている支援というのは変わってきていると思うので、そのニーズを知ることが必要になってくると思います。これまで行ってきた支援活動、ボランティア活動を継続して行いつつ、その他に自分たちがやってみたいことや、今必要としているその支援、ニーズに対応した支援を今後学内の学生赤十字奉仕団の団員と話し合いながら、宮古市社会福祉協議会の方々にも協力してもらいながら活動の幅を今後広げていけたらいいなと思っています。
被災地研修というのも昨年度やっていたので、今後もそういった活動を行っていきたいと思っています。学内の学生に被災地のことを知ってほしいという思いもあるので、そういう学生の参加が増えるように呼び掛けをしていきたいです。また、多くの人に被災地の今を知ってほしいので、宮古の田老地区に学ぶ防災というものがあるので、そういうのは小学校や中学校の防災学習にも役立つと思うので、そういったものもこれから発信していければいいなと思っています。
以上です。
木村室長
では、平子さんお願いします。
平子昌彦
考え方的には中村さんと一緒なのですけれども、複合的に釣り船であったり、遊覧船であったりとか、そういう複合的にやりたいなとは思っているのですけれども、宮古地区で漁業者はもう50代、60代、70代というのは7割、8割を占めていまして、40代、30代、20代というのは圧倒的に少ないです。私も後継者がいないのですけれども、その後継者を探すところからまず始めていかなければならないし、仲間は今いるのですけれども、30代とかいるのですけれども、やっぱりそれでも人が足りない。海に魅力を感じてもらおうと、漁師の仕事に魅力を感じてもらうためにはやっぱり今私たちがもっと収入を上げて、目に見える形でやっていかなければならないのかなとは思っていました。
それで所得向上、まずやりがいを目に見える形でやっていかなければならないのかなとは思っていました。やっぱり働いている人たちが楽しくなければ、他から見ても何かきついだけきつくて、朝も早いしとなってしまうと、やっぱりイメージも悪くなってしまうので、もっと楽しくやっていますよとアピールしていきたいなとは思っています。
観光船が通る航路のところに漁場があるので、そこで観光船を泊めてもらって何か海産物を売ったりすればおもしろいかなと思っているのですけれども、そういうのも考えつつやっていきたいなと思っています。
行政に求めることなのですけれども、例えば新規で漁師をやりたいという方がいたときに、宮古市では2年間10万円の支援金というのがあるのですけれども、岩手県でもそういったのはあるのですけれども、もっと個人に向けてという支援をやってもらえないかなと思います。養殖をやるに当たって、2年間で一人立ちというのはまずもってちょっと厳しいかなと。資材であったり、船であったり、機械であったりというのもそろえなければならないですし、本当に後継者として迎え入れて全部資材から何まで譲りますよというのだったらいいのですけれども、本当に自分一人でやりたいとなったときに2年間ではまず厳しいかなと。いきなり莫大な借金をしてやらなければならないので、もう少しそのあたりをよりもう少し入りやすいような支援のあり方とかを考えていただけたらなと思います。
以上です。
達増知事
佐々木美有さん、そうですね、復興の進み方に応じたニーズの変化があるというのは大事なポイントだと思いますので、常に支援しようとする先が今どうなっているかということを意識しながら支援の仕方も変えていかなければならないので、そこをうまくやろうとしているところが大変いいと思います。
そして、多くの人に被災地の今を知ってもらうというのは大変大事だと思いますね。私も東京の方に行ったり、大阪とか、名古屋とか、そっちのほうに行って復興の説明をしたりすることがあるのですけれども、関心は結構あるのですよね。ただ、関心はあるのですけれども、やはり報道の量が減っていますし、やっぱり今どうなっているかという情報に接する機会は減っているので、もったいないなと思っていまして、やはりそこの関心のある人たちにこっちから発信すれば、それはしっかり届いて、そして関心は今からでも何かしたいというそういう思い、行動につながっていくので、復興はまだ先が長いので、ぜひそうやって発信をして多くの人に被災地の今を知ってもらうというのをやってほしいなと思います。
そして、平子さんですけれども、そうですね、中村さんの話にもありましたが、観光と組み合わせるというのは大事だと思います。全国有数、昔から国立公園になっていた風光明媚な岩手の沿岸でありますし、そこにジオパークとか、そういうのも重なってきて観光資源としての魅力は高まっていると思いますので、ポイントだと思います。
なるほど、遊覧船に何かというのはおもしろいかなと。東南アジアには川で水上マーケットというのがあって、観光者、観光で行った人もそういう水上での買い物を楽しむというのがあるので、海は川と比べると安全性の確保が川以上に難しいところがあるのかもしれないのですけれども、山田湾みたいに静ひつ度が高いとまだやりやすいのかもしれないのですが、いろいろ工夫するといいのではないかなと思います。
そして、新規の漁師さんの問題は、やはり増やしていきたいところだと思います。担い手が少なければ少ないなりに規模拡大のチャンスがあるとか、そういうメリットもあるのですけれども、現状だともう少し増えてもいいくらいな、特に若い担い手ですよね、若い担い手はもう少し増えてもいいくらいなところだと思うので、魅力を伝えていって、ともすれば漁業者の仕事、漁師さんの仕事というのは親戚にいないと全然分からないということで関心も持たれないところがあるかもしれないので、いろんな機会に紹介していくことが大事、あと体験してもらうようなこととかですね。そして、やりたいという人については資材や設備をそろえるのを現実的に可能にしていくような、いろんな措置を市町村と県と協力しながら進めていく必要があると思いますので、そこも頑張っていきたいと思います。
木村室長
皆さんありがとうございました。一通り御意見をお伺いしたところでありますが、これまでの懇談会全体を通じてちょっと言い足りなかったというようなこと、それから今日のテーマ、復興ということでありますが、それに関わらず日頃の活動なんかでこの際というか、御発言したいというようなことがありましたらぜひ発言いただければなというふうに思います。何か本当に何でも、せっかくの機会ですので、どうぞ。
田村絵里
いわて復興応援隊としてちょっと思うことがありまして、せっかくの機会なのでちょっと知事のお考えもお伺いしたいなと思いますので、お話しさせていただこうかと思います。任期終了後に関してなのですけれども、定住をするには新しい仕事に従事する必要が出てくるので、現状を考えるとどこか近隣の市町村に通うか、あるいは起業をするか、もしくは受入れ先でこのまま雇用していただけるのかどうか、という選択肢が考えられるのですが、現在そのサポートがほとんどない状況でして、そのためこういったことを考える余裕と時間がないまま任期終了前にもう1年、2年、とかで辞めてしまって、地元を離れる方も少なくない現状が今あります。こういうことは隊員同士でも話はしていまして、所属している地域振興室の定住協議会にも御相談したところ、本年度からもっと定住するためのサポートに力を入れる予定だというふうには伺ってはいるのですが、それがいつからなのか、またどこまで隊員個々のサポートに目を向けていただけるのか、全然見通しが立っていない感じだというふうに聞いています。
私も任期5年のうち3年目を迎えていまして、同じ状況の隊員もいることなので、三つ悩んでいる点があって、先ほどちょっとお話ししたように双方での合意の下、雇用受入れ先と、あと自分が合意の下に受入れ先で引き続き雇用を継続していただけるのかという点と、また起業を考えている隊員に対して地域おこし協力隊で一部やられているような、準備金もしくは時間的なサポートはないのかという点と、あと現状は外からの働きかけがない以上は、各自で個々の希望する道については自ら情報収集して個人的に動いていくしかないのかという点、この三つすごく現状悩んでいるところです。
知事として、この三つの点の解決を含む外部人材の定住策を今後どのように考えて進めていかれるのかなと思っていまして、お伺いしたいなと思った次第です。
達増知事
復興応援隊の皆さんは定住を働きかける筆頭の人たちなので、やっぱり残ってもらうのを原則として、そこを確かなものにしていくような働きかけをちゃんと県の定住部署でやるようにしましょう。あと1年とか、あと半年とか、どういうタイミングがいいかは人にもよるかもしれませんが、いずれそういう節目、節目にじっくり話し合って、できるだけ岩手に残ってもらえるような方向でその後の進路を調整できるようにし、その中で雇用継続、また別なところで雇用する、あるいは起業とかというのをより確かなものにしていくようにしていきましょう。
雇用は継続であれば、そこから先は、例えば田野畑村なら田野畑村との詰めの協議みたいに、県から別のところに引き継いだりとかというふうになるのでしょうけれども、県としてもちゃんとそうなって順調にいくという部分を確認した上で他の機関にやってもらうみたいなところまでやるようにしないと、東京とかの定住センターで不特定多数に向かって来てください、来てくださいというところにエネルギーを割くよりは、はるかに確かな定住候補者なわけだから、そこはきちっとやっていきましょう。
桐田副局長
県の出先の現場の機関として、そういった皆さん方の相談の対応もしたいと思いますので、県庁でも作戦を考えているところですけれども、現場の機関の方に思っていることを御相談いただければ、地元の市町村とも一体となって支援していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
田村絵里
そうですね、ありがとうございます。お心すごくありがたいのですが、実際にやっぱり外から来ている隊員も多いので、なかなかそういった本音のところとか、弱みの部分というのはなかなか自分からは発信しにくい部分がありまして、確かに来てくださいというのはすごくうれしいのですが、実際問題なかなか言えないですよね。なので、何にも理由を誰にも話さずに去って行くみたいな、結構そういう例があるので、むしろ来てほしいですね、聞いてほしいのですよ、こちらとしてはですね。なので、ぜひちょっとそこら辺もお願いしたいなと思っている次第なのです。
桐田副局長
我々距離的にも近いので、私たちの方からアプローチして産業開発公社にワインを買うだけではなくて、様々な悩みを聞きに行きますので。
田村絵里
いや、個別に集中攻撃とかではなくてですね。
桐田副局長
全体的にです。
田村絵里
全体的にですね。
桐田副局長
管内の人たちにはいろんなイベントとか、行事があったときに調子どうですかみたいな声掛けはやるのですけれども、ターゲットを絞って本当に何か抱えていませんかというような、そういった話し合いは確かに少なかったと少し反省はするので、没交渉にはしていないつもりでしたけれども、もう少し深く関わっていきたいと思います。
達増知事
やっぱり目的は定住を確かなものにするというところなので、かつそれもぎりぎりになって調整ということではなく、もう1年前にそれが確かなものになればそれにこしたことはないので、できるだけ早い段階で任期終了後の定住が確かなものになっているというものを県は調査しなければ駄目だから、それは県から情報を取りに行くようにしましょう。
あときめ細かな相談ということについては同窓会とか、あるいはOB会みたいなネットワークをやっぱりきちっと作って、それで先にもう定住を決めている人とか、活躍している人とかにもちょっと手伝ってもらうといいと思うので、そうすると県当局とかに話せないようなことでも話せるような相談とかも多分できると思うので。
田村絵里
実際に外部の方のそういった定住するための移住者交流会みたいなのも結構今活発にやられてはいるので、そこら辺に個人としては参加するのもありでしょうけれども、県としてもそこら辺をお願いしたいなとは思っていました。
達増知事
ぜひぜひ、はい。
木村室長
ありがとうございます。
他に何かございますでしょうか。
どうぞ。
中村敏彦
今言ったのとちょっとダブるのですけれども、うちら現場の人間からして行政をどういうふうに頼っていったらいいのかなというのもはっきり言って分からないですし、そういうときに一番頼りになるというのはこういう復興応援隊だと思うのです。山田にも復興応援隊というのもありますが、どうしてもうちらこういうことしてほしいなといってもなかなか考えてばかりで行政には届かないですし、それを文章化してちゃんとこういうふうな要望があるのだよというのを、そういう窓口というのはどうしても必要だと思うので、そういう窓口みたいなのはこれからも震災の復興期間だけではなくて、これからもずっとあった方がいいと思うので、そういう窓口みたいなのは、常にうちらの現場の声が行政に届くような体制を執ってもらいたいなと思います。
木村室長
今のお話は、先ほどの田村様のお話と連動するような形で、定住だけの窓口ということに限らず、復興全般みたいな話として復興応援隊のその次のステージみたいなことも考えながら、窓口的なところというのはきっちりやっていかなければならないなというふうに思っておりますので。
中村敏彦
あと国、県、町と3段階ありますけれども、どうしてもうちらにとっては、行政は一つなのです。そういうところが「ここは町の管轄だから」とか、そういうのを現場の人はあまり聞きたくないので、行政の方々はそういう垣根をできれば取り払ってほしいなと思いますね。取り払うというわけではないですけれども、考えが一緒になっていただければありがたいですね。
桐田副局長
宮古の振興局管内の市町村と定期的に会話をする機会を設けているのですけれども、普段でもそういう役場の人たちと親しく会話はしているので、皆さん方のところの課題がどこかに入ればみんなに伝わるというような仕組みをもっと徹底していきたいと思いますので、いろいろと御意見があれば引き続きよろしくお願いしたいと思います。
木村室長
ありがとうございます。
他に何かございますでしょうか。
桐田副局長
平子さんいいですか。
平子昌彦
では。関係ないのですけれども。おとといの大阪都構想、あれも本当に期待していたのですけれども、残念な感じで、ああやって何か変えるとなったときに、やっぱり世の中を変えるのは若者、ばか者、変わり者というような言い方がありますけれども、そういうのになっていきたいなとは思っています。あそこがもし変わっていれば、また地方の見本というか、地方創生の見本となれば良かったかなとは思うのですけれども、ああいうのを見て何か今の現状のままではなくて、もっと向上心を持ってやっていきたいなとは思っています。
木村室長
よろしいですか。
他にはよろしいですか。
はい。
村野かおり
全然全く違うのですが、来年に岩手で国体がありますよね。それで、子どもたちがすごく楽しみにしていて、わんこきょうだいの踊りをすごく楽しんで踊ったりしているので、頑張ってほしいなと思っています。盛り上げていってほしいなと思います。
達増知事
結構複雑なダンスかなと思ったのですけれども、就学前の子どもたちもちゃんと踊りますからね、すごいなと思って。やっぱりそういう期待には応えていかなければならないなと思いますね。
木村室長
ありがとうございます。
他にはよろしいでしょうか。
知事所感
木村室長
では、最後に知事の方からお願いいたします。
達増知事
参考になるお話をたくさん聞くことができましたし、またいろいろ県の方でも更に取り組みを強化しなければならないなというところも分かったところがありますので、そこはしっかり対応していきたいと思います。
東日本大震災というのは本当に大変な災害だったわけですけれども、復旧・復興の動きの中で今までやったことがないようなことをやるとか、そういう地元の底力が高まっていると思いますし、またこういうことでもなければ得られなかったような県外との新しいつながりの力も非常に高まって、そういう地元の底力と様々なつながりの力が相まって復興の力となって、震災前にはなかったような力が今岩手にはあるなということを今日も実感したので、ぜひこの調子で皆さんに頑張っていただいて、そして県も頑張って復興を成功させて、そして希望を持てる岩手にしていきたいと改めて強く思いましたので、今日は本当にありがとうございました。
閉会
木村室長
本日は本当に貴重なお話ありがとうございました。それでは、これをもちまして県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を終了いたします。
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